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活動を始めた経緯

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Academic year: 2021

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― 77 ― はじめに

新潟リハビリテーション大学では,2017年(平成29 年) 6 月に認知症サポーター養成講座を開催して, 7 月より認知症カフェ「リハ大オレンジカフェ」(以下,

カフェ)を月 1 回の頻度で開催して,早いもので約 2 年間が経過した.これまでの活動について報告する.

活動を始めた経緯

筆頭著者は前職の精神科病院の勤務時に,認知症初 期集中支援チーム(以下,チーム)の一員として,認 知症の方の自立生活のサポートを行う活動を行ってい た.その時に,身近に認知症の方が多く,社会問題と なっていることを身をもって理解することができた.

例えば,認知症を発症した一人暮らしの方が,煙草が 原因で,自宅を全焼してしまい,納屋の軒先の壁のな い場所で生活をしていた.納屋はゴミ屋敷となってい て住める状態ではなかった.民生委員より地域包括支 援センターに情報提供があり,地域包括支援センター

と一緒にチームが介入した.初めて対象者の方の自宅 を訪問したのが,10月頃で東北地域であるため,これ から寒くなると,生活が困難になる可能性があった.

チームが介入することにより,家族の協力が得られ て,納屋を住める状態にして,介護保険に繋げられ,

デイサービスを利用できるようになり,食事や入浴の 提供が受けられるようになった.そのような経験よ り,現職の大学に勤務してからも,認知症に関する地 域に役立つ取り組みで,大学でもできることを考え て,認知症サポーター養成講座とカフェを立ち上げ,

大学の作業療法学専攻の教員と共に運営している.国 の政策である認知症施策推進総合戦略(新オレンジプ ラン)

1 )

では,認知症初期集中支援チームとともに,

認知症サポーターの養成と,認知症カフェの設置の促 進が含まれている.

認知症サポーター養成講座

国は政策として,認知症に対する正しい知識と理解 を持ち,地域で認知症の人やその家族に対してできる

Corresponding author:

新潟リハビリテーション大学

〒958-0053 新潟県村上市上の山 2 -16 Tel:0254-56-8292

Fax:0254-56-8291 E-mail:[email protected]

実践報告(社会貢献事業)

認知症サポーター養成講座・認知症カフェの実施報告

藤 本   聡

・長谷川   裕・澁 井   実・

増 田 雄 亮・貝 淵 正 人・栗 原 トヨ子

新潟リハビリテーション大学 リハビリテーション学科 作業療法学専攻

〔受付:令和元(2019)年 8 月30日〕

〔受理:令和元(2019)年 9 月10日〕

キーワード:認知症サポーター,認知症カフェ,社会貢献,大学教育

(2)

― 78 ―

藤本 聡

今までカフェは,2019年 8 月で25回開催することが できた.参加人数は,地域住民の延べ人数で547名,

平均で約23名であった.最初の 6 回は,参加人数が少 なく,平均で約13名で,一番少ないときには 6 名であ り,継続が危ぶまれた時期もあった.しかし, 2 年が 経過して最近 6 ヶ月間( 3 月~ 8 月)では,平均で約 30名の方に参加していただいている.増えた要因とし ては,村上市報の日程に,他のカフェと同様に掲載し ていただいたことと,口コミで増えたと考えられる.

学生は延べ人数で41名が参加した.

新オレンジプランでは,「認知症の人やその家族が,

地域の人や専門家と相互に情報を共有し,お互いを理 解し合う認知症カフェ等の設置を推進する」

1 )

とあ る.リハ大オレンジカフェの参加者は,主に認知症予 防のためと友人との交流,楽しみのために,参加され ているが,中には,認知症が疑われる人も参加してお り,お互いを理解し合う機会になっていると考える.

大学生にとっても,認知症カフェに参加することによ り,認知症の理解と,認知カフェの運営方法,認知症 に関する施策や認知症予防について,学ぶ大変良い場 になっている.

今後に向けて

本学において,認知症サポーター養成講座と認知症 カフェを開催することは,地域住民の認知症サポー ター養成と,認知症カフェの役割としての社会貢献の 他に,学生の教育の場としても,意義があると考える.

今後も,リハ大オレンジカフェを楽しみにしていただ いている人のためも,長く継続していきたいと考えて いる.

範囲で手助けする「認知症サポーター」を全国で養成 し,認知症高齢者等にやさしい地域づくりに取り組ん でいる

2 )

と述べている.本学でも,認知症サポーター 養成講座を実施することで,地域住民の方に参加して いただき,認知症サポーターになっていただくと同時 に,学生も受講することで,学生が認知症サポーター になるとともに,認知症の施策と認知症サポーター養 成講座の実施方法について学ぶ機会となっている.

認知症サポーター養成講座は,大学の教員の他に,

新潟県作業療法士会村上支部の方にも協力していただ き, 1 年に 1 度の頻度で開催している.第一回目の 2017年 6 月は,地域住民51名が参加し,新聞社(岩船 新聞)が取材に来てくれ,スタッフとして新潟県作業 療法士会村上支部の12名,学生は 6 名が参加した.第 2 回目は,2018年10月にカフェの参加者を対象に24名 が参加し,スタッフとして新潟県作業療法士会村上支 部の 1 名,学生は 9 名が参加した.今年も,カフェの 参加者と学生を対象として,10月に実施する予定であ る.

認知症カフェ

カフェは,月に 1 度の頻度で, 1 回が 2 時間程度,

内容は毎回変えている.内容としては,エコクラフト でコースター作り,村上市に関するクイズ,マンダラ 塗り絵(脳トレ),合唱,ミサンガ作り,押し花作り,

手話サークルの学生による手話,学生によるレクリ エーション等を行っている.開始より30分間は,歓談 の時間をとり,利用者様同士や利用者様と大学スタッ フとの情報交換と,仲間づくりの時間としている.ま た,活動の最後には,歌に合わせた体操や村上市内の 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が協力して村上 市が制作した村上体操を行っている.

写真 1  認知症サポーター養成講座(認知症とは) 写真 2  認知症サポーター養成講座(寸劇)

(3)

認知症サポーター養成講座・認知症カフェの実施報告

― 79 ― 文献

1 )厚生労働省:認知症施策推進総合戦略~認知症高齢者等に やさしい地域づくりに向けて~(新オレンジプラン) (概要),

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-

Roukenkyoku/0000079008.pdf

2 )厚生労働省:認知症サポーター,https://www.mhlw.go.

jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000089508.html

写真 3  手話サークルによる手話のクイズ

写真 5  笹川流れの塗り絵

写真 7  学生によるボーリング

写真 4  エコクラフトでコースター作り

写真 6  ボランティアの方による手話講座

写真 8  学生によるクイズ

(4)

― 80 ―

藤本 聡

写真 9  歓談の時間(地域住民と学生・教員) 写真10 活動最後の体操

参照

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