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ハタケシメジの生態および生理的性質に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)

ハ タ ケ シ メ ジ の 生 態 お よ び

生 理 的 性 質 に 関 す る 研 究

S

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u

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n

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衣 田 雅 人

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K

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I

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D

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A

1

9

9

7

(2)

日 次

1

1

アイソザイムパターン比較による

ハタケシメジの系統識別

4

1

.

材料と方法

5 1 . 1供試菌 5 1 . 2粗欝素液の抽出 5 1 .3泳動条件 7 1 . 4 酵素の染色法 7

2

. 結果と考察

9 2 .1 エステラーゼ 9 2 .2 リンゴ酸脱水素酵素 13 2.3 パーオキシダーゼ 17 2.4 系統の識別 21

3

. 要

ヒ日コ 23

2

章 ハタケシメジの生態と木材腐朽性

24

1

.

ハタケシメジの生態

1 . 1発生地調査 1 . 2結果と考察

2

. ハタケシメジの木材腐朽性

2 . 1バーベンダム反応 』 持 品 A せ』斗ふヴ t ヴ t

2

2

2

2

2

(3)

2 . 1.1材料と方法 27 2 . 1.2結果と考察 29 2 .2 木片の重量減少率 29 2 . 21 材料と方法. 29 2 . 2 2結果と考察. 33

3

. 要

た目三品 37

3

章 ハタケシメジ菌糸体の培養特性

38

1

.

培養温度と

pH 38 1 . 1材料と方法 38 1 . 1 . 1供試菌株 38 1 . 1 . 2塔地組成 39 1 . 1.3培養方法および菌体乾燥重量の測定 39 1 .2結果と考察 39 1 . 1菌糸体成長の温度特性.2 39 1 . 2菌糸体成長のp.2 H特性 42

2

.

栄養要求性

42 2.1 材料と方法 42 2 . 2結果と考察 45 2 . 2 1炭素源の効果. 45 2 . 2 2窒素源の効果. 49 2 . 2 3成長国子の効果. 52 2 . 2 . 4 無機塩類の効果 52

3

. 要

を目三品 57

(4)

4

ハタケシメジの栽培過程における

培地内温度と酸素消費量の変動

58

1

. 培地内温度の変動

58 1 . 1材料と方法 58 1 . 2結果と考察 59

2

. 酸素消費量の変動

63 2 . 1. 材料と方法 63 2 . 2. 結果と考察 63

3

.

要 旨

67

総 括

68

要 約

73

結 日

75

引用文献

76

謝 辞

82

S

u

m

m

a

r

y

83

公表論文のリスト

86

(5)

緒 言

我菌におけるきのこ栽培は,シイタケの原木栽培がすでに江戸時代から始め られていた(森, 1963 )が,エノキタケやヒラタケ,ナメコなどのおが屑を用 いたびん栽培が始められたのは,昭和に入ってからである.おが屑を培地材料 として木材腐朽菌を培養することは,大正時代から行われていた(森, 1)369 が,その技術を利用して京都の森本彦三郎が1289 年にエノキタケのびん栽培法 を主婦の友10月号に報告した(広江, 1093 ;森本, 1995 ).その技術を基礎とし て,己ラタケやナメコ,ブナシメジ,マイタケなどのおが屑ぴん栽培が全国的 に広がった. 現在,我が国で人工栽培されて市場出帯されている食用きのこは,シイタケ をはじめエノキタケ,ブナシメジ,ヒラタケ,ナメコ,マイタケ,マッシュル ーム,タモギタケ,キクラゲ,オオとラタケなど10種類で,その生産額は1994 年において約2,500 億、円に達する(林野庁, 1)699 .しかし,きのこ生産者を取 り巻く環境は,生産コストの上昇や外国からの大量輸入による価格低迷など厳 しい状況が続き,これまで栽培されているきのこよりもさらに高価格で取り引 きされ,収益率の良いきのこの創出が望まれている. ハタケシメジ [Lyophyl m dJu setscea .rF( ).rF: .gniS ]はヨーロッパ,北ア メリカ,アジアなど北半球の温帯地域に広く分布し,我が国では秋に林内や庭 園,畑地,道端などの他,ときには床下に多数群生する美味なきのこである (本郷, 1)789 .このハタケシメジはホンシメジ [. sL himej i ).mawaK( ]ognoH の腐生裂と見なされていた(本郷, 1097 )が,子実体のかさの色がホンシメジ よりも概して暗色なこと,柄が多少淡褐色を帯びることから,ホンシメジから 分離された(本郷, 1179 ).ハタケシメジは皇色反応により識別が可能で,子実 体の肉にスjレホホjレモール液を滴下すると淡緑青色に変色し,またグアヤコ… jレでは青褐色となる(山下・古

,

l

l

J

)3919 . 古くから

f

香りまったけ,味しめじj と言われるように,ホンシメジは食用 きのこの中でもマツタケと肩を並べるほど評価の高いきのこである.ホンシメ

(6)

ジは菌根性きのこであることから,その栽培化が断念されてきた.そのため, ホンシメジの形態に比較的よく似たヒラタケ [stuourleP suatertso J(問.).rF: K u m m e r ]が「人工しめじ

J

という商標で1709 年代から周年栽培が始められた. 1 9 8 0 年代になると,さらにホンシメジと形態がよく似ており,また,歯触りが とラタケに比べて格段に優れたプナシメジ [ps i yH sugyz suermoram )kceP( B i g e l o w ]の栽培が始まった.当初,プナシメジはシロタモギタケ [hyLyop u11m u l m a r i u m luB( :.1).rF Kuhner ]とされてきたが,長沢・有国( 1988 )によって プナシメジとすることが正しいと報告された.ブナシメジが市場に出帯される と,ビラタケの市場価格は下落し,その生産量が減少した(衣田, 1)599 .プ ナシメジの生産量は年々増加し,とラタケの価格よりも高く取引されている. ~ ハタケシメジはプナシメジよりもさらにホンシメジの食味に近く,その栽培が 可能になればプナシメジよりもさらに高価格で市場取引されることが期待でき る. ハタケシメジの栽培技術に関する研究は,奈良県林業試験場では 1973 年頃か らスギおが屑と米糠を培地材料としたエノキタケの栽培技術を用いて始められ た.しかし,おが屑と米糠主体の培地では栽培期間が長く,単位当たり収量が 少ないため,その研究は一時中断した. 1098 年代になると,福島県(渡部, 19 8 4 ; 9851 ; 8991 )や山形県(三河ら, 1698 ),兵産県(塩見, 1798 )などの林業 試験場でハタケシメジ栽培技術の研究が始められた. 1909 年代に入ると秋田県 (阿部ら, 1919 )や東京都(鳥海, 1919 ),山梨県(柴田, 1990 ),岐阜県 (水谷ら, 1994 )が加わり,その研究は全国的に広がった.また,ハタケシメ ジの栽培方法に関する特許出願も山崎(1879 )や王子製紙(株)(原ら, 1,)099 宝酒造(株)(吉浜ら, 1919 )によって行われている.奈良県林業試験場も 1988 年から栽培に関する研究を再開し,その成果を報告している(衣田, 1998 ; 19 9 0 ; 9119 ; 4)991 .これまでに報告された栽培方法や特許出願された栽培方法 では,培地材料にパーク堆肥を用い,また,子実体の発生操作として培地表面 を覆土することが重要となっている.しかし,筆者が報告した栽培方法では, 培地材料にパーク堆肥を用いず 市販されているコーンコプ(トウモロコシの

2

(7)

芯を粉砕したもの)やオルガ(主に鹿沼土や赤玉土のふるいかす)と米糠,お が屑を用い,発生操作は菌かき(接種した種菌と培地表面の掻き出し)をする だけで,覆土を必要とせず,他の栽培方法と大きく異なる. ハタケシメジはホンシメジから分離されてまだ25年しか経過していないが, その関に栽培技梼に関する試験研究が増加した.しかし,まだ全国的に市場出 荷されていないことから 栽培技術に不安があると考えられる.言うまでもな く,きのこの栽培技術は目的とするきのこの性質を十分理解し,その性質をう まく利用することによってより完成度が高くなる.ハタケシメジの基本的な性 質に関する知見の蓄積は,まだ十分とは言えない. 本研究ではハタケシメジの栽培技術をより完成度の高いものにするため,ハ タケシメジの生態と生理的性質およびその栽培過程における駿素消費量と培地 内温度の変動について検討した.第 1章ではハタケシメジの系統識別の方法を 確立するために,菌糸体と子実体のアイソザイムパターン比較によるハタケシ メジの系統識別について,第 2章ではハタケシメジの生態と木材腐朽性につい て,第

3

章ではハタケシメジの菌糸培養特性について,主に培養温度とpH特’性 および炭素源や窒素源,ピタミン類,無機塩類の栄養要求性について検討し た.第4章ではハタケシメジの周年栽培における培養護の混度,および換気時 間やその毘数など栽培管理マニュアルの資料とするため,ハタケシメジ栽培過 程における培地内温度と酸素消費量の変動について明らかにした.

3

(8)

l章 ア イ ソ ザ イ ム パ タ ー ン 比 較 に よ る ハ タ ケ シ メ ジ の

系統識別

蛋白質の電気泳動法と酵素の活性染色法を組み合わせたアイソザイム分析は, 臨床医学をはじめ病理学、遺伝学、育種学などの分野において,酵素の分画方 法として広く用いられている.林木においては,この方法がすでに有力な種内 の系統識別の方法として確立している(自石, 1879 a;津村ら, 1)099 .きの この系統識別にはこれまで PD A培地上での対l時培養による帯線形成の有無 を調べたり,菌糸体の培養温度や栄養要求性などの培養特性あるいは栽培試験 による子実体の形態を比較する方法が用いられていた.しかし,これらの方法 ではすべてが完全に識別されず,また,その識別に長期間を要する. そのため,きのこではこの電気泳動によるアイソザイムパターンを比較する ことにより,ベニタケ属 [Russula ],テングタケ属 [Amani at],スッポンタケ属 [ P h a l l u s ],アワタケ属〔Xerocomus ],タマチョレイタケ属 [Polyporus ],ヒト ヨタケ属[r iCpo ]sun ,eknaFr( 3197 ;北本ら, 1986 ),ヒラタケ馬 [Ps]rotuuel (馬替ら, 1798 ; awSaga a te 1,1 399 )の分類やシイタケ [Lent isun dosese ( B e r k . ) S.gni

J

(善如寺, 1819 ; saOamh 企,awkauruH 1986 ),とラタケ[roPueltus o s t r e a tsu .qaJ( ).rF: ]rmeumK ,inrkaluK( 8619 ;衣回, 1988; 9319 ),エノキタ ケ

Fammlulina isepltuve ).rF:truC( .gniS ](野上ら, 1199 ),ナメコ

Pholiota nameko

.

σ

)otI I.S eot It ]iam (増野, 1299 ),マイタケ [alofirG dosafron ( F r . ) ]ayGrF..S (大政ら, 1899 ),ナラタケ [Armirillaa mellea lhaV( Fex ).r K a r s t . ] (山口ら, 1899 ,天野ら, 1099 )などの種内の系統識別が試みられた. しかし,同じ系統であっても菌糸体と子実体,あるいは菌糸体であっても培地 の謹類や培養日数によってアイソザイムパターンが異なり まだ最良で安定し たザイモグラムを得るための条件が明確ではない. ハタケシメジ [Lyophyl m dlu tsesace .rF( ).rF: .gniS

J

は系統間で子実体の形 態や菌糸体の堵養特性が異なることが報告されている(Moncalvo 企 Clemen~on, 1 9 9 2 )ことから,ハタケシメジの栽培を実用化させるには,栽培に適した系統を

4

(9)

. 選抜することが重要である.そのためには,まずハタケシメジの系統識別が必 要である. 本章では,ポリアクリルアミドゲルを支持体としたスラプ式垂直電気泳動法 により,ハタケシメジ

4

菌株の培養日数の異なる菌糸体および子実体の傘と柄 の抽出液のアイソザイムパターンを調べ,電気泳動によるアイソザイムパター ンを比較することによりハタケシメジの系統識別のより有効な方法とするため の条件を検討した. 1 .材料と方法 1 . 1 供試菌 T a b l e lに示すハタケシメジ4菌株を供試した.各菌株とも,試料の菌糸体 は, llmOO 三角フラスコに各2ml0 入った

S

M Y培地(スクロース 1% ,麦芽エ キス 1% ,酵母エキス 0.4% )に接種したあと, 20℃で27日, 37日および48日間 静置培養した.子実体は8ml00 びんを用い,おが腐,コーンコプ,オjレガおよび 米糠を容積比 2:2:2:1 の割合で混合し,合水率を約63% に調整した培地 で栽培し,子実体を発生させた. T a b l e D.1 erivtiona sfo nsairt fo lphyyoL dmul .sestace S t o c k .soN detalosI sreay seitilacoL NLD-001 1980 a,awgesoN Nara p.fer NLD-003 1981 ,inoS Nara p.fer NLD-004 1981 ,auksA Nara p.fer NLD 姻005 1981 ,onN isoyisi Nara p.fer 1 . 2 粗酵素液の抽出 培養菌糸体(F.gi 1 A)は水洗して諒紙で除湿したあと,菌体 1g (湿重)当 たり lmlの0ollm. リン酸緩密液(pH 7 O. )を加え,ホモジナイザーで破砕した. そのあと, 14,000 mrp で15分間遠心し,上澄みを粗酵素液とした. 子実体(F.gi 2 B)は傘と柄の部分に分け,それぞれ生重 1g当たり lmlの0. 1 mlo リン酸緩衝液(pH 7 O. )を加え,乳鉢ですり潰した.そのあと, 14,000

5

(10)
(11)

rpm 、で5分間遠心し,その上澄みを粗酵素液とした.1

1

.

3

泳動条件 ポリアクリルアミドゲルは7.5% の分離ゲル(凶 8. 9)の上に3. 75% の濃縮ゲ ル(pH 6 7. )を重麗し,その上に粗酵素液を加えた.泳動は電極用緩衝液とし てpH 8.3 のグリシン・トリス緩衝液を用い, 34 mAの定電流で3時期行った(.giF 2) . 1 . 4 酵素の染色法 酵素の染色は,白石(8719 b)の方法で行った.すなわち,エステラーゼ

(

E C

1.3 1..

E S T

)の染色に必要な反応液は,次のようにして調製した. α ナブチルプロピオネート005 mgを25 lmのエチルアルコールに溶かした溶液3凶 と, αナフチルアセテート466 mg を25 lm のエチルアルコールに溶かした溶液 1 . 5 lmをpH 0 の07. 1. mol リン酸緩衝液105 lmに加え,さらに,ファーストブル -RR 塩051 mg を溶かし,

i

慮紙で漉過したあと使用した.染色は0℃の慎温器内3 で30分間行い,そのあと発色を 50% のエチルアルコールで閤定した. リンゴ酸脱水素酵素(

EC

.1.1 3.1.7

MD H

)の染色の反応液調製法は,次の 通りである.トリズマプレセット677 mgを100 lmの純水に溶かしたpH .0 の綾衝7 液に,炭酸ナトリウム. 21 gと15 D Lリンゴ酸. 314g を100 lmの純水に溶かした 水溶液ll を加えた溶液を用意し,そこへ,mO

.

2

5% の

NAD

(ニコチンアミドア デニンデイヌクレオチド)水溶液, 1% の

NBT

(ニトロブルーテトラゾリウ ム)水溶液, 0.1%

PMS

(フェナジンメトサルフェート)水溶波をそれぞれ2 m lずつ加えた.染色は0℃の恒温器内で 1時間行い,そのあとエチルアルコ3 ール001 湿lに氷酢酸10% 水溶液100 lmを加えた液で題定した. パーオキシダーゼ(E C 1 1. 1.1 7. P .

0

D)の染色には, pH .5 の04 1. olm トリ ス酢酸緩衝液106 lmに, 3-アミノ 9』エチjレカルパゾル84 mgとβナフトール58 mgを含むアセトン溶液40 lmを加えて漉過した溶液を使用した.使用車前に0倍1 に薄めた過酸化水素水(30% )を 2ml加え,室温で染色したあと, 50% エチル アルコーjレで国定した.

7

(12)

・・・・・............・・・・・・・・・・・・・・.. e x t racel 1alul ・enzymes G lycine-tris buffer 俗H8 3.) 3 . 75 気 spacer I ge 6Hp( 7.) Polyacrylamide 7.5 免 γunn i ng ge I p(宜. 38) 十J

1

・ 向c i r its b er ( 8Hp ) .3.

;·~.

J

:

-3 4 mA/slab l feg or 3 hours F i g . C.2 onditino f po olyacrymaldie gel elecphtororesis. ’L

(13)

2 .結果と考察

2 .

1 エステラーゼ F i g . 3に27日, 378 および48日間培養した4菌株の菌糸体のエステラーゼのザ イモグラム, .giF

4

4

窟株の子実体の傘および柄のエステラーゼのザイモグ ラムを示す. 4菌株の菌糸体から検出されたバンドには 各菌株ごとにそれぞ、 れの培養日数の菌糸体特有のバンド いずれの培養日数の窟糸体にも共通して 検出されるバンド,そしていずれの菌株にも共通して検出されるバンドが存在 した.また,子実体の傘および柄から検出されたザイモグラムにも,各菌株の 部位特有のバンドと各部位に共通のバンド,そして各菌株に共通のバンドが存 在した. Table 2に菌糸体および子実体のザイモグラムのバンド数を示す. 4茜株の培養日数27日, 37日および48日間の菌糸体のザイモグラムを比較す ると, NLD-001 とNLD ”003 の各培養日数のザイモグラムには,他の 2茜株には検 出されなかったRf億(Relative valeu tot feh ront :分離ゲルの揚からBPB マー カーまでの距離を lとし,バンドの相対移動距離を測定した数値) 2.06とRf値 0.28 のバンドが存在した.このことから, NLD ”001 と斑3・003 の2菌株は, NLD -004 とNLD-005 の2菌株と識別された.そして DLN-001 とNLD ”003 の菌糸体のザイ モグラムでは, NLD 剛001 の各培養日数の菌糸体のザイモグラムには, NLD 帽003 か ら検出されたfR値0.72のバンドが存在しないことから,両者は識別された.ま た, NLD-004 と氾D-005 の菌糸体のザイモグラムでは, NLD 幽004 には批D胸005 に検出 されたfR値,13.0 fR値7,1.0 fR値0.21 のバンドが存在しないことから,この 2菌 株も識別された.以上のことから

4

菌株は栢互に識別され それぞれ異なる 系統であると考えられる. つぎに, 4薗株の子実体のザイモグラムを比較すると, NLD 咽001 とNLD-003 の 傘と柄のザイモグラムには, NLD 帽004 とNLD 帽005 に検出されたまf値0.17 のバンドが 検出さなかったことから 紅D-001 と氾D-002 の2菌株は,況D岨004 と姐500-D.. の2 頭株と識別された. NLD-001 とNLD 心03のザイモグラムでは, NLD-001 にはNLD-003 から検出されたRf値0.82 のバンドが存在しないことから,両者は識別された. また, NLD-004 とNLD 心05のザ、イモグラムは,それぞれの傘と柄のザ、イモグラム

9

(14)

:::出 t~j ~~;l

0.50 0 . 7 5 1.00 NLN-001 NLD-003 NLD-004 NLD-005 F i g . E.3 sterase zymograms mfo ycel oai f .L.setsaced L egend : Culture periods ( 1 : 2 d7 ,say 2 : 37 ds,ya 3 : 48 days )

10

(15)

Rf 1 2 1 2 1 2 2 0.00 0 . 2 5 0,50 0 . 7 5 1.00 NLD-001 NLD-003 NLD-004 NLD ー005 F i g . E.4 sterase marogmzys ffo triu-bodies fo d.L.setsace Legend: Patsr ffo -obiturdies ( 1: c,pa 2: stem)

1

1

(16)

Table .2 Number of bands ein steraes zymograms from mycelai and fruit-bodies of d.L.stesace S t o c k .soN NLD-001 NLD-003 NLD-004 NLD 輔005 C u l t u r e sdoirep mfoailcey )syad( 27 37 48 27 37 48 27 37 48 27 37 48 T o t a l number bfosdna 12 10 10 20 8 8 7 6 5 10 8 8 T o t a l number bfoands dereaapp ni 9 7 5 7 common ehitw yerv erutluc doirep T o t a l number bfoands daerpepa cniommon 2 幽 制ι thiw ryeev kcots cadn erutlu doirep ぬ starP ffotiur ‘seidob pac emts apc mest pac emst pca emst T o t a l number bfoands 10 7 14 8 13 11 13 11 T o t a l number bfoands dereappa cni ommon 7 7 8 8 w i t h ryvee otrap ffseidob-tiur T o t a l number bfoands daerpepa cniommon 1 w i t h eryev kcots and p otra ffseidob-tiur

(17)

が同じであることから この

2

菌株の識別は不可能であった. 2 . 2 リンゴ駿脱水素欝素 F i g . 5に27日, 37日および、488 間培養した 4菌株の菌糸体のリンゴ酸脱水素 酵素のザイモグラムを, .giF 6に4菌株の子実体の傘および柄のリンゴ酸脱水 素欝素のザイモグラムを示す.リンゴ酸税水素酵素のザ、イモグラムにもエステ ラーゼのザイモグラムと同じように, 4菌株の蕗糸体から検出されたバンドに は,各菌株ごとにそれぞれの培養日数の曹糸体特有のバンド,各培養日数に共 通のバンド,そして各菌株に共通のバンドが存在した.また,子実体の傘およ び柄から検出されたザイモグラムにも,各菌株の部位特有のバンドと各部位に 共通のバンド,そして各菌株に共通のバンドが存在した. Table

3

に菌糸体お よび子実体のザ、イモグラムのバンド数を示す. 4菌株の各培養百数の菌糸体のザイモグラムを比較すると NLD-001 のいずれ の培養日数の菌糸体のザイモグラムには,他の3茜株から検出されたfR値0.20 のバンドが検出されなかったことから NLD-001 は他の3菌株から識別された. N L D -030 のいずれの培養日数の菌糸体のザイモグラムには 004-DLN とNLD-005 に は検出されなかったRf値0.11 のバンドが存在したことから, N30-0DL はNLD 心04と N L D -0 0 5 から識別された.また NLD 帽004 とNLD-005 は,両者のいずれの培養日数 の蕗糸体に共通のバンドでの識別が関難であった.しかし,両者の培養日数27 日間の菌糸体のザイモグラムを比較すると, NLD-004 のバンド数は10本で,阻3・ 0 05 のバンド数が6本である.培養日数37日間の菌糸体のザイモグラムでは,両 者のバンド数が同じであったが,相互に異なるまf値のバンドが存在した.また, 培養自数48日間の菌糸体のザイモグラムでは,況D-004 のバンド数が6本で, N工 D -0 0 5 のバンド数が5本であった.このように,堵養日数の異なる菌糸体のザイ モグラムを個々に比較することによって, LND 心04と-0LDN05 の

2

菌株は識別さ れた.以上のことから LD-N001 NLD-003 DNL-004 およびNLD-005 は異なる系統 であると考えられる. 一方, 4蕗株の子実体のザイモグラムを比較すると, N工D”001 の傘と柄のザイ モグラムには,他の3菌株から検出されないfR値0.32 のバンドが存在したこと

1

3

(18)

Rf 1 2 3 0.00 0 .25 0,50 0 . 7 5 1.00 1 2 3 1 2 3 1 2 3 l錦、:1 umm ,.肝〉円 、 川 仇〜 NLD-001 NLD-003 NLD-004 NLD-005 F i g . 5. Malate dehydorengase zymogmras mfo ycelia Lfo . decastes .

-. Legend : Cuutlre periosd ( 1 : 2 d7 ays , 2 : 37 days, 3 : 48 days )

1

4

(19)

Rf 1 2 1 2 0.00 025 0.50

線譲態 0.75 1.00 NLD-001 NLD-003 1 2 機態 NLD-004 1 ,,,明容漢 語湘叫 2 NLD-00 F i g . M.6 alate dehydrogenase zymogsmar ffo ruit-boeids fo.L s.tecasde L egend : Ptras ffo ruit ・bodies ( 1 : c,pa 2 : stem )

1

5

(20)

Table .3 Number bfo ands mni alate dehydrogenase zymograms from mycelia a nd fruit-bodies of.L asdec .set S t o c k .soN NLD-001 NLD-003 NLD-004 NLD-005 C u l t u r e sdoierp mfoaileyc )syad( 27 37 48 27 37 48 27 37 48 27 37 48 T o t a l number bfoands 5 5 5 8 8 9 10 5 6 6 5 5 T o t a l unmber bfosadn dareppea ni 5 8 5 4 common h etwi ryev erutluc doirep T o t a l number bfoands daerpepa cniommon 2 窃 ethiw eryv kcots cadn erutlu doirep 国欄品 P a r t o fftiur ”seidob apc tems pca emst cap mtes pca mtes T o t a l number bfoands 8 7 7 4 8 5 8 9 T o t a l number bfoands daereppa cniommon 6 4 5 6 w i t h ryvee otrpa ffseidob-tiur T o t a l number bfoands aderpepa cniommon 2 w i t h eeryv kcots and p otra ffseidob-tiur

(21)

から, N工D珊001 は他の

3

菌株と識別された. NLD-003 の傘と柄のザイモグラムに は, NLD 岨004 とNLD 幽005 から検出されたfR値0.28 のバンドが存在しないことから, NLD 心03は他の

2

菌株から識別された.況D”004 とNLD 幽005 は,それぞれの菌株の 傘と柄に共通のバンドでは両者の識加が不可能であったが,両者の柄のザイモ グラムを比較すると, NLD-005 にはNLD-004 から検出されないRf値0.38 とfR値0.41 のバンドが存在したことから需者は識別された.

2

.

3 パーオキシダーゼ F i g . 7に27日, 37日および48日間培養した4菌株の菌糸体のパーオキシダーゼ のザイモグラムを, .giF 8に4窟株の子実体の傘および柄のパーオキシダーゼ のザイモグラムを示す. Table 4に菌糸体および子実体のザイモグラムのバン ド数を示す. 4菌株の菌糸体のザイモグラムはいずれも不明瞭であったが,培養日数37日 間の菌糸体のザイモグラムから

1

3

本の活性の弱いバンドが検出された.こ れらのザ、イモグラムを比較すると, NLD 岨001 とN工D-003 のザイモグラムはバンド 数やそのまf値が同じで,両者にはNLD 岨004 とNLD ”005 から検出されたfR値0.24 とfR 値.260 の2本のバンドが存在しなかったことから, N00-DL1 とNLD 帽003 の2菌株は NLD 心04とNLD ”005 から識別された. NLD “004 とN-DL005 のザイモグラムでは, -LDN 0 0 4 にはNLD 岨005 から検出されたRf値0.24 のバンドが存在しないことから,両者は 識別された. 一方,子実体のザイモグラムでは 4欝株の傘から 3本,柄から 3 ~ 4本のバ ンドが検出された.傘のザ、イモグラムは 4菌株ともバンド数やそのfR債が同じ であったことから, 4蕗株を識別することは不可能であった.しかし,柄のザ イモグラムは, DNL-001 とLND 欄003 にはN04D0-L とNLD-005 から検出されたまf値0.41 のバンドが存在しなかったことから, NLD 欄001 とNLD 司003 の

2

菌株はNLD-004 と NDL 心05 の2欝株から識別された.しかし, D-LN001 とNLD-003 の柄のザイモグラ ムは,バンド数とそのRf~直がそれぞれ関じであり,また, NLD心04 と NLD司 005のザ イモグラムのバンド数とそのRf値も同じであったことから, NLD100- とNLD 心03お よびNLD 心04とNLD-005 の識別は不可龍であった.

1

7

(22)

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(23)

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(24)

Table .4 Number bof ands in peroxidase zymograms from mycelia and fruit-bodies of.L.stesacde S t o c k .soN NLD-001 NLD-003 NLD-004 NLD 司005 C u l t u r e dsoierp mfoalicey )syad( 27 37 48 27 37 48 27 37 48 27 37 48 T o t a l number bfoands 1 1 2 3 T o t a l number bfoasdn earedapp ni common h eitw ryev erutluc doierp T o t a l number bfoands aderpepa cniommon

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(25)

. . , 』

3

種類の酵素を用いたアイソザイム分析の結果をまとめてTabele

5

に示す. 2. 4 系統の識別 アイソザイムパターンの比較によるきのこの系統識別には 再現性のある明 瞭なバンドを得ることが必要である.シイタケの電気泳動で,子実体よりも菌 糸体から得た粗酵素液を用いるほうが明瞭なバンドが得られる(菩如寺, )8119 と報告されて以来 その泳動の試料には菌糸体が一般的に用いられている.し かし,シイタケの菌糸体は同じ系統であっても培養日数や培地の組成によって そのザイモグラムが異なることが報告されている( Ohmasa & H,awkauru .9)981 本報告では菌糸体と子実体のザイモグラムを比較することにより,ハタケシメ ジ4菌株の識別を試みた. その結果,エステラーゼとリンゴ酸脱水素酵素のザイモグラムから比較的明 瞭なバンドが検出され,菌糸体からのエステラーゼと菌糸体および子実体から のリンゴ酸脱水素酵素ザイモグラムを比較することにより,

4

菌株を識別する ことができた.しかし 子実体のエステラーゼザイモグラムではNLD-004 とNLD ” 005 の両者を識別できなかったことから,ハタケシメジの識別には子実体からの ザイモグラムは完全な指標とはいえない.しかし,子実体のリンゴ酸脱水素酵 素のザイモグラムでは

4

菌株が識別され,また 子実体のザイモグラムは菌糸 体のザイモグラムと同じく明瞭で,粗欝素j夜を得るのも容易である.培養吾数 が異なればそのザイモグラムも異なることが多い.しかし,菌糸体のザイモグ ラムには培養日数によって影響を受けないバンドゃいずれの菌株にも共通して 現れるバンドも存在した. 一方,ハタケシメジの子実体の傘と柄のザイモグラムを比較するとバンドの 数が異なり,また多くはRf値が異なる.また,柄よりも傘から、活性の高いバン ドが検出された.ヒラタケの子実体と菌糸体のザイモグラムでも子実体の傘か ら明瞭なザイモグラムが検出された(衣田, 1993) .このことから,子実体の 傘からのザイモグラムは 菌糸体と河じく系統識加の有力な資料となることが 考えられる.子実体の傘から活性の高いアイソザイムより成るザイモグラムが 得られれば,菌糸体を用いるよりも粗醇素液の調製が簡単になる.

2

1

(26)

I ¥ . ' ) I ¥ . ' ) T a b l e I.5 emzyso ensrttap efo,esarets teaaml aesrogenyhedd d pna aseroxide z y m o g r a m s omfr ailecym d fna seibodt-iur r tof ieh .oniatcfiinted E s t e r a s e msgramozy 描iaycel tiurF 幽esdibo R f 013. 0fR 17. 0fR 1.2 0fR 26. 0fR .28 設f0 7. R2 0f 17. 0fR 2.8 N L D -0 0 1 十 十 N L D 岨030 + 十 十 十 N L D -0 0 4 十 N L D “050 十 十 十

十 出aleta esangeordyhed amsgrymoz 出eyc 1 i a esdoit-briuF R f 0 1. R1 0f 0.2 0fR 28. 0fR 2.3 まf038. 0fR 41. N L D -0 0 1 十 N L D -0 0 3 十 十 N L D -0 0 4 十 + N L D -0 0 5 十 十 十 + P e r o x i d a s e msraogymz M y c e l i a tiurF 蝿iesodb R f 04.2 0fR .26 0fR 41. N L D ”010 N L D -0 0 3 N L D ”400 + 十 N L D ‘500 十 十 十 ’主

(27)

3 . 要 旨 ハタケシメジの系統識別の方法を確立するため,ハタケシメジ

4

富株の培養 日数の異なる菌糸体および子実体の傘と栴各部分の抽出液を用い,ポリアクリ jレアミドゲルを支持体としたスラブ式垂直電気泳動法によって, 3種類の酵素 のアイソザイム分析を行った.酵素はエステラーゼ,リンゴ酸脱水素酵素およ びパーオキシダーゼである.エステラーゼの菌糸体からのザイモグラムをよじ較 することにより,

4

菌株は相互に識別されたが,子実体からのザイモグラムで は, 3系統にしか識別されなかった.リンゴ殻脱水素酵素の菌糸体および子実 体からのザイモグラムでは, 4菌株の識別が可能であった.しかし,パーオキ シダーゼの菖糸体からのザイモグラムは不明瞭で、 活性の弱いバンドが検出さ れただけであり,子実体からのザイモグラムは明瞭であったが,

4

菌株の識別 は不可能で、あった.また,同じ菌株のザイモグラムは,菌糸体の培養日数や子 実体の部位が異なれば バンド数やそのRf値が異なるものがあった.

23

(28)

第 2

ハタケシメジの生態と木材腐朽性

秋に林内や庭園,畑地,道端などの他,床下に多数群がって発生するハタケ シメジ [ymullhpoyL sestcade ( :.rF ).rF g.niS ]は,ホンシメジ[L. smejhi i ( m.)awaK Hoogn ]の腐生型とみなされていた(本郷, 1970 )が,傘の色がホ ンシメジよりも概して暗色なこと,柄が多少淡褐色を苦びることから, 1971 年 に本郷がホンシメジから分離した。ハタケシメジは子実体の下部から菌糸束が 伸び,それが地下30~50cm に埋もれた木片や樹皮の堆積物中につながっている と報告されている(小

'

l

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1968 ;相良, 9811 )ことから,木材腐朽菌であるこ とが推測される.このハタケシメジはヨーロッパ,北アメリカ,アジアなどのぷ 北半球の温帯地域に広く分布する美味な食用きのこで 近年その栽培が試みら れている(三河, 1987 ;渡部, 9891 ,衣田, )9191 . ハタケシメジの栽培を効率よく行うには,ハタケシメジに最適の培地組成を 検討しなければならない.そのためには,ハタケシメジの基本的な性質を知る ことが不可欠で、ある.しかし,ハタケシメジの生態や生理的性質に関する知見 はまだ少ない.本章ではより効率的なハタケシメジの栽培技術を確立するため の資料として,ハタケシメジの生態を調べ,その木材麗朽性について検討した. 1 .ハタケシメジの生態 1 . 1 発生地調査 1 9 9 3 年9月30日,奈良県宇陀郡室生村向諒jの奈良県林木育種圏内に発生したハ タケシメジと1993 年01月8日,奈良県高市郡高取町吉備の奈良県林業試験場内に 発生したハタケシメジの地下40~50cm まで掘り,菌糸束の状態を観察した.そ して,地中で菌糸束がつながっていた根や木片を検鏡した.

1

.

2

結果と考察 室生村向潟に発生したハタケシメジは, g.iF 9 (

a

)に示すように子実体か ら地下約40cm まで菌糸束が伸び,枯れた根につながっていた.その根を検鏡す ると, .giF 01に示す木口面( a )は早材と晩材の区別が明瞭であるが,道管要

2

4

(29)

f ¥ ) C J 1 F i g . F.9 ruit-bdoies and rhizomse f Lo y_μllhpoym decastes. Legend : a : From ou,ruM Nara Pferecture, b : From Takatori, aNra Prefecture.

.

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(30)

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(31)

素と忠われる組織の周囲に繊維状仮道管と思われる組織が観察されることから 広葉樹であると思われるが,板目面( b )に放射柔細胞が見られないので,そ の判別は困難であった. 高取町吉備に発生した子実体は, .giF 9 ( b)に示すように地下約30cm まで 茜糸束が伸び\それが璃朽した木片につながっていた。その木片を検鏡すると, F i g . 11に示すように木口面( a)には仮道管が観察され,早材から晩材への移 行がやや急で,樹脂細胞が晩材部に偏在していた.板目面( c )には放射組織 が観察され,柾目面( b)の放射組織においては分野壁孔がスギ型であり, 1分 野に 1~3個見られ, 2偶存在するものが多かった.以上のことから,ハタケ シメジの菌糸束がつながっていた木片の樹種は スギであると判定した. 室生村の調査地は,雑木林を伐採して造成された林木育種麗の種子乾燥施設 の軒下であり,高取町の調査地は,水田を埋め立てて造成されたシイタケ楕場 の近くであった.また,小川(6819 )が報告した奈良県天

!

I

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村の発生地は,製 材所跡を造成して作られた畑地で,菌糸束が材片や樹皮の堆積物中につながっ ており,相良(9811 )が報告した大津市の発生地は未舗装道路の路肩で,地下 約50 cmのところに建築廃材を含んだ木屑の患が見られた.これらのことを考え ると,ハタケシメジは地中に木材が埋められた場所に発生することが推察され る.そして,その木材の樹種は製材所跡,建築廃材および筆者の調査結果から 判断すると針葉樹であることが多いと思われる. 2 .ハタケシメジの木材腐朽性 2 . I パーベンダム反応 2 . I . I 材料と方法 ノてーベンダム反応の基質として没食子酸,タンニン駿, αーナフトーjレおよ びpークレゾールを用いた. PD A培地(ジャガイモ煎汁寒天培地)に没食子 酸,タンニン酸およぴpークレゾールは0010 ppm ,αーナブトールは58 ppm を 加えた.各基質を加えた P D A培地をオートクレーブで殺菌したあと,シャー レに分注し,あらかじめP D

A

培地で培養したTleba 5に示すハタケシメジ01

2

7

(32)
(33)

系統とヒラタケ [Pleurotus autsetsor ( .qcaJ ).rF: rmeumK

J

1系統の蕗叢を 直径 Smm のコルクポーラーでくり抜いた小片を接種した.対照区として,それ ぞれの基質を加えた培地に接種しない区を設けた.各基質は

5

枚ずつ行い,接 種後25℃の恒温室で51日間培養し,その間,菌体外酵素による景色反応を観察 した. 2. 1 2 . 結果と考察 ハタケシメジ10系統とヒラタケ 1系統の接種後15日自の呈色反応は接種後3 日呂から認められ,ハタケシメジ

7

系統とヒラタケ

1

系統は,没食子駿,タン ニン酸およびαーナフトールを基質として加えたP D A培地が呈色し始めた ( F i g . )21 .接種後51日目にはpークレゾールを加えた培地を除く他の培地に おいて,すべての系統に呈色反応が認められた.その結果をleTab 6に示す.呈 色反応はハタケシメジの系統間で差が認められ, NLD-004 のタンニン酸, αー ナブトールおよびNLD-013 の没食子酸,タンニン酸を加えた塔地ではかすかな呈 色が認められただけである. 3種の基質におけるハタケシメジ10系統の呈色反 応は,とラタケNPO ・636 より強いものが認められなかった.撞口ら(1953 )は没 食子酸とタンニン酸はラッカーゼによってもチロシナーゼによっても酸化され, また, αーナフトールは白色腐朽菌にのみ呈色反応が認められ,褐色腐朽茜に は認められないと報告している.本実験ではハタケシメジ01系統すべてがαー ナフトールを基質として加えたP D A培地で呈色反応が認められ, p

クレゾ ールを基質として加えたP D A培地では皇色反応が認められなかったことから, ハタケシメジはリグニン分解能力を有する白色腐朽菌であると考えられる.

2

.

2

木片の重量減少率 2 . 2. 1 材料と方法 スギおが屑,コーンコプ,オルガ(鹿沼土のふるいかす)および米糠を容積 比で2 : 2 : 2 : 1の割合で混合し,合水率が63% になるように水を加えた培 地を200 mlの三角フラスコに001 gずつ詰め,あらかじめ65℃で48時間乾燥して 重量を測定したスギ [eriaryptomC acnioapj D.Don ]辺材( ( 20 R)×2 (2 T) ×4 (L) mm)とプナ [Fagus atanerc eBlum ]辺材(20 ( R)×20 (T )×4

29

(34)

T a b l e D.6onatiiver sfosinart lhpoyL( dmul setsace nda P l e u r o t u s .)sutaertso S t o c k .soN detlaoIs sraey estiialocL N L D -0 0 1 8091 ,awagesoN raaN .ferp N L D ”300 1891 ,inoS aarN .ferp N L D 備400 1819 ,akusA raNa .ferp N L D -0 0 5 1891 ,onihosyihsiN raNa .ferp N L D -0 1 0 8591 ,onihosyihsiN raNa .ferp N L D -0 1 1 8819 ,iarukaS raaN .ferp N L D -0 1 2 1991 ,irotakaT aarN .ferp N L D ・130 0919 ,iarukaS aarN .ferp N L D -0 1 4 9091 ,aduO raNa .ferp N L D -0 1 5 1919 話,uoru raNa .ferp N P O ・636* 8981 ,uojoG arNa .ferp * A sinrat fosutoruelP stuaertso

30

(35)

F i g . .21 Bavendamm's reactions on galcli ,dcia tannic icad ,α-naphthol a n d p-cresol by 10 strains fo yLophyllum dacestes ( 3 days a fert inocaultion .) Legend: 1 : Gallic ,dica 2 : Tannic ,idca 3 4 : -pcreso .I

3

1

α-naphtho ,1

(36)

T a b l e .7 'sdammvneaB osnctiear n go cilla ,dica cinnta ,dica a ,lohtphan- dna p -c r e s o l by 1 s0 nsaitr Lfo yophyllum setsaced d51( ysa retfa .)niotlaucnoi S t r a i n .soN licGal idca cnniTa dcia α暢lhotphan lsoecr-p C o n t r o l

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N L D -0 0 3 十 + 十ート+

N L D -0 0 4 十 土 十

N L D -0 0 5 十 十 十 十

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N L D -0 1 1 十 + + + + N L D ”120 + + + 十 十 十

N L D -0 1 3 土 + 十 十 十

N L D ”140 + 十 + + 十 + N L D -0 1 5 + + + + + N P O ・636* 十 十 十 十 + + 十 十 十 L e g e n d :一:Neativeg ,土:胃ek ra noictae ,十:P,evtiiso

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A saintr Pfo sutoruel ustreatos .

32

(37)

( L) mm)の木片を置床した.これらを殺菌したあと,あらかじめ同じ培地で 培養したTable

5

に示すハタケシメジ01系統の中から 3系統とヒラタケ 1系統 を,培地に置床した木片が隠れるまで譲麓し, 20℃の恒温室で培養した(.giF 1 3 ) .対照区として殺菌後,接種せずに06日および90日開放置した区を設けた. また,殺菌査後の木片の重量減少率も調べた.ハタケシメジ接種区は接種後60 日および09日後に,ヒラタケ接種区は接種後60日後に各木片を取り出し,水洗 して菌糸を除去した(.giF )41 .そして, 65℃で48時間乾燥し,重量減少率を 調べた.各試験区は01本で、ハタケシメジ3系統の60日培養は3回繰り返した.

2

.

2

.

2 結果と考察 ハタケシメジ

3

系統とヒラタケ

1

系統の接種後60日目の木片の平均重量減少 d 率,および、ハタケシメジ

3

系統の接種後09日自の木片の平均重量減少率を.giF 1 5に示す.木片の平均重量減少率はプナとスギの樹種間で異なり,接種後60日 自のプナ木片はNLD 岨001 が. 73 土. 9% N1 LD 心03が23. 土. 2%1 そしてN04D0-L が

.

z

1 土. 2%1 の重量が減少した.スギ木片ではNLD 咽100 が. 70 土1.1% の重量減少率が認 められたが, NLD ”003 とNLD-040 ではそれぞれ. 51 土. 7%1 と. 71 土1.1% の重量が増 加した.ヒラタケNPO 司636 はブナの木片を8.3 土1.2% ,スギ木片を. 02 土0.8% 重 量減少させた. ハタケシメジの木片の重量減少率はヒラタケに比べてかなり小さいので,培 養日数を90日にして木片の重量減少率を調べた.その結果 プナではNLD-001 が 5 . 6土0.8% ,況D幽003 が3.6 土. 9%0 ,そしてNLD-004 が3.8 土. 9%0 で,それぞれの 6 0日培養のものに比べて増加した.しかし,いずれもヒラタケ60日培養の重量 減少率よりも小さかった. スギではlliO-ODLN 宝11. 土1.0% の重量を減少させ, NLD030- と斑400-)J ではそれ ぞれ. 61 土0.8% と10. 土0.6% の重量が増加した.このようにスギ木片の重量が 増加したのは,何らかの原因で木片が培地成分を吸着した可能性が考えられ, 木片の重量を増加させたNLD-003 とNLD 心40では木片の腐朽が起こらなかったと 考えられる. 対照区としてハタケシメジを接種しなかった木片は,培養後60自自において

33

(38)

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1

(39)

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1

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扇面 盤醤

園田

.,

I

薗圃!

F i g . .41 Wood blocks bof una and sgi.u Legend : A : Sug i B : E, a,un 1: Before sretilizati,no 2: After sretilization, 3 : 60 days aafter inotalucion, 4 : After washing.

3

5

(40)

自珪盟

retfA devalcotua ~ lortnoC derutluc( 6rof 0 dsay ) ~ lortnoC derutluc( 9rof 0 days) 径翠溜 NLD 心derutluc(lO 6rof 0 days) 藤翠翻 NLD 心derutluc(lO 9rof 0 days) NLD 心( c30derutlu 6rof 0 d ) ysa NLD 心( c30derutlu 9rof 0 d ) ysa NLD-004( derutluc 6rof 0 ds ) ay N L D -0 0 4 ( c u l t u r e d 9rof 0 days) 10 8 6

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F i g .

(41)

プナが05. 土0.4% ,スギが02. 土0.4% の重量が減少したが,培養後90日目では プナが09. 土0.3% ,スギが1. 9土. 50 %の重量が増加した.また,殺直亘後にブ ナが02. 土0.1% ,スギでは01. 土.10 %の重量が減少しているが,これは殺菌中 の蒸気により,熱水抽出物が排出されたためと推察される. 本実験では供試したハタケシメジ 3系統ともブナ木片の重量を減少させたこ とから,ハタケシメジはスギよりもブナの木片を好んで腐朽することが明らか になった.しかし,その腐朽力はヒラタケN36P0-6 に比べてかなり弱いと思われ る. 3 . 要 旨 ハタケシメジの生態を 2カ所の発生地で調べると,子実体から薦糸束が伸 び,それが埋もれた古い根や木片につながっていた。その薗糸束がつながって いた根と木片を検鏡し,樹種の特定を試みた。木片はスギと断定したが,根は その判別が困難であった。つぎに,ハタケシメジの木材腐朽性を確認するため, ハタケシメジ10系統を用いて没食子酸,タンニン酸, α姻ナブト -)レおよび p-クレゾールを基震として加えた P D A培地で菌体外酵素の呈色反応を調べた. 1 0系統すべてが没食子酸 タンニン酸およびαーナブトールを基質とした PDA 培地で呈色反応が認められ, p暢クレゾールを基質とした P D A培地では呈色反 応が認められなかった.また ハタケシメジが木材を腐朽するかどうかを調べ るために,スギとブナの辺材木片を培地に入れ,ハタケシメジ3系統を接種し て培養後,木片の重量減少率を調べた.プナの木片は 3系統とも重量が減少し ていたが,スギでは重量減少が認められたのは 1系統で,他の2系統は重量が 増加した.以上のことから ハタケシメジはリグニン分解能力を有する白色腐 朽菌であり,スギよりもブナの木片を腐朽することが明らかになった.

3

7

(42)

3

章 ハ タ ケ シ メ ジ 菌 糸 体 の 培 養 特 性

ハタケシメジ [Lyophyl duml setscea ( : F.rF ).r .gniS

J

はリグニン分解能 を有する白色腐朽菌(衣回ら, 1959 )で,ホンシメジ [Lyophumyll imejish ( K a w a m . ) Hgoon ]に劣らず美味な食用きのこであるため,近年その栽培が各地 で試みられている(三河, 1789 ; ,atnuiK 1991 ;阿部ら, 1919 ).しかし,一般 に普及にはまだ問題が多く,試験栽培の域を出ていない. きのこ栽培において,効率的な栽培技術の確立には,栽培しようとするきの こに適した栽培環境や培地組成を明らかにする必要がある.そのためには,そ のきのこの生理的性質,とくに培養温度をはじめ炭素源や窒素源などの栄養要 求性についての知見が必要となる.ハタケシメジの生理的性質については,す でに永曽・古川

l

5719( ; 8791 ),木内七宮(1189 ),木内( 1839 )の報告がある が,まだ未知の部分も多い.そこで本報告では,ハタケシメジ

5

系統を用いて 栄養菌糸体の培養温度と凶特性,および炭素源,窒素源,ピタミン,無機塩類 の栄養要求性を調べた. l .培養温度と pH 1 . 1 材料と方法 1 . 1. 1 供試菌株 本研究には, Tblea 8に示す奈良県林業試験場ハタケシメジ保容菌株

5

系統 を用いた. T a b l e D.8ntioivaer sfosinart fo hllpoyLum s.estaecd S t o c k .soN N L D ’100 N L D -0 0 3 N L D 欄400 N L D -0 0 5 N L D ’100 I s o l a t e d rsaye 1 9 8 0 1 9 8 1 1 9 8 1 1 9 8 1 1 9 8 5

38

L o c a l i t i e s N o s e g a w a , raNa .ferp S o n i , raNa .ferp A s u k a , aarN .ferp 詩,isonishoyih raNa .ferp N i s h i y o s h i n o , raNa .ferp

(43)

これらの菌株をあらかじめP D A平板培地で培養し,生育した菌叢から寵径 3 mmあるいは 5mm のコルクポーラーで打ち抜いた菌糸体小片を接種源に用いた. 1 . 1 2 . 培地組成 温度と凶特性の試験では, S M Y培地(スクロース 1% ,麦芽エキス 1%, 酵母エキス. 40%, pH 2)を用い,それぞ、れの培地を 1.6 00 lm容三角フラスコに 1 5 lmず、つ分注し,殺菌した.そのあと,直径 5mm の接種源を接種した.培地の pHは,温度特性では,2.6 pH特性の試験では2 ~8.3 2 の 7段階に調整したのち,. 殺菌した. 1 . 1 3 . 培養方法および菌体乾燥重量の測定 培養方法は,温度特性試験では 1℃および5℃間隔で 5~5℃に設定した恒3 w 温器内で0 日間静霞塔養した.2 pH特性の試験で、は, 5℃の恒温器内で12 0 日間静 置培養した.培養菌糸体は,あらかじめ乾燥重量を測定した漉紙で培養液を液 過し,蒸留水で3田洗浄したあと,漉紙と蕗体を秤量瓶に入れ, 15 ℃で20 4時間 乾燥し,その重量を測定した.菌体乾燥重量はその重量から接種源の平均乾燥 重量 1mg (藍径3mm)あるいは 2mg (直径5mm)を差しヲ

i

いて算出した.温度 特性の試験は各系統01本ずつ 3回繰り返し, pH特性の試験は各系統0本ず、つ1 2 回繰り返した.

1

.

2

結果と考察 1 . 2. 1 菌糸体成長の温度特性 ハタケシメジ

5

系統の各培養温度における菌体乾燥重量を, .igF 6 と1 Table 9に示す.ハタケシメジの培養温度特性は 供試した 5系統とも 1~5℃の培3 養温度で菌糸体の成長が認められ, 5℃の試験区で最大乾燥重量が得られた.2 N L D -0 0 3 株が最も良く増殖し,最も成長量が少なかったのは4-00LDN 株であった. 3 0℃を超えると菌体乾燥重量が急激に減少し, 35℃ではどの系統も 10℃の直体 乾燥重量以下となった. きのこの栄養菌糸体の成長温度はきのこの種類によって異なり,液体培地で 菌体乾燥重量を調べた結果では,ガンタケやドクベニタケが9℃(2 Hacskayla e t a,.l 65 ),マイタケが291 5~0℃(松本・大平, 13 2 ),ナラタケが289 5℃

39

(44)

NLD 舗004 200 50 150 100 NLD ”003 200 50 150 100 NLD-001 ~ .200 岡 、 ぺ b l ) 回1・os 同 Q) u

9

100 -'H 0 r J l ~ 5)bl 0 Q) み 〉、 弘司 凸 25 30 35 (℃) 5 10 15 20 Temperature

35 25 30 (℃) 5 10 15 20 Temperature 35 25 30 (℃) 5 10 15 Temperature 20

NLD ・010 200 150 NLD 帽005 100 50 35 25 30 (℃) 5 10 15 20 Temperature

35 25 30 (℃) 5 10 15 20 Temperature nununu OS0 211 r u 向的何日同\ ω 日 ) 同 コ ωuh 同刷 03 円 山 凶 zbph 』 凸 .品

50

g rowth of Lyophy 1 dmuJ aee st .se

*

:

Each flask contained l5m1 mfo edium. Effects tfo emperuatres on mycelial 1 6 . F i g .

(45)

T a b l e E.9 fectsf tfo serutearpem on melcy glai rowth folyhpoyL dmul .setsace S t r a i n .soN 1D-00LN NLD ”030 400L-ND 050-DLN NLD-010 1℃ .09 土. 91gm* .412 土. O1mg 00.1 土. 90mg 0.61 土. 51mg 610. 土. 4 2 mg 5 7.71 土. 9 11 .37 土03. 7.61 土. 7 12 57. 士62. 25.1 士. 2 1 1 0 .891 土. 9 31 93. 土. 5 36 .13 土. 1 26 7.5 土8.2 27.9 土3.9 1 5 .933 士2.4 7.04 土.14 7.64 土30.1 .825 土. 7 401 .65 土8.0 品 02 06.5 16.1 3.18 . 9 912 5.0 7.32 89.8 4.71 67.3 4.31 幽 . .&. 2 5 05.12 土9.8 .271 7士.613 .111 9土.51

.3132 土. 7 111 .14 0土42.1 3 0 .059 土. 3 711 46. 土1.18 7.03 土7.3 8.14 土67. .153 土9.9 3 5 5.15 土5.2 1.51 土.63 62.1 土3.0 7.91 土85. 25.1 土4.5

*

:

dndarSta .rorre

(46)

( R e i t s m a , 32 )である.また,固形培地で菌糸体の伸長を調べた結果では,91 マンネンタケ(衣田, 7791 ;吉開ら, 3 )やアラゲキクラゲ(金城・近藤,991 1 9 7 9 )が30℃,ヤナギマツタケが27℃前後(鈴木・近藤, 10 ),そしてハタケ89 シメジが25℃付近(木内・七宮, 11 )である.本実験ではハタケシメジ89

5

系 統の菌糸体成長は

1

~35℃の温度範囲で認められ,最適温度は系統関で差がな く,すべて5℃であった.また, 32 5℃になると菌体乾燥重量が急激に減少した ことから,ハタケシメジの菌糸体は低温には強いが,高温では弱くなると考え られる. 1 . 2. 2 菌糸体成長のpH特性 F i g . 7 とT1 leba 0に1, pH 32 ~8. 2 までの培地におけるハタケシメジ.

5

系統の 菌体乾燥重量を示す.どの系統もpH 3 2. ~2 で菌糸体の成長が認められた.各8. 系統の最適pHは, t検定による有意差検定を行った結果, N01-0LD およびN-DL 0 1 0 株はpH 62 と7. . 2の関に最適凶があり, NLD 幽3 およびN00 05D-0L 株では. 2~ 5 8 . 2 , 04-0DNL では2 であった..7 菌糸体成長の最適初発pHはヒメホウライタケが6. 9 (,grebedniL 9 ),クロ931 アワピタケが65 ,ヒラタケが6. 0 (金城ら, 1. 2 ),マイタケが499 .4 ~. 9 (松4 本・大平, 2 )と報告されているように,きのこの種によって異なる.ハタ891 ケシメジでは永曽・古川(8 )が5791 0 ,阿部・菅原( 1. 3 )が599 . 5~5 ,そし6. て木内・七宮(1 )が6891 .0 ~. 5と報告しており,供試した窟株間で最適 p6 Hに 差があると考えられる.また lzoV 品ekeneB 9691( )はきのこの菌糸体成長最 適pHが4~65 の範囲にあるものが多く,最も広い範圏のものでも 3. 0 ~8. .5 であ ると報告している.本実験では最適

H

p

が系統間で異なり, 2 あるいは6.7 2 ~7. .2 と狭い範囲にピークが見られたり, . 25 ~ 2のように広い範留にピークが見ら.8 れた. 2. 栄 養 要 求 性 2 . 1 材料と方法 T a b l e 8に示した奈良県林業試験場ハタケシメジ保存菌株

5

系統を用いた.

42

(47)

100 100 NLD ”004 80

60 40 20 NLD ・03 80 60 20

40 NしO”001 80 40 20 哲100 吋 F・4 ‘ ← ・、、、 b l ) 図 、、同, 同 ω t) 〉、 羽 匂吋

由 ゆJ . C l b . I ) 由 民 〉、 い 凸 60 8 . 2 7 . 2 6 . 2 5 . 2 4 . 2 3 . 2 8 . 2 7 . 2 6 . 2 5 . 2 pHs of 4 . 2 3 . 2 8 . 2 7 . 2 6 . 2 5 . 2 4 . 2 3 . 2

o f media p Hs media 100 m edia pHs of NLD ・010 100 NLD “005 80 60 40 20 8 . 2 7 . 2 p l l s of media 80 40 20 6 . 2 5 . 2 4 . 2 3 . 2

8 . 2 7 . 2 pHs o mf edia 60 6 . 2 5 . 2 4 . 2 3 . 2

( -

u 凶 凶 J 珂円相\ M 叫自)回一円 uuh 国 MO 忠 岡 山 一 gu 診 kCQ お ( , . ) g r o w t h f)( Lyomullyhp .stescaed i n i t i a l oHsp mf iade n mo ialcely o f m.umide

*

:

Each kasfl denioatnc lm51 E f f e c t s fo 1 7 . F i g .

(48)

T a b l e .01 fectsEf ifo latiin s opH mf aide on 殴ce I y i a I gwtorh fo

.

L

e aed st .se S t r a i n .soN 01D-0LN NLD-003 040L-ND 050-DLN NLD-010 pH 3.2 55. 土. 42gm* 12.9 土4.0mg 3.6 土.1 m2 g 4.9 士. 3 1 mg 7.8 土. 2 3 mg 4 . 2 64.1 土33. 7.12 土. 1 5 53.1 土4.1 .513 士. 7 1 012. 土.81 5 . 2 5.31 土5.4 .174 土8.9 29.4 土0.81 8.62 土. 7 5 2.33 土.910 6 . 2 7.72 土9.2 36.3 土.214 0.57 土. 1 301 2.5 土3.4 1.36 土. 9 01 . i : : ゐ 27. .127 . 5 5 53.8 20.8 1.76 .19 928. 04. 48.5 13.6 .払 8 . 2 2.12 土3.9 0.45 土.310 .293 土8.3 1.92 土93. .129 土5.3

*

:

tandardS .rorre

(49)

これらの菌株をあらかじめP D A平披培地で培養し 生育した蕗叢から亘径3 m あるいはSmm のコルクポーラーで打ち抜いた菌糸体小片を接種源に用いた. 栄養要求性の試験では, Table 11に示す基本培地を用いた.炭素源の実験では, 基本培地のスクロース,あるいは供試する化合物を100 ℃, 30分間の関欠滅菌 し,それぞ、れをスクロースを除いた基本培地に加えたあと,査径3mm の接種源 を接種した.窒素源は,基本培地のカザミノ酸(o,eifD viiamtn assay )あるい はそれにかえて硫酸アンモニウム,硝酸アンモニウム,硝酸カリウム,硝酸カ ルシウム,塩化アンモニウムをそれぞれN最で0.03% になるように加えた培地 を殺麗し,直経 Smm の義穣源を接種した.成長因子の試験は基本培地の塩酸チ アミンあるいはそれにかえてニコチン酸,リポプラピン,イノシトール,ピリ ドキシンをそれぞれ001 μ g1/ とそれら 5種類の混合物050 μ gI/ を. 2 0 μ mのメ ンプランフィルターで漉過滅蓄して基本培地を加え,恵径3mmの接種源を接種 した.無機塩類は,基本培地あるいは各無機塩類を除いた培地と,基本培地に 塩化アルミニウムを4.12 mg/l およびケイ酸アルミニウムを. 2 m82 DJ}L/g えた培 地を試験した. 培地のpHは,栄養要求性試験では62 に調整したのち殺菌した.培養方法は,. 2 5℃の恒温器内で10自問静霞培養した.培養菌糸体は,あらかじめ乾燥重量を 測定した議紙で培養液を溶過し,蒸留水で

3

国洗持したあと,議紙と菌体を秤 量瓶に入れ, 105 ℃で24時間乾燥し,その重量を測定した.菌体乾燥重量はその 重量から接種源の平均乾燥重量 lmg (直径3mm)あるいは 2mg (藍径5mm)を 差し引いて算出した.栄養要求性の試験は各系統10本ずつ 2回繰り返した.

2

.

2

結果と考察 2 . 2. 1 炭素源の効果 ハタケシメジ5系統の蕗糸体成長に及ぼす炭素源の効果を, .giF 18とTable 1 2に示す. 6種類の炭素源のうち,最も添加効果が認められたのはフルクトー スで,どの系統においても最大菌体乾燥重量が得られた.次いでNLD-001 株, NL D楢003 株, NLD-500 株とNLD 心01株ではグルコースで良好な結果が得られ,またN工 D -0 0 3 株, NLD-004 株, N0D-L05 とNLD-010 株ではデキストリン添加培地の菌体乾燥

45

(50)

T a b l e .11 ionpsitmooC bfolasa .muidem S u c r o s e g01 l/ C a s a m i n o sidca 6 .1 ( V i t iam an)yass C a C l z ・02HZ 044 I/gm M g S 0 4 ・02H7 703 K H 2 P 0 4 071 F e S 0 4 87.2 描40Sn ・4註02 .322 Z n S 0 4 ・02H7 68. H a B O a 26. K I 80. 関0oMza 4 ・0zH2 250. T h i a m i n lCH 1.0 C u S 0 4 ・02H5 5020. C 0 C l 2 ・02H6 25.00

46

(51)

NLD-004

00 刀 O A 斗 q3 内ど宅 t

( -

u 品 目 J 間出\ MWH 開)同コ uuhaMoga ω 一 山 』 phh 凸 40 30 20 10 NしD-003 40 30 20 10 NLD-001

E F G L e g e n d

c

B A G NLD ・010 F E D

c

B A 40 G NLD-005 F 壬 D

c

日 A • G 1 ,esocu D : M,eostla F : exD irt,n S t a r c h G

ぷ 的 ! !句吋 40 \ 、 b . ( ) 民 有30 C J ) u 〉、 民 20 ‘ ←0 e 同 : d)(.b 10 C J ) 診 〉、 . . . . . 凸

.

.

.

.

.

.

B C a r b o n ,eerf C : e,stocruF S u c r o s e , 円HU A : 30 20 10 G F E

c

日 A G F E

c

B A g r o w t h fo Lyophyl m duJ stes.eca v a r i o u s onarbc sercuos monliaelyc m e d i u m . o f

*

:

Each kslaf deinaotnc lm51 E f f e c t s fo 1 8 . F i g .

(52)

T a b l e .21 ectsEff vfo suiora boncar cseruos on mialycel htowrg fo

.

L

.setsaced S t r a i n .soN 10D-0LN NLD-003 NLD 幡004 NLD 岨500 NLD 幅010 C a r b o n eerf 9.3 土. 50gm* .23 土. 6 0 mg 2.8 土. 60mg 1.3 土0.8mg 1.4 土.1 m1 g G r u c o s e 4±.02 2. 9 ヤ .018 土. 5 11 34. 土.02 7.71 土9.2 20.6 土33. F r u c t o s e 25.8 土. 1 22 2.8 土.54 0±.91 2.1 5.12 土4.2 .835 土6.9 M a l t o s e 0.12 土. 1 12 1.8 土.32 4±.41 2. 2 144. 士02. .218 土2.4 ~ secroSu 1 5 . 6 土82. 82.1 士. 6 11 .65 土5.2 3.11 土.81 .312 土. 1 2

D e x t r i n 9±.71 2. 8 13.8 土. 7 13 8.4 土53. .917 土3.3 .219 土3.5 S t a r c h 2.12 土3.3 3.31 土. 9 11 4.1 土. 7 11 1.1±1.6 .614 土2.0

*

:

andardSt rγe.ro

(53)

重量が多く,それらの菌体乾燥重量は炭素源無添加培地の3.9 ~. 15 倍であった. マルトースやスクロース,デンプンの添加効果は系統関で異なった. きのこの菌糸体成長における炭素源は,多くのきのこで単糖類のグルコース, フルクトース,マンノースあるいはキシロースが利用される(Volz 品eke,Beb 1 9 6 8 ) .エノキタケ(北本ら, 1985 ),スギヒラタケ(渡辺, 1990 ),マイタ ケ(松本・大平, 1982 )やマツタケ(}

l

f

合・阿部, 9761 )はブjレクトース添加 培地で良好な生育が認められたと報告されている.本実験においても,ハタケ シメジ

5

系統すべてにフルクトースの添加効果が認められた.しかし,木内・ 七宮(1198 )によると,ハタケシメジの炭素源はラクトース,マンノースある いはスクロースが良いと報告されていることから,ハタケシメジの炭素源の利 用は系統関で異なるものと思われる. 2 . 2. 2 窒素源の効果 ハタケシメジ 5系統の菌糸体成長に及ぼす窒素掠の効果を, g.iF 19とTable 1 3に示す. 6種類の窒素源のうち,どの系統もカザミノ酸添加培地で菌体乾燥 重量が最大であった.無機態窒素源の添加効果は系統関で異なり, NLD-001 株は 硝酸カリウム, NLD-003 株は硫酸アンモニウム, NLD 噌004 株は硫酸アンモニウム あるいは硝酸カリウム, NLD 帽005 株は硫酸アンモニウム,碕酸アンモニウムある いは硝酸カリウム,そしてNLD-010 株は硝酸アンモニウムを添加した培地で菌体 乾燥重量が増加した.硝酸カルシウム添加培地ではいずれの系統も菌体乾燥重 量が他の窒素源に比べて少なかったが,窒素源無添加培地より 1.1~.16倍の欝 体乾燥重量を示した. きのこの菌糸体成長には,アンモニア態窒素や硝酸態窒素のような無機態窒 素も利用されるが,ペプトンやカザミノ酸のような蛋白質の加水分解物,尿素, アミノ酸あるいはその混合物のような有機態窒棄の方が窒素源としての効果は 大きい(鈴木, 1199 )と言われている.クロアワピタケ(金城ら, 9921 )やマ イタケ(松本・大平, 1982 )ではペプトンが,マツタケ(

l

l

J

合・阿部, 1976 )で はアミノ酸ないしアミノ態窒素が最も効果的であると報告されている.ハタケ シメジでは,木内ら(1981 )によるとカザミノ酸も宥効であるが,それよりも

49

参照

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