工業作業における人体に対する影響 藤本 けい肺 遊離けい酸(SiO2) による作業でおこります 金属、鉱業、隧道建設業、石材加工業、ガラス工業 石綿肺 クリソタイル 肺ガン クロシドライト 胸膜中皮腫 アモサイト 金属 無機鉛化合物 貧血、末梢神経障害(下垂手) 鉛中毒 腹部の疝痛や腎障害 有機鉛化合物 四アリキル鉛によりおこります 不眠、幻覚、悪夢(神経症状) 水銀 (金属水銀、無機水銀、有機水銀) 金属性水銀中毒 蒸発しやすい 脳、人指のふるえ、精神障害 吸入中毒 肺炎、口内炎 無機水銀中毒 経口的中毒、腎臓 ―> 血尿、蛋白尿、無尿、尿毒症 有機水銀中毒 メチル水銀 ミナマタ病 エチル水銀 脳(しびれ感、視野の狭窄、失調) カドミウム 肺、腎臓 急性の場合 上気道炎 慢性の場合 肺気腫、腎障害 クロム クロム酸製造 (鼻、皮膚、がん) クロムメッキ (鼻、皮膚) クロム色素製造 (がん) クロム触媒取り扱い (鼻、皮膚) セメント (皮膚) フェロクロム製造 (がん)
上記の皮膚障害では、 直接の場合、発疹、小潰瘍 急性皮膚障害 アレルギー反応により、接触皮膚炎がおこる 上記の鼻の障害では、 鼻中隔窄孔 (鼻の中に穴があく) 上記のがんでは、 長期になると 肺ガン、上気道 マンガン 脳 パーキンソン病(筋のこわばり、ふるえ、歩行困難) ヒ素 皮膚症状 砒素疹、黒皮症、角化症、皮膚ガン 鼻中隔窄孔 しわがれ声 末梢神経炎 肺ガン にんにく臭のある無色のガス(アルシン) 赤血球をとかし、(溶血性貧血) ベリリウム 接触皮膚炎 急性肺炎 内芽腫 ニッケル アレルギー性接触皮膚炎 コバルト 甲状腺障害、心臓障害 酸化エチレン 殺菌作用 ― 多発性神経炎 金属熱 酸化亜鉛、酸化銅 吸入する事で、数時間後に発汗の後、解熱 悪夢、発熱、関節痛 テフロン(ポリマーの熱分解産物の吸入) ポリマーヒューム熱が発生
一酸化炭素(CO) 赤血球のヘモグロビンに強く結合するため、酸素は、結合できず、 体内の各組織の酸素欠乏症状をおこす 酸素欠乏になると、息切れ、頭痛、物忘れが、発生 理由 ヘモグロビン(Hb)に対して、O2 が結合しようとする力に対し て、CO が結合しようとする力のほうが、200倍結合力が強い 為である。 硫化水素(H2S) 低濃度の時 眼や気道の刺激 高濃度の時 脳神経細胞の障害、意識消失、呼吸麻痺 肺の刺激により 肺水腫 シアン化水素(HCN) 青酸 呼吸障害 咽頭痛、胸苦しさ、呼吸困難、意識消失 けいれん、呼吸麻痺 オゾン(O3) アーク溶接、紫外線ランプ 肺のう、血 塩素(Cl2) 粘膜、呼吸器が刺激 流涙、咽頭痛、咳 症状が進むと、肺水腫 二酸化硫黄(SO2) 水にとけ、亜硫酸 から、硫酸となる。 声門浮腫 呼吸困難 慢性暴露 慢性気管支炎や歯乍酸触症 二酸化窒素(NO2) 水と反応して、亜硝酸イオン、硝酸イオンを生じる。 急性肺水腫や気管支炎となる。
弗化水素(HF) フロンガスの製造、金属の洗浄 水と反応して弗化水素酸になる。 けいれん、腎障害 慢性中毒になると、骨の硬化、班状菌 有機溶剤 揮発性、脂溶性、引火性がある。 皮膚や呼吸器から吸入されやすく、脂肪の多い脳などに入りやすく中毒 を起こしやすい 中毒になると 中枢神経系(脳)の麻痺作用により 頭痛、めまい、失神 脂溶性による皮膚、粘膜の障害となり、 皮膚の角化、亀裂、咳、結膜炎 ベンゼン 造血器障害 酸、アルカリ 酸(硝酸、硫酸、塩酸) アルカリ(水酸化ナトリウム) で、一次刺激性接触皮膚炎を起こす ―― 科学熱傷 科学熱傷、薬傷とも酸では、接触によってできるタンパク性物質が、不 溶性で、障害が深くならないが、アルカリでは、変性物質が、可溶性で 深速度が高い。この他呼吸器への刺激性を有する。 また、酸への慢性暴露により歯乍酸触症となる。 ニトロアミノ化合物 ニトロベンゼン、アニリン、ニトロクロルベンゼン、トルイジン 貧血を起こす メテヘモグロビンの形成によるチアノーゼや頭痛、肝障害 メテヘモグロビン ― 赤血球中のヘモグロビンに含まれる鉄が2価 から3価となる。 酸素運搬機能の低下
ニトログリコール ダイナマイトの原料 + ニトログリセリン ―> ニトログリコール ニトログリセリンより揮発性や脂溶性が、高い 吸入されると低血圧となる。 体は、反応して、血管収縮を強めるようになるが、暴露を中断すると ニトログリセリンの影響で、心臓冠動脈の収縮を起こし、狭心症の症状 がでる。(狭心症は、ニトログリコールの作用による) ダイナマイトは、凍ると爆発する。 合成樹脂、合成繊維 熱可塑樹脂(塩ビ、アクリル、スチロール、ナイロン各樹脂) 熱硬化性樹脂(ベークライト、メラミン、シリコン各樹脂) 単量体(モノマー)を重合や縮合してポリマーとなる。 塩化ビニル 塩ビモノマー(常温、常圧で気体) 脳の麻痺作用 手指のレイノー症状(自指発作) 指の骨の溶解 皮膚の硬化 肝障害と肝の血管内腫 アクリロニトリル 麻痺作用、皮膚障害、肝障害 アクリルアミド 皮膚 ― 粘膜の刺激作用 慢性神経症状
ジイソシアネート トリレンジイソシアネート(TDI) メテレンジフェニルイソシアネート(MDI) ポリウレタン樹脂の製造 経気道的に吸収され、眼や呼吸器の刺激や視覚障害(気管支炎) アレルギー作用による喘息様発作や皮膚炎 酸化エチレン 科学合成の中間体や滅菌 皮膚粘膜刺激性 ホルムアルデヒド ホルマリンは、その水溶液である。 刺激性があり、粘膜や皮膚(一次刺激性皮膚炎)、呼吸器 (くしゃみ、咳、肺水腫)を障害する 皮膚や呼吸器にアレルギーの出ることもある。 酸素欠乏 窒息 3つ要因が、考えられる 1 単続性 O2 濃度の低下 (CO2,メタン、N2) 2 閉塞性 刺激性 ガス H2S 3 化学的 CO , H2SO , CN 空気中の酸素濃度は、正常で20%であるが、18%以下になると酸素 欠乏という。(18%で通報、16%で警報) 酸素欠乏になると、脳障害(頭痛、耳鳴り、興奮、意識消失、けいれん) 循環器の障害で(頻脈、動悸、チアノーゼ) 進行は、急でひと呼吸ないし、数呼吸で意識を失う O2 濃度は、気圧に比例する。 気圧が、下がるとO2 分圧が下がる。 気圧 x 酸素濃度 = 酸素分圧
職業がん ある職業に従事することにより、その職業に特有な発がん要因を暴露して発症 するがんをいう。 一般のがんに比べて若手で発症 がんの潜伏期は、極めて長い(平均10から30年) 肺がん(クロム、タール、石綿、砒素) 膀胱ガン(ベンジジン、βナフチルアシン) ベンジジン ― がんが、一番多い(若い年齢で現れる) 職業性皮膚障害と職業アレルギー 新しい物質を使うと4週間後に反応がでてくる。 接触皮膚炎 ― 一次刺激性 (早くあらわれる) アレルギー性 ― (感作性皮膚炎) (個人差が多い) 熱中症 (みなさん注意しましょう。) 熱虚脱 ― 皮膚に血液がたまり、循環血液が減少 頭痛、めまい、耳鳴り、血圧低下、失神 熱けいれん ― 水分と塩分が、喪失 熱射病(うつ熱病) ― 体温―40℃以上となり意識障害やうわごと 急速に体温を下げる必要がある。 低温(冷凍食品売り場) 凍傷 ― 0℃以下の寒冷による組織懐死 局所の加温、保護、感染予防 凍瘡 しもやけのことで、0℃以上の寒冷と湿気による 低体温症 過度の冷房や特定の場所だけに冷風がいくことによりかぜをひきます。 頭痛、関節痛、生理不順の症状がみられる。 外気温との差は、5∼6℃以内とする。 (外気温との差 ― 室温だけをみただけではだめ。) 寒冷 直腸温などの中核部温は、36℃以下にならないようにすること。
異常気圧 高圧下作業でみられる。 ―― 加圧の時、高圧の時、減圧の時 減圧症(ケイソン病、潜水病) 空気 は、 N(80%)で O(20%)です。 気圧増加すると空気は、血液に溶け込みます。 急激に圧が正常に戻ると血液の中でガスとなってでます。 酸素は、体に使用されますが、窒素は、使用されず血管を気泡で閉塞することに よって、皮膚のかゆみ、関節痛(ベンズ)、呼吸困難や胸内苦悶(チョークス)、 神経の麻痺をきたす。 再加圧室で、再加圧(ふかし)を行い、じょじょに圧を下げて治療します。 騒音 難聴 ― 内耳にあり、音を神経に伝達する有毛細胞の変性と脱落による騒音性難 聴 4000Hzの音の聴力の低下から始まります。 初期には、気が付かないことが多い 治りがわるい。 難聴になる原因として、等価騒音レベルが、85dB以上になると難聴になる。 等価騒音レベルとは、単位時間当たりの騒音レベルを平均化した評価値 変動する騒音に対する人間の生理、心理的反応とよく対応する dB(デシベル;decibel)とは、音の強さなどを表す単位、人間の可聴音の最小限度 の強さを基準音として、それとの比で表す。 高音や低音は、聞こえにくいという人間の聴特性(聴感特性)に合わせて補正し たものをA特性といいdb(A)で表す。 職業性難聴 ― プレス作業 (90dBから100dB) 暴露時間 480分 85dB以下にしないとだめ。
振動 局所的振動障害 チェンソー、グラインダー、ピッチングハンマー、削岩機などの振動工具 末梢循環の障害 初期には、寒冷などに誘発される白指発作(レイノー現象)になり、 進行すると、白ろう痛 末梢神経の障害 手のしびれ、こわばり、知覚の異常、力がはいらない。 骨、関節、筋の障害 手指や関節の変形や運動制限がみられる そのほか、騒音性難聴を作っている 全身振動の障害 ―― (車の運転) 血圧上昇、胃腸障害、ホルモンの異常 非電離放射線 ガラス工、溶接作業、炉の監視、製鉄工 ―― 赤外線により 白内障(慢性の時) 熱中症 アーク溶接工、溶接工 ―― 紫外線により 電光性眼炎(急性)、くる病 通信、医療、工業的溶接 ―― レーザー光線により 網膜火傷、失明 通信、医療、木材、ゴム ―― マイクロ波により 白内障、組織懐死、睾丸 障害 超音波 ― 16kHz以上をいう レーザー光線 ― 一定の波長をもつ。 位相が揃っている。 指向性と集光性に優れている。 マイクロ波 ― 中心部分からあたたまる。 1mm ないし、1m の電磁波 レーダー、高周波炉、医療用ジアテレミー、電子レンジ 電離放射線 ― 電磁波と粒子線があり、被爆に対して、内部被爆と 外部被爆がある。
電離放射線 身体的影響と遺伝的影響がある。 身体的影響には、早期障害と晩発障害がある。 早期障害 晩発障害 造血系障害 発がん 消化管障害 白内障 中枢神経系障害 寿命短縮 皮膚障害 胎児障害 1週間で、0.3mSv 以下 ひばく限度 実行線量 全身 50mSv / 年 組織線量 眼の水晶体 150mSv / 年 それ以外の組織 500mSv / 年 女子の腹部 13mSv / 年 妊娠中の女子 10mSv / 妊娠の診断から出産まで 病原体を取り扱う業務による職業性疾患 ウイルス病 ― 肝炎、エイズ、インフルエンザ、はしか 結菌感染症 ― 赤痢、結核 真菌感染症 ― カンジダ スピロヘータ感染症 ―梅毒 リケッチア病 ―つつが虫病 ワイル病 ネズミ ―― レプストピラ 心臓、腎臓障害、貧血 (ペニシリン) つつが虫病 8月から10月の潜伏期の後、食欲不振で発症し、発熱、悪寒、頭痛、筋肉 痛がみられる。 虫の刺し口の近くにリンパ節腫大がみられる。(テトラサイクロン)
おしっこ 腎臓で濾過されてきれい A型肝炎 ― 飲食物 B,C肝炎 ― 血液 感染型 ― 一定の菌の数が、多くないと発病しない。 毒素型 ― 1つの菌でも毒性をもっていれば危険である。 有害な作業要因による疾病 頸骨腕症候群 キーパンチ 頸肩腕症状 首や肩こり、しびれ、痛み、筋の硬結、運動障害 自律神経症状 心臓症状や手のこわばりや白荅化 神経症状 不眠、情緒不安定、書痙 ヒステリー様症状 腰痛 神経系 中枢神経 ― 脳、脊髄 末梢神経 ―― 体性神経 ― 知覚、運動 自律神経 ― 交換、副交換 呼吸 普通 1分間に6から7リットル 過激な運動をすると50リットル 肺呼吸 肺胞で外から吸い込んだ空気と血液との間で、行われるガス交換 組織細胞と血液との間で行われるもの を組織呼吸という 呼吸回数 心肺 1分間に16回から20回 1/4