商業と經濟
二〇
六
地 域 の 經 濟 理 論 と フ オ ン
・ チ ュ ー ネ ン 伊 藤 久 秋
目 次
節一部 地域の経済理論序祝
節二部 フォン・チューネンに於ける地域の経済理論
第一部 地域の経済理論序説
一︑ 経済 生活 と地 観
私の本論の論述は極めて簡明なる一つの事箕より出費する︒経済生活は損がりをなせる土地の上の生活であ
る︒勿論土地との開聯は人類生活一般に通ずるが︑ここでは経済生活の礼を取り上げて此開聯の意味を探究す
る︒土地は常に競列的に接がりを成す︑故にそれは庶さの大小こそあれ常に地域である︒此地域の上作生活は特
殊の犠牲︑費用を生活自身の上に課する︒地域と経済との交渉は此鮎より生する︒而て正に云ふ犠牲は贋さ叉は
距離を征服する馬の労働或は貨幣的出費である︒
(詮 ) 右の叙惑によって既に知らるふ如く私は経済生活が擦がりを成せる土地の上の生活なることより
ι
て生ずる経済的関 聯を問題としようとするものである︒具象的なる土地と経済との関聯であって︑近時盛に論ぜらるふに至った空間と 経済との関聯を抽象的一般的に論究するものではない︒後者の問題にも私は勿論興味をむつ併し本論は之を取扱はん とするものではない
技術的に右仇費用を節約する魚の努力は交通技術の進歩となってあらはれるが︑今一定の交通技術を輿へられ
たるものとすれば︑人は経済生活の地域的績がりを成るだけ縮少するととによって︑此費用の節約をはからんと
ずる︒此傾向が極限的に進められる時生産と泊費の場所が賢際的に一致するに至る︒との場合距離征服の費用は
最少︑賢際上零と見得る︒然るに他面に於て慾望の増進は経済生活の地域の掠大を促す︒約一一目すれば費用の増加
を償ふに足る妓用の獲得可能なる限り此地域は掠大される︒交通技術の水準低く慾望亦低度たりし時代には勢ひ
経済地域は狭小ならざるを得守︑交通技術の進歩と慾望の増進と陀伴ひて人の経済地域は愈々損大する︒生産の
場所と治安の場所とが賢際的比一致したる自己生産の時代より今日の世界的交通の時代陀至る歴史的後展は之を
詮す
る︒
慾望の増加と共に経済地域が漸次掠大するのは︑第一に土地の集約的利用に自ら限度あるとと︑第二に特定財
の生産に要する僚件が凡ての土地に血(へられざるととによるのである︒
右の中第一は庚き意味に於ける土地生産力の有限と云ふととより来り︑所謂土地収穫漸減(遁減)の法則は此故
地域の経済理論とブすン・チュl
ネシ
二O七
商 業 と 松 沼
ニO八
に存在するが︑車に農業のみならや︑此土地生産力の有限性は工業に於ては一定面積の土地の上に生産量‑を増大
するととに自ら限りあるととに表はれる︒とのととは最も根本的なる事賓であって経済生活と地域との関聯を理
解するにつき先づ第一に考慮を要求する︒第二の生産資質が土地によって同じからざるととは現賓に菟れ得ざる
所たるが故に︑現賓的理論に於て決して問題外とするととは出来ないのである︒
以上述べたる経済生活と地域との関聯の簡単たる記述は全く自明のととに属するが︑併し今までの経済理論は
大躍に於て此簡明なる関聯に十分なる注意を椀は守︑解かるべくして解かれざる色々の問題を放置し︑或は少く
ムで
も︑
とれ等の問題に統一的説明を加ふるζとを怠れるの憾がある︒以下乙れ等の黙につきてたほ論議を進め一
る ︒
二︑土地の旗延性と経後地域
土地が並列副に績がりを成せるととをととで土地の損延性
( k r g
( r r p
E 向
﹀と
一式
ふ
o而てとれは一片の土地が常
に商積を有すると云ふとと以外に︑土地が全開として︑損がりを成して存在するとと︑従て此並列的存在の関係
より土地を抜を出すととの不可能なるととをも同時に意味してゐる︒掠延性は土地の一つの属性である︒他の一
つの居住として屡々奉げらるる所の不動性は右の理由によって撰延性の中に包擬される︒
地域の概念が含む所の此損延性︑土地の此自明的たる属性乙そ前述の如き負捲を人類の生活に諒するのであり
此故に経済理論は土地の此自明なる属性に十分なる注意を挽ふを必要とするのである︒
土地の掠延性は生産要素としての土地に特異なる地伎を輿へる︒すたはち土地を農場として用ふると工場敷地
として用ふるとを問はや︑之を生産的に用ふるには︑此の擦がりを支配する特殊の間労働又は出費を要する︒それ
は具四日的には土地面積の全面にわたる移動︑通信︑運搬等の間労働又は出費である︒とれは全生産活動の場所約統
一の翁の費用と見るととが出来︑観念上其土地面積内の一定賠を中心とする交通費と考へるととが出来る︒今此
の土地面積に更に一定百積を加へるならば︑それは原則として此の中心鮪より透き土地車位の添加を意味し︑従
って右の交通費は増加せざるを得ない︒十単位の土地と夫々十単位の間労働及び技術的手段(道具)との組合せより
成る一農場を二倍とすると左は︑他の傑件全く等しき限り二倍の報酬を奉げるとととはならない︒蓋し捷張せる
全農場面積に於ける生産活動を場所的に統一する震に増加さるべき費用(努働﹀が控除せられるからである︒詳し
く云
へば
︑
最初の土地十単位の上に用ゐらるL
労働
の中
︑
此の場所的統一の震に費さるる努働が三であるとす
る︒添加されたる十車位の土地の上に働く添加されたる十単位の附労働の中には︑此添加されたる土地面積上の生
'産活動を場所的に統一するM労働としてコ日早依は含まれてゐるが︑新宮二地区の全生産活動を場所的に聯絡し統一
ずる震の間労働は含まれてゐない︒とれだけが報酬の控除となる︒
チュ
lネyは此の関係を賓際の経験によって見透した︒彼は農場に於て全労働の場所的統一をなす起賠として
の農合と耕作地との距離が労働費に多大の差異を生やるととに注目した︒彼は農場に於ける各種の労働を分ちて︑
地域の経済理論とブすン・品
J A ‑ ‑
ネシニO九
商 業 と 経 済
二一
O
此の距離に影響せらるる間労働及び其の種別︑並に影響されざる努働とし︑一定距離の往来の魚に要する時間を計
算し︑距離の延長による牧盆の減額を詳細に掲げたのである︒従って彼は農・合に近き耕地と遼き耕地とを区別し
て考へる時︑農・舎に近き耕地は牧盆を生む時に農・合に透き耕地は牧盆を生まざるととあるを云ってゐる︒明に彼
は添加さるる土地を以て前と同一一保件の土地と認め得ざるととを示したのである︒孤立図なる一社舎の立地現象
に注意すべき研究を震した彼が一経替地域内の此の関係に着目したととは論理上営に然るべきととであって︑被
(註
)
の着眼黙の一貫せるととを詮するに足るのである︒
(註
) 此鮎に関するチュ1ネシの言を引用して置く︒﹁一つの農場に属する耕地も︑土質と生産力が全く同一でも︑それが農 舎に近きか遠きかによって甚だ異なる債値を有することを考慮に入れねばならぬ︒肥料の搬出牧穫物の牧約の費用は 耕地と農舎との距離に比例する
o
耕地白煙の上で行はる
λ
その他の柑労働に左つては︑人と馬とが往復の焦に要する時 聞が無駄となり︑而も此の部分は農舎からの距離の大となるに従て増加する︒窓に於て附労働費は農舎に近き耕地に於 ては遠き耕地に於けるよりも少い︒従って同一の壁度を以てして前者は後者上りも高い純牧益を生まぎるを符ない︒
一ジェフェルのライ葬債格が0
・五四九タlラ1の時農場全樫の穀草式に於ける牧盆が零であっても︑近き耕地が遠き 耕地主り大なる牧盆を翠げるならば︑結局かうなる︑ずなはち第一︑の半分の純牧盆は正であり︑第二の宇分の純牧盆 は負でなければならない︑返さ耕地の作付が奥ふる利潤は遠き耕地の生ずる損失によって食ひ謹され従て全障の純収
益が零となったのである︒﹂(出・4
・叶
E5
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巴日
町内
)}
目白
円円
︒
ωg
pp
HO
EW
E‑
︒ ∞ 同
‑u
∞ ・
2 )
市して此控除せらるる報酬︑従って場所的統一の震の労働の量は云ふまでもたく営該経済活動の種類により異
たるも一般的に其の民一区一を左右する決定因子は関係ある努働の頻度である︒農業に於ては此頻度一般に工業より低
く︑集約的農業に於ては必然に粗放的農業に於けるよりも高い︒粗放的農業に於ける庚き耕地と耕作様式との内
商関係はかくして理解される︒工業が狭き面積の上に成立するととを皐に工業の技術的性質より来る所の何等の
説明を要せざる事賓と受取ってはならない︒E大資本の念速なる回轄を要する工業に於ては場所的統一のM労
働に
要求せらるる頻度も極めて大であり︑面積の極度の節約を強ひらるる内面関係にある
0
.要求する土地面積極めて
小であり︑従って私の此庭に云ふ土地の掠延性の及ぼす影響の如き工業に於ては問題とたらやとする見方の如き
は︑解明すべき事賓を前提として論を立つるものであって事態に徹したる見方ではない︒
経皆地域にっさて見らるる此の関係の及ぼす理論上の一作用につきで私はなほ他の機舎に論究するであらう︒
勿論賓際上に於ては経営地域(例へば農場)の掠張と共に努働の組織の改善︑進歩せる技術(特に交通技術﹀の採用
等が行はれ右の結果は屡々掩蔽される︒併しかかる他の係件の鑓化を問題外とする場合の理論は正に右の如くで
あらねばならない︒互の事は全く土地の掠延性より来ゐ︒繰返して云ふ︑加へらるる土地は前と殿密に同一一傑件
の土地ではなく︑保件に於て劣る土地であると見たければならぬ︒恰も望度劣る二等地はより多くの費用を食ふ
が如く︑此場合も添加されたる土地はより多くの費用を食ふ二等地である︒チュlネンは此事を洞観してゐるが︑
とれは特に力説せらるべきものと思ふ︒何となれば理論は屡々此賠につき土地を他の生産要素と直別せ守︑加へ
らるる土地単位を前と同質(同僚件)と仮定するからである︑技術的生産手段(生産資本)︑問労働については加へら
るる各単位を皆同質と見るζとは支障ない︒併し土地について此の俄定を潟す場合には仮定の意味を十分に理解
‑地域の経済理論とフすシィチュ
1ネシ
商 業 と 経 済
一一
一一
一
しなければならない︒右の差異を事賓上無視し得る場合は屡々あるが厳密なる理論が此事を者過する時は理論上
解かるべき問題を放置するとととなる︒私が土地の損延性と云ふ自明の事震を力説する所以はととにある︒
右述の如く土地同積を捷張し利用する震には特殊の添加出費(労働)を要する︒との事は土地が自由に得らる
ると見らるる時代︑に於ても勿論境りはない︒此見地よりすれば土地の撰延性を最もよく知るべき立場にある人の
理論にすら不満を見出し得る︒﹁農業経営経済事﹄の著者テオドル・ブリンクマンは私が後に屡々開設するが如く
との人は次の如く云ふ︒
チュ
lネン.の研究法を縫承したる尖鋭なる理論家であるが︑
﹁市場交通外にある農業者にとっては土地は車に任意百積を自由に使用する事が出来る自由財の意義を有する
に過ぎや︑唯々日労働と資本とだけが私経済的債値を有するのみである︒犬故に此の農業者はその有限量の労働及
び資本により︑之に所要の地面の大きさには何等顧庶ずる事なしに出来るだけ津山の粗牧盆を翠げる事に忠長を
向けねばならない︒彼は︑との附労働及び資本が﹁最大限の現物収益﹂を粛すゃう経替せねばならたい︒若し彼の自
由に委せらるる之等の経替手段主が増加するならば彼は新らしい土地を耕作に取り入るる事によって終・替を撰張
せねばたらないが︑併し経管法を集約化ずべきではない︒何故ならば後者の場合には資本及び労働の上に計算し
て現物牧盆の最大を最早保障する事が出来ないからである﹄
とれは新らしき土地が前の土地と全く同僚件であるとの保定の下に云はれたととであるが︑新らしき土地は経
替の中心期から見て理論上は必中位置劣る土地と考へねばならない︒然る時右の考察は正しくない︒例へば一定
T. Bri此manl1Die Oekonomic ues landwirtschaftlichen Bctricbcs. (G. d. S. VII. Aht.) S. 37大槻正男諜農業経営経済事
面積の土地と十単位の労働とが組合されて最も大なる牧穫量↑が奉げられてゐるとする︒今新たに十車位の附労働が
加へらるる時︑とれは如何なる面積の土地と組合さるべきかο
ブリンクマンの見方によれば新らしき十車位の努 働も前と同一面積の新らしき土地と組合さるるであらう︒併し新らしき土地が前よりも位置劣る土地なる以上距
離の征服の震に努働を要し︑従って十単位のけ労働は前ほどの収穫を事げ得たいとととなる︒然る時此の新らしき
努働は新らしき土地と組合さるべきか或は古き土地に添加さるべきかの問題が首然起る︒その何れに決すべきや は牧穫の漸減が何れに於て大なるやにかかる︒かくて添加されたる労働の少くとも一部分が古き土地に加へらる
(註
)
るととは十分起り得るととである︒ずなはち経皆法の集約化が行はれ得るのである︒
(註
) 人口少︿土地が自由財であると見られた時代にも人類は一ーはいA
節約的に土地を用ひたに相違ない︒土地を新たに捷張 して用ふることは︑比の援延性(距離)を伍服する錆の労働を要求するからである︒土地所有権の授生に閲してロッグ が﹃或者の耕悲し改良し︑その成果を使用し得る限りの土地が彼の財産である︒彼の努働に上って謂はビ彼は共有地
上り此の土地を構み取る﹄Q
・ 円円
)n
F0
・C
刊の
E‑ OO ZB EE PE h‑ Fω ωω
と一五ふ言葉は合菩深くとることが出来る︒)
交油技術の改善の意義をこ与で理解するととが出来るが︑明にして置かねばならないことは︑交詔技術の設建は土地 の損延性上り人の蒙る界縛を寛和するものであって︑土地の撰延性そのものを除くものではない︒交誼技術の設建は 運賃を低からしめる︒併し一定の交通方法により東京工り倫敦に至る運賃は永久に北京に至る運賃まり高い︒土地の 挟延性が除かれないからである︒而してこれが除かれない限り経済生活の地域にまる拘束︑部済現象の地域的形態は 避け符られない︒交遁技術の進歩は乙れが意義を低下せしむることは一躍肯定されるが︑他方に於ける資本主義の授 注に伴ふ合理主義︑計算主義の深化浸潤はこれが反針努力として作用する︒資本主義に工りでは嘗ての小事も今や重 地域の経済理論とフすン・チユ1
ネ シ
一一
一一
一
ーー
ノ 商 業 と 総 決
ニ一 四
大な
る考
慮黙
とな
る︒
精密
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原償
計算
を考
へ合
はす
べき
であ
る︒
︑士地の綴延性と経済地域
一経替に於ける小さき地域(経神宮地域)につきで見らるると同じ関係が一社舎の全地域につきても存在する︒前
の場合に於て経営内の土地面積に於ける夫々の鮪は経営の中心鮪に封し夫々具る位置を占むると見得︑べく︑従つ
て添加さるる土地面積が保件に於て劣ると一式ふζとは此位置が劣るととを意味すると考へ得る︒
一社舎の庚き地域内に於ける各地財ハ乙︐れはそれ自身損がりをもち従ってその内部に於て右述の問題をもつが
併し出回大なる全地域に討する関係上は一つの黙と見得るものである)はその枇舎の中心黙に封して夫々異る位置
を占めると見るととが出来る︒従って一一位舎の経済地域の抜大は︑一経管地域の損大の場合と同じく︑一世舎に封
して経済活動全障の地域的統一の角の犠牲を要求する︒今此の関係を最も簡単に一不す待に一つの小一世舎を間限定し
て見
る︒
先づ百人の人口が或一個所に集中的に住居し︑夫々その周国の土地を耕して穀物を作り︑とれに一定の加工を
地して戎製品としとれを生活資料として生活せるものとの俣定より出設する︒此の百人が各々孤立的に穀物を作
一期に於ける各人の穀物牧民主十車位︑とれを加工して製品十単位
を得つLあるとする︒各人の一期に於ける生活費(或は資質賃銀)は此製品十車位を以て示される︒ り自ら之に加工して白用に供する場合に於て︑
次に此の百人の枇舎に分業が行はれ各五十人が穀物生産と加工とを分捲するとすれば︑如何なる事態が生守る
か︒と乙でも或保定をしなければならない︒一定面積の穀物収量は凡ての土地同一であって.増減は全く出来ない
もの
とす
る︑
そして耕作は部落を中心とする図形を拙いγ行はれ︑加工は此の部落自躍に於て行はれるとする︒.
約一
一目
すれ
ばチ
ュ
lネン的の地的分業が行はれるとする︒此際の牧量及製品生産量は分業の放果を示して次の如く
なるであらう︒
農民一人の一期牧民亙l穀物二十四車位
工業民一人の生産量l穀物二十四早位を原料とする製品二十四車位
右の如き俄定の下に耕作は如何なる地賠まで行はれるかを先づ問題とする︒一定面積の牧量が一定なるが故に
若し此小社舎に必要とされる穀物量(従って製品量﹀が強め一定である・ならば最早問題はない︒併し此穀物量従つ
て耕さるる面積の決定には次の如き関係がある︒
工業民も農業民も其賢質賃銀は等しくたくてはならない︒然らざれば此分業は生じ得たい︒故に此社合
m u中心
ハ都市)より最も透き地黙の農民が牧穫せる穀物に封して︑之を都市に運び︑製品を買ひて自家に持ち蹄へる労働
をも償ひ︑叉工業民と同一の生活を矯ずに足るが如き債格を獲得し怠ければならない︒換一一目すれば此僚件が満た
さるる地鮪まで耕作され︑従って此枇舎の穀物牧A況が又とれによって決定する︒前例により説明する震︑農民の
配置を左回の如くであると仮定する︒
地域の経済理論とフすン・チュ1
ネ シ
ニ 一
五
商 業 と 経 済
一一
一六
数字は各地固に働く農民数である︒ずなはち結果から出愛してかかる配置によって此固にある地貼までが耕さ
れたとして上述の関係を設かう︒最も都市に近接せる地賠からは都市に至るに何等の間労働を要したいとし︑次の
地圏から都市に穀物を運び︑叉都市の製品を持ち鴎るに要する努働は都市製品0・五単位にて償はれ︑その外方の
諸地圏は夫々距離に熔じて運送の間労働を増加し︑従て叉地圏毎に都市製品0・五単位だけの増加報償を要すると
すれば︑最も外縁の農民は主(の穀物を都市に運び︑之に封して都市製品を
受取り自家に持ち蹄る費用として都市製品二車伎を要する︒(穀物及都市製
品の運賃)扱此の農民が二十四単位の穀物を都市に運ぶ時︑とれに封して
幾何の債格(都市製品﹀を獲得すれば可なるか︒二十四単位の穀物から技術
的に二十四単位の製品が得られる︒此二十四車伏から運送の費用として二
間早位が差引かれ︑残飴が切宇せられて︑その夫士乞都市民と農民とが獲得
ずる時︑雨者の賢質賃銀は等しい︒(都市製品を地方へ運ぶ費用は資質賃銀
の高さにより愛り得る︒従ってとれを最初から定まれるものとするととは
必しも正しくないが今は簡略のため此貼を宥過する)すたはち賢質賃銀は共に十一単位となるc従って最も透き・
農民は穀物二十四単位に封Lて十コ五早位の製品を獲得する︒とれが都市に於ける債格であるも工業民が此債格を
穀物に興へるととを欲しないならばかの遼隠の地貼からは穀物は供給されたい︒
︐ャ引に都市に於て成立したる債格は︑一式ふまでもたく他の地黙から供給された穀物に封しでも平等に梯はるるが
故に
︑
他の地黙の農民には夫々飴剰が後生する︒
表
E 日 V 百
債 格 賃 銀 運 賃 I一‑入(1[賞+儀阻剰〉
各儀w地恥x]y 額国
L
/都ニ市テ製表品ス)
農民ノ数
(同) (同) (同)
13 11 O 2 2 4
13 11 0.5 1.5 6 9
13 11 1 1 10 10
13 11 1.5 0.5 14 7
13 11 2 O 18 O
儀剰(地代〉総額 30
第 る ︒
地域の経済理論とフすシ・チュlネシ
表 停
我々の小社舎に於て此儀剰は地代の性質︑をもつものであるが︑
1200 I
総 額 11 X 100(枇合会員数)=11001三L 11!l() I
総額…‑…‑…・・・………‑…・…・…・ 30j副 ム ムυ VI
24x50(工業民数〉
都市製品全量
.J
川 つ
川 町
銀剃質飴
1200‑1130=70
人口に於て例へば二倍した場合を考へれば明であ は地主を椴定せざるが故に︑此飴剰は一位倉金障に
封する飴剰左して文化的目的に使用されると仮定
しよう︒何れにしても夫々の農民に障するもので
はない︒それでは賓質賃銀が異なって来るからで
ある︒次段の問題に移るため此飴剰の全額を計算
すれば上の如くなる︒(第一表)
第二表は此小一位舎が経済の運行の震に負捨する
運賃の細川額を計算したるものであって我々の例で
運 賃 総 額
は建搬の魚に要じた馬匹の飼料と解するととも出
来る︒本質に於て土地の損延性の震に生じた負捨
である︒市して此負捨の重大性は我々の小社舎が
七
商 業 と 経 済
ニ一
八
の範閏は同の如く外部に損がる︒(下国) 百人の世舎が人口に於て二倍したる時︑矢張り
AT
r教が穀物生産に他の牛教が主(加工に従事するとすれば︑耕作
、
、
、
E E π│ V VI
f買 格 / 賃 銀 運 賃 I一‑人CH官+僚皿剰)
各録17地剰xv額図
(習穀)(同) (同〉 (同) 農民数
13.5 10.5 O 3 2 6 13.5 10.5 0.5 2.5 6 15 13.5 10.5 1 2 10 20 13.5 10.5 1.5 1.5 14 21 13.5 10.5 0 ・d 1 18 18 13.5 10.5 2.5 0.5 23 11.5 13.5 10・5 3 O 27 O
儀剃(地代)総額 91.5
第 表
表
1 /都市製品全量 24 X 100=2.100
105・.x・2・0・0・…=29110.05lf 計 2191.5
nr/運 賃 総 額 2400‑2191.5=2013.5
限界耕作地に働く
二十七人の農民が穀
物を都市に運び都市
製品を自家に持ち来
一人営り都市製品三単位に相営する︒故に農 る矯に要する運賃は
民工業民の資質賃銀は士ハに前と同様の計算に︒¥
ξ
│
必 /
て 一
0・五車位となる一
s i l k
‑ ‑
・u5
一郎
ち賃
f M
¥
銀は低下する︒穀物二十四単位の債格は都市
製品二ニ・五車伎である︒併し一方に於て飴刺
される計算となる︒ (地代)は増加する︒印ち上の第一表に於て示
徐剰総額は斯の如く増加したが勿論一方に於て人口が二倍となD耕地が二倍となったととを考へねばならぬ︒
占タずMミ〉
此の社舎に服する飴剰は此の小社舎の文化的方面に支出さるるとしても︑
らない︒すなはち賃銀は一一単位より一0・五単位とたった︑ 一方に於ける賃銀の減少を償ふには足
とれは細川人員(二百人)に濁して百車位の減少とな
るからである︒との事は此の世舎の一隅枇の減退を意味する︒而してとれは全く耕地を損張したる乙とによる蓮賃
負拾の増大より生やる︒第二表の示すが如く此の社舎に課せられたる運賃負捲は︑前の場合に比して著しく増加
して
ゐる
︒
一式ふまでもなく人口の増加と共に交通の方法が改善せられ︑地域の掠大により運送費の負捲が減少するととに
よって此の不利盆は寛和又は抹消される︒とれがなき限り人口増加の要求する地域の掠大は枇舎に封しかかる負
捨を加ふるととを避け得たい︒
なほ以上の例では債格其他を都市製品を以て表はしたが之を貨幣的表現に改むるととは容易であるο簡単の震
に都市製品一単位の貨幣債値を一固とすれば右掲の表は左の如き貨幣的表現とたる︒但し貨幣賃銀は前表中の賓
質賃銀の換算額なるが故︑それぞれの地黙に於て︑都市より質賃賃銀だけの都市製品を獲得するに要する貨幣額
(従って運賃を含む)でたければたらない︒今表中の逗賃の牛額が穀物の運賃︑他の牟額が都市製品の運賃である
とす
る︒
たほ左表(次頁)には地元債格印ち各地賠にて穀物を資る場合の債格を示す欄を加へる︒
以上の設明に於ては一定面積の土地よりの収量が常に一定であるととを仮定したが勿論とれは現質的ではたく
地域の経済理論とフォン・チュl
ネン
ニ一
九
商 業 と 結 城 川
運 賃 地 耳 慣 格
儀本
一入荊賞j 各像地剰額閤
債 絡 賃 銀
(袋詰豆賃) 農民数
穀 物 都 市 製 品
13.50 10.50 O O 13.50 3.00 2 6 13.50 10.75 0.25 0.25 13.25 2.50 6 15 13.50 1l.00 、0.50 0.50 13.00 2.00 10 20 13.50 11.25 0.75 0.75 12.75 1.50 14 • 21 13.50 11.50 1 1 12.50 1.00 18 18 13.50 11.75 1.25 1.25 12.25 0.50 23 11.5 13.50 12.00 1.50 1.50 12.00 O 27 O
儀利(地代〉総額 91.5
ニ ニ
O
資本労働を克に加ふるととによって牧査を増加し得るのが常である︒た
だとれには報酬の漸減が伴ふととを知らねばならぬ︒今とれを考憶に入
るる時は百人の人口が二倍に増加しても上述の読明の如く士で地域の損
大を要し・ないであらう︒後にも誘くが如く生産費と地元債格との開きが
大なるに従って集約的耕作の可能性が増加するのである(量的集約)︒前
の表に見らるるが如く都市に最も泣き地闘に於て賃銀(生産費)と地元債
格との聞きは最も大である︒との事は務働左更に投じて︑問労働の最後の
* 地 元 債 格 ー 賃 銀 = 一 入 賞 儀 剃
単位が牧長の増加によって丁度報いらるる限界まで集約的耕作を矯す飴
地も最も大なるととを示してゐる︒都市より遠ざかるに従って集約の許
容度は減少するも最後の地閏を除けば何れに於ても集約的耕作が可能で
ある︒故に今増加したる農民五十人が苔地域内に遁営に入込んで耕作に
従事し必要量の生産を矯し得るならば︑地域の損大は行はれ守して済み
運賃の負捲をその限りに於て股れ得る︒但し此場合は一方に於ける生産
費の騰貴が此の利盆を減殺する︒況んや人口の如何なる増加にもとの方
法にて封庭し行くととは出来たい︒集約的耕作が行はるるのは地域の強大による増産との比較に於て有利とさる
るからである︒故に集約に伴ふ報酬漸減傾向の激化と共に地域の損大が依然必要となり︑前に述べたる運賃によ
る負捲は矢張り避け難い︒
地域損大に伴ふ運賃負捲を菟れる道は︑(一)交通方法の改善︑(二)生産技術の進歩︑間労働組織の改善であ↑る︒
(一)は直接に︑(二)は地域掠大の而討を減守る意味に於て︑併し何れもとれは動態に於て考へられ得る事である︒
静態に於ては上述の関係が基本的に支配する︒交通方法の改善なき限り︑人類は其の経済的支配の地域をなるべ
く掠大せざるととを努め︑従て人口二倍せる社舎は決して二倍の地域を占有したい︒地球団上なほ庚大なる庭女
地の存在する時代に人類が狭隆たる地域上に密集生活せる事賓は皐に共同防衛等の必要に基くにあらやして︑根
本的には上述の関係より来るであらう︒土地の掠延性が人類に輿ふる此束縛を寛和するものとしての交通技術の
重大意義はかくして明僚となる︒土地は﹁空間的抵抗︑距離(同
EP EP Z)
を興へる︒かくて此抵抗を征服する
魚の一つの中間過程︑逗迭を要求する﹂(ゴツトル)交通の進歩ありて初めて人類は密集住居より解放され︑より
大なる地域の中に食糧を求め得て人口の増加を来し︑再び交通の進歩を侠って狭隆化せる地域からの股出をはか
る︒とれ人類膨脹の歴史の辿り来った過程である︒出回大なる土地を控えながらなほ人口による底迫のあるととを
設いたマルサスの人口理論も此枠内に於て理解するととが出来る︒
四
︑ 経 済
分 布 の
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域 の 経 済 理 論 と フ
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¥Virtschaft und Technik, G. d. S. II, 1914 S. 353. Gottl‑Ottlilienfeld.
商 業 と 経 済
一一一
一一 一
前節に於ては枇舎の中心黙に封する位置のみを問題としたが︑各地黙の位置は草に之れのみによって決するの
ではたく︑更に複雑たる位置関係を考へねばならない︒否︑我々の賞百の問題につき関係あるのは寧ろ漠然たる
一位舎の中心黙に封する位置ではなく︑各地貼を占むる各経済の経済上の関係諸地黙に封する位置である︒設に云
ふ所の経済上の関係諸地黙とは何を意味するかは後K説く所に譲り︑ととでは只土地の損延性よりして地域内の
一定地黙の位置とは関係諸地貼に封する空間的距離関係諸地賠には夫々一定の位置が国並一周するととを指摘する︒
である︒勿論一つの地黙の位置を云ふ場合必宇一定の経済活動︑例へば綿総の生産業を考へる︒異なる経済活動
を考ふれば異なる位置が考へられる︒蓋し関係地黙が異なるからである︒故に一定地域内の一定地黙には考へら
るる経済活動の教だけの位置系列がある︒
一定地黙の位置とは一地域内の開係諸地黙に封ずる空間的距離関係であると一式った︑査し流通経済の枇舎に於
ては関係する肝知は原則として二つ以上であるからである︒間早に例ヘば市場への距離のみによって一地黙の位置は
定まるのではない︒ウヰlザl
は農業地につきて土地の階級を盟度と共に市場よりの距敵によって定めてゐる
が︑工業は一式ふまでもなく農業に到しでも巌密には関係地黙は複数であると一式へる︒直に農産物を需要する市場
だけが問題ではなく︑農具︑肥料等の供給地も同時に問題となる︒併し後述の如くチュ1ネンが市場への距離に
よって農地の位置を規定しーとれを基礎として理論を開展せる如きは︑仮定の下に立つ理論として容さるると共
に︑農業に封する位置決定の主要地黙は市場であるととよりして現賓的にも遁切なる庭作である︒工業に封ずる
Fr. v. ¥Vies配巴r九1'1 Abtふ
関係地貼は現買には極めて多数であるととがある︒併しその間重要たる関係地黙のみを取上げるととは理論の簡
明の震緊要であるのみなら守︑賓際的にも支障はない︒我々はとのととを許容すると共に流通経済社舎に於て一
地黙の位置は厳密には多数の関係地黙によって決定さるるととを忘れてはならない︒
従って口厳密なる理論に於ては凡ての地賠皆原則として異なる位置をもっと一式はなければならない︒市じて蓮縫
的に近接する諸地貼に封して位置は連続的に相具する︒との基本的事賓に封し理論は注意を抑ふととろが乏しい︒
例へば地代論に於けるリカアドウを指摘する︒
彼は士(の原論に於て土地の竪度の相異による地代を詳論したがら位置地代を深く述べる所がない︒リカアドウ
によ
れば
︑
地代は土地の質の相具︑土地の位置の相具を前提とする(今は集約地代を問題外とす)︒然るに土地の
質の相異は偶然的の事である︒之に反して位置の相呉は必然的に起る︒とれは地域的績がりと一式ふととより必然
的に生十る︒卸ち農夫は先づ市場の近接地︑謂はば主︿の周国を耕す︒慾望の増加と共に耕作を其外縁に延さどる
を得ない時︑それはすなはち位置劣る土地への耕作の漸進である︒而も位置の相具は連続的であり︑飛躍的では
ない故に慾笠の増迭によって耕作を外線に延す事は位置の期比関して︑云はビ第一等地より二等地︑ご一等地等への
耕作の連続的の推移である︒リカアドウの批評家アモンは︑土地の質の差異が存在しても︑その差異が段階的
合5
2 g p )
である場合には︑耕作が第二一等地に移るを待たやして︑第一等地に就に地代が都民生するとと左誘い
てゐるが位置の相具は段階的でたく連続的なるが故に地代は下級地への耕作の漸進と共に生守ると云ふリカアド
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1) .A. Amonn, Ricardo als Begru吋巴r dcr theoretischcl1 K ationalδkonomie 1924. S. 63.
商 業 と 経 済
ニ ニ
四
ウの設は位置に関しては玉しいのである︒故にリカアドウとしては︑アモンの如き批評を珠想して位置地代をと
そ力説すべきであったと思ふ︒然るに彼が之を得さなかったのは経済生活の地域性を十分に意識したかったから
である︒彼が位置の相具と云ふ事を正営に理解し・なかったととは︑彼が︑土地が民主に於て無限であり質に於て等し
い限り地代は後生しないと説く個所に於て︑但し﹁此土地が特別の位置の利盆
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をもたない限り﹄と附言せるととによっても察せられる︒位置の相具は﹁特別﹄なるものではない︑或は特別なる
を要したい︑位置の相具ある時必守地代は後生する︒(土地の質の差のみを重視して︑位置の差︑
がり(掠延性)と云ふととを等闘に附するととは彼の図際分業論にも果︑を及ぼしてゐも) 結局土地の披
加之︑豊度最も高き最善の土地より着手して漸次に下等地に及ぶと一式ふのはリカ7ドウ以来車者の一般にとる
地球面上最善の意味ではなく︑必中立(近隣に於け耕作の歴史的漸進の径路であるが凡そ最善の土地と云ふのは︑
る最善の意味たるべきであり︑従って此事は賓は一定の位置圏内に於てのみ︑豊度の最善も経済的に意味をなす
ととを語るに外ならないのである︒更に農夫の合理的思府は必や彼をLて此最善も土地の中央に位置せしめ︑之
が耕作に若手せしむるであらう︑結局此場合此土地は経替の中心賠に封しでも市場に封しでも︑最善の位置に在
る土地として耕作に供せられるのである︒最も包寂に富む鎖山も地極に在りでは開裂に由なくして︑何等の地代
をも生まざる明白なる事賓と︑ととに述べる事とは本質に於て愛る所はない︒
リカアドウの地代理論は種々の俄定の下に農業地代の後生決定を誘くものとして勿論大いに隼重し得る︒併し
拙稿「立地理論の出妥結J(商業と経済第十六年第一班〉
地代の綜合的なる設明は︑土地の掠延性より必然に生十る経済活動の分布を基礎とLてのみ可能である︒との事
は後述する如くである︒
此賠につき従来の土地理論には依陥がある︒今ウヰlザlの土地理論左とって見るに︑彼は日く﹁農業地は決
して同質物ではない︑その資質の種類を具にするのみたら守︑各種類の内部に於て其豊錦町の度につき段階があ
る︑故に我々は農業地を農耕の種類に分つと共に︑理論的には透に重要な事であるが︑土地の等級に分たなけれ
ばならない︒盟度高き土地は資本と労働の同一出費に封しより大なる牧穫を以て報ゐる︒豊度の段階と共に市場
よりの距離の段階が限に映守る︒市して之は運送費として計算されるものであって︑直接の生産費と同じく牧盆
を減少せしめる﹄ウヰlザーが悲に土地の等級を奉げ来ったのは云ふまでもなく地代論の支桂とせんが震である
が︑認に述べられてゐる豊度による等級と︑市場距離による等級とは何れが根本的なるか区関する認識が示され
てゐない︑竪度の差異は現賓に免れ得ざる所であるが︑土地の概念に本質的たるものではなく︑従って理論に於
ては無視するととも出来るが︑土地の位置ハウヰ1ザlは市場距離のみを考へてゐるが︑前述の如く厳格にはζれ
のみが考慮に入るのではない)は土地の損延性より必然に来るものであり︑従って土地の概念と本質的につなが
ってゐる︒我々は竪度の差たき土地を考へ得るも︑位置の差たき土地を考へるととは本来としては許され友い︒
、Nieser,ibid.
ただ無視し得る程の小さき差異を支障なき限り無視するのみである︒何れが理論的に根本的なるかは明である︒
然るに早者はリカアドウを始めとし︑盟度による差異を主要視し(リカアドウが位置地代を設かなかったと云ふ
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ニ二五
商 業 と 経 済
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六
のではない)︑或は少くとも之を支桂として地代を設き来った︒本質的たるものは︑かくて忘れもれたのである︒
チェ
lネンの重要功績は位置地代を正蛍な地位に取り上げた所にある︒
進んで次の考庶鮪に移る︒
一つの経替が支配する土地面積(経替地域)は枇舎の全地坊に封比して極めて小たる限り︑とれを一つの黙と見
て︑全地域に於ける其黙の位置︑詳言すれば︑全地域の関係諸貼に封する其黙の位置を一式ふととが出来るのは前
述したる所である︒市して蕊に云ふ関係諸黙は問題となる一つの経済活動に封して存在するが故に他の経済活動
には具なる関係諸黙があり︑とれに封して叉其黙の位置を云々し得る︒従って一つの賠にはも多数の位置が考へら
れる︒然るに一方に於て一つの経済活動の関係諸賄より見れば︑全地域内のあらゆる黙は皆具たる位置に存在す
る︒然らば特定の一経済活動は如何なる位置の地黙に行はるるか︒査し一経済活動を如何たる地黙にて行ふかは
流通経済生活の地域性︑別言すればそれが損延的なる土地の上の生活なる事よりLて必やや合理的に解決すべき
一問題である︒とれが詳論は後の問題であるが︑要するに一流通経済に於ける諸種の経済活動は経済の全関聯の
中に於て夫々の地賠を占めて行はれる︑かくて経済活動の地的分布即ち経済立地の態様が定まるのである︒而し
てとれは土地の披延性より菟れ得ざる所である︒
経済活動の地的分布は土地の拐︑延性より必然に︑且つ合理的に起る現象である︒とれを経済活動の立地現象と
呼ぶ︒勿論立地の決定に興へる所の因子は草に土地の位置のみではたく︑その土地のもつ自然的︑一世合的経済的
‑
,
の資質(土地の資質︑の不平等なる分布)を奉げたければたらたい︒併し乙れ等の資質︑をもっ所の土地たるものは庚
き地域内の一期︑従って一定の位置にある一黙なる所より初めて分布と云ふ現象が生やるのである︒
経済活動の分布卸ち経済立地の決定は今までの経済理論に於て顧らるる所が殆どたい︒立地理論なるものが特
殊の開展をとげではゐるが飽くまでもとれは特殊理論に過ぎ守︑而も特殊経済理論として巌然たる存立を今や疑
ふべからやとすれば︑此特殊理論に封臆する一般的抽象理論が経済理論の中花組入れられねばならない︒然るに
従来の経済理論には何由胞にも之を組入るる飴地はない︒それは経済生活の地域性なる自明の事賢を忘れたるとと
或は生産要素としての土地の蹟延性なる特異的属性を顧みざりしととによるのである︒分業の一例として突如と
して地理的分業を奉げ或は閤際的分業を云々するが如き四回系の混乱に外ならたい︒大都市内部と外廓との産業欣
態の相具︑生産経営の凝集と介散︑とれ等のととは草花経済地理の記述に委ずべきととではたく︑理論によりて
解明すべき現象である︒
結
五 日
ヨ コ nH
以と私は地域と経済生活或は土地の損延性と経済との関聯交渉に闘し大略を設き来ったものである︒とれによ
り地域の経済理論に於て取上ぐべき問題の所在並に其輪廓に行き或程度の示唆を魚し得たと信やる︒残された仕
事は此立場より佃々の問題に向ふととであるが︑今本誌に於て之を詩すととは出来難い︒第二部は此立場より見
地域の枢済理論とフすジ・チュ1
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