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フ ェ ロ ニ ッ ケ ル ス ラ グ を 混 合 し た 建 設 発 生 土 の 性 状 と 利 用 に つ い て

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Academic year: 2021

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フ ェ ロ ニ ッ ケ ル ス ラ グ を 混 合 し た 建 設 発 生 土 の 性 状 と 利 用 に つ い て

日 大 生 産 工 ( 院 ) ○ 三 宅 隼 也 日 大 生 産 工 秋 葉 正 一 日 大 生 産 工 加 納 陽 輔 1. は じ め に

建設発生土は年間で約 2.5 億立米発生して おり,経済的な観点からも,原位置へ埋め戻す ことが理想的であるが,品質によっては埋戻 しに不適な場合もある.中でも,関東全域に分 布する関東ロームは,土粒子が比較的に細か いわりに,粒子間の間隙が大きく,透水性や保 水に優れている.しかしながら,一度この結び つきが乱されると強度や透水性が著しく低下 するという難点があるため,関東ロームを乱 した状態で使用する際は,石灰やセメントに よる安定処理を行う必要がある.中でも近年 ではセメント系改良土から,六価クロムの溶 出が懸念されており,資源の利活用や安全性 に配慮した安定処理材が望まれる.さらに,関 東ロームが分布する首都圏においては,路床 部に雨水を浸透させる透水性舗装が車道を対 象に検討されており,透水性や耐水性を付与 する機能的な安定処理工法についても一考を 要する現況にある.

本研究では,産業副産物として年間約 250 万トン発生しているフェロニッケルスラグ

(以下,FNS)の性状に着目し,関東ロームに対 する安定処理材としての利用を検討した.

2. 研究概要

関東ロームの物性を表-1 に,FNS の物性を 表-2,図-1 に示す.本研究では千葉県船橋 市の建設現場より発生した関東ロームを母材 として,FNS を湿潤質量比で配合した.関東ロ ームは乱した状態が概ね均一になるように, あらかじめ 4.75mm ふるいで裏ごしした自然 含水比のものに対して,FNS および補助材と しての消石灰を手練りで混合した.本研究で 使用した FNS はコンクリートまたはアスコン 用骨材としての加工時に派生した細粒分を, 粒径が 2.36~4.75 程度となるように再焼成

したものであり,12%以上の吸水率を有する.

また,FNS は表-3 に示すように SiO

2

や MgO を多く含有していることから,水硬性を有す るセメント代替材としての作用が期待できる.

試料土の配合比を表-4 に示す.なお,各評価 試験は,物理的な改良効果と化学的な改良効 果を把握するため,混合直後と 7 日養生後(室 内養生 3 日,水中養生 4 日)に実施した.

The Properties and Use of Soil Mixing Ferronickel Slag Junya MIYAKE, Shoichi AKIBA and Yosuke KANOU

表-1 関東ロームの物理的性質

表-4 改良土の配合比 図-1 FNS の通過質量百分率

関 東 ロ ー ム 含 水 比 ( % ) 1 1 4 . 5 1 土 粒 子 の 密 度 ( g / c m

3

) 2 . 7 0 7

液 性 限 界 W

( % ) 1 3 2 . 0 6 塑 性 限 界 W

( % ) 9 2 . 3 4

塑 性 指 数 I p 3 9 . 7 3

p H 6 . 4 7

密度(g/cm

) 2.582 吸水率(%) 12.72 FNS 含水比(%) 3.74

SiO

2

54~56%

MgO 28%

Al

2

O

3

2~3%

CaO 4~5%

FeO 7~8%

表-2 FNS の物理的性質 表-3 FNS の化学組成

① 100% 0% 0% 0%

② 35% 60% 5% 0%

③ 30% 60% 10% 0%

④ 25% 60% 15% 0%

⑤ 65% 30% 5% 0%

⑥ 60% 30% 10% 0%

⑦ 55% 30% 15% 0%

⑧ 85% 0% 0% 15%

セ メ ン ト 関 東

ロ ー ム F N S 消 石 灰

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

0.01 0.1 1 10 100

ふるい目の呼び名(mm)

通 過 質 量 百 分 率 (%)

(2)

3. 試験結果

3.1 六価クロム溶出試験

表-5 に六価クロム溶出試験(吸光光度法 JIS 010265-2-1)結果を示す. セメント 15%

混合した改良土⑧からは,土壌環境基準を大 幅に上回る溶出量が確認できる.また,⑤にお いても基準値をわずかに上回る溶出量が確認 された.今後、火山灰質粘性土と FNS,消石 灰の配合割合と組成に基づいて六価クロム溶 出のメカニズムを究明する必要がある。

3.2 締固めた土のコーン指数試験

コーン指数を図-2 に示す。関東ローム 100%のコーン指数は土質区分基準から、第 3b 種発生土と分類することができる。一方,改良 土はいずれも土質区分基準から第 2 種改良土 として,安定処理後は様々な場所で用途に合 わせた施工ができることが確認できる。

3.3 安定処理土の CBR 試験

図-3 に CBR 値を示す.養生日数 0 日の結果、

FNS 配合による粒度改善や、消石灰添加に伴 う含水比低下などの物理的な改良効果が確認 できる。なお,7 日目にかけて FNS60%は CBR 値の向上が見られることから、ポゾラン反応 などによる化学的な改良効果の発現が考えら れる。

3.4 土の透水試験

変水位透水試験から得られた透水係数を 図-4 に示す.関東ロームおよびセメントは 透水係数が 10

-6

以下である一方,FNS を用いた 改良土は 10

-3

まで透水係数が増加することが 確認できる.なお,7 日目にかけて透水係数 が低下していることから,ポゾラン反応など により化学的に結合した結果、間隙が不連続 になり、透水係数が低下したと考えられる。

4. まとめ

・セメント改良土に対し,FNS 改良土は土壌環 境値を概ね満足する.

・コーン貫入試験および CBR 試験からは, FNS および消石灰による,物理的・化学的安定処理 効果の発現が確認された.

・透水試験からは FNS の配合に伴う透水性の 改善効果が確認された.

供試体No. 材令7日供試体 材令28日供試体

① N.D N.D

② 0.03 0.03

③ N.D N.D

④ N.D N.D

⑤ 0.06 0.05

⑥ 0.03 0.03

⑦ N.D 0.01

⑧ 0.29 0.30

六価クロム(mg/l) 表-5 六価クロム溶出量

※N.D は定量下限値未満

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 140.0

0 7

養生日数(日)

CB R( %)

① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧

1.000E-07 1.000E-06 1.000E-05 1.000E-04 1.000E-03 1.000E-02

0 7

養生日数(日)

透水 係数 (c m / s )

① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧

図-2 養生日数-コーン指数

図-3 養生日数-CBR

図-4 養生日数-透水係数

0 2000 4000 6000 8000 10000 12000 14000

0 7

養生日数(日)

コー ン指数( K N / m

2

① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧

参照

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