第6回 生命の多様性
生物学 1
生物の数と分布
2015年前学期
2015年5月25日版個体群、コゲラの生態
∼
Topics ∼
魚の巣? ミステリーサークル
∼ これからも海からの新発見は続出する奄美大島と加計呂麻島の間、大島海峡
いつも波静か、白砂と珊瑚礁、島、入江
1995年に25 30mの改訂で丸い構造物が
発見された。
間もなく、シッポウフグの仲間が造ってい
ることもわかった。メスを呼ぶ。
2013年に論文報告、今年、国立科学博物
館の研究者が新種、アマミホシゾラフグ
を記載。
https://www.youtube.com/watch?v=f4P9qOdxXps
http://www.marinestation.jp/mysterycircle.html
21日の報道は、ニューヨーク州立大国際生物種探査研究 所が選ぶ2015年の「世界の新種トップ10」に選ん だというもの。第11回 奄美御大島の自然もお楽しみに
∼
Topics ∼
ベランダの巣箱で、シジュカラが7個の卵を抱卵中(たぶん、二回目の営巣)
最初覗いたら、卵が7つ
すぐにカメラをとってきて再び開けたら、母?鳥が抱卵中、怒られた。
生物季節
この後、講義の中で、ワイタム森 のシジュウカラの産卵日など参照 横瀬、東大界隈では雛の声が にぎやかなので、 たぶん、1度巣立たせた後の 2回目の営巣∼
Topics ∼
生物音響
オオアオシャク?幼虫(芋虫)がコブシを齧る音がよく聞こえた
動物音声モニタリング
Acoustic Data for Animal Monitoring
コブシの新葉を食べるオオアオシャク?の幼虫・・・噛む音した!
その後、警戒(擬態)姿勢、シジュウカラにかまっている間に隠れて
しまった・・・意外と素早い
http://biodb.i.hosei.ac.jp/nagaike/mPhoto/11/07/110711203547.jpg音を流して
お聞かせしました。
∼
Topics ∼
我が家に、インコ4兄弟きました。性別不明、にぎやかです。
伴侶生物?
インコは自然(オーストラリアなど)では、群れで行動しています。 セキセイインコ等は、家畜(飼育して繁殖もさせている)になって いますが、多くの大型オウムなどは生息地で捕獲されていて、自然 破壊になっています。(営巣木を切り倒してしまうなど)講義スケジュール(計画)
1
4月13日 オリエンテーション:本講義の概要紹介
自然科学としての生物学の基本1(進化と進化論、生物の多様性)
2
4月20日 生物学の基本2(DNA,遺伝学、生態学)
3
4月27日 生命の多様性1(形態、行動、生態の多様性)
4
5月11日 生命の多様性2(形態、行動、生態の多様性)
5
5月18日 生命の多様性3(形態、行動、生態の多様性)
6
5月25日 生物の数と分布(個体群、コゲラの生態)
7
6月 1日 生態系のしくみ(群集と生物間相互作用)
8
6月 8日 生態系のしくみ(共生)
9
6月15日 日本の自然(環境の多様性、日本の特徴)
10
6月22日 日本の自然(森林、ツキノワグマとドングリ)
11
6月29日 日本の自然(奄美大島の自然、ルリカケスとドングリ)
12
7月 6日 日本の自然(阿武隈山地の自然、大震災と自然)
13
7月13日 生態系の管理(生物多様性と固有性)
14 7月20日 生態系の管理(外来種と課題)
7月27日期末試験期間休講15
8月 3日
これからの地球、人類、日本の社会(J. ダイアモンドDVD他)
※授業内容、予定 → 毎週、ホームページ等で確認してください。
個体から生態系まで
個体
個体群
群集
生態系
景観
分子
DNA
細胞
器官
個体
個体群
群集
生態系
景観
地域
地球
宇宙
生態学
生物学
獣医学
狭
義
広
義
エ
コ
人間社会
スケールの考え方、階層性
生態学
生理学
行動学
遺伝学
進化学
C. Krebs “Ecology” p.2 から再描画
この講義の範疇
+社会学
保全生態学、生態系管理、合意形成、リスク管理
来週この辺りも簡単に説明
生態学
生物の
分布
と
数
、
生物の
分布
と
数
を決める物理的、化学的、
なにより生物学的な特徴と
関係
について書いた本
(ベゴンら『生態学』第4版)
(2005) 738ページ第4版翻訳
2013年3月刊行Elton
の定義を引用
“Ecology” Charles Krebs
“Ecology” Begon, Townsend & Harper
生態学
今日は、主に 分布 と 数 について
思い出そう ・・・ 科学 としての生物学 生態学
2つのなぜ Why と How
生態学用語 生態的地位 ニッチ
niche
distribution
アブラナ科の植物は、だいたい畑や草地にある。
産卵や交尾相手探しのために飛んでいるのも、その辺り。
の、空間的、時間的な位置 は 分布
例えば、モンシロチョウは、自然にはユーラシア大陸と北アフリカ
の温帯∼亜寒帯にいた。人(作物)とともに移住し
(「外来種」)
、
今は、北アメリカ、オーストラリア、NZなどにも分布している。
本州ではだいたい蛹で越冬する?この辺りだと3月頃から成蝶が現れ、10月頃まで
4回前後産卵季節がある。幼虫はアブラナ科の葉を食べる(だいたいアブラナ科の
植物の葉についている)。
分布 どこに いるか
数 どれだけ いるか
生態学用語 個体群サイズ 集団を構成する個体数
population size
例えば、日本の人口は約1億2000万人。いちばん、正確に判ってい
る動物(生物)の数。産まれたり、死んだり、日本から出て行った
り、入って来たり、記録漏れもあって、いつも変化している。
野生生物の数を正確に知ることは、無理。
だいたいの数、といってもそれでも「正確」といってよい数もある。
長期間の傾向として、増えている、減っている、変動しているなど。
例えば、日本の人口は約1億2000万人。いちばん、正確に判ってい
る動物(生物)の数。産まれたり、死んだり、日本から出て行った
り、入って来たり、記録漏れもあって、いつも変化している。
日本の人口は、長期的(100年位)には減る傾向に変わったところ。
Wytham Tit Study @WythamTits 2015/05/06
We expect very few new nests. Great tit numbers (N=322 nests) are up on last year & blue tits ( N=284 nests) are down
オックスフォード大学ワイタム森(研究林)の巣箱でのシジュウカラの研究 2種で1000以上の巣を毎年観察し ている、 70年間ぐ らい研究が続い ている! ワ イ タ ム森の研究紹介 https://www .youtube.com/watch?v=akqPnqQF7ro シジュウカラの産卵した営巣数、雛が孵化した腹数、巣立った腹数(最近10年)
生息密度
density
ワイタムのシジュウカラは、なわばりを持っている 390haの研究林に、300 400羽程度 つまり1ha に1つのなわばりがある 巣箱をかけているので、自然の密度よりは「相当」高い と思われる。 自然の中では、樹洞、庭なら巣箱やひっくり返した底(上)に穴のある植木鉢など に営巣している。 アオガラはシジュウカラより小さく、弱い。 日本のシジュウカラもだいたい同じぐらいなわばりをもつが、それほど高密度で 観られる場所は、石田は知らない。東大本郷・弥生キャンパスに5∼6なわばり?350 なわばり / ha
多く用いられるのは、個体巣密度 700羽 / ha の繁殖(親鳥雌雄)個体 ・・・ など アホウドリのように、コロニー(集団)で営巣すると数えやすい(目の前にみないる 森林の鳥では、なかなか全個体は見えない。 なわばりを持っていない個体も、すくなからずいる(こっそり?) 通過、訪問、通過個体もいる → 移出、移入個体などとも言える(把握できた場合) 繁殖していない個体、なわばりももっていない(あぶれ)個体 つがい以外の前年のこどもなどがいっしょにいることもあるhttp://www.zoo.ox.ac.uk/egi/research-at-the-egi/study-sites/
オックスフォード大ワイタムの森のシジュウカラの研究説明
Wytham Tit Study @WythamTits 2015/05/20
We now have>5000 tit eggs!Laying is v. synchronisd-90% of clutches started within 2 wks.Now we await 5000 nestlings..
Wytham Tit Studyさんがリツイート
Ella Cole @EllaFCole2015/05/21
Building tits out of caterpillars:1g->20g in 14 days. Human equivalent=7lb newborn growing into 10 stone teen in 2wks!
Wytham Tit Studyさんがリツイート
Ella Cole @EllaFCole 2015/05/24
Lots of happy nestlings in Great Wood today.This little fatty weighd in at 21.3g (in 98th percentile for Wytham GTs)!
シジュウカラ巣立ち雛の体重 平均18.43g
サンプル数90,671羽 !!! この仔は、特別大きい
Johan Nilsson @_Jni_ 2015/05/20
They grow up so fast... Hope to se you soon again :)
番号の入った金属の足環(長持ちする)と 双眼鏡で「個体識別」できるプラスチック のカラーリングをつける。
イングランドとウェールズのアオサギの個体数の変化
日本全国で「近年」、アオサギは「増えている」
夏だけ
冬だけ
M Begon, JL Harper & CR Townsend, “Ecology” p.323
関東地方のカワウの個体数の変化
(日本野鳥の会/NPO バードリサーチ)
環境省自然環境基礎調査(第3回/第5回)
カワウは漁業、森林被害も課題に
スズメ が 減っている ?
九州で捕獲(狩猟)されたスズメ類の数、飯田繁 (2004)
0
375,000
750,000
1,125,000
1,500,000
1965
1975
1985
1995
九州
ヨーロッパのイエスズメも激減している
「子連れスズメが少なくなっている」 三上修 (2008)
ブリテン島のコアカゲラは10分の1に減った
野生動物(生物)の 数や分布は変動する
どのような 関係(原因)で変動するのか
個体群(集団)全体としては
元の数 + 出生数 - 死亡数
一地域(集団の部分だけ)を観察すると
+ 移入 - 移出
で変化後(次の時)の数になる
dN/dt = r N = (b-d)N
数を決める関係 捕食者は食べてその相手の数を減らす
食う食われる関係
http://en.wikipedia.org/wiki/Functional_response
食べられた数 被食者(食べられる生物)の生息密度数を決める関係 被食者は捕食の数に影響を与える
3つ位の、基本的なパターン(様式)が観察される
飽和、食べきれない資源が増えると、その資源を利用する生物も増える? 短期には、必ずしもそうとは言えない。
M Begon, JL Harper & CR Townsend, “Ecology” p.298
ヤマネコとウサギの個体数の変化
ワムシとクロレラ
次回、群集・生態系のしくみでもうちょっと前後の説明をします。
と が競争者の場合
種1の
個体数
種2の
個体数
おなじ場所に居られる数は、他の種にも影響される 例)ワイタム森のアオガラ(シジュウカラより小さい)
dN/dt = r N
K は環境収容力
dN/dt = r N
( )
N
K-N
M Begon, JL Harper & CR Townsend, “Ecology” p.81