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(2) 平尾 ・山岸 ・小野:生 体硬組織 の微細 加工に関する研究(第1報). 3.実 3.1齲. 蝕 部 位 の 特 定 と硬 さ 測 定. 健 全 な 歯 は,エ. ナ メル 質(Enamel)や. ン ト質(Cementum)等 は,主. 験結果 および考察. 象 牙 質(Dentin) ,セ メ か ら構 成 され て い る .歯 の 保 存 修 復 作 業. と して エ ナ メ ル 質,象 牙 質 の硬 組 織 の 欠 損 部 を対 象 に行. わ れ て い る. エ ナ メ ル 質 と象 牙 質 の 齲 蝕 機 構 はそ れ ぞ れ 異 な っ て い る .エ ナ メ ル 質 は92〜96%ま あ る.脱. で が石 灰 塩 で あ り,病 変 の主 体 は 脱 灰 で 灰 軟 化 した あ と 白 濁 も し く は着 色 を し,ほ どな く 崩壊. す る.齲 蝕 部 分 は 肉 眼 で確 認 す る こ と が で き る .こ の た め,除 去 の 範 囲 を 決 定 す る こ と は 比 較 的 容 易 で あ る .一 方,象 20%の. 牙 質は. コ ラー ゲ ン線 維 を主 と す る有 機 質 を含 ん だ 生 体 か ら で き. て い る.そ. し て そ の 生 体 内 を 無 数 の 象 牙 細 管 が 通 っ て お り,そ. の 中 を象 牙 芽 細 胞 突 起 が 入 り込 ん で い る.そ れ は ,栄 養 付 与 源 と も な っ て い る.し た が っ て 病 変 の主 体 は,脱 灰 と有 機 性 気 質 の 破 壊 の 両 方 か ら成 り立 っ て い る.そ も崩 壊 す る こ と な く,多 して い る6).よ. の た め ,内 部 が 脱 灰 して く の細 菌 が そ の 途 中 ま で侵 入 して 生 存. っ て,象 牙 質 の 欠 損 の 修 復 に 先 立 っ て ,齲 蝕 象. 牙 質 を どの 部 位 ま で 除 去 す るか が 重 要 な 問 題 とな る.. 象牙 質 の齲 蝕部 分 の検 知 は,齲 蝕 検知 液 を用 いて 行 った. 健全 な象牙 質 と齲 蝕作用 を受 けた 象牙質 では,歯 の機 械的性質 が異 なる.機 械的 性質 は,歯 の硬 さ(ビ ッカー ス硬 さ)を 測定 して評価 した. ウ ォ ー タ ジ ェ ッ ト加 工 の 対 象 と し た 歯 の 赤 染 状 況 の 写 真 と Fig.1. Machining. setup. 象 牙 質 の 齲 蝕 部 分 断 面 を ビ ッ カ ー ス 硬 さ で 測 定 し た 硬 さ測 定 マ ッ プ を 図2に. 持 し,加 工 を行 っ た,. 真 の 赤 染 部 分 と赤 染 して い な い部 分. の境 界 を 硬 さ 測 定 マ ッ プ に示 す.図2か. 歯 の 加 工 を 行 う際 には,図1に. 示 すよ うに ウォータ ジェ ッ ト. は,歯. を一 定 の 速 度 で 送 る.加 工 後,歯. に齲 蝕 検 知 液 を滴 下 して 加 工. お り,HV10〜30に. の 状 況 を 調 べ た. ウ ォ ー タ ジ ェ ッ トを用 い て 歯 の 加 工 を 行 う と,歯 に は 加 工 力. ま で 低 下 し て い る 。 ま た ,HV40付. こ. れ らの負 荷 圧 力 や 温 度 を 実 際 の 歯 科 治 療 時 に発 生 す る 負. 象 牙 質 の ビ ッ カ ー ス 硬 さがHV60〜80で と 明 らか な 違 い が み られ る.こ. 近で. 途 研 削 装 置 を作 成 し,校 正 用. 果 か ら,ウ. の デ ー タ を収 集 した.研. 状 ダ イ ヤ モ ン ド砥 石 を一 定 速. 的 除 去 が 可 能 で あ る と い え る.. 削 は,棒. 度 で 回 転 させ て 加 工 点 に 水 を供 給 しな が ら行 った. ウ ォー タ ジ ェ ッ トによ る 加 工 の 場 合,加. の結. ォ ー タ ジ ェ ッ トの 特 徴 を 生 か して 齲 蝕 部 分 の 選 択. エナ メル質 の齲 蝕 は,歯 垢 な どによって増殖 した ミュー タ ン. 工 力 や 加 工 時 に発 生. ー ドセ ル と 熱 電 対 を用 い て そ れ ぞ れ 測 定 し た .. そ の 際 温 度 の測 定 は,研 削 面 か ら2mm隔. あ る ことを考慮 す る. の こ とか ら ,健 全 部 分 と齲 蝕. 部 分 と は 硬 さ に 大 き な 違 い が 見 られ る こ と が わ か る.こ. 荷 圧 力や 温 度 と 比 較 す る た め,別. す る 温 度 は,ロ. ら象 牙 質 の 齲 蝕 部 分. の 上 部 に 近 づ くほ ど ビ ッ カ ー ス 硬 さ の 値 は 低 く な っ て. 齲 蝕 部 分 と 健 全 部 分 と の 境 界 が 赤 染 して 存 在 して お り,健 全. が 加 わ り,マ イ ク ロ領 域 に お い て 温 度 の 上 昇 が見 られ る .そ で,こ. 示 す.写. ス連鎖球 菌が 生み 出す有 機酸(乳 酸)の 作用 によ り,り ん酸 カ ルシ ウムが電離す るた めに起 こる.本 実 験で は,人 の歯の エナ. たった箇 所に小孔 を. メル質部 の硬 さを直接測 定せず;.人 工的 に齲蝕部 を生成 した模. あ けて 熱 電 対(銅 一コ ンス タ ン タ ン)を 挿 入 し て行 っ た .象 牙 質. 造 歯 につ いて検討 を行 った,模 造歯(エ ナ メル質 部)は 次 に述 べる過程で作成 した.. を貫 通 し,熱 電 対 を 加 工 す る ま で 定 点 加 工 を行 い,貫 前 の 最 高 温 度 を 加 工 温 度 と した.被 る加 工 の 場合.ウ. 削 材 は,ハ. 通す る手. ン ド ピー ス に よ. ォ ー タ ジ ェ ッ トで 加 工 を行 う場 合 とも. ,エ ナ. 齲 蝕 の機 構 はエ ナ メル 質 の 脱 灰 で あ る た め,そ れ と同 質 に す る必 要 か ら,エ ナ メル 質 組 織 部 の代 替 材 で あ る アパ タ イ トペ レ. メル 質 の代 替 材 で あ る アパ タ イ トペ レッ トを 使 用 した . 2.2齲 蝕部 位 の観察 測 定. ッ トを乳 酸(市 販 品)に4〜5週. ウ ォ ー タ ジ ェ ッ トに よ る 齲 蝕 部 位 の 除 去 加工 を 行 う際 ,あ らか じ め 齲 蝕 部 位 の 特 定 と 齲 蝕 の 程 度 を 観 察 ・計 測 して お く. 3に 脱 灰 アパ タ イ トペ レッ トの ビ ッカ ー ス 硬 さ を示 す.図3か. 必 要 が あ る.本. い る様 子 が わ か る.ま た,硬. 研 究 で は,齲. 蝕 部 位 の 特 定 は 肉 眼 観 察 と ,ビ ッカ ー ス 硬 度 計 に よ る硬 さ の 測 定 を 併 用 して 行 っ た .齲 蝕 部. の 硬 さ は 健 全 象 牙 質 の ビ ッ カ ー ス 硬 さ(HV60〜80)に 小 さ い こ と が 知 られ て い る.齲 らな い 部 分 の 特 定 は,齲. 882精. 比べ て. 蝕 が進 ん で 除去 しなけれ ばな. 蝕 検 知 液 を 用 い て 行 っ た .齲 蝕 部 は. 検 知 液 に よ っ て 赤 染 す る5).. 密 工 学 会 誌Vol.66,No.6,2000. 間 浸 し,脱 灰 を 確 認 す るた め,. ビ ッ カ ー ス 硬 度 計 で ア パ タイ トペ レ ッ トの 表 面 を 測 定 した .図. ら,表 面 か ら の距 離 が0.3〜0.4㎜. あ た り まで 脱 灰 が 進 行 して. さ も約1/3ま. で 低 下 して い る.健. 全 な エ ナ メ ル 質 の 歯 の ビ ッカ ー ス 硬 さがHV300〜400で. あるこ. と と比 較 して も,そ の値 は大 き く異 な る と い え る. 3.2齲 図4に,ウ. 蝕 部 位 の ウ ォ ー タ ジ ェ ッ ト加 工 と 研 削加 工 ォ ー タ ジ ェ ッ トで実 際 の 歯 を加 工 した と き の加 工. 前 後 の 状 態 を示 す.実. 験 は,表1(No.1)に. 示す加工条件で行.
(3) 平尾 ・山岸 ・小野:生 体 硬組織の微細加工 に関する研究(第1報). itions. Fig.4 Photographs ofprocessedcariousarea(water jet). Fig.2. Vickers hardness of carious dentin. Fig.5. Photographs of processed cariousarea(abrasivewater jet). 質部 まで も除去 され るといった問題が ある.. Fig.3. Relation. between. distance. from surface. 齲蝕 部 をハ ン ドピー ス を用 いて 研 削す る ことで 除去す る加 工 法 の場 合,時 として 「 痛 み」 を惹 起す る場合 が あ る,露 出. and hardness. した象牙 質が 研 削 によ って何 らか の刺激 を受 けて 反応(象 牙 った.Dwは. ウ ォ ー タ ジ ェ ッ トノズ ル 径 、Daは. ッ トノズ ル 径 で あ る.圧 力44MPa時 で あ る.図4か か,表1の. ア プ レシ ブ ジ ェ. に は 加 工 時 の水 量 は 約8m1/s. ら,象 牙 質 部 に比 ベ エ ナ メル 質部 は 硬 質 な た め. 加 工 条 件 で は象 牙 質 部 の み 加 工 され,エ. ナ メル 質 部. の加 工 状 況 につ いて は 判 然 と し な か っ た.象 牙 質 部 の 加 工 が 確 実 に 行 わ れ た か ど う か 確 認 す る た め,加 液 を 再 度 滴 下 した.し. 工後 の齲菌 に齲蝕検 知. か し 赤 染 反 応 が な く,齲 蝕 部 が 除 去 さ れ. た こ とが わ か る. エ ナ メル 質 部 を水 だ けで 加 工 す る こ と は,低 圧 ジ ェ ッ トで は 困 難 で あ る.そ. の た め,研. 磨 材 を ウ ォ ー タ ジ ェ ッ トに添 加 す る. ア ブ レ シブ ジ ェ ッ ト加 工 を試 み た.研 磨 材 に はGarnet#60を. 用. い た.ア プ レ シブ ジ ェ ッ トで 齲 歯 を加 工 した と き の 状 態 を 図5 に示 す.実 験 は,図4と 行 っ た.図5か. 同 様 に表1(No.2)に. 示 す加工条件で. ら,齲 蝕 象 牙 質 部 が 加 工 され て い る 様 子 が わ か. る.し か しな が ら,本 実 験 条 件 の下 で は,ア. ブ レシブジ ェッ ト. の 加 工 能 力が 格 段 に 向 上 す る た め,再 石 灰 化 可 能 な 健 全 な 象牙. Table1 Experimental cind. 質知 覚 と呼 ばれ る)し た結果 生 ず る.歯 の 刺激 は,研 削砥 石 によ って与 え られ る機械 的 な圧 力 の ほか に,研 削 に伴 って 発 生 す る研 削 熱が あ る. そ こ で,ハ ン ドピ ー ス を 用 い る研 削 加 工(在 ー タ ジ ェ ッ トに よ る 加 工(本 研 究 の 加 工 法)で. 来 法)と. ウォ. ,加 工 に 伴 う. 温 度 の 上 昇 が い か な る 程 度 で あ る の か を 検 討 し た.ハ ン ド ピ ース で の実験 は ,ス テ ィ ッ ク 状 の ダ イ ヤ モ ン ド砥 石 を 用 い, 工 具 回 転 速 度 を278000rpm(無. 負 荷 時),研 削 速 度 を1400m/min,. テ ー ブ ル 送 り速 度 を1mm/s,切. 込 み 深 さ を0.05,0.10,0.15mm. の3通. り に変 え て 行 っ た.ア ブ レ シ プ ジ ェ ッ トに よ る 加 工 は,. 図1(b)に. 示 し た 実 験 装 置 で 行 っ た.ま. た,被. 削材 に はアパ タ. イ トペ レ ッ トを 用 い た. 図6に,単 す.研. 位 時 間 あ た りの 除 去 加 工 量 と 加 工 力 の 関 係 を 示. 磨 材 に はGarnet#100を. した.加. 使 用 し,供 給 量 は2091minと. 工 力 は す べ て 垂 直 方 向 成 分 の み で あ る.図6か. 研 削 の 場 合,ア. ら,. ブ レ シ ブ ジ ェ ッ トの 場 合 と も,除 去 量 が 増 す. 精 密 工 学 会 話Vol,66.No.6.2000883.
(4) 平尾 ・山岸 ・小 野:生 体硬組織 の微細加 工に関する研究(第1報). Fig.6. Fig.7. Relation between. machining. Fig.8Relationbetweenpumppressureandtemperature. rate and cutting force. Relation between distance frommeasuredareaandtemperature F5g.9Relationbetweenabrasivesmassflowrateandmachiningarea. に つ れ て 次 第 に 加 工 力 が 増 加 す る様 子 が わ か る.ハ. ン ドピ ー 齟. ス と ア プ レ シ ブ ジ ェ ッ トで 加 工 力 の 絶 対 値 に 大 き な 差 は 見 ら れ な い.し. か し,ハ. ン ド ピ ー ス の 場 合,冷. 場 合 と施 さ な い 乾 式 の 場 合 とで は,加 却 し た 場 合 の 方 が,加 ッ トの 場 合 は,ス. 却 を 施 した 湿 式 の. 工 力 の 値 が 異 な る.冷. 工 力 が 小 さ い.一. 方,ア. ら加 工 部 分 ま で の距 離)に. ズ ルか. よ っ て 加 工 力 の 値 が 異 な る.ス. タ. ン ドオ フ 値 が 小 さ い場 合 に は加 工 力 が 大 き くな る の が 図6か ら推 察 さ れ る. 図7に,ハ. 温 度 測 定 結 果 を 示 す.温 度 の測 定 は,研. 削面 か ら2mm隔. たっ. た 箇 所 に 小 孔 を あ け て熱 電 対(銅 一コ ン ス タ ン タ ン)を 挿 入 し て. か ら,い. 横 軸 は研 削 点 か ら の 距 離 を 表 して い る.図7. ず れ の 切込 み 深 さ の 場 合 と も,研. っ れ 急 激 に 温 度 が 下 が り,約0.3mmの の 値 に 収 束 し,そ. 削 点 か ら離 れ る に. 距 離 の所 で ほぼ一 定. れ 以 後 の 距 離 で は 極 め て 緩 や か に減 少 して. い く.切 込 み深 さ が 大 き い 場 合 研 削 温 度 も高 い.切 0.05mmと 図8に. 小 さ い場 合 で も約50℃. 込 み量 が. の 高 温 と な る.. 茎 な ど)・へ の ジ ェ ッ トの 噴 射 で あ り,人 体 に 損 傷. を 与 え る 恐 れ が あ る.こ れ を避 け る た め に は,ジ. ェ ッ ト圧 力 を. 下 げ る こ とが 望 ま し い が,加 工 能 率 の 点 か らお の ず と 限度 が あ る.そ. の た め,前. 述 した 通 りウ ォ ー タ ジ ェ ッ トに 研 磨 材 を 混 入. して ス ラ リと して 加 工 力 を あ げ,噴 射加 工 を行 っ た.. 様,研. 削 面 か ら2mm隔. 孔 を あ け て 熱 電 対 を挿 入 して行 った.加. た った 箇 所 に 小. 工 は,研. 磨 材を添加 せ. ォ ー タ ジ ェ ッ ト加 工 の み に つ い て 行 っ た.図8か. ウ ォ ー タ ジ ェ ッ ト加 工 の 場 合,ポ. か し,そ の 絶 対. 値 は ス タ ン ドオ フ値 に ほ と ん ど依 存 しな い.ま 力 を 大 き く し て71MPaに. た,ポ. 設 定 し た 場 合 で も,32℃. しか 温 度 が 上 昇 しな か っ た.こ. ら,. ンプ圧 力が 増す につれ て次. 第 に 温 度 も高 く な っ て い く様 子 が わ か る.し. れ は,ジ. な い.本 研 究 で は,天 然 素 材 の 一 種 で あ る くる み の 殻 の粉 末(モ ー ス 硬 さ2 .5〜3.0)を 用 い て 実 験 を 行 っ た.ま た,加 工 物 と し て 厚 さ5mmに 図9に,ア. ス ラ イ ス した 歯(健 全 な 象 牙 質 の 歯)を 用 いた. ブ レ シプ 供 給 量 と 除去 加 工 量 の 関 係 を 示 す.グ. フ に幾 分 ば ら つ き は み られ る も の の,ア. ラ. プ レシブ供給量 が増え. る に っれ て 加 工 量 が 増 加 す る こ とが わ か る.加 工 量 は,ポ. ンプ. 圧 力 が 大 き い ほ ど多 い.ま た,図9か. らア プ レ シ ブ の供 給 が 無. い 場 合 は,ポ. 場 合 にお い て も加 工 が 行. ンプ 圧 力 が19〜38MPaの. わ れ た 様 子 は見 られ な か った,1. ウ ォ ー タ ジ ェ ッ ト加 工 時 の 温 度 の 測 定 結 果 を 示 す.. 温 度 の測 定 は,図7同. ず,ウ. ウ ォ ー タ ジ ェ ッ ト加 工 で 憂 慮 す べ き 点 は,誤 動 作 に よ る歯 以. 歯 の治 療 の 場 合,研 磨 材 は 人 体 に 無 害 な もの で な け れ ば な ら ン ド ピー ス を 使 用 し て 研 削 加 工 を 行 っ た 場 合 の. 行 っ た.図7の. る み のパ ウダ に よ る ジ ェ ッ ト加 工. 外 の 部 分(歯. ブ レシプ ジ ェ. タ ン ドオ フ 値(Standoffdistance:ノ. 3.3く. ンプ圧. ほ どまで. ェ ッ トに よ る 強 制 冷. し か しな が ら,ア ブ レシ ブ を幾 分 な りと も供 給 し始 め る と 加 工 が な され る様 子 が 図9か い19MPaの. ら認 め られ る.ポ. ン プ圧 力 が最 も低. 場 合 で も加 工 が行 わ れ る こ とが わ か る.す な わ ち,. ア ブ レシ プ を供 給 す る こ と によ っ て 低 圧 加 工 が 可 能 と な る,当 然 な こ と で あ る が,ア. ブ レ シブ 供 給 量 が 少 な い と加 工 能 率 も悪. くな る,供 給 量 と して は,15g/min以. 上 にす る と加 工 能 率 が 向. 上 す る. 図10に,ア. ブ レ シ ブ供 給 量 と加 工 力 との 関 係 を示 す.図10. か ら,ア ブ レ シ ブ 供 給 量 を 増 や す と急 激 に 加 工 力 が 低 下 し,そ. 却 効 果 が 大 き い た め と考 え られ る.温 度 の 観 点 か ら 見 る 限 り,. の 後7〜8g/minの. ハ ン ド ピー ス に よ る研 削 加 工 の 場 合 よ り も ウ ォ ー タ ジ ェ ッ ト. 量 を 増や して い って も 加 工 圧 力 の 値 は 変 わ ら な い.し. に よ る 除 去 加 工 の 方 が 優 れ て い る と い え る.. 工 力 の絶 対 値 は ポ ン プ圧 力 が 大 き い 方 が 大 き い,実 際 の ハ ン ド. 884精. 密 工 学 会 誌Vol.66,No,6,2000. 所 で は ほ ぼ一 定 の 値 とな る.そ れ 以 降. 供給. か し,加.
(5) 平尾 ・山岸 ・小野:生 体硬組織 の微細 加工に関する研究(第4報). て お らず,高 温 で 生 じる 刺 激 は 発 生 しな い と 言 う こ とが で き, ア ブ レシ プ ジ ェ ッ ト加 工 の 臨 床 応 用 へ の 可 能 性 が 極 め て 高 い と いえ る.. 4.結. 論'. ハ ン ドピー ス に よ る歯 科 治 療 法 に 代 わ る 方 法 と し て,ウ. ォ. ー タ ジ ェ ッ ト加 工 方 法 を 利 用 し,実 験 的 検 討 を 行 っ た.そ. の. 結 果,次 (1)エ. の 結 論 を 得 た. ナ メ ル 質(ア パ タ イ トペ レッ ト)を 脱 灰 した材 料 や 象. 牙 質齲 蝕 部 の 硬 さ を マ イ ク ロ ビ ッ カ ー ス 硬 度 計 で 測 定 し、 Fig.10. Relation. between. abrasives. mass flow rate and cutting. 硬 度 の マ ッ ピ ン グ を 行 っ た.. force. (2)ア. パ タ イ トペ レ ッ トを加 工 した と き の ポ ンプ 圧 力 とス タ. ン ドオ フ距 離,除 去 加 工 量 の 関 係 を 明 らか に した., (3)ハ. ン ドピース を用 いた研 削 加工 とアブ レシブ ジェ ッ ト. 加 工 の 加 工 力や 加 工 熱 を 計 測 し,比 較 検 討 し た.そ 果,ウ. の結. ォ ー タ ジ ェ ッ トは 歯 科 治 療 に 適 用 可 能 で あ る こ と. が 明 らか に な っ た, (4)く. るみ を使 用 した ア ブ レ シ ブ ジ ェ ッ ト加 工 に よ り,象. 牙 質 部 分 の 加 工 が 確 認 で き た.. 謝 Fig.11. Relation. between. temperature. and machining. 辞. 本 研究 を進 める に あた りご協 力 を いた だ いた金 沢 大学工 学. time. 部技 術専 門職 員 の浅 野久 志氏,(株)黒. 田精 工 の井 口信明氏,. ピー ス によ る研 削 加 工 の 時 に 発 生 す る加 工 力 と 比 較 し て も,ア. 歯 の提 供並 び に歯 に関 して 多 くの ご指 導 をいた だ いた 中山歯. ブ レシ ブ ジ ェ ッ トの 加 工 力 と大 き な違 い は 見 られ な い.し か し,. 科 医院 の 院長 中山芳 男 氏,平 尾 佳子 氏(現 東 京 医科歯 科大 学. 加 工 能 率 の点 か らハ ン ドピー ス と 比較 す る と,劣 っ て いる.. 聴講 生)に 謝 意 を表 します.. 次 に,圧 力38MPaと. し,ア ブ レ シ ブ供 給 量 を15g/minと. 健 全 な 象 牙 質 の 加 工 を行 っ た.温 度 の 測 定 は,象 約2mmの. して. プ ジ ェ ッ ト加 工 を 行 っ た.加 工 は,象 牙 質 を貫 通 す る ま で 続 行 した.図11に,加 図11か. 工 時 に発 生 す る温 度 の 時 間経 過 を 示 す 。. ら,時 間 が 経 つ に つ れ 温 度 が 次 第 に 上 昇 して い く様. 子 が わ か る.加 工 に よ っ て 象 牙 質 は 次 第 に削 り と られ,そ. れ に. 伴 っ て 測 定 点 と加 工 点 との 距 離 は 狭 ま っ て い き,や が て 一 致 す る.こ の とき の 温 度 を加 工 点 温 度 と した. 図11か. 参 考 文 献. 牙質表 面か ら. 部 分 に熱 電 対 を 包 埋 し,測 定 部 の 真 上 か らア プ レ シ. ら,320〜330秒. 見 られ る.こ れ は,こ. を 超 え た 辺 りで 温 度 は 下 が る様 子 が. の 辺 りで 熱 電 対 付 近 の加 工 が 終 わ っ た た. 1)松. 本 光 吉,津 田 忠 政:こ こ ま で き た レ ー ザ の 歯 科 治 療 へ の 応 用, Dental Diamond,(1992)40. 2)津 田 忠 政:拡 大 す る レー ザ の 臨 床 応 用,歯 界 展 望,81‑4(1993)806. 3)厨 川 常 元,金 原 摂,堀 口 尚 司,庄 司 克 雄,山 田 敏 元,田 上 順 次: マ イ ク ロ ア ブ レ シ ブ ジ ェ ッ トマ シ ニ ン グ に よ る 顔 蝕 歯 質 の 選 択 的 除 去 に 関 す る 研 究1996年 度 精密 工 学会 秋季 大 会学術 講演 論 文 集,IB22(1996)67. 4)日 本 ウ ォ ー タ ジ ェ ッ ト学 会 編:ウ ォ ー タ ジェ ッ ト技 術 事 典,丸 善 株 式 会 社,(1993)9. 5)齲 蝕 検 知 液CARIES DETECTOR取 扱 説 明 書,(株)ク ラ レ, 6)須. (1996). 賀 昭 一:図. 説 顔 蝕 学,医. 歯 薬 出 版,(1991)139.. め で あ る.本 実 験 結 果 か ら,体 温 を超 え る ほ どの 温 度 は発 生 し. 精 密 工 学 会 誌Vol.66.No.6,2000885.
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