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九州大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

ミエ ノ シュカン ヒョウカ ニ モトヅク オ リモノ ノ コンピューター グラフィックス ノ  ケンキュウ

卓, 炫住

九州大学芸術工学府

https://doi.org/10.15017/19758

出版情報:Kyushu University, 2010, 博士(芸術工学), 課程博士 バージョン:

権利関係:

(2)

- 46 -

第 3 章 照明方向、観察方向などの異なる場合の CG織物画像における本物らしさの評価

3. 1 実験装置および手続き

3. 2 刺激 3. 3 被験者 3. 4 描画モデル 3. 5 結果およびまとめ

(3)

- 47 - 3. 実 験1

実験1 では、織物をできるかぎり本物らしくCGで表現するための方法を明らか にするために、照明方向、観察方向や照明強度などが異なる場合のCGによる織物 画像を作製し、この画像とさまざまな観察条件での実際の織物、および織物の写真 画像に対して、本物らしさを主観評価により測定し、これらの3種類に対する評価 結果を比較した。

3. 1 実験装置および実験の手続き

被験者は、実験ブースにおかれたサンプル織物を観察した後、CRT に表示され た CG 織物画像と写真画像を約30cmから観察して、サンプル織物の見えを10点 として写真および画像の本物らしさを評価した(図31)。サンプル織物は被験者の目 の高さに垂直に置かれ、正面上方45度、約30cmからハロゲン光源で照明された。

角度は、正面、右45度、左90で設定し、被験者は、正面から観察した。観察距離 は、約30cmであった。

3. 2 刺激

(a) 織物サンプル

サンプル織物 (18cm (横) × 17cm (縦) )は、白糸(縦)と黄色、緑、赤、青、白 のうちの1色(横)を合わせて(ポプラ製コットンコナ)織られた。織り方は、平 織り、綾織、朱子織の三種類である。本実験では、織物の立体構造による見えへの 影響を検討するために、織られた織物を円筒状に巻き、これをサンプル織物として 被験者に提示した。円柱の直径は5.6cmであった。

(4)

- 48 - (b) 織物CGサンプル

CG織物画像は、CGソフトワェアー(3dMax, Autodesk)を用いて製作した。織物 縦糸および橫糸の立体構造を3次元のCGとして描画するために、まずCGで繊維 糸一本を作成し、それらを3本ずつ撚り合わせて一本の糸にしたうち、サンプル織 物の縦糸および橫糸の織りとほぼ同じスケールで CRT に表示されるように形状を 調整しサンプル織物と同様に提示した(図 32)。CG 織物画像の描画における照明と して、サンプル織物同様に距離約30cm、上方45度にスポットライトを用いた。織 物CGサンプル円柱の直径は5.6cmとなった。製作されたCG織物画像はビットマ ップで保存された。

(5)

- 49 -

ハロゲン

CRT

30cm

被験者

31 実験装置 45°

90°

5.6cm cm

17cm

30cm サンプル織物

被験者

(6)

- 50 -

32 CG 織物サンプル製作過程

(7)

- 51 - (c) 写真画像

提示したサンプル織物をCG織物画像と同様の照明(正面、右45度、左90度)、

観察条件(正面)からデジタルカメラ(OLYMPUS X-2)で暗室で撮影を行った。

CRT に上にCG織物画像と並べ提示した。サイズはCG織物画像と同様にした(図

33)。

3. 3 被験者

正常な視力(矯正視力を含む)を持つ 5 名が被験者として実験に参加した。すべて の被験者は、実験の目的を知らされていなかった。

3. 4 描画モデル

CG 織物のための描画モデルとしては、物体の粗さを用いて鏡面反射を計算した

Blinn モデルを採用した。織物における微小表面に多くのV字状凹みがあるため、

ここで、織物の複雑な光沢に注目し、鏡面反射モデルであるBlinnモデルを用いて 検討した。パラメータ設定は、本物と見比べ、Blinn モデルのパラメータである

Specular、Glossiness、Soften の値をそれぞれ50-30-1.0にしてレンダリングを行

った。

(8)

- 52 - 正面照明(a)

45 度(b)

90 度(c) 33 写真画像

(9)

- 53 -

3. 5 結果およびまとめ

図34 は、実験の結果を示している。縦軸は、評価ポイント、横軸は、色の違いを示

す。図34(a)は、角度が0度、(b)は、右45度、(c)は、90度の場合の結果である。

すべての条件において、CG織物画像は写真画像よりも評価が低かった(図34)。織り方 においては、CG織物画像の朱子織が顕著に評価が低かった。これは、他の織り方より、

組織が粗いため、組織がよく見え、CG織物画像では糸の堅さが感じられたという報告 と一致している。また、照明方向が0度から90度になると、写真画像とCG織物画像 の評価ポイントの差が大きくなった(図34)。これは、照明方向が90度のときは、CG 織物画像が写真画像より暗い、明るさの差が大きくなったためである(図33(c))。色には、

特に傾向がなかった。織り方や角度による明るさの違いは、CG織物サンプルを本物ら しく表現するために、織物特有の設定が必要であることを示唆している。より具体的に 織物特有の設定や織物特有の質感の表現を検討するために、質感や明るさを分けて主観 評価を行うこととした。

(10)

- 54 -

34 実験結果

0 2 4 6 8 10

Blue Green Red White Yellow

照明 45度 plain_P

plain_3D sateen_P sateen_3D twill_P twill_3D

Color of Weft 0

2 4 6 8 10

Blue Green Red White Yellow

照明0度 plain_P

plain_3D sateen_P sateen_3D twill_P twill_3D

Color of Weft

0 2 4 6 8 10

Blue Green Red White Yellow

照明90度 plain_P

plain_3D sateen_P sateen_3D twill_P twill_3D

Color of Weft

参照

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