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2. 地域協力型環境保全営農支援制度の方向性 ここでは, 地域協力型環境保全営農支援制度のスキームを検討するため, 関連する既往研究や取組などをレビューし, その制度構築の方向性を定める. (1) 農家の意識向上 行動促進のための取組状況沖縄県の赤土等流出防止に関する営農対策について, 農家の意識の

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沖縄県の赤土等流出防止を促進する

地域協力型環境保全営農支援制度の構築

宮本善和

1*

・成瀬研治

1

・千村次生

2

・藤田智康

3

・玉城重則

4

・金城朗子

5 1中央開発株式会社 社会開発部(〒332-0035 埼玉県川口市西青木 3-4-2) 2中央開発株式会社 沖縄支店(〒900-0001 沖縄県那覇市港町 2-6-18 極東ビル) 3株式会社碧コンサルタント(〒901-1206 南城市大里字仲間 592-1) 4有限会社 沖縄環境地域コンサルタント(〒901-2131 沖縄県浦添市牧港 1-9-11-201 安富ビル) 5沖縄県農林水産部(〒904-2155 沖縄県沖縄市美原 1-6-34) * E-mail:[email protected] 沖縄県のサンゴ礁生態系に負荷を与えている赤土等の流出を防止するためには,現行の取組に加えて農 家が行う営農対策をリソース面から支援していくことが喫緊の課題である.そこで本稿は,農家の生産向 上につながる土壌保全(赤土等流出防止)と収益増を両立させることをインセンティブとした環境保全型 農業を推進し,生産される農産品を適切な価格で販売して,消費者から協力金を集め,対策に還元してい く「地域協力型環境保全営農支援制度」を構想し,モデル地域での試行と消費者の意向調査を行った.そ の結果,地域協力型環境保全営農支援制度のスキームはモデル地域において存立し,稼動することが確認 されるとともに,消費者に一定の支持を得て購入されることが明らかとなった.

Key Words:red soil runoff, coral reef , support system, farming with environmental care, marketing research, , internet survey

1. はじめに 危機的状況にある沖縄県のサンゴ礁生態系に負荷を与 えている赤土等の流出を防止するため,沖縄県では 1994 年に「赤土等流出防止条例」を制定し,開発行為等から の赤土等の流出を抑制することに効果をあげている一方 で,農地からの流出については規制や対策が不十分であ る1) 沖縄県の農地からの赤土等流出を防止するため,「水質 保全対策事業(耕土流出防止型)」の導入によって,承水 路,排水施設,沈砂施設,農地等の勾配修正等の土木的 対策が実施されてきたが,グリーンベルトやマルチング などの農家自身が取り組む営農対策については部分的な 適用にとどまっている.そこで,土地利用者の赤土等流 出防止対策への参加意欲を高めることを目的として,赤 土等流出総合対策支援プログラムを開発するとともに, 土地利用者に対し効果的な赤土の営農対策の情報提供等 を行うなど,普及・啓発活動が取組まれている2) しかしながら,農家の営農対策を支援するための公的 資金が不足するとともに,営農対策は農家にとって,費 用や手間がかかる、営農対策のメリットが感じられない などの理由からその普及は十分とは言えない3)4)加えて, 近年の局所豪雨の発生等も手伝って,農地からの赤土等 の流出は依然としてサンゴ礁生態系に負荷を与えている 状況である. このような中,沖縄県では「赤土等流出防止基本計画」 を策定し,特に,農地からの赤土等流出防止対策を進め るため,個別の海域に環境保全目標を設定するとともに, 陸域に流出削減目標を設定し,対策を総合的・計画的に 推進しようとしている1).このようなことから,農家の営 農対策を促進するためのリソース(資金,資材,人材) を確保するとともに,農家にとって赤土等流出防止を組 み込んだ環境保全型農業への転換がメリットとなるよう な仕組みをつくっていくことが喫緊の課題である. これらを受け,本稿は営農対策の支援に関連する既往 の研究や取組をレビューする.そして,農家の生産向上 につながる土壌保全(赤土等流出防止)と収益増を両立 させることをインセンティブとした環境保全型農業を推 進し,生産される農産物を適切な価格で販売して,消費 者から協力金を集め,対策に還元していく「地域協力型 環境保全営農支援制度」の構築に向け,諸検討を行うも のである. ࿯ᧁቇળ⺰ᢥ㓸㧳㧔ⅣႺ㧕8QN0Q+A+A

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2. 地域協力型環境保全営農支援制度の方向性 ここでは,地域協力型環境保全営農支援制度のスキー ムを検討するため,関連する既往研究や取組などをレビ ューし,その制度構築の方向性を定める. (1) 農家の意識向上・行動促進のための取組状況 沖縄県の赤土等流出防止に関する営農対策について, 農家の意識の向上と行動を促進するための既往研究や取 組としては,アンケートやヒアリングによって農家の意 識構造を分析した研究や,農家への情報提供を行った取 組などがある. 仲地3)や坂井ら4)は,石垣島の農家のアンケートやヒア リングを行い,農家が営農対策を行わない理由として, 費用がかかる,流出しても作物の生育に影響がない,農 作業が不便になるなどの農業経営上の損失に関する懸念 があるとし,経済面や労力面の支援が求められていると している. また,持続可能な美ら島農業推進協議会の報告書 5) 中では,石垣島のサトウキビ農家の営農対策に対する意 識の構造化から,営農対策の障害として,後継者不足や あきらめなどの心理的な要因の他に,手間や労力不足, 経費の増加などの要因の影響を示している. 一方,沖縄県農林水産部営農支援課6)では農家が営農 対策の手法を選択して実施できるように,技術的な情報 の提供,対策手法の評価などを示した赤土等流出対策プ ログラムを開発している.そして,東村、本部町,久米 島町,石垣市において展開されたが,資金不足で資材提 供や支援が十分にできていない状況にある. このようなことから,意識啓発や情報提供に加えて, 営農対策の実行における経済面や労力面を支援しながら, 生産性の向上や収穫増,収益増なども図れるような仕組 みが必要である. (2) リソース確保の取組状況 営農対策のために必要なリソースとしては,対策のた めの資材と作業費などである.沖縄県農林水産部営農支 援課ら7)の試算では,例えば東村のパインアップル畑に, 流出削減効果が 90%の生分解・敷き草マルチを施した場 合に必要な費用は,資材のみで 8,900 円/10a/年,作業費を 加味すると 13,000 円/10a/年と試算されている.石垣島の サトウキビ畑の場合には,流出削減効果が 90%の葉ガラ 全面マルチの資材のみで 22,400 円/10a/年,作業費込みで 29,200 円/10a/年,流出削減効果が 50%のグリーンベルト の資材では 2,900 円/10a/年,作業費込みで 4,000 円/10a/年 とされている.このため,年間 10a あたり数千円~数万 円程度の費用の確保が求められる. このようなリソースの確保に関する既往研究として, 横川8)は,汚染者が一定の環境基準を下回る場合でも,赤 土等流出問題においては汚染者負担原則ではなく,共同 負担原則を適用した環境直接支払の適用が可能であるこ とを明らかにしている.そして,環境直接支払に加えて, 受益者負担による価格プレミアムによる支援やグリーン ツーリズム等の農業環境政策のポリシーミックスを提言 している.ただし,環境直接支払に相当する農林水産省 の環境保全型農業直接支援対策9)は,現行ではエコファー マーなどの既に一定の環境配慮を行っている農業者等を 主な対象としており,赤土等流出防止のための営農対策 には充当しにくい.その他には,沖縄県の水質保全対策 事業による部分的な支援や,官民の助成金や交付金を活 用した一時的な支援が行われてきたものの,現行では赤 土等流出防止を行っていない農家を持続的に支援する仕 組みは希薄である10) 他方,宮本ら11)-14)は石垣島のサンゴ礁保全・再生と赤 土等流出対策を解決するため,行政,農家,企業,消費 者,研究者の参加と協働による流域環境経営を提唱し, そのための寄付市場のマーケティング分析や,民間資金 の確保に関する研究を行っている.これらの中で,宮本 らはサンゴ礁の保全・再生や赤土等流出防止対策のため のリソース確保のためには,公的資金に加えて募金・基 金,企業 CSR,寄付条例・ふるさと納税,環境付加価値 認証・商品,エコツーリズム,環境ポイントなどの手法 の適用性がありうることを確認している.そして,「石西 礁湖サンゴ礁基金」という募金・寄付のスキームを構築 し,八重山地方で実践している.さらに,環境付加価値 認証・商品のケーススタディとして,サンゴ礁への影響 が少なく,購入を通してサンゴ礁の保全・再生に貢献で きるという環境付加価値を有する農産物について石垣空 港でテストマーケティングを行い,観光客への販売に対 してその有効性を確認している. これらのことから,農家の営農対策を支援するために は,共同負担や受益者負担による持続的で多様な支援の 仕組みが求められ,公的資金を補完する募金・寄付,環 境付加価値認証・商品などの適用が考えられる. (3) 農産物認証の取組状況 農産物認証については,その価格設定や消費者の購入 要因に関する研究 15)-18)などがある.これらの既往研究か ら,農産物の安全性に意識が高い層などをターゲットと すれば,差別化した価格の農産物でも購入されることが 示唆される.田中 18)は,生物多様性に配慮した農産物の 生産の取組事例を整理・分析し,生物多様性の保全に寄 与する農産物に対して,消費者が追加金額の支払意思が あることを確認している.具体的な事例としては,新潟 県佐渡市はトキの生息環境の保全を図るとともに農産物 の高付加価値化を指向する「朱鷺と暮らす郷づくり」認

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証制度を,兵庫県豊岡市はコウノトリの生息環境の保全 を目的とした「コウノトリの舞」農産物生産団体認定制 度などを導入し,環境保全・再生と農業の活性化につな げている20) また,近年,生産者団体が活用する農場管理の基準と して,「農業生産工程管理(GAP:Good Agricultural Practice)」の導入を農林水産省が推奨しており21),環境管 理に関する基準も様々提案されている. 一方,沖縄県における取組としては,有機食品の検査 認証制度(有機 JAS マーク),特別栽培農産物認証制度, エコファーマーなどがある 20)が,サンゴ礁保全や赤土等 流出防止を対象として農産物認証制度やGAPの導入はな されておらず,その導入が期待される. (4) CRM による環境保全の取組状況 サンゴ礁の保全・再生や赤土等流出防止については, 企業の社会貢献活動として参加・協働を求めていくこと も有効と考えられる.宮本ら 12)は,八重山地方のサンゴ 礁保全・再生に対する民間企業の参加・協力の意向につ いて調査し,企業 PR やビジネス開拓などの企業のインセ ンティブを組み込んだ仕組みづくりなどが肝要であるこ とを指摘している.

また,昨今,CRM(Cause Related Marketing)として, 商品の販売収益の一部を教育や環境問題の解決などに還 元する企業の社会貢献活動も盛んになっている.野村22) は,商品の販売を通して寄付を行う企業のブランドをコ ーズブランドとして紹介している.わが国の環境保全分 野では,アサヒビールがビールの販売代金の一部を全国 の都道府県の自然や環境,文化財等の保護・保全活動に 寄付している事例が有名で,現在までに約 18 億円もの寄 付が行われている23).沖縄県でもコープ CS ネットのも ずく基金や JA おきなわなどがサンゴ礁の再生などに商 品の収益の一部を寄付している20) これらのことから,民間企業の PR やビジネス開拓と 連動して,農産物やその加工品の販売を協働して行うこ とで,その収益の一部をサンゴ礁の保全・再生や赤土等 流出防止に活用していく仕組みづくりも想定される. (5) 地域協力型環境保全営農支援制度の方向性 以上の整理をもとに,ここでは地域協力型環境保全営 農支援制度のスキームを構想する.すなわち,沖縄県の サンゴ礁の保全・再生と赤土等流出防止のための農家の 営農対策を支援するリソース(資金、資材、人材)を確 保するとともに,農家にとって赤土等流出防止を組み込 んだ環境保全型農業への転換のインセンティブとなるよ うな仕組みをつくる. そのため,沖縄県のサンゴ礁の環境保全に関心がある 企業等と提携しながら,環境保全型農業で栽培された環 境付加価値のある農産物やその加工品等を認証し.その 生産・流通・販売の促進を図り,その販売収益の一部を 赤土等の流出防止対策に還元し,農家の意欲の向上と対 策の促進を図っていく仕組みを「地域協力型環境保全営 農支援制度」と称し,そのスキームを,地域の関係者(農 家,企業,関連協議会,地域団体,NPO 等)と構築して いくことを構想する. 3. モデル地域における試行 ここでは,前章で示した地域協力型環境保全営農支援 制度のスキームが,地域において存立し稼動するかどう かを試行する.このため,農地からの赤土等流出問題に 直面する東村,宜野座村,石垣市の 3 つの自治体におい て,地域の関係者と調整して環境保全型農産品のテスト 販売を試行しながら,その生産・流通・販売のスキーム を構築する. (1) 東村での試行 東村では,東村と東村園芸作物等産地協議会と調整し, 特産品のパインアップルを対象とし,生分解マルチで被 覆することで赤土等流出防止対策を施し生産されたパイ ンアップルのテスト販売を行うことにした(図-1).具体 的には,(株)沖縄県物産公社の協力を受け,その直営店 である札幌わしたショップ内に販売スペースを特設し販 売を試行した(写真-1).しかしながら,天候不良による パインアップルの生育不良により数量が集まらず,2011 年 9 月 3~4 日の 2 日間のみの販売にとどまった.農産品 の安定的な供給の確保も課題である. 協力金 販売 協力金 注文 協力金 出荷 赤土等流出防止 の資材補助等 (予定) 札幌わしたショップ((株) 沖縄県物産公社) 札幌わしたショップ 来店者 (有)カナンおきなわ 東村園芸作物等 産地協議会 図-1 テスト販売におけるスキーム(東村) 写真-1 パインアップルのテスト販売風景

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販売にあたっては,赤土等流出防止を施した農地で生 産された証として(仮)認証マークを添付するとともに, パインアップルの購入を通して赤土等流出防止対策が促 され,沖縄のサンゴ礁保全・再生につながることをパネ ルと口頭で販売スタッフが解説しながら,来店者に試食 とともに購入を促した.この際,販売単価は 680 円/個 (協力金 20 円/個含む)とした.協力金は,後述する消 費者への意向調査では 1%~10%程度が妥当とする回答 が多いことを参考に,地域の関係者と調整し 3%とした. 野座村農業後継者等育成センターで生産されたトマトの テスト販売を継続している(図-2,写真-2).冬季の札幌 では生鮮野菜のニーズがあり,沖縄の安心安全なトマト は一定の顧客に売れると考えたのである. その結果,パインアップルを計20個販売し,売上13,600 円,協力金 400 円を回収した10)(表-1).購入者は主婦が 多く,解説に理解を示し,協力のために購入する方が多 かった.サンゴ礁保全や赤土等流出防止に関心を示し, 購入を通して貢献するという消費者は存在すると言える. 販売にあたっては,パックに(仮)認証マークを添付 し,購入を通して赤土等流出防止が促されサンゴ礁保 全・再生につながることをパネルで紹介するとともに, 安全安心な「こだわりトマト」であることを POP で示し, 試食も行っている.トマト 1 パックあたりの単価は 550 円/パック(協力金 5 円/パック含む)とし,協力金は (株)沖縄県物産公社の意見を参考に,購入に大きな負 担とならないよう 1%程度と低めに抑えた. 今後は,東村特産品加工直売所(サンライズひがし) が本事業に協力する意思を表明しており,希少価値のあ るゴールドバレル種をブランド化して販売する予定であ る.ブランド化によって,1個当たりの協力金が高く設 定できるとともに,農家の収益増になると期待される. このようなことから,東村では,特産品のパインアッ プルを対象農産品として位置づけ,「東村園芸作物等産地 協議会」を軸に,東村特産品加工直売所(サンライズひ がし)や参加農家,協力企業が連携を強化しながら,生 食用パインアップルのブランド化を目指し,流通・販売 の開拓と拡大を図るというスキームが構築されつつある. その結果,販売開始から 2 ヶ月間の販売数量は 169 パ ック,販売額は 92,950 円,協力金は 845 円であった10)(表 -1).購入者は,生鮮トマトの購入を目的にしており,ト マトの品質や味に納得しての購入であると考えられる. 沖縄~札幌間の送料がトマトの価格へ転嫁され,市場価 格より割高な販売となったが,継続して一定の売上があ ることから,高値であっても高品質なものを求める消費 者が存在し,一定のニーズがあるということが分かった. また,このような消費者はリピーターになる可能性が高 く,安定したマーケットになると考えられる. 今後は,宜野座村農業後継者等育成センターを軸に, エコファーマー等の優良農家との連携を強化しながら, 宜野座村の「こだわり野菜」のブランド化や知名度を高 めるとともに,(株)沖縄県物産公社との協力関係を継続・ 発展させ,販売品目や販売店を増やしていくことが考え られる.また,沖縄県内のスーパーなどのマーケットを 開拓していくことが想定できる. (2) 宜野座村での試行 宜野座村では,「有機の里 宜野座村推進基本計画」を 2010 年 3 月に策定しており,その中で環境保全農業の推 進がうたわれ,堆肥投入による土づくりや GAP の導入な どによって,エコファーマーによる「エコ農産物」の生 産を推奨している.この中では,農地の赤土等流出防止 対策も考慮されている.このため,「エコ農産物」として 栽培されている野菜を対象産品とした. そこで,東村と同様に(株)沖縄県物産公社の直営店 である札幌わしたショップで,2011 年 12 月 17 日より宜 協力金 販売 協力金 注文 協力金 出荷 赤土等流出防止 の資材補助等 (予定) 札 幌 わ し た シ ョ ッ プ (沖縄県物産公社) 札幌わしたショップ 来店者 宜野座村農業後継者等育成センター (沖縄県認証特別栽培農産物を生産) (エコファーマー:詳細は未定) 有機の里 宜野座村 推進協議会 表-1 モデル地域におけるテスト販売の概要 モデル地域 時期 場所 品物 販売額 協力金 東村 2011年 9月(2日間) 札幌わし たショッ プ パインアップル 13,600円 400円 宜野座村 2011年 12月~ (継続中) 札幌ワシ タショッ プ トマト 92,950円 (2ヶ月) 845円 (2ヶ月) ANA企業 マルシェ 2011年 2月(2時間) ANA 本社 内 野菜(島カボチャ・ 島ラッキョウ等7品) 果実(フルーツパパ イヤ等2品) 加工品(黒糖・ジャ ム ・菓子類等26品) 201,800円 8,987円 石 垣 市 サミット ストア 2011年 2月(7日間) サミット ストア成 城店 フルーツパパイヤ 16,800円 840円 図-2 テスト販売におけるスキーム(宜野座村) 写真-2 トマトのテスト販売風景

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(3) 石垣市での試行 石垣市では,2010 年に石垣空港において同様のテーマ でサンゴ礁の保全・再生につながる環境保全型農産物の テスト販売を企画・運営した経験5)がある「持続可能な美 ら島農業推進協議会」のメンバーである石垣市,農業者, 農業団体,商工関係者等と連携し,赤土等流出防止対策 を施した農地で生産される島野菜や果実を(仮)認証マ ークを付した産品とした(図-3).また,同協議会のメン バーである石垣市商工会の提案により,サンゴ礁保全や 赤土等流出防止に収益の一部を還元する寄付つきの加工 品も,応援マークを付して販売対象とするものとした. 来場し,201,800 円の売上(協力金回収額約 8,987 円)を あげた10)(表-1).ANA は沖縄県恩名村でサンゴ礁保全 に取組んでいることもあり,今回は買物を通してサンゴ 礁保全に貢献できることから売り切れの商品も多くでる (島カボチャ,島ラッキョウ,オオタニワタリ,ナーベラ ーなど)など好評であった.売れ行きの良い商品は,① 都内では入手困難な石垣島ならではの産品,②石垣島の スタッフにより商品を解説した物(サンゴ礁の保全との 関係,味,レシピなど),③試食・試供品を提供した物, ④POP やレシピの提供で販売促進した物などであった. このようなことから,サンゴ礁保全に関心がある消費 者や沖縄/石垣島のファンをターゲットに,沖縄/石垣 島ならではの産品を地域の生産者の参加によって対面販 売をすることができれば,一定の売上をあげることがで きるのではないかと考えられる. テスト販売においては,全日本空輸株式会社(ANA) の本社ビルでの企業マルシェ(オフィス内での臨時市場) と,首都圏の食品スーパーマーケットであるサミットス トア(成城店)の試食・販売コーナーでの販売の 2 ケー スを試行した. 例えば,スーパーマーケットや百貨店などで行われる 沖縄の物産展などの企画の中に,このような環境保全型 産品や寄付つき産品のコーナーを出すことも有効と考え られる.沖縄のアンテナショップで特別販売を行うなど も有効と考えられる. a) ANA 企業マルシェでのテスト販売 ANA 総合研究所の協力のもと,ANA 本社ビルにおいて 企業マルシェを 2012 年 2 月 8 日(17:30~19:30)に開催 し,協力金を付加した石垣島の農産物・加工品のテスト 販売を実施した(写真-3).“石垣島のサンゴ礁を救う農 産品”をキャッチフレーズに,ANA が沖縄県恩名村で行 っているサンゴ礁再生のための社会貢献活動である「チ ーム美らサンゴ」との連携によって,サンゴ礁保全と赤 土等流出防止対策を PR しながら,計 35 品(生鮮品 9 品, 加工品 26 品)を出品した.ここで,協力金は,後述する 消費者への意向調査の結果を参考に 5%とした. b) サミットストアの試食・販売コーナーでのテスト販売 その結果,退社時間の 2 時間の間に従業員が約 200 名 株式会社マーケティングフォースジャパンの仲介によ ってサミットストア成城店の試食・販売コーナー「おた めし下さい」において,2012 年 2 月 20~26 日に石垣島の 農産品や加工品の試食の提供とテスト販売を行った(写 真-4).ただし,サミットストアの要請で出品産品を既存 商品と競合しないよう調整したため,農産品としてはフ ルーツパパイヤのみとなった.また,加工品については 価格の関係から,出品できるものの協力金の付加は見送 られた.このため,協力金 5%を付加した認証産品として は,フルーツパパイヤのみとなった(販売単価は 1,400 円/個,協力金 70 円/個含む). 協力金 販売 協力金 呼びかけ・注文 協力 赤土等流出防止 の資材補助等 (予定) 出荷 支援 協力 持続可能な 美ら島農業 推進協議会 提携企業 ANA総研・ANA MFJ・サミット 良品工房 (日本アクセス) ANA従業員 消費者(サミット の来店者) 環境保全型農家の グループや個人 JAファーマーズ マーケット 地元メーカー WWF 白保さんご村 石垣市商工会 石垣市特産品販売 センター (石西礁湖サンゴ 礁基金) 呼びかけ・注文 フルーツパパイヤは,計 7 日間で 17 個の試食(試食者 数計 2,912 名)が行われ,販売数は計 12 個で 16,800 円の 売上(協力金回収額 840 円)をあげた10)(表-1).来店者 の中には,沖縄の環境を守りたいという賛同の声が数多 く聞かれた。一方で,日常的に高い商品を購入してまで 図-3 テスト販売におけるスキーム(石垣市) 写真-3 石垣島の農産物・加工品のテスト販売風景 写真-4 サミットストア成城店の試食・販売コーナー

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支援するのは厳しいという声もあった.購入を通してサ ンゴ礁保全や赤土等流出防止対策に貢献できるという要 素は,味が美味しい,価格が適当であるなどの購入動機 の主因としてではなく,誘引として付加される印象があ った. このように,スーパーマーケットにおいても協力金を 付加した農産品(フルーツパパイヤ)は来店者に関心を 集め,試食は良好であったものの,価格が高い,大きく て持ち帰りにくい,食べきれないなどの理由からなかな か購買には結びつかなかった.このような問題を解決す るには,小さいサイズにカットしてパック詰めするなど して,手頃な価格やサイズで販売する方法が考えられる. また,サミットストアのようなスーパーマーケットは, 日常生活の食材を適当な価格で取り揃えており,類似の 品種や産品の参入は極めて厳しいものがある.そのため, 今回のフルーツパパイヤのように沖縄ならではの産品か, 季節的に優位な産品など,差別化した産品を売り込んで いくことが重要である. インターネット調査においては,民間調査会社(株式 会社ボーダーズ)が有する 20 歳以上の登録モニター(約 53 万人)に対して,各圏域の年齢構成比,性別構成比を 反映させたサンプリングを行っている.具体的には,各 圏域の登録モニターに電子メールで依頼を行って,用意 した Web 画面にアクセスして回答を入力してもらい,各 圏域の年齢層別,性別のサンプル数に達した時点で Web 画面を閉じた.この際,多重回答防止,ミス・未入力回 答のチェックを行っている.ただし,沖縄圏の 60 歳以上 で目標数に達しなかったため,50 歳代で不足分を補った. アンケートの設問は計 21 問で,沖縄県への訪問経験, サンゴ礁の危機や赤土等流出対策に関する認知,関心度, 沖縄県の農産物の認知,飲食の経験,購入ポイント,購 入の機会,希望購入先,本制度に対する意向,協力金の 妥当額,協力金の使途などを選択肢で聞いている. ここでは,このインターネット調査の結果から,沖縄 の農産品の認知,赤土等流出問題に対する認知,協力金 に対する意向,購入の機会やポイント,購入のタイプな どについて分析する.なお,ここで,各圏域における回 答の傾向は,沖縄圏とそれ以外の圏域では差異が認めら れるものが多かったが,沖縄圏以外の圏域間ではその差 異は小さかったため,以降では回答者全体の傾向をみる ことに加え,沖縄圏と沖縄圏以外の圏域の合計値の傾向 を適宜比較しながら分析する. このような試行から,石垣市においては,「持続可能な 美ら島農業推進協議会」を軸に,関係者との連携を強化 しながら,“石垣島のサンゴ礁を救う農産品”のブランド 化を図るなども含めて地域と関係がある企業との関係づ くりを進め,多様なマーケットを開拓していくことが想 定できる。 以上の 3 つの地域での試行では,協力金が営農対策を 未実施の農家へのインセンティブとなりうるかどうかは まだ検証できていないが,各々地域によって対象とする 産品やそのプレーヤーの差異が認められ,販売によって 得られる協力金は大小あるものの,地域協力型環境保全 営農支援制度のスキームは各地域において存立し,稼動 しうることが実証された.今後は,時期的にニーズのあ る産品や沖縄ならではの産品などの差別化した商品を対 象として,企業との提携を深め,広めながらマーケット を開拓・拡大し,徐々にブランドを確立するなどして, 産品の多様化を図っていくことが想定される. (2) インターネット調査結果の分析 a) 沖縄の農産品の認知 沖縄県の農水産品として,「思い浮かべたり,食べたい もの」としては,ゴーヤー,さとうきび(黒糖),シーク ヮーサー,パイナップル,海ぶどう,マンゴー,もずく, 島ラッキョウ,パパイヤ,パッションフルーツなどであ った(図-4).「実際に食べたことがあるもの」について もほぼ同様の傾向であった.全国的に流通している産品, 有名な産品などに回答が多く,県外にはあまり流通して いない産品は回答が少なかった. 66.8 52.1 53.5 45.8 38.1 31.3 11.0 18.9 25.1 4.0 25.0 5.8 11.8 12.5 11.116.7 4.3 5.2 1.8 81.1 60.1 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 ゴー ヤー シー クヮ ーサー さと うきび (黒 糖) 海ぶ どう パイナッ プル マン ゴー もずく 島らっき ょう 冬瓜 (とう がん ) 島とうが らし パパ イヤ オオ タニ ワタリ パッ ションフ ルーツ 島カ ボチャ ナー ベラー 島とうが らし 島ニ ンジ ン 島バナ ナ 長命草 ハン ダマ その 他 産品名 回 答 割 合( %) 4. 消費者に対する意向調査 (1) 6 つの圏域の消費者に対するインターネット調査 地域協力型環境保全営農支援制度の取組に関する消費 者の意向を把握するため、想定消費地として 6 つの圏域 を設定し,各々200 サンプル,計 1,200 人を対象にインタ ーネット調査を実施した.6 つの圏域とは,東京圏(東京 都・神奈川県・埼玉県・千葉県),大阪圏(京都府・大阪 府・兵庫県・奈良県),名古屋圏(愛知県・岐阜県・三重 県),札幌圏(北海道),福岡圏(福岡県・佐賀県),沖縄 圏(沖縄県本島)である. 図-4 思い浮かべたり、食べたいもの(全体)

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表-2 独立係数と検定結果(上位 5 項目) b) サンゴ礁の危機,赤土問題に対する認知,関心 沖縄圏外 沖縄圏内 項目 独立係数 検定 項目 独立係数 検定 美ら海の環境や赤土 流出等の問題への関 心 0.4030 *** 美ら海の環境や赤土 流出等の問題に関す る関心 0.5610 *** 海の環境保全に寄付 ができることを購入 の際に重視 0.2812 *** 海の環境保全に寄付 ができることを購入 の際に重視 0.3735 *** 美ら海が危機に瀕し ていることの認知度 0.2595 *** シンボルのタグやシ ールの付加 0.3565 *** 赤土流出を食い止め る必要性の認知度 0.2380 *** 赤土流出を食い止め る必要性の認知度 0.3338 *** 地域経済への貢献を 購入の際に重視 0.2056 *** 海の環境への配慮を 購入の際に重視 0.2795 *** サンゴ礁の危機については多くの回答者は認知してい るが(図-5),赤土等流出問題に対する認知のほうがやや 低い傾向があった(図-6).しかしながら,「美ら海や赤 土等流出の問題についての関心」は低くない(図-7). 赤土等流出問題に対する認知について,沖縄圏とそれ 以外の回答者で比較すると,沖縄圏の回答者のほうが, 認知度が高い傾向がある(図-8).沖縄圏以外の消費者に 赤土等流出の問題を解決していく必要性を広めていく必 要があると言える. c) 協力金の意向 ***:有意確率 p 値<0.001 環境保全型農業で生産した農産物や加工品の販売にお いて協力金を求めることについては,沖縄圏の回答者の ほうが,賛同者が多い傾向がある(図-9).また,多くの 回答者が賛同する意向を示すことから,本制度は多くの 消費者に受け入れられると考えられる. この協力金について「とても賛同する」とする回答者 に関し他の設問の項目との相関をクラメールの独立係数 の算出と独立性の検定によって分析したところ,問題へ の関心度や,危機の認知度,赤土等流出防止対策の認知 度などとの相関が強かった(表-2).これらの問題への関 心度や認知度,意識を高めることが,協力金への賛同者 を増やすことにつながると言える.また,購入時には, 寄付ができる,地域経済への貢献ができる,環境への配 慮も相関が高いため,このようなことをうまく PR するこ とが必要と考えられる.協力金の負担額については,5% 程度が最も多く,次いで,2,3%程度,1%程度,10%程度 であった(図-10).多くの消費者が数%程度なら協力し てもいいと捉えていると考えられる.沖縄圏とそれ以外 の回答者では大きな差異はみられない. 協力金の使途については,「赤土等流出防止対策の全体 の費用(効果的な使途は地域で決める)」が最も多く,そ の他の「環境保全型農業をしている農家への還元」,「環 境保全型農業ができていない農家への支援」については 同程度であった(図-11).沖縄圏とそれ以外の回答者で は大きな差異はみられない.これらから,協力金の使途 については地域で有効に使ってもらうことが指向されて いる一方で,環境保全型農業の農家へのフィードバック と,環境保全型農業ができていない農家への支援につい ても一定の支持があると考えられる. まったく 知らな かった 21.1% 少し聞い たことが ある 40.0% あまり知 らなかっ た 20.0% よく 知ってい る 18.9% よく 知ってい る 13.4% 知ってい る 15.2% あまり知 らなかっ た 37.7% まったく 知らな かった 33.8% 図-6 赤土等流出問題 の認知度(全体) 図-5 サンゴ礁の危機 の認知度(全体) まったく 関心がな い 4.3% ある程度 関心があ る 54.4% あまり 関心がな い 25.9% 非常に 関心があ る 15.4% 23.5% 22.1% 27.2% 27.8% 32.3% 4.3% 32.1% 12.7% 11.1% 4.7% 1.2% 0.9% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 沖縄圏 沖縄圏以外 販売額の1%程度 販売額の2、3%程度 販売額の5%程度 販売額の10%程度 販売額の15%以上 その他 図-7 美ら海や赤土問題への関心度(全体) 57.0% 4.7% 13.7% 17.0% 41.8% 22.5% 3.5% 39.8% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 沖縄圏 沖縄圏以外 よく知っている 知っている あまり知らなかった まったく知らなかった 図-10 協力金の負担額(沖縄圏/沖縄圏外) 0 20 40 60 80 環境保全 型農業を している 農家への 還元 環境保全 型農業が できてい ない農家 への支援 赤土等流 出防止対 策の全体 の費用 その他 回 答 割 合( %) 沖縄圏 沖縄圏以外 図-8 赤土等流出問題の認知度(沖縄圏/沖縄圏外) 45.5% 19.2% 0% 20% 40% 沖縄圏 沖縄圏以外 60.9% 14.5% 16.3% 35.5% 4.5% 3.6% 60% 80% 100% とても賛同する 少し賛同する あまり賛同しない まったく賛同しない 図-9 協力金への意向(沖縄圏/沖縄圏外) 図-11 協力金の使途(沖縄圏/沖縄圏外)縄圏外) 縄圏 )

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d) 購入の機会,ポイントなど e) 購入のタイプ分類 環境保全型農産物や加工品の購入の機会は,沖縄圏外 では「たまに食べたいと思ったとき」,「沖縄に観光に行 ったとき」,「沖縄の物産展に行ったとき」,「日常的な買 物」が多く,沖縄圏では「日常的な買物」が多かった(図 -12). 協力金に賛同する消費者の購買の傾向を把握するため, 協力金に「とても賛同する」,「少し賛同する」と回答し たサンプルデータを用いて,「賛同意向」,「購入の機会」, 「購入のポイント」,「購入先」の 4 つの項目で数量化理 論 3 類による分析を行った. 購入にあたって重視するポイントとしては,「おいし さ」,「適度な価格」,「安心・安全」,「鮮度」などの一般 的な消費に関する項目であったが,次いで,「海の環境へ の配慮」,「海の環境保全に寄付ができる(寄付つきの産 品)」も選択されている(図-13).購入にあたっては,ま ず,商品としての良し悪しの評価があり,それに環境保 全への配慮や貢献などを付加して誘引となると考えられ る.沖縄圏の回答者では,「海の環境への配慮」や「地域 経済への貢献」がやや高まる傾向がある. ここで,分析では軸解釈を容易にするため,回答数が 10%以上のカテゴリーを使用した.その結果,相関係数 は1軸 r=0.41,2軸 r=0.40 と高くないが,「1 軸:沖縄と の接触時の購入~日常的な買物による購入」,「2 軸:貢献 意識による購入~沖縄への思いによる購入」が得られた (図-15). 購入しやすい販売先としては,「マーケットなどの小売 店」が最も多く,次いで「物産展での店頭販売」,「イン ターネットの買物サイト」,「沖縄県のアンテナショップ」, 「百貨店」であった(図-14).沖縄圏の回答者では,「マ ーケットなどの小売店」,「農産物の直売所」がやや高ま る傾向がある. このカテゴリーデータの布置から原点付近に,購入に おいて重視するポイントである「安全・安心」,「鮮度」, 「手軽さ」などが位置していることから,これらは購入 に共通している事項と考えられる.これを踏まえ,ここ ではカテゴリーデータの布置の状況から,購入タイプを A)沖縄とのふれあい購入タイプ,B)貢献による購入タ イプ,C)日常的な購入タイプの 3 つのタイプに分類した. A)沖縄とのふれあい購入タイプは,沖縄のファンな どが,沖縄の店舗,物産展,観光などで沖縄に触れたと きに購入するタイプであり,アンテナショップや物産展 などでの販売が適当と考えられる.B)貢献による購入タ イプは,沖縄の海の環境保全や地域経済などに貢献する ために購入するタイプでインターネットの買物サイトな どでの販売が考えられる.C)日常的な購入タイプは,お いしくて,適切な価格で,たまに食べたいときや日常的 に購入するタイプであり,マーケット,コンビニエンス ストアなどでの販売が適当と考えられる.このようなこ とから,3 つのタイプのターゲットに沿った産品を,その 適当なマーケットで販売していくことが望ましい. 0 20 40 60 80 日常的 な買 物 たまに 食べ たいと 思った とき 定期的 な購 入 贈答を する とき 沖縄に 観光に行 った とき 遊び等 で外出し たとき 沖縄 の物産 展に行 った とき 沖縄料 理を食 べに 行った とき その他 回 答 割 合( %) 沖縄圏 沖縄圏以外 図-12 購入の機会(沖縄圏/沖縄圏外) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 海の 環境 への 配慮 海の 環境 保全 に寄 付が でき る おい しさ 適度 な価 格 鮮度 手軽 さ 大き さや 重さ パッ ケー ジ 安心 ・安 全 原材 料や 製法 健康 や美 容と の関 係 地域 経済 への 貢献 産品 のイ メー ジ その 他 回 答 割 合( %) 沖縄圏 沖縄圏以外 図-13 購入のポイント(沖縄圏/沖縄圏外) 図-14 購入先(沖縄圏/沖縄圏外) 沖縄料理店や沖縄雑貨店 インターネットの買物サイト 沖縄県のアンテナショップ 農産物の直売所 物産展での店頭販売 コンビニエンスストア 百貨店 マーケットなどの小売店 地域経済への貢献 健康や美容との関係 原材料や製法 安心・安全 手軽さ 鮮度 適度な価格 おいしさ 海の環境保全に寄付ができる 海の環境への配慮 沖縄料理を食べに行ったとき 沖縄の物産展に行ったとき 沖縄に観光に行ったとき 贈答をするとき たまに食べたいと思ったとき 日常的な買物 少し賛同する とても賛同する -2.0 -1.5 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 -1.5 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 2軸:「沖縄への思いによる購入~貢献意識による購入」軸 1 軸 「 沖 縄 と の 接 触 時 の 購 入~ 日 常 的 な 買 物 に よ る 購 入 」 軸 B)貢献による購入タイプ A)沖縄とのふれあい購入タイプ C)日常的な購入タイプ 0 20 40 60 80 100 マー ケットなどの 小売店 百貨店 コンビニエ ンスストア ドラ ッグス トア ディス カウン トストア 個人宅配 や共同購入 物産展 での 店頭販売 農産 物の 直売所 沖縄県 のアンテ ナショッ プ インタ ーネ ット の買 物サイト カタロ グによる 販売 沖縄 料理店や 沖縄 雑貨店 その 他 回 答 割 合( %) 沖縄圏 沖縄圏以外 図-15 協力金に賛同する消費者の購入意向の傾向 (数量化理論 3 類)

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5. 地域協力型環境保全営農支援制度の構築に向けて 以上の作業から得た知見を総合的に考察し,地域協力 型環境保全営農支援制度の構築の可能性と展望について 整理する. (1) 環境保全型農産物の販売促進について 今回の 3 地域での試行,消費者の意向調査などを通し て,環境保全型農産物は,産品の差別化を行う,関心が ある企業と提携する,適当なターゲットを設定する,効 果的な販売方法を工夫するなどの条件が整えば購入され ることが確認された. 消費者にとっては沖縄の環境保全型農産物は,めずら しい,希少である,季節的に新鮮な場合がある,安全・ 安心であるなどの観点から差別化された産品に関心が示 されるとともに,海への環境配慮や寄付ができるという 環境付加価値が認められ,協力金の支払いにも多くの支 持を得た.また,石垣市の試行では,環境保全型農産物 だけでなく寄付つき産品についても好評であった. 販売のターゲットとしては,環境に関心が高い消費者 や,沖縄のファンなどを対象として,アンテナショップ や物産展,インターネット販売,土産物店など,それら の消費者に適当なマーケットで販売しながら,ブランド 化を図るなど工夫し,徐々にスーパーマーケットなどの 小売店や百貨店などの日常的なマーケットに拡大してい くことが望ましいと考えられる. このようなことから,今後は今回得た知見をもとに制 度を具体化し,各地域で生産・流通・販売のスキームを 強化しながら,様々な企業と提携してマーケットを段階 的に開拓・拡大し,効果的な販売方法を工夫していくこ とでその販売促進を図っていくことが望まれる. (2) 協力金について 赤土等流出防止に向けた営農対策に対する協力金につ いては,先述した通り,多くの消費者の支持を得ており, 産品の価格に 1%~10%程度(5%程度の声が多い)の付 加ならば産品の購入に無理が少なく,消費者によっては それが商品選択の誘因となることも確認された.また, 協力金の使途については,赤土等流出防止対策の全体の 費用の他,環境保全型農家とともに環境保全型農業がで きていない農家への支援にも一定の賛同があった.この ようなことから,本制度を構築して環境保全型農産物や 寄付つき産品を販売促進していくことで,農家の営農対 策を支援するための財源がある程度確保できると言える. 確保できる協力金の規模については,今回は環境付加 価値農産物の販売のスキームの成立の可能性と消費者の 反応を得ることを主眼としたため,どの程度の協力金が 確保でき,それによってどの程度の赤土等流出削減に貢 献できるかなどは,今後の課題である.しかしながら, 例えば生食用パインアップルで考えれば,協力金を農産 物の売価の 5%とした場合,沖縄県の 10a あたりのパイン アップルの出荷量を約 2,460kg24)とし,市場価格を市況情 報25)から約 200 円/kg とすると,全ての出荷品に協力金が 付加できれば約 24,600 円,半分程度に付加した場合には 約 12,300 円の協力金を確保することができる.つまり, 流出削減効果が 90%の生分解・敷き草マルチの費用(前 掲の東村の場合,資材のみで 8,900 円/10a/年、作業費込み で 13,000 円/10a/年)をほぼカバーできる. 今後は,協力金の規模とそれによる赤土等流出防止の 効果を算定するとともに,このような取組に賛同・協力 してもらえる食品関連企業との提携によってマーケット を開拓・拡大していくことが必要不可欠である.換言す れば,協力金の確保は,どの程度の食品関連企業との提 携によってマーケットを開拓できるかに関わっている.3 モデル地域においても,そのマーケットの開拓の可能性 は様々あるものの現在では貧弱と言わざるを得ない. このため,この制度による協力金が営農対策の支援の ための一定の財源となりうるには,継続的なマーケティ ングが必要であり,中長期的な取組が必要である.その ため,現時点では,他の支援制度や助成金と組み合わせ ながら制度を構築していく必要がある. (3) 地域のスキームについて 今回の 3 つの地域においては,既に様々な環境保全型 農産物や付加価値産品の生産・流通・販売の取組を行っ ており,その母体となる組織や協議会などもあり,それ ぞれ企業との関わりも様々存在していた.今回のテスト マーケティングを通して,地域の関係者の関わりも深ま り,農家の意識と参加意欲も高まった.しかしながら, 環境保全型農産物の生産・出荷については,天候や季節 などの影響も含めて考えれば脆弱であり,発展途上と言 える. このため,各地域におけるマーケットの開拓と同時並 行的に,各地域でのスキームの強化について発展的なプ ロセスを踏みながら,その生産・流通・販売の体制を構 築していくことが必要である.また,生鮮品に加えて, 加工品の生産・流通・販売の体制を構築していくことも 肝要である. (4) 赤土等流出の削減について 本制度の適用によって赤土等の流出がどの程度削減で きるかについては,赤土等流出防止のための認証基準 9) に適合した環境保全型農業を営む農家がどの程度増加す るか,認証基準を継続的に順守する農家がどの程度ある か,もしくは認証基準以上の環境保全に取り組む農家が どの程度増えるかに関わっている.

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出荷 報告 支援 支援 ■非環境保全型 営農者 ■寄付付き商品 生産事業者 認証マークの申請 応援マークの申請 応援マークの交付 認証マークの交付 ■沖縄県農林 水産部営農支援課 ■地域の自治体等 協力 支援 協力 協力金 販売 ■コーディネーター ■運営主体 (各地域の関係 協議会など) ■提携企業等 ・流通業 ・小売・販売店 ・飲食業 ・加工業等 消費者 ■環境保全型 営農者 ■地域の関係者 農業関係者 商工関係者 NPO等 営農対策支援  グリーンベルト  マルチング  緑肥  輪作支援  営農転換支援等 呼びかけ・普及 出荷 協力金 出荷 応援 マーク 認証 マーク 図-16 地域協力型環境保全営農支援制度のスキーム 一方,農家が営農対策に取り組めない要因としては, 費用や手間がかかる,営農対策のメリットが感じられな いなどである.そのため,今後,マーケットの開拓・拡 大によって環境保全型農産物が適当な価格で販売でき, 収益増につながるとともに,協力金が営農対策の資金等 の支援にフィードバックされれば,環境保全型農業への 転換とその継続に向けた農家のインセンティブに十分に なりうると考えられる.そのため,他の支援制度や助成 金等と組み合わせながら,本制度を農家へのインセンテ ィブとして機能させ,段階的に発展・拡大していくこと が重要である.例えば,当初は公的資金などで営農対策 に取り組む資金や資材などを提供し,その農場で生産さ れた農産物を本制度の認証によって新たなマーケットで 販売できれば,一定の協力金が還元されることになり, 営農対策の継続と環境保全型営農のレベルアップのイン センティブとして機能させることができる. 一方,赤土等の流出源として一定の面積を占めるサト ウキビ栽培のうち,白砂糖やグラニュー糖の原料となる 分みつ糖の生産については,本制度で集めた協力金を営 農対策に充当することはできても,一般に流通する白砂 糖やグラニュー糖に協力金を付加するには無理がある. そのため,サトウキビ栽培については関係者との調整な どを経て,環境直接支払などの効果的な方策を別途検討 する必要がある. (5) 地域協力型環境保全営農支援制度の構築 以上の整理・考察から,地域協力型環境保全営農支援 制度の全体像を図-16 のように描いた.すなわち,地域協 力型環境保全営農支援制度は,沖縄県の農地から流出す る赤土等流出の低減を促進し,サンゴ礁保全・再生につ なげるため,農家の営農対策を支援するリソース(資金, 資材,人材)の確保を促すとともに,農家にとって赤土 等流出防止を組み込んだ環境保全型農業への転換がメリ ットとなる社会の仕組みを各地域でつくるものである. そのため,各地域の運営主体を中心として自治体や関 係者と協力関係を構築しながら,関心がある企業等と提 携し,環境保全型農業で栽培された環境付加価値のある 農産品やその加工品の認証を行い,その生産・流通・販 売のマーケットを開拓して,営農者に対して動機づけを 行い,環境保全型営農の普及を図っていく.また,寄付 つき農産品や加工品等についても,その販売促進につな がる応援マークを付与するなどして,流通・販売を図る. そして,それらの収益の一部を協力金として確保し,グ リーンベルト,マルチング,カバークロップなどの営農 対策等に還元するとともに,環境保全型農家の収益向上 を促進し,環境保全型営農者の拡大とそのレベルアップ, 及び農家の対策の自立化を促していくものである. プロセスとしては、当初は環境保全に関心が高い企業 と提携し,環境保全に関心が高い層をターゲットに対し て差別化した産品を売り込み,売れ筋をつくる(フロン トランナーをつくる)ことから始め,話題をつくり、普 及への弾みをつける.そして,企業との提携によってマ ーケットを広げ,関心が高い層からターゲットの裾野を 広げていくとともに,差別化した産品を多様化しながら, 主要作物の産品も徐々に扱っていく.さらには,ブラン ドの構築を図り,広く訴求していく.このようなプロセ スを経過すれば,次第にさらなるマーケットの拡大が生 じ,一般消費者に対して差別化した産品とともに,主要 作物の産品も広く売り込むことができる.ブランド力を 高め,全国に向けて広く訴求していくことが展望できる.

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6) 沖縄県農林水産部営農支援課:土地利用者参加による赤土等 流出総合対策支援プログラム,2008. 6. おわりに 7) 沖縄県農林水産部営農支援課・アジアプランニング株式会 社:赤土等流出対策支援システム確立検討業務報告書,2009. 本稿は,沖縄県の農地の赤土等流出防止を促すため, 農家の環境保全型農業への転換を促し,生産される農産 物を適切な価格で販売して,消費者から協力金を集め, 対策に還元していく「地域協力型環境保全営農支援制度」 の構築に向けて諸検討を行った.そして,その制度の骨 格と諸条件を明らかにした. 8) 横川洋:沖縄における持続可能な赤土等流出防止プログラム 構想-環境直接支払いを軸にしたポリシーミックス構想,生 態調和的農業形成と環境直接支払い,pp.225-269,青山社, 2011. 9) 農林水産省:平成 24 年度環境保全型農業直接支援対策の概 要(パンフレット), 2012. 10) 中央開発・碧コンサルタンツ・沖縄環境地域コンサルタン ト共同企業体:平成 23 年度地域協力型環境保全営農支援モ デル事業報告書,2012. 今後は,本制度の詳細を詰め,関係機関と必要な調整 をしながら,本制度を実行レベルに移していく必要があ る.そして,地域におけるスキームの強化と企業等との 提携を充実させ,マーケットを拡大していくことが必要 である.さらには,分みつ糖を生産するサトウキビ栽培 についても,本制度とタイアップさせた有効な支援策を 開発していくことが必要である. 11) 宮本善和・成瀬研治・松下潤:沖縄地方の赤土流出抑制に向 けた流域経営システムの市場に関する研究, 環境システム 研究論文集,pp.383-389,2007. 12) 宮本善和・成瀬研治:八重山地方のサンゴ礁保全に向けた民 間資金の確保に関する研究,第 16 回地球環境システムシンポ ジウム講演集,pp. 1-6, 2008. 13) 宮本善和・成瀬研治・那須清吾:サンゴ礁の保全・再生に向 けた環境付加価値認証による流域環境経営に関する社会実 験,第 18 回地球環境システムシンポジウム講演集,pp.89-94, 2010. なお,本稿は,「平成 22 年度・23 年度地域協力型環境 保全営農支援モデル事業(事業主体:沖縄県)」10)20)の成 果をもとに分析・考察を加えたものであることを断って おく. 14) 宮本善和・成瀬研治・那須清吾:石垣島のサンゴ礁保全・再 生と地域活性化に向けた石垣空港における島野菜販売の社 会実験,地域活性研究 Vol.2,pp.305-312,2011. 15) 谷口葉子・草苅仁:有機農産物の「適正価格」と認証の経済 価値,神戸大学農業経済 36,pp.69-77,2003. 謝辞:本研究の実施にあたり,東村,宜野座村,石垣市 の関係者に協力を頂いた.また,沖縄県環境保全型営農 支援制度検討委員会の委員に助言を頂いた.さらに,モ デル地域の調査において高山智子氏(株式会社ビガロプ ランテクノ)に多大な尽力を頂いた.ここに謝意を表す. 16) 伊藤雅之・鈴木充夫:農産物認証に対する信頼性とその評価 に関する研究,東京農業大学農学集報,50 巻 1 号,pp.21-30, 2005. 17) 壬生紘彰・大久保研治:有機農産物等の表示に対する消費者 意識と購入要因の解明,食農と環境,No.2,pp.72-81 2005. 18) 尾嶋一史:市町村独自の農産物認証制度の現状と課題,近畿 中国四国農研農業経営研究,8 月号,pp.91-100,2004. 19) 田中淳志:生物多様性保全に配慮した農産物生産の高付加価 値化に関する研究,農林水産政策研究所レビュー,No.37, pp.8-9,2010. 20) 中央開発・碧コンサルタンツ・沖縄環境地域コンサルタント 共同企業体:平成 22 年度地域協力型環境保全営農支援モデ ル事業報告書,2011. 参考文献 1) 沖縄県:赤土等流出防止対策基本計画,2012. 2) 赤土等流出総合対策プログラム策定検討委員会・沖縄県農林 水産部営農支援課:土地利用者参加による赤土等流出総合対 策開発事業・事業評価報告書,2008. 21) 農林水産省:農業生産工程管理(GAP)に関する情報,農林 水産省ホームページ,2012. http://www.maff.go.jp/j/seisan/gizyutu/gap/ 3) 仲地宗俊:沖縄県における農地からの赤土等流出防止に関す る自治体の対応と農家の対応,農村計画学会誌,vol.21, pp.232-239,2002. 22) 野村尚克:世界を救うショッピングガイド,タイトル株式会 社,2009. 23) アサヒビール株式会社:「うまい!を明日へ!」プロジェク トホームページ,2012. 4) 坂井教郎・仲地宗俊:沖縄県における赤土流出に対する農家 認識および政策的課題,生態調和的農業形成と環境直接支払 い,pp.207-223,青山社,2011. http://www.asahibeer.co.jp/superdry/umaasu/ 24) 農林水産省大臣官房統計部:平成 22 年産パインアップルの 収穫面積,収穫量及び出荷量(沖縄県),農林水産統計,2011. 5) 持続可能な美ら島農業推進協議会・内閣府沖縄総合事務局: 美ら島の農商工連携でサンゴ礁を守り持続可能な島農業を 再生するプロジェクト報告書,pp.4-37-4-43,2010. 25) 沖縄県中央卸売市場:果実市況,沖縄県ホームページ,2012. http://www.pref.okinawa.jp/oroshiuri/newpage1.htm (2012.4.20 受付) (2012.6.28 受理)

(12)

On Building the Regional Collaborative Support System to promote the Farming with

Environmental Care for Prevention Red Soil Runoff in Okinawa Prefecture

Yoshikazu MIYAMOTO

1

, Kenji NARUSE

1

, Tsuguo CHIMURA

2

,

Tomoyasu FUJITA

3

, Shigenori TAMASHIRO

4

, Akiko KINJYO

5

1

Social Development Department, Chuo Kaihatsu Corporation

2

Okinawa Office, Chuo Kaihatsu Corporation

3

Aoi Consultant Corporation

4

Okinawa Kankyo Chiiki Consultant Limited

5

Agriculture, Forestry and Fisheries Department, Okinawa Prefectural Government

Building the support system of saving rescores for the farming with environmental care is urgent needed to prevent red soil runoff which gives negative impact of coral reef in addition to the current efforts in Okinawa Prefecture. In this paper, the support system was designed; which promote the farming with environmental care for prevention red soil runoff and provide incentive of achieve both improved income and conservation farm soil for cultivation. In addition, this system can sell certification agricultural products at the premium price in consuming markets and devote the portion of the proceeds to prevention measures. Case studies of this support system were attempted in 3 model regions and the intention of the consumer was investigated. As a result, the schemes of this support system has been built up and operated in 3 model regions. Then, this support system was accepted and these certification agricultural products were purchased by consumers in consuming markets.

参照

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