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〜認知症やガンなどの⽣活習慣病を予防する⾷効キノコ〜
LFP 農事研究所 内部資料
平成 29 年 6 月 21 日ヤマブシタケ
※このプリント内容は、健全社発行の冊子(オレンジ文庫 37) を全面引用したものです 日本綜合医学会会⻑ 大阪大学医学部講師・医学博士甲田光雄
1 目 次 1.ヤマブシタケとは 2.ヤマブシタケの成分 3.ヤマブシタケは免疫力を強化しガンを予防する 4.ヤマブシタケはアルツハイマー病にも効く 5.活性酸素を除去するヤマブシタケ 6.ヤマブシタケの効果(総括) 1、ヤマブシタケとは ヤマブシタケは、日本で数少ないサンゴハリタケ科のキノコであり、クヌギ、クルミ、 シイなどの広葉樹の樹幹や切り株に着生します。子実体、つまりキノコ本体の部位の中央 部から先端は針状になっており、さらに針の表面に胞子が垂れ下かっています。英名は訳 すと「ハリネズミタケ」となりその形状から「ハリセンボン」「ウサギタケ」の地方名も あります。また中国では「猴頭姑」(ホウトウクウ)と呼ばれています。 ヤマブシタケはガン、アルツハイマー病の予防や改善に大きな効果が期待されるとして 注目されています。 アルツハイマー病は、脳の中にある前脳基底核コリン作動性神経細胞(BFCN)の障害が 関係していることが分かってきました。このBFCNの働きを活性化させるのが、神経成長 因子(NGF)という物質であります。 このNGFの産生を増強する働きをもたらす成分が、ヤマブシタケの子実体、菌糸体の両 方から発見されたのです。子実体から採られた物質をヘリセノン、菌糸体から採られた物 質をエリナシンと名付けられました。 つまり、ヤマブシタケが認知症防止やアルツハイマー病対策に活用できることが確認さ れたわけです。 そのうえ、ヤマブシタケの中には、他のキノコと同様、ガンに対する高い抗腫瘍活性を 持つ多糖体、βーグルカンが多く含まれていますし、万病のもとと言われている活性酸素 を大幅に抑制する力が食品の中でずば抜けて高いのです。 このように、ヤマブシタケは驚異的な薬効成分を持つ、大きな可能性を秘めたキノコな のです。 2、ヤマブシタケの成分 ヤマブシタケの・主成分は糖質とタンパク質、ミネラル(無機質)、そして脂質です。
2 ミネラルの内訳は、リン、鉄、カルシウム、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、さ らに亜鉛まで、実に豊富なミネラルを含んでいます。 ビタミン類はB1、B2、B6、B12、およびナイアシンが含まれており、ビタミンB群の供給 源ともいえます。とくにビタミン群の含有量は、牛肉の約35倍で、100g中3.53㎎に も上がります。さらにビタミンDと、その前駆物質のエルゴステロールなどもたっぷり含 まれています。 また、ヤマブシタケには、今話題のアガリクスに匹敵する程のβ-グルカンを含んでい ます。 ヤマブシタケのβ-グルカンは、アガリクスに含まれるものとは若干種類が異なります が、質・量ともにアガリクスに負けず劣らずの活性多糖体を含んでいます。 そして食物繊維も豊富です。その含有量は、なんと100g中37gに達しているので す。 食物繊維は、腸管の中で発ガン物質を吸収して人体内への吸収を防ぎ、体外への排出を 早める働きをします。つまり直腸ガンや結腸ガンなどの消化器ガンの予防に有効なので す。 そして、先にものべましたヘリセノンは、現在アルツハイマー型認知症との関連で医学 界注目の物質なのです。なんとも多彩な効果が期待できる様々な成分が、ヤマブシタケに 含まれているのです。 3、ヤマブシタケは免疫力を強化しガンを予防する ヤマブシタケには、「強力な抗ガン効果がある」と先にものべましたが、実際にどうい ったメカニズムで作用をもたらすのでしょうか。 一般的に抗ガン剤と呼ばれるものは、ガン細胞を直接叩きのめす働きをするものです が、ヤマブシタケなどキノコ類に多く含まれている多糖類、β-グルカンの場合はガン細 胞の増殖を直接抑えるわけではなく、ガン細胞を攻撃するマクロファージなどの働きを活 発にすることにより、免疫力を向上させて、結果的にガン細胞の増殖を抑えこむのです。 免疫というのは疫を免れるということです。人類も昔は多くの伝染病に悩まされてきま した。 しかし医学の進歩により細菌を殺す抗生物質が次々に発見され、更にワクチンの予防注 射で伝染病そのものが起こらないようになってきたのです。 免疫とは病原菌ばかりでなく自分の体と異なるタンパク質、つまり異物が体内に入り込 むとこれを排除しようとする機能のことを指すのです。 ところで、私たちの体は約60兆個という数の細胞からなっているのですが、日常の生 活を送っていても、そのうちいくつかはガン遺伝子やガン抑制遺伝子の変異によって、 次々とガンに変わっているのです。 人間は、40歳から50歳位になると一日3000個から5000個のガンの芽が出る といわれています。 このガンの芽を免疫機能の作用により、すぐつみとってしまうことによって、人体はガ ンにかからないようになっているのです。 ところが、年をとるにつれ、免疫力が弱ってくるために、ガンなどの生活習慣病(成人 病)にかかってしまうわけです。 ガン細胞が発生すると、体内では、その細胞をすぐに抗原と認識します。認識すると、 すぐに免疫細胞であるキラーT細胞、マクロファージ、NK細胞などが出動して、ガン細胞 の増殖を抑制し撃退していくのです。 このようにして、免疫機構がガンの発生を防いでくれているのです。つまりこの免疫機 構を強化しておけば、ガン細胞が体内にあったとしても増殖せずに、私たちの体をむしば
3 むことはないということです。 そこで、マクロファージを活性化し、免疫力を強化するといった効果をもたらすもの が、ヤマブシタケなどキノコ類に多く含まれている多糖類、β-グルカンなのです。 ほとんどのキノコには、活性多糖が1種類か2種類しか存在していませんが、ヤマブシ タケには、5種類もの活性多糖が含まれています。これは、6種類のβ-グルカンを含む アガリクスと並んで、他のキノコより優れた力を持つことを示しています。また、ヤマブ シタケに含まれるβ-グルカンのように生体の免疫反応を強化してくれる物質のことを専 門的にはBRM(非特異的免疫賦活物質)と呼んでいます。 BRMによって期待できるのは、免疫機能の低いものを高くし、逆に高すぎるものは、抑 制するという生体恒常効果(ホメオスタシス)の働きをするということです。ホメオスタシ スとは、私たちの身体内の状態が一定に保たれていることを意味します。 免疫機能が高いということはいいことと思われるかもしれませんが、しかし最近急増し ているアトピー性皮膚炎、アレルギー性疾患といった症状は、実は免疫反応が過敏なため に起こるのです。つまり何事もバランスがとれている状態がいいのです。 4、ヤマブシタケはアルツハイマー病にも効く 現在、日本は急速に高齢化社会への道を進んでいます。それに伴い、認知症も急増して おり、厚生労働省もその対策に頭を痛めているのです。認知症の増加は、超高齢化社会に 突入する21世紀の大きな課題となっています。 認知症状の起こる原因は、大体において脳血管性認知症とアルツハイマー病の二つに分 けられます。 脳血管性認知症というのは、脳の血管が破れて出血したり、血管が塞がったりしたため に、記憶を司る脳細胞を損傷して現れる認知症です。 アルツハイマー病というのは、アルツハイマー型認知症ともいいます。これは脳の知的 機能を担っている神経細胞(ニューロン)が死んでしまうために、広い範囲で脳が萎縮する 恐ろしい病気です。その原因としては、まだはっきりと解明されていませんが、大脳皮質 や海馬の部分にできる、脳のシミとも呼べる「老人斑」に、ニューロンを減弱させる神経 毒性があったとして注目が集まっています。 図1-脳の構造 また、脳細胞の萎縮により、ニューロンからニューロンへと情報を伝える細胞内の原線 維がからまって塊状になったもので、これを「神経原線維変化」と呼んでいますが、この ようなものが原因となり、脳細胞が死んでしまい、アルツハイマー型認知症を引き起こし
4 ているものと考えられています。 そこで、大脳皮質や海馬のニューロンへ神経線維を送っている前脳基底核コリン作動性 神経細胞(BFCN)を活性化させるものが、脳の海馬という部分でつくられる神経細胞成長因 子のNGFというものです。NGFは、120個のアミノ酸の重合体からなる単純タンパク質 で、これは主に、海馬の顆粒細胞、錐体細胞、皮質錐体細胞やアストログリア細胞などに よってつくられ、ニューロンに積極的に働きかけます。 ニューロンを産生する仕組みの中心的な役割を果たしているのがNGFなのです。つま り、このNGFこそニューロンの生死のカギを握る物質といっても過言ではありません。 そこで、ヤマブシタケに含まれている「ヘリセノン」「エリナシン」といった成分が、 強いNGF合成促進作用を持っているため、ヤマブシタケは認知症(アルツハイマー病)に有 効であるわけです。 人の脳内でNGFの合成促進作用を通常行っているのはエピネフィリンというホルモンな のですが、エリナシンはそのエピネフィリンと比較して、実に4倍以上もの活性を示して います。 NGFの働きが強まれば、脳内の神経細胞であるニューロンの消失をくい止め、その増殖 さえ可能にするのです。 以上のごとくヤマブシタケを摂ることによって加齢と共に避けがたい認知症が防止でき る可能性は高く、高齢化社会を迎えようとしている日本で、加齢を避けられない私たちに とって、大変有効な素材であることは間違いありません。 5、活性酸素を除去するヤマブシタケ 酸素は、私たちが生きていくうえで欠かすことの出来ない物質です。この酸素は普通、 空気中に21%含まれていますが、酸素濃度が高まって空気中の40%以上に増えると逆 に体に害を与えることが明らかになっています。 以前、未熟児が病院で過剰の酸素を与えられたということで、失明するという事故から 広く知られるようになったのが、いわゆる未熟児網膜症という病気で、これは活性酸素が 原因だったのです。 60兆個もの細胞でできている私たちの体は、その一つ一つにミトコンドリアと呼ばれ る発電所があります。ここでは酸素を原料としてエネルギーを発生させるのですか、それ と同時に呼吸で体内に摂り入れられた酸素の約2%が産業廃棄物に相当する活性酸素を発 生させるのです。 活性酸素が体内で大量に発生すると、脂肪分が酸化されて、過酸化脂質という有害物質 がつくられます。この過酸化脂質が細胞の中にたまると、細胞への栄養補給や細胞からの 老廃物の排泄がうまくいかなくなり、細胞の働きが低下してガンや老化、心臓病などの生 活習慣病の元凶となるのです。
5 最近、医学会では「全病気の90%までが活性酸素が原因だ」という考えが主流になり つつあるくらいです。 その活性酸素を除去し、無毒化する酵素も人間には備わっています。その一つにSOD(ス ーパー・オキサイド・ディスムターゼ)という酵素があります。 しかし、歳をとるにしたがい、SODはどんどん減っていってしまいます。また、昨今の 環境汚染や加工食品の氾濫、ストレス、タバコ、薬剤などによって過剰に活性酸素が発生 してしまうために、どうしても体内ではSODが不足しがちになります。 しかもSODを人工的につくることはできないため、SOD様の値が高いヤマブシタケなどか ら補うしかないのです。 ある調査機関が体によいとされる食品や物質の「SOD様の値」を分析した結果、ヤマブ シタケはダントツの6800高単位で、他の食品を圧倒したのです。ちなみにあのアガリ クスは4800でした。このヤマブシタケの値は、全食品の中でもトップクラスの強さで あります。 「万病に効く」「即効性がある」とされる要因はそこにあるのかもしれません。SODを たくさん摂れば、細胞の酸化を防ぎ、老化やガンを防止できるだけでなく、細胞が若返る 効果もあるからです。 6、ヤマブシタケの効果(総括) ヤマブシタケの大きな特徴をすでにのべてきましたが、具体的な症例としましては、 ① 免疫力強化作用 ② 活性酸素除去作用 ③ 消化器ガンなど各種ガンの予防と改善 ④ 認知症(アルツハイマー病)の予防と改善 ⑤ 糖尿病などの生活習慣病の予防と改善 ⑥ 血圧降下作用 ⑦ アトピー性皮膚炎をはじめとするアレルギー性疾患の改善 ⑧ コレステロール値を下げる働き ⑨ インフルエンザの予防 ⑩ 強心作用 ⑪ 抗炎症、抗血栓作用 ⑫ 抗ウイルス作用 ⑬ 肥満と便秘の改善 ⑭ 骨粗しょう症の予防 ⑮ 美肌作用 ⑯ 増毛作用 など、ヤマブシタケには多彩な効果があります。なおヤマブシタケの効果については、静 岡大学の河岸教授、同大学の水野卓名誉教授、岐阜薬科大学の古川教授、久郷晴彦薬学博 十らが報告しておられます。 ヤマブシタケに含まれている様々な成分によって、免疫力強化作用、活性酸素除去作用 を中心とする働きが認められるため、これだけ多くの効果が期待できるのです。そのう え、食品であるので副作用の心配も一切なく、しかも即効性に優れているため、効き目が 早くあらわれます。 以上、ヤマブシタケについてのべてまいりましたが、これだけの薬効を持ったヤマブシ タケを、私たちの健康保持に上手に役立てて頂きたいものです。