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平成 28 年度第 3 回横浜市医療安全研修会次第 日時平成 29 年 2 月 23 日 ( 木 )18 時 30 分 ~20 時 30 分 場所横浜市市民文化会館関内ホール大ホール 1 開会 2 開会挨拶 3 横浜市医療安全相談窓口に寄せられた相談事例と対応について資料 P.1 横浜市健康福祉局健

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(1)

平成28年度第3回 横浜市医療安全研修会

個人情報保護法による医療情報の取扱について

配布資料

平成29年2月

(2)

場所 横浜市市民文化会館関内ホール 大ホール

1 開会

2 開会挨拶

3 横浜市医療安全相談窓口に寄せられた相談事例と対応について 資料 P.1

横浜市健康福祉局健康安全部医療安全課

4 講演「個人情報保護法による医療情報の取扱について」資料 P.15

講師:平岡 敦 氏

(たつき総合法律事務所 弁護士)

5 閉会

<参考資料>

・横浜市医療安全支援センターのご案内

・横浜市医療安全メールマガジンのご案内

「美容医療における、インフォームド・コンセントについて」

※平成 28 年 9 月に、消費者庁と厚生労働省との協働で「美容医療におけるインフォームド・ コンセント」と「美容医療などの施術を受ける前に確認したいこと」についての情報提供

(3)

医療安全相談窓口に寄せられた

相談事例と対応

~相談窓口に寄せられるよくある相談~

横浜市健康福祉局医療安全課

小林

一郎

2017.2.23 第3回医療安全研修会 於 関内ホール

本日の内容

1.横浜市医療安全相談窓口の紹介

2.相談事例の提示

3.まとめ

-1- -1-

(4)

医療法第6条の13に規定する「医療安全支援

センター」としての相談窓口

開設は平成16年7月20日

患者・市民からの相談や苦情に対応します。

解決への糸口を探すお手伝いをします。

中立的な立場から、患者・家族と医療機関との

信頼関係の構築を支援します。

対応できる相談

・医療のことで、問合せ先がわからない

・近くの医療機関を教えてほしい

<<案内役>>

・医療に関し疑問や不安があるが、医師に

相談しにくい

<<コミュニケーションの手助け>>

・医療機関の職員の対応や接遇が気になる

・医療事故等の対応の相談

(5)

1.医療行為の

過失の有無

、医療機関の

責任の有

の判断

2.医療機関との紛争の

仲介や調停

の依頼

(当事者間の話し合いによる解決が原則です)

3.症状や疾病に関する

診断

(どの診療科の受診が適切かはご案内します)

4.

個別の診療報酬の内容

に関する相談は、

まず医療機関にお尋ねいただくか

関東信越厚生局神奈川事務所等をご案内します。

相談窓口では対応できない相談

相談件数の推移(年度別)

相談件数は、年間約5千件。ここ5年間はほぼ横ばい

0 1000 2000 3000 4000 5000 6000

H16H17H18H19H20H21H22H23H24H25H26H27

-3- -3-

(6)

専用電話を設置

℡. 671-3500

常時2名の職員が相談に対応

相談に応じる職種は、

ソーシャルワーカー

医師、看護師、事務

月~金曜、午前8:45~午後5:15まで

(正午から午後1時の間も受付けています。)

相談手段は

電話が原則

。来庁面談の場合は予約制。

他にファックス、手紙、電子メールの受付も可。

横浜市内の医療機関に関する相談が対象です。

相談事例より

~個人情報保護に関連する相談~

(7)

相談事例

ここからは、

具体的な相談事例を

提示します。

(もちろん守秘義務に留意し、改編済)

事例1:家族歴について

-5- -5-

(8)

受診したら、今までの仕事歴や父

母・兄弟の事まで聞かれた。

これは個人情報保護法に触れるの

ではないか?

カルテは今や全国どこででも見れ

るものだ。それなのに親兄弟のこ

とまで聞いていいものか。

相談窓口の対応

家族歴は疾患によっては重要な情

報であり、医師が診療上必要と判

断すれば、家族歴を確認すること

はある。

医療機関が得た診療情報(個人情

報)は、本人の同意を得ずに共有

されることはないと説明。

(9)

ポイント

家族歴の収集・利用は、医療機関

の個人情報の利用目的に合致して

いる。

医療者:診療に必要な情報を収集するこ

とは当然。

患者:病気のことは個人情報であり、他

人に知られたくない。まして家族の病歴

まで知られるなんてとんでもない。

事例2:家族の診療内容を知りたい

-7- -7-

(10)

息子(成人)が癌になってしまった。

主治医に話を聞こうとしたら断られ

た。話を聞きたければ本人の了解を

得て、本人と一緒に来るようにと言

われた。

昔は家族だけでも医師から話をして

もらえたのに、何とかならないんで

しょうか。

相談窓口の対応

個人情報保護の観点から、家族で

あっても主治医から診療内容等を話

してもらえないことはありうると説

明した。

(11)

補足

家族等に診療情報を提供する際の

留意点

患者への医療の提供に際して、

家族等への

病状の説明を行うことは

、患者への医療の

提供のために通常

必要な範囲の利用目的

考えられ、院内掲示等で公表し、患者から

明示的に留保の意思表示がなければ、患者

の黙示による同意があったものと考えられ

ます。

事例3:お薬手帳

-9- -9-

(12)

お薬手帳は、医師や薬局に見せな

いといけないのでしょうか。

個人情報ですよね。いつどこの病

院で、どんな薬をもらったかは個

人の問題であって、人に教えるこ

とではないと思うのですが。

相談窓口の対応

お薬手帳のメリットを説明し、

納得された。

メリット

飲み合わせや薬の重複をチェックし、副

作用や飲み合わせのリスクを減らします。

副作用歴、アレルギー、過去にかかった

病気などの情報を伝えることができます。

(13)

補足

医療機関と薬局間の情報共有

医療機関と薬局間における薬剤服用歴

などの情報交換は、患者へ医療を提供

する上で通常行われることです。利用

目的を掲示して、患者から明示的に留

保の意思表示がなければ、患者の黙示

による同意があったものとして取り扱

うことは可能です。

事例4:医師の異動先

-11- -11-

(14)

転勤してしまった医師の居場所を探し

ている。

病院に問い合わせたら個人情報という

ことで教えて貰えなかった。

手術の必要な知人がおり、以前自分が

手術をしていただいた先生を紹介した

い。

相談窓口の対応

医療機関は一事業所でもあり、患者

の個人情報だけでなく、その従業員

の個人情報も保護する必要がある旨

を説明。

医師が学会などに登録されていれば、

ホームページなどに新しい勤務先が

記載されている可能性があることを

案内。

(15)

補足

医師転勤時の情報引き継ぎ

引き続き当該医師の診療を希望する患者の

利便を図るため、病院から、医師の退職時

期、新しく着任する医師の紹介、当該医師

の受診継続を希望する場合の連絡先等を連

絡することは、患者の診療の継続に資する

ものと考えられます。このため、病院が直

接患者に対して、退職医師の診療所開業に

ついての情報提供を行うことは可能です。

まとめ

今の世の中、全ての人が個人情報

の収集(漏えい)には敏感

個人情報の収集にあたっては、利

用目的を明示すること

トラブル防止には、コミュニケー

ションが重要

-13- -13-

(16)

医療・介護関係事業者における個人情報

の適切な取扱いのためのガイドライン

(平成16年12月24日通知、平成18年

4月21日改正、平成22年9月17日改正、

平成28年12月1日改正)

「医療・介護関係事業者における個人情

報の適切な取扱いのためのガイドライ

ン」に関するQ&A(事例集)

ご清聴ありがとうございました!

前座はこの程度にしまして、本日のメイン講演へ

おつなぎしたいと思います。

(17)

個人情報保護法による医療情報の取扱について

講師:平岡 敦氏

(たつき総合法律事務所 弁護士)

-15- -15-

(18)

たつき総合法律事務所 弁護士

<経歴>

1990年 早稲田大学第一文学部 卒業

株式会社シーエーシー 入社

(システムエンジニア、コンサルタント)

2000年 司法試験合格(55期)

2002年 第二東京弁護士会に弁護士登録

ひかり総合法律事務所 入所

2007年 たつき総合法律事務所 開設

・所属団体

日本弁護士連合会・第二東京弁護士会

日本弁護士連合会 業務改革委員会ITプロジェクトチーム座長

日本弁護士連合会 セキュリティワーキンググループ

日本医事法学会

情報ネットワーク法学会

日本情報処理学会 報処理に関する法的問題研究グループ

・専門

IT関連の法律問題(IT 関連企業の顧問多数)

医療(医療関連の顧問多数)

知的財産権

(19)

医療機関における改正個人情報保護法への対応 平成29年2月23日 弁護士 平岡 敦 1. 医療機関における個人情報漏えい事故 (1) 毎日のように起きている漏えい事故 2017/02/08 患者情報含む USB メモリが所在不明 - 埼玉県 2017/02/01 患者情報含む USB メモリが院内で所在不明 - 北里大学東病院 2017/02/01 約 3600 人分の患者情報含む USB メモリを紛失 - 埼玉県 2016/12/13 療養費データ 12.7 万人分のデータが所在不明 - 大阪府国保連 and more… (2) 報告されない事故は無数に起きている 患者情報を入れたUSBメモリの紛失が非常に多い。 (3) 懲戒,処罰又は損害賠償の対象になるケースも ア 勤務医が,病院が管理していた患者の個人情報を利用して年賀状を送付した 事件では,個人情報保護条例違反の疑いで書類送検。 イ 自宅パソコンからファイル交換ソフトを介して患者の個人情報を流出させた 職員に対し,地方公務員法に基づく懲戒処分を行った。 ウ 病院勤務の看護師が勤務している病院で診察を受け,精密検査が必要となっ たので,大学病院への紹介を受けて検査した結果,HIV感染症と診断され た。大学病院は,その診断結果を勤務先病院に診療情報提供した。提供を受 けた医師は,その結果を勤務先病院内で共有した。勤務先病院は,看護師に 対して勤務を休むように命じ,その後,看護師は退職した。看護師は,個人 情報保護法が禁ずる第三者提供,利用目的外利用などに当たるとして不法行 為に基づく損害賠償請求を行い,大学病院とは100万円で和解。勤務先病 院からは115万円を支払うとの判決を得た。 2. 医療情報をより高度に利活用する機運が高まっている (1) ビッグデータとしての利用 「医療や介護に関する個人の膨大な記録をビッグデータとして生かす仕組みづく りに向け、厚生労働省は12日に「データヘルス改革推進本部」(本部長・塩崎恭 久厚労相)を立ち上げる。蓄積した情報をもとに病気の最適な予防法などを分析。 医療・介護の質向上や社会保障費の抑制をめざす。」(朝日新聞 2017 年 1 月 7 日) (2) ゲノム医療における利用 生涯変化せず,不適切に扱われた場合には、被検者および被検者の血縁者に社会 的不利益がもたらされる可能性もあるゲノム情報を利用した医療が普及しようと している。 -17-

(20)

の成立以来,12年ぶりに個人情報保護法が大きく改正された。 改正法は平成29年5月30日から全面施行される。 4. 改正の概要 (1) 新たな規制 ア 個人情報の定義が明確化された イ 5000人要件が撤廃された ウ 要配慮個人情報について慎重な取り扱いが求められるようになった エ トレーサビリティの確保が義務付けられた オ 罰則が強化された カ 開示請求等が裁判上の権利であることが明確化された キ 外国にある第三者への提供に関する規制が導入された (2) 利活用の促進 ア 匿名加工情報の範囲と活用方法が整備された イ 利用目的の変更が容易になった 5. 個人情報保護法の法体系 まれに見る複雑な法体系となっている。 6. 個人情報の定義が明確化された (1) 生存する個人に関する情報(法2条1項) 厚労省ガイドラインでは,死者の情報についても,漏えい、滅失又はき損等の防

(21)

① 当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別 することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特 定の個人を識別することができることとなるものを含む。) ② 個人識別符号が含まれるもの 個人識別符号は「符合」なので,それだけでは個人を識別することはできな い。それでも「個人情報」に該当するということは,その分だけ個人情報の 概念が拡大されたと言える。 (3) 個人識別符号とは? 次の各号のいずれかに該当する文字、番号、記号その他の符号のうち、政令で定 めるもの(法2条2項) ① 特定の個人の身体の一部の特徴を電子計算機の用に供するために変換した文 字、番号、記号その他の符号であって、当該特定の個人を識別することができ るもの DNAを構成する塩基配列,容貌,虹彩,声,歩容,静脈,指紋・掌 紋(政令1条1項) ② 個人に提供される役務の利用若しくは個人に販売される商品の購入に関し割 り当てられ、又は個人に発行されるカードその他の書類に記載され、若しくは 電磁的方式により記録された文字、番号、記号その他の符号であって、その利 用者若しくは購入者又は発行を受ける者ごとに異なるものとなるように割り当 てられ、又は記載され、若しくは記録されることにより、特定の利用者若しく は購入者又は発行を受ける者を識別することができるもの 【該当するもの(政令1条2項~)】 旅券の番号,基礎年金番号,免許証の番号,住民票コード,個人番号 (マイナンバー),健康保険の被保険者番号,高齢受給者の被保険者番 号,介護保険の被保険者番号 【国会答弁で該当しないとされたもの】 携帯電話番号,メールアドレス(個人を識別できる情報が直接きさい されていないもの),クレジットカード番号,サービスID 7. 5000人要件が撤廃された 規制の対象となる個人情報取扱事業者(法2条3項)の定義として,「その取り扱う個 人情報の量及び利用方法からみて個人の権利利益を害するおそれが少ないものとして 政令で定める者」(同条5号)という規定があり,政令には「その事業の用に供する個 人情報データベース等を構成する個人情報によって識別される特定の個人の数(略) の合計が過去六月以内のいずれの日においても五千を超えない者」(政令2条)との規 定があったが,法2条3項5号が削除されて,5000人要件は撤廃された。 8. 要配慮個人情報について慎重な取り扱いが求められるようになった (1) 要配慮個人情報とは? ア 法2条3項 本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った 事実その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないように -19-

(22)

イ 政令2条 ① 身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の個人情報保 護委員会規則で定める心身の機能の障害 ② 医師等により行われた疾病の予防及び早期発見のための健康診断等の結 果 例)医療機関が介在しない遺伝子検査の結果も要配慮個人情報に含まれ る。(ガイドライン通則編 2-3) ③ 健康診断等の結果に基づき、又は疾病、負傷その他の心身の変化を理由 として、本人に対して医師等により心身の状態の改善のための指導又は 診療若しくは調剤が行われたこと 例)病院、診療所、その他の医療を提供する施設において診療の過程で、 患者の身体の状況、病状、治療状況等について、医師、歯科医師、薬剤 師、看護師その他の医療従事者が知り得た情報全てを指し、例えば診療 記録等がこれに該当する。(ガイドライン通則編 2-3) ④ 本人を被疑者又は被告人として、逮捕、捜索、差押え、勾留、公訴の提 起その他の刑事事件に関する手続が行われたこと ⑤ 本人を少年法に規定する少年又はその疑いのある者として、調査、観護 の措置、審判、保護処分その他の少年の保護事件に関する手続が行われ たこと ウ 要配慮個人情報に該当しない例 ① 肌の色(人種を推知させる情報に過ぎない) ② 国籍(単なる法的地位) ③ 学歴,職業(自らの力では容易に脱し得ない地位ではない) エ 結論 医療機関で保有する情報は,ほとんど全て「要配慮個人情報」である。 しかし,同じ病歴でも「風邪に罹患した」という情報までも要配慮個人情報 なのか,疑問は残る。 (2) 要配慮個人情報の取得には本人の同意が必要 ア 原則(法17条2項本文) あらかじめ本人の同意を得ないで、要配慮個人情報を取得してはならない イ 例外(法17条2項各号) ① 法令に基づく場合 例)労働安全衛生法に基づき健康診断を実施し、これにより従業員の身

(23)

例)急病その他の事態が生じたときに、本人の病歴等を医師や看護師が 家族から聴取する場合 ③ 公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場 合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき 例)健康保険組合等の保険者等が実施する健康診断等の結果判明した病 名等について、健康増進施策の立案や保健事業の効果の向上を目的とし て疫学調査等のために提供を受けて取得する場合 例)児童生徒の不登校や不良行為等について、児童相談所、学校、医療 機関等の関係機関が連携して対応するために、ある関係機関において、 他の関係機関から当該児童生徒の保護事件に関する手続が行われた情報 を取得する場合 例)児童虐待のおそれのある家庭情報のうち被害を被った事実に係る情 報を、児童相談所、警察、学校、病院等の関係機関が、他の関係機関か ら取得する場合 ④ その他前各号に掲げる場合に準ずるものとして政令で定める場合 本人を目視し、又は撮影することにより、その外形上明らかな要配慮個 人情報を取得する場合(政令7条1号) ※ただし,この規定は画像・映像への映り込みを除外する趣旨。医療現 場で外形上の特徴をカルテに記載することまでは射程に含んでいないと 思われる。(個人情報保護委員会「要配慮個人情報に関する政令の方向性 について」より) (3) オプトアウトによる第三者提供は禁止 ア 法23条2項により「本人の求めに応じて当該本人が識別される個人データ の第三者への提供を停止する」ことを条件に第三者提供することが許容され るが,要配慮個人情報については認められない。 イ 黙示の同意が許容されるか 厚労省ガイドラインⅢ5(3)によると「第三者への情報の提供のうち、患者の 傷病の回復等を含めた患者への医療の提供に必要であり、かつ、個人情報の 利用目的として院内掲示等により明示されている場合は、原則として黙示に よる同意が得られているものと考えられる。」とされていた。しかし,要配慮 個人情報について,明示的に本人の同意がなければオプトアウトは不可能と いう規制が設けられたことで,今後も「黙示の同意」が有効と言えるのか不 透明な側面がある。 ただし,個人情報保護委員会「要配慮個人情報に関する政令の方向性につい て」によると「医療現場等における従前からの運用と齟齬が生じ、混乱が生 じることのないよう留意し検討する」としているので,黙示の同意は要配慮 個人情報についても認められる方向で検討がされているようである。 9. トレーサビリティの確保が義務付けられた (1) 改正の趣旨 教育関連会社における大規模な名簿流出事件をきっかけに,出所不明の情報が名 簿業者を介して流通する事態に対処する必要性が高まった。 -21-

(24)

ガイドライン(確認記録義務編)22頁 (3) 第三者提供を受ける際の確認等 ガイドライン(確認記録義務編)26頁 (4) 確認記録義務が課せられない場合 ア 法23条1項各号に該当する場合 ① 法令に基づく場合 ② 人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人 の同意を得ることが困難であるとき ③ 公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場 合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき イ 法23条5項各号に該当する場合 ① 利用目的の達成に必要な範囲内において個人データの取扱いの全部又は 一部を委託する場合

(25)

ウ 本人による提供又は本人に代わって提供していると解される場合 例)転医先に診療情報を提供する場合 エ 家族等の本人と一体と評価できる関係にある者に提供する場合 ただし,家族と言っても,常に「本人と一体と評価できる関係」と言うわけ ではないことには注意が必要。 オ 結論 医療機関における多くの第三者提供は,本人に代わる提供であるとして,確 認記録義務が課せられない。ただし,医療情報を匿名化せずに集積する医療 情報データベース事業者への情報提供への第三者提供などは,確認記録義務 の対象となる。 10. 罰則が強化された (1) 従前の罰則規定 主務大臣の命令・緊急命令に反したとき,六月以下の懲役又は三十万円以下の罰 金(旧法74条) (2) 新しい罰則規定 ア 処罰対象 ① 個人情報取扱事業者 ② 個人情報取扱事業者が法人の場合は、その役員、代表者又は管理人 ※法人化されていなくても代表者又は管理人の定めがあるものを含むの で,管理者の設置が義務付けられている医療機関については,法人でな くても,役員等が処罰対象となる。 ③ 個人情報取扱事業者の従業者 イ 処罰される行為 ① 業務に関して取り扱った個人情報データベース等(その全部又は一部を 複製し、又は加工したものを含む。) ※「個人情報データベース等」とは、個人情報を含む情報の集合物であ って、電子計算機等を用いて検索することができるように体系的に構成 したもの(法2条4項) ② 自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的 ③ 提供又は盗用 ウ 刑罰 1年以下の懲役又は 50 万円以下の罰金 11. 開示請求等が裁判上の権利であることが明確化された (1) 従前 旧法25条以下の開示請求等の規定を根拠に裁判を起こすことができるのか(訴 訟上の権利として認められるのか)が明確ではなく,それを否定する判例もあっ た。 -23-

(26)

ただし,訴訟外で請求し,拒絶されたか,又は,応答がないまま2週間が経過し たかのいずれかの条件で。 (3) 適用範囲に注意 あくまで開示請求等に限られている。 判例にあるような利用目的違反等に基づく請求が訴訟上の請求権として認められ たわけではない。 12. 外国にある第三者への提供に関する規制が導入された (1) 原則 以下の各号に当たる場合以外は外国にある第三者への個人情報の提供は禁止(法 24条) ∵個人情報保護規制の厳しいEU等との個人情報の流通に関する相互認定 ① (同等性認定)個人の権利利益を保護する上で我が国と同等の水準にあると 認められる個人情報の保護に関する制度を有している外国国として個人情報 保護委員会規則で定めるもの ※未だ個人情報保護委員会規則での同等性認定国はなし。 ② (基準適合体制)個人データの取扱いについて個人情報保護法第4章第4節 の規定により個人情報取扱事業者が講ずべきこととされている措置に相当す る措置を継続的に講ずるために必要なものとして個人情報保護委員会規則で 定める基準に適合する体制を整備している者 (2) 例外 本人の同意 (3) 問題 ア 海外のクラウドサービスの利用が該当しないか 当該クラウドサービスにおける契約約款等で,個人データを直接取り扱わな いとの規定があり,かつ,実際に取り扱わないようなアクセス制御がなされ ていれば,第三者提供には当たらない(パブリックコメントへの回答512 番) イ 国際的なゲノムデータ共有等が該当しないか 学術研究機関が行うものであれば,法76条1項3号により除外されている。 ただし,民間医療機関や企業の研究機関は,これには該当しないとされてい るので注意が必要。 13. 匿名加工情報の範囲と活用方法が整備された (1) 匿名加工情報とは?

(27)

個人情報に含まれる記述の一部削除又は復元できない方法での置き換え ※以下の例は「ガイドライン(匿名加工情報編)」から抜粋。 例1)氏名,住所,生年月日が含まれる場合 氏名の削除,住所の削除(又は市区町村レベルまで残す),生年月日 の削除(又は生年月レベルまで残す) 例2)ID,氏名,住所,電話番号が含まれる場合 ID,氏名,電話番号の削除,住所の削除(又は市区町村レベルまで 残す) 例3)特異な記述がある場合 症例数の極めて少ない病歴がある場合は,当該病歴を削除 例4)個人情報データベースの特質を踏まえる場合 小学校の身体検査結果を匿名加工情報にする場合,例えば 170cm とい う他の児童に較べると差異の大きい情報があるときは,「170cm 以上」 ではなく「150cm 以上」という分類にする。 ② 個人識別符号 個人識別符号の全部の削除又は復元できない方法による置き換え (2) 匿名加工情報を取り扱う者の義務 ア 匿名加工基準の作成基準の遵守(法36条1項) 前掲の匿名加工情報の基準に合致するような加工方法 イ 加工方法に関する安全管理(法36条2項) ウ 匿名加工情報を作成したことの公表(法36条3項) インターネットの利用その他適切な方法で行う(規則21条) エ 匿名加工情報を第三者提供するときは,提供する情報の項目,提供方法を公 表し,提供先に匿名加工情報であることを明示(法36条4項,法37条) しかし,本人の同意は不要! オ 識別行為の禁止(法38条) (ア)自ら作成した匿名加工情報 本人を識別するために他の情報と照合する行為 (イ)他者が作成した匿名加工情報 受領した匿名加工情報を復元するための情報を取得する行為 受領した匿名加工情報を本人識別情報と照合する行為 例)自ら有する非匿名加工情報との共通要素を抽出する行為 カ 結論 匿名加工情報の作成は,第三者提供を行う場合には必要だが,第三者提供を 予定していない場合は,かえって煩雑な措置を執る義務を生ずる。 -25-

(28)

個人情報取扱事業者は、利用目的を変更する場合には、変更前の利用目的と「相 当の」関連性を有すると合理的に認められる範囲を超えて行ってはならない。 (2) 新法15条2項 「相当の」を削除。 解釈としては「本人が通常予期しうる限度内」。例として「電力会社が収集した各 家庭の電気使用量を家電制御技術の研究開発に用いる場合」(山口国務大臣の国会 答弁) 正直,どこまで許されるのか,未だよく分からない。 以 上

(29)
(30)

医 療 の 確 保 と 患 者 サ ー ビ ス 向 上 の た め

◆ 診 療 に よ る 患 者 ・ 市 民 の 意 識 啓 発 の た め

以 下 の よ う な 取 り 組 み を し て い ま す 。

◆市 民 向 け出 前 講 座 ◆

「 上 手 な 医 療 の か か り 方 」 や 医

療 に 関 す る 知 識 の 啓 発 を 目 的

に出 前 講 座 を開 催 しています

◆医 療 安 全 研 修 会 ◆

医 療 従 事 者 向 けに研 修 会 を開 催

しています(過 去 の研 修 会 資 料 も

HPに掲 載 しています)

◆医 療 安 全 相 談 窓 口 ◆

患 者 ・市 民 からの医 療 に関 する相 談 等 に応 じ、

問 題 解 決 へのお手 伝 いをしています(よくある相

談 事 例 などがHPでご覧 いただけます)

◆医 療 安 全 情 報 の提 供 ◆

厚 生 労 働 省 通 知 をはじめ、医 療 機 関 にお

ける医 療 安 全 の取 り組 みに必 要 な情 報 を

随 時 提 供 しています

◆メルマガの配 信 ◆

医 療 従 事 者 向 け に 、 医 療 安 全 研 修 会 の お

知 らせや相 談 事 例 の紹 介 など、医 療 安 全 に

関 する情 報 をメールで配 信 しています

◆医 療 安 全 推 進 協 議 会 ◆

市 域 の 医 療 安 全 推 進 の た め の 方 策 等 を

検 討 するため、協 議 会 を設 置 しています

◆患 者 啓 発 リーフレット◆

患 者 さんとお医 者 さんとのより良 い関 係 づくりのためのリーフレット『お医 者 さん

(31)

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医療安全メールマガジンとは ◆

横浜市健康福祉局医療安全課から、主に市内の医療従事者向

けに、医療安全の推進や患者サービスの向上などに役立つ情

報を定期的に(月 1 回程度)配信するメールマガジンです。

(平成 20 年 10 月創刊)

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◆ http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/iryou-anzen/ml/

配信する主な内容は

▽ 医療安全相談窓口に寄せられた相談事例の紹介

▽ 参考となる医療安全の取り組み事例

▽ 医療安全に関する研修会のご案内

ほか

(32)

医師の説明を 「

十分に

理解できましたか?

その施術は、「

今すぐ

必要な施術ですか?

施術の内容や契約について

十分に説明を受け、納得を

した上で施術を受けましょう!

・「今すぐ契約すれば安くなる」など、即日

の施術や契約を強引に勧められた。

・希望していない施術をしつこく勧められた。

美容目的の施術は、

多くの場合、緊急性が低いと

考えられます。冷静に考えて!

・施術の効果、想定される副作用や合併症

・他の施術方法(選択肢)の有無

・施術の費用(保険適用の有無)、回数

・解約条件などの契約内容

etc.

心配なことがある場合や、希望外の施術を勧められた場合には、

医師などから十分な説明を受けた上で、落ち着いてよく考えて

から施術を受けるか決めましょう。

施術の前に

再チェック

どんな施術を行うのか、

きちんと説明を受けましたか

チェックは2つ入りましたか?

以下のようなことを理解できているか、

もう一度、よく考えてみてください。

以下のようなことがあれば、必要な施術なの

か、もう一度よく考えてみてください。

今すぐ必要なら、 チェック! 十分に納得したら、 チェック!

困ったら相談しましょう

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