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論 文 審 査 の 要 旨

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Academic year: 2021

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別紙1

論 文 審 査 の 要 旨

報告番号 3143 楠本 友里子

論文審査担当者

主査 教授 佐藤 裕二 副査 教授 山本 松男

副査 准教授 宗像 源博

(論文審査の要旨)

学位申請論文「Impact of implant superstructure type on oral health-related quality of life in edentulous patients」について,上記主査 1名,副査 2名が個別に審査を行っ た.

本研究は,固定性インプラント補綴装置(Implant-supported fixed complete denture:

IFCD)と,インプラントオーバーデンチャー(Implant Overdenture:IOD)を装着し た無歯顎患者に対し, Oral Health Impact Profile(OHIP)を用いて口腔関連 QoLの評 価を行った.その結果,咀嚼に関連した質問項目についてはIFCDの方が優れていたが,

OHIP合計値を指標とすると,IOD により IFCD と遜色のない口腔関連 QoL が得られる ことが示された.

本論文の審査において,副査の山本委員および宗像委員からの質疑応答の一部を以下に 示す.

副査 山本委員の質疑応答:

・対象者の選択基準を,上下顎にIFCDもしくは IOD装着患者,として比較した方が良 いのではないか.

上下顎IFCD装着患者は 36名であったのに対し,上下顎 IOD装着患者は 6名のみであ

った.これは,上顎 IODのインプラントが,下顎 IODのインプラントおよび上下顎 IFCD のインプラントと比較して低いインプラント生存率を示すうえに,上顎ではIOD でなく てもCD(complete denture)でもある程度の治療効果があるため,上顎IOD 症例が少 なかったと考えられる.一方で,上下無歯顎患者に対し,上顎にCD,下顎にIOD を装 着する症例は本研究では30 名と多くみられた.そのため,サンプル数を確保して分析を 行うためにも,上下顎IOD装着患者に加えて,上顎に CD,下顎に IODを装着した患者 IOD群として選択基準に含めた.

(主査が記載)

(2)

副査 宗像委員の質疑応答:

・OHIP 49項目の質問のうち,4つのディメンジョンに含まれていない質問項目もいく つか見られるが,それらの結果はどうだったのか.

John MT,Baba KらがOHIP質問項目の因子分析を行った際に,まず義歯に関する質

3 項目が除外され,さらに 5項目は 4つのディメンジョンのいずれにも分配されなかっ た.除外された合計 8項目の質問項目について多変量分散を行った結果,口腔清掃に関す る質問項目(#5. Breath stale, #27 Unable to brush teeth)については,IODの方が有 意に高い口腔関連QoLを認め,咀嚼に関する質問項目(30. Unable to eat)については,

IFCDの方が有意に高い口腔関連 QoLを認めた.

両副査は,上記を含めた質問に対する回答が,いずれも適切であることを確認した.

主査 佐藤委員の質疑応答:

・対象施設の違いによる患者特性や口腔関連 QoLの違いはみられたのか.

各群 36 名のうち,IFCD 群は大学病院 14 名,個人医院 22 名,IOD 群は大学病院 19 名,個人医院 17 名であった.対象者特性のうち,上部構造装着期間において,両群とも に個人医院の方が有意に長かった(IFCD群:大学病院平均 51.4 か月,個人医院平均104.1 か月,IOD 群:大学病院平均33.6 か月,個人医院83.2 か月,各 P=0.01).個人医院の方 がメンテナンスとして長期的に通院している患者が多かったが,年齢の違いも認めなかっ たということは,すなわち,個人医院の方が早い年齢のうちにインプラント埋入を行って いるということが判明した.一方,OHIPサマリースコアおよび 4つのディメンジョンス コアでは,いずれも施設の違いによる差は認めなかった.本研究では術前の状態の測定が できていないことが制限であるが,今後はインプラント埋入当時の年齢や,術前の口腔関 QoLを含めた調査を行っていきたいと考えている.

主査の佐藤委員は,両副査の質問に対する回答の妥当性を確認するとともに,本論文を さらに確認するために上記質問をしたところ,適切な回答を得られた.

以上の審査結果から,本論文を博士(歯学)の学位授与に値するものと判断した.

(主査が記載)

参照

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