西松建設技報VOL.18 抄録
∇GL OP+4,300
長尺鋼管矢板の施エ
小倉 正*
Tadashi ORura
古川 孝行*
Takayuki Furukawa
洪積粘土層 ミ
図−1地中障害物断面図
そこで,本施工に先立ち,置換材を真砂土とした試験 庄人を4本施工したが,いずれも設計深度までの庄人は 不可能であった.
1.はじめに
人阪南港トンネルは大阪市港区中央突堤と住之江「東南 港を結ぶ海底トンネルであり,本工事は港区側の斜路部 に開削トンネル(β=35m,エ=111m)を施工するものであ る.卜留tには,特殊圧入装置を併用した中掘圧人l二法 による鋼管矢板り1000mm,⊥=50m,89本)が採用さ れた(写真−1参照).本報告では,長尺鋼管矢板を当工 法により施工する際に行った,鋼管圧人に対する置換村 の検討について述べる.
3.問題点の原因および対策案
(1)問題点の原因
設計深度までの圧人が不可能であった原因として以下 の2点が考えられる.
①置換材の真砂土は水中への自然投入のため,締め固め が不十分である。このため鋼管矢板の圧入時,圧人の 進行に伴い真砂土は水締め状態となり,摩控抵抗力が 増大する.
②鋼管矢板の庄人進行に伴い、パイプ型継手内に美砂土 が充填され固結状態となり,継手スリット部が拡大す る等の変形が発生し,庄人抵抗力が増大する.
(2)対策案
原因②に対しては,圧人時に,泥水の使用およびエアー ブローによる継手摩擦抵抗力の低減策をとることとした.
原因①に対しては,摩搾抵抗力低減のために置換材を 変更することとし.次の材料を候補とした.
A自硬性泥水 B LWタイプの材料 C貧配合の粘土モルタル D発泡モルタルまたは発泡ミルク
E上記材料とその上部で摩搾抵抗力が支障とならな い範囲を真砂t
写真−1特殊庄人装置
2.鋼管矢板施工の問題点
鋼管矢板施1二位置には,押立て地盤を支持するコンク リート棚板(t=500mm)がGL¶10m付近に,その下部 に基礎松杭(≠180mm,エ=29m)が存在する.したがっ て,鋼管矢板の施工手順は,それら障害物を全旋回掘削 機により撤去(≠2000mm,ガ=50m)した後を置摸村に より埋戻し,鋼管矢板を圧人するというものである.地 中障害物断面図を図−1に示す.
*関西(支)南港トンネル(出)
4.置換材の検討
(1)置換材の選定条件
置摸材を選定する際に考慮した条件を以下に示す.
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西松建設技報∨O」.18 抄録
②配合A,Cはいずれも卯h=2.Okgf/cm2(0.196MPa)を
満足してブリージング5%と同性能であることから,
助材クレーサンド呈の少ない配合Aを最終配合とした.
③貝入試験結果では,粘上モルタルは真砂土単体に比べ
貫人抵椀がかなり小さかった(図−4参照).
(3)鋼管矢板庄入時の摩搾抵抗力の算定(全長50m)
置換材料については経済作も考慮し,上部を真砂土,
卜部を粘土モルタルとし.せん断試験結果より摩槽抵抗 力を算定して各々の置換長を決定した.上部25mを真砂 t.F部25mを粘土モルタルの場合,中掘庄人工法の住 人能力360tf(3.53MN)に対して摩擦抵抗力P=352tf
(3,45MN)<360tfであり,住人が可能であるという結果
が得られた.
(4)現場での試験施工
本施工に先立ち,施工性の確認を目的とした試膜施Ⅰ二 を現場で実施し,現場採取したテストピースの強度が設 計強度qu56=2.Okgf/cm2(0.196MPa)をかなり上回った ので,高炉セメントの配合を本施工では70kg/m3とした.
この配合試験結果との差は,主に練り混ぜミキサーの 大きさによるものと考えられる.
①発生する摩擦抵抗力は中振り圧入が可能な範囲
②構造物掘削時における受動抵抗力の確保が可能
③水中での充填が可能
④充填硬化後も品質が不変
(2)置換材の所要強度
置換材の所要強度を決定するため,過去の鋼管矢板の 打設実績,鋼管矢板庄人抵抗力の予測計算および土留工 設計計算の地盤反力等の資料を検討した結果.置換材の 一軸圧縮強度をqu56=2.Okgf/cm2(0.196MPa)とした.
(3)材料の選定
前記の変更材料候補案より,上記条件を確実に満足す ることが可能である粘土モルタルを使用することにし,そ の配合について室内試験で検討を行った.
5.粘土モルタルの試験
(1)試験内容
所要条件を満たす粘土モルタルの配合を決定するため
に,当社技術研究所で配合試験を実施した。試験内容は,
①フロー試験,②粘度試験,③ブリージング試験,④一 軸圧縮試験,⑤買入試験,⑥せん断試験.とした.
試験を行った粘土モルタル配合を表−1に示し,貫入 試験およびせん断試験の試験装置を図−2,図−3に示 す.
(2)試験結果
試験結果を図−4,表−2に示す.
①配合Bはブリージング20%となり.材料分離が発生し たので不適当と判断した.
表−1粘土モルタル配合表
(■3当たり)
6.あとがき
本施工においては1本/日のペースと順調な住人施工 が可能であり,実験および計算の正当性が実証できた.今
回の施工は,今後,長尺鋼管矢板を当工法で施工する場 合の参考になると考えられる.なお,構造物掘削作業時
における粘土モルタル使用に伴う土留壁の変形について は,今後の計測施工で慣垂に見守る必要がある.
最後に本施工に関して適切なご指導をいただいた関係 各位に深く感謝の意を表します.
使用材料 配合A 配合B 配合C
高炉tメント8 100kg† 100kg† 1(抑kgf 2 TIC一β(助村外−†ンド) 150kgf 100kg† 2【氾kgf 3 TIC−3S(ケイ酸ナ川り▲) 201 20l 】犯1 4 真 水 2001 200l 2001 5 海 水 6901 709l 678l
表−2 せん断試験結果
垂直荷重
変位草(l■)
亡 まき土 + 粘土モルタル
図−4 貫入試験結果 図−2 貫人試験装置 図−3 せん断試験装置
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