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超音波による懸濁気泡塔内の流動解析

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Academic year: 2021

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超音波による懸濁気泡塔内の流動解析

著者 Warsito

雑誌名 静岡大学大学院電子科学研究科研究報告

巻 19

ページ 242‑244

発行年 1998‑03‑30

出版者 静岡大学大学院電子科学研究科

URL http://hdl.handle.net/10297/1574

(2)

氏 名

0(本

)  WARSITO(イ

ン ドネ シ ア

)

学位 の種 類   博    (工 学 )

学位 記番号    工博甲第  154  号 学位授与の日付    平 成 9年 3月 22日 学位授与の要件    学位規程第 5条 第 1項 該当 研究科導攻の名称    電子科学研究科   電子応用工学

学位論文題目    超音波による懸濁気泡塔内の流動解析

論文審査委員    (委 員長

)

教 授 市 川   朗   教 授 岡 村 静 致 教 授 須 藤 雅 夫   教 授 内 田 重 男

論 文 内 容 の 要 旨

懸濁気泡塔では終末速度の比較的小 さい粒子 を、主に塔底 より吹 き込 まれたガス気泡の撹乱作用に より、連続相 をなす液相中に浮遊 させて、気液固相間の良好な接触状態 を得ることがで きる。懸濁気 泡塔はその簡便性ならびに建設費及びランニングコス トが安価なため、近年、排ガス処理、石炭液化、

醗酵 プロセス等益 々広範囲に利用 されている。懸濁気泡塔の開発及びスケールアップには、包括的な 流動特性 に関する知識が最 も重要な要素である。懸濁気泡塔内の流動特性 に関する論文及び研究報告 は数多 くあるが、局所的及び現象論的観点から観るもの、特に塔内の流動状態を決定するのに重要な 役割 を果たす気泡及び粒子の分布に関する研究は驚 くほど少ない。これは懸濁気泡塔 における三相混 相流動の複雑 な特性 を解析する困難 さのためである。 またそれは測定技術の不十分 さによるもので も ある。従 って局所的流動現象を解明するには新 しい実験の手法の開発が必要である。

そこで本研究では懸濁気泡塔内のガス及び粒子濃度の測定に関する新 しい超音波通過法を確立 した。

本測定法は塔内の流動状態を乱 さずガス及び粒子の濃度

(ホ

ール ドアップ

)を

同時に測定で きる。特 に 粒子濃度の測定 に関 しては、これまでほとんどサ ンプリング法以外の方法がないため、超音波測定法 は新 しい測定技術 として期待 される。 また本測定法 を用いて懸濁気泡塔内の粒子及び気泡の分布を測 定 し、分布の形状 より塔内の流動状態 を解析 した。 また粒子及び気泡の分布の測定結果 を説明するた めに、本研究では初めて気泡 ウェーク・拡散モデルを提案 し、モデルによる計算 と超音波法による測 定結果を比較検討 した。以上 より本論文は三つの部分 によって構成 される、すなわち

(1)超

音波測定法 の基礎、

(2)懸

濁気泡塔内の流動解析への応用、

(3)懸

濁気泡塔のモデル化である。

第2章 では超音波法の基礎 として固液及び気液二相系 における粒子及びガスホール ドアップと超音波

―ν唸一

(3)

の伝搬時間差

(音

速変化

)及

び減衰 との関係 を解析 し、その関係式を理論的に導 き、実験結果 と比較 し た ところ、良好な一致を示 した。本超音波法は混相系 を伝搬 した超音波のエネルギーの減衰、周波数 の変化及び混相系中の音速変化 に基づ くものである。また三相系における粒子及びガスの各ホール ド アップの同時測定法 として、二相系 における実験結果を利用 して、周波数の違った二つの超音波パル スの伝搬時間差 による方法 と一つの超音波パルスの伝雌時間差及び減衰による方法を提案 した。

3〜

5章 では、以上確立 した超音波法を懸濁気泡塔内の流動解析に応用 した。第3章では懸濁気泡塔 内の粒子及びガスホール ドアップ分布 を非接触的に測定 した。ここでは粒子及びガスホール ドアップ を2種類の周波数における伝搬時間差 より求めた。また半径方向の各相ホール ドアップ分布を求めるた めに測定 した各相平均ホール ドアップから塔半径方向分布の計算方法を提案 した。得 られた粒子及び ガスホール ドアップ分布 より塔内の流動状態 を解析 した。

第4章 では粒径の異なる二種類の混合粒子を充填 した懸濁気泡塔における各成分の粒子及びガスホー ル ドアップの測定に、連続で塔内の流動 を乱 さず測定できる新 しい方法 として超音波法を確立 した。

本測定法は粒径及び周波数に対する音速の依存性 を利用するもので、与えられた粒径に対 して周波数 を調整することによって粒径の異なった粒子 と気泡の各ホール ドアップの測定ができる。本測定法に よつて大小二種類の粒子を用いた懸濁気泡塔内の各相ホール ドアップを測定 し、気泡及び粒子の流動 状態 を解析する応用の一例 を示 した。

第5章 では超音波法 を利用 して懸濁気泡塔内の塔径方向の粒子及びガスホール ドアップ分布 を測定 し、その分布の構造やメカニズムについて考察 した。これまで用いた周波数の違った二つの超音波パ ルスの伝搬時間差からの測定法の代わ りに、一つの超音波パルスの伝搬時間差 と減衰に注目して、三 相系 における粒子及びガスホール ドアップを同時に測定する方法を示 した。測定 した気泡の分布の形 状 より、懸濁気泡塔内の流動様式 を考察 した。 また懸濁気泡塔内の流動様式を用いて塔内の粒子の濃 度分布のメカニズムについて説明 した。この際、粒子に働 く揚力の作用、粒子 と気泡または気泡ウェー

ク及び粒子 と渦 との相互作用について考察 した。

6章

では粒子及び気泡の分布の測定結果を説明するために、本研究では初めて気泡ウェーク 0拡散 モデルを提案 した。本モデルは懸濁気泡塔 または三相流動層の流動解析のためによく用いられる気泡 ウェークモデルと気液または固液系における気泡 または粒子の分布の解析によく用いられる気泡及び 粒子拡散モデルを併合 し、三相系 における粒子及び気泡の分布の解析に用いた。モデルによる計算 と 超音波法による測定結果を比較検討 した結果、良好な一致を示 した。

‑243‑

(4)

論 文 審 査 結 果 の 要 旨

懸濁気泡塔は近年、排 ガス処理、石炭液化、醗酵プロセス等益 々広範囲に利用 され、装置の開発及 びスケールアップには包括的な流動特性 に関する知識が最 も重要な要素である。流動特性 に関する論 文及び研究報告は数多 くあるが、特 に塔内の流動状態 を決定するのに重要な役割 を果たす気泡及び粒 子の分布 に関する研究は驚 くほど少ない。それは測定技術の不十分 さによるもので もあって、局所的 流動現象 を解明するには新 しい実験手法の開発が必要である。そこで、本研究は懸濁気泡塔内のガス 及び粒子ホール ドアップの測定に関する新 しい超音波透過測定法 を確立 し、塔内の流動状態の解析 に 適用 している。

第2章 では超音波法の基礎 として固液及び気液二相系における粒子及びガスホール ドアップと超音波 の伝搬時間差及び減衰 との関係 を理論的に解析 し、実験結果 と比較 したところ、良好 な一致を示 して いる。 また三相系における粒子及びガス各ホール ドアップの同時測定方法について、周波数の違った 二つの超音波パルスの伝搬時間差による方法 と一つの超音波パルスの伝搬時間差及び減衰による方法 を提案 し、検証 している。

3〜

5章 では、以上確立 した超音波法 を懸濁気泡塔内の流動解析 に応用 している。

3章

では二種類の周波数における伝搬時間差 より懸濁気泡塔内の粒子及びガスホール ドアップの分 布 を非接触的に測定 し、得 られた結果 より塔内の流動状態 を解析 している。

4章

では粒径の異なる二種類の混合粒子 を充填 した懸濁気泡塔 における各成分の粒子及びガスホー ル ドアップの測定法 として、塔内の流動を乱 さず連続的に測定で きる新 しい超音波法を確立 している。

本測定法によつて大小二種類の粒子 を用いた懸濁気泡塔内の各相ホール ドアップを測定 し、気泡及び 粒子の流動状態 を解析する応用の一例 を示 した。

第5章 では超音波法を利用 して懸濁気泡塔内の塔径方向の粒子及びガス濃度分布 を測定 し、その分布 の構造やメカニズムについて考察 した。二つの超音波パルスの伝搬時間差 と減衰 より、三相系 におけ る粒子及びガスホール ドアップを同時に測定する方法 を示 した。測定 した気泡の分布の形状 より、懸 濁気泡塔内の流動様式 を考察 している。

第6章 では粒子及び気泡の分布の測定結果を説明するために、気泡 ウェーク・拡散モデルを提案 し、

検証 している。

本研究で確立 した気液固各相ホール ドアップの新 しい測定技術及び三相系 における粒子 と気泡の分 布に関するモデルは懸濁気泡塔 をはじめ三相反応器の装置設計のための流動解析 に有用であ り、工学 的に価値のあるものである。

以上の理由によつて本論文は電子応用工学専攻の博士論文 として十分評価で きるものである。

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参照

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