平成27年度
特許出願技術動向調査報告書(概要)
鉄道管制システム
平成28年3月
特
許
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特許庁総務部企画調査課 知財動向班
電話:03-3581-1101(内線2155)
本編
要約
第1部
第2部
第3部
第4部
第5部
第6部
第 1 章 調査概要 第 1 節 調査対象と目的 鉄道管制システムを含む信号・制御系機器の市場は、鉄道市場全体のおよそ 1 割を占 め、鉄道インフラの輸出に際しては、車両、信号関連機器、部品等の単体の輸出だけで なく、車両に加えて管制システム等も含めた全体システムのパッケージ輸出の需要もあ ることから、世界の鉄道市場におけるシェア拡大のためには、車両だけでなく、鉄道管 制システムの研究開発・事業展開・知財戦略についても力を入れる必要がある。 そうした中、欧州では、欧州全体の共通信号保安システム規格の採用が進んでおり、 更に欧州以外の国(地域)へ当該信号保安システム規格を展開し、国際規格化の動きも みられる。これら欧州規格の元で研究開発を進める外国企業と、鉄道インフラ輸出を目 指す我が国企業は、国際競争入札等において競合することになると想定される。 このような状況下において、特許出願の観点から、技術革新の状況、知財戦略動向、 規格等の影響を分析し、鉄道インフラの輸出を目指す我が国の鉄道業界への提言につな げることは、我が国企業が研究開発の方向性の検討あるいは戦略的な出願・権利取得を 行う際の有力な情報となり、我が国企業の国内外での事業活動の実施及びその拡大に資 するといえる。 加えて、「知的財産推進計画 2010」においては、国際標準化特定戦略分野 7 分野の一 つに「鉄道」が挙げられており、官民協力して迅速・的確に国際標準化を先導する取組 がなされているところである。当該国際標準化の議論も考慮して、特許出願動向を調査 し、必要であれば知財戦略等について提言することは、前述の取組に資するものである。 このような背景のもと、鉄道管制システムに関する特許の動向を調査し、技術革新の 状況、技術競争力の状況と今後の展望について検討する必要がある。 安全性の視点でみると、日本の鉄道における安全性は保安技術の進歩により高まって いる。過去 40 年で鉄道関連事故発生率は、3.5→0.7 件/100 万列車 km と大幅に減少して いる。1962 年常磐線三河島駅での列車脱線多重衝突事故(160 名が死亡)をきっかけに 列車停止装置(ATS)を開発した。保安技術である ATS により事故が減少してきた。 海外でも安全性の規格(国際規格)の下に保安技術が開発されている。特に欧州では、 欧州全体で共通使用可能な信号保安装置(ERTMS: European Rail Traffic Management System)や欧州鉄道統一列車制御システム(ETCS: European Train Control System) を欧州規格として保安技術の開発に取り組んでいる。 そこで、本調査では鉄道管制システムにおける技術発展状況、研究開発状況、日本及 び海外の技術競争力、産業競争力を明らかにし、日本企業及び政府機関が取り組むべき 課題、今後目指すべき研究・技術開発の方向性を検討するべく、市場環境、政策動向、 特許出願動向、研究開発動向について調査を行った。調査対象範囲は、図 1-1(調査対 象範囲(鉄道管制システムイメージ図及び技術俯瞰図))の鉄道管制システムである。特 に重きを置く保安技術は自動列車制御装置、自動列車停止装置、自動列車防護装置、自 動運転システム、米国の列車制御技術、無線列車間隔制御、運行管理連携からなる自動 列車制御システム、要素技術として、列車位置検知技術、地上-車上伝送方式、連動装 置、閉塞装置、転てつ器、踏み切り保安装置、プラットホームの安全技術がある。本編
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置、列車運行管理システム、列車集中制御装置、駅装置からなる運行管理システムと運 行計画、運行管理、保安員の保安からなる運行管理、旅客案内からなる。さらに基盤技 術は鉄道関連技術の中の通信セキュリティ、IoT、ソフトウェア、DMI、保守、防災から なる。 図 1-1 調査対象範囲(鉄道管制システムイメージ図及び技術俯瞰図) (鉄道管制システムイメージ図) (技術俯瞰図) 踏切 保守員 無線 プラットホーム (ATC,ATS,ATP,ATO,PTC) 地上子、トランスポンダ 自動列車制御システム 運行管理システム 地上-車上伝送方式 (ATS,TMS,PRC, PTC,CTC) 通信セキュリティ IoT 保安技術 運行管理技術 基盤技術 保守 防災 基盤技術 保安技術 ATP 運行管理技術 運行計画 運行管理 保守員の保安 プラット ホームの 安全 旅客案内 鉄道管制システム 鉄 道 車 両 調査範囲 ERTMS/ETCS,CTC 関連規格 CBTC 関連規格 ■ 鉄道システム技術 ATO ATC 自動列車停止装置ATS 通信 セキュリティ IoT 保守 自動列車制御システム 連動 装置 転てつ 器 閉塞 装置 踏切保安装置 自動運行監視システムATS PRC PTC TMS CTC 運行管理システム 列車位置検知 列車位置 検知 地上-車上 伝送方式 DMI 無線列車 間隔制御 *CBTC関連規格、ERTMS/ETCS,CTCS関連規格以外の主な規格として UGTMS関連規格とAUGT関連規格があります。 運行管理 ソフトウェア 運行管理連携 駅装置 PTC 防災本編
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第 2 節 鉄道管制システムの技術概要 技術俯瞰図中の技術内容は以下のとおりである。 1. 保安技術(1) ATC(Automatic Train Control):自動列車制御装置
先行列車との間隔及び進路の条件に応じて、車内に列車の許容運転速度を示す信号 を現示し、その信号の現示に従って、列車の速度を自動作用により低下する機能を持 った装置。
(2) ATS(Automatic Train Stop):自動列車停止装置
列車や鉄道車両が停止信号を越えて進行しようとした場合に警報を与えたり、列車 のブレーキを自動的に動作させて停止させ、衝突や脱線などの事故を防ぐ装置。 (3) ATP(Automatic Train Protection):自動列車防護装置
保安制御システム。運転台で信号を確認する方式。 (4) ATO(Automatic Train Operation):自動列車運転装置 列車の運転を自動化する運転保安システム。
(5) PTC(Positive Train Control):米国の列車制御技術
米国版 ATS、ATC。列車の位置情報を用いて列車の速度を制御する技術。 (6) 運行管理連携型 運行管理システムと保安システムとの連携に特徴のあるもの。 (7) 連動装置 複数の線路が配線されている停車構内において、列車または車両を安全で効率的に 制御するため、信号機相互間、信号機と当該線路に関係する転てつ器間などに連鎖を 設け、フェールセーフに構成されている信号保安装置。 (8) 転てつ器 一般的に分岐器と転てつ装置をまとめて転てつ器(ポイント)という。 (9) 閉塞装置 閉塞区間内に列車が存在するとき、他の列車がその閉塞区間内に進入できないよう にする仕組みを司る装置。 2.運行管理技術
(1) A TS(Automatic Traffic Supervisory Control):自動運行監視システム 都市交通における運行管理システム。
(2) TMS(Traffic Management System):運行管理システム 都市間鉄道(高速鉄道を含む)における運行管理システム
(3) PRC(Programmed Route Control):自動進路制御装置
進路制御の手順またはデータをプログラム内蔵したことからPRCと名付けられ た。列車運行ダイヤを作成・管理する情報処理装置と駅の信号・転てつ器を集中制御 する列車集中制御装置の仲介をする装置。
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プログラム式列車運行制御装置。鉄道の列車運行管理において、計画ダイヤを基に 列車集中制御装置・自動進路制御装置・運転整理システム・旅客案内システムなどを 一括管理・制御するコンピュータシステム。(5) CTC(Centralized Traffic Control):列車集中制御装置
1 地点(中央の制御所)から広範囲な区間の多数の信号設備を遠隔制御することを 可能にした列車の制御方式。
(6) 駅装置
駅または駅構内に設置された列車制御のための装置。 3.運行管理技術
(1) DMI(Driver Machine Interface)
運転台の機器の配置や表示装置、表示装置の表示内容の仕様等諸々の運転士とのイ ンターフェース。
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図 2-3 HS コード 8608 (信号用、安全用又は 交通管制用機器・部品)地域別輸出金額 (数値の処理により合計と個別の集計が一致しない場合がある) 日本 36 米国 69 欧州 411 中国 135 韓国 5 合計 657 (百万米ドル) 第 2 章 市場環境調査 鉄道市場は、新興国の人口増加と都市の拡大や、先進国での高機能なシステムへの置き かえ等で継続的な投資の拡大が期待されている。鉄道システムは大量輸送に適しており、 また比較的高速で、省エネルギーで二酸化炭素の排出が少ない、環境に優しい交通、物流 の手段と考えられている。また人口が過密する都市では地下鉄などの都市交通網が必要で ある。 2017 年-2019 年の世界の鉄道市場規模は拡大を続けて、22 兆円/年に達するとなってい る。地域別では欧州、アジア、北米が 3 大市場で今後も成長が見込まれる。 図 2-1 分野別鉄道市場規模予測(2017 年-2019 年) 図 2-2 地域別鉄道市場規模予測 出典:UNIFE World Rail Market Study(forecast 2014 to 2019)より作成(1 ユーロ=125 円換算)鉄道の安全で効率的な運行には、信号システムや運行管理システムを包含する「鉄道管 制システム」が必要で、特に高速鉄道や高密度ダイヤの実現には、高度な管制システムが 重要な要素となる。世界市場規模予 測 22 兆円の内訳では、管制システム を含む「信号関係」が 1.9 兆円とな っていて、2011 年-2013 年比の年平 均成長率も 3.1%で高い。 鉄道管制システムの主要な輸出国 を見ると、管制システムを意味する 「HS コード 8608 (信号用、安全用 又は交通管制用機器・部品)」の地域 別の輸出金額では、欧州が 411 百万 米ドル(63%)、中国が 135 百万米ド ル(21%)、米国 69 百万米ドル(11%) であるが、日本は 36 百万米ドル(5%) となっている。 欧州 44.2% 米国 17.7% アジ ア・太 平洋 29.0% その他 9.1% 地域別鉄道市場規模予測 (2017年-2019年) 合計 22兆円/年 「予測」
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鉄道の市場は大別すると、都市交通と都市間鉄道(高速鉄道を含む)に分ける事ができ る。鉄道システムの一部であり、信号システムや運行管理システムなどを含む「鉄道管制 システム」も、都市交通や都市間鉄道(高速鉄道を含む)に各々特有な内容、分野、規模 で発達してきている。 鉄道および鉄道管制システムの今後の普及を示す指標として、「世界の高速鉄道延長」で 各地域の建設中や計画中の距離数を見ると、欧州、アジアで積極的な「建設中」や「計画 中」の傾向が見られる。中国を含むアジアでは建設中の距離数が大きく、拡大が進行して いることが分かる。欧州では計画中の距離数が大きく、今後の拡大が期待される。 1. 各国・地域の市場と主要プレイヤ 日本では、鉄道が非常に重要な交通機関となっており、年間輸送人員数では世界 1 位 であり、鉄道の輸送分担率、新幹線の運行密度等も非常に高い。またそのための投資や 技術開発も継続して進められていて、世界有数の高品質サービスを実現している。国内 の鉄道市場においては、JR や鉄道総研、民鉄各社が鉄道技術の主導権をとり、メーカー 各社はその協力関係で車両や機器を開発・製造しているが、欧州、米国、アジア等の管 制システムについては、海外市場への意識がそれほど高くなかったこと、システムの安 全性の証明や認証などに関して国際標準の動向への対応が十分でなかった点などもあり、 海外市場への展開は活発とは言い難い状況にあった。最近ではメーカー独自での展開や、 官民一体での活動が増えている。 日立製作所は、2009 年にイギリスのロンドン-英仏海峡トンネル間を走る高速鉄道車 両を納入・稼働し、引続き都市間高速鉄道計画(IEP)用の車両 866 両を受注して、車両 の現地生産も開始する。この車両の管制システムは ERTMS/ETCS 等、欧州やイギリスの 規格に対応している。また日立製作所は 2015 年 2 月にイタリアの信号システムに強いア ンサルド/STS 社および、車両製造事業に特化しているアンサルド/ブレダ社の買収を 発表し、鉄道事業のグローバルな展開を目指している。 川崎重工業は、車両メーカーとして電車・客車・貨車・電気機関車・ディーゼル機関 車など、都市間鉄道(高速鉄道を含む)から都市交通まで、各種の車両を製造している。 米国各地への供給には現地生産を行っており、CBTC 方式の列車などで、米国の旅客車 両ではトップレベルのシェアとなっている。 三菱電機は、鉄道の車両自体は扱っていないが、車両用電気品では世界シェア4位で ある。また国内を中心とした主要な鉄道地上システムの納入実績があり、車両システム インテグレーター、地車間システムインテグレーターへの事業領域やシェアの拡大を目 指している。 日本信号は、信号システムや運行管理システムのメーカーで、CBTC 方式の列車制御シ ステム(SPARCS)を開発し、北京地下鉄や、インドのデリー、韓国の金浦の都市鉄道 等に導入等、CBTC を海外都市交通へ展開している。また鉄道駅用の昇降式ホームドア の開発を進めている。 京三製作所は、信号システムや運行管理システムのメーカーで、信号システム製品に は、ATC、ATS 等の自動列車制御装置や列車運行管理装置、また駅のホームドア等が含 まれている。海外展開では 2007 年開業の台湾高速鉄道に信号設備を供給、インドや中国 に電子連動装置を供給している。また漏洩同軸ケーブル(LCX)を使用した CBTC の信本編
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号システム「IT-ATP」を発表している。 米国では、貨物輸送が主のインフラで、旅客輸送も長距離輸送は、それらの線路の上 を借りてアムトラックが運行している形である。米国政府の方針もあって、現在全国の 大都市近郊の都市間では、ラスベガス~ロサンゼルス間(370km)、サンフランシスコ~ ロサンゼルス間(740km)等、高速鉄道導入のプロジェクトが多く検討されており、日本 も含めた各社、各国(地域)の働きかけが行われている。高速鉄道で現在唯一営業中の ワシントン・ニューヨーク・ボストン間の北東回廊を走るアセラ特急では、輸送量が増 加を示している。都市の近郊など人口密集地では、交通機関の主役はやはり自動車であ るものの、公共交通機関(郊外鉄道、地下鉄、LRT、BRT、バス)の利用者数は継続的に 増加していて、地下鉄などの都市交通の車両等には中国や日本のメーカーも参入してい る。 ゼネラルエレクトリックは、車両メーカーとして電車・客車・貨車・電気機関車・デ ィーゼル機関車などを製造していて、部門中の機関車の売上の割合は 39%と大きい。2014 年第 4 四半期に、ゼネラルエレクトリックの信号部門をアルストムに 8 億ドルで売却す ることを発表した。また「Industrial Internet」を掲げるゼネラルエレクトリックは、鉄道 の運用・維持管理などに、IoT(Internet of Things)とビッグデータを連携させるような、 IT 技術を使ったスマートメインテナンスやサービス等の技術開発を推進している。ビッ グデータについての国際標準化にも積極的に取り組んでいる。 欧州では、陸つづきで多くの国がつながっているため、国毎に異なる鉄道関係の規格 の統一が重要で、欧州統一規格の制定も進んでいる。ボンバルディア、アルストム、シ ーメンスのビッグ 3 は、欧州における地の利を活かして圧倒的な競争力を持っていて、 鉄道関連の規格化や規格対応力においても同様である。また中国・日本以外の海外市場 では、EU 内で培った都市間鉄道(含む高速鉄道)の ERTMS/ETCS 及び都市交通の CBTC をベースにグローバルなビジネス展開をしている。 ボンバルディアは、2001 年に独国のアドトランツを買収して鉄道総合インテグレータ となった。売上の約 60%が欧州市場であり、鉄道部門の本社は独国にある。高速鉄道で は TGV、ICE 製造にも一部関わり、自社製品の高速車両「ZEFIRO」を投入して、中国、 イタリアなどで稼働している。またイタリアで時速 360km 走行を目指す次期高速車両と して「ETR1000」をアンサルド/ブレダと共同受注している。 アルストムは、2014 年にエネルギー部門をゼネラルエレクトリックに売却した後は、 全社の売上の殆どを Transport 部門が占めている。同時期にはゼネラルエレクトリックの 鉄道信号部門を配下に入れている。ビッグ 3 の 1 鉄道総合インテグレータであり、仏国 鉄と TGV を共同開発、その後この技術をベースに「ユーロスター」、スペインの「AVE」、 韓国の「KTX」等へとビジネス展開している。 シーメンスは、都市間鉄道(高速鉄道を含む)や、都市交通の鉄道総合インテグレー タとしてグローバルにビジネス展開している。独国鉄道の高速鉄道 ICE を開発。2013 年 にはイギリスのエンジニアリング会社インベンシスの鉄道部門を買収している。シーメ ンスでは CBTC ベースの自動列車制御システム「Trainguard MT」を提供し、無人運転に本編
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ン、北京、パリその他の地下鉄等で推進している。 中国では、広大な国土と急激に増加する人口とに対応するため、2013 年の鉄道の営業 路線長は 10 万 km を超えて増加を続けている。鉄道は貨物と旅客の両方の輸送を担って いるが、旅客輸送の特長としては都市間輸送が主体である。2003 年の人員輸送と貨物輸 送の分離方針により、旅客輸送専用の高速鉄道の路線長が拡大されている。また都市部 においても大都市の交通渋滞解消、都市部開発のため、地下鉄・モノレール等の都市交 通が盛んに建設されている。これまでの国内での運行実績を得て、海外での高速鉄道市 場進出を狙い、官民一体でビジネス展開している。 中国中車は、「中国鉄路機車車両工業総公司」を前身とし、中国の鉄道の市場を二分し 世界での売上も 1 位と 2 位を占めていた中国南車と中国北車が、2015 年 7 月に合併して 発足した。他社を大幅に上回る巨大な軌道交通設備装置製造企業となっている。中国製 ブランドを確立することで国際競争力を向上するのに役に立つと考えられる。 合併前の中国南車は、特に高速鉄道の開発を積極的に推進し、相次いで CRH6 型高速 鉄道車両、香港高速鉄道車両等を量産、CRH380A 型車両は、海外展開における主力車種 となっている。規格・標準化活動にも積極的で、国際規格(IEC・ISO・UIC)の作業部 会などにも参画している。 また中国北車は技術力が高く、時速 487.3km と、通常営業用車両での世界最高速度を 記録し、中国の最高時速 300km 以上の高速鉄道車両 6 割を落札している。また機関車、 旅客車両、貨物車両などは先進国にも導入されていて、世界最大の都市部向け地下鉄車 両のメーカーである。 韓国では、韓国高速鉄道(KTX)と都市部での地下鉄が発達している。2004 年に開通 した韓国高速鉄道(KTX)はアルストムから技術導入している。TGV をベースにした車 両で、最高時速は 305km である。現在は車両メーカー現代ロテムにより自国で生産して いる。 中国、韓国以外のアジア地域や南アメリカ、アフリカなどでも、高速鉄道や都市交通 の整備がいくつか計画されており、これらに対して欧州や中国、日本からもトップセー ルスなど色々な働きかけが行われている。インドネシアのジャカルタ~バンドン間(約 150km)や、マレーシアのクアラルンプール~シンガポール間(約 350km)の高速鉄道計 画等がある。 世界の鉄道メーカーは M&A(合併・買収)により、ビジネスの規模や範囲を拡大しな がら発展を続けている。これには①市場独占を目指した企業規模の拡大、②鉄道総合イ ンテグレータを目指した事業分野拡大、③事業部門強化、の 3 つの観点があり、それぞ れ、①中国中車:中国南車、中国北車の合併、②日立:アンサルド STS/アンサルドブ レダ買収、③シーメンス:インベンシス・レール買収、等の例が当てはまる。本編
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図 3-1 日本の鉄道システムの海外展開 第 3 章 政策動向調査 1. 各国の政策動向 鉄道インフラビジネスをリードしているのは鉄道先進国である欧州であるが、鉄道大 国である日本も世界最高レベルの技術を持っており、グローバル展開を進めようとして いる。また中国も国内の旺盛な高速鉄道建設需要を背景に急速に力をつけてきており、 この勢いを基にグローバル展開を始めている。各国の政策動向で注目すべきなのは、① 規格の国際標準化の動向、②国際入札での建設・運行・保守等のパッケージ型の要求に 対する対応、③ファイナンス支援である。 日本の政策ロードマップでは、国内では利用しやすく高質な鉄道ネットワーク等に対 応した鉄道整備の推進という基本方針で、新幹線や在来幹線鉄道の整備、大都市圏鉄道 の整備が行われてきた。整備新幹線では現在北海道新幹線など 3 路線 4 区間の建設を推 進中である。また超電導リニアによる中央新幹線も、東京都~名古屋市間について 2014 年 12 月に着工した。三大都市圏の都市鉄道の整備は答申に沿って進められており、首都 圏では、相鉄線と JR や東急との直通線等が実施中である。 また鉄道インフラの海外展開を重点分野の一つとして位置づけて推進している。海外 各国(地域)では、都市化、経済成長、雇用拡大、環境問題への対応等を目的に鉄道整 備を検討、推進中であり、大きな需要が見込まれるため、海外展開は日本の経済成長を 支える重要な柱の1つとして位置づけられている。 各国(地域)のインフラ案件では、資金の手当や、鉄道システム、サービスから保守 までの全般を提供できるパッケージとコンサルティング力等が大切である。日本が従来 のように技術力のみを提案していただけでは実績を得ることができなかった反省がある。 欧州ではボンバルディア、アルストム、シーメンス等のビッグ 3 が、鉄道システムイン テグレーターとしてこれらを統合する役割を担っている。特に仏国では仏国国鉄(SNCF) が出資する鉄道コンサルの「シストラ社」がメーカーと連携し、世界各地での鉄道プロ ジェクト開始時からコンサルティングを実施している。 このため国土交通省は 2014 年、株式会社海外交 通・都市開発事業支援機 構(JOIN)を設立し、現 地事業体に対して、①出 資、②役員・技術者の派 遣、③事業に関する相手 国(地域)との交渉、な どを行う体制を整えた。 ファイナンス支援とあわ せ、首相や大臣などの政 府レベルのトップセール スも行われるようになっ本編
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業者各社が出資した鉄道コンサルティング会社「日本コンサルタンツ」にも期待が集ま っている。 米国では、旅客鉄道に対する投資は従来積極的ではなく、高速鉄道で現在営業中なの はワシントン・ニューヨーク・ボストン間の北東回廊を走るアセラ特急のみである。TGV 技術ベースで、平均時速 80 マイル(時速 128km)で在来線の線路を使用して運行されて いるが、この路線では輸送量が増加しているとされている。 このためオバマ政権は、2009 年「米国再生・再投資法」を成立させ、「アメリカ高速鉄 道ビジョン」を公表して、総額 80 億ドルと、年額 10 億ドル、5 年間等の予算が高速鉄道 の整備に準備された。これに従って全国の 10 地域等で高速鉄道計画が検討されているが、 この計画の実行には時間がかかっていて、まだ完成した物はない。例として「カリフォ ルニア高速鉄道計画」では、第一期工事として、サンフランシスコ~ロサンゼルス間全 長 740km の建設が具体化されようとしている。 またこの政策による推進とは別に、民間資本による高速鉄道整備の議論がある。フロ リダ州やテキサス州等で検討されており、その動向が注目される。 欧州では、各国別に鉄道事業は発展してきたが、1991 年以降、欧州連合(EU)共通鉄 道政策指令「欧州共同体の鉄道発展に関する閣僚理事指令 91/440」を契機に、大規模な 鉄道改革が実施された。この指令においては、鉄道事業の健全化を図るだけでなく、各 国国境をまたぐ列車を走らせるためのインターオペラビリティの実現を図ることも重要 な柱であると位置づけられ、様々な取り組みが行われた。 これに基づき、欧州における鉄道産業の各企業は M&A を繰り返し、やがてビッグ 3 と 呼ばれる鉄道総合インテグレータを生み出している。ビッグ 3 は 1 社だけで国際入札に 対応できるだけの案件開発から鉄道システム構築、保守、運行等の鉄道事業運営までの 幅広い分野をカバーできる体制を整えている。これに欧州統一規格を国際規格/標準に することで、これらを使用してグローバルの鉄道ビジネスにおいて圧倒的な力を持つに 至っている。 欧州連合 EU は、科学分野の研究開発への財政支援制度として、「欧州研究開発フレー ムワーク計画(FP)」および、その後継である「新フレームワークプログラム Horizon 2020」 を実施し、鉄道も含めた技術開発を支援している。鉄道管制システムでは過去の FP で ETCS や GSM-R の開発が行われている。 中国では、旧鉄道部が 2004 年に発表した中長期鉄道網計画がある。同計画には、全国 に総延長 12,000 ㎞の高速鉄道網を建設する計画が盛り込まれている。2020 年までに、営 業最高時速 300km の高速新線を、中国大陸の南北方向に 4 路線、東西方向に 4 路線の合 計 8 路線を整備するとしている。また都市部においても大都市の交通渋滞解消、都市部 開発のため、地下鉄・モノレール等の都市交通が盛んに建設されている。 その後鉄道部は廃止となり、鉄道管理監督業務は交通運輸部に統合された。また業務 は監督機能を持つ国家鉄路局(新設)と実業務を行う中国鉄路総公司(新設)に分離さ れている。また中国の鉄道企業として売上で世界 1、2 位の中国南車と中国北車は、2015 年 7 月合併して中国中車となった。強者連合を形成し、中国政府の後押しを受け、中国本編
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ブランドを確立して世界市場での優位を目指している。 この他、政府の「十三五」計画(第 12 次 5 ヵ年計画;2016 年-2020 年)においては、 重点投資産業 10 分野の一つとして「先進的な軌道系交通機関」が採択されている。アフ リカ各国では老朽化した鉄道インフラの整備プロジェクトが計画されており、資源の開 発と併せたインフラ整備に投資が可能な中国が大きな役割を担っていて、中国の高官に よるトップセールスが行われている。 韓国では、都市間交通として 2004 年に韓国高速鉄道(KTX)が開通している。TGV を ベースにした車両で、アルストムからの技術導入により、現在は自国で開発・生産を行 い自国内に供給している。2013 年からの第 3 次科学技術基本計画では 30 重点国家戦略技 術として先端鉄道技術があげられている。海外への展開では台湾のディーゼル機関車の 受注や、カンボジアの鉄道マスタープラン樹立事業の推進などがあり現在模索中である。 都市交通では路面電車を廃止し、地下鉄が主要な交通となっている。車両は一部を除き 自国で生産し自国内に供給している。 中国、韓国以外のアジア、南米、アフリカ等では、地域内に供給者はいないため、欧 州、中国などからの導入でインフラ整備を進めていると思われる。 2. 管制システムと規格/標準化 (1) 欧州内規格統一と国際規格への発展 複数の国が隣接し、国々の間で交流が行われる欧州では、各国を横断する国際列 車のために、鉄道システムには互換性が必要との認識を持つこととなった。欧州連 合(EU)が成立すると EU は欧州域内の鉄道のインターオペラビリティのために、 欧州域内で管制システムの統一規格(TSI 及び EN 規格)を制定し、浸透を図って いった。さらにこれらを、欧州域内だけでなく、鉄道ビジネスをグローバルに展開 するための道具として使用し、アジア他、世界中へ広がっていった。規格により開 発を進めていた欧州のメーカーにとっては先行者利益を得ることができた。 EU 内の統一規格化の次の段階として、欧州鉄道メーカーは欧州規格(EN)を国 際規格化する事により、国際市場を独占しようとする動きを加速させている。この 背景には、世界貿易機構(WTO)の協定では、国際貿易において国際規格をその 基礎として用いることを求めているためで、近年では規格審議に参加しない多くの 国においても、輸入に当たりそれらの規格への適合性が求められる方向である。公 的な標準規格(デジュール標準)には IEC と ISO があり、その他の国際的な規格 を策定する団体に IEEE や、鉄道事業者で構成された UIC 等がある。 鉄道管制システムに関する主な規格/標準化は下記で規定されている。 ・ERTMS/ETCS: 都市間鉄道(含む高速鉄道)向けの統一規格信号システム ERA の TSI として公開本編
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IEEE1474 として規格策定 ・AUGT、UGTMS:都市交通の運行管理や自動運転の安全性 IEC62267、IEC62290 で規定 ・RAMS: 信頼性や安全性の立証のための手続き IEC62278、IEC62279、IEC62425 で規定 (2) 各国の鉄道管制システム 国際規格などで議論されている鉄道システムは、管制システムの技術的な違いか ら、主に「都市交通」と「都市間鉄道」に分けられる。 (a)「都市交通」:路面電車、地下鉄等の発展形で比較的シンプルな運行の鉄道。 都市交通における鉄道管制システムの代表は CBTC で、地下鉄などを ベースに策定されて世界中の多くのシステムで使用されている。 (b)「都市間鉄道」:比較的長距離で、都市間を結ぶ鉄道。高速鉄道も含まれる。 都市間鉄道(高速鉄道を含む)における鉄道管制システムの代表は ERTMS/ETCS で、欧州内から世界に広がっている。日本の新幹線の COMTRAC 等や、ATC、中国の CTCS、TGV の TVM や ICE の LZB 等もこ れに該当する。 しかし日本の東京や大阪などの大都市部では、小規模でシンプルな運行路線から、 郊外まで広がる比較的長距離の複数の路線まで含めた複雑な鉄道網を JR が運行し ていて、それらをカバーする管制システムを実現している。また都市部の民鉄につ いても運行形態が多岐に及んでいて、大都市圏の複雑な鉄道網に発展してきており、 都市交通や都市間鉄道に分類するのが困難な面がある。そのため本調査では新たに 「都市圏鉄道」という区分を導入した。 (c)「都市圏鉄道」:特に日本の広域の大都市圏で運行される鉄道。 管制システムの代表としては ATOS、ATACS が含まれるが、CBTC や ERTMS/ETCS 又はそれに相当する複数の管制システムで構成されている 事もある。 (3) 規格/標準化への対応 日本の鉄道の信号システムなどに関する JIS には、個別装置の試験方法などの規 格が多く、管制システムの機能などに関するものは、2009 年に JIS E3801(無線 式列車制御システム)が発行されるまでは存在しなかった。 日本の鉄道では、最近まで海外の規格との整合性の必要性が低く、公的な規格化 や国際規格/標準化は進んでいなかったが、海外メーカーの参入や、日本から海外 の鉄道市場に出る機会が増え、WTO(世界貿易機関)の協定から、国際規格/標 準への対応が必要になってきている。日本の鉄道技術の海外展開を図るためには、 国内の規格の国際規格/標準への整合化や、日本で開発した技術を国際規格/標準 として登録することが必要になる。このため日本では、「鉄道分野における標準化 活動のアクションプラン」を策定し、「鉄道国際規格センター」を設立して、国際 規格化への戦略的取り組みを行ったり、(独)交通安全環境研究所に「鉄道認証室」 を設立して、RAMS 等の規格適合性の認証が日本国内で実施できるようにした。本編
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国際標準化活動の成果では、自動運転の AUGT(IEC62267)の規格審議において、 日本での実績が認められて、規格に日本が主導して作成した内容を反映させること ができた。その他にも日本の実情を反映した修正提案が採用された例などがある。 日本の従来の JIS では、鉄道管制システムに関わるものはほとんどなかったが、 IEC で日本の技術や意見を反映した規格書作成が進んだ結果、同じ内容を JIS に登 録する事で国際と国内の規格の整合性をとる事ができる。この方法で JIS になった 例では、日本が原案を作成した IEC62267(AUGT 列車自動運転の安全要件)が JIS E3802 として登録になっている。 また、JR 東日本が実用化した ATACS などをベースとして、日本としての無線 式列車制御システムの JIS(JIS E3801)が 2009 年に第 1 部(一般要求事項及び機 能要求事項)、2010 年に第 2 部(システム要求事項)が発行されている。これを受 けて、2014 年には日本からの提案によって、IEC から列車制御に無線を使用する システムの仕様決定において考慮すべき事項を定めた技術仕様 IEC TS 62773 が発 行され、その後、JIS TS E0001 として発行されている。 IEC では 2000 年頃から RAMS 規格を始めとする鉄道を対象としたマネジメント 規格の開発が進められ、輸出案件などではこれら規格への適合が求められる場合が ほとんどになってきている。日本では文書による安全性の立証や、認証など、国際 標準に従った対応の実績が十分ではない面があったが、今後、これらへの適切な対 応も重要になる。米国の管制システムでは、PTC(Positive Train Control)が現在も開発が進めら れているが、米国内での使用が主で、国際規格/標準化の動きは見えていない。 欧州の鉄道では、欧州で標準となった技術を ISO や IEC 等の国際規格/標準に することで海外展開を進めている。欧州統一の鉄道管制システムでは RAMS 等が あり、これらが国際的に使用されている状態である。 中国の新しい管制システムは、国際規格である CBTC や、ERTMS/ETCS に準じ たものが多く、ERTMS/ETCS をベースとした中国独自の規格体系 CTCS を構築し ている。また CBTC は国際規格そのものを用いている。認証は自国内で行ってい る。 中国、韓国以外のアジア、南米、アフリカ等での鉄道システムは、今の所、その 地域に独自な鉄道システムを持つ場合は少なく、供給する国や地域の規格、基準に よって製作されたシステムが導入される場合が多いと考えられる。 (4) 鉄道管制システムにおける新しい課題と動向 大都市等では、従来領域が分かれていた都市間鉄道と都市交通がそれぞれ発達し てくると、相互乗り入れのニーズが高くなる。鉄道管制システムは、都市間鉄道で は ERTMS/ETCS、と都市交通では CBTC、等のように異なっており、相互乗り入 れではこの鉄道管制システムの違いを克服する必要がある。日本で実績のある都市 間鉄道(JR)と都市交通(地下鉄、民鉄等)の相互乗り入れでは、双方の車両に 2 種類の信号システムを搭載するなどで対応している。イギリスのロンドンを東西に
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入され、都市の中心区間は CBTC が導入される予定であるため、両者の接続が必 要になる、等の例がある。 また、ERTMS/ETCS をベースに、CBTC の機能を実現する方法について、シー メンス等から提案が出されている。今後の動向に注目していく必要がある。本編
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第 4 章 特許動向調査 第 1 節 調査方法・調査対象・技術区分 1. 調査方法 国内外特許文献は、特許情報データベースには日立製作所の Shareresearch(株式会社 日立製作所の登録商標)を使用した。検索を実施したのは、2015 年 10 月である。但し、 各国での公開から Shareresearch として収録されるまでには、発行国からのデータ提供 にかかるタイムラグとデータベース会社の作業期間が必要である。また PCT 出願の各国 移行のずれ等で全データを反映していない可能性がある。従って、本調査報告書におけ る 2013 年の出願のデータは真の数値より少ない可能性があることに留意されたい。 2. 調査期間と調査対象文献及び調査対象国 (1) 調査期間 1994 年-2013 年(優先権主張年ベース) (2) 調査対象文献 PCT(特許協力条約)に基づく国際出願(以下、「PCT 出願」という。) 日本、米国、欧州(独仏除く)、中国、韓国、独国、仏国をはじめとする各国(地 域)への特許出願及び登録特許 (3) 調査対象国(地域) 主要国(地域):日本、米国、欧州(独仏除く)、中国、韓国、独国、仏国 主要国以外の調査対象国(地域):インド、ブラジル、インドネシア、ベトナム、 タイ、カナダ (4) 解析対象 解析の対象とした出願人国籍は、日本、米国、欧州(独仏除く)、中国、韓国、独 国、仏国の 7 カ国(地域)であり、それ以外は「その他」とした。 出願人国籍を「欧州国籍」とする国は、欧州特許条約(EPC)加盟 38 カ国である。 【EPC 加盟 38 カ国】 アルバニア、デンマーク、ハンガリー、モナコ、セルビア、オーストリア、エスト ニア、アイルランド、マケドニア、スウェーデン、ベルギー、スペイン、アイスラン ド、マルタ、スロベニア、スロバキア、スイス、フランス、リヒテンシュタイン、ノ ルウェー、サンマリノ、ブルガリア、フィンランド、イタリア、オランダ、キプロス、 イギリス、リトアニア、ポーランド、トルコ、チェコ、ギリシャ、ルクセンブルク、 ポルトガル、ドイツ、クロアチア、ラトビア、ルーマニア本編
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3. 技術区分 保安技術、運行管理技術、基盤技術の技術区分を表 4-1~表 4-3 に示す。 表 4-1 保安技術の技術区分 大分類 中分類 小分類 説 明 保安技術 自動列車制御システム ATS( 自 動 列 車 停 止 装置) 列車が停止信号を越えて進行 しようとした場合、ブレーキ を自動的に動作させて停止さ せる装置 ATC( 自動列 車制御 装置) 先行列車との間隔に応じて列 車の許容運転速度を示す信号 を現示し、速度を自動的に低 下させる装置 ATP( 自 動 列 車 防 護 装置) 保安制御システム ATO(自動列車運転 装置) 列車の運転を自動化する運転 保安システム PTC(米国版 ATS, ATC) 列車の位置情報を用いて列車 の速度を制御する方式 運行管理連携 運行管理システムと保安シス テムとの連携に関する技術 列車位置検知 地上装置による検知 地上側に設置された装置を用 いて列車位置検知する技術 車上装置による検知 列車に搭載された装置を用い て列車位置検知する技術 地上-車上伝送方式 点伝送 地上子などの1点で車上と地 上との間のデータ転送方式 連続伝送 連続的に車上と地上との間で のデータ転送方式 EMC(電磁環境適合 性) 電磁波妨害を他に与えず現状 の電磁環境において満足に機 能するシステム 連動装置 連動装置 信号機相互間、信号機と転て つ器間などに設けフェールセ ーフ構成の信号保安装置 転てつ器 転てつ器 一般的に分岐器と転てつ装置 をまとめて転てつ器(ポイン ト)という。 閉塞装置 閉塞装置 閉塞区間内に列車が存在する とき他の列車が閉塞区間内に 進入できないようにする装置本編
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大分類 中分類 小分類 説 明 保安技術 踏切保安装置 踏切制御子 列車が踏み切りに接近したこ とを検知する軌道回路 障害物検知 踏切内の障害物を自動的に検 知する装置 プラットホームの安全 ホームドア 旅客の安全を確保するために ホーム上に設けた壁上の設備 落下検出 ホームから線路に落下したも のがないか検知する技術 過走防護技術 停止位置に停止できるように し過走防護するための技術 運行管理技術の技術区分を表 4-2 に示す。 表 4-2 運行管理技術の技術区分 大分類 中分類 小分類 説 明 運行管理 技術 運 行 管 理 シ ス テ ム ATS(自動運行監視シス テム) 都市交通における運行管理システ ム TMS(運行管理システ ム) 都市間鉄道(高速鉄道を含む)に おける運行管理システム PRC(自動進路制御装 置) ダイヤを作成・管理する情報処理 装置と駅の信号・転てつ器を集中 制御する装置の仲介をする装置 PTC( 列 車 運 行 管 理 シ ステム) プログラム式列車運行制御装置 CTC(列車集中制御装 置) 1地点から広範囲な区間の多数の 設備を遠隔制御可能にした列車の 制御方式 駅装置 駅又は構内に設置された列車制御 のための装置 運行管理 運行管理 ダイヤに基づいて列車の運行を管 理する技術 運行計画 需要予測に基づいて定期的に運行 する列車の基本計画等を作成する 技術 保安員の保安 保安作業における保安技術 旅客案内 旅客にダイヤ・運行状況を知らせ る技術本編
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基盤技術の技術区分を表 4-3 に示す。 表 4-3 基盤技術の技術区分 大分類 中分類 小分類 説 明 基盤技術 通信セキュリ ティ 通信セキュリティ 無線伝送等に対するセキュリティ技術 IoT IoT(Internet of Things) 稼動情報の収集とその活用に関する技 術DMI DMI(Driver Machine Interface) 運転台の機器の配置や表示装置、表示 内容の仕様等諸々の運転士とのインタ フェース ソフトウェア ソフトウェア 車上データベース更新等ソフトウェア に関する技術 保守 保守 メンテナンス、異常故障診断等保守に 関する技術 防災 防災 自然災害等の防災システムとの連携等 に関する技術