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一前期実習の前に行われる「学校訪問」について一 大 谷 尚 子

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(1)

養護実習の計画に関する研究(2)

一前期実習の前に行われる「学校訪問」について一

大 谷 尚 子

(1980年11月15日受理)

1 は じ め に

本大学の養護実習は,全国の養護教諭養成機関で実施されている養護実習の中でも,特異な形態 をとっている。1)2)その1つは,2校種(小学校と中学校)・2時期(春と秋の分散実習)の実習形 態であるが,その意義を,既に実習生の反省記録等より確認することができた。3)そこで,本報は もう一つの本大学養護実習の特徴としてあげられる「学校訪問」4)についてとりあげ,検討を加え てみたい。

H 研究内容と方法 1.研究内容

①「学校訪問」の実施状況の把握

「学校訪問」の内容。方法は,実習校養護教諭と大学の本学科教官および実習生の話しあいや 反省等に基づき展開されてきたものであり,その変遷経過を明らかにしたい。

②「学校訪問」の意義・成果の把握

「学校訪問」が実習生にとって,どうプラスしているのか,また,どのような運営法が,学校訪 問をさらに意義あるものにするのかを明らかにしたい。

③「学校訪問」施行上の問題点の把握

「学校訪問」は,特別な期間を設定し休校にして行うのではなく,平常時の大学生活に加算さ れるものであるから,学生にとっては,マイナスに作用する面もあると推測される。学生には,ど のような支障が生じるのか,また,その支障をきたす要因は何かを探り解決の方向を見出したい。

なお,本大学で「学校訪問」を制度化するようになった経緯は次の通りである。

前期養護実習といわれる小学校での養護実習は,従来,毎年5月末〜6月初旬の2週間実施され,

実習前には「面接」が1回あるだけであった。

前期実習の重点目標は,小学校での学校保健活動,養護教諭の執務について理解することが主で あるが,定期健康診断の行事運営についての理解を図ることもあげられていた。

この定期健康診断は,学校行事の1つであり,学校保健活動の重要な根幹となるものである。養 護教諭は,個々の検査・検診に専門的に関わるほか,学校全体を動かす経営的な機能や外部機関と の交渉等も任せられ,重大な役割を担うことになる。

このような定期健康診断は,養護教諭になろうとする者にとっては, 必見 に価するほどのも

(2)

のである。新任養護教諭が,着任早々ぶつかる 大事業 であるということから,一層,実習生

(学生)も現場で指導にあたる協力校養護教諭も,緊迫感をもっており,定期健康診断を卒業前一 就職前に参観・実習すべきであるという意向が強かった。そして,毎年度の実習反省会では,実習 期間・実習時期の適否が,健康診断行事の日程との関連で問われていたが,「仕方がない……」と

いう意見で収拾せざるを得なかった。

ところが,昭和48年度の反省会の折に,1人の協力校養護教諭から「実習期間以外でも,実習生 が学校に来て,健康診断を見たらどうか……」という提案がなさ礼同席の協力校養護教諭の賛同 を得た。大学側にとっては,全く思いがけないことであったが,その反省会での話しあい結果に基 ついて,翌年の昭和49年度から,春の小学校実習の前に,実習生が実習校を教回訪問し,健康診断 行事等の参観を行う「学校訪問」が開始された。なお,現時点では後期の中学校の養護実習前には

「学校訪問」を行っていない。

2.研究方法

①毎年度,実習終了直後に実習生対象に質問紙調査を実施(実習の内容,反省,意見等について 一その結果の概要は,その都度,実習生ならびに実習協力校養護教諭等に「実習の反省抄録」と して配布)。実習校および実習生の数等は,表1の通りである。

②昭和55年度の実習生に対しては,①以外に,実習開始4日前に,学校訪問の成果や支障につい ての質問紙調査を実施した。

表1 年次別実習生・実習校の数

昭和年度 実   習   生 実習校

48 3年課程   5回生   36名 10校

49 〃     6回生   41名 15校

50 〃     7回生   43名 15校

51 〃     8回生   42名 14校

52 (養護実習なし)

53 4年課程   1回生   49名 17校

54 〃     2回生   43名 17校

55 〃     3回生   39名 17校

皿結果と考察

1. 「学校訪問」の実施状況(変遷)

1)実施時期

図1は,各実習校が「学校訪問」の日をいっに設定したのかを,プロットしたものである。

4月の中旬から,実習の始まる直前まで,幅広い期間を通して実習生が学校を訪問していること が明らかにされた。とくに,近年になるほど学校訪問(第1日目は面接)の開始が早くなり,大学 での授業開始の翌日から,という学校もみられた。

なお,「学校訪問の開始をもっと早くしたかった。済んでしまった検査があったから」(5名)

(3)

「4月→      、→月・日 r5月→      、「−6月→

f・  2・   3b1  1。   2。   3。1  1。

3年 S50年度 in=15校)

c響゜……

課程

S51年度

in−13校) …:°野1 箋:讐

4

S53年度 in=16校)

° F : :::: ::

@     : :

@       :

゜°

b鴛ウ…蔭紘

年課程

S55年度 in−17校)

掌i…yi…ぎ糞ぞ……糞…弾画 : : : : :       °

:      :

・印は,訪問日とした学校を示す。

注 S51年度 S53年度は各々1校ずつ,訪問日が不明のため略。

図1 学校訪問の実施期日(年次別比較)

や「行事の当日の実施のみでなく,その計画段階から接したかった」 (3名)という声が,55年度 の反省記録にみられることからも,今後とも,学校訪問の開始が早まる傾向にあろう。

2)回 数

学校訪問日の設定回数を,図2に示した。

3年課程の時には,2〜4回に集中し,学校  100 差はあまりみられなかった。3年課程当時は,

      80

イ業年次にとっては過密時間割で,1週間(20          3年課程S50

コマ相当)のうち,卒論以外に15コマの授業が  ↑60 S51

あてられていた。そのため,空時間が少なく,  学       校

結果として学校訪問日の設定が難しかったと考  割40

       合えられる。

       20 サれに対し,4年課程になって授業数は1週

間で9コマと減少したため,学校訪問にあてう 0

る時間的余裕が生じた。その結果,学校訪問日

      8話の設定数を多くした実習校がふえた。年度を追

S5      4年課程

ってみると,53年度は3年課程とほぼ同様な設  ↑      60

定で3−4回に集中し燃54年度になると5穫 S、55

^、

回以上の学校が急増し,しかも分散傾向が強か  割40   、^   \

った。そして,55年度に入ってほぼ7〜8回を

?Sに設定され,学校間の差が少し減少した。   20

    /      \

なお,55年度の実習生の反省記録には,5〜

(   /      \ 、r     ,       \、、 、 r  》      唱

      0

U回以下の訪問回数の群に「もっと多く」とい 〜   〜  〜   〜  9 2   4  6   8  以 う要望があり,その他の群は「丁度よい」とす       訪問回数 上 る回答が多かった。実習生にとっては7〜8回  図2 学校訪問の回数にっいて(年次別比較)

(4)

というところが,妥当な線といえそうである。

3)参観内容

実習生が,実習校を訪問して何を参観してきたのか,その内容をまとめたのが表2である。

表2 学校訪問時の参加内容(年次別比較)

≡呈の別 3年課程 4年課程

年度 50   51  計 53  55  計 参観実習の内容  実習校

nニ15   n=13  n=28 n=16  n=17   n=33 健康診断行事の参観実習のみ 12(80.0) 10(76.9) 22(78.6) 11(68B) 11(64.7) 22(66!7)

■ r . r . 職 卿 一 曹 層 一 曹 ■ 曹 層 閥 冒 雪 曹 一 .  弓 . 曹  ■ ,  冒 , 層 , 胃 雪  , 一  , , 一  噸 一  一 一  一 一 一 幽  幽 曽  幽 虚  .  ■ 匿 .  . 曹 , ¶ , ・ ・ 噛 . 圏 9    9 . 一  幽 ・ 9 幽  幽 一 一 一    一 ■ 一  , 一 一 ■ ・ 一 一 一 一 一 幽 一

w級指導等の参観あり(注1) 1         1         2(7.1)

●幽曹●曹●曹曹■曹曹一層,・.,,雪甲,國,幽噂・,r「刷 ,■需「,闘曹「曹一「,欄

R        1        4(12.1)

平常時の保健活動参観あり(注2) 1         1        2(7.1) 5   5(15.2)

校外指導(打合せを含む)の参観あり 2       2       4(14.3) 3   2    5(152)

(注1)初潮指導等   (注2)資料作成,保健委活動参観,学校内見学等

「学校訪問」の設定動機が,本実習期間外に行われている定期健康診断を参観することであった から,定期健康診断を参観することは,当然のことであるが,学校訪問日の設定を,定期健康診断 行事にのみ焦点をあてるという学校の割合が,順次減少の傾向にあることは,注目されよう。

「学校訪問」が,単に,定期健康診断行事の補充的参観実習の内容にとどまらず,養護教諭を志 向する学生に体験させておきたい他の行事(例えば宿泊学習)の補充や,本実習のためのオリエン テーションとしての内容を含んでいること,そして,その傾向が年々強くなってきたことを知るこ とができる。

4)定期健康診断の参観内容(項目)内訳

表3−1)は,実習生が前期養護実習を全て終了した段階において,健康診断の各項目について その当日の状況(実際)を参観したかどうかをみようとしたものである。

「学校訪問」施行以前の昭和48年度の状況は,本実習の期間内のみで参観できた内容を示してい る。視力検査と聴力検査にっいては,協力校養護教諭の健診日程作成(調整)の御苦労によって,

どうにか実習生に参観させる機会を確保した学校が5割みられたが,それ以外の項目については,

調整が難しい等で,参観させる機会を持たない学校が多かった。

それに対し,「学校訪問」施行後の49年度以降は,健診への参観の機会が大幅に増加したことが わかる。特に,4年課程になってからは,主要な項目にっいては,7〜8割の学校が,その機会を 設定している点は注目できよう。

表3−2)は,健診項目の参観が「学校訪問」の時のみであった学校の割合を示している。

一般に,健診の流れは,計測・計量→臨床検査→医師の検診となるが各実習校によって,その日 程は一様ではない。 「学校訪問」が,健康診断の流れの各部面において補充的意味をもっているこ

とがわかる。

(5)

表3 健康診断項目別参観状況(年次別比較)

数字は%を示す 1)健診当日の参観実習の機会があった学 2)参観実習の機会が学校訪問時のみであ

校の割合 る割A

48      49〜51       53〜55 49〜51     53〜55 無(3年)   有(3年)  有(4年) (3年)    (4年)

(n=10)     (n=44)   (n=・51) (n・=44)      (n=51)

発育測定 30      59    * *    84 23  ***  59

計測

視力検査 50      57  *   78 9  ***  35 色覚検査 10      16  *  35 5        8 聴力検査 50      46    **    73 11  *** 3,7 寄生虫卵検査 0      16      31 5   *   18

臨床

尿  検 査 10      30      31 5   *   18

ツ反検査 1 0       30   * **   73 21  ***  51

査等

BCG接種 1 0      2 ユ   * * *   5 5 9  ***  35 X    線 0      23      39 9       12 眼科検診 20      50      57 9       12 耳鼻科検診 30  *   71     80 16       25

検診 歯科検診 40  *  80     90 32      39

内科検診 40      61      75 7        8

* 危険率5%

│認で餐欝蒲灘盤鍮豹

表4は,健診の参観をさせる場合に,「学校訪問」でそれを行うか,または,本実習の期間内に 行うのか,どのような傾向にあるのかをみようとしたものである。

3年課程の時には,ツベルクリン反応検査を除いて全ての項目において,学校訪問時に済ませて しまうのではなく,本実習の期間内にそれらを参観実習させていることがわかる。

それに対し,4年課程になると,約半数の項目については「学校訪問」の時に済ませてしまい,

本実習の期間内には,そのことを行なわなくなっている傾向をみることができる。4年課程におい ては,本実習期間内に行う項目は,視力検査(再検査)と医師の検診が中心になってきている。

以上のような変遷は,1つには定期健康診断方式等(学校保健法)の改正が昭和48年にあり,新 方式(例えば,従来は4月30日までの期限が6月30日に改訂される等)に順次慣れていったという 協力校側の条件も,少しは影響しているかもしれない。が,それ以上に、協力校側と実習生側の

「学校訪問」に対する姿勢とそれを支える条件の変化によるところが大きいように思われる。

即ち, 「学校訪問」の制度が定着するにつれ,実習校側では, 「学校訪問」への期待感を高め,

健診項目を本実習期間内に集中化する日程を組まずに,実習校本位の計画を組み,そこに実習生を

(6)

参観させていく方向に変化したのであり,      表4 健康診断参観の時期 それとともに本実習期間には,健康診断 一特に学校訪問への依存状況一 行事の消化にのみ追われずに,時間的余 (1)S49〜51(3年課程) (2)S53〜55(4年課程)

撫霧籠鞭蕪欝知ることができる・   劉2「学校調の成果囎生の謝昭総鐡蕪瓢あら謝       40

   i   l

@      ,

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@  iツ反i

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@      i−…………:・…   一一トー一一一一一一一一一一

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@   BCGi

@  −X線i歯科

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@  i       …   iツ反i

@  i i発育 iBCGi   l      l   i寄生虫卵_勤一一上尿一一一一一}...._

距ヘi 歯科       1

学傾

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桙驍 P⊆°

?ェ↓実傾習向

じめ「学校調欄始前に大学側で実習姦 1 期が

    X線i耳鼻科 F覚     眼科

間あ 烽驫

゜灯

て,学校訪問を終了し本実習に入る直   〜       10       眼科・視

ヘi 尿 i内科 内科 に,その目標の達成状況を自己評価し    o…

もらったところ,次のような結果であ親

た(表5)・    霧 この結果から,健康診断の補充実習と のしての目標は,ほ腱成したことととも1ζ響

   臨   医響

@床 勢藍

@馨 馨

   臨   医璽

モ 床 題計   検   検量   査   診

実習のためのオリエンテーション(と

に,養護教諭と親しくなり,本実習に入るための精神的安定を得る)としての意義を認めること できる。

考として,3年課程当時の実習後の調査結果(学校訪問に対する意見一「よかった」 合の の理由,自由記述式回答)をみてみると,学校訪問の回数が少ないこともあって 学校に慣れる とができた」という段階にとどまっていた。

5 学校訪問の目標達成状況(自己評価)

=38数字は人数 分に目 し不安 常に }S49

成程度 達成 十分 51 回答

校訪問の目標 に満

 足

満足

由記述

本舞eの捻ンの 学校に慣れて抵抗なく実習に入れる②

{護教諭との親近感をもって 〃③ w校や子供の様子を知った上で 〃

233 61

R1 W

15 22

64

W

充的実K 定期健診における各種検査検診の実際を参観 9 6

実習開始前に準備すべき事項を知る 0

実習計画について知る 4 1

実習に際しての諸注意留意事項を知る 5

(7)

次に,実習目標の達成状況(達成感)と,学校訪問実施回数との関連をみてみたい。

目標①の「学校に慣れる……」ことについては,8回以上の訪問者群は「十分に達成,非常に満 足」,7回の訪問者群は「一応達成,満足」,6回以下の群は「やや不十分」「非常に不十分」と いう回答が,各々他群より多くみられ,訪問回数と目標達成感との関連を認めることができた(直 接確率法,危険率5%以下の有意差)。

目標②〜④については,訪問回数の多い群の方が,少ない群より「達成した」と回答する割合が 高かったが,有意な差は認められなかった。目標⑤〜⑦については,訪問回数との関連はみられな かった。

なお,以上の目標達成のほか,実習後の反省記録において「学校訪問」が実習生にとってよかっ たこととして,次のような意見があった。

oむだな時間がなく充実していた。目的がはっきりしているので,大変参考になった。

o学校訪問がないと,いきなり慣れないうちから,一一日中学校にいて疲れてしまうので,半日の 学校訪問はよいと思う。

o自分で訪問日時が決められたのでよかった。

O学校訪問で健康診断を把握でき,本実習の時は,宿泊行事や健診の事後措置を体験できる(い ろいろ体験できる。健康診断の流れを見ることができる)

O学校訪問で健康診断を把握でき,実習期間中はじっくりと腰を落ちつけ,平常時の状態の実習 ができる。

以上のような点をも,「学校訪問」を特徴づけることとして確認し,今後の学校訪問の運営に際 して生かしていく必要があろう。

3. 「学校訪問」が実習生の健康・生活に及ぼす影響 一実習生の立場から見たマイナス面一

3年課程当時の実習の反省記録「学校訪問に対する意見」の中には,「授業と重なって困る」と いう意見が,少数だがみられた。過密時間割であった当時の問題点としては,授業への支障という ことがあげられよう。

昭和55年度においては,どのような支障があるのかを見るために,健康面,授業面,卒論面等に 分類して質問したところ,表6のような回答があった。

最も多かった内容は,この場合においても授業への支障であった。本来,授業を優先とし,空ぎ 時間に学校を訪問することを建前としている。しかし,現実には健診日程と授業空き時間とがうま

く合わず1ζ,健診参観等の方に重きを置き,授業の欠席を余儀なくさせられる場合があることや,

たとえ,日程調整がうまくいったとして訪問したとしても,健診の進行が遅れたり,交通事情によ り大学に戻ることが遅れて授業に間に合わなかったりすることもあることがわかる。

なお,訪問回数が最も多い某小学校においては,全てが,授業時間以外の時間の中での参観であ った。大学との距離が比較的近く,容易に実習校と大学間(または自宅)の住来が可能であったこ とも由来すると思われるが,「授業優先」方針を堅持できる可能性を示していることとして,注目 できよう。

授業以外にあげられていた健康面や卒論等への支障についても,それぞれさらに配慮すべきこと がらとして対策をとっていく必要がある。

(8)

表6 「学校訪問」の実習生の健康と生活への影響

n;38重複あり

健康面への影響一・一…一………・…・………一一…一・…・…・…・……・一………一…一……・…・………・・一…  4

・採用試験の準備・卒論と重なり精神的な重圧である。……・………一…一一一一・…・……… (1)

・大学の日程もつまっていたので,常に倦怠感を感じた。 …・・…・……一・…    (1}

・バイトもしていたため,少し疲れた。 _._.___.一.___.___.,__一__一,..(1)

・早朝,校門前で待っていたりしたため,かぜをひいた。 _____ 一_...._ (1)

授業への影響 .一.__一一__一._.____._一一一____._.______一._   _.__..14

・大学の授業のある時に参観することになり,授業を欠席せざるを得ない。.  (7)

・参観後,大学に戻り授業を受けようとしても遅刻してしまうσ・一一一一一一………一一・・… (6)

・立ちっぱなしの参観の後では,疲れて授業に集中できない。…一……  ……・…一… (11

(その他授業を欠課したことがあるが,実習優先でよい   一5)

卒論への影響 ・・………一一一一…一・…… ・・………一・……・…・………・一・・………一…一・− 6

・実験研究で全員揃う必要があうたが,揃わず計画延期となった。・…一一一…………・・一⑥

(その他少し能率が悪くなったが,自分に厳しくすれば解決する 一2)

部活動への影響 ………・一………・………一一一………・………・一…・…・一…一一…一……・…・………一・… 1

・クラブ活動の時間が減った。………・…・……・一…・………・…………・…・…一・一一一一……・・… (1)

(試合前ではないので,大きな支障はない)

上記のようなことは全くなかった。………・………・………・…一・………・・…………一…… 15

次に,支障をきたす要因として,訪問回数と,訪問日程の決め方について検討を加えたい。

上記の「支障あり」と回答したもののうち,特に強く訴えた(「自分自身のやり方を工夫すれば解 決できるだろう」というような回答者を除去した残り)16名について訪問回数の多少をみてみたが,

他の人たちとの間に,訪問回数にっいての有意差はみられなかった。すなわち,5〜8回の範囲内 の訪問回数であり,特別に多いとは言えなかった。かえって,「訪問回答が不足していると思う」

と学校訪問終了後や本実習終了後に回答している者もいたりした。

ところで,学校訪問の日時や回数は,指導教官養護教諭と実習生との話しあいによって決めるも のであるが,その実質は,指導教官の意向が優位であったり,実習生の希望が優位であったり,あ

るいはその中間であったりと,3様に分かれよう。全実習生のうち,訪問が実習校指導教官によっ て決められた傾向があると思っている者は9名いたが,とくに実習生が訪問希望を持っていたにも かかわらず,訪問が2回しかなかったという特殊な事例2名を除いて,全員(7名)が,何らかの

「支障あり」と回答していた点は注目できよう。

今後は,訪問日程の決め方に実習生が積極的に参加するような指導と配慮が必要であろう。

IV ま と め

本学養護実習のうちの前期養護実習に関しては,事前に数回にわたる実習生の「学校訪問」がと

(9)

り行われるようになった。この本学独自の「学校訪問」について,その意義や問題点を探るため,

実習生対象の質問紙調査を実施し,次のような結果を得た。

1.学校訪問の時期は,4月中旬から実習開始直前に至る長い期間(約2ケ月)に及ぶ。近年は,

早い時期に開始される傾向がある。

2.訪問回数は多くなる傾向がみられるが,近年は7〜8回の学校が多い。

3. 「学校訪問」での参観内容は,定期健康診断を参観することが主である。ほかに,他の行 事参観や平常時の執務参観等,多様である。近年は,多様な参観が多くなってきた。

4. 「学校訪問」施行後,とくに近年は定期健康診断の主要な項目については,ほとんどの学 校で参観実習の機会がある。学校訪問で参観する健診項目の種類は多様である。近年は,医師の 検診を除いて,ほとんどの健診項目の参観が,学校訪問時に済ませてしまう傾向にある。

5. 「学校訪問」は健診の補充ができることのほかに,実習生が実習に入りやすい態勢作りに よい成果を得ている。また,その他実習生から「学校訪問」の意義についての意見をきけた。

6. 「学校訪問」で実習生の生活・健康に支障をきたすことがある。とくに授業への影響が強 い。支障があったとする者は,学校訪問の日程を決める際に自分の要望によらずに決められたと 思っている者に多かった。

@         巳

1) 大谷尚子 養護教諭養成課程における教育実習・養護実習の現状と問題点 一とくに養護実習を中心 に一 茨城大学教育学部教育研究所紀要 第12号,1979

2) 大谷尚子,久保田京子 全国養護教諭養成機関における教育・養成に関する実態調査 第2報,養護 実習の運営について 第27回日本学校保健学会講演集 1980

3) 大谷尚子 養護実習の計画に関する研究(1)茨城大学教育学部教育研究所紀要第11号 1978 4) 大谷尚子,久保田京子 全国養護教諭養成機関対象の養護実習の運営に関する質問紙調査結果 未発

表 1979年調査

参照

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