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テレビ放送受信機器について
2.テレビ放送受信機器について
アンテナで受信する場合、主に下図の受信機器が必要になります。
つぎにそれぞれの機器について、説明していきます。
UHFアンテナ一般的な戸建の受信モデル例
2-1 アンテナ 2-2 ブースター UHFアンテナ ブースター(増幅部) ブースター(電源部) BS・110度CSアンテナ 2 2 ブ スタ 2-3 同軸ケーブル 直列ユニット、 壁面TV端子 2-4 分配器 分波器 2 42-1
アンテナについて
受信する放送波にあったアンテナを使用します。
受信する放送波にあったアンテナを使用します。
地上デジタル放送を受信するには、
UHFアンテナ
を、
衛星放送を受信するには、
BS・110度CSアンテナ
を使用します。
設置する建物によ
り戸建用
共同受信用に分かれます
共同受信用 家庭用 戸建 アパ ト ビル マンシ ン等り戸建用、共同受信用に分かれます。
平面アンテナ 室内アンテナ パラスタック式アンテナ 八木式アンテナ 小型アンテナ 戸建 アパート、ビル、マンション等UHFアンテナ
八木式アンテナ パラスタック式アンテナ パラスタック式アンテナ 八木式アンテナ 小型アンテナ 家庭用に45cmタイプを 使用する地域 45cm 50cm 90cm 120cmBS・110度CS
アンテナ
60cm 75cm 45cm ※北海道北部では、75cm以上 50cm 90cm 120cm ※北海道北部では、50cm 60cm 75cm・・・受信したい周波数の電波
イメージ
・・・受信しない方向の電波イメージ
親局、中継局導波器
受信する周波数の電波を集めます
放射器
反射器
受信した電波を取り出す
後方からの電波をさえぎります
受信する中継局の電波、電波状況にあったアンテナを選んでください。
選ぶポイントは3つです。
選ぶポイントは3つです。
①使用チャンネル(受信チャンネル) UHF放送の使用チャンネルは、各地域の中継局 で違います で違います。 受信する中継局に合わせて、アンテナの機種を 選びます。 ②偏波面 UHF放送の偏波面は中継局で違います ① ② UHF放送の偏波面は中継局で違います。 受信する中継局にあわせて、 アンテナの機種を選びます。 ③動作利得 受信する電波の強さ具合にあわせます ③ 受信する電波の強さ具合にあわせます。 中継局からの位置関係で電波状況が変わり、 電界強度(空間の電波の強さ)が低いところで は電波を集める受信性能(動作利得)が高い機種 を選びます。 ※詳しくは次ページ以降で説明します。地上デジタル放送は、470~710MHzの電波を6MHzずつにわけて13ch~52chと割り当
①使用チャンネル(受信チャンネル)
地上デジタル放送は、470 710MHzの電波を6MHzずつにわけて13ch 52chと割り当
てを行なっています。
これを「物理チャンネル」と言います。
(注意:テレビリモコンのチャンネルとは違います。)
(注意
テレビリモコンのチャンネルとは違います。)
各中継局によって使用する物理チャンネルが異なっており、
UHFアンテナを選ぶ際、使用チャンネルが受信する中継局に対応しているか確認が必要です。
地上デジタル放送・・・・・・
チャンネルリモコン (1~12) 52ch 470MHz ~ 710MHz 物理チャンネル 13ch ~ 周波数 周波数(MHz) 470~476 物理チャンネル 13 (1 12) 470~476 476~482 ・ ・ 13 14 ・ ・ 物理チャンネル ( 13 ~ 52 ) ※弊社総合カタログに一覧表があります ・ 704~710 ・ 52②偏波面
UHF放送では、水平偏波と垂直偏波の2種類あり、
各中継局によって使用する偏波面が
UHF放送では、水平偏波と垂直偏波の2種類あり、
各中継局によって使用する偏波面が
異なります
。
UHFアンテナを選ぶ際、受信する中継局の偏波に対応しているかの確認が必要です。
中継局 (水平偏波) 中継局 (垂直偏波) (垂直偏波)③動作利得
電波をどれだけ受信できるか(感度)を表す数値です。
アンテナの動作利得は、受信する周波数の半波長ダイポール
アンテナが基準です。(単位はdBd、通常はdBで表示)
電波をどれだけ受信できるか(感度)を表す数値です。
半波長ダイポール アンテナ八木式アンテナの場合、素子(エレメント)数の多いものほど利得は高いです。
八木式アンテナの場合、素子( レメント)数の多いものほど利得は高いです。
家庭用八木式、パラスタック式アンテナ
製品例
家庭用樹脂製アンテナ
製品例
家庭用樹脂製
テナ
製品例
③動作利得
<家庭用UHFアンテナ 電界強度エリア図
> 14~20素子相当の平面アンテナ、八木式アンテナ 14~27素子パラスタック式アンテナ 20~25素子相当の平面アンテナ、用
界強
室内アンテナ、4~8素子アンテナ 八木式アンテナA
B
C
A
B
C
地形の影響により 電波が弱い地域 電界強度 「中」 70dBμV/m 電界強度 「低」 60dBμV/m 電界強度 「高」 80dBμV/mその他
半値幅
最大に受信できる方向から受信能力が電力値で半分に低下(-3dBになる)する左右の幅
で
中継局最大に受信できる方向から受信能力が電力値で半分に低下( 3dBになる)する左右の幅
で、
アンテナが、
電波を受信する方向範囲
を表します。
種 類 半値角(度) 種 類 半値角(度) 前方 後方 半値幅 種 類 半値角(度) 種 類 半値角(度) 14素子 34 ~ 57 27素子 18.5 ~ 43 20素子 28 ~ 52 14素子パラ 28 ~ 50 25素子 24 ~ 51 20素子パラ 24 ~ 44 電波到来方向 電波到来方向 電波到来方向 八木式14素子アンテナ 0° 30° 30° 前方方向 半値幅 素子 素子 ラ 0 ° 利得 1/2λ ダイポールア 八木式アンテナ 電力半値幅 0 ° 利得 1/2λ ダイポールア 八木式アンテナ 電力半値幅 0 ° 利得 1/2λ ダイポールア 八木式アンテナ 電力半値幅 60° 90° 60° 90° 前方方向 -3dB -3dB 0dB +90° -90° +120° -120° 1/2λ ダイポ ル ア ンテナ +90° -90° +120° -120° 1/2λ ダイポ ル ア ンテナ +90° -90° +120° -120° 1/2λ ダイポ ル ア ンテナ 120° 150° 120° 150° 後方方向 180° 赤は半波長ダイポールアンテナ 180° 180° 赤は半波長ダイポールアンテナ 150 180° 150 八木式14素子アンテナ(UA14P3) 470MHz受信時 指向性図その他
半値幅
中継局をUHFアンテナで受信する場合は、中継局1箇所に対しアンテナ1本を使用します。
中継局をUHFアンテナで受信する場合は、中継局1箇所に対しアンテナ1本を使用します。
Ⓐ中継局 素 木式 ナ 20素子八木式アンテナ UA20受信したい中継局が複数箇所ある多方向受信では
半値幅が狭いアンテナを使用しますと
受信したい中継局が複数箇所ある多方向受信では、半値幅が狭いアンテナを使用しますと
アンテナ1本では複数の中継局を受信できず、アンテナも複数台必要になる場合があります。
Ⓑ中継局値幅が狭
Ⓐ中継局半値幅が狭いアンテナ
Ⓐ 20素子八木式アンテナ UA20その他
半値幅
☆半値幅が広いアンテナはこういう時に便利☆
半値幅が広いアンテナでは、アンテナを複数台使用することなく1本で受信できる場合があり、
多方向受信に向いています。
Ⓑ中継局半値幅が広いアンテナ
Ⓐ中継局 20素子相当平面アンテナ UAH810アンテナの高さによるアンテナ出力レベルの変化を「ハイトパターン」といい、一定の間隔
が
その他
ハイトパターン
λ h 送信高 h=600m d=10km(10,000m) のとき VHF(f 100MH )の場合 P25
<ハイトパターンピッチの計算例>で変化する。間隔は周波数に関係し、UHFはVHFと比較して間隔が狭くなる。
P=λ*d 2*h h:送信高 λ:波長(300/f) d:送受信間距離 VHF(f=100MHz)の場合 P=25m
UHF(f=700MHz)の場合 P=3.5m
地上デジタルのハイトパターン例受信アン
受信不可× ハイトパターンピッチ (P) 8 9 10 ア ン テ UHF 18ch 送受信間1.2kmテナ
高
(m)
受信不可× 受信可○ 4 5 6 7 テ ナ 高 ( m ) 電界強度小 電界強度大 受信電界強度E(V/ ) 2 3 4 75 85 95 受信電界強度E(V/m)アンテナは高くすれば必ずしも良いわけではないので注意が必要
受信レベル(dBμV)BSデジタル 110度CSデジタル
イメージ
BSデジタル 12GHz帯域 ・・・受信したい周波数の電波反射鏡
赤道上空約35,800kmの静止軌道 ※ 宇宙からの微弱な電波を受信するの ・・・受信しない方向の電波反射鏡
一般に放物面をしており 受信したい衛星からの電波を反射 し 焦点に一点に集める で、コンバーターが低雑音であること がポイントです!コンバーター
し、焦点に 点に集める 家庭用ブースター 接続すると 常時送る (例:GCU33L2) 反射鏡の焦点にあり、 反射鏡で反射した電波を 受信システムで伝送でき テレビ 1032~2150MHz (CS/BS-IF帯域) コンバーターへの電気 (DC15V) 受信システムで伝送でき る低い周波数に変換する リモコンで設定し送る テレビ(1)テレビ、またはブースターからアンテナへの
電源供給を行なう
調整方法
札幌 31.2 221.7 仙台 35.3 224.0 東京 38.0 224.4(2)上下角(仰角)を地域に合わせて、仮固定する
上下角の調整
東京 38.0 224.4 水戸 37.0 232.0 千葉 38.0 231.5 名古屋 40.1 221.5 大阪 41.5 220.0 都市名 仰角( ) 方位角( ) 神戸 41 6 219 6 神戸 41.6 219.6 広島 43.4 216.2 高松 42.6 218.4 松山 43.5 224.0 福岡 45.2 213.9 鹿児島方位角の調整
(3)テレビの受信状況(受信レベル)を見ながら、方位角を
少しずつ
微調整する
鹿児島 47.0 215.6 那覇 53.6 215.9方位角の調整
時計の秒針のように ゆっくり動かしては 受信レベルの確認! 調整範囲2°は、秒針 が約0.3秒間に進む微 小の角度です。(4)受信できることを確認し、最後にテレビの受信レベルが最大になるように調整して固定する
2-2
ブースターについて
アンテナで受信したテレビ信号は、後程説明しますが同軸ケーブルや分配器など
を通過する事で
電波の強さ(端子電圧)が減衰していきます
を通過する事で、電波の強さ(端子電圧)が減衰していきます。
アンテナ直下で受信できても、テレビの入力端子で最低レベルを下回ると、
視聴できなくなります
。
同軸ケーブル、混合器、 分配器、分岐器、分波器などアンテナ直下では
混合器など通過後
同軸ケーブル、
地上、 CATV BS・110度CSアンテナ直下では
受信できる!
混合器など通過後
受信できない
わかりやすく言いかえますと、人が話す声と同じで、近くでは聞こえていても、
離れていくと声が小さくなり聞こえなくなります
。
離れていくと声が小さくなり聞こえなくなります
。
こんにちは
こんにちは こんにちはその場合は、拡声器で
音声を事前に大きくする事で遠くても聞こえる
ようになります。
ただし
イク
位置が話し手から離れ
声が小さくな
から
は効果がありません
ただし、マイクの位置が話し手から離れて声が小さくなってからでは効果がありません。
こんにちは
こんにちは
こんにちは
ブースターとは、この拡声器と同じ機能を持ちます。
ブースターとは
ブ
スタ
とは、この拡声器と同じ機能を持ちます。
アンテナ直下などでテレビ信号を大きくする機器で、同軸ケーブルや、分配器な
どでの損失を事前に補う役割があります。
ただし、
アンテナ直下で視聴できない(品質が悪い)状態や、アンテナから離れす
ただし、
アンテナ直下で視聴できない(品質が悪い)状態や、アンテナから離れす
ぎて品質が悪くなってからでは、ブースターの効果は得られません。
地上
CATV
(例)家庭用
ブースター
(増幅部)
(例)家庭用ブースター(電源部)
※増幅部を動かすACアダプターの役割をする地上、CATV
(増幅部)
BS・110度CS
同軸ケーブル、混合器、 同軸ケ ブル、混合器、 分配器、分岐器、分波器などブースターの規格について
①
型 番①
②
③
③
①使用帯域 受信する放送に対応した機種を選びます ②標準利得 電波環境に応じて、機種を選びます ③定格出力 が 家庭用では気にする必要はありませんが、 共同受信用では受信設備の規模に応じて選びますブースターは
入力した全ての周波数帯域の信号を増幅するわけではありません
①使用帯域について
どの周波数帯域の信号を増幅、パスできるかを表します。
ブ
スタ
は、入力した全ての周波数帯域の信号を増幅するわけではありません。
(1)
する周波数帯域
(2)増幅はせずに、通過(
)する周波数帯域
使用帯域
(3) 使用できない(通過も増幅もしない)周波数帯域が決まっています。
このうち(1),(2)の帯域を
使用帯域
と言います。
・・・ 帯域の信号(1)
する場合
イメージ 帯 例:GCU33L2(2)
する場合
例:GU33L2 例:BU33L2(3)使用できない場合
例:GCU33L2 (BS/110度CS帯域を増幅する) 例:GU33L2 (BS/110度CS帯域をパスする) 例:BU33L2 (BS/110度CS帯域が使用できない) 入力 出力 入力 出力 入力 出力②標準利得について
入力した使用帯域の信号をどれだけ増幅できるかを表す数値です。
・
入力した信号を基準
として、[dB]で表します。
・同じ機種でも、
使用帯域別に値が変わります
。
(1)
利得が
0dB以上
の場合(例:27~33dB)
記載した数値内で
します。
イメージ ・・・ 帯域の信号(1)
利得が
0dB以上
の場合(例
27
33dB)
記載した数値内で
します。
(2)
利得が
0dB以下
の場合(例:0~-4dB)
増幅はせずに
します。
利得が高いほど出力が高くなります。
利得が低い場合
例:BU33L2 (UHF帯域の利得が27~33dB)利得が高い場合
例:BU41L2 (UHF帯域の利得が35~41dB) BU33L2 の出力 入力 同じ入力値でも 利得が高いので が き 出力が大きい 入力 BU41L2 の出力 入力 出力 入力 出力③定格出力について
受信品質を保ったまま増幅できる最大の出力レベルです
受信品質を保ったまま増幅できる最大の出力レベルです。
ブースターは、大きなレベルの信号を入力した場合、そのまま増幅するわけでは
ありません。増幅できる信号には限界があります。
定格出力を超えて使用するとデジタル信号が大きく劣化し、場合によっては受信
先ほどの拡声器で例えますと、マイクに入る音声が大きすぎると、スピーカーの
出力で
音声がわれるようになり、品質が悪化
します。
できなくなります。
こんにちは
イメージ 出力が定格出力範囲内の場合 出力が定格出力範囲以上の場合 入力 出力 入力 出力 入力 出力 定格出力 出力 定格出力 入力放送波受信(地上/BS・110度CS)
CATV受信
DXアンテナのブースター(増幅器)は、使用場所、帯域別に大きく4分類
CATV受信
(上り/下り/BS・110度CS)
戸建住宅用
(一軒家)
マルチブースター
CUW30L2
地デジブースター、
家庭用ブースター
SDU
CUW30L2
共同受信用
アパート、 マンション共同受信用増幅器
MDU
マンション、 ビル等同軸ケーブルとは
アンテナやCATVから受信した信号をテレビ、レコーダーまでの
伝送する為の配線に使用します。弊社の同軸ケーブルの製品は、下の通りに
ケーブルの種類(規格)や長さ別でさまざまな機種がございます。
中心導体(心線)の周囲を同心円状に外部導体(編組線)があります
<同軸ケーブルの構造>
中心導体(心線)の周囲を同心円状に外部導体(編組線)があります。
外部導体(編組線)にアルミ箔も使用している機種もあります。
例 S-5C-FBの場合のイメージ図 中心導体 (心線) (心線) 内部絶縁体 S-5C-FB アルミ箔 (機種による) 外部導体 (編組線) 外皮 (ビニル)種類 外形(太さ) 弊社製品例