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【第四章】 クラブを選ぶための基礎知識 ・ クラブメーカーがアピールする機能向上 ……… ・ 重心位置と飛ばしの関係 ……… ・ シャフトの性能を判断する方法 ……… ・ ドライバー選びで本当に重視するポイント …… 【第五章】 飛距離アップできるドライバーの選び方 ・ 体力にあった重さ・硬さを選ぶ ……… ・ スイング傾向にあったクラブを選ぶ ……… ・ 適正な弾道を得るための要素とは? ……… ・ ボール初速を上げることが、飛ばしの最適解 … ・ 高反発ドライバーの歴史 ……… ・ なぜ、高反発ドライバーは飛ぶのか? …………

ゴルフクラブで、

上達や飛距離アップはできるのか?

ゴルフは最も道具の影響が大きなスポーツではないでしょうか? 適切な道具を選び、道具の持つ機能を活かすことができれば、 ゴルフはもっと楽しくなるはずです。 現代のドライバーを使いこなし、人生で一番の飛びを実現してください。 目 次 【第一章】 現代のゴルフクラブの特徴 ・ 過去20年でゴルフクラブはどう変わったか ……… ・ 現代のゴルフクラブは、どのような利点があるか … ・ 現代のクラブのデメリットはなにか?……… 【第二章】 飛ばすために必要な要素とは? ・ 「飛びの三原則」とは?……… ・ 打ち出し角とスピン量の関係 ……… ・ 低スピンドライバーのデメリット ……… ・ 飛びに最も影響を与えるボール初速 ……… ・ 飛ばしの要素はルールで規制される ……… 【第三章】 クラブとスイングの関係 ・ アマチュアのスイングに多い 2 つの傾向 ………… 1 2 3 4 5 6 7 8 9 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21

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【第一章】 現代のゴルフクラブの特徴

過去20年でゴルフクラブはどう変わったか

 日本でゴルフが始まって110年余り。古くは貴族中心の娯楽でしたが、現在はあら ゆる世代で多くのゴルファーが楽しめる国民的スポーツとなっています。  日本のゴルフがはじまった頃のゴルフクラブは、海外製の高価なクラブを輸入して使 用していました。その後、ゴルフの大衆化とともに国内でのクラブ作りが活発になりま した。  その頃のウッドは、パーシモン(柿材)製。30年ほど前から、メタルと呼ばれる金 属製のウッドが本格的に登場します。当時のドライバーはヘッド体積が200cc を切る くらいの大きさです。ゴルフクラブが生まれてからここまでの期間、ドライバーのヘッ ドの大きさはほとんど変わらないままでした。  しかし、20年前にチタン素材のドライバーが登場しました。当初は230~250 cc くらいのヘッド体積で、それでも「デカヘッド」と呼ばれていましたが、この20年 弱で急激にヘッドの大きさが巨大化し、現代はその倍以上となるヘッド体積が460cc 前後のヘッドが一般的となっています。  2倍以上になったドライバーヘッドの大きさこそ、 この20年でゴルフクラブが最も変わったところで す。

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【第一章】 現代のゴルフクラブの特徴

現代のゴルフクラブは、どのような利点があるか

 パーシモン時代から、二倍以上に大きくなった現代のドライバーは様々な利点があり ます。まずは、なんといっても芯が広いことです。  フェース面上のクラブヘッドの重心をスイートスポット(SS)と呼びます。このスイー トスポットでボールをとらえると、いわゆる「芯を食った」当たりになり、ボールを飛 ばすことが出来ます。スイートスポットから打点がずれるほど、感触は悪くなり、飛距 離も出なくなります。  スイートスポット周辺で、そこで打ってもそれほど飛距離が落ちないところをスイー トエリアと呼びます。現代のドライバーはこのスイートエリアが過去のクラブよりも大 きく広がっています。  ヘッドの大きさが二倍以上になり、ヘッドの重量はより周辺に分布され、フェースが 広くなったことで、多少、スイートスポットを外しても、遜色なく飛ばせるエリアが広 がったのです。  また、薄く強靭なチタン合金がフェースに採用され、反発力が大きいのも利点です。 同じようにスイートスポットでヒットしても、反発性能に優れる分、現代のドライバー の方が遠くに飛ばす事ができます。  後述しますが、現在は、SLE ルールと言って、クラブの反発性能にルール上制限があ ります。ルールで制限を加えなくてはならないほど、クラブの飛距離性能が向上してい るのです。

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【第一章】 現代のゴルフクラブの特徴

現代のクラブのデメリットはなにか?

 飛距離が出て、ミスヒットにも強い現在の大型チタンドライバー。しかし、デメリッ トもあります。もっともゴルファーに影響がありそうなのが、重心距離が長くなり、ヘッ ドが返りにくいことです。  重心距離とはシャフトの延長線からスイートスポット(SS)までの距離を測ったもの を言います(※ヘッド内部の重心までの距離を指すこともあります)。この長さが長く なればなるほど、ヘッドが返りにくくなる可能性があります。  大型ヘッドのドライバーに変えたら、とたんにボールが右に出たり、スライスした経 験はないでしょうか。スライスで悩むゴルファーが、やさしいからといって、大型ヘッ ドのドライバーに変えると、スライスがさらに止まらなくなることもあります。  最近のドライバーは、フェースをフック(左を向く)にしたり、ウェイトによって、 重心距離を短くして、ヘッドの返りを良くしているモデルもあります。買い替え前に チェックしておくと良いでしょう。  重心距離が長いほうが、飛びには有利になります。デカヘッドが使いこなせるようなっ たほうが、ゴルフはやさしくなるでしょう。

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飛びの三原則は?

【第二章】 飛ばすために必要な要素とは?

「飛びの三原則」とは?

 第二章からは、実際にクラブで飛距離を伸ばす方法を具体的に説明しましょう。ボー ルを遠くに飛ばすためには、俗にいう「飛びの三原則」を理解する必要があります。  「飛びの三原則」とは次のようなものです。

1. 打ち出し角    2. バックスピン量    3. ボール初速

 こうしてみるとヘッドスピードがないことを不思議に思う方もいるでしょう。ヘッド スピードが速ければ速いほど、ボール初速が向上する可能性があります。その速いヘッ ドスピードを活かすには、第一章でお話したスイートスポット付近でインパクトして、 エネルギーの伝達が高い状態で打つ必要があります。  そのヘッドスピードに対して、どれだけのボール初速になるかを示すのが、ミート率 です。海外ではスマッシュファクターと呼ばれています。ミート率が高いほど、効率よ く飛ばすことが出来ます。  ミート率は、1. 4~1. 5くらいが適正とされています。ヘッドスピードが40m/s であれば、ボール初速は56~60m/s くらいになれば、良いインパクトを迎えている ことになります。 ※ 打ち出し角 17 度 バックスピン量 1700 回転が良いとするメーカーもあります。

1. 打ち出し角 ……… 12 ~ 14 度前後

2. バックスピン量 ……… 2200 ~ 2500 回転程度

3. ボール初速 ……… 速いほど良い

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【第二章】 飛ばすために必要な要素とは?

打ち出し角とスピン量の関係

 ヘッドスピードが速くても思ったほど飛んでないというケースがあります。また、勢 いよく飛び出して手応えもいいのに、思ったほどボールが飛んでいないことがあります。  その原因として考えられるのは、バックスピン量が多すぎることです。バックスピン 量は多くなりすぎると、ボールが吹け上がってしまい、球質の軽い飛ばないボールになっ てしまいます。  ヘッドスピードが同じくらいの女子プロとアマチュアゴルファーで飛距離が大きく違 う理由のひとつがこのバックスピン量です。多くのアマチュアは、バックスピン量が多 いインパクトを迎えていることが多く、飛距離をロスしているというデータがあります。 女子プロは、ヘッドスピード自体はそれほど速くなくとも、適正なバックスピン量で適 切な揚力を得ているので、キャリーもランも出る球質になります。結果、同じヘッドス ピードでも大きな飛距離差が生まれます。もちろんミート率にも差があることは、言う までもありません。  バックスピン量は多すぎても少なすぎても、飛距離ロスにつながります。ここで大事 なのは、打ち出し角との関連性です。スピン量が少なくても、打ち出し角が高ければ、キャ リー不足になりにくく、飛距離を伸ばせる可能性が生まれます。  理想的な弾道は、打ち出し角 17 度、バックスピン量1700回転 / 分と打ち出して いるメーカーがありますが、プロの多くは打ち出し角12~14度、バックスピン量 2200~2500回転 / 分くらいで打っています。このあたりの数値が、多くのアマ チュアゴルファーにも目標になるでしょう。

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【第二章】 飛ばすために必要な要素とは?

低スピンドライバーのデメリット

 多くのアマチュアゴルファーは、理想値よりもバックスピン量が多い傾向にあります。 そのため、そんなゴルファーの飛距離を伸ばすには、低スピンになりやすいドライバー を作ればいいということになりました。ここ数年は、クラブメーカーは、ドライバーの 低スピン化を進めています。  3000回転 / 分以上のバックスピン量だったゴルファーが、クラブを変えることで、 2200回転 / 分前後になれば、10ヤード以上飛距離が伸びる可能性があります。ア ゲンストの風にも強くなるので、一見いいことづくめです。  しかし、もともとスピン量がそれほど多くないゴルファーが、そうした低スピン性能 の高いドライバーを使うと、ボールが上がりきらずにドロップしてしまうおそれがあり ます。  ロフト選びも重要です。スピン量が多いドライバーからスピン量が少なくなるドライ バーに変えるなら、ロフト角が同じだと、ボールが上がりきらなくなるおそれがありま す。10度を使っていたら11度。11度を使っていたら12度でもいいでしょう。  現在のドライバーは総じて低スピン性能が高くなっています。そのため300ヤード を軽々飛ばすアメリカのツアー選手でも、10度以上を使う選手が非常に増えてきてい ます。クラブを変えるときは、ロフト角も見直した方が良いでしょう。

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【第二章】 飛ばすために必要な要素とは?

飛びに最も影響を与えるボール初速

 スピン量と打ち出し角は、多くても少なくてもダメで、適正値に近づけるのが正解で す。しかし、ボール初速は基本的に速ければ速いほど、ボールが飛びます。ボール初速 が 1m/s 上がると、飛距離が 4 ヤード程度伸びると言われています。  ゴルファーが、クラブを変えずにボール初速を伸ばすには、2 つの方法があります。

・ ヘッドスピードをあげる     ・ ミート率をあげる

 ひとつは、身体を鍛えたり、スイングスピードを上げる事でヘッドスピードをあげる ことです。しかし、これはなかなか難しく、キャリアをある程度積んでから、ヘッドスピー ドが大幅に伸びたゴルファーは、プロや上級者でもほとんどいないでしょう。  もうひとつは、ミート率を上げることです。ヘッドスピード40m/s の人が、ミート 率1. 4なら、ボール初速は56m / sです。これをミート率1. 5でインパクト出来たら、 ボール初速は60m / sになります。ミート率が0. 1上がると、約16ヤード伸びる 計算になるのです。  しかし、ミート率1. 5というとプロゴルファー並みのインパクト効率です。奇跡の 一発で出ることもありますが、コンスタントに出すには、正確なスイングが必要になる でしょう。ボール初速を上げれば飛ぶことはわかっているのですが、ゴルファー自身が、 スイングでボール初速を上げるのは、なかなかハードルが高いと言えそうです。

ミート率(スマッシュファクター)の算出の仕方

ミート率は、1,4 ~ 1.5 が適正。ヘッドスピード 40m/s の人が、 ミート率が 0.1 良くなると、飛距離は約 16 ヤード伸びる。

ボール初速 ÷ ヘッドスピード = ミート率

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【第二章】 飛ばすために必要な要素とは?

飛ばしの要素はルールで規制される

 「飛びの三原則」のひとつである、ボール初速が1m/s 上がると、飛距離が 4 ヤード 程度伸びると言われています。しかし、ボール初速をスイングで上げるのはかなりの努 力が必要です。  そこで、クラブを変えることで、ボール初速を上げる方法を考えてみましょう。クラ ブフェースの反発力が高ければ、同じヘッドスピードでインパクトしても、ボール初速 は上がります。同じように打ってもミート率が上がった状態と同じになるのです。  10年くらいまえから、このフェースの反発力を上げることを目的としたクラブが盛 んに作られました。当時は、ヘッド体積が300cc クラスのものも多かったのですが、 フェース厚が3mm を切る極薄フェースにして、反発性能を高めたドライバーが登場し ました。いわゆる「高反発」です。  同じようにスイングして、クラブの機能で飛距離が伸びれば、こんなにいいことはな いのですが、2008年に SLE ルールというものが施行され、こうした高反発ドライバー は、ゴルフルール上、使用禁止になりました。  厳密に言うと、反発係数という数値が「0. 83以下」(CT 値257以下)にする必 要があります。現在のドライバーは、製造誤差も考慮して、0. 81~0. 82くらいの 反発係数で作られているものが大半です。  「ドライバーを変えたら、飛距離が15ヤード伸びた」という人がたまにいますが、 その人はそれまでのクラブが合っておらず、クラブを変えることによって、適正なスピ ン量と打ち出し角に近づいたケースが多いでしょう。反発係数の規制がある以上、クラ ブを変えたからといって、簡単に飛距離は伸びない時代になっているのです。 SLE ルールとは、2008 年から施行された「スプリング 効果(Spring-Like Effect = SLE)」を持ってはならない というゴルフ規則に、数値的な基準を設けたもので、クラ ブフェースの反発係数(COR)が、0.830 以内(CT 値 257 以内)でなくてはならないというもの。

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【第三章】 クラブとスイングの関係

アマチュアのスイングに多い2つの傾向

 自分に合ったクラブを選ぶにはどうしたら良いでしょうか?  多くのアマチュアゴルファーは、クラブ選びを口コミや評判、ショップ店員さんの勧 めで決めています。「あのドライバーが飛ぶらしい」、「あのクラブにしたら、飛距離が 10ヤード伸びたらしい」といった話は、ゴルフ仲間の間でもよく行われます。しかし、 飛距離が伸びたのは、その人のスイングとクラブの特性がマッチしたためである可能性 が高く、そのクラブが誰にでも合うわけではありません。  自分のスイングに合ったクラブ選びをする上で、自分のスイングの傾向を知る必要が あります。アマチュアのスイングは大きく分けて、2つに分かれます。

①アウトサイドイン軌道のスライサー ② インサイドアウト軌道のフッカー

 アウトサイドイン軌道のスライサーは、クラブヘッドが飛球線よりも外側から入り内 側に抜ける、いわゆるカット軌道の人です。フェースが開いて当たると、弱々しいスラ イスになり、フェース閉じて当たると、左に真っ直ぐ飛びがちです。アマチュアの多く がこのスイングだと言われています。  インサイドアウト軌道のフッカーは、クラブが内側から入り、外側に抜けます。フェー スが閉じて当たるとフックになりますが、フェースが開くとプッシュアウトになります。 フェースが閉じる度合いが強いとよりフックがかかり、大きく閉じて当たると、いわゆ るチーピン(ダグフック)になります。 ヘッド軌道の種類(イメージ図) アウトサイドインの人の特徴 ・左に打ち出すことが多い ・スライスが出やすい ・テンプラになることがある ・バックスピン量が多い インサイドアウトの人の特徴 ・右に打ち出す事が多い ・フックが出やすい ・チョロになることがある ・バックスピン量は少ない

アウトサイドインスライサー&

インサイドアウトフッカー

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【第三章】 クラブとスイングの関係

スイングによって合うクラブは変わる

 アウトサイドイン軌道のゴルファーは、ヘッドスピードの割に飛距離不足に悩んでい る事がほとんどです。  そんなゴルファーの飛距離不足を解消するには、インパクトでフェースが閉じ気味に 当たることが必要です。  フェースが閉じると、左に真っ直ぐ飛ぶボールや左に打ち出して、左に曲がるボール になります。その度合いをゆるめると、少しだけ左に打ち出されて、少しだけ右に曲が るフェードボールになります。フェードボールは強い球質で、キャリーで飛距離が稼げ ます。  そのため、フェースが閉じて当たりやすい、フックフェースのクラブやフェースが返 りやすいクラブを選ぶと、良い結果になります。アウトサイドイン軌道のゴルファーは、 バックスピン量が多い傾向があるので、低スピンになりやすいドライバーを選ぶのもい いでしょう。  インサイドアウト軌道のゴルファーは、左が怖いのでなるべくフックしないドライ バーを選ぶほうが良いでしょう。フェースがスクエアなもの、フェースが返りづらいも のを選択します。プロや上級者が使うものはそうしたドライバーが多くなります。  インサイドアウトでヒットすると、スピン量は少なくなる傾向があります。そのため、 あまりスピンになり過ぎない、多めのロフト角のドライバーが良いでしょう。

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【第三章】 クラブとスイングの関係

クラブがマッチすると、大きな飛びが生まれる

 同じヘッドスピードでも、アウトサイドイン軌道のスライサーとインサイドアウト軌 道のフッカーでは、合うドライバーは変わります。クラブ選びで失敗している人は、ヘッ ドスピードだけを基準にクラブを選んでいる傾向があります。  スライサーは、フェースが返りやすいモデルを選び、ボールが高く上がり気味なら、 低スピンタイプのドライバーを選びます。フッカーはフェースが返りにくいモデルを選 び、ボールが低いなら多めのロフトで打ち出し角が高くなるようにします。  こうして選んだクラブが自分のスイングにマッチすると、10~20ヤードの飛距離 アップも夢ではありません。特にスライサーには効果が高くなります。市場でスライサー 向けのドライバーが多いのは、スライサーが多いこととクラブで結果が出やすい事が理 由です。  フッカーの人は中上級者が多く、それほど飛距離アップは見込めないかもしれません が、曲がり幅を小さくして方向性が良くなるメリットがあるでしょう。まっすぐに飛べ ば、それだけ飛距離も伸ばすことが出来ます。  自分のスイングの傾向を理解して、適正な打ち出し角とスピン量になりやすいドライ バーを選ぶことが、飛距離アップには重要です。残念ながら、口コミや評判は頼りにな らないのです。

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【第四章】 クラブを選ぶための基礎知識

クラブメーカーがアピールする機能向上

 毎年、クラブメーカーから多くの数のクラブが発売され、どれも性能の向上を大きく 謳っています。広告はもちろんですが、そのカタログにも機能が向上した点が様々に書 かれています。最近は、インターネットから情報を得ることも多くなりました。  カタログに書いてあることは、間違いではなく、実際に前作以上の機能向上があるの ですが、それぞれのゴルファーが、そのクラブを使ってみて、どれだけの飛距離アップ が見込めるかというのは、また別問題です。  現在は、非常に緻密なクラブ開発が行われており、数グラムの違いや数%の機能向上 に高い技術が投入されています。しかし、アマチュアゴルファーの場合、その機能向上 よりも打点のブレやスイングのブレによる差のほうが大きく、はっきりとした性能向上 が体感できないことも少なくありません。  現代では、同じ条件でテストして、前のモデルと最新モデルで10ヤードの飛距離差 が出ることはまずありません。5ヤードもないかもしれません。  クラブを変えて、10ヤード以上の飛距離アップ出来たとすれば、よほど自分に合う ものに変わって、それまでエネルギーをロスいていたものが、飛距離アップにつながっ たときが大半でしょう。

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【第四章】 クラブを選ぶための基礎知識

重心位置と飛ばしの関係

 メーカーのカタログにあまり載っていない情報にヘッドの重心位置があります。一部 のメーカーでは、開示していますが、多くのメーカーでは重心位置を詳細に公表するこ とはないようです。  そのため、ゴルフ雑誌などに載っている各モデルの重心位置は、それぞれヘッド単体 のものを計測してから記載しています。  重心位置は、ヘッドの特性を知るのに重要です。ヘッドのスイートスポット(SS)が、 シャフトからより遠くにあると、それだけヘッドは返りにくくなります。シャフト軸か らスイートスポットまでの距離を「重心距離」と呼びますが、それが長いものはスライ サーに向かないといえます。  「重心深度」は、シャフト軸から、ヘッド内部の重心までの距離を言います。これが 長いと、ミスヒットに強くなる反面、バックスピン量は多くなります。「重心高」とは、 スイートスポットの高さを示します。重心が低いほど、バックスピン量は少なくなりま す。  バックスピンが多く、飛距離をロスしがちなゴルファーは、重心が低く、重心深度が 短いものを使うと、スピン量を減らして飛距離を伸ばすことが出来ます。反面、重心深 度が短い=重心が浅いと、ミスヒットに弱くなります。  最新のドライバーは、重心が深く、低くなり、ミスヒットへのやさしさと低スピンを 両立させようとするものが多いようです。

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【第四章】 クラブを選ぶための基礎知識

シャフトの性能を判断する方法

 最近のゴルフクラブの大きな特徴は、シャフトの種類が大幅に増えたことです。特に ドライバーは、より高額なカスタムシャフトが非常に人気になっています。  とはいえ、一般的にはカスタムシャフトは同じフレックス S であっても、純正シャフ トの S よりも随分硬くなっています。重量は選択できますが、多くの場合、重いものを 選んでしまい、硬くて重い、飛ばないドライバーになってしまうことも少なくありません。 試打で選ぶときは、試打ルームよりも少しやさしく振れるスペックの方が良いでしょう。  実はシャフトの性能を判断するのはシングルクラスの上級者でも簡単ではありませ ん。プロのように、感覚に優れたゴルファーは、シャフトのしなり戻りやシャフトのど の部分の硬さが感じやすいかなどを感じ取ることが出来ます。しかし、これは一般的な ゴルファーには難しいでしょう。  簡単な方法は、ヘッドスピードからある程度、自分に合う重さを選択して、同じ重さ のシャフトを複数打ってみることです。自分のスイングに合うシャフトは、タイミング が取りやすく打点が安定します。結果的にミート率が良くなるので、飛距離が伸びるの です。  その際、振った感じよりも結果を重視しましょう。気持ち良く振れるクラブが必ずし もミートしやすいとは限らないからです。

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【第四章】 クラブを選ぶための基礎知識

ドライバー選びで本当に重視するポイント

 ドライバー選びの際に、もっとも影響のある重要なポイントを紹介しましょう。それ は「重さ」です。 人間とは不思議なもので、クラブを持った瞬間にその重さや硬さ、ヘッドの重心位置ま で感じ取り、自然とそのクラブに合わせた動きをします。一番、はっきりとした動きの 違いが出るのが重さなのです。  例えば、普段使っているクラブよりもずっと軽いものでスイングすることを想像して みてください。布団たたきやバドミントンのラケットはどうでしょうか?  軽いものを持つと力がなくても振れてしまうので、自然と手打ちになり、カラダの大 きな筋肉は使わなくなります。その逆に、竹ぼうきのような大きくて重い物を振ると、 自然と体全体をつかったスイングになります。  つまり、重さは軽すぎないことが大切です。軽いとヘッドスピードが上がるので、つ いつい軽くしたくなりますが、手打ちになりスイングが悪くなるので、好調が長続きし ません。軽すぎないように、かと言ってヘッドスピードが落ちるほど重すぎないように することが大切です。  もうひとつ上げるとすれば、ロフト角です。ヘッドの重心特性も重要ですが、ロフト 角が最も打ち出し角とスピン量に大きな影響を与えます。表示ロフトに頼らず、自分の 弾道で判断したいところです。

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【第五章】 飛距離アップできるドライバーの選び方

体力にあった重さ・硬さを選ぶ

 第五章からは、具体的にドライバー選びのポイントを紹介します。  まず、重要な総重量をチェックします。重さの目安は、「振り切れる範囲で重いクラブ」 とよく言われていますが、その日の体調やコースと練習場でも異なるので、完全な正解 はありません。  しかし、できれば重めを選んだほうがよいでしょう。重量が重いほうが、スイング軌 道が安定し、インパクトで当たり負けしません。体全体をつかってスイングできるので 手打ちを防ぐことが出来ます。大きく体を動かすほうが、将来的に体力が落ちても、飛 距離減が小さくなります。  総重量は、シャフトの長さと関係があります。長ければ長いほど軽くしないと、同じ ような感覚で振ることが出来ません。右ページの目安を参考に、シャフトを長くする場 合は、10g 程度軽くても良いでしょう。  シャフトの硬さも重要です。シャフトは、スイングのタイミングと大いに関係があり、 シャフトが自分に合うとミート率が高まります。力のある方は、硬いシャフトを。あまり、 力に自身のない方は、軟らかいシャフトを選びます。  もうひとつスイング自体の速さもポイントです。上げてすぐ振り下ろすような早いリ ズムのゴルファーは硬いシャフトを。ゆったりとしたスイングの人は少し軟らか目のシャ フトを選択すると、タイミングが合いやすくなります。

ドライバーの総重量目安(45 インチの場合)

・プロやかなりのハードヒッター(1 W飛距離 260y)…… 320g 以上

・一般アマチュアの飛ばし屋(1 W飛距離 240y)………… 310g 程度

・一般的な飛距離のゴルファー(1 W飛距離 220y)……… 300g 程度

・飛距離が落ちてきているシニア層(1 W飛距離 200y)… 290g 以下

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【第五章】 飛距離アップできるドライバーの選び方

スイング傾向にあったクラブを選ぶ

 第三章で、アマチュアゴルファーは、スイング軌道がアウトサイドインの人と、イン サイドアウトに分かれるという説明をしました。このスイング軌道がプロのようなイン サイドイン=オンプレーンに近づくと、ボールは限りなくまっすぐに飛びますが、これ を実現するのは簡単ではありません。  そこで、自分のスイング軌道のズレをクラブで補うことで、ストレートに近い弾道を 手にする事ができます。スイングを直すのも大切ですが、クラブに頼ることで結果を良 くするほうが確実です。  アウトサイドイン軌道のゴルファーなら、スライスしないようにボールがよりつかま るドライバーを選択します。フェース角がフックで、シャフトのしなりが活かせる先調 子系にすると、弾道が強くなり、飛距離もアップします。  インサイドアウト軌道のゴルファーは、スコアを大きく崩しやすいチーピンが出にく いドライバーを選びます。フェース角はストレートかオープンで、シャフトは先端がしっ かりした手元調子系の方が良いでしょう。  自分のスイングの傾向に合うクラブを使うことで、弾道が強くなりストレートに近い ボールになり、結果も安定します。クラブがいわば補助輪の役割を果たすのです。 アウトサイドイン軌道(持ち球スライス系) のゴルファーに合うドライバー インサイドアウト軌道 (持ち球 フック系) のゴルファーに合うドライバー ・フェース角がフック ・フェースが返りやすい ・走り系シャフト(先調子など)     ・フェース角がストレート       からオープン ・フェースが返りにくい ・安定系シャフト(手元調子など)

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【第五章】 飛距離アップできるドライバーの選び方

適正な弾道を得るための要素とは?

 第二章で【飛びの三原則】を紹介しました。その中でも、同じヘッドスピードという 前提なら、打ち出し角とバックスピン量を適正にすることが、効率よく飛距離を伸ばす ことにつながります。  飛距離をロスしやすいのは、打ち出し角が低く、キャリーが出ない弾道。そして、バッ クスピンが多く吹け上がって飛距離をロスする弾道です。“球が強い”と表現される弾 道は、バックスピン量が少ない球質のことをいうのです。  幸い、最新のドライバーは、これまでと同じように打っても高打ち出しで低スピンに なりやすくなっています。ロフト角、シャフトの硬さなどを自分のあったものにすれば、 適正弾道に近づけることが出来ます。  理想的な飛ばしの弾道は、打ち出し角が12~14度前後、バックスピン量が、 2200~2500回転 / 分程度と言われています(打ち出し角17度1700回転/ 分の説もあります)。  しかし、この数値はコンディションによっても多少変わります。例えば、フォローの 風の時は、バックスピン量が多いほうが風にのって飛距離が伸びます。スピン量が少な いと、フォローで失速することがあるのです。一方、アゲンストの風では、バックスピ ンが多いと大幅に飛距離をロスしてしまいます。  向かい風はスピン量が少ないほうが絶対的に有利になるのです。上記の理想値は、様々 なコンディションの中で、最も平均的に飛ばせる数値と言えるでしょう。

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【第五章】 飛距離アップできるドライバーの選び方

ボール初速を上げることが、飛ばしの最適解

 ヘッドスピードが同じであれば、打ち出し角とバックスピン量が適正に近づくと、も うこれ以上の飛距離アップはなかなか望めません。しかし、最も確実で、しかも大きく 飛距離アップする方法があります。  それは【飛びの三原則】のもう一つの要素、ボール初速を上げることです。  同じヘッドスピードであれば、ミート率=スマッシュファクターが高いほうほど飛距 離が伸びます。ヘッドスピード40m/s の人が、ミート率が0. 1上がると、約16ヤー ドの飛距離アップが見込めるのです。  ミート率を上げる方法は、スイートスポット(SS)付近でインパクトすること、ドロー 系などボールがつかまった弾道を打つことなどがあげられます。それが、ボール初速を 上げる事につながるからです。  そして、もうひとつ確実にボール初速を上げる方法があります。それが高反発ドライ バーを使用することです。第二章で説明した通り、ゴルフルールによって、ボール初速 が高まる高反発ドライバーの使用は禁止されています。逆に言えば、確実に飛ぶから禁 止になるのです。高反発ドライバーを使うと、同じヘッドスピード、同じ打点であって もエネルギー効率が高まり、ボール初速が速くなるのです。  ボールの飛びに最も影響するのは、ボール初速。であれば、物理的に確実にボール初 速を上げることが出来る高反発ドライバーは飛ばしの最適解といえるのです。プロゴル ファーのような、シリアスな競技志向のゴルファーは別としても、1 ヤードでも飛距離 を伸ばしたいゴルファーなら、その恩恵にあずからない手はないでしょう。

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【第五章】 飛距離アップできるドライバーの選び方

高反発ドライバーの歴史

 2008年に、反発係数が0. 83以上(CT 値257)という基準をオーバーするク ラブを禁止にする、通称、SLE ルールが施行されました。  2000年あたりから、反発係数をより高めて飛距離を伸ばすドライバーが多く登場 しました。特に有名なのは、2000年の終わりに発売されたキャロウェイの「ERC 2」 ドライバーです。真芯に当たった時は、今でも一番飛んだという人がいて、語りぐさに なるほどの飛距離性能を持ったクラブでした。  2000年までは長尺家が盛んでした。47インチや48センチといったシャフトの 長いドライバーが登場したのですが、ミート率が悪くなり、大きな支持を得ることがで きませんでした。  フェース面の素材を薄くして、高反発化すると、違和感なく振れて、なおかつ物理 的に飛距離アップしやすくなるので、多くのメーカーが高反発化にかじを切ったので す。ちょうどヘッドの大型化が進むこともプラスに作用しました。ヘッドが大きくなり、 フェースの面積が大きくなると、それだけフェースのたわみを利用できるからです。  ゴルファーの飛距離への要望は強く、その声に応えるように、最近になって、様々な メーカーが高反発ドライバーを発売するようになりました。代表的なモデルは、プロギ アの「スーパーエッグ」ドライバーです。確実に飛ばせる高反発ドライバーの存在が、 再びクローズアップされているのです。

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【第五章】 飛距離アップできるドライバーの選び方

なぜ、高反発ドライバーは飛ぶのか?

 高反発ドライバーは、フェースの反発係数を高めたクラブのことです。金属の弾性を 利用し、フェースが大きくたわむほうが、元に戻ろうとしてより大きなエネルギーが生 まれるのです。  一般的なルール適合モデルと比べると、高反発ドライバーは、1mm 前後薄いフェー ス厚を採用しています。その結果、非常に高い反発力を得ることができます。  つまり、同じヘッドスピードで同じようにインパクトを迎えても、高反発ドライバー のほうが、フェースのたわみが大きくなる分、確実にボール初速が速くなり、飛距離アッ プできます。高反発のメリットのひとつは、最大飛距離だけでなく、平均的な飛距離も アップすることです。確実に飛ぶからこそ、ルールで制限されることになったのです。  どうしても飛距離がほしいと切実に願うゴルファーなら、高反発ドライバーを試して みるべきでしょう。飛びに最も影響するボール初速を上げて、これまでにない飛距離を 手にするには、高反発ドライバーが最も有効な選択なのです。

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【最後に】

評判や口コミに惑わされずに、

自分だけの一本を選ぶ

 ゴルフ雑誌やメーカーのカタログには、これ以上ないほどゴルフクラブの機能が優れ ているかが雄弁に語られています。また、ゴルフ仲間などの「これが飛ぶ」というウワ サは、気になるものです。一緒にプレーして、実際に飛んでいたらなおさらでしょう。  しかし、ここまで解説してきたのは、基本的に万人に合うクラブはないという事実です。 もしあるとすれば、それは飛距離性能に制限をかけたルールを超えた、高反発ドライバー だけでしょう。反発係数の高い高反発ドライバーは、同じようにヒットしたとしても、ボー ル初速を上げることができます。  そして、自分のスイングや体力に合ったクラブを使うことで、はじめて飛距離を伸ば すことが出来ます。ある人にとっては、全く飛ばないドライバーが、別の人にとっては、 最長飛距離を狙える魔法の杖になることもあるのです。  大切なのは、クラブに関する知識を得ることと、自分のスイングやゴルフスタイルを 理解することです。自分が納得のできる一本を手にすることができたら、きっと生涯最 高の飛びを目指せるはずです。

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