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スポーツの振興と心身の

健やかな発達に向けて

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第6章のポイント

第2部 文教・科学技術施策の動向と展開  スポーツは,人生をより豊かにし,充実したものとする とともに,人間の身体的・精神的な欲求にこたえる人類共 通の文化の一つです。文部科学省においては,スポーツ振 興基本計画に基づき子どもの体力の向上,生涯スポーツ社 会の実現,国際競技力の向上など様々なスポーツ振興施策 を講じています。  また,学校の内外において子どもが犠牲となる事件・ 事故,子どもの食生活の乱れや健康問題への対応が課題 となっている状況を踏まえて,地域の医療機関等と連携 した子どもの健康管理,栄養教諭を中核とした食育の推 進,地域ぐるみで子どもの安全を見守る体制の整備など を進めています。  青少年を取り巻く環境が著しく変容する中で,青少年の健 全育成に向けた取組の充実が必要であり,青少年の体験活動 や子どもの読書活動の推進,問題行動への対応や有害環境対 策などに取り組みます。

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北京オリンピックの結果とオリンピック競技大会の

日本招致について

1 北京オリンピックの結果  平成 20 年 8 月 8 日から 24 日まで 17 日間にわたって,北京オリンピックが開催されました。オリンピ ック競技大会史上最多の 204 ヵ国・地域から約 19,000 人の選手・役員が参加し,日本からも史上最多の 576 人の選手団が参加しました。日本人選手が,世界の大舞台で自らの能力の限界に挑み,全力で競技に 挑む姿は日本中に感動を巻き起こしました。  日本人選手は,過去 5 回の夏季オリンピック競技大会の中では,アテネ大会に次ぐ成績となる合計 25 個のメダル(金 9 個,銀 6 個,銅 10 個)を獲得しました。このうち,競泳男子 100m,200m 平泳ぎの北島 康介選手ら 6 人の選手が,オリンピック競技大会での連覇を達成するとともに,過去二大会連続の銅メダ ルから今大会で初の金メダル獲得へと躍進したソフトボール,日本人選手として初のメダルを獲得したフ ェンシングや,メダルに匹敵する好成績を残したバドミントン,女子サッカーなどの競技もありました。  平成 20 年 1 月にはナショナルトレーニングセンター(NTC)(東京都北区)が完成し,強化選手が同一 拠点で集中的,継続的にトレーニングを行うことが可能になり,北京オリンピック直前にも有効に活用さ れました。  文部科学省としては,今回の北京オリンピックの成果や反省点を踏まえ,2012(平成 24)年のロンドン オリンピック,東京都が立候補している 2016(平成 28)年オリンピック競技大会に向けた競技力向上の ための支援策を講じていきます。      水泳・競泳 男子平泳ぎで 2 冠を達成した   女子ソフトボール アメリカとの決勝戦を制し, 北島康介選手        金メダルを獲得した日本代表チーム 2 オリンピック競技大会の日本招致  平成 19 年 9 月,東京都が 2016(平成 28)年オリンピック競技大会の開催都市に立候補しました。1964(昭 和 39)年の東京オリンピック以来となる夏季オリンピック競技大会が日本で開催されれば,国民が世界最 大規模のスポーツの祭典を間近に観ることができ,スポーツの振興につながるとともに,国際親善にも資 することから,政府としても,東京都の招致活動に対し,次のような支援を行っています。 ① 東京都のオリンピック招致についての閣議了解(平成 19 年 9 月) ② 東京オリンピック・パラリンピック招致委員会への政府関係者(内閣総理大臣を含む全大臣など)の 参画 ③国際会議などでの PR 活動  開催都市が決定される 2009(平成 21)年 10 月の国際オリンピック委員会(IOC)総会(デンマーク・コペ ンハーゲン)に向け,文部科学省としても,関係省庁や(財)日本オリンピック委員会(JOC)などの関係団 体と連携しながら,東京都の招致活動を積極的に支援していきます。

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平成 20 年度全国体力・運動能力,

運動習慣等調査結果について

1 趣旨・背景  文部科学省では,「全国的な子どもの体力の状況を把握・ 分析することにより,国,教育委員会・学校が子どもの体 力向上に関する継続的な検証改善サイクルを確立する」「学 校が各児童生徒の体力や生活習慣,食習慣,運動習慣を把 握し,学校における体育・健康に関する指導などの改善に 役立てる」ことを目的として,平成 20 年度全国体力・運 動能力,運動習慣等調査を実施し,その調査結果を公表し ました。 2 調査結果の概要 (1)児童生徒の昭和 60 年度の体力水準との比較(図 1) 昭和 60 年度と比較可能な小学生,中学生それぞれ 4 種目 についてみると,小学生の反復横とび以外のすべての種目 で,半数以上の児童生徒が昭和 60 年度の平均値を下回っ ていました。特に,小学生のソフトボール投げ,中学生の 持久走について,多くの児童生徒が昭和 60 年度の平均値 を下回っていることが明らかになりました。 (2)児童生徒の一週間の総運動時間の状況(図 2) 特に中学生において,運動する子どもとしない子どもの二 極化,またそのことによる体力の二極化がみられました。 女子については,小学生,中学生ともに運動をほとんどし ない児童生徒が非常に多いことがわかりました。 (3)児童生徒の運動習慣,生活習慣(図 3) ○運動習慣と体力の関連  小学生男女,中学生男女すべてにおいて,「運動やスポーツ をほとんど毎日(週 3 日以上)する」群とそれ以外の群では,体 力合計点に差がみられました。とりわけ,1 日に運動やスポ ーツを 2 時間以上実施すると体力合計点が高くなる傾向がみ られました。このことから,体育の授業に加え,毎日少なく とも 1 時間以上運動やスポーツをすることが,体力向上に効 果があると考えられます。 (4)学校全体の体力向上にかかる取組(図 4)  ○学校の継続的な取組と体力の関連  小学校,中学校において,体力向上にかかる継続的な取組 をしている学校の体力合計点と,継続的な取組をしていない 学校の体力合計点を比較すると,継続的な取組をしている学 校の体力合計点が高い傾向がみられました。 3 文部科学省としての今後の取組   今後は,本調査から明らかになった子どもの体力に関かかわる 課題を整理し,個々の課題解決に対する施策を講ずることが 重要です。平成 21 年度は,調査を継続して実施するとともに, 都道府県・政令指定都市教育委員会が「全国体力・運動能力, 運動習慣等調査」の結果の詳細な分析を行い,各学校において 改善に資する具体的方策の提案・実施を支援することとして います。         ᑚ Ꮥ ᰧ 䠇 ᖳ ⏍ 䟺 ዥ Ꮔ 䟻 䚭 䝁 䝙 䝌 䝠 䞀 䝯 ᢖ 䛘 㻘 㻏㻓 㻓 㻓 㻔 㻓 㻏㻓 㻓 㻓 㻔 㻘 㻏㻓 㻓 㻓 㻕 㻓 㻏㻓 㻓 㻓 㻕 㻘 㻏㻓 㻓 㻓 㻖 㻓 㻏㻓 㻓 㻓 㻖 㻘 㻏㻓 㻓 㻓 㻗 㻓 㻏㻓 㻓 㻓 㻚 㻔 㻑㻜 㻈 (図 1)※破線は昭和 60 年度平均値 71.9%は 60 年度の平均値を下回っている児童生徒の割合 㻕 㻓 㻓 㻓 㻓 㻗 㻓 㻓 㻓 㻓 㻙 㻓 㻓 㻓 㻓 㻛 㻓 㻓 㻓 㻓 㻔 㻓 㻓 㻓 㻓 㻓 㻔 㻕 㻓 㻓 㻓 㻓 㻖 㻓 㻓 㻙 㻓 㻓 㻜 㻓 㻓 㻔 㻕 㻓 㻓 㻔 㻘 㻓 㻓 㻔 㻛 㻓 㻓 㻕 㻔 㻓 㻓 㻕 㻗 㻓 㻓 (図 2)【中学生女子】 㻔 㻓 㻕㻓 㻖 㻓 㻗 㻓 㻘 㻓 㻙 㻓 䜁 䛮䜙 䛯Ẏ᪝ 䟺㐄䛱 㻖᪝௧ ୕䟻 䛮 䛓䛯䛓䟺 㐄 䛱㻔䟿㻕᪝⛤ ᗐ䟻 䛮 䛓䛥 䜄䟺 ᭮ 䛱㻔䟿㻖ᅂ⛤ ᗐ䟻 䛝 䛰䛊 㻖 㻓 ฦᮅ‮ 㻖 㻓 ฦ௧୕㻔᫤㛣 ᮅ‮ 㻔 ᫤ 㛣௧ ୕㻕᫤㛣 ᮅ‮ 㻕 ᫤ 㛣௧ ୕ 1 ᪝ ࡡ 㐘 ິ ᫤ 㛣 మ ງ ྙ゛ Ⅴ (図 3)【中学校男子】 మງ ྡྷ୕䛴 ཱི⤄䛮 మງ 䛴㛭౿䠌 ᑚᏕ ᰧ⏠ Ꮔ 㻘㻖 㻑㻜 㻘㻘 㻑㻓 㻘 㻘㻑㻖 㻘 㻘㻑㻙 㻘㻙 㻑㻖 㻘 㻓 㻘 㻘 㻙 㻓 㻙 㻘 ⤽⤾ Ⓩ䛰ཱི ⤄䜘䛝䛬䛊 䛰䛊 Ꮥᰧ ⤽ ⤾Ⓩ 䛰ཱི⤄䜘䛝 䛬䛊 䜑Ꮥᰧ ⤽⤾ Ⓩ 䛰 ཱི⤄ 㻎ᣚ஁ ㉦ኬఌ 䜘ᐁ ᪃䛝 䛬䛊 䜑Ꮥᰧ ⤽⤾Ⓩ䛰 ཱི⤄㻎 ᣚ ஁㉦ኬఌ 㻎⦎㊬ 䛹 ኬఌ 䜘ᐁ ᪃䛝 䛬䛊 䜑Ꮥᰧ ⤽ ⤾Ⓩ 䛰 ཱི ⤄㻎ᣚ஁㉦ ኬఌ㻎 ⦎㊬䛹 ኬఌ 㻎አ 㒂ெᮞ 䛱 ᑊ䛟䜑ඡ❲ ᩐ㻗㻓 ெ௧ୖ䛴 Ꮥᰧ మ ງྙ ゛Ⅴ (図 4)【小学生男子】 

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学校における食育の推進のための総合的な取組

 近年,食生活を取り巻く社会環境の変化に伴い,子どもの食生活の乱れや健康への影響が見られます。 成長期にある子どもにとって,健全な食生活は健康な心身をはぐくむために欠かせないものであると同時 に,将来の食習慣の形成に当たって大きな影響を及ぼすものであり,極めて重要です。  また,食品の安全性についての関心が高まる中で,食品の品質や安全性について正しい知識・情報に基 づいて自ら判断できる能力を子どもたちに身に付けさせることが必要になっています。さらに,食を通じ て,地域の産物や文化を理解し,継承することも望まれています。 このような状況の中,平成 18 年 3 月に策定された「食育推進基本計画」では,国の取り組むべき施策とし て,学校における食育推進の取組の中で,栄養教諭の中核的な役割を重視し,栄養教諭の全都道府県にお ける早期の配置などによる指導体制の充実や,学校教育全体を通じた食に関する指導の充実などが掲げら れています。  また,平成 20 年 3 月には,小・中学校における学習指導要領が改訂され,その総則に「学校における食 育の推進」が明記されるともに,体育科,保健体育科や,家庭科,技術・家庭科など,関連する各教科等 においても食育の観点から指導の内容の充実が図られました。幼稚園教育要領についても,領域「健康」に おいて,食育の観点から指導の内容の充実が図られました。  一方,平成 20 年 6 月には,学校における食育の推進の観点から「生きた教材」としての学校給食の意義 にかんがみ,学校給食法が改正され,平成 21 年 4 月から施行されます。今回の改正では,法律の目的に 「学校における食育の推進」を明確に位置付けるとともに,栄養教諭が学校給食を活用した食に関する実践 的な指導を行うこと,この場合校長が食に関する指導の全体計画の作成などを行うこととされました。  さらに,平成 20 年 7 月に閣議決定された教育振興基本計画においては,今後 5 年間に総合的かつ計画 的に取り組むべき施策として,栄養教諭を中核とした学校・家庭・地域の連携による食育の充実の推進や, 学校給食において地場産物を活用する取組を促すこと,米飯給食の一層の普及・定着を図ることが盛り 込まれました。  これらを踏まえ,文部科学省では,栄養教諭のさらなる配置の促進や食に関する学習教材の作成,学校 給食における地場産物の活用の推進,伝統的な食文化を継承した献立の活用の推進,学校関係者や保護者 等に対する食育の普及啓発など,学校における食育の推進に取り組んでおり,学校において食育の推進が 一層図られることが期待されます。 栄養教諭による実践的な食に関する指導

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6章 スポーツの振興と心身の健やかな発達に向けて

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スポーツ振興のための基本的な方策

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スポーツ振興基本計画とスポーツ助成

(1) スポーツ振興基本計画

 スポーツは,人生をより豊かにし,充実したものとするとともに,人間の身体的・精神的な欲求に こたえる人類共通の文化の一つです。心身の両面に影響を与える文化としてのスポーツは,明るく豊 かで活力に満ちた社会の形成や個々人の心身の健全な発達に必要不可欠なものであり,人々が生涯に わたってスポーツに親しむことは,極めて大きな意義を有しています。  文部科学省では,平成 12 年 9 月に策定した「スポーツ振興基本計画」に基づいて様々なスポーツ振 興施策を講じています。同計画は,スポーツ振興法に基づき,我が国のスポーツ振興に関する基本的 な方針を定めたものであり,13 年度から 22 年度までの 10 年間で達成すべき目標や具体的施策を定め ています。なお,18 年 9 月には,それまでの進しんちょく捗状況などを踏まえて本計画を見直し,後半 5 年分の 計画として改定しています。

(2) 施策推進の予算措置

 スポーツ振興基本計画に掲げられた施策を推進するため,平成 20 年度予算においては,190 億円の 予算を計上しているほか,スポーツ振興基金やスポーツ振興くじを活用して,厳しい財政状況下にお いて,国費では行き届き難いスポーツ振興活動への助成財源の確保に努めています。 ①スポーツ振興基金  スポーツ振興基金は,政府出資金と民間からの寄附金を原資とするものであり,その運用益など により,スポーツの競技水準の向上を図るための選手強化活動や国際的・全国的なスポーツの競技 会の開催,選手・指導者のスポーツ活動などに対する助成が行われています。  平成 20 年度は,6.5 億円の助成を行っています(図表 2-6-1)。 ②スポーツ振興くじ  スポーツ振興くじ(toto)は,誰もが身近にスポーツに親しむことができる環境の整備や,世界の 第一線で活躍する選手の育成など,スポーツを振興するための財源確保を目的としています。  スポーツ振興くじによる収益のうち,3 分の 2 はスポーツ振興を目的とする事業の資金とし,3 分の 1 は国庫に納付され,教育・文化の振興等に充てられます。  スポーツ振興くじ事業の資金は,スポーツ団体と地方公共団体等に交付され,子どもから高齢者 まで,誰もが様々なスポーツに親しめる生涯スポーツ社会の実現に向けた活動を中心に助成を行っ ています。  この助成財源となる収益を確保するため,スポーツ振興くじの販売を行う日本スポーツ振興セン ターでは,コンビニエンスストアやインターネットでのくじ販売などの販売方法の改善に努め,ス ポーツ振興くじが広く国民に親しまれるための取組を行っています。  平成 20 年度は,約 11 億円の助成を行っています(図表 2-6-2)。

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図表 2-6-1 平成 20 年度スポーツ振興基金等助成金交付内定額 図表 2-6-2 平成 20 年度スポーツ振興くじ助成金交付内定額

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国際競技力の向上

〈競技スポーツ振興の意義・現状〉  オリンピック競技大会をはじめとする国際競技大会における日本人選手の活躍など,競技者のひた むきな挑戦やその結果として生まれる記録,勝利する姿は,多くの人々に夢と感動を与え,スポーツ に対する興味や関心を高めます。また,スポーツは同一ルールの下に言語の壁を超えて行われるもの であり,諸外国との相互理解や友好親善にも大きな役割を果たしています。  平成 18 年 8 月に内閣府が実施した「体力・スポーツに関する世論調査」においても,約 85%の国民 が日本選手の活躍に関心を示し,さらに,国際競技大会で日本選手が活躍するために公的な援助を行 うことについても,約 89%の国民が必要であると認めています。  我が国のスポーツの国際的な競技力の向上を図っていくことは重要な課題ですが,過去のオリンピ ック競技大会におけるメダル獲得状況を主要各国と比較した場合,我が国の国際競技力は長期的・相 対的に低下傾向にありました(図表 2-6-3,2-6-4)。  このため,文部科学省では,スポーツ振興基本計画の中で「我が国の国際競技力の総合的な向上方策」 を一つの柱とし,オリンピック競技大会におけるメダル獲得率(オリンピック競技大会におけるメダ ルの獲得数をそのオリンピック競技大会における総メダル数で除したもの)を早期に 3.5%とすること を目標に掲げています。これを達成するために,文部科学省では,(財)日本オリンピック委員会及び 各競技団体などと連携しながら,ナショナルトレーニングセンター(NTC)の整備・充実,国立スポ

ーツ科学センター(JISS:Japan Institute of Sports Sciences)(参照:http://www.jiss.naash.go.jp(※

国立スポーツ科学センターホームページへリンク))の活用,指導者の養成・確保,強化合宿等の選手 強化事業への支援などの施策を総合的に推進しています。また,20 年度からは,トップレベル競技者 が世界の強豪国に競り勝ち,確実にメダルを獲得することができるよう,情報の収集,スポーツ科学・ 医学・栄養学等の活用,用具・機器・トレーニング方法の開発などの多方面からの高度な支援を行う『チ ーム「ニッポン」マルチサポート事業』を実施しています。

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6章 スポーツの振興と心身の健やかな発達に向けて 図表 2-6-3 オリンピック競技大会におけるメダル獲得状況(夏季) 図表 2-6-4 オリンピック競技大会におけるメダル獲得状況(冬季) 㻔㻛㻑㻔㻃 㻕㻖㻑㻜㻃 㻔㻘㻑㻕㻃 㻔㻖㻑㻔㻃 㻔㻗㻑㻕㻃 㻔㻘㻑㻗㻃 㻔㻔㻑㻘䟺䝍䜨䝈䟻 㻚㻑㻙㻃 㻗㻑㻗㻃 㻙㻑㻗㻃 㻚㻑㻔㻃 㻙㻑㻖㻃 㻔㻗㻑㻘㻃 㻜㻑㻜䟺⡷ᅗ䟻 㻓㻑㻙㻃 㻓㻑㻘㻃 㻓㻑㻜 㻓㻑㻛䟺䜮䞀䜽䝌䝭䝮䜦䟻 㻔㻘㻑㻕㻃 㻕㻔㻑㻓㻃 㻔㻖㻑㻘㻃 㻔㻕㻑㻙㻃 㻛㻑㻛㻃 㻘㻑㻙㻃 㻛㻑㻚䟺䝱䜻䜦䟻 㻔㻑㻛㻃 㻔㻑㻙㻃 㻖㻑㻜㻃 㻖㻑㻗㻃 㻗㻑㻗䟺㡉ᅗ䟻 㻕㻑㻖㻃 㻖㻑㻖㻃 㻕㻑㻜㻃 㻔㻑㻚 㻗㻑㻗䟺୯ᅗ䟻 㻕㻑㻜㻃 㻓㻑㻚㻃 㻗㻑㻔㻃 㻕㻑㻚㻃 㻗㻑㻜㻃 㻓㻑㻜 㻓㻑㻗䟺᪝ᮇ䟻 㻓㻃 㻘㻃 㻔㻓㻃 㻔㻘㻃 㻕㻓㻃 㻕㻘㻃 㻊㻚㻕㻃ᮈᖙ 㻊㻛㻛䡨䢋䡨䢐䢊䡢 㻊㻜㻕䡣䢋䡿䢐䡢䢋䡽䢐䢋 㻊㻜㻗䢊䢌䡼䢏䢄䢋 㻊㻜㻛㛏㔕 㻊㻓㻕䡱䢋䡶䢌䡢䡪䡮䡵䡚 㻊㻓㻙䡶䢊䡻 䟺䟸䟻 㻔㻛㻑㻔㻃 㻕㻖㻑㻜㻃 㻔㻘㻑㻕㻃 㻔㻖㻑㻔㻃 㻔㻗㻑㻕㻃 㻔㻘㻑㻗㻃 㻔㻔㻑㻘䟺䝍䜨䝈䟻 㻚㻑㻙㻃 㻗㻑㻗㻃 㻙㻑㻗㻃 㻚㻑㻔㻃 㻙㻑㻖㻃 㻔㻗㻑㻘㻃 㻜㻑㻜䟺⡷ᅗ䟻 㻓㻑㻙㻃 㻓㻑㻘㻃 㻓㻑㻜 㻓㻑㻛䟺䜮䞀䜽䝌䝭䝮䜦䟻 㻔㻘㻑㻕㻃 㻕㻔㻑㻓㻃 㻔㻖㻑㻘㻃 㻔㻕㻑㻙㻃 㻛㻑㻛㻃 㻘㻑㻙㻃 㻛㻑㻚䟺䝱䜻䜦䟻 㻔㻑㻛㻃 㻔㻑㻙㻃 㻖㻑㻜㻃 㻖㻑㻗㻃 㻗㻑㻗䟺㡉ᅗ䟻 㻕㻑㻖㻃 㻖㻑㻖㻃 㻕㻑㻜㻃 㻔㻑㻚 㻗㻑㻗䟺୯ᅗ䟻 㻕㻑㻜㻃 㻓㻑㻚㻃 㻗㻑㻔㻃 㻕㻑㻚㻃 㻗㻑㻜㻃 㻓㻑㻜 㻓㻑㻗䟺᪝ᮇ䟻 㻓㻃 㻘㻃 㻔㻓㻃 㻔㻘㻃 㻕㻓㻃 㻕㻘㻃 㻊㻚㻕㻃ᮈᖙ 㻊㻛㻛䡨䢋䡨䢐䢊䡢 㻊㻜㻕䡣䢋䡿䢐䡢䢋䡽䢐䢋 㻊㻜㻗䢊䢌䡼䢏䢄䢋 㻊㻜㻛㛏㔕 㻊㻓㻕䡱䢋䡶䢌䡢䡪䡮䡵䡚 㻊㻓㻙䡶䢊䡻 䟺䟸䟻

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競技力向上方策の充実

(1) 国立スポーツ科学センター(JISS)の活用

 平成 13 年 10 月に開所した JISS は,我が国のトップレベル競技者の強化,優れた素質を持つジュ ニア競技者の発掘,一貫指導システムによるトップレベル競技者への育成など,我が国の国際競技力 の向上に向けた組織的・計画的な取組をスポーツ科学・医学・情報の側面から支援することを目的と する機関です。  JISS は,この目的の実現に向けて,科学的な分析に基づく効果的なトレーニング方法の開発やスポ ーツ障害などに対する医学的なサポート,スポーツに関する各種情報の収集・分析・蓄積・提供など を一体として行い,オリンピック競技大会をはじめとする国際競技大会における我が国のメダル獲得 率の向上に寄与しています。

(2) ナショナルトレーニングセンター(NTC)の整備

 トップレベル競技者の強化に当たっては,競技ごとの専用練習場や宿泊施設などを備え,集中的・ 継続的にトレーニングを行うことができる拠点の整備が不可欠となっています。米国,ロシア,中国, オーストラリア,ドイツ,フランス,韓国など,オリンピックのメダル獲得上位国のほとんどで,既 にこうした機能を持つ NTC が整備されており,競技力の向上に大きく貢献しています。こうした状 況を踏まえ,我が国においても NTC の整備が強く求められてきました。  文部科学省では,平成 13 年 7 月から外部有識者による調査研究を開始し,16 年 6 月に報告書を 取りまとめました。その上で,JISS が所在する東京都北区西が丘地区に NTC を整備するとともに, NTC では対応できない冬季競技などについては既存の施設を競技別の NTC に指定し,NTC とのネ ットワーク化を図っていくこととしました。現在次のように整備を進めています。 ① NTC  文部科学省では,平成 16 年度からトップレベル競技者が同一の活動拠点で集中的・継続的にト レーニングを行うための NTC の整備を進めてきました。本施設は,屋内トレーニングセンター, 陸上トレーニング場,屋内テニスコート及び宿泊施設(アスリートヴィレッジ)から成り,平成 20 年 1 月から全面的に供用を開始し,隣接する JISS と連携を図りスポーツ科学・医学・情報を取り 入れた効果的なトレーニングを実施しています。 ② NTC 競技別強化拠点  冬季,海洋・水辺系,屋外系のオリンピック競技や高地トレーニングについては,既存のトレー ニング施設を競技別の NTC に指定し,医・科学サポートや連携機関とのネットワーク化を図るなど, 強化拠点として機能させるための施設の高機能化に関する事業を実施しています。  平成 19 年度から冬季競技など 12 競技等について,「NTC 競技別強化拠点施設」に指定してきま した。

(3) トップレベル競技者の強化活動の充実

 我が国の国際競技力の向上を図るためには,トップレベル競技者の強化活動をより充実させること が重要です。このため,文部科学省では,(財)日本オリンピック委員会が行うナショナルチームの国 内外での強化合宿や専任コーチの配置などに対して国庫補助を行うとともに,メダル獲得の期待の高 い競技について重点的な強化を図るなど競技力の向上を図っています。

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6章 スポーツの振興と心身の健やかな発達に向けて 図表 2-6-5 ナショナルトレーニングセンター

(4) 指導者の養成・確保

 トップレベルの競技者の育成・強化を行うためには,優れた素質を持つ競技者に対して適切な指導 を行うことができる,高度な専門的能力を持つ指導者の養成・確保が重要です。  このため,文部科学省では,(財)日本体育協会及び各競技団体が実施しているスポーツ指導者養成 事業や,(財)日本オリンピック委員会が競技ごとに配置しているトップレベル競技者を指導するコー チの専任化を支援しています。また,(財)日本オリンピック委員会が NTC で行うナショナルコーチ アカデミー事業(トップレベル競技者の指導者が国際的な競技水準での高度な専門的能力を習得する ための研修制度)への支援や,トップレベル競技者が,競技生活での経験や培ったノウハウを基に, 引退後に指導者等として活躍できる環境を整備するため,トップレベル競技者のセカンドキャリア支 援に関する調査研究事業を実施しています。  さらに,トップレベルの競技者の育成・強化に当たるコーチ,スポーツ医・科学研究者や都道府県行 政担当者などを対象とし,それぞれの分野における諸問題についての研究協議や情報交換を行うため, 「スポーツコーチサミット」を開催し,関係者の相互理解や連携を促進する体制の強化を図っています。

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(5) 一貫指導システムの構築

 国際競技力の向上を図るためには,優れた素質を持つ競技者に対し,ジュニア期から個人の特性や 発達段階に応じて一貫した指導理念に基づく指導を行い,世界で活躍できるトップレベル競技者へと 組織的・計画的に育成していく必要があります。  このような観点から,スポーツ振興基本計画においては,各競技団体がトップレベルの競技者を育 成するための指導理念や指導内容を示した競技者育成プログラムを作成し,このプログラムに基づき 一貫指導を実施する体制を整備することが掲げられています。平成 21 年 3 月現在,オリンピック競 技 34 団体のうち,32 団体において整備がなされています。文部科学省としては,引き続き,各競技 団体の取組を支援するとともに,18 年度から実施している競技者育成プログラムを全国へ普及するた めの普及促進事業(地域の指導者に対する指導者連絡協議会の開催など)を行っていきます。

(6) 企業スポーツへの支援

 我が国のトップレベル競技者には,企業のスポーツチームに所属しながら競技活動を行っている者 が多く,企業は,こうしたトップレベル競技者の生活を支援するとともに,安定した練習環境を与え るなど,我が国の競技力の向上について重要な役割を担ってきました。  しかしながら,近年の厳しい経済状況の影響などにより,企業が所有するスポーツチームの一部が 休廃部に追い込まれるケースが多くなっており,企業所属のトップレベル競技者の活動基盤に深刻な 問題が生じています。  こうした状況を受けて,文部科学省では,平成 15 年度から,日本スポーツ振興センターを通じ, 国内トップレベルのリーグを運営する組織に対して,マネジメント(運営管理)能力のある人材を配置 するなど,リーグ運営の安定化や活性化を図ることを目指したトップリーグ運営助成を実施していま す。また,19 年度まで実施した,多くのクラブの参考事例となるようなモデルクラブを支援する「ト ップレベル・スポーツクラブ活動支援事業」の成果を広く普及するとともに,スポーツクラブ間ネッ トワークの構築を図り,具体的な経営改善の情報や成功事例を提供する「トップアスリート活動基盤 整備事業」を実施しています。

(7) プロスポーツの役割

 プロスポーツは「みるスポーツ」として幅広い年齢層に親しまれ,スポーツの裾す そ の野を広げる上で重要 な役割を果たしています。また近年,世界的にアマチュアスポーツとプロスポーツの垣根が低くなる 傾向にあることから,文部科学省においては「プロスポーツ選手等による技術活用事業」を実施し,プ ロスポーツ選手などが持つ技術面などの合理的かつ効果的なトレーニング方法や考え方をアマチュア スポーツ選手,指導者などに伝授することによりアマチュアスポーツとプロスポーツとの連携を図っ ています。

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国内・国際競技大会への支援

(1) オリンピック等の国際競技大会の開催

 我が国でのオリンピックをはじめとする国際競技大会の開催は,スポーツの振興や国際親善などに 大きく寄与することはもとより,世界のトッププレーヤーの競技を目の当たりにすることにより多く の国民に大きな感動を与えるなど,大きな意義を有するものです。  文部科学省では,国際競技大会の招致・開催が円滑に行われるよう,準備運営団体や関係省庁との 連絡調整を行い,必要な協力・支援を行っています。

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6章 スポーツの振興と心身の健やかな発達に向けて

(2) 国民体育大会の開催

 国民体育大会(国体)は,広くスポーツを普及し国民の体力向上を図るとともに,地域のスポーツと 文化の振興を図ることを目的として,文部科学省,(財)日本体育協会,開催地都道府県が共同して主 催し,都道府県対抗方式により毎年開催されている我が国最大の総合スポーツ大会です。  平成 20 年の第 63 回大会では,冬季大会・本大会合わせて 40 競技が実施され,約 2 万 4,000 名の都 道府県代表選手が天皇杯・皇后杯を目指し競い合いました。  (財)日本体育協会は,大会の充実・活性化と大会運営の簡素・効率化を図るため,平成 15 年 3 月 に「新しい国民体育大会を求めて―国体改革 2003―」を策定し,既存施設や近接県の施設の活用,トッ プレベル競技者の参加促進,卒業した中学校又は高等学校の所在地からの出場が可能となる「ふるさ と選手制度」の導入,第 61 回兵庫国体から夏・秋大会の一本化を実施しました。加えて,第 63 回大 分国体からは大会規模の適正化(参加者の 15%削減)を実施するなど,国体改革を推進しています(図 表 2-6-6)。また,冬季大会の安定した開催を図るために開催地のローテーション化の実現に取り組 んでいます。 図表 2-6-6 第 63 回国民体育大会 競技種目及び選手・監督数

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ドーピング防止活動の推進

〈国内外の活動状況〉  競技者の競技能力を向上させるために,禁止されている物質を使用することを「ドーピング」と言い ます。スポーツにおけるドーピングは,①競技者自身の健康を損ねる,②スポーツのフェアプレー精 神に反する,③一部の禁止薬物は,その習慣性から社会的な害を及ぼすものであることから,ドーピ ングの撲滅のための取組が重要になっています。  平成 11 年,世界各国におけるドーピングの撲滅に向けた活動の推進を目的として,世界のスポー ツ関係者と各国政府関係者の協力により「世界ドーピング防止機構(WADA:World Anti − Doping Agency)」が設立されました。我が国はアジア地域の常任理事国として WADA に協力し,国際的な 教育・普及活動などに取り組んでいます。

 我が国においても,平成 13 年には,ドーピング検査を公正・中立的に行う独立した国内調整機関 として(財)日本アンチ・ドーピング機構(JADA:Japan Anti − Doping Agency)が設立されました。  こうした中,スポーツにおけるドーピングの撲滅に向けた各国の取組や国際協力を推進するため, 平成 17 年 10 月のユネスコ総会において採択された「スポーツにおけるドーピングの防止に関する国 際規約」を,我が国においても 18 年 12 月に締結しました。また,19 年 5 月には,本規約の義務を確 実に履行し,国内ドーピング防止機関及びスポーツ団体によるスポーツにおけるドーピングの撲滅に 向けた取組の適切な実施を図るため,「スポーツにおけるドーピングの防止に関するガイドライン」を 策定しました。  文部科学省では,ドーピング検査件数の拡充や,競技者等への教育・研修の充実を図るなど,ドー ピング防止活動の充実に努めています。今後とも,上記国際規約の趣旨を受けて,WADA や JADA などと連携・協力を図りながら,国際的なドーピングの撲滅に向けた活動を推進していきます。

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生涯スポーツ社会の実現

 明るく活力ある社会を形成していく上で,国民の誰もが,いつでも,どこでも,いつまでもスポー ツに親しむことができる生涯スポーツ社会の実現は,我が国の重要な課題です。  スポーツ振興基本計画では,生涯スポーツ社会の実現に向けた数値目標として,「できる限り早期 に成人の週 1 回以上のスポーツ実施率が 2 人に 1 人(50%)となることを目指す」こととしています(図 表 2-6-7)。そのため,文部科学省では,次に述べるように,総合型地域スポーツクラブの育成やス ポーツ指導者の養成・確保・活用などの取組を進めています。 図表 2-6-7 スポーツ実施率の推移 (出典)体力・スポーツに関する世論調査(平成18年8月内閣府)に基づく文部科学省推計

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総合型地域スポーツクラブの育成

(1) 地域におけるスポーツクラブの現況

我が国においては,学校と企業,特に学校が,スポーツの普及や競技者の育成などの様々な役割を 担ってきました。このため,学校を卒業するとスポーツに親しむ機会が著しく減少する傾向が見られ ます。地域や職場を中心としたスポーツクラブも多く存在しますが,性別・年齢・活動種目が限定さ れているなど,誰もが,いつでも,どこでも,いつまでも,各自の興味・目的に応じてスポーツに親 しめるとは言い難い状況にあります。

(2) 総合型地域スポーツクラブの全国展開

 こうした状況を改善するための方策として,スポーツ振興基本計画において,総合型地域スポーツ クラブ(「総合型クラブ」)の全国展開を,生涯スポーツ社会を実現するための最重点施策として挙げて います。  総合型クラブとは,  ①子どもから高齢者まで(多世代)  ②様々なスポーツを愛好する人々が(多種目)

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6章 スポーツの振興と心身の健やかな発達に向けて  ③それぞれの趣向・レベルに合わせて参加できる(多志向) という特徴を持ち,地域住民により自主的・主体的に運営されるスポーツクラブです。総合型クラブは, 地域住民が日常的にスポーツ活動を行う拠点として,生涯スポーツ社会の実現に寄与することはもと より,地域の子どものスポーツ活動の受け皿としての効果や,スポーツ活動を通じた家族のふれあい や世代間交流による青少年の健全育成,地域住民の健康の維持・増進,地域教育力の再生などといっ た役割も期待されています。  そして,総合型クラブの全国展開に関して,平成 22 年までの到達目標を以下のように掲げています。  ①全国の各市区町村において少なくとも一つは総合型地域スポーツクラブを育成する。  ②各都道府県において少なくとも一つは広域スポーツセンターを育成する。  文部科学省では,「総合型地域スポーツクラブ育成推進事業」や総合型クラブ育成の中心的な役割を 担うクラブマネジャーの研修会の開催などを実施し,総合型クラブの全国展開を推進しています。こ うした取組の成果もあって,平成 20 年 7 月現在,全国 1,046 市区町村において,2,768 の総合型クラ ブが育成されています(文部科学省調べ)。   また,これら総合型クラブが継続的・安定的に運営されるために, 個々の総合型クラブだけでは解決できない課題に対応し,適切な 指導・助言を行うなど,総合型クラブの活動全般について効率的 に支援することができる広域スポーツセンターが必要です。広域 スポーツセンターは,平成 20 年 12 月現在,43 都道府県において 設置されています(文部科学省調べ)。  

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スポーツ指導者の養成・確保・活用

 スポーツ指導者には,スポーツ団体が行う指導者養成事業により認定された指導者のほか,体育指 導委員,地方公共団体が養成・確保する指導者,公共スポーツ施設の専門指導委員などがいます。国 民のスポーツ活動が多様化・高度化している今日,質の高い技術・技能を有するスポーツ指導者に対 する需要が高まっています。しかし,そのようなスポーツ指導者の数は不足しており,今後,総合型 クラブの数が増加していくことにより,その傾向がさらに強まることが予想されます。このため,質 の高い指導者の養成・確保とともに,これらのスポーツ指導者のより一層の活用が必要です。文部科 学省では,17 年度より,スポーツ指導者の養成等について,地域における実践研究をはじめとする調 査研究を行っており,その成果を全国に普及させることとしています。  なお,文部科学省では,スポーツ団体が行う指導者養成事業に対し,一定の水準に達し奨励すべき ものについて文部科学大臣認定を行ってきましたが,公益法人に対する行政の関与の見直しにより, この認定制度は平成 17 年度末で廃止されました。今後,スポーツ指導者の養成等については,各ス ポーツ団体や地方公共団体等による一層主体的な取組が求められます。 

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生涯スポーツ振興事業の開催

 国民が各自の興味・関心に応じてスポーツに親しみ,日常生活の中にスポーツが定着することを目 的として,様々な生涯スポーツの振興に向けた事業が実施されています。文部科学省でも,以下のよ うな事業を実施しています。  

(1) 全国スポーツ・レクリエーション祭

 広く人々が気軽にスポーツ・レクリエーション活動を楽しみ,各世代にわたるスポーツ愛好者相互 の交流を深める生涯スポーツの全国的な祭典です。第 21 回大会は,平成 20 年 10 月に滋賀県内各地 総合型地域スポーツクラブの活動の様子

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で開催されました。

(2) 生涯スポーツコンベンション

 スポーツに関係する産学官の関係者が一堂に会し,平成元年度から生涯スポーツ振興上の諸問題に ついて研究討議・意見交換を行っています。

(3) 体育の日・体力つくり国民運動

 スポーツについての国民の理解と関心を深めるために,国民の祝日である「体育の日」を中心に,体 力テストや各種スポーツ行事の実施,体力・運動能力調査の結果の公表などを行っています。  また,昭和 39 年のオリンピック東京大会を契機に,日常生活を通して積極的に健康・体力つくり を実践していく国民運動が提唱され,毎年 10 月を「体力つくり強調月間」として,広く国民に健康・ 体力つくりの重要性を呼び掛けるなどの運動を展開しています。

(4) 生涯スポーツ功労者等の表彰

 多年にわたり地域や職場において,スポーツの振興に功績のあった人や団体に対し,その功績をた たえるため,生涯スポーツ功労者や生涯スポーツ優良団体として文部科学大臣が表彰しています。

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スポーツ施設の現状等

(1) スポーツ施設の現状

 全国のスポーツ施設の数は,約 24 万か所あり,そのうち学校体育施設が約 15 万 8,000 か所,公共 スポーツ施設が約 5 万 6,000 か所,民間スポーツ施設が約 2 万 5,000 か所となっています(文部科学省「体 育・スポーツ施設現況調査」平成 16 年)。  平成 18 年の「体力・スポーツに関する世論調査」によると,公共スポーツ施設についての要望は,「身 近で利用できるよう,施設数の増加」が最も多くなっており,以下,「利用時間帯の拡大(早朝,夜間 など)」,「初心者向けのスポーツ教室やスポーツ行事の充実」,「利用手続き,料金の支払い方法など の簡略化」などの順となっています。また,フィットネスクラブ,スイミングクラブ,テニスクラブ, ゴルフ練習場などの都市型の民間スポーツ施設についての要望は,「利用料金が安くなること」が最も 多くなっています。

(2) プールの安全確保について

 平成 18 年 7 月 31 日,埼玉県ふじみ野市市営プールにおいて,女児がプールの吸水口に吸い込まれ て死亡する事故が起きました。この事故を受け,文部科学省や国土交通省を中心に開催された「プール における事故対策に関する関係省庁連絡会議」における議論を踏まえ,平成 19 年 3 月にプールの施設面・ 管理運営面で参考となる留意事項などをまとめた「プールの安全標準指針」を策定・周知し,プールの 安全確保を図っています。 第

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子どもの体力の向上

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子どもたちの体力の重要性と現状

 体力は,人間が発達・成長し,創造的な活動を行っていくために必要不可欠であり,「人間力」の重

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6章 スポーツの振興と心身の健やかな発達に向けて 要な要素です。人間が知性を磨き,知力を働かせて活動していく源であるとともに,生活を営む上で の気力の源でもあり,体力・知力・気力が一体となって人間としての活動が行われます。このように, 人間のあらゆる活動の源になる体力を,子どもの時期からしっかりと身に付けていくことは,子ども の将来にとって大変重要です。  平成 14 年 9 月の中央教育審議会答申「子どもの体力向上のための総合的な方策について(答申)」に おいては,子どもの体力の低下は,国民の意識の問題,外遊びの機会や場所・仲間の減少など,子ど もを取り巻く環境の問題,生活習慣の乱れなど,さまざまな要因によるものと指摘されています。また, 18 年 9 月に改定した「スポーツ振興基本計画」においては,スポーツの振興を通じた「子どもの体力の 向上」を新たな政策課題の一つの柱として掲げ,子どもの体力の低下傾向に歯止めをかけ,上昇傾向 に転じることを目指すこととしています。さらに,20 年 7 月に策定された「教育振興基本計画」におい ても,学校や地域における子どもの体力向上の取組を推進することととしています。これらを考慮し, 文部科学省では,子どもの体力の重要性に関する普及啓発や,運動やスポーツに親しむ機会の提供な どを行っています。  また,平成 20 年度から新たに実施した「全国体力・運動能力,運動習慣等調査」の結果によると, 50m 走やソフトボール投げなどの体力・運動能力は,昭和 60 年頃と比較すると依然として低い水準 となっています。文部科学省では,本調査結果を活用し,学校や地域における体力向上に向けた取組 を推進します(参照:本章 Topic2)。

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子どもの体力向上のための具体的な取組

(1) 子どもの体力向上推進事業

 子どもの体力を向上させるための全国的なキャンペーンを実施しています。具体的には,体力の重 要性をアピールするためのポスターを広く子どもから募集するとともに,親子で運動やスポーツに親 しむ機会の提供などを行っています。

(2) トップアスリート派遣指導事業

 オリンピックなどで活躍したトップレベルの選手を学校等に派遣し,子どもたちが主体的にスポー ツに親しむ意欲を喚起する取組を行っています。 子どもの体力向上キャンペーンポスター 平成 20 年度文部科学大臣賞受賞作品 元気アップ子どもスポーツフェスティバル 2008

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学校体育の充実

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体育の授業の充実

 学校における体育は,生涯にわたって運動に親しむ基礎を作るものであり,近年,児童生徒の体力 の低下傾向が続く中,学校体育の重要性は一層高まっています。  学習指導要領においては,「体育・保健体育」は,心と体を一体としてとらえ,運動についての理解 と合理的な実践を通して,生涯にわたって運動に親しむ資質・能力を育てることや体力の向上を図る ことをねらいとしています。  平成 20 年 1 月の中央教育審議会答申「幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習 指導要領等の改善について」を踏まえ,平成 20 年 3 月 28 日に小・中学校の学習指導要領を,平成 21 年 3 月 9 日に高等学校学習指導要領を改訂しました。併せて,小・中学校の体育科・保健体育科の年 間標準授業時数は 90 時間から 105 時間に増加することとしました(小学校高学年を除く)。  体育科・保健体育科の改善の基本方針は次のとおりです。 ・ 生涯にわたって健康を保持増進し,豊かなスポーツライフを実現することを重視する。 ・ 心と体を一体としてとらえ,引き続き保健と体育を関連させて指導する。 ・ 学習したことを実生活,実社会において生かすことを重視し,学校段階の接続や発達の段階に応 じて指導内容を整理し,明確に示すことで体系化を図る。  これらの基本方針に沿った各学校段階毎の体育の分野における改訂のポイントは次のとおりです。 (小・中・高等学校共通)  ・各運動領域について,具体的な指導内容を明示。   (現行は,一部の領域について,運動種目等のみ規定。)  ・「ゲーム」(小・中学年),「ボール運動」(小・高学年),「球技」(中・高等学校)については,「ゴール型」,「ネット型」,「ベ ースボール型」として,類型で規定。   (現行は,バスケットボール,サッカーなどと規定。) (小学校:体育「運動領域」)  ・低学年・中学年においても,高学年と同様に,6 領域で内容を構成。   (現行は,低学年 2 領域,中学年 5 領域。)  ・低学年・中学年においても,領域の 1 つとして「体つくり運動」を規定。 (中学校:保健体育「体育分野」)  ・目標及び内容を「第 1 学年及び第 2 学年」と「第 3 学年」に分けて示す。  ・第 1 学年及び第 2 学年を通じ,選択であった「武道」,「ダンス」を含めて,すべての領域を必修とする。  ・「体つくり運動」に各学年 7 単位時間以上,「体育理論」に各学年 3 単位以上を配当することを規定。 (高等学校:保健体育「科目体育」)  ・入学年次では,「器械運動」,「陸上競技」,「水泳」,「ダンス」の中から 1 以上を,「球技」,「武道」の中から 1 以上を選択, その次の年次以降では,「体つくり運動」と「体育理論」を除くすべての領域から 2 以上を選択。  ・「体つくり運動」に各年次 7 〜 10 単位時間程度,「体育理論」に各年次 6 単位時間以上を配当することを規定。

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教員の指導力の向上

 文部科学省では,新学習指導要領の趣旨徹底のため,新教育課程説明会を全国 3 地区で開催しました。 また,新小学校学習指導要領の体育に新たに示した「多様な動きをつくる運動(遊び)」について,わか りやすく説明したパンフレットを作成し,全国の小学校教員に配布しました。

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運動部活動への支援

 運動部の活動は,学校において計画する教育活動で,より高い水準の技能や記録に挑戦する中で,

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6章 スポーツの振興と心身の健やかな発達に向けて 運動の楽しさや喜びを味わい,豊かな学校生活を経験する活動であるとともに,体力の向上や健康の 増進にも極めて効果的です。  今回の中学校・高等学校の学習指導要領の改訂では,部活動の意義,教育課程との関連,運営上の 工夫を行うとの配慮事項について,総則に新たに規定しました。  しかし,近年児童生徒数の減少などによる学校の運動部活動に参加する児童生徒数の減少,指導者 の高齢化や実技指導力不足などの要因で,単独校によるチーム編成ができない,あるいは十分な指導 ができないなど,競技種目によっては,その活動を継続することが困難な状況が生じています(図表 2-6-8,図表 2-6-9,図表 2-6-10)。  このため,文部科学省では,運動部活動などの指導における外部指導者の活用を促進するための事 業を実施するとともに,複数の学校でチームを編成する複数校合同の運動部活動や複数の種目を実施 する総合運動部活動などについて,実践地域を設け,研究を行っています。  さらに,運動部活動に所属する児童生徒や地域住民が交流できるクラブハウスの整備や,学校の運 動場の芝生化も積極的に推進しています。 ( 単位 : 部 ) 男 子 競技名 平成 10年 平成 15年 平成 20年 増△減数 増△減率(20 年− 10 年 ) (20 年− 15 年 ) (%) 増△減数 増△減率(%) 軟式野球 8,956 9,007 8,978 22 0.2 △ 29 △ 0.3 バスケットボール 7,597 7,444 7,255 △ 342 △ 4.5 △ 189 △ 2.5 卓球 サッカー 7,365 7,212 7,052 △ 313 △ 4.2 △ 160 △ 2.2 7,065 6,969 6,980 △ 85 △ 1.2 11 0.2 陸上競技 7,177 6,436 6,301 △ 876 △ 12.2 △ 135 △ 2.1 女 子 バレーボール 9,315 8,946 8,770 △ 545 △ 5.9 △ 176 △ 2.0 ソフトテニス 7,790 7,575 7,336 △ 454 △ 5.8 △ 239 △ 3.2 バスケットボール 7,555 7,464 7,495 △ 60 △ 0.8 31 0.4 陸上競技 6,950 6,318 6,176 △ 774 △ 11.1 △ 142 △ 2.2 卓球 6,356 6,203 5,916 △ 440 △ 6.9 △ 287 △ 4.6 (出典)(財)日本中学校体育連盟調べ 図表 2-6-8 中学校における主な競技別運動部数の推移 図表 2-6-9 高等学校における主な競技別運動部数の推移 㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃        ( 単位 : 部 ) 競技名 平成 10年 平成 15年 平成 20年 増△減数 増△減率(20 年− 10 年) (20 年− 15 年) (%) 増△減数 増△減率(%) 男 子 バスケットボール 4,356 4,362 4,238 △ 118 △ 2.7 △ 124 △ 2.8 サッカー 4,203 4,288 4,082 △ 121 △ 2.9 △ 206 △ 4.8 陸上競技 4,342 4,274 4,058 △ 284 △ 6.5 △ 216 △ 5.1 硬式野球 4,157 4,223 4,163 6 0.1 △ 60 △ 1.4 卓球 3,884 3,921 3,844 △ 40 △ 1.0 △ 77 △ 2.0 女 子 バレーボール 4,336 4,302 4,096 △ 240 △ 5.5 △ 206 △ 4.8 バスケットボール 3,994 3,946 3,875 △ 119 △ 3.0 △ 71 △ 1.8 陸上競技 4,025 3,888 3,733 △ 292 △ 7.3 △ 155 △ 4.0 バドミントン 3,289 3,400 3,428 139 4.2 28 0.8 剣道 3,198 3,241 2,968 △ 230 △ 7.2 △ 273 △ 8.4 (出典)(財)全国高等学校体育連盟及び(財)日本高等学校野球連盟調べ 図表 2-6-10 平成 20 年度運動部所属生徒数 㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃㻃 区分 運動部所属生徒数 ( 人 ) 生徒数 ( 人 ) 所属率 (% ) 男子 女子 計 男子 女子 計 男子 女子 計 中学校 1,390,445 949,046 2,339,491 1,835,204 1,757,174 3,592,378 75.8 54.0 65.1 高等学校 931,691 446,164 1,377,855 1,704,140 1,663,349 3,367,489 54.6 26.8 40.9 ( 出典 ) 生徒数は文部科学省「学校基本調査報告書」, ࠈࠈࠈࠈ運動部所属生徒数は中学校:(財)日本中学校体育連盟調べ, ࠈࠈࠈࠈ高等学校:(財)全国高等学校体育連盟及び(財)日本高等学校野球連盟調べ

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学校体育大会の充実

(1) 学校体育大会

 「全国中学校体育大会」や「全国高等学校総合体育大会(インターハイ)」などの学校体育大会は,学校 教育活動の一環として参加されているものです。これらの大会は,日ごろの運動部活動の成果の発揮, 学校の異なる生徒相互の交流など大きな教育的効果があるため,文部科学省としても学校体育大会の 充実に向けて支援を行っています。

(2) スポーツ拠点づくり推進事業

 小・中・高校生が,スポーツの全国大会への参加を目標や励みとすることは,明るく活力ある社会 の形成にも貢献し,極めて有意義です。また,地域ごとにスポーツの全国大会の象徴的な拠点をつく ることは,スポーツを通じた地域の活性化を図る上でも極めて有効です。文部科学省では総務省と共 同で「スポーツ拠点づくり推進事業」を実施しており,関係スポーツ団体と市町村が連携・協力して開 催する,小・中・高校生が参加する各種スポーツの全国大会に対して,宝くじの収益を活用した財政 支援などを行っています。  本事業では,平成 17 年度のスポーツ大会から選定を開始し,20 年 12 月までに 64 の拠点を選定し ています。

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学校体育施設の充実

(1) 学校体育施設の整備・利用の促進

 文部科学省では,学校の水泳プールや武道場などの体育施設の整備を促進しています(図表 2-6-11)。  学校体育施設は,全国に約 15 万 8,000 か所あり,様々なスポーツ施設の約 6 割を占める最も身近な 地域のスポーツ施設です。文部科学省では,学校体育施設が地域住民のスポーツ活動の拠点となるよ う,施設開放を行う上で必要な夜間照明施設やクラブハウスの整備事業に対して補助を行うなど,学 校施設の開放を積極的に推進しています。現在,屋外運動場の約 80%,体育館の約 86%,水泳プー ルの約 20%が地域住民に開放されています。  しかしながら,施設開放は行っているものの定期的ではない,利用手続が煩雑である,利用方法な どの情報が不足しているなど,地域住民のニーズに十分対応し切れていない面も見られます。このた め,今後,学校体育施設はこれまでの単に場を提供するという「開放型」から,学校と地域社会の「共 同利用型」へと移行し,地域住民の立場に立った積極的な利用の促進を図っていくことが重要です。 図表 2-6-11 公立の小・中・高等学校等における水泳プール・武道場の整備状況

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6章 スポーツの振興と心身の健やかな発達に向けて

(2) 運動場の芝生化の促進

 子どもが体を動かしたくなる気持ちを持つとともに,思い切って体を動かすことができるようにす るためには,最も身近にある学校の運動場や校庭の芝生化が有効です。また,芝生化された運動場に 地域住民が集い,地域の交流拠点となる効果も期待されます。  しかしながら,運動場や校庭が芝生化されている学校は,まだ少ないのが現状です。この原因のひ とつとして,芝生の維持管理の体制づくりなどに関する様々な課題があることが挙げられています。  このため,文部科学省では,平成 20 年度より,芝生の維持管理や活用などを円滑に実施するため のシステムを構築するモデル事業を実施し,その成果を全国に普及することにしています。 第

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子どもの健康と安全

 学校は,心身の成長発達段階にある子どもが集い,人格を形成していく場であり,子どもの健康や 安全の確保が保障されることがその前提になります。文部科学省では,中央教育審議会において,学 校における様々な健康・安全に関する課題に対応するための学校内の体制の充実や学校・家庭・地域 の連携を推進するための具体的な方策について審議を行い,平成 20 年 1 月に答申「子どもの心身の健 康を守り,安全・安心を確保するために学校全体としての取組を進めるための方策について」を取り まとめ,この答申を踏まえた「学校保健法等の一部を改正する法律(平成 20 年法律第 73 号)」が平成 20 年 6 月に成立し,公布されました。

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学校における食育の推進

(1) 栄養教諭を中心とした指導の充実

 近年の子どもの食を取り巻く環境の変化に対応するためには,学校における指導体制を整備し,学 校教育活動全体の中で体系的・継続的に食に関する指導を行うことが重要です。このため,17 年 4 月 から各都道府県において栄養教諭の配置が開始されており,平成 20 年 9 月 30 日現 47 都道府県にお いて 1,897 名の栄養教諭が配置されています。このほか国立大学法人においても附属学校に 20 年 4 月 現在,36 国立大学法人で 57 名の栄養教諭が配置されています。  栄養教諭は,教育に関する資質と栄養に関する専門性を生かして,学校における食育推進の要とし て,献立作成や衛生管理などの学校給食の管理と学校給食を活用した食に関する指導を一体的に展開 することにより,教育上の高い相乗効果をもたらすとともに,学校内外を通じて,教職員や保護者, 地域との連携を密に図る,いわば食に関する教育のコーディネーターとしての役割を果たすことが期 待されています。  文部科学省では,栄養教諭の配置の促進を図るため,現職の学校栄養職員が円滑に栄養教諭免許状 を取得できるよう,平成 17 年度から各都道府県で免許状認定講習を開催しており,全国で多数の学 校栄養職員が学校教諭免許状を取得しています。  食に関する指導は,学校給食の時間をはじめとする特別活動,各教科,道徳,総合的な学習の時間 といった学校教育活動全体を通して行うことが重要です。このため,栄養教諭のみならず,各学級担 任や教科担任など,関係教職員が食に関する指導の重要性を理解し,必要な知識や指導方法を身に付 ける必要があります。また,学校長のリーダーシップの下,十分に連携・協力を行い,食に関する指 導の全体的な指導計画を策定し,体系的・継続的に効果的な指導を行うことが必要です。  文部科学省では,平成 19 年 3 月に,学校における食育の必要性や食に関する指導の目標,栄養教

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諭が中心となって作成する食に関する指導の全体計画,各教科等や給食の時間における食に関する指 導の基本的な考え方や指導方法などを示した「食に関する指導の手引」を作成し,各都道府県教育委員 会,各小・中学校等へ配布しました。また,児童生徒が自らの食生活を考え,食に関する実践力を身 に付けることができるようにするため,各教科や特別活動,総合的な学習の時間などにおける食に関 する指導において使用する教材として食生活学習教材を作成し,全国の小学 1・3・5 年生,中学校 1 年生に配布し,その活用を促進しています。  なお,学校において食育を推進するためには,学校,家庭,地域との連携が不可欠あり,これにつ いて栄養教諭は中核的な役割を果たすことが求められています。文部科学省では,平成 20 年度にお いて「子どもの健康を育む総合食育推進事業」を実施し,各地域において,教育委員会の指導の下に栄 養教諭を中核として家庭や生産者,PTA などの地域の団体と連携・協力し,各学校における食に関 する指導の全体計画の作成,地域の生産者を指導者とした体験活動,家庭に対する啓発などを通じて, 各地域の抱える食育推進上の課題の解決に取り組んでいます。また,学校における食育について理解 を進めるため,学校長や教職員だけでなく,保護者や地域の生産者なども対象に,食育の普及啓発や 栄養教諭による実践指導の紹介などを行う「食育推進交流シンポジウム」を各地で開催しており,20 年 度は全国 2 か所(東京都,佐賀県)で開催しました。

(2) 学校給食について

学校給食は,栄養バランスのとれた豊かな食事を子どもに提供することにより,子どもの健康の保 持増進を図ることはもちろん,食に関する指導を効果的に進めるため,給食の時間はもとより,各教 科や特別活動,総合的な学習の時間などにおいて「生きた教材」として活用できるものであり,大きな 教育的意義を有しています。平成 19 年 5 月現在,小学校では 22,150 校(全小学校 99.2%),中学校で は 9,326 校(全中学校の 85.8%),全体で約 32,972 校が学校給食を実施しています(図表 2-6-12)。 図表 2-6-12 学校給食実施状況調査 (国公私立) 平成19年5月1日現在 区 分 全国総数 完全給食 補食給食 ミルク給食 計 実 施 数 百分比 実 施 数 百分比 実 施 数 百分比 実 施 数 百分比 小学校 学校数 22,326 21,860 106 184 22,150 児童数 7,132,836 7,044,346 16,563 21,082 7,081,991 中学校 学校数 10,870 8,194 65 1,067 9,326 生徒数 3,621,898 2,490,502 14,298 392,173 2,896,973 特別支援 学校数 1,011 857 2 12 871 学校 幼児・児童・生徒数 108,173 95,274 91 1,060 96,425 夜間定時制 学校数 681 451 173 1 625 高等学校 生徒数 91,424 36,404 10,744 527 47,675 計 学校数 34,888 31,362 346 1,264 32,972 幼児・児童・生徒数 10,954,331 9,666,526 41,696 414,842 10,123,064 97.9 0.5 0.8 99.2 98.8 0.2 0.3 99.3 75.4 0.6 9.8 85.8 68.8 0.4 10.8 80.0 84.8 0.2 1.2 86.2 88.1 0.1 1.0 89.1 66.2 25.4 0.1 91.8 39.8 11.8 0.6 52.1 89.9 1.0 3.6 94.5 88.2 0.4 3.8 92.4 ※完全給食・・・給食内容がパン又は米飯,ミルク及びおかずである給食 補食給食・・・完全給食以外の給食で,給食内容がミルク及びおかずである給食 ミルク給食・・給食内容がミルクのみである給食 ※中学校には中等教育学校前期課程を含む。 出典:文部科学省「学校給食実施状況調査」  各学校では,近年,学校給食の多様化が図られており,例えば,学校給食の食材として地域の産物 を活用したり,地域の郷土料理・伝統料理などを献立に活用したりする取組が進められています。平 成 18 年 3 月に策定された「食育推進基本計画」では,学校給食における地場産物の活用率を 22 年度ま

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6章 スポーツの振興と心身の健やかな発達に向けて でに 30%以上(食材数ベース)とすることを目指すとされていますが,19 年度における活用率は,全国 平均で 22.3%となっています。  学校給食における地場産物の活用は児童生徒が地域の自然や文化,産業などへの理解を深めるとと もに,それらの生産などに携わる者の努力や食への感謝の念をはぐくむ上で重要です。文部科学省で は,各地域の地場産物の調達・納入方法や,地場産物を活用した食に関する指導の実践を集めた事例 集を作成・配布し,地場産物の活用を推進しています。また,米飯給食は,伝統的な食生活の根幹で ある米飯に関する望ましい食習慣を児童生徒に身に付けさせることや,地域の食文化を通じて郷土へ の関心を深めることが期待できるなどの教育的意義を持つものであり,文部科学省では,昭和 60 年 より週 3 回程度の実施を目標に据え,その普及を図ってきたところですが,平成 19 年度の週当たり の米飯給食の実施回数は 3.0 回になっています。文部科学省では,平成 20 年度に,学校給食における 地場産物活用の推進方策の今後の方向性について調査研究を行いましたが,その中で米飯給食の今後 のあり方を含めて検討を行いました。その報告書を受け,週 3 回未満の地域・学校については週 3 回 程度,週 3 回以上の地域・学校については週 4 回程度など新たな目標を設定し,実施回数の増加を図 ることを促すなど,国としては週 3 回以上を目標として推進することとし,21 年 3 月に通知しました。  地場産物の活用や米飯給食の推進を行う際には,学校関係者と生産者等の連携が非常に重要です。 文部科学省では,平成 19 年度に,栄養教諭などが中心となり,学校と生産者が連携した学校給食に おける地場産物の活用の促進,米飯給食の推進の在り方や地場産物を活用した魅力ある献立づくりな どの推進方策について実践的な調査研究を各地域において推進しました。また,20 年度には,地場産 物の供給体制を整備するとともに,年間を通して学校給食で安定的に供給できるようにするための方 策や地場産物を活用した教材について検討するなど,各地域で学校給食における地場産物の活用促進 方策について,調査研究を推進しました。  さらに,平成 9 年以降,学校給食を原因とする腸管出血性大腸菌 O157 による食中毒は発生してい ませんが,依然としてノロウイルスなどによる食中毒の発生は続いており,学校給食における衛生管 理の徹底が求められています。  文部科学省では,学校給食の衛生管理について「学校給食衛生管理の基準」(平成 9 年文部省体育局 長通知)を定めていましたが,平成 20 年に学校給食法が改正され,文部科学大臣が,学校給食の適切 な衛生管理を図る上で必要な事項について維持されることが望ましい基準を定めることとされたこと を受けて,21 年 3 月に「学校給食衛生管理基準」(平成 21 年文部科学省告示第 64 号)を策定しました。  また,施設設備や調理過程における衛生管理について指導を行うとともに,床を乾いた状態で使用 して高湿度による雑菌などの発生を抑制する調理システム(ドライシステム)の導入を促すなど,施設 面の改善充実を図っています。

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心と体の健康問題への対応

(1) 子どもの健康課題に対する総合的な取組

 メンタルヘルスに関する問題やアレルギー疾患を抱える児童生徒等の増加などの現代の多様化・深 刻化する子どもの健康課題に対応するため「学校保健法等の一部を改正する法律(平成 20 年法律第 73 号)」が平成 20 年 6 月に成立し,公布され,「学校保健安全法」となりました。今回の改正においては, 学校保健に関して,地域の実情や児童生徒等の実態を考慮しつつ,各学校において共通して取り組ま れるべき事項について規定の整備を図るとともに,学校の設置者並びに国や地方公共団体の責務を定 めるなどの措置が講じられました。具体的には,養護教諭を中心に関係職員等と連携をした組織的な 保健指導や,地域の医療機関との連携による保健管理の充実などが規定されました。  また,教育振興基本計画には,学校,保護者,地域の保健部局や医療機関などの連携による健康教

図表 2-6-1 平成 20 年度スポーツ振興基金等助成金交付内定額 図表 2-6-2 平成 20 年度スポーツ振興くじ助成金交付内定額 第  2  節  国際競技力の向上 〈競技スポーツ振興の意義・現状〉  オリンピック競技大会をはじめとする国際競技大会における日本人選手の活躍など,競技者のひた むきな挑戦やその結果として生まれる記録,勝利する姿は,多くの人々に夢と感動を与え,スポーツ に対する興味や関心を高めます。また,スポーツは同一ルールの下に言語の壁を超えて行われるもの であり,諸外国との相互理解や

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