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第1学年D組 数学科指導案

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Academic year: 2021

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(公開学習Ⅰ)

第 1 学年 D 組 数学科指導案

授業者 山脇雅也 1 年 D 組教室 1 単元名 空間図形(『双錐体』の体積の求積) 2 育成したい「たくましさ」と「しなやかさ」 下記にも示す通り,授業者は問題解決学習で授業を行ってきている。生徒は,提示される学習問題が困 難であっても,見積りをしたり,既習事項を活用したり,教師の支援を受けたりしながら自力解決していく。 一方で,生徒は問題解決過程において,問題の本質を見抜き課題を見つけること,多様な解決を模索す ることなどが要請される。集団での課題の検討により,一層,多面的・多角的な見方や考え方を練り上げて いく。つまり,数学科においては,生徒の問題解決への態度の育成こそが研究主題の育成に他ならない。 3 授業構成 (1) 教材に対する反省と新しい提案 近年,動的幾何学(dynamic geometry)の学習環境が整いつつあり,その意義が述べられるとともに,具 体的な学習指導が提案されつつあるように思われる。こうした教材では,図を動かすことである性質に気 付くこと,動かすことで「確かにそうなっている」という普遍妥当な事実から証明へつなげること,などを提案 している(例えば田中(2006))。また,動的幾何学学習は平面図形に限らない。今や空間図形でも実現さ れつつある。しかし,空間図形の動的幾何環境は,まだ多くの場合がコンピュータ画面上に提示される平 面図であろう。その図をいくら動かすことができても,それが「立体である」と認識されなければ,本末転倒 ではないか。(身の回りで,学習経験上)比較的よく目にする立体においては直観的に立体視できるかも しれない。これが未知の立体においても平面に表われさた図を見て,正しく立体視できることを基礎的な 空間感覚と考えるのならば,これを優先的に育てたいと思う。つまり平面に表された図を立体に見なす感 覚や能力の育成である。それには,念頭で立体の構成要素を動的に見る指導が必要であると考えた。 そこで,本教材では,次の 2 つについて提案したい。 提案 1.求積公式の活用←「どんな...形なら使えるか」の不備 提案 2.見取図・投影図(・展開図)の活用←安易に図を与えることへの警鐘 これらについて,『双錐体1』と呼ぶ立体の体積求積の学習指導を 通して改善を図りたい。 提案に基づく本時の概略は次の通りである。円錐の体積は底面積 S と高さ h で求められる(Sh/3)。そこで,この求積公式で要請される線 分(高さ)h と底面(底面積 S)をもとにする立体の構成を考える。円錐を 線分の端点から底面への母線によって構成される立体と見れば,『双 錐体』も同じ構成の立体である(構造的同相)。よって同じ求積公式が 適用可能である。このとき,立体の構成要素(高さ,底面積)をとらえるために見取図・投影図が有効に機 能し得ると考える。 1 一般的に,双円錐(そうえんすい bicone,dicone),双錐体(そうすいたい)とは,2 つの合同な(直)円錐を底面同士で貼り合わ せた立体図形。本稿では,その構成に新しい見方を加えるため,単に底面が合同な錐体(角錐も含めて)を底面同士で貼り合わ せた立体図形を『双錐体』と呼ぶこととした。授業においても生徒に断り同様の扱いをする。 円錐 h S 動かす 動かす h S 『双円錐』

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尚,本教材は次に示す中学校学指導要領(平成24年度実施)の第1学年の内容に位置づけられる。 B 図 形 (1) 観察,操作や実験などの活動を通して,見通しをもって作図したり図形の関係について調べたりして平面図形についての 理解を深めるとともに,論理的に考察し表現する能力を培う。 ア 角の二等分線,線分の垂直二等分線,垂線などの基本的な作図の方法を理解し,それを具体的な場面で活用すること。 イ 平行移動,対称移動及び回転移動について理解し,二つの図形の関係について調べること。 (2) 観察,操作や実験などの活動を通して,空間図形についての理解を深めるとともに,図形の計量についての能力を伸ばす。 ア 空間における直線や平面の位置関係を知ること。 イ 空間図形を直線や平面図形の運動によって構成されるものととらえたり,空間図形を平面上に表現して平面上の表現か ら空間図形の性質を読み取ったりすること。 ウ 扇形の弧の長さと面積並びに基本的な柱体,錐体及び球の表面積と体積を求めること。 ※下線は授業者による 提案 1.求積公式の活用について 従来の指導は,いくつか与えられた具体的な 図の面積や体積を求めることを通して,その「まと め」として求積公式を与えていることが多いように 思われる(帰納的な推論による一般化)。この後, その求積公式が適用される図形は,定義上同じ 図形においてのみではなかろうか(図 1)。公式が 要請する数量は,図形の一部の構成要素の数量 であり,当該の図形を定義する構成要素に一致 するとは限らない。むしろ,そうでない図形が大半 である。つまり,求積公式で要請される構成要素 をもとにして構成された(構造的同相な)図形なら ば,その公式は適用可能である(図 2)。 そこで本稿では,一見(定義上),同じ図形で はなくとも,構造的同相な図形と見て公式を適用 できることこそを公式を活用と考えたい。本時では,『双錐体』の高さを動的に見ることで立体の構造的同 相を根拠に,錐体の求積公式(体積)の適用可能性について議論を展開したい。 提案 2.見取図・投影図(・展開図)の活用について 従来から,具体物がない状態でさまざまに思 考実験することによって豊かな空間感覚が育成 されるとよく述べられる。これには全く異存ない。 そこで,具体物を提示しない代わりに,見取図な どにより提示することとしよう。すると,具体物をあ る方向から観察しただけでは見えない面や辺が すでに点線等で示されているのである。見えな い面や辺を論理的に想像できることも一つの空間感覚ではなかろうか。つまり,生徒に「図形をいかに提 示するか」ということが重要となるにもかかわらず,安易に図を与えてはいないだろうか。特に,錐体の計 量(体積)をするとき必要となるのは,底面積と高さである。これらが見取図に示されているのならば,単純 h a h a h a h a 図 1.例えば三角形。底辺 a,高さ h のとき,求積公式(面積)は ah/2。 3 辺でできた多角形(正確には,同一直線上にない 3 点を結ぶ線 分からなる多角形(定義))のみに,この公式を適用しがち。 図 2.いわゆる『たこ形(対角線が垂直に交わる四角形)』や『くさび形 (凹型四角形)』も,2 つの線分(底辺,高さ)をもとに構成し得る 図形。つまり,これらの図形は三角形と構造的同相と見ることが でき,求積公式(面積)ah/2 が適用可能。 見取図 展開図 投影図

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な計算練習となり得てしまうかもしれない。よって,本来,計量のために活用されるべき図がすでに与えら れていることに他ならない。本稿では,見えないものを見えるように表すことによって当該の立体がよりよく 分かるという一連の活動こそを図の活用と考えたい。つまり,自分が読み取りたいものを図に表していくこ と(理論負荷的な図)に価値があると言ってもよい。本時では『双錐体』の具体物を与え,体積を求めさせる。 このとき必要な底面積や高さは具体物(模型)の内部にある。それらをいかに求めていくかが課題となる。 求積公式の活用とは…構造的同相な図形にまで適用できること 見取図・展開図・投影図の活用とは…理論負荷的な図として表現すること,また読み取ること (2) 子どもたちの学びの実態・期待する学び方 そもそも図形の指導における図形の構成と計量は,小学校学習指導要領において異なる領域で扱われ る(構成が「C図形」。計量が「B量と測定」で。)。また,本時で考えたい構造的同相については,明確に位 置づけられていない。中学校以降,生徒は図形の構成と計量を関連づけながら学習することとなる。 これまでの生徒の立体の計量(体積)に関わる学習(平成 23 年度実施学習指導要領において)は,小学 校第 1 学年でかさから始まる。このときは,直接比較,間接比較で学ぶ。小学校第 2 学年では,異なる立体 の体積を比べるための考え(単位(L,dL,mL)比較)を学習する。小学校第 5 学年で,立方体の体積を単 位体積(cm3,m3)とし,その割合で体積を意味づける。小学校 6 年生では,柱体の底面に敷き詰められた 単位立方体の体積(底面積×1(高さ)。すなわち,底面積と等しい)を「単位多角柱」と見なして,その高さの 割合で求めること(底面積×高さ)を学習する。続けて,底面の多角形の辺を増やすことで,底面を円とし, 円柱においても同様に求められることも学習する。 一方,立体の構成については,小学校第 1 学年で立体の全体的な特徴を観察することから始まる。小学 校第 2 学年では,直方体を「箱の形」として扱い,面の形や数,辺の数など構成要素を調べる。小学校第 3 学年では,球の特徴を学ぶ。小学校第 4 学年では,「箱の形」を直方体,立方体と定義し,空間内における 構成要素の位置関係を学習する。小学校第 5 学年では,角柱や円柱の見取図や展開図の学習を通して, 立体の構成要素の位置関係の理解を深める。 実際に,小学校教科書では,連続した単元として構成と計量が学習されることはあっても,尐なくとも教 科書紙面の記述上,明確な関連づけはなされていないと思われる2。本単元では,面や線分(母線)を動か すことによって立体を構成するという見方を学習する。こうした動的に立体を構成する見方によって,定義 上の図形としては異なっても,構造的に同相な図形と見る見方ができようになる。生徒が,計量の式を図 形に依存しないより一般化された式と見れるようになることを期待したい。 さて,本学級で学ぶ生徒(本校当該学年生徒)たちは,中学校入学以来,問題解決の授業で学習をして きている。前々単元「関数と方程式Ⅰ」では,「方程式」と「比例・反比例」の単元を統合的に扱い,数量関 係を動的にとらえる(関数的な見方)を重点的に学んでいる3。前単元においては,平面図形の対称移動を 2 啓林館 23 年度用教科書「わくわく算数6下」では,高さ 1cm の単位四角柱を重ねることによって体積の求め方を「縦×横×高さ」 から「底面積×高さ」へと再定義する(p.15)。ここでは「このようにして四角柱を構成できますよ」という見方というより,「四角柱を分 割すると,既習内容に帰着できますよ」という見方をしていると思われる。なぜならば,続いて学習する円柱の体積を求める際に, 円柱を「角柱の底面の辺を増やしていく」ことで円柱を構成しているからである(つまり,角柱の側面を増やしていき円柱を構成し ているので,円柱を特殊な角柱という見方をさせている)。 3 方程式は,問題場面のある瞬間の(静的な)数量関係を表す。一方,関数(比例・反比例)は,ともなって変化する(動的な)数量 関係を表す。これまでの実践経験上,方程式の利用において,生徒は方程式を解くことより,そもそも問題場面を方程式に立式 することが困難なことが多かった。つまり,全体的な数量の関係性を視覚的に表す関数のグラフが,方程式立式に寄与するはず

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もととして,その組み合わせとして平行移動,回転移動(点対称移動)を学習するように,図形の動的な見 方を学習してきている。また,三角形(たこ型)を事例に,平面図形における構造的同相を根拠に面積の公 式を活用することも学習した。このように,数量関係や平面図形を通して,ものごとを動的に見る見方を学 んでいる。本時で,さらにこの見方を洗練させていきたい。 (3) 本時の学習に向けた教材研究 本時の教材として,右図のような『双錐体』をもとに学習問題を設定する。一般的に, この立体を構成する見方は「2 つの錐体を貼り合わせてできる(以下,「錐体による 構成」と呼ぶ)」であろう。一方で,「底面と(垂直に)交わる線分の両端から底面への 母線を動かしてできる(以下,「母線による構成」と呼ぶ)」と見ることもできる4(左図)。 この立体を構成する両者の見方の違いは「《何》によって 立体がきまる...か」である。具体的に言えば,前者は,《2 つ の錐体》できまり,後者は《母線》できまる。後者において, 母線がちょうど底面上を動くとき錐体となる。つまり,図形 の定義上,錐体と『双錐体』は別の図形であるが,母線に よる構成で考えれば,構造的同相と言ってもよい。 ここで体積について考える。錐体の体積を求める公式 で要請されるのは底面積と高さである。『双錐体』を錐体 による構成から考えれば,体積は 2 つの錐体の体積の 和で求めることができる。この式を因数分解する。定数 1/3 と底面積を共通因数としてくくり出せば,『双錐体』の 体積が 1/3×底面積×高さであることが示せる。しかし, 中学校第 1 学年の生徒にとって,この式操作は未習である。そこで,次のように,図と式とを関連付けて意 味づけられると考えた。 求積の式を見取図で確認すると,2 つの錐体の高さの和が『双錐体』の高さとなっていることが分かる。 続けて,下部の錐体の高さを短くした分,上部の錐体の高さを長くしたと考えれば,『双錐体』としての高さ が一定であることに気づくであろう。このことから,2 本の線分の長 さの増減関係を 1 本の線分の移動と見させたい。すなわち,線分 (高さ)を動的に見る母線による構成で『双錐体』をとらえさせたい。 この学びをもとにすれば,線分の一方の端点が底面上にある場合 (いわゆる円錐)を『双錐体』の特殊な形と見ることができたり,線分 が底面と交わらない場合(右図)へも求積公式を適用したりできる と期待する5 である。こうした指導理念に基づき,昨年度より本校数学科の特色として,研究を進めている。詳細は,本校研究紀要(平成 22 年 度)を参照のこと。 4 この他にも「回転体」と見ることもできる。すると,パップス・ギュルダンの定理により体積を求めることもできる。しかし,回転体と見 ると,角錐を貼り合せた立体,つまり双角錐には適用できないので,本時の期待する活動には設定しない。 5 『双錐体』の高さを水平方向に移動した形(いわゆる直錐体でない錐体を貼り合わせた立体)も構造的同相であり,求積公式は 適用可能である。しかし,生徒は既習内容でそれを説明し得ることができないので,暗に扱わないこととする。 錐体による構成 母線による構成 立体の 構成 2 つの錐体を貼り合わ せてできる立体 底面と(垂直に)交わる線 分の両端から底面への 2 本の母線できる立体 立体の 計量 2 つの錐体の体積の和 3 1 ×底面積×高さ 求積の 式 底面積 S,高さ a,b b S a S     3 1 3 1 ) ( 3 1 b a S   6cm 3cm 5cm 6cm 8cm 6cm 8cm 動かす 貼り合わす

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さて,見取図は,数学では一般的に平行投影図法で描かれている。実際に見える通りを描くのではなく, もとの立体で平行な線は図でも平行に描かれる。また,立体の裏側や内部にある線や面も描かれていて, 立体の全体的な構成が見て分かる。つまり,立体の構成要素を表すのに適した図である。立体の構成要 素をもとに思考するとき,その手立てと成り得る。本時においては,内部の見えない模型(具体物)を実際に 与え,定規を用いて計測させることとした。図に図形の内部の構成要素をかき込んでいくことで,その図が 本時の思考の手がかりとして機能すると期待される。 4 単元の目標 観察,操作や実験などの活動を通して,空間図形についての理解を深めるとともに,図形の計量につい ての能力を伸ばす。 5 学習計画(全 17 時間) 小単元 中心となる考え 主な問題場面 いろいろな立体 ・構成要素(点,線,面)の認識 ・立体を平面で表す ・平面図を立体視 第 1 時 立体を,いろいろな見方で分類してみよう。 第 2 時 正多面体が 5 種類しかないことを説明しなさい。 第 3 時 投影図を見て,見取図のかきたりないところをかき加 えなさい。 空 間 内 の 平 面 と 直線 ・平面のきまり方 ・位置関係 ・同値関係 第 4 時 (1)カメラの 3 脚が,4 脚でない理由を考えよう。 (2)空間内の直線は,どんな位置関係があるだろうか。 第 5 時 (1)正四角錐の隣り合う側面は何度で交わっているか。 (2)辺の長さがすべて等しい 3 つの正四面体を机の上 に置きその上に下敷きをのせると,机の面と下敷きが 平行になることを説明しなさい。 面や線を動かして できる立体 ・動的な見方 ・図形の集合(軌跡) ・構造的同相 第 6 時 面や線が動くとどんな図形ができるだろうか。 立体の計量 ・立体を平面に表現すること ・位置関係 ・計量(長さ・面積,体積) 第 7 時 次の立体(柱体)の体積を求めなさい。 第 8 時 立方体を敷き詰められる正四角錐の体積を求めなさい。 第 9 時 次の立体(双錐体)の体積を求めなさい。(本時) 第 10 時 次の立体の表面積を求めなさい。 第 11 時 球の表面積と体積を調べよう。 立体の見方・調べ 方の利用 ・空間感覚 →点と線と面の認識 →立体を平面で表す →平面図を立体視 →平面のきまり方 →位置関係 →同値関係 →計量(長さ・面積,体積) 第 12 時 次の立体にひもをかけるとき,一番短くなるかけ方を 考えよう。 第 13 時 立方体を切断してできる形・できない形を考えよう。 第 14 時 立方体の各面の対角線の交点を結んでできる正八 面体の体積は,立方体の体積の何倍ですか。 第 15 時 正八面体の展開図は何種類かけるか。 第 16 時 母線の長さが正確な三角柱の投影図を描こう。 第 17 時 見る場所によって見える本数が変わる「おばけ煙 突」と呼ばれる高さの異なる 3 本の煙突がある(それ ぞれ煙突 P,煙突 Q,煙突 R とする)。これらの 3 本が 2 本に見える位置は何箇所あるか。また,それらの位 置は一直線上になる理由を説明しなさい。

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参考文献 ・田中慎一.(2006).動的幾何環境下における証明の学習指導に関する研究:生徒が推測を構成し,演 繹的な推論の見通しを得るために教師は何をすべきか,鳥取大学数学教育研究,9(3),6-15. ・杉山吉茂.(2009).中等科数学科教育学序説.東洋館出版社.pp.230-247. ・文部科学省.(2008).中学校学習指導要領解説数学編(平成 20 年 9 月).教育出版. ・文部科学省.(2008).小学校学習指導要領解説算数編(平成 20 年 8 月).東洋館出版社. ・藤井斉亮,俣野博,他.(2011).新しい数学1(平成 24 年度用教科書).東京書籍. ・岡本和夫,小関煕純,森杉馨,佐々木武,他.(2011).未来へひろがる数学1(平成 24 年度用教科書). 新興出版社啓林館. ・小島寛之.(2009).キュートな数学名作問題集.筑摩書房. 6 本時の学習について (1) 本時目標 見取図を活用し,立体の構造的同相をとらえ求積公式が活用できる。 (2) 期待される生徒の様相 C 見取図(投影図)をもとに体積を求める。 B 式と図を関連づけて,「1/3×底面積×高さの和」で求める。 A 構造的同相を根拠に求積公式を活用する。

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(3)本時の展開 問題 次の立体の体積を求めなさい。 課題の提示 (活動 C)見取図(投影図)をもとに体積を求める。 (活動 B)式と図を関連づけて,「1/3×底面積×高さの和」で求める。 立体が変わる…(図)円錐の高さが変わる⇔(式)「高さ」の数値が変わる →立体が変わっても,「立体全体の高さ」は同じ…同じ構成の立体! →一方の高さを短くしたら,その分,もう一方の高さを長くすれば,体積は同じ →体積を求める式は,1/3×底面積×高さの和 (活動 A)構造的同相を根拠に求積公式を活用する。 高さが底面に対してどの位置にあっても公式が使える →高さの一方が底面上のとき(円錐) →高さが底面と交わらないとき (集団による課題の検討) ※事前(自力解決中に)生徒に見取図,体積を求める式(活動 C)を板書させておく。 ○見取図に表せば,実際には見えない「底面(の半径)」や「高さ」が表せるね。※見取図の機能を確認する。 ○さて,体積はどうなった?(答えの確認) ○同じ体積になるわけを説明しよう。このとき(体積が同じ)とき,何が同じ? ※図と式を対応づけて,立体の高さが一定であることを確認していく。 ※一方の高さの具体値で問いかけ,もう一方の高さが分かるか評価する。 ◎どこを動かせば,これがこれに変形できる? ※「底面」に対して「高さ」の位置を動的に見ることで,同じ構成であることを確認する。 評価問題 高さを動かすと,他にどんな立体の体積が求められる? 見通し 何が分かれば体積が求められる? →2 つの「円錐の体積」 →円錐の「底面積」と「高さ」 →底面の「半径」 立体の構成に着目して,体積の求め方を工夫しよう。 (より一般的な支援) ・立体の構成をうまく図に表せない? (より特殊な支援) ・見取図を描いて測定した長さを描き込 もう。 (より一般的な支援) ・同じ体積になるわけを説明しよう。 (より特殊な支援) ・立体が変わると,式がどう変わる? ・体積が同じとき,何が同じ? ・同じ体積の立体をつくるとき,一方の 高さが1cm なら,もう一方の高さを何 cm にすればいい? ・どこを動かせば,これがこれに(図を指 し示して)変形できる。 (より一般的な支援) ・同じ考えが使える立体は? (より特殊な支援) ・高さを動かすと,他にどんな立体の体 積が求められる? (まとめ) 『双錐体』の体積 底面 S,高さ h のとき, h S  3 1 6cm 3cm 5cm 6cm 4cm 4cm 6cm 6cm 2cm          96 2 48 2 4 36 3 1              96 24 72 2 36 3 1 6 36 3 1              96 60 36 5 36 3 1 3 36 3 1           96 8 36 3 1 ) 2 6 ( 36 3 1           96 8 36 3 1 ) 5 3 ( 36 3 1           96 8 36 3 1 ) 4 4 ( 36 3 1 6cm 8cm      36 (8 0) 96 3 1       36 (8 ) 96 3 1 a a 6cm 8cm a cm h S

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