末日聖徒イエス・キリスト教会
ご
案
内
http://www.ldschurch.jp/
アジア北地域管理本部 〒106-0047 東京都港区南麻布5-10-30 電話 03-3440-2351（代表）末
まつ日
じつ聖
せい徒
とイエス・キリスト教会は主イエス・キリストを長としたキリスト教会です。
教会の中心となる目的はすべての人々がキリストのもとに来て救いを得ることです。
この使命を果たすため，教会は主イエス・キリストが示された形と方法で組織されています。
それは，「聖徒たちをととのえて……わたしたちすべての者が，神の子を信じる信仰の一致と
彼を知る知識の一致とに到達」するためでもあります（新約聖書／エペソ人への手紙4章12−13節）。
目 次 教会の教え･･････････････････････････････････････････････････2 教会の歩み･･････････････････････････････････････････････････6 喜びを分かち合う････････････････････････････････････････････8 家族を強める･･･････････････････････････････････････････････10 社会とのつながり･･･････････････････････････････････････････12 教会の組織･････････････････････････････････････････････････14 家族──世界への宣言･･･････････････････････････････････････16 信仰箇条･･･････････････････････････････････････････････････17教会の教え
末日聖徒イエス・キリスト教会（The Church of Jesus
Christ of Latter-day Saints）は，1830年にアメリカ合
衆国ニューヨーク州フェイエットで，ジョセフ・スミス・
ジュニアにより組織された，イエス・キリストを基とした
教会です。一般にモルモン教会，あるいはモルモン教と
も呼ばれています。
人生の目的
モルモン書＊1に登場するある預言者は次のように述べました。 「人が存在するのは喜びを得るためである。」ジョセフ・スミスも こう語っています。「幸福こそ，わたしたちの存在する目的であり 計画である。」 この地上に住むすべての人々は，肉体と霊を持っています。こ の二つが一つとなってそれぞれの人が形成されるのです。わたした ちは，この地上に生まれる前は霊の状態で，天の父である神ととも に生活していました。わたしたちは文字どおり神の子供であり，神 の神聖な計画により肉体を得，この地上に生まれてきました。いろ いろな経験をし，この世での生活を終えてからまた神のもとに帰り 永遠に住むためのふさわしさを証明するために生まれてきたので す。イエス・キリストが亡くなった後に復活したことにより，すべて の人は死んだ後に復活します。また，イエス・キリストの贖あがない＊2によ り，あらゆる人がイエス・キリストの愛と憐あわれみ，そして罪の赦ゆるしを 受けられるようになりました。あらゆる人に，それぞれのふさわし さ，そして救い主イエス・キリストの儀式と教えに対する従順さによ り，永遠の命を受け，神と永遠に住むことのできる可能性がある のです。神会
末日聖徒イエス・キリスト教会の主たる教義の一つに，父なる神 と御子イエス・キリスト，そして聖霊に対する信仰があります。こ れらの御三方は神会を構成しておられます。目的においては 一つですが，それぞれ別個の御方です。キリスト教会
この教会は，キリスト教会ですが，カトリック教会，プロテスタン ト教会のいずれでもありません。イエス・キリストが最初に組織 された教会が，19世紀に回復された教会なのです。神聖な神権の権能
神より人に託された権能を，神権と呼びます。教会は神聖な権 能の必要性を強調しています。 当教会の最初の預言者であり，初代大管長であるジョセフ・ スミスは次のように教えています。「福音を宣のべ伝え，その儀式 を執行するためには，人は預言によって，また権能を持つ者によ る按あん手しゅ＊3によって，神から召されなければならない。」原則と儀式
ジョセフ・スミスは，イエス・キリストの福音の第一の原則と儀 式とは，「第一に主イエス・キリストを信じる信仰，第二に悔い 改め，第三に罪の赦しのために水に沈めるバプテスマ，第四に 聖霊の賜たま物もの※4を授けるための按手である」と述べました。 バプテスマ（浸礼）は聖書に記されている水に沈めるバプテスマ の様式に従い，罪の赦しを受けるために行われます。続いて，聖 霊の賜物を授ける按手の儀式により，教会の会員となることを確 認します。 幼児は罪を犯すことができないので，自らの行動に責任が持て る年齢，すなわち8歳になるまではバプテスマを受けません。絶えざる啓示
全教会を導く神聖な神の啓示は，預言者である教会の大管長を 通して与えられます。1830年に教会が組織されて以来，連綿 と召されてきた歴代の大管長を，末日聖徒はアブラハムやモー セ，ペテロ，聖書の中に現れるその他の指導者と同じ意味で預 言者と考えています。 用語 説明 1. モルモン書……4頁の「聖典」の項を ご参照ください。 2. イエス・キリストの贖い……イエス の 贖しょく罪ざいは，全人類を肉体の死から贖 う。贖罪により，キリストを信じる信 仰をもって悔い改める人は，霊の死 からも贖われる。 3. 按手……神権の儀式の一部として， 人の頭に手を置く行為。 4. 聖霊の賜物……バプテスマ（浸礼）を 受けて教会員となったすべてのふさ わしい人に授けられる，絶えず聖霊 の影響力を受けるという権利。 祈りをするイエス・キリスト 使徒に神権を与えるイエス・キリスト バプテスマ聖典
『モルモン書──イエス・キリストについてのもう一つの証あかし』※は， 『聖書』と同様，神から霊感によって与えられた聖典です。 使徒（イエス・キリストの弟子）と預言者を通して，神は神の子 供たちに聖典と呼ばれる神聖な書物をお与えになりました。聖 典は，神と神の愛，神の教えを知るうえで助けとなります。聖 典を集めた最も有名な書物は聖書です。聖書に加え，末日聖徒 は以下の書物を聖典として受け入れています。 『モルモン書──イエス・キリストについてのもう一つの証』 …… 古代アメリカ大陸の民に対する神と主イエス・キリストの導 きの記録。 『教義と聖約』…… 末日におけるイエス・キリストの教会の設立 と規定のために与えられた，神からの啓示と霊感された宣言を 集約したもの。 『高価な真珠』…… ジョセフ・スミスによる啓示と翻訳と著述 の選集。結婚と家族
末日聖徒イエス・キリスト教会の会員は，家族は地上における 第一の基本単位であると考えています。家族とともに，自制心， 犠牲，誠実，労働の価値を学び，愛すること，分かち合うこと， 互いに奉仕することについて学びます。 神殿とは，神と永遠に住むために必要な儀式を行うために特別 に建てられた神聖な建物のことです。この中で行われる儀式の一 つに死後も続く「永遠の結婚」の儀式があります。 神殿は神聖であるため，通常の礼拝堂とは異なり，教会の指導 者にふさわしいと認められた会員だけが入ることができます。 家族が結び合わされて永遠に生活し，進歩するという概念は， 末日聖徒の教義の核となっています。教会の神殿で執行される結 婚は死によって消滅することはありません。むしろ，この方法によっ て「結び固められた」結婚と家族の関係は，イエス・キリストの教え を忠実に守るならば，永遠に続きます。1995年に，教会の指導者 は「家族──世界への宣言（16頁をご参照ください）」と題する公式 の宣言によって結婚と家族の大切さを強調しました。教会の教え
末日聖徒は，モロナイという名の天使がジョセフに 現れ，金属の板に刻まれて地中に埋められた記録 を見せた，と信じています。その記録には，古代 アメリカ大陸に住んでいた人々の宗教的な歴史が 記されていました。ジョセフ・スミスはこの記録 を翻訳しました。この記録はモルモン書として知 られており，1830年に出版されました。1909 年には，日本語に初めて翻訳されました。 ソルトレーク神殿道徳に関する教え
教会ではイエス・キリストが教えられた道徳に関する厳格な律法 を教え，会員はそれを遵守しています。この律法には，正直， 高潔，法に対する従順，独身者の純潔，既婚者の貞節などがあ ります。教会は堕胎，ポルノグラフィー，ギャンブル，その他の有 害な行為に反対しています。健康に関する教え
1833年，神は「知恵の言葉」という健康に関する教えをジョセ フ・スミスに示されました。「知恵の言葉」は，たばこ，アルコール 性飲料，茶，コーヒーの使用を禁じる教えです。 「知恵の言葉」は，賢明な食習慣や肉体的・精神的健康がもたら す良い影響についても教えています。教会は，非合法なものであ れ合法なものであれ，また処方されたものであれ，規制されたもの であれ，あらゆる薬物に関して，その誤用や乱用は「知恵の言葉」に 反する行為だと考えています。什
じゅう分
ぶ んの一・財政
什分の一の原則，すなわち自分の収入の十分の一を神の業のた めに自主的にささげることは，旧約聖書の時代から知られてい ました。アブラハムはメルキゼデクに什分の一を納めました（旧 約聖書／創世記14章17−20節）。 什分の一の律法は主が御自分の教会の資金をお集めになる方 法です。今こん日にち，末日聖徒イエス・キリスト教会の忠実な会員は皆， 什分の一として自分の収入の十分の一をささげています。什分の 一の基金は会員やその他の人々に益をもたらす建設，教育，福祉， 伝道活動，人道支援活動やその他の活動の資金援助に使われ ます。 『モルモン書──イエス・キリストについ てのもう一つの証』，月刊誌『リアホナ』 についてのお問い合わせは，下記にて承 ります。 ▲ アジア北地域管理本部 広報部 月∼金曜日 8：30-17：15 Tel: 03-3440-3949 また，『モルモン書──イエス・キリスト についてのもう一つの証』に関しまして はホームページよりお申し込みいただき ますと，無料でお送りいたします。 ▲ http://www.ldschurch.jp教会の歩み
1830年の創立以来，教会は著しい成長を遂げています。
現在，教会は世界中で1,400万人を超える会員（2011年
現在）を擁しており，会員数は平均して3年ごとに100万人
の割合で増え続けています。
最初の示現･──･教会の設立
1820年の春，ジョセフ・スミスは家の近くの森に入って，どの教 会に加わるべきか知るために祈りました。彼の祈りにこたえて， 天の御父と御子イエス・キリストが彼の前に御みすがた姿を現されました。 御父である神とその御子イエス・キリストが御姿を現されたジョ セフ・スミスの最初の示現は，イエス・キリストの福音を地上に回 復する業の始まりを示しています。1829年，ジョセフ・スミスはキリ ストの教会を組織するために，神権の権能を受けました。1830年， 何世紀も前に存在していたイエス・キリストの教会が再び組織さ れ，地上に回復されました。ジョセフ・スミスが1844年にイリノイ 州カーセージで殉教した後，ジョセフに次いで教会の預言者となっ たブリガム・ヤングは，啓示を受けて教会員を西へ導きました。 1847年に開拓者の最初の一団が到着したユタ州ソルトレーク・シ ティーには，末日聖徒イエス・キリスト教会の本部が置かれ，現在 に至っています。日本での末日聖徒イエス・キリスト教会
の歴史
日本人として最初に当教会と接触したのは岩いわ倉くら具とも視みとその使節 団です。 1872年，右大臣であった岩倉具視が，異文化を視察するために 世界を旅行したときのことでした。岩倉使節団は雪のためユタ州 で立ち往生してしまい，教会の本部があるソルトレーク・シティー に19日間滞在しました。そのとき以来，日本人と教会の会員との 親交が始まったのです。 第二次世界大戦後，日本の教会員は何年もの間，教会の代表 者と定期的に接触することができませんでした。しかし，末日聖 徒の軍人が戦後日本に駐留し，教会の発展に寄与したのです。 1945年，佐さ藤とう龍たつ猪い氏がバプテスマを受け，それから間もなく，第 二次世界大戦で日本と戦った末日聖徒の軍人たちが宣教師となり， 日本を伝道活動の場として開いていきました。 肖像画：ジョセフ・スミス日本での最初の宣教師
1901年9月1日，ヒーバー・J・グラントとほかの3人は，イエス・ キリストの福音を宣のべ伝える地として，日本を奉献する祈りをさ さげました。 末日聖徒イエス・キリスト教会は北アジアの中でまず日本に最初 の宣教師を送りました。 1901年8月，ソルトレーク・シティーの初代市長の息子であり，後 に教会の大管長となったヒーバー・J・グラントがほかの3人ととも に横浜に到着しました。一行は自費で来日したのです。 末日聖徒イエス・キリスト教会の会員はボランティアとして教会 の指導者を務める一方，それぞれ職業を持っています。ヒーバー・ J・グラントも銀行，保険，製造関連で大規模な会社を幾つか経 営していました。 グラントに同行して来日したのは，タバナクル合唱団※1の副隊長 であったホレス・S・エンサイン，経験を積んだ教会の宣教師ルイ ス・A・ケルチ，そして18歳の青年で，葬儀業を営む父親の下で働 いていたアルマ・O・テーラーでした。 写真：最初に来日した宣教師のヒーバー・J・ グラント（左下）とほかの3人 絵：最初の示現 アメリカ（海外）にて 日本にて ジョセフ・スミス ── 最初の示現1820
年 ニューヨーク州にて末日聖徒イエス・キリスト教会設立1830
年 モルモン書出版 最初の神殿，カートランドに完成1836
年 ジョセフ・スミス死去1844
年 教会を導く責任は，先任使徒である ブリガム・ヤングに引き継がれる ブリガム・ヤングの指示の下に 末日聖徒の開拓者，西へ移動開始1846
年 末日聖徒の開拓者が， 7月にソルトレーク盆地にたどり着く1847
年1872
年 岩倉具視と使節団，ソルトレーク・シティーを訪問1901
年 日本で最初の宣教師，伝道活動開始1909
年 モルモン書の出版開始1945
年 第二次世界大戦後，休止していた伝道活動再開1980
年 東京に神殿完成2000
年 福岡に神殿完成 全世界160か国以上に1,400万以上の会員。 現在 12万人を超える教会員が約300か所で集会を開いている 年 表 用語 説明 1. タバナクル合唱団 ……世界的に有名 なモ ル モンタバ ナ クル 合 唱 団 は， 1847年に末日聖徒の開拓者たちが ソルトレーク盆地へ着いてから間も なく組織された，340人から成る合 唱団です。合唱団員はボランティア として参加しています。喜びを分かち合う
末日聖徒イエス・キリスト教会は，現在自費で活動する
宣教師を年間5万人以上送り出し，回復されたイエス・
キリストの福
ふく音
いんを熱心に伝えています。
伝道活動
イエス・キリストは，「世界中に出て行って，福音を宣のべ伝える ように」と命じられました。末日聖徒イエス・キリスト教会の会 員は，このイエス・キリストの教えに従っています。 宣教師プログラムは，聖書の時代に二人ずつ組になって伝道に 派遣された様式にのっとって行われています。すべての宣教師は 無報酬で，通常1年半から2年間の伝道中は自費で生活します。宣教師
末日聖徒イエス・キリスト教会は，自費で活動する5万人以上の 宣教師を現在世界中に送り出し，回復されたイエス・キリストの 福音を熱心に教えています。 宣教師たちは，福音を通して見いだした喜びを人々に伝えていま す。救い主はこう教えられました。「あなたがたは行って，すべての 国民を……教えよ。」（新約聖書／マタイによる福音書28章19−20 節） 教会員は，福音を伝えることで人々と主に愛を示すことは特権 であると考えています。 19歳以上の男性と21歳以上の女性は故郷，家族，学校，友人， 娯楽から離れて伝道に出ることができます。彼らは遠方の地域や 国へ出向き，その地域の人々に福音を教えます。定年を迎えた多く の男性，女性，夫婦も宣教師として奉仕する道を選んでおり，そ の多くは人道支援に携わっています。 専任の宣教師は18か月，あるいは2年間，末日聖徒イエス・キリ スト教会の公式な代表者として自ら進んで奉仕します。金銭的な 報酬を受けることは一切ありません。宣教師は自分で生活費を賄 いながら，世界の各地で，福音を教えるだけでなく，特に被災地 や教育の場面で奉仕しています。日本に送られる外国人宣教師
これまで何千人もの男女が，ボランティアの宣教師として日本に 来ました。今こん日にち合衆国やカナダ，オーストラリアと日本の間にあ る友情の大きな架け橋は，日本人への愛と敬意を抱いて帰国し たこれらの若い宣教師の影響によるところもあるでしょう。 エルバート・D・トーマスは第二次世界大戦前，宣教師として5年 間日本で働きました。帰国後，彼は合衆国上院議員となりました。 その立場を生かし，大戦中，歴史的な町である京都や，皇居を爆 撃しないという決議に影響を与えることができました。 A・レイ・オルピンは第二次世界大戦後の1946年から1964年ま でユタ大学の学長を勤め，他の州から親日的なユタ州に移住して きた日系人社会と交流を持ち，その地の日系人社会に貢献しました。 ノーマン・D・シャムウェーは1978年から1990年まで合衆国下院 議員として働き，その間レーガン大統領やブッシュ大統領と親しく 働きました。彼は訪米中の日本の国会議員を常にもてなし，日本 においても様々な指導者と会見しました。世界中に広がる伝道部
教会は世界中で350に及ぶ伝道部を管理しています。現在約 5万2,000人の末日聖徒が世界中で福音を宣べ伝えています。 その中の約860人が日本で伝道しています。また，伝道に出る 日本人宣教師は，毎年100人以上います。大半が日本国内で伝道 しますが，アメリカやその他の国で伝道する人もいます。 これらの宣教師の働きの結果として，2010年には世界中で27万 2,814人が教会に加入しました。福音および言語訓練
全ての宣教師は任地に出発する前に，宣教師訓練センター （Missionary Training Center, 略称MTC）で福音および言語訓練を受けます。 人々にその人々の言語で福音を教えることができるよう，多くの 宣教師は新たな言語を学ばなければなりません。また効果的に教 える技術を学ばなくてはなりません。宣教師訓練センターは米国 ユタ州プロボ市にあり，常時3,000人ほどの宣教師が3週間から12 週間の訓練を受けて任地に向かいます。 ユタ州プロボの宣教師訓練センター（MTC）
家族を強める
末日聖徒イエス・キリスト教会は家族は社会の基本単位
であり，子供が健やかに成長するうえで欠かすことのでき
ない場所だと考えています。そのため教会では，家族の
関係を強めるためのさまざまな活動を推奨し，行ってい
ます。
家族の大切さ
神は御自身の子供たちの幸福のために，家族を永遠の計画の中 心に置かれました。 家庭の中で子供たちは，愛，信頼，忠誠，協力，奉仕を学び ます。地域社会でどのように振る舞うべきかを学び，良い市民とし ての資質をはぐくみます。健全な社会は家庭の強さにかかっています。 つまり，家庭を強めることは社会と国家を強めることになるのです。 家庭は，世間の争いからの避け所でなければなりません。安心 し，大切にされ，受け入れられているとだれもが感じる場所であ るべきです。永遠の結婚・家族
「永遠に続く家族関係が神により与えられる」と信じる末日聖徒 イエス・キリスト教会の会員は，「死が二人を分かつまで」の結婚 ではなく，ふさわしい生活を続けるなら，永遠に続く「永遠の 結婚」の儀式を受けることができます。 神権の権能によって聖なる神殿で結婚が執り行われるとき，その 結婚は「死が二人を分かつまで」ではなく，永遠に続くものとなり ます。つまり，家族の交わりのすべてが墓を超えて続くようになる のです。家族──世界への宣言
教会の大管長会は，近年，神の永遠の計画における家族にかか わる多くの真理を世界に宣言しました。 末日聖徒イエス・キリスト教会は家族関係と家庭を大切にしてい ます。なぜならば家族は最も大切な基本単位であると信じるから です（16頁をご参照ください）。家庭の夕べ
末日聖徒イエス・キリスト教会では，「家庭の夕べ」というプログ ラムを奨励しています。 毎週1度，家族がともに集まり，天の父なる神について学び，必 要なことについて語り合い，簡単なゲームなどで楽しい時間を過ご す活動です。これを継続して行うことにより家族のきずなが強めら れ，一致し，堅固な家庭を築くことができるようになります。礼拝行事
わたしたちが家族として集う礼拝行事の中で最も基本的なもの は，聖せい餐さん会です。これは70分ほどの集会で，日曜日に教会の 礼拝堂で開かれています。 訪問者の方も自由に参加していただけます。 多くの人が家族一緒に出席し，子供たちも会衆の一員としてとも に集います。 通常の聖餐会では以下のようなことが行われます。 賛美歌 …… 会衆が歌う宗教的な歌（賛美歌集が各席に置かれて います）。 祈り …… 一般の教会員が行います。 聖餐式 …… 会員に聖餐のパンと水が配られます。 話者 …… 通常の聖餐会では，割り当てを受けた2，3人の話者が 話します。 礼拝行事の一部として寄付を募ることはありません。家族歴史
末日聖徒イエス・キリスト教会は，家族歴史活動に積極的に取 り組んでいます。 多くの会員は先祖の探究を行っています。神殿の中で行われる 儀式を通して，家族は永遠に結び固められることができます。 教会はユタ州ソルトレーク・シティーで，世界最大の系図図書館 である家族歴史図書館を運営しています。この図書館は一般公開 されており，膨大な数の出生，結婚，死亡などの記録を閲覧でき ます。いずれも無料で利用できます。 家庭の夕べの様子 聖餐式の様子 先祖の探求社会とのつながり
末日聖徒イエス・キリスト教会では，様々な人道支援活動
を通して社会への貢献を目指しています。
人道支援と福祉
大きな災害が世界各地で起こり，自力では対処しきれないほど の困難に直面している地域があります。末日聖徒イエス・キリス ト教会は，そうした地域の人々のために，教会員を通して援助を 提供できるよう備えています。 教会は人道支援を通し，宗教，人種，国籍を問わず，助けの 必要な人々の支援を行っています。これまで147か国に援助の手を 差し伸べており，年間の援助額は数十億円に相当します。 末日聖徒慈善事業団を通して，教会は以下のことを行っています。 ・ 食糧の配給 ・ 災害時の援助 ・ 被災地域へのプロジェクトのための基金提供および支援 ・ 自立を促す教育，支援 ・ 小規模事業を起業する人への支援断食献金
忠実な会員は1か月に1度，2食分の食事を抜き，その食事に相 当する金額またはそれ以上を，貧しい人や援助を必要とする人々 を助けるための基金に献金します。 断食献金は，基金としてそれぞれの地元や海外で助けが必要な 人々に食糧，住居およびその他の生活必需品を提供するために使 われます。英会話
毎週，日本中のあらゆる地域で，英語を話す宣教師が英会話教 室を教えています。 この活動は，日本人の方々のために，無料で行われています。 これまでに数多くの日本人の方々が，このような無料レッスンを通し て，英会話力を伸ばしてこられました。現在その多くの人が各界 で活躍されています。 被災地へ送る衛生キットの詰め込み作業モルモン・ヘルピングハンズ
教会員の善意を「差し伸べる手」として社会に貢献する，これが モルモン・ヘルピングハンズです。 末日聖徒イエス・キリスト教会が行う地域での奉仕活動と災害 時における支援提供のプログラムです。 モルモン・ヘルピングハンズでは，教会員はクリスチャンとしてそ の時間と才能を使って助けを必要としている人々や地域に援助の 手を差し伸べています。 援助の手を確実かつ継続的に差し伸べることができるように， モルモン・ヘルピングハンズではプロジェクトを組織的に運営して います。 おもな活動内容として，浜辺・河岸・街路などの清掃，草取り やごみ拾いなどの公園美化，困窮者への物資運搬などがあります。 また，災害時には救援物資の調達・搬入・運搬，スクールプロ ジェクト，義捐物資の作製・仕分・在庫管理，瓦が礫れきや泥の撤去・ 清掃作業，炊き出し，傾聴ボランティア・カウンセリング，レクリエー ションや音楽の提供，衛生用品キットの作製などを行います。 2011年東日本大震災ではこれらのボランティアの活動がメディア などに取り上げられ，評価されています。ホームページ
教会の活動を広く社会に理解していただけるように，広報活動 を行っており，その一環として教会公式のホームページを開設し， 末日聖徒イエス・キリスト教会について紹介をしています。 教会の内外に向けてホームページを通して多くの情報発信をし ています。○ The Church of Jesus Christ of Latter-day Saints
全世界に向けた末日聖徒イエス・キリスト教会の公式ウェブサイト ＞＞ http://lds.org/ ○ 末日聖徒イエス・キリスト教会日本公式ウェブサイト 日本向け末日聖徒イエス・キリスト教会の公式ウェブサイト ＞＞ http://www.ldschurch.jp/ ○
mormon.jp
末日聖徒イエス・キリスト教会の教えに興味がある方のためのウェブサイト ＞＞ http://www.mormon.jp/ ○ Goeigo英会話 末日聖徒イエス・キリスト教会が運営する英会話教室のご紹介 ＞＞ http://www.goeigo.org/The Church of Jesus Christ of Latter-day Saints
mormon.jp
末日聖徒イエス・キリスト教会日本公式ウェブサイト
Goeigo英会話 がれき除去作業
教会の組織
末日聖徒イエス・キリスト教会は世界規模の教会です。現
在の会員数は1,400万を超え，半数以上が合衆国以外の
国々の会員です。現在日本には約14万人の会員がいます。
モルモンの中心はユタ州と思われがちですが，ユタ州に住
む会員は全体のおよそ14パーセントにすぎません。
教会の構造と組織
末日聖徒イエス・キリスト教会は，神の子供たちを祝福するため に存在し，神の子供たち一人一人に教え，援助の手を差し伸べ， 一人一人の幸福と救いに必要な儀式を施します。 世界規模での発展を受け，教会は各地に130を超える神殿（2011年 現在）を建設しており，また日本には通常の礼拝堂が現在263箇 所あります。また，成人，青少年，子供向けの雑誌を50の言語で 毎月発行しているほか，93を超える言語で，1億部以上の『モルモ ン書──イエス・キリストについてのもう一つの証あかし』を発行して います。（5頁のご案内をご参照ください。）中央幹部
教会は大管長によって導かれています。大管長は預言者です。 預言者は教会を導くために主から直接の啓示と霊感を受けます。 大管長会および十二使徒定員会の会員は，教会の重要な方針を 決定する管理役員です。大管長会および十二使徒定員会の方針 は，おもに，世界中の地域会長会で働く七十人定員会の会員を通し て実施されます。 大管長会，十二使徒定員会，七十人第一定員会および第二定員 会，管理ビショップリックは，教会中央幹部と呼ばれ，教会のた めに専任で働く唯一の教会役員です。 その他の指導者および役員は，各地域でボランティアもしくは 自分の時間の一部を奉仕の業にささげる一般の指導者です。教育施設
教会が運営するおもな教育施設に，ユタ州プロボ，アイダホ州レッ クスバーグ，またハワイ州ライエにキャンパスを持つブリガム・ヤ ング大学，イスラエルにおける近東研究を目的とするエルサレムセ 写真：東京神殿（東京都港区南麻布）地理的区分
教会の基本的な地理的区分は以下のようになっています。 ・ ワードまたは支部と呼ばれる各地のユニットは日本に275（2011 年現在）あり，ビショップまたは支部会長という無報酬の指導者 により管理されています。 ・ ステークまたは地方部と呼ばれる隣接した複数のワードまたは 支部は日本に41（2011年現在）あり，ステーク会長または地方部 会長と呼ばれる無報酬の指導者により管理されています。 ・ さらに広範囲に及ぶ地理的地域内の複数のステークおよび地方 部は，地域会長会が管理しています。地域会長会は中央幹部に よって構成されます。日本はアジア北地域の中に位置しています。教会のプログラム
教会のプログラムは会員を教え導くものであり，また会員個人の 生活を支援し，豊かにするものです。以下のようなプログラムが あります。 聖 せい 餐 さん 会 ── すべての会員は毎週日曜日，礼拝のために集います。 各ユニットの会員は聖餐会で話をし，音楽を提供し，祈りをささ げます。神権者は聖餐を祝福し，教会の会員に配ります。 日曜学校 ── 12歳以上の会員は，宗教的な事柄とその実践を教 える日曜学校に出席します。教師は各ユニットの会員が務めます。 若い男性および若い女性 ── 12歳から17歳までの青少年は宗 教的な学習のために，また社交的および文化的活動，レクリエー ションのために集会や活動に集います。指導者は各ユニットの会 員が務めます。 初等協会 ── 3歳から11歳までの子供たちは毎週，教会につい て学び，ほかの子供たちと親しく交わるために集います。教師は各 ユニットの会員が務めます。 扶助協会 ── 18歳以上の女性が集い，宗教，家庭および家族， 奉仕，社交活動に関する指導を受けます。女性はまた，ビショップ または支部会長の代理として，毎月二人一組でほかの女性会員の 家庭を訪問し，霊感あふれるメッセージと導きを彼女たちの家庭 にもたらします。また，助けの必要な時に手をさしのべます。女性 には，指導する機会，教える機会，また知識を深め心を豊かにす る機会が与えられます。男性会員と同様，女性も教会の聖餐会で 教義に基づいた話をします。 神権定員会 ── 12歳以上の男性が集い，宗教的な事柄や，家族 を強めること，助けを必要とする人々を援助することについて学ぶこ ブリガム・ヤング大学（ユタ州プロボ） 聖餐会の様子 教会機関紙「リアホナ」（月刊） 教会機関紙「リアホナ」（月刊）家族──世界への宣言
わ
たしたち，末日聖徒イエス・キリスト教会の大管 長会と十二使徒評議会は，男女の間の結婚は神によって 定められたものであり，家族は神の子供たちの永遠の行 く末に対する創造主の計画の中心を成すものであること を，厳粛に宣言します。す
べての人は，男性も女性も，神の形に創造されてい ます。人は皆，天の両親から愛されている霊の息子，娘 です。したがって，人は皆，神の属性と神聖な行く末と を受け継いでいます。そして性別は，人の前世，現世お よび永遠の状態と目的にとって必須の特性なのです。前
世で，霊の息子，娘たちは神を知っていて，永遠の 御父として神を礼拝し，神の計画を受け入れました。そ の計画によって，神の子供たちは肉体を得ることができ， また，完成に向かって進歩して，最終的に永遠の命を受 け継ぐ者としての神聖な行く末を実現するために，地上 での経験を得られるようになったのです。神の幸福の計 画は，家族関係が墓を超えて続くことを可能にしました。 聖なる神殿において得られる神聖な儀式と聖約は，わた したちが個人として神のみもとに帰り，また家族として 永遠に一つとなることを可能にするのです。神
がアダムとエバに授けられた最初の戒めは，彼らが 夫婦として親になる能力を持つことに関連したものでし た。わたしたちは宣言します。すなわち，増えよ，地に 満ちよ，という神の子供たちに対する神の戒めは今なお 有効です。またわたしたちは宣言します。生殖の神聖な 力は，法律に基づいて結婚した夫婦である男女の間にお いてのみ用いるべきです。わ
たしたちは宣言します。この世に命をもたらす手段 は，神によって定められたものです。わたしたちは断言 します。命は神聖であり，神の永遠の計画の中で重要な ものです。夫
婦は，互いに愛と関心を示し合うとともに，子供た ちに対しても愛と関心を示すという厳粛な責任を負って います。「子供たちは神から賜わった嗣業であり」（詩篇 127：3）とあります。両親には，愛と義をもって子供たち を育て，物質的にも霊的にも必要なものを与え，また互 いに愛し合い仕え合い，神の戒めを守り，どこにいても 法律を守る市民となるように教えるという神聖な義務が あります。夫と妻，すなわち父親と母親は，これらの責務 の遂行について，将来神の御前で報告することになります。家
族は神によって定められたものです。男女の間の結 婚は，神の永遠の計画に不可欠なものです。子供たちは 結婚のきずなの中で生を受け，結婚の誓いを完全な誠意 をもって尊ぶ父親と母親により育てられる権利を有して います。家庭生活における幸福は，主イエス・キリスト の教えに基づいた生活を送るときに達成されるに違いあ りません。実りある結婚と家庭は，信仰と祈り，悔い改 め，赦ゆるし，尊敬，愛，思いやり，労働，健全な娯楽活動 の原則にのっとって確立され，維持されます。神の計画 により，父親は愛と義をもって自分の家族を管理しなけ ればなりません。また，生活必需品を提供し，家族を守 るという責任を負っています。また母親には，子供を養 い育てるという主要な責任があります。これらの神聖な 責任において，父親と母親は対等のパートナーとして互 いに助け合うという義務を負っています。心身の障害や 死別，そのほか様々な状況で，個々に修正を加えなけれ ばならないことがあるかもしれません。また，必要なと きに，親族が援助しなければなりません。わ
たしたちは警告します。貞節の律法を犯す人々，伴 侶や子供を虐待する人々，家族の責任を果たさない人々 は，いつの日か，神の御前に立って報告することになり ます。またわたしたちは警告します。家庭の崩壊は，個 人や地域社会，国家に，古今の預言者たちが預言した災 いをもたらすことでしょう。わ
たしたちは，全地の責任ある市民と政府の行政官の 方々に，社会の基本単位である家族を維持し，強めるた めに，これらの定められた事柄を推し進めてくださるよ う呼びかけるものであります。 この宣言は，1995年9月23日，ユタ州ソルトレーク・シティーで開催された中央扶助協会集会において， ゴードン・Ｂ・ヒンクレー大管長により，メッセージの一部として読み上げられたものである。末日聖徒イエス・キリスト教会
大管長会ならびに十二使徒評議会
家 族
世界への宣言
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