前 十 字 靱 帯 再 建 術 に 関す る生 体 力 学 的 検 討 一移 植 腱 の 変 形 計 測 と機 能 評 価 一
山川 学志
目次
第1章 緒 論
1.膝 関 節 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …...
2.前 十 字 靱 帯(ACL)・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …
3.ACL損 傷 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …
4.ACL損 傷 に 対 す る 治 療 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …
5.ACL再 建 術 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …
6.ACL再 建 術 の 評 価 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …
7.研 究 目 的 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …
8.論 文 全 体 の 概 要 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …
9.参 考 文 献 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …
2 3 5 7 0 4 9 9 0 1 ⊥ ‑ ⊥ ‑ ⊥ ‑ ⊥ 9 臼
第2章 正 常 膝 関 節 の 力 学 機 能 解 析
1.生 体 関 節 ・ ・ ・ ・ …''''''''''''''''''''''''"28
2.関 節 力 学 試 験 ロ ボ ッ ト シ ス テ ム ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …28
2.1.関 節 お よ び そ の 要 素 の 力 学 試 験 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …28
2.2.シ ス テ ム 概 要 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …34
2.2.1.膝 関 節 座 標 系 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …34
2.2.2.ロ ボ ッ ト シ ス テ ム の 機 構 学 的 関 係 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …34
2.2.3.位 置 制 御 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …35
2.2.4.速 度 イ ン ピ ー ダ ン ス 制 御 に よ る 力 制 御 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …35
2.2.5.制 御 方 法 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …37
3.ACLの 力 学 機 能 評 価 の た め の 関 節 力 学 試 験 一 膝 過 伸 展 時 に お け る 膝 靱 帯 の 力 学 機 能
解 析 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …38 3.1.背 景 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …38
3.2.実 験 方 法 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …39
3.3.結 果 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …41
3.4.考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …44
3.5.ま と め ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …45
3.6.論 文,発 表 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …45
4.足 関 節 外 側 靱 帯 の 力 学 機 能 解 析 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …45
4.1.背 景 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …45
4.2.試 料 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …46
4.3.試 験 条 件 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …47
4.4.結 果 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …48
4.5.考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …
4.4.ま と め ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …...
4.7.発 表,論 文 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …
5.参 考 文 献 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …''''"
・49
・49
・50
・50
第3章 前 十 字 靱 帯 再 建 膝 関 節 〜 ハ ム ス ト リ ン グ 腱 を 用 い た 解 剖 学 的 再 建 術 の 生 体 力 学
的 評 価 〜
1.背 景 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …56
2.実 験 方 法 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …58
2.1.試 料 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …58
2.2.実 験 方 法 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …59
2.2.1.手 術 手 技 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …61
2.3.ACLグ ラ フ ト 張 力 の 測 定 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …66
3.結 果 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …68
4.考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …73
5.ま と め ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …76
6.論 文,発 表 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …76
7.参 考 文 献 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …'''''"77
第4章 正 常ACLの 変 形 挙 動 解 析
1.背 景 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …80
2.ブ タ 膝 を 用 い た2次 元 解 析 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …82
2.1.実 験 方 法 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …82
2.1.1.画 像 相 関 法 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …82
2.1.2.画 像 解 析 ソ フ ト ウ ェ ア(MotionAnalyzer,VW‑H2MA,KEYENCE)…83
2.1.3.実 験 条 件,手 順 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●83
2.2.結 果 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …86
2.3.考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …92
3.ヒ ト 膝 を 用 い た3次 元 解 析 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …96
3.1.解 析 手 法 の 開 発 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …96
3.1.1.3次 元 計 測 の 手 法 ・ 手 順 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …96
3.1.2.3次 元 計 測 手 法 シ ス テ ム 構 成 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …97
3.2.実 験 条 件,手 順 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …98
3.3.結 果 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …100
3.4.考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …106
4.ま と め ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …...
5.論 文,発 表 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …
6.参 考 文 献 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …
・109
・109
・110
第5章 変 形 挙 動 を 考 慮 し た 移 植 腱 の 検 討
1.背 景 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …114
2.実 験 方 法 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …114
2.1.手 術 手 技 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …115
2.1.1.ハ ム ス ト リ ン グ 腱 を 用 い た 解 剖 学 的1束 再 建 術 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …115
2.1.2.膝 蓋 腱 を 用 い たART‑BTB再 建 術 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …116
2.2.実 験 手 順 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …119
3.結 果 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …120
4.考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …126
5.ブ タ 膝 関 節 を 用 い た 検 討 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …134
5.1.ブ タ 膝 関 節 の 手 術 手 技 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …134
5.1.1.ブ タ 膝 関 節 に 対 す る 解 剖 学 的1束 再 建 術 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …134
5.1.2.ブ タ 膝 関 節 に 対 す るART‑BTB再 建 術 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …136
5.2.実 験 手 順 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …139
5.3.結 果 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …140
5.4.考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …149
6.新 再 建 術 式 の 提 案 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …151
7.ま と め ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …155
8.参 考 文 献 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …'''''"155
第6章 結 論
1.結 論 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …160
第1章 緒 論
1.膝 関 節
膝 関 節(Fig.1)は 下 肢 骨 格 を構 成 す る荷 重 関 節 の 一 つ で あ る.体 重 を 支 え る と と も に,運 動 中 に は そ の 動 作 に 伴 う外 負 荷 に 対 応 して お り,常 に厳 しい 力 学 状 態 に 晒 され る 器 官 で あ る.そ の た め,ス ポ ー ツ選 手 で は競 技 中 の 受 傷 が 多 く,そ れ 以 外 で も加 齢 に伴 う疾 患 の 罹 患 率 が 非 常 に 高 い.こ の こ と よ り,膝 関節 は 古 くか ら整 形 外 科 領 域 で 重 要 な 研 究 対 象 と して 扱 わ れ,そ の運 動 機 能 の 力 学 解 析 や 損 傷 お よ び そ れ に対 す る治 療 に 関 す
る研 究 が 数 多 く行 わ れ て い る[1‑10].
広 義 の膝 関節 は 大 腿 骨,脛 骨 お よび 膝 蓋 骨 か ら構 成 され る が,狭 義 に は 大 腿 骨 と脛 骨 の 問 の 大 腿 脛 骨 関節 を指 す.互 い に接 触 す る 大 腿 骨 穎 部 と脛 骨 高 平 部 は,そ れ ぞ れ 球 状 と平 面 状 と な っ て お り,適 合 性 が 悪 い.ま た,体 幹 か ら離 れ た 部 位 で あ る こ とか ら,慣 性 に よ
る 運 動 効 率 の 低 下 を 防 ぐ た め に 筋 組 織 が 少 な く,軽 量 か つ コ ン パ ク トに な っ て い る (Fig.2).そ の た め,関 節 の 安 定 は 関節 内 に 存 在 す る 靱 帯 や 半H,軟 骨 と い っ た 軟 組 織 に 大 き く依 存 して い る.こ の こ と が膝 関節 損 傷 の 多 い 最 大 の 理 由 で あ る.よ っ て,膝 関節 の 力 学 機 能 に 関 す る研 究 で は,こ れ らの 軟 組 織 に着 目 した検 討 が 必 要 とな る.
前 十 字 靱 帯 (AnteriorCnuciateLigament:
ACL)
/
外 側 側 副 靱 帯 (LateralCollateralLigament:
LCL)
後 十 字 靱 帯 (PosteriorCmciateLigament:
PCL)
\内 側 側 副 靱 帯 (MedialCollateralLigament:
MCL)
Fig.1膝 関 節 と主 要4靱 帯
股 関節 膝 関節
Fig.2筋 組 織 量 の 違 い(股 関 節 とそ の 周 囲(左)と 膝 関節 とそ の 周 囲(右))[11】
2.前 十 字 靱 帯(ACL)
膝 関 節 に は 多 く の 靱 帯 が 存 在 し て お り,大 腿 骨 一脛 骨 間 の 動 き を 制 限 し て,膝 関 節 を 安 定 さ せ る 役 割 を 担 っ て い る.そ の 中 で も 前 十 字 靱 帯(AnteriorCruciateLigament:ACL),
後 十 字 靱 帯(PosteriorCruciateLigament:PCL),内 側 側 副 靱 帯(MedialCollateral Ligament:MCL),外 側 側 副 靱 帯(LateralCollateralLigament:LCL)は 膝 関 節 の 主 要 4靱 帯 と 呼 ば れ,こ の4つ の 靭 帯 が 関 節 安 定 性 の 大 半 を 担 っ て い る(Fig.1).ACLの 主 な 機 能 は,大 腿 骨 に 対 す る 脛 骨 の 前 方 移 動 と 内 旋 の 制 動 で あ る[12‑16].特 に 前 方 移 動 の 制 動 力 は,そ の85%をACLが 担 っ て い る と い う報 告 が あ る[16].
ACLは 大 腿 骨 外 側 穎 内 壁 か ら脛 骨 高 平 部 穎 間 前 方 に 走 行 し て お り,Amisら の 報 告 に よ る と,そ の 長 さ は 平 均32mm(22‑41mm)で,幅 は 平 均10mm(7‑12mm)で あ る [17].ま た,Harnerら は,ACLの 断 面 積 は 大 腿 骨 付 着 部 近 傍 か ら脛 骨 付 着 部 近 傍 に か け て34mm2,33mm2,35mm2,38mm2,42mm2と 変 化 し,脛 骨 に 向 け て 裾 の 広 が っ た 形 状 を し て い る と 報 告 し て い る[18].ACLはFig.3に 示 す よ う に 大 き く 分 け て 前 内 側 線 維 束(Antero‑medialbundle:AMB)と 後 外 側 線 維 束(Postero‑lateralbundle:PLB)の
2つ の 線 維 束 に 分 か れ て い る こ と が 知 ら れ て い る が[19‑21],さ ら に,AMBは 狭 義 のAMB と 中 間 線 維 束(Intermediatebundle:IMB)の2つ の 線 維 に 分 け る こ と が で き,計3つ の 線 維 束 か ら構 成 さ れ て い る と い う考 え が 定 着 し て い る(Fig.4,[15,17,22,23]).ま た,
ヒ ト に 限 らず 動 物 に お い て もACLは3つ の 線 維 束 か ら構 成 さ れ て い る と い う報 告 が あ る [24].膝 屈 曲 中 に お け る 各 線 維 束 の 長 さ 変 化 に 関 す る 報 告 で は,屈 曲 す る に つ れ 各 線 維 束 は 緩 む が,前 内 側 線 維 束 の み60。 屈 曲 位 近 辺 で 緊 張 す る と され て い る[15].
ACLに 対 し て,材 料 試 験 機 を 用 い て 単 純 引 張 試 験 を 行 い,ACLの 力 学 特 性 を 求 め る 検
討 は 数 多 く存 在 す る.そ れ ら の 検 討 に よ り,ACLの 剛 性 は112‑242N/mm,破 断 強 度 は
997‑2160Nで あ る こ と が 明 ら か と な っ て い る[25‑27].ま た,Butler[28]ら はACLを 構1 成 す る3線 維 束 そ れ ぞ れ の 破 断 試 験 を 行 い,各 線 維 束 の 強 度,弾 性 率,ひ ず み エ ネ ル ギ ・ 一 一 ・ ・ 密 度,最 大 ひ ず み を 算 出 し て い る(Table1).こ の 報 告 よ り,各 線 維 束 の 材 料 特 性 は 異 な
る こ と が 明 ら か と な り,前 内 側 線 維 束 お よ び 中 間 線 維 束 は 後 外 側 線 維 束 に 比 べ,こ れ ら の 値 が 有 意 に 高 い こ と が わ か っ て い る.
TablelACLに お け る 前 内 側 線 維 束 と後 外 側 線 維 束 の材 料 特 性[28】
AMB IMB PLB
弾 性 率[MPa]
最 大 応 力[MPa]
ひ ず み エ ネ ル ギ ー 密 度[N/mm]
最 大 ひ ず み[%]
283.1 45.7 3.3 19.1
285.9 30.6 2.2 16.1
154.9 15.4 1.1 15.2
鱗盤
餓1
麩 藪
匿職
ノψ
Fig.3AcLの 前 内 側 線 維 束(AMB:青 糸)と 後 外 側 線 維 束(PLB:緑 糸)[19】
βo轟
R,,・.、 》 、 ノ̀.̲ん 盛 』t・",。̲f・ 』&‑i幽M一"
0。30。60。90。120。
Fig.4AcLの 前 内 側 線 維 束(AMB:青 糸),中 間 線 維 束(IMB:緑 糸),郊 外 後 外 側 線 維 束(PLB:赤 糸)[22】
3.ACL損 傷
ACLは 主 要4靭 帯 の 中 で も 最 も 損 傷 しや す く,主 要4靭 帯 損 傷 の 内70%を 占 め る と い う報 告 も あ る(Fig.5,[29]).ま た,特 に ス ポ ー ツ 中 の カ ッ テ ィ ン グ(切 り返 し)動 作 や 急 制 動,ジ ャ ン プ 着 地 と い っ た 動 作 で 損 傷 し や す く,ACL損 傷 患 者 の65%以 上 が ス ポ ー ツ 中 の 受 傷 と さ れ て い る[30].競 技 別 に 見 る と,サ ッ カ ー や ス キv‑一 ・̀,ハ ン ドボ ・ 一 一 ・ ・ ル な ど で ACL損 傷 の 発 生 率 が 高 い(Fig.6,[29]).ま た,ACL損 傷 の 発 生 率 に は 性 差 が あ り,女 性 の 方 が 男 性 に 比 べ て1.5‑7倍 高 い と い わ れ て い る[31,32].年 間 罹 患 者 数 は 国 内 で3‑4 万 人,米 国 内 で は8万 人 と も 言 わ れ て い る.
LCL:3.8%
MCL:26.3%
PCL:2.2%
ACL:67.8%
〆/!
//
Fig.5膝 関 節 主 要4靱 帯 損 傷 の割 合[29]
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Fig.6主 要4靱 帯 お よ び 外 側 半 月(LM),内 側 半 月(MM)の 競 技 別 受 傷 者 数[29]
ACL損 傷 に 見 られ る 特 徴 と して,損 傷 パ タ ー ン の 特 殊 性 が あ げ られ る.ACL損 傷 パ タ ー ン に は 接 触 型 と非 接 触 型 が あ る が
,接 触 型 は 対 人 ス ポ ー ツ 中 の コ ン タ ク トや 交 通 事 故 な ど外 界 か ら急 激 か つ 過 大 な 負 荷 を 受 け た 際 に 損 傷 す る パ タ ー ン で あ り,他 の 靱 帯 で も
こ の 損 傷 パ タ ー ン が ほ とん どで あ る.一 方,非 接 触 型 は ス ポ ー ツ 動 作 中 な どの 危 険 肢 位 や 自身 の 体 重 な どに 起 因 す る 関節 モ ー メ ン トに よ り,接 触 無 しで 損 傷 す るパ タ ー ン で あ り, ACL損 傷 の7割 以 上 が この 非 接 触 型 で あ る と され て い る(Fig.7,[33‑37]).こ の こ と は 他 の 靱 帯 損 傷 に は あ ま り見 られ な い 特 徴 で あ り,ACL損 傷 例 が 多 い 理 由 の ひ とつ で も あ る.ACLを 損 傷 す る とそ の機 能 が破 綻 し,膝 関節 の 安 定 を保 て な い た め,身 体 動 作 の パ フ ォ ー マ ン ス は著 し く低 下 し,日 常 動 作 も 正 常 に 行 え な く な る.ま た,膝 関 節 の 不 安 定 な 状 態 が 続 く こ とで 他 の 組 織 に か か る負 担 も 大 き くな り,他 の組 織 の 損 傷(2次 損 傷)の リ ス ク も高 くな る.そ の た め,ACL損 傷 に 対 して は 早 急 に 治 療 を行 う必 要 が あ る.日 本 国 内 の ス ポ ー ツ 愛 好 家 や ア ス リー トの 人 口 は健 康 志 向 の 普 及 に伴 い 増 加 傾 向 に あ り,今 後, 東 京 オ リ ン ピ ック を機 に さ らに 増 え る と推 測 され る.そ の た め,ACL損 傷 患 者 数 も増 加 す る こ とが 予 測 され,ACL損 傷 の 治 療 な どに 対 す る 要 求 は 今 後 高 ま っ て い く こ とが 考 え
られ る.
叢
ノ
A.
Fig.7ACLの 非 接 触 型 損 傷 の 瞬 間(左 か ら順 に,着 地 直 前,着 地 の 瞬 間,膝 関 節 外 旋 お よび 外 反(危 険 肢 位),ACL受 傷)[36]
4.ACL損 傷 に 対 す る 治 療
ACLは 組 織 後 部 に 若 干 の血 流 は あ る も の の,組 織 全 体 で み る と血 流 が 乏 し く[38],自 己治 癒 が 困 難 な 組 織 と して 知 られ て い る.一 般 的 な 外 傷 性 疾 患 の 治 療 に は ブ レー ス や テ ー ピ ン グ な ど を非 観 血 的 に 施 す 保 存 療 法 と
,手 術 な ど を観 血 的 に行 う外 科 的 治 療 の2つ の 治 療 法 が あ る.ACLの 場 合 は 血 流 が 乏 しい こ と に よ り保 存 療 法 の 予 後 成 績 が 悪 い た め, 外 科 的 治 療 が 選 択 され る場 合 が ほ とん どで あ る.
ACL損 傷 に対 す る外 科 的 治 療 の 検 討 は 古 くか ら行 わ れ て お り,断 裂 したACLを 縫 合 用 絹 糸 で 縫 合 す る"縫 合 術"の 世 界 初 の 実 施 は1895年,Mayo‑Robsonに よ る と され る.
ま た,縫 合 術 の 世 界 初 の 報 告 は1900年 にBattleに よ り行 わ れ て い る[39].Mayo‑Robson は 治 療 の6年 後 に 経 過 観 察 を行 い,「 患 者 は 満 足 度 が 高 く,術 直 後 か ら膝 はperfectly strongで あ る と評 価 した 」 と報 告 した[40].こ れ に よ り,ACL損 傷 に 対 す る外 科 的 治 療 の 扉 が 開 か れ,後 の発 展 に つ な が っ て い っ た.Battleの 報 告 後,し ば ら くは 縫 合 術 の 開 発,改 良 が 流 行 し,さ ま ざ ま な 手 技 が 試 され た(Fig.8,[41‑44]).し か しな が ら,縫 合 術 は 術 直 後 の 成 績 は あ る 程 度 良好 で あ る も の の,Mayo‑Robsonの 報 告 に反 し,長 期 の 経 過 観 察 で は 不 良 と され る 場 合 が 多 い だ け で な く,ACLの 損 傷 が激 しい 場 合 に は 施 行 で き な い な ど の 問 題 が 当 初 か ら指 摘 され て い た[45‑47].そ こ で,縫 合 術 の発 展 の 裏 で,ACL以 外 の 組 織 を再 建 グ ラ フ トと して 採 取 し,損 傷 したACLの 代 わ りに移 植 してACLの 担 っ て い た 機 能 を 再 建 す るACL再 建 術(ACLreconstruction)に つ い て検 討 が 行 わ れ て い た.
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Fig.8ACL縫 合 術 の 一 例:ACLの 大 腿 骨 付 着 部 に 削 孔 した 半 円状 骨 孔 に縫 合 用 絹 糸 を 通 し,損 傷ACLの 断 端 と縫 合 す る術 式(Payr'stechnique)[41]
ACL再 建 術 は,1913年,Wagnerに よ り初 め て 提 案 さ れ,4年 後 の1917年,Groves に よ り確 立 さ れ た(Fig.9,[48]).た だ し,Grovesの 手 技 は,大 腿 筋 膜 の 脛 骨 付 着 部 を 離 断 し,そ の 断 端 を 大 腿 骨 と 脛 骨 に 開 け た 骨 孔 を 通 し て 脛 骨 側 で 固 定 す る と い う方 法 で,こ の 手 技 は 現 在 の 分 類 で は,い わ ゆ る 腱 固 定 術(tenodesis)で あ る.制 動 因 子 を 関 節 内 に 作 製 す る こ と か ら 関 節 内 制 動 術 と も 呼 ば れ る.し か し な が ら,Grovesは グ ラ フ トを 解 剖 学 的 方 向 に 走 行 さ せ る こ と や,斜 行 させ る こ と の 重 要 性 な ど,現 在 の 再 建 術 の 礎 と な る 考 え 方 を 提 唱 し て い る.Grovesの 報 告 以 降,tenodesisが 発 展 し,大 腿 筋 膜 以 外 に も 膝 蓋 腱
(Jonesprocedure)(Fig.10,[49])や ハ ム ス ト リ ン グ 腱(dynamicreconstruction)(Fig.11,
[50])を グ ラ フ ト と し て 用 い る 術 式 な ど が 開 発 され た.損 傷ACLの 外 科 的 治 療 が 始 ま っ
て60年 ほ ど 経 っ た1960年 前 後 に は,縫 合 術 後 のACLの 強 度 が 正 常ACLの10%程 度
に と ど ま る こ と が 明 ら か と な り[51,52],縫 合 術 後 の 再 断 裂 が 頻 発 す る 原 因 と し て 取 り沙
汰 さ れ た.こ れ 以 降,縫 合 術 に 代 わ り 再 建 術 へ の 注 目 が 高 ま っ て い く.
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Fig.9ACL再 建 術(腱 固 定 術)の 一 例:大 腿 筋 膜 を 大 腿 骨 に 開 け た 骨 孔 を通 し関 節 内 に 引 き 込 み,脛 骨 孔 を 通 して 固 定 す る術 式(Grovesprocedure)【481
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Fig.10ACL再 建 術(腱 固 定 術)の 一 例:膝 蓋 腱 の 中央1/3を 膝 蓋 骨 の 付 着 部 ご と離 断 し,膝 前 方 よ り関節 内 に 引 き込 み 大 腿 骨 孔 を通 して 固 定 す る 術 式(Jonesprocedure)【491
Fig.11ACL再 建 術(腱 固 定 術)の 一 例:薄 筋 腱 を 大 腿 骨 後 方 か ら 関 節 内 に 引 き 込 み,脛 骨 孔 を 通 し て 固 定 す る 術 式(Dynamicreconstruction)[50]
5.ACL再 建 術
ACL再 建 術 は,tenodesisを 主 流 と し て 興 隆 を み せ て い た が,tenodesisは 組 織 の 解 剖 学 的 位 置 を 改 変 し て し ま う上,侵 襲 も 大 き く 成 績 が 振 る わ な い 一 面 も あ っ た.そ ん な 中, 1980年 代 に 関 節 鏡(Fig.12)が 開 発 され た こ と で 状 況 は 一 変 す る.関 節 鏡 に よ り,低 侵 襲 で よ り 複 雑 な 手 術 を 行 う こ と が 可 能 と な り,そ れ ま で の 腱 を 関 節 内 に 引 き 込 む tenodesisか ら,現 行 の 術 式 と 同 じ,ハ ム ス ト リ ン グ 腱 や 膝 蓋 腱 な ど を 採 取 し て 移 植 腱 グ
ラ フ ト(freegraft)と し て 大 腿 骨 と脛 骨 に 固 定 す る 再 建 術(freegraftreconstruction)
(Fig.13)が 主 流 と な っ て い く.現 在 で も,ACL損 傷 に 対 し て は こ の 再 建 術 を 施 行 す る こ と がgoldstandardと な っ て い る.
Fig.12関 節 鏡 手 術 の 様 子 (上:外 観,下:関 節 鏡 視 野)[53]
Fig.13ACL再 建 術 の 一 例:
ハ ム ス ト リン グ腱 を用 い たACL再 建 術[54】
ACL再 建 術 に は,移 植 腱 の 選 択 や 固 定 方 法 な ど 重 要 な 条 件 が 数 多 く あ る が,現 在,最 も 重 要 視 さ れ て い る の が 骨 孔 の 位 置 で あ る.再 建 術 の 黎 明 期 に は,膝 屈 曲 伸 展 中 に 移 植 腱 の 負 担 を 軽 減 さ せ る た め にACLの 長 さ 変 化 が 最 も 少 な い と さ れ る 位 置(isometricpoint,Fig.14, [55])に 作 孔 す るisometric再 建 術 が 流 行 し,数 多 く施 行 さ れ た.し か し,isometric再 建 術 を 受 け た 膝 で は,再 建ACLがPCLや 大 腿 骨 穎 間 の 天 井 部(notchroof)と 衝 突(impingement) を 起 こ す こ と が 指 摘 さ れ だ し た.そ し て,こ の 衝 突 に 伴 う 再 建ACLの 再 断 裂 やPCL損 傷 を 併 発 す る 危 険 性 が 高 い こ と が わ か る とisometric再 建 術 は 用 い ら れ な く な っ た.Isometric 再 建 術 に 代 わ り,用 い ら れ る よ う に な っ た の は,ACLの 解 剖 学 的 付 着 部 に 骨 孔 を 作 孔 す る anatomica1再 建 術 で あ る[56‑58].近 年,ACLの 解 剖 に 関 す る 検 討 が 増 え,解 剖 学 的 付 着 部 位 置 が 詳 細 に 調 べ ら れ,付 着 部 を 同 定 す る た め の1andmarkな ど も 明 ら か と な っ た こ と が anatomica1再 建 術 の 興 隆 を 後 押 し し た[59‑61].
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Fig.14ACL再 建 術 の 一 例:Isometric再 建 術 に お け る 大 腿 骨 孔 位 置(図 中 黒 丸 部)[551
Anatomica1再 建 術 で は,作 孔 位 置 の み な ら ず 移 植 腱 の 形 態 も 正 常ACLを 模 倣 す る 術
式 が 近 年,開 発 さ れ て い る.ハ ム ス ト リ ン グ 腱 グ ラ フ ト を 使 用 す る 手 技 で は 移 植 腱1本
で 再 建 す る1束 再 建(Fig.15,[54])に 始 ま り,前 内 側 線 維 束 と 後 外 側 線 維 束 を 再 現 す る
た め 移 植 腱2本 で 再 建 す る2重 束 再 建(Fig.16,[62,63]),さ ら に 前 内 側 線 維 束 を 狭 義
の 前 内 側 線 維 束 と 中 間 線 維 束 に 分 け,3本 の 線 維 束 を 再 現 す る3重 束 再 建 術(Fig.17,
[64])が あ る.膝 蓋 腱 を 使 用 す る 手 技 で は,両 端 に 骨 片 が 残 っ た 状 態 で グ ラ フ トを 採 取 し
て 移 植 す るbone‑tendon‑bone(BTB)再 建 術(Fig.18,[65])が 行 わ れ る.ま た,BTB
再 建 術 の 際 にACLの ね じ れ を 再 現 す る た め 長 方 形 骨 孔 を 作 製 す るanatomicrectangular
tunne1(ART)BTB再 建 術(Fig.19,[64])な ど,さ ま ざ ま な 術 式 が 開 発 さ れ て い る.
Fig.15ACL再 建 術 の 一 例:ハ ム ス ト リ ン グ 腱 を 用 い た1束 再 建(EndoButtonCL に よ る 固 定)[54]
Fig.16ACL再 建 術 の 一 例:ハ ム ス ト リ ン グ 腱 を 用 い た2重 束 再 建 術(interference
screwに よ る 固 定)[63】
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Fig.17ACL再 建 術 の 一 例:ハ ム ス ト リ ン グ 腱 を 用 い た3重 束 再 建 術(EndoButtonCL (大 腿 骨 側)とDoubleSpikePlate(脛 骨 側)に よ る 固 定)[64]
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