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Academic year: 2022

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(1)

論 文 要

旨 、

等 報

硬 与 し た 学 位 専 攻 分 野 の名 称 学 位 授 与 の番 号

黒博歯博

田 知 沙

士学73

第 9 9号

学 位 授 与 の 日付 平 成 2 1 年 3 月 2

5 日

学 位 授 与 の 要 件 医歯学総合研究科機能再生 ・再建科学専攻 (学位 規則第4粂第1項咳 当) 学 位 論 文 題 名 Distribution

,

geneexbresPion

,

andfuhctionalroleofEphA4during

ossiBcation (骨形成 におけるEphA4の分布 、遺伝子発現と機能的役割) 論 文 審 査 委 員 教授 長塚 仁 教授 山本 敏男 教授 滝川 正春

学 位 論 文 内 容 の 要

【緒言】

噛乳類において、長管骨は軟骨原基 として琴生 し、内軟骨性骨形成 を経て成長 を遂げて骨格を形 成す るとともに、造血臓器 としての骨髄 も作 り上げる。その過程では間葉系、血球系のさまざま な細胞が種々のサイ トカイン、成長因子 とその受容体 を介 して情報交換 を行っている。以前の研 究で我々は、 ヒ ト軟骨細胞株 HCS・2/8細胞に発現す るチロシンキナーゼ型受容体の一つ として Ep

h

A4を検出 した。Ephを介 したシグナルは体節形成、細胞移軌 臓器形成、心脈管形成など さまざまな ところで重要な働 きをす る分子だが、その仕組みに関 してはいまだ不明の点が多 く残 されている.Ephファミリーメンバーの中でもEp

h

A4は比較的最近になって注 目されは じめた 分子であ り、神経領域での研究は比較的進んでいるが、骨、軟骨 における分布状況や機能は未だ わかっていない。本研究では、長管骨組織 におけるEp

h

A4の発現、分布 と機能に関する薪知見 を得たのでここに報告す る。

【方法 ・及び材料】

免疫染色 :生後1週のマ ウス腰骨の切片に抗Ep

h

A4抗体を反応 させ、次に二次抗体であるHRP 標識ヤギ抗 ウサギIgGを反応 させた。またカバーガラス上で培養 したSaOS・2細胞 を4%パラホ ルムアルデ ヒ ドで固定 し、抗Ep

h

A4抗体、抗核小体抗体を反応 させ、 さらにAlexaFlu。r標識 の二次抗体を反応 させた。

細胞培養 ‥マ ウス成長軟骨細胞 を胎生18.5日マ ウス肋軟骨か らコラゲナーゼ処理により分離 し、

10%牛胎児血清伊BS)+

含有α・

MEMで培養 した。HeLa(子宮頚部癌細胞株)、SaOS・2(骨芽細胞 様細胞株)、MDA・231(乳癌細胞株)、HCS・2伯微 骨細胞様細胞株)は10%FBS+含有DMEMで培 養 した。

RNA抽出とリアルタイムPCR:回収 した細胞をRNA抽出試薬Ⅰ80genにて抽出 したOリアルタ イムPCRにはLightCyclerシステムでTOYOBO SYBR GREEN PCRMasterMk を使用 し た。

ウェスタンブロッ ト:4・20%勾配ポ リアク リルア ミ ドゲルを使用 し細胞か ら回収 したタンパクを 電気泳動LPVDF膜に転写 した。それに抗Ep

h

A4抗体を反応 させ、 さらにHRP標識抗 ウサギ IgGを反応 させたO特異的シグナルはECLWestern BlottingDetectionシステムを使用 し検出

した。

Si.RNAによる遺伝子サイ レシンダ:SaOS‑2細胞 に

S i

RNA導入試薬s

i

PORTと共にs

i

RNAを トランスフェクシ ョンした。3日目にRNA抽出欝薬 にてRNAを回収 し、RNA精製のち逆転写、

リアルタイムPCRをおこなった。

アルカ リホスファターゼ活性 :酵素活性の評価は、パ ラニ トロフェニル リン酸を人工基質 とし、

生成 したパラニ トロフェノールの吸光度を測定 しで行 った。

(2)

【結果

1

.マウス成長板におけるEp

h

A4の分布

Ep

h

A4は、以前の研究で、ヒ ト軟骨細胞様HCS・2/8細胞上に存轟す るチロシンキナーゼ型 レセ プターの一つ として検出され、得 られた全クローンの約 20%を占めていた. よってこのEp

b

A4 の局在を免疫染色法にて確落 した結果、肥大軟骨細胞層、および骨領域でEp

h

A4の明確な局在 を静め、静止、増殖軟骨細胞層にはEp

h

A4は検知 さ●れなかった0

2.invitroにおける内軟骨性骨化におけるEp

h

A4‑遺伝子発現の特性

結合組織成長因子CCR2とep血44の遺伝子発現パターンを、胎生18.5日マ ウス肋軟骨より分離、

培養 した軟骨細胞 を用いて解析 した結果、cc

B

Bは分化培養開始後25日でピークを迎えたのに対 し、epb84はその後の分化の最終段階で遺伝子発現が急上昇 したO次に、 ヒ ト細胞株における Ep

h A4

mRNA

発現の比較検討 を

RT L PCR

によりおこなったep

L

A4の発現を各種細胞種で比較 し串結果、

MDA2 3 1

S a OS・ 2

、甲CS・2/8でEp

h A4mRNA

が検出された一方、

He La

では発現 が認められなかった.Ep

h A4

の発現、産生の量的な違いを検討す るために、 リアルタイム

PCR

法 とウェスタンブロッ ト法に より検討 を行った。リアルタイム

PCR

法による分析の結果

、 S a OS・ 2

では、HCS,・2/8に比べて大幅にEp

h

A4の発現量が多い事がわか り、ウェスタンブロット法によ るタンパク質 レベルでの解析でも、HCS・2/8よりも

S a OS・ 2

で強いEp

h A4

分子のシグナルが検 出された。

3.造骨細胞表現型におけるEp

h

A4ノックダウンの影響

Ep

h A4

の機能を探るために

S a OS・ 2

細胞に対 して

s i RNA

を用いたep

ムA4

遺伝子ノックダウン 実験を行ったoepu 4連伝子が実際にノックダウンされている事を確認 したのち、同 じ条件下で 骨芽細胞のマーカー遺伝子であるosteocakiDとアルカ リフォスフアタ‑ゼ 6uPa

β 収 め m RNA

の発現を調べた ところ、、それぞれで発現の低下を認 めたOさらに

ALPa s e

活性の変動をみたtこ ろ、ノックダウン効果の強い

S 皿NA

の導入でわずかなが ら低下がみ られた。

4 . S a OS ・ 2

細胞におけるEp

b A4

の細胞内局在

次に、

S a OS ・ 2

細胞におけるEp

h A4

の局在 を明 らかにす るために、蛍光免疫染色を行った

⊥ザ‑共焦点顕微鏡を用いた観察では、Ep

h

A4は細胞表面だけでなく、核内の小構造にも集積 している像がみ られた。・そこで核小体のマーカーである

n u c l e o l i n

に対する抗体を用い

、S a OS・ 2

細胞における核内Ep

h

A4の局在を再検討するとEp

h

A4の核内の集積が見 られ るも、核小体 とは 別の部位に局在す る事がわかった。

【考察】

本研究では骨芽細胞の形質維持におけるEp

h

A4機能の必要性が初めて示唆 された.そ して、骨 芽細胞での耳p

h

A4のこの新 しい機能は、今まで報告 されているEp

h

A4、分子によって調節 される フォワー ドシグナル経路を介 した機能 と全 く異なるので、造骨細胞におけるこの機能が、Ep

h

A4 の核内移行による新たなシグナ リング経路を介 して行われている可能性 もある。

(3)

論 文 審 査 結 果 の 要 旨

Eph分子は受容体型チロシンキナーゼであ.り、EphA群、EphB群 に大き く分けられ、現 在 ヒ トではEphAl〜EphA8、EphBl〜EphB4お よび6とい う名称で整理 されている.EphA4 は比較的最近になって注 目されは じめた分子であ り、神経領域での研究は進んでいるが、

骨、軟骨 における分布状況や機能は未だ不明である。本研究では、軟骨細胞様細胞株 (HCS‑2/8)において強 く発現 していたEphA4の骨形成における役割 を探ったものである。

その結異、明 らかになったこととして以下の点を挙げている。

1. マ ウス成長板の免疫染色では EphA4は、肥大軟骨細胞層、および骨周陶の細胞に 局在 していた。

2.成長板軟骨初代培養細胞の分化過程で時、EphA4の遺伝子発現はCCN2遺伝子の発 現 ピーク後、すなわち分化の最終段階 (肥大化期)で急上昇が見 られた。

3. Invitroの実験において、EphA4の遺伝子発現は、軟骨細胞様細胞株(HCS‑2/8)よ り骨芽細胞様細胞株(SaOS‑2)で高く、一方、子宮類癌細胞株(HeLa)では発現 していな かった。

4. EphA4の機能を開べ るため、骨芽細胞様細胞株(SaOS‑2)でEphA4遺伝子をノックダ ウンす るとオステオカルシン遺伝子の発現は低下 し、ALPase活性 も低下 した。

5.骨芽細胞様細胞森 (saos‑2)においてEphA4は細胞質のみでな く核内‑の集積が見 ら れ、核小体 とは別の醜位に局在 した。

これ らの知見は、Ep姐4が骨形成に重要な役割 を果たす ことを初めて明 らかにす ると ともにEp叫4の新たなシグナ リング経路の存在の可能性 を示唆 した ものである。

よって、本研究は博士 (歯学)の学位論文に値す るもの と静 めた。

参照

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