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海洋における栄養塩の輸送と基礎生産─その変動の解明と定量化─

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Academic year: 2021

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(1)

海の研究(

Oceanography in Japan

),

26

3

),

63

2017

─ 特 集 号 ─

海洋における栄養塩の輸送と基礎生産

─その変動の解明と定量化─

  

序 文

太平洋北西部と北東部における海面漁業漁獲量は世界の約

29 %

を占めると言われている

FAO, 2016

)。特に太平洋北西部の親潮・黒潮域では亜寒帯・亜熱帯起源の水塊および生

物が近接し,豊かで多様な生態系が形成されている(伊藤,

2012

)。この複雑な親潮・黒潮 の生態系を維持するためのメカニズムとして,海水中の栄養塩の輸送過程とそれに伴う基 礎生産の変動を解明することは重要である。また,親潮・黒潮域にはオホーツク海・東シ ナ海など縁辺海から様々な物質が輸送されており,基礎生産に影響を与える。

このような北太平洋における栄養塩の輸送過程と基礎生産を理解する上で,縁辺海を含 めた広範囲にわたる観測データの蓄積や数値モデリングが不可欠である。そこで,本特集 では,北太平洋における栄養塩,特に微量必須栄養塩である鉄の輸送プロセスについてこ れまでの知見をまとめるとともに,鉄の生物地球化学的循環過程に関するモデリングの現 状を解説する。さらに,海洋基礎生産の時空間変動をより大きなスケールで推定する方法 についても概説する。

なお,本特集号は,平成

27

年度より始まった科学研究費補助金・新学術研究領域「海洋 混合学の創設」(代表

:

東京大学大気海洋研究所,安田一郎教授)の一環として取り組まれ たものである。

小畑

 

**

(特集号世話人)

参 考

FAO. 

2016

The State of World Fisheries and Aquaculture 2016. Contributing to food security and nutrition for all . Rome. 200 pp.

伊藤

 

幸彦(

2012

海洋生態系に関わる親潮・黒潮海域の水塊と変動に関する研究.海の研 究,

21, 33

50.

  *   Preface of the special Issue “Variation and quantification of nutrient transport and  primary productivity in the ocean”. Author:Hajime ObataUTokyo).

 **   東京大学大気海洋研究所

  277−8564 千葉県柏市柏の葉5−1−5

参照

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