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身障者アスリートが競技に取り組む意味とは何か

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Academic year: 2021

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身障者アスリートが競技に取り組む意味とは何か

―葛藤体験に着目して―

大槻優希(スポーツ学研究科 競技スポーツ系 スポーツ情報戦略分野)

主査 豊田則成(指導教員),副査 金森雅夫,林綾子

What in the Meaning of athlete with physical disabilities perform to sport -Focus experience of conflict-

Yuki Ohtsuki

キーワード:身障者,競技,葛藤,複線径路・等至性モデル

Keywordphysical disabilitiessportconflictTrajectory Equifinality Model(TEM) 緒言

本研究の関心事は,身体障害者(以下,身 障者)アスリートが競技に取り組む意味を質 的に検討することにある.よって,身障者ア スリートの葛藤体験に着目をすることとし,

「身障者アスリートは葛藤をどのように語る の か 」 と い う リ サ ー チ ・ ク エ ス チ ョ ン

Research Question:以下RQ)を設定した.

その後,発展継承可能で有益な仮説的知見を 導き出し,スポーツ現場への有効な提言を為 すことを目的とした.

方法

調査対象:身体障害者陸上競技団体に所属す る身障者アスリート(肢体不自由者)6名(男 性5名,女性1名).

調査期間:20XX7月上旬~8月下旬.

調査方法:半構造化インタビュー(1 人につ き約1時間半程度)を実施しICレコーダー に録音し発話データとした.

分析方法:逐語した発話データを複線径路・

等 至 性 モ デ ル(Trajectory Equifinality Model)を参考に分析を行った.

結果と考察

上記のRQの下,質的にアプローチをした 結果,「身障者アスリートの葛藤体験プロセス」

fig.1)を生成した.そこでは,身障者アス

リートは葛藤を「自己の身体に対する〈不安〉

に伴う葛藤と自己の身体に対する〈期待〉に 伴う葛藤の2段階を体験する」と語るという 仮説的知見を導き出した.更に,付加的な知 見として,1)『自己の身体の実感』と『自己 実現への不安』との間で葛藤をする,2)自 己の身体に対する〈不安〉に伴う葛藤をし,

できないことを受け入れる,3)『自己の身体 の実感』と『自己実現への期待』との間で葛 藤をする,4)自己の身体に対する〈期待〉

に伴う葛藤をし,取り組む気持ちが高まる,

5)身体の実感を中心に据えて不安と期待の 間で葛藤をする,6) 葛藤を体験することで身 体の捉え方を変化させている,7) 身体の捉え 方を変えることによって自己実現の実感を得 る,の7点が挙げられた.

総括

上記の考察から,身障者アスリートが競技 に取り組む意味とは,「現在の自己を受け入 れ,自己実現の実感を得るため」であるとい うことを読み取ることができた.以上のこと から,下記の4点を現場への提言とする.

①できそうなことに目を向ける

②できる実感を得ようとする

③「不安」と「期待」に視点を置いて考える

④自己実現をする姿を明確に描く

(2)

参照

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