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目 次 金 属 加 工 実 施 要 項 工 学 基 礎 実 験 ( 機 械 工 作 実 習 の 意 義 実 習 における 注 意 事 項 ) 基 本 作 業 1) 測 定 について ノギス マイクロメータ 2) 手 仕 上 げ(ケガキ 切 断 ヤスリ タップ 折 り 曲 げ 穴 あけ 作 業 ) 工

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金 属 加 工

テ キ ス ト

愛媛大学工学部実習工場

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目 次

金属加工実施要項 工学基礎実験(機械工作実習の意義・実習における注意事項) 基本作業 1)測定について ノギス マイクロメータ 2)手仕上げ(ケガキ、切断、ヤスリ、タップ、折り曲げ、穴あけ作業) 工作機械 1)切削加工について 2)切削工具(工具材料)について 3)切削油剤 旋盤作業 フライス盤作業 ボール盤作業 溶接作業 1) アーク溶接 図面の表し方 実習資料 製作図面(ペーパーウェイトの製作) 金属加工実習の手順 1)材料切断 2)普通旋盤作業 3)フライス盤作業 4)ボール盤・手仕上げ作業 5)アーク溶接作業

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金属加工 実施要項

(各学科共通) 受講する学生一人一人が、与えられた課題を多種の工作機械を運転・操作して、切削加 工を行い、目的の品物(製品)を製作する。また、溶接の原理や手法を理解する実習を行 う。ものづくりの実体験をすることにより、工作機械による加工方法や溶接の基本的な知 識・操作方法を理解すると共に、製品が出来上がる工程にそって自らが考え行動すること で、ものづくりの原点を習得して身につける。 工学基礎実験(金属加工)については、下記の実施日程、要項に基づいて行われる。 1 実習時間 学科ごとに設定された時間帯 2 場 所 工学部実習工場 3 日 程 学科ごとの予定日を参照(別紙により配布) 4 実習のテーマ Ⅰ 別紙に示す設計図面の品物を、各種工作機械を使用して一人1個製作する。 Ⅱ 溶接作業の体験と実技 5 テーマ担当者 (実習工場の技術職員が担当します。) 旋盤作業 フライス盤作業 ボール盤作業 溶接作業 金属加工のテーマ及び予定日 (学科ごとの予定日を別紙により配布) 6 その他 1)金属加工は、実技であり安全な作業ができるよう注意事項を厳守すること。 2)服装については、実習のできる服装(白衣は不可)や履き物に替えて受講すること。 3)実習中は、担当の指導者の指示に従い受講すること。 4)実技であるため出席を重視する。原則として無断欠席は認めない。ただし、欠席す る こ と が あ ら か じ め 判 っ て い る 者 、 病 気 な ど で 欠 席 し た 者 は す み や か に 担 当 者 に 申し出ること。 5)作品の完成・未完成を問わず、実技の評価を受ける。 6)受講したテーマごとにレポートを提出する。レポートについては A4 判とし、内 容については各指導者から提示される。提出日は次回の実習日とする。担当者に直接提出 し、受理されること。 テーマ ガイダンス (合同) 旋 盤 フライス盤 ボール盤 溶 接 発表会 (合同) 実施日 月 日 ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― 月 日 ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― 月 日 ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

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工学基礎実験 (金属加工)

愛媛大学工学部実習工場

1、機械工作実習の意義

機械工作の理論は、工作法の講義において理解することができるが、金属加工の技術は実 習という実技によって実際に体験して習得しなければない。したがって、各種工作機械や切 削工具を用いた作業を行う。実技実習を通して原理、構造、操作方法、加工手順等を理解・ 熟知して、工作物の材質、形状、寸法公差、個数などに応じた作業条件、作業順序を立案検 討し、安全で合理的な加工手順をたてなければならない。実際に工作機械を動かして品物を 作ることにより、切削における振動や音、臭い、切削熱などを5感で感じると共に切りくず の発生状況や加工精度、機械のしくみなどさまざまな事項を学ぶことができる。

2、実習における注意事項

実習中は個人での作業と数人での共同作業になるため、特に使用上の注意事項や規則を 遵守し安全に心がけなければならない。動力、火力、刃物など危険なものを使用するため下 記の事項について特に注意すること。 1 服装等について 1)実習作業服を着用し、腕や足を露出しないもので身体に合った作業服を着用する。 上着の端や袖口のボタンを止めること。清潔なものを使用する。 2)作業をする時の靴は、革靴や運動靴・安全靴を使用すること。 下駄、スリッパ、サンダル、素足での作業は厳禁とし、工場への立ち入りを禁止する。 3)手袋は、使用しない。ただし、運搬など特別な場合は使用を認める。 4)危険物、刃物等をポケットに入れて作業しない。 5)女性などの長髪者の場合、髪が巻き込まれる危険性があるので結び覆うこと。 2 安全作業について 安全を最優先において作業しなければならない。生産向上の上でも重要な要素である。 工作機械を運転中は、何時不足の事態が発生するかもしれないので災害防止に気配り を して十分にすること。 1)実習中は指導者の指示に従い、正しい姿勢で作業を行うこと。 2)機械操作をする場合は、必ず用意されている保護具、保護メガネを着用すること。 作業しない者も必要と認めるときは着用に心がける。また、溶接作業の光線は、保護 用具なしで直接見ないこと。 3)機械の使用方法を十分理解して操作すること。不明な個所、疑問点がる場合は担当 者に質問して理解した上で作業すること。 4)異常や異音が発生したり発見したらスイッチを切り停止させること。 ▲ 緊急停止方法、スイッチを熟知しておくこと。 5)他の機械のスイッチ、レバーには手を触れないこと。 6)災害防止の点から、常に器具、工具の整理整頓をしておくこと。 7)事故が起きた場合は適切な処置を行い、担当者を呼び指示を受けること。 3 その他 1)常に健康面に留意し、睡眠不足等のないよう十分注意する。 2)学生教育研究災害保険、もしくは同様な保険に加入することを勧める。

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基本作業

機械工作実習(金属加工)において、工作物を製作加工している途中や完成時に、それ ぞれ設計図面とおりの寸法と形状にできているかを必ず計測し、検査をしなければならな い。計測には各種の機器を利用して行い、スケール(ものさし)を使い肉眼で読む測定か ら、光学的な装置を使い精密測定を行うものまで幅広い測定方法がある。工業の分野では、 1/10~1/100mm の精度を読む場合がほとんどで、丸棒の直径や穴の内径、深さなどさまざ まな形状に対応した測定器がある。 今回の実習では、長さを測るときに用いるノギス、マイクロメータを使用するため基本 的な原理やその使用方法を習得し正確な計測値を読みとる。 1,ノギス ノギスは作業現場で広く用いられている測定工具であり、丸棒の直径や内径、深さ、厚 みが測定できる。基本構造としては、スケールとパスを組み合わせた構造であり、本尺目 盛とバーニヤ目盛を読みとって 1/20mm(0.05)の長さで測定ができる。 図1 ノギスの各部の名称 1)ノギスの構造 図1に示すノギスは、最も広く利用されているノギスである。本尺に沿ってスライダー (バーニヤ)が滑り動くようになっている。外側を測定する場合は、外側用ジョウを使う。 内側を測定する場合は内側用ジョウ(くちばし)を使う。また、深さを測定する場合は、 デプスバーによって測定する。いずれも本尺に刻まれた目盛とスライダーにあるバーニヤ の目盛が一致するところを読みとる。 2)ノギスの読み方 ノギスの本尺の目盛とバーニヤの目盛0は一致している。本尺の目盛は 1mm ごとに刻 まれおり、本尺の19mm をバーニヤによって20等分してある。したがって、本尺の1 目とバーニヤの1目盛の差は、次のようになる。 1mm −1920mm =201 mm(0.05mm) したがって、左図は本尺5目盛めの位置 とバーニヤ5目盛の位置が一致してい るので 0.05×5=0.25mm となる。

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3)ノギスによる測定をする前に次のような点を確認すること。 ● 測定前に本尺とバーニヤの0目盛の位置が一致していることを確認すること。 もし、一致していない場合は使用を避ける。(ジョウが曲がったり変形したりしてい る。) ● 目盛を読むときは、目盛の正面から正確に読むこと。 ● 測定に際し下記に示す状態に注意しながら測定を行う。 ①直径や長さの測定 ②内径(内側)の測定 ③深さの測定 良い 悪い 良い 悪い 良い 悪い できるだけジョウの中央で くちばしの根本を測定面に デプスバーを基準面に対して垂直 くわえる。 当てる。 に立て、底面を密着させる。 段差測定 良い 悪い 良い 悪い 図2 ノギスの正しい測り方 図2のようにノギスで測定する場合、測定物に直角に当て測定する。その時、測定物をは さんだままで値を読む。 右図3に示すノギスの測定値を読み答えなさい。 答 ( mm) 図3 ノギス 4)その他の種類 一般には目的に合ったノギス形状が多種多様にあり利用されている。ここで代表的なダ イヤル付きノギスとデジタル式ノギスを示す。これらのノギスは 1/100mm までの測定がで きる。 ダイヤル付ノギス デジタル式ノギス

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2,マイクロメータ マイクロメータはノギスと同様に作業現場や検査測定等に広く用いられている測定器で ある。ネジの移動量が回転角に比例することを利用して長さを測定する。スリーブとシン ブルに刻まれた目盛を読み、1/100~1/1000mm の単位で長さの測定ができる。 図3 マイクロメータの各部の名称 図4 マイクロメータの原理 1)マイクロメータの構造 図3に示すマイクロメータは、外側マイクロメータといい外則の測定を行う。図4に示 すようにフレームの基準面(アンビル)とスピンドルの間にはさまれた測定物の厚みに応 じて、スピンドルが移動した距離を読みとる。このねじ1回転に進む量(ピッチ)が 0.5mm の時、おねじの外周を 50 等分し 1/50 回転させと、スピンドルは、0.01mm 移動する。 このように、標準マイクロメータの最少読みとり数値は 0.01mm であり、ノギスの 0.05mm に比べて小さく精度の高い測定ができる。また、工作物にスピンドルを押しつける測定圧 を一定にするためにラチェット機構が設けられている。 2)マイクロメータの目盛の読み方 マイクロメータの目盛は、図5に示すようにスリーブとシ ンブルの上に刻まれている。スリーブ上の目盛は、基線の上 側に1mm 間隔に 0~25mm まで刻まれ、下側に 0.5mm 間隔 で目盛がある。シンブルの目盛は、1周を 50 等分した 0~50 までの目盛が刻まれ、1 目盛は 0.01mm を表している。 図5 目盛の見方 3)マイクロメータによる測定上の注意点 ● 測定前に基準面(アンビル)とスピンドルを密着させたとき、スリーブの基線とシ ンブルの目盛が一致していることを確認する。もし、一致してない場合は 0 点の調整法 に従い 0 点調整を実施する。 ● 測定する場合はフレームをしっかり支持し、シンブルやラチェットストップを回し 測定物に対して水平に密着させる。ラチェットストップは一定の測定圧が加わると、バ ネが縮んでスピンドルが空転する構造になっている。 ● 丁寧に取り扱い、落としたりパスがわりにしないこと。 ● 使用後は、熱膨張を考慮して、アンビルとスピンドルを開けておく。 ● 使用後はゴミ類をきれいな布で清掃して、測定面にさび止めの油をぬり保管する。 左図に示したマイクロメータの測定値を読み答えなさい。 答( )

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基本作業(手仕上げ)

一般的に、自動化された工作機械によってさまざまな製品が大量に加工生産されている。 それらの製品を組み立てるときに手作業が必要となる。この作業では容易な工作機械を利 用して加工したり簡易的な工具類を使用する。精密な機械加工ができるようになった現在 でも工業製品をつくる上で、欠かすことのできない作業である。

1,手仕上げ作業の種類

手仕上げ作業には、精密な部品を機械作業する上で必要な作業であると同時に補助的な 役割を果たしている。 手仕上げには図1に示すように、けがき、切断、やすり作業、ねじ切り作業、折り曲げ、 穴あけ等の作業がある。 けがき 切断 やすり作業 ねじ切り 折り曲げ 穴あけ 図1 手仕上げ作業の種類 1)けがき作業 素材から指定された寸法や形状に加工したり、切り取りをする場合、目安となる線を書 くことを、けがきという。一般には、先端が針状で硬く焼き入れ処理してあり、スケール やコンパス、トースカンといった道具を使って、直線や円を描くことができる。 直線を引く 直角に直線を引く 円を描く 2)切断 切断には、薄い板状の物を切断するものと丸棒や角材を切断す るものがある。薄い板やアルミ板を切断する工具には金切りば さみを用い、丸棒・角材・鋼管等には弓のこが用いられる。 (上)直刃 (下)やなぎ刃 金切りばさみの切断 弓のこの切断 弓のこの名称

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3)やすり作業 鋼材などの表面や角部、くぼみ部分をやすりを用いて切削を行うことをやすり作業とい う。やすり作業には、各種の断面形状 をしたものがあり、大きさもさまざま である。削りたい部分の形に適したや すりを選択し用いる。 各部の名称 各種ヤスリ 直進方 目通し 4)タップ作業 鋼材などの材料に、ねじ部を作ることをねじ切りまたはねじ立てという。ねじ切りには、 めねじを切るときはタップを用い、おねじを切るときはダイスを用いる。 タップ各種 タップハンドル ダイス各種 ダイスハンドル タップ作業 ダイス作業

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5)折り曲げ 鋼板や丸棒などの材料を曲げる 加工を折り曲げという。素材を万 力などによって固定して行われる が薄い鋼板やアルミニウム板など は、木づちやプラスチックハンマ を用いる。厚い材料などはハンマ を用いて折り曲げる。 折り曲げ作業 6)穴あけ 鋼材などの材料に穴をあける工具類には、ハンドドリル・電気ドリル・卓上ボール盤な どがある。いずれも手で保持したり、ハンドル操作をしなければならない。ハンドドリル は、木材やアルミニウムなどの柔らかい材料に適している。電気ドリルや卓上ボール盤は、 モーターによって高速に回転するため、取り扱いに注意しなければならない。また、穴を あける材料をしっかりと機械用万力やテーブルに保持して作業すること。 卓上ボール盤は、主軸の回転数をベルト車 によって変えることができる。手動ハンド ルを回すことで主軸が上下する。テーブル は回転、上下することができ、工作物の穴 あけ位置を変えることができる。 機械万力を使用した例 平行台の使用 締め付け具使用 V ブロック使用 卓上ボール盤 卓上ボール盤の各部名称 ハンドドリル 穴あけ作業 電気ドリル 穴あけ作業

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工作機械

工作機械には、その目的にあった切削加工を行うもので多種多様にある。基本的には素 材を目的にあった形状に加工するために、不必要な部分を取り除くものと、切りくずを出 さずに塑性変形をさせるものとに大別される。一般的には金属材料を切削加工する機械を 工作機械と言っている。近年は切削工具材料の進歩と共にコンピューター制御など電子機 器を用いた数値制御(NC)工作機械が主流となり、産業機械として高精度で多種・多量の 生産加工を行っている。 工作機械は、機能目的や生産性の違いによって区別され、汎用工作機械、単能工作機械、 専用工作機械、万能工作機械、数値制御工作機械、その他に分けられる。 1,切削加工について 切削加工の種類は多く、加工しようとする製品によって刃物と工作物に運動を与えて加 工する、旋削、平削り、フライス削り、穴あけ作業に大別できる。それぞれの加工を代表 する工作機械には、旋盤、形削り・平削り盤、フライス盤、ボール盤などが上げられる。 基本的には、いずれも工作機械も切削工具と工作物の運動(主運動・送り運動・位置決め 運動)によって切削加工が行われている。実際には、主運動は回転と往復運動が一般的で あり、送り運動・位置決め運動は、加工する材質や刃物の形状・切り込み量によって調整 しなければならない。 外丸削り (a)旋削 中グリ (b)平削り (c)フライス削り (d)穴あけ 1)旋削 工作物を回転させ、切削工具に送りと切り込みを与えて切削する。 2)形削り 切削工具に直線往復運動と切り込みを、工作物に送りを与えて切削する。 3)平削り 工作物に直線往復運動を行い、送りと切り込み量を与えて切削する。 4)フライス削り 円筒状に複数の刃をもった切削工具(エンドミル・フライス)等を回 転させ、工作物に送りを与える。切り込みは、切削工具と工作物に与える場合がある。 5)穴あけ 切削工具(ドリル)に回転と送りを与えて切削する。工作物は固定する。 バ イ ト 正 面 フ ラ イ ス 工 作 物 ドリル

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1)代表的な工作機械 普通旋盤 フライス盤 平削り盤 ボール盤 鋸 盤 形削り盤

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2)切削工具について 切削工具は、工作機械や加工方法により適した工具が使用されている。機械加工で代表 的な切削工具として、旋削、形削り作業ではバイト、フライス削りではフライス・エンド ミル、穴あけでは、ドリル・リーマが用いられる。その他に高精度仕上げや加工形状によ っていろいろな切削工具が使用され、その種類は多い。 (a)旋盤用切削工具 片刃バイト 突切りバイト 穴グリバイト スローアウェイバイト (b) フライス用切削工具類 エンドミル 正面フライス (c) ボール盤用切削工具類など テーパシャンクドリル タップ ダイス ストレートドリル ハンドリーマ 3)切削工具材料 切削工具の材料は、硬く、ねばり強くなければならない。また、高温での作業環境に耐 えうる硬さも要求される。小型のナイフやタップ・ヤスリ等は炭素工具鋼と言われる金属 で作られている。時代と共に研究・開発された切削工具材料が作られ、今では高速度工具 鋼や超鋼合金が最も多く利用されている。その他にセラミックスや結晶ダイヤモンドの工 具材料もある。 (a)炭素工具鋼 炭素を含んだ鋼は、焼き入れと言う熱処理を行うと非常に硬さを持つよう になる。ここでは、0.6~0.15%の炭素を含んだ工具鋼を示す。この材料は、安価で刃物やヤ スリ・タップなどに使われ低速の切削領域で用いられる。 (b)高速度工具鋼 550~600℃の高温領域おいてもすぐれた切削が可能である。耐摩耗性や 粘り強さもあり、比較的成型しやすい工具材料であるため、全ての切削工具に用いられる。 平フライス 側フライス各種

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(c)超鋼合金 耐摩耗性、高温硬さが、高速 度工具鋼よりすぐれており高速で切削がで きる。しかし、高速度工具鋼に比べ、衝撃、 振動に対して弱いので作業に適した材種を 選ぶ必要がある。 (d)セラミックスコーティング 高速度工 具鋼や超鋼合金の刃物表面に、セラミック スの膜を施した工具である。この工具は高 温域での硬さにすぐれ、刃物の寿命を延ば すことが可能となり、高速での切削が可能 で加工能率が向上した。現在、主流を占め 図2 工具材料の切削条件 る工具材料である。 (e)結晶ダイヤモンド 最も硬いダイヤモンドの粉末を、コバルトを媒介として超高圧下 で焼き固めたものである。結晶ダイヤモンドは、超鋼合金やセラミックスに比べ著しく硬 く、耐摩耗性にすぐれ刃先寿命が長い。鋼の切削には利用できず、アルミニウムや銅の切 削に用いられる。 (f)結晶立方昌窒化ほう素(CBN)天然には存在しない合成された物質で、ダイヤモンドを 合成する手法で合成された人造の新素材で、ダイヤモンドにつぐ硬さを有する。合金鋼や 硬い金属の切削に用いられる。 4)切削油剤 金属材料を切削する場合、大きな力が必要で費やされる仕事の大部分が熱に変わり、切 りくずや工作物、切削工具が高温になる。切削して出る熱(切削熱)は、工作物が硬い場 合や切削速度が速い場合に高温になりやすく、この原因で工具寿命を低下させる。よって、 金属材料では発熱を少なくしたり、摩耗を減らしたり、切削性能を高めることが必要とな り切削油剤を用いる。 切削油剤には、不水溶性切削油剤と水溶性切削油剤に大別でき用いられている。加工し ようとする金属によって選択する必要があるが、一般の汎用機械を使って切削を行う場合 は、不水溶性切削油剤(鉱物油)を用いる場合が多く、NC 機械など高速で切削する場合は、 水溶性切削油を利用している。 ■切削油剤の効果 (a)潤滑作用によって切削工具の刃先面(すくい面)と切りくずの摩耗を減らし、切りくず をスムーズに排出して仕上げ面を良好にする。摩耗を減らすので発熱が少なくなる。 (b)冷却作用によって切削熱を取り去り、切削工具の寿命を保つことができる。切削速度 も増すことが可能となった。また、工作物を冷却することから精度低下を防ぐ効果がある。

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旋盤作業

旋盤は、工作機械の中で最も多く使われている。18世紀の産業革命時代、蒸気機関の 発明・発展により工作機械が進歩した頃、イギリス人のモーズレイが発明した。 工作物を固定して回転させ、刃物台に取り付けたバイトに切り込みと送りを与えて切削 する。基本的な切削作業は図1に示す。主として外周部や断面部分を加工する作業が多く、 工作物の取り付けや切削工具の種類と使い方によって広範囲の作業が行える。 外丸削り 端面削り 突切り・溝切り テーパ削り 穴あけ 中グリ おねじ切り めねじ切り 正面削り 曲面削り 総型削り ローレット切り 図1 旋盤の基本的切削作業 旋盤作業は、固定された工作物が高速で回転すること による切削作業であり、基本操作を十分に理解して、運 転・操作を行うと共に安全と注意が必要となる。 旋盤に工作物を取り付ける場合は、工作物の形状や大 きさ、加工部分、加工形状によって確実に取り付けるた め、各種の工具・付属品や特別な装置を利用する必要が ある。現在では、主軸部分のチャックに工作物を チャック作業 固定し、作業する方法が一般的でありチャック作業という。丸い材料や円盤状の外周や内 面を加工することに適している。また、長い材料を加工する場合は、振れが生じるために 右端にセンター穴をあけ、心押し台を利用して支え振れを無くして切削を行う。旋盤作業 現場では、約 60%以上がチャック作業である。 その他の方法として、チャック作業で加工できない形状の工作物は、面板といわれるも のに直接またはアングルプレートを利用して取り付ける場合もある。

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1,旋盤の主要部構造と機能 旋盤には、作業に応じた構造を持つ多種多様の種類がある。一般的には、旋盤というと 普通旋盤(図 2-1)のことをいう。普通旋盤は各種の旋盤のなかで、特に作業の領域が広い汎 用工作機械で工作機械の基本構造と機能を持っている。図2に示すように、主要部分は主 軸台、心押台、往復台、送り機構、ベッドと脚に分かれている。 図2 旋盤の主要部名称 図2-1 普通旋盤 1)機構 (a)主軸台 本体左側に位置し箱形をしており、内部には主軸 と主軸受けを備え回転を行う。また、工作物の材質や大きさに よって、適切な切削速度を得るために主軸回転数を変換する 装置が内蔵している。主軸は、動力はもとより切削抵抗や振動 に耐えられる強度と精度を要求され作られている。 主軸の回転速度変換は、変換レバーを動かして目的の回転 数を得るようになっており、変換数は6~12段階が多い。 主軸台 (b)心押台 心押台は旋盤のベッド上にあり、ベッド上を工作 物の長さに応じてスライドして固定することができる。長い 工作物を支えたり、ドリルを取り付け穴あけ作業ができる。心 押台のセンター部分は、主軸の回転中心位置と高さが一致し ている。また、左右に振ることも可能で長いテーパの加工にも 対応できる構造となっている。 心押台 (c)往復台 往復台は、ベッド上を往復してバイトを縦送りする部 分とその上に横送りが出きる部分からなるサドルと送り機構を備 えるエプロンによって構成される。サドルには、旋回台や複式刃物 台が取り付けられており、いずれもハンドルを手動で回すことによ って送りが与えられる。また、エプロンには、縦送りや横送り・ね じ切りを機械的に送ることのできる装置が内蔵され、レバー操作で 作動させる。 往復台

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2,旋盤用バイト 旋盤用の切削工具(バイト)には、作業目的に応じた形状や大きさを選び、作業が効率 よく行われように作られた形状がある。また、その種類も多い。また、加工しようとする 金属の材質や切削速度によって工具材料の選択をしなければならない。図3に高速度工具 鋼付刃バイト・図4に超鋼バイトの形状と名称を示す。 図3 高速度工具鋼付刃バイト形状 図4 超鋼バイトの形状 ◆ 旋盤用のバイトの刃先は、グラインダーや研 磨機によって研磨して刃先を整え必要があり、刃 先部のすくい角、逃げ角、切り込み角などを適切 な角度に作らなければならない。(図5) 3,切削速度と回転速度 切削速度とは、バイトに対する工作物の被削面の周速度である。よって、加工しようと する外径や内径の大きさの変化に適合する速度を与えなければならない。また、工作物の 材質や工具材料によっても適切な速度を与える必要がある。この切削速度によって、仕上 げ面の粗さや切削能率、バイトの寿命などを左右することになる。よって、下記に示す計 算式によって切削速度を求める必要がある。 旋盤作業では、使用する工具材料に適した切削速度を維持するために、その工具材料の 使用すべき切削速度なり、その速度を得るために工作物の回転数を算出する。したがって、 回転数 N をいくらにしたら良いかを求める必要がある。 図5 バイト各部名称と刃先角 V = πDN 1000 N = 1000V πD V:切削速度[m/min] D:工作物の直径[mm] N:1分間の回転数[rpm]

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4,切り込みと送り ■ 切り込み 切削作業を行う上で、バイトが 工作物に食い込む深さのことを「切り込み」と いう。旋盤作業では、バイトの切り込み量が刃 先部分の長さを意味しており、外径・内径の加 工において2倍の値が切削されることになる。 ■ 送り 工作物が1回転したときに、バイトが移動する量のことを送り量という。単位 は、mm/rev(1回転)と表す。この数値が少ないほど表面がなめらかになるため仕上げ面 が良好になる。 切り込み量と送りの積を切削面積といい。これが大きいほうが切削能率が上がるが、刃 先に伝わる力(切削抵抗)は多くなり切削熱の発生が多くなると同時にバイト寿命が短く なる。このことから、適切な切削面積になるよう調整しなければならない。 5、表面あらさ 切削された工作物の表面は、バイトの通った方向に規則正しいすじ模様がついている。 このすじ模様の凹凸の高さが、表面粗さとなって表される。この高さの度合いは、切削工 具の刃先部分の形状や送り量によって左右されるため、求められる表面粗さ得るためには 刃先形状や送り量の調整を行う必要がある。 図6に示すように刃先の先端半径をr送り量を とすると幾何学的に となる。 図6 切削加工された仕上げ面 実際には、工具と工作物に振動が生じたり、工作機械の運動誤差があったり、切削力が 変動したりの要因によって、幾何学的に求められた数値より大きい値となる。 切り込みと送り

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フライス盤作業

フライス盤は、多数の刃をもったフライス・エンドミル等を回転させ、工作物に送りを 与えて切削する工作機械である。いろいろなフライスや付属装置を使って図1に示すよう な作業を行うことができる。一般的には、立方体や箱形・溝などを主とする加工が多い。 フライスは、バイトと比べて多数の切れ刃を持つことから、単位時間当たりの切削量が大 きく能率的である。しかし、バイトに比べて、かなり高価な切削工具であると共に再研磨 の費用が高額になる。近年は、この再研磨を必要としないスローアウェイ工具が多く利用 されている。 図1 フライス盤作業

1、フライス盤の構造と機能

フライス盤には、作業に適した構造のもの がある。もっとも広く使われているものに横 フライス盤、万能フライス盤、立てフライス 盤の3種類が上げられる。 (1)横フライス盤 横フライス盤は、平フライス・側フライス・ メタルソーといった円筒外周部に多数の切 れ刃を持ったフライスを使って加工する機 械である。上部の横になったアーバにフライ スを取り付け、回転を与える。工作物は、テ ーブル上に直接固定したり、機械万力を利用したりして取り付け加工を行う。テーブル・ サドル・ニーによって左右・前後・上下の3方向の運動を与えて切削を行う。送り機構は、 安定した機械送りが出来る構造のものである。手動でも送ることができる構造にもなって いる。 (2)万能フライス盤 万能フライス盤は、横フライス盤の構造と同じで あるが、サドルが回転できる構造となっていること でテーブルが傾けられる。これにより、テーブル斜 め送りが可能となり、ねじれ溝やはすば歯車の加工 ができる。 図2 横フライス盤の構造と名称 図3 万能フライス盤

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(3)立てフライス盤 立てフライス盤は、主に正面 フライスやエンドミルを使って 加工する機械である。工具を取 り付ける主軸が垂直になってい る以外は、他の横フライス盤と 同じである。また、主軸を回転で きる構造のものもある。立てフ ライス盤は、超鋼植刃正面フラ イスやエンドミルの発達により 高精度で能率的な加工が行える ようになり、利用が多くなった。

2、フライス

フライスの種類は多く、横フライスで盤では、平フライス・溝フライス・側フライス・ 角フライス・メタルソーといった刃物があり目的の合ったものを用いて加工される。また、 立てフライス盤では、正面フライスやエンドミルという工具を用いて加工を行う。いずれ の刃物も、高速度工具鋼や超鋼合金といった工具材料を用いる。また、フライスの形は多 種多様で大きさもさまざまである。 平フライス 側フライス 等角フライス 植刃正面フライス エンドミル各種 3、フライス盤作業の切削条件 (1)切削速度とフライスの回転数 フライス削りの切削速度は、フライスの刃先の周速度で表すので、次の計算式によって 求める。(右図参照) 通常は、フライス盤作業の場合、切削速度から回転数を求める場合が多いので次の式で 求める。 V:切削速度の値は、フライスの材質・種類や工作物の材質・仕上げ面粗さによって決まる 値で、一般に軟質の材料は値を大きく、硬い材料には小さくとられる。 V:切削速度[m/min] D:フライスの外径[mm] N:フライスの回転数[rpm] V = πDN 1000 N =1000VπD 図 フライス 図4 立てフライス盤各種

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表1に各種工具材料のフライスの標準的 な切削速度を示す。 実際には作業条件によって適切に変える 必要があり、工具寿命を長くしたい場合に は、低い値をとる傾向がある。また、送り 量や切り込み量によっても適切な回転数を 選択しなければならない。 (2)送り速度 フライス盤作業の場合、工作物に送りを与えてフライス削りを行う。この時、送られる テーブルの速度はフライスの1刃当たりの送り量を基準として次の式で求められる。 1刃当たりの送りの標準値を表2に 示す。この値はフライス盤や工作物お よびフライスの取り付けの剛性から、 切削能率を主体として荒削りの時の 値である。剛性不足の場合や仕上げ削 りの場合は、低い値をとらなくてなら ない。テーブルの送りは、段階的に変 速できるものと無段階変速のものが ある。実際の加工現場では、機械の剛 性や工具寿命などを考慮して低い送 り速度を選択している。 HS 高速度鋼フライス C:超鋼合金フライス (3)切り込み 切り込みには、荒削りと仕上げ削りによって異なってくる。一般的に切り込みを多くす ると1刃当たりの仕事量は多く切削能力が増すが、機械の剛性や動力の大きさ、フライス の種類や取り付け状態から判断しなければならない。 作業現場では、荒削りの場合、だいたい5mm 以下として作業され、それより多い場合 は、2回以上に分けて削っている。仕上げ削りの場合は、少なすぎると、切れ刃の摩耗が 多きくなることから、0.3~0.5mm 以上にする傾向がある。 表1 フライスの切削速度 Vf : テーブルの送り速度[mm/min] Sz :1刃当たりの送り [mm/刃] Z :フライスの刃数 N :フライスの回転数 [rpm] Vf=Sz Z N 表2 1刃あたりのフライス送り

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図7 切削油の注ぎ方 (4)上向き削りと下向き削り フライス削りをフライスの 回転方向と工作物の送り方向 の関係によって分けられる。 図5に示すように切削力がつ ねに水平より上を向いている 場合は、上向き削り図 5(a) という。また、図 5(b)に示 すように切削力がつねに水平 より下を向いている場合は、下向き 図5 上向き削りと下向き削り 削りという ■上向き削りの場合 図6-1 のように前の切れ刃Ⅰが a-b 面を削ったのち、あとの切れ 刃Ⅱが c-e-d 面を削る。幾何学的 には、切れ刃Ⅱは、c で工作物に接 して、c-e と切削を進行するに従 って切りくずの幅が増大し e で最 大になったのち、しだいに、減少し て、d で工作物から離れることにな る。しかし、実際には、アーバや各部のたわみによって、切れ刃は c の位置では切り込ま ず、c′の位置まで滑ってから切削を始める。この滑り作用によって、切れ刃を摩擦させ熱 を発生させる。滑り量は、切れ刃やアーバのたわみによって変化するほか、切り込みや送 りが小さいほど多く、反対の場合は少なくなる。 ■下向き削りの場合 図 6-2 のように切れ刃が滑ることなく点 a ですぐに切り込み、点 b で切りくずの厚さが最大になる。その後、切りくずの厚さは減少して点 c で削り終わる。 この場合、切削力は、つねに工作物を押しつけるように作用する。 以上の点から、フライス削りでは、工作物の取り付け、切削力、工具寿命、仕上げ面精度 などを考慮して、上向き削りか下向き削りのどちらが適切かを選択する必要がある。 (5)切削油剤 工作機械で、切削加工を行う場合は、必ず 切削油剤を使用する場合が多い。フライスの 工具寿命を長く保ち、良い仕上げ面を得られ る。切削油剤は、潤滑性や冷却性のすぐれた ものを用いられると共に切りくずの排出な どにも効果のある洗浄性のものを用いる。一 般的には、油圧ポンプを使って常に注いでいる状態が多い。 (a)上向き削り (b)下向き削り 図 6-1 上向き削り 図 6-2 下向き削り

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ボール盤作業

ボール盤は、主に主軸部分に取り付けたドリルに回転運動と主軸を上下させる送りを与 えて、取り付けたドリル先端の切れ刃によって、工作物を切削しながら穴あ け加工をする工作機械である。ボール盤は使用する工具の種類と使い方によ ってさまざまな作業ができる。基本的作業を図1に示す 1)きりもみ ドリルで穴をあける作業でボール盤の基本作業である。 2)リーマ仕上げ きりもみした穴の内面をリーマで仕上げる作業をいう。ドリルで加工 した穴は、工作精度がよくないので、リーマ仕上げをして精度と表面を向上させる。 3)ねじ立て きりもみした穴に、タップを用いてねじを立てる作業をいう。 4)中ぐり すでにきりもみした穴を、指定の大きさの穴に大きく広げる作業をいう。 5)座ぐり ボルトやナットに接する面を丸く削り取り、座面を平らにする作業である。 6)さら座ぐり さら小ねじの座面と同じに、円すい形に面取りをする作業である。 7)深座ぐり 六角穴付きボルトなどの頭の部分を沈めるときに、入り口部分を広げる作 業をいう。

1、ボール盤の種類と構造

ボール盤は、主軸とこれを回転させる機構、これらを支える本体および工作物を取り付 けるテーブルからなる構造である。これらの構造の違いから、直立ボール盤(図 2-1)、卓 上ボール盤、ラジアルボール盤、多軸ボール盤などに分けられる。 (1)直立ボール盤 直立ボール盤は、図2に示すよう な構造であり、最も広く使われ、比 較的小径の工作物に適している。工 作物はテーブルの上に直接取り付け たり、機械万力を利用して取り付け たりする。このテーブルは、上下方 向に移動でき、コラムを中心に円周 方向の移動をできる。工作物の穴の 位置決めは、テーブル、コラム、を 動かして行われる。主軸の回転速度 変換装置は、電動機から歯車へ動力 を伝達し、歯車箱のギア変換を行っ て主軸の回転数を変えている。 ドリル穴あけ 図1 基本作業 図2 直立ボール盤名称 図2-1 直立ボール盤

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(2)卓上ボール盤 図3の示す卓上ボール盤は、作業台の上に据 え付けて使用する小型のボール盤である。主軸 の回転数変換は、モータの動力をプーリーや V ベルトの掛け替えで調整することができる。ド リル径の直径が比較的小さい物の加工に適して いる。また、穴深さも長くあけることができな い。 (3)ラジアルボール盤 図4に示すような構造をしており、比較的 大きな機械である。工作物が大きいとか重い 場合は、工作物を移動させることが困難であることから、直立したコラムを中心にアーム が旋回し、アームに沿って動く主軸等が、水平方向に移動して穴の位置を決めることがで きる。

2、ドリルとリーマ

(1)ドリルの種類 ドリルには、図5に示すような種 類がある。この中で溝が2本ある、ね じれドリルが最も多く利用されてい る。また、小径のドリルは 0.1mm 単 位ごとに市販されている。 図5 ドリルの種類 (2)ドリルの各部名称 図6にねじれドリルの形状と各部名称 を示す。このドリルは、切れ刃を2つ備 えており先端は円すい上にとがってい る。2本のねじれ溝が刃先から本体部に かけてあり、この部分から切りくずが排 出される構造となっている。 図6 ドリルの名称 図6-1はテーパシャンクドリルを示す。 ドリルの取り付け部分がテーパになってい ることからこう称される。図6-2はストレ ートシャンクドリルを示す。取り付け部分が ストレート構造であり、直径13mm 以下の 比較的小径のドリルが用いられている。 ドリルの工具材料は、高速度工具鋼を使ったものが最も多く使用されている。ねじれを 伴いながらの切削が多いことから、適度な硬さと靱性をもった工具材料が一般的に使われ ている。 図4 ラジアルボール盤 図6-1 テーパシャンクドリル 図6-2 ストレートシャンクドリル 図3 卓上ボール盤

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(2)刃先部の角度 ドリルの先端部の切 れ刃角度は、標準のド リルで118°である。 多種の材質に応じて、 表1に示すように先端 角度を研磨しなければ ならない。一般的には、柔らかい材料は鋭角にして、硬い材料には鈍角に することが多い。 (3)ドリルの研削 ドリルを使ってきりもみをする場合、適切な 切削速度や送りで作業を行っても、ドリルはし だいに摩耗をして切れ味が悪くなり、作業能率 も低下する。その場合は、直ちに刃先の研磨を しなければならない。近年は、ドリル研磨機が 普及したことで簡単に確実に研磨できるように なった。従来は、グラインダーを用いて手作業(手研ぎ)による研磨を行っていた。ドリ ルの先端角や逃げ角・シンニングなど適切な角度に研磨することは、熟練を要した。特に、 2つの切れ刃を対象に均一にすることは難しい。 (4)リーマ ドリルであけた穴は、比較的に粗く内径・ 心円度・心直度・仕上げ面粗さなどが精密 でない。これらを改善するためにリーマを 用いて精密な穴を仕上げる。 図8 機械リーマ リーマにはハンドリーマと機械リーマがある。機械リーマは、旋盤やボール盤に取り付 けて使用するリーマで、取り付け部(シャンク)がストレートのものとテーパのものがあ る。リーマは、多数(6~8)の刃を周囲に持っている形状がほとんどで、刃先形状がストレ ートやテーパー形状になっているものある。

3、ボール盤の切削条件

(1)切削速度と送り 切削速度はドリルの外周速度で表している。また、送り速度は1回転当たりにドリルが 進む長さを表す。切削速度の値は、ドリルや工作物の材質、ドリルの直径、ボール盤の能 力によって決まってくる。ドリルの場合は、長い穴を加工する作業が多い。そのため、深 さが深くなるにつれて切りくずの排出が悪くなり、切削性が悪くなる。その場合は、切削 条件を緩やかにし、送りを小さくした方が効果が上がる。 表1 ドリルの刃部の角 図7ドリルの逃げ

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ドリルの直径と切削速度が決定された場合の、ドリルの回転数 N は次の式で算出する。 N:ドリルの回転速度[rpm] V: 切削速度 [m/min] D: 工作物の直径 [mm] 切削速度は、工作物の種類によ って異なるが、高速度工具鋼ドリ ルを用いる場合は表1を参照す る。 同じく高速度工具鋼リーマの切削条件を求める 場合は、表2を参照する。リーマ仕上げの場合に は、低い切削速度を用い、仕上げしろを小さくし、 送りを大きくすると良い仕上げ面が得られる。 (2)切削油剤 ボール盤作業では、きりもみ、リーマ仕上げ、 ねじ立ての作業がある。全てに刃先部分に摩擦や 切削熱の発生が起こり切削性能を低下させる。 また、切りくずの排出をよくしなければならい。 したがって、性能低下を防ぐために切削油剤を用いる。切削油剤は、摩耗を防ぎ、刃先寿 命を向上させる効果があると共に切りくずの排出が容易になる。また、仕上げ面も向上す る。一般には、不水溶性切削油剤が用いられるが、NC 機械などを使った作業では、水溶性 切削油剤を用いることが多い。

4、ボール盤の基本作業について

(1)ボール盤の基本操作 作業を行う前に、ボール盤の構造や機能を十分理解した後、各部のハンドルやレバー類 の取り扱いになれてから作業を実施すること。 ■ ボール盤作業を行う上での注意点 1) 使用するドリルの回転速度や送り速度を決定し、主軸頭の変速ギアの掛け替えやベル ト車の掛け替えを行う。 2) 機械送りをする場合は、主軸ストロークの行程内で作業できるように注意し、衝突な どに気を配ること。 3) 作業中は、手袋などを身につけない。また、ウエスなどを持っての作業はしない。 4) 回転しているドリルや切りくずには絶対に手を触れない。 N =1000VπD 表1 高速度鋼工具鋼ドリルの切削条件 V=切削速度[m/min]S=送り量[mm/rev] 表2 高速度工具鋼リーマの切削条件

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(2) 給油、清掃と手入れ 保守・点検の観点から、機械の各部の給油箇所に給油してから作業を行う。 主軸の取り付け部テーパ穴やドリルシャンクは、きれいに清掃してから取り付ける。ゴ ミが付着すると取り付けたシャンクに心振れを起こし、工作精度を悪くする。 作業が終了したら、切りくずや油汚れを拭き取り、清掃を行う。 (3)作業の安全 ボール盤作業では以下の注意事項を厳守し、安全に心がけること。 ○ 工作物を機械万力やテーブルにしっかり取り付けて作業をする。 ○ 工作物を手で保持する場合は、ドリルの回転によって振り回される危険があるため、 機械万力等で保持するように心がける。 ○ ドリルを回転して切削中は、絶対に手や顔を近づけたり、切りくずを清掃したりして はいけ ない。 ○ 無理な切削条件や作業は行わず、安全な作業条件で正しく作業を行うこと。 ○ 作業のできる服装で行うこと。 ○ 薄い材料に穴あけをする場合は、工作物の下側に敷物を置いて同時に加工する。

5、ボール盤作業

(1)工作物の取り付け方法 工作物は、ボール盤のテーブルの上でしっかり固定しなければならない。 取り付けが不十分だと、切削中に工作物が振り回されたり、飛ばされたりすることが多く 発生し危険である。その固定方法を示す。 1)回り止めを利用する方法 手で保持して加工をしなければならない形状や大きさの物 は、右図に示す方法で振り回されないように固定して行う。 回り止めを利用した方法 2)機械万力を利用して取り付ける方法 常設の機械万力に工作物を固 定する場合は、平行台や V ブロ ック、丸棒などを用いて固定する と確実に固定できる。 3)テーブルを利用した方法 機械万力を利用した方法 機械万力に固定ができない工作物は、直接テーブルに固定する。その場合、取り付けボ ルトや固定金具、アングルプレート、支持台を用いて固定すると確実である。 各種取り付け例

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(2)ドリルの取り付け・取り外し (a)ストレートシャンクドリルの取り付け 図8に示すドリルチャックによって確実に固定 する。一般的に13mm までのドリルを取り付 けるものが多い。 図9 ドリルチャック (b)テーパシャンクドリルの取り付け ドリルのシャンク部分が、テーパ になっているものは、主軸穴のテー パ部へ直接取り付ける。(図9)この 場合は、両方のテーパ部を清掃しな ければならない。また、テーパ部は、 モールステーパ番号によって大き さに違いがあるので、適合するスリ ーブやソケットを用いて取り付け る。一般的には、13mm 以上の大 きさのあるドリルを取り付ける場合が多い。

(3) 穴あけ

ボール盤作業で穴をあける場合には、通し穴(貫通穴)、止まり穴、下穴あけなどの作 業がある。 (a)通し穴 工作物を穴あけする場合、通し穴を開ける作業が多い。ドリ ル先端が工作物裏側に抜ける瞬間は、急に抵抗が減るため切れ 刃が下方に食い込みやすい。この時、工作物が振り回されたり、 ドリルが破損したりする。穴開けが貫通する間際は、手応えや 切削音によってある程度わかることから、送を小さく して、食い込みを防ぐ必要がある。 (b)止まり穴 ドリル穴の深さを指定された場合は、ドリルの切れ 刃外周位置が触れてから、送りを与え切削する。この 場合、深さを求める決めるときハンドルの目盛を読 み、所定の位置まで送る方法が一般的である。 穴の深さ 穴の測定 また、ノギスのデプスを用いて測定しながら加工する方法もある。 (c)下穴あけ 直径の大きなドリルを用いて穴を開ける場合は、切削抵抗が大きくなると 共にドリル長さが長く不安定であることから、あらかじめ、小さめのドリル を用いて穴を開けておくことをいう。この作業を行うことによって、作業能 率が良く、時間短縮につながり、穴の曲がりを防ぐことができる。また、切 りくずの排出も容易になる。 下穴加工 図10 ボール盤主軸への取り付け・取り外し 貫通する瞬間

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溶接作業

二つの金属片を接合する方法には、ボルトやリベット を用いた機械的接合法と金属を溶融して接合する溶接が ある。 溶接には、ガスの燃焼熱を利用して溶接するガス溶 接、電気のアーク熱を利用したアーク溶接、抵抗溶接の 3つが基本的は溶接作業である。 近年では、従来溶接が困難とされていた、合金鋼や特 殊な金属の溶接も容易になった。 1、溶接法 溶接とは、各種な接合法のうちで次 のような特徴が上げられる、 1)接合に要する時間が短時間である。 2)工作物の材質や形状に制限がない。 3)機密性がすぐれている。 溶接の種類は多く、これらの原理・ 熱源から分類すると表1になる。

2、溶接の準備

溶接をする場合には、接合する母材の性質や形状・用途などを考慮して、最も適した方 法を選んで行う必要がある。 (1)溶接継ぎ手 船や橋梁・鉄筋の構造物などのよう に、外力から受ける圧力に対して安全 な強さを必要とする場合は、溶接部の 強さを考えた継ぎ手で溶接をする。こ れは JIS 規格でも規定されている。図 1にその一部を示す。 母材の端を削り取って所定の形状にしたものをグループ化したものを図2に示す。ま た、母材との隙間をルート間隔という。図3は、これらのグループとルート間隔を示した ものであり、溶接が効果的に行われるための事柄であり、適切に選択しなければならな い。 表1 溶接の種類 図1 溶接継ぎ手

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(2)溶接ジグ 溶接ジグは、溶接する構造物を正確な寸法に仕上げるために、 組立や仮付けの段階で使用する道具である。図4にその一部を示 す。溶接ジグは次のような利点があり、適材適所で利用する機会 が多い。 1) 溶接作業が容易になり、溶接部の信頼性が高くなる。 2) 仕上げ精度が向上する。 3) 組立が容易になり、高い生産性を生むことができる。 4) 溶接ひずみを抑え、変形を少なくする効果がある。 図4 溶接ジグ (3)溶接による変形 溶接作業は、母材を加熱するのでその金属の膨 張、収縮によって、さまざまな状態に変化すること が多い。代表的な溶接ひずみ例を図5に示す。 このような変形が必ず起きるため、溶接するときは その影響を少なくする工夫が必要となる。 図5 溶接によるひずみ (4)溶接姿勢 溶接姿勢は、継ぎ手・ジグなどによって、ま た、母材の大きさや形状によって変わってくる。 溶接姿勢には、図6に示すように、下向き、上向 き、横向き、および立向きの姿勢があるが、作業 としては下向きの姿勢が最も安定した状態で、溶 接結果も最良のものができる。しかし、上向きし かできない場合もあることから、その場合の適切 な溶接条件を選んで実施しなければならない。 図2 グループ 図3 ルート間隔 図6 溶接姿勢

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3、溶接作業の安全

溶接・溶断作業では、温度の高いものを取り扱うことが多いため、作業には危険が伴っ ている。従来から、装置・器具などの欠陥による災害事故も多く発生しており、やけど、 目の障害、引火性危険物の爆発、ガス中毒などその取り扱いを十分注意する必要がある。 したがって、溶接作業にあたっては、下記に示す点に注意する。 表1 原因・状態と結果・対策 原因・状態 結 果 対策 服装のみだれ ガス溶接装置の取り扱い アーク溶接装置の取り扱い 溶接後の材料の取り扱い ホルダと溶接機の取り扱い アーク・溶接炎を直接みる スラグの取扱注意 ケガ・やけど 爆発・やけど 感電 やけど 感電 眼炎 顔や手に飛散 してやけど 袖口などの開閉部の少ない物を着用。 保護手袋・足カバーなどを身につける。 正しい操作と取り扱いをする。 〃 色が黒くなっているものでも、熱いため 完全に冷やし、はしを用いてつかむ。 保護手袋を着用。 保護メガネ、ヘルメットなどを着用。 保護具を身につける。

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アーク溶接

アーク溶接は、電気のエネルギーを用いてアークを発生させ、そのアーク熱を利用して 構造物などの溶接を容易にした。近年では、自動溶接機の開発によって、従来溶接が難し いとされていた合金鋼なども溶接が可能になった。 1、アーク アーク溶接は電力をアークにかえて、その熱(約 4500℃)で溶接部を溶かし、溶接材 を加えて溶接する方法である。アークは、適切な電源に接続された二極の電極を接触させ てから、わずかに離し、適切な間隔を保って連続的にアーク(火花)を発生させ、この時 の高温の熱を利用して母材を溶かし溶接する。 ■ 金属アーク溶接の原理 図1に示すように、金属が溶けるのはアーク熱が非常に高温であるからで、電力の消費 も大きい。一般には電圧が高いと危険なので、溶接電圧は30V くらいにし、発熱量は電 流の大小によって調整でき、厚板の場合は大きく、薄板の場合は小さく調整する。 2、設備・器具 (1)アーク溶接の種類 アーク溶接機には、交流アーク溶接機図 2-1 と直流アーク溶接機図 2-2 があり、交流 アーク溶接機が多く使用されている。表1 に交流アーク溶接機と直流アーク溶接機の 比較を示す。 図1 アーク溶接の原理 図 2-1 交流アーク溶接機 図 2-2 直流アーク溶接機 表1 交流アーク溶接機と直流アーク溶接機の規格

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(2)アーク溶接機の構造 アーク溶接機は、一種の 変圧器であって、溶接に適 した電圧になるようにもれ 磁束の増減によって電圧降 下を自然に行っている。電 流の大きさによって発熱量 がかわるから、電流を調整 する装置が必要である。 電流の大きさは、図3の ように厚板・溶接棒に適し た電流にする。 電流の調整方法には図4のような方式のものがある。 図4 電源の調整方法 (3)アーク溶接器具 (a)保護具 アークの紫外線や溶融金属および酸化物の飛散などから身体を守る用具であ る。右図に示す。 ■ヘルメット 強力なアークの光を完全に吸収する遮光ガラスを装着 し、眼を保護し。顔面をアーク熱から守るものである。 ヘルメット→ ■ハンドシールド ヘルメットと同じ役目で、手で持つものである。 ハンドシールド→ ■手袋 感電防止とアークの高熱から手を保護するものである。 手袋→ ■その他 前かけ・腕カバー・足カバーなどがあり、身体の保護をす る役目を要する。 図3 電流の大きさ

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(b)工具 溶接の準備と清掃・点検のときに使用する工具である。 ■チッピングハンマ 溶接部のスラグ取り・付着金属取りに使 われる。 チッピングハンマ→ ■ワイヤブラシ 溶接部のさび取り・ 清掃に使われる。 ワイヤブラシ→ ■ディスクグラインダ 溶接部の仕上げに使われる。 ディスクグラインダ→ (c)溶接ホルダ(図5) 単にホルダともいい、溶接棒の心 線部分をしっかりとつかみ、溶接電流をケーブルから溶接 棒に伝えるものであり、電流が大きく、電撃を受ける恐れ があるために絶縁体でカバーを施している。 図5 溶接ホルダ

3、アーク溶接棒

アーク溶接棒には、炭素棒と金属棒がある。溶接棒は通常は金属棒(図6)のことをい う。 アーク溶接棒は電極であると同時に、母材の補給材であることから、溶接部の機械的性質 がよくなるように次の条件を備える必要がある。 1) アークの発生・安定・持続がよい。 2) 溶融した金属が小さな粒子になって、一様に溶接 部に移ること。 3) 適当な流動性をもっている。 4) 酸化・窒化ができるだけ少ない。 5) 燃焼および飛散しない。 以上の点が上げられる。 また、母材と同じ(類似)の材質の溶接棒を使うことが 基本である。ガス溶接も同様。 現在のアーク溶接の場合は、被覆溶接棒が多く使用されて いる。この溶接棒は、心線とフラックスからできている。 心線とフラックス ■心線 軟鋼溶接棒の心線は、低炭素リムド鋼が多く使われている。その成分は規定され ている。 ■フラックス フラックスは、アークの高熱による母材と溶接棒の変化を無くすための被覆材である。 図6 被覆アーク溶接棒

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4、アーク溶接装置・器具の点検と整備

アーク溶接装置(図7)や器具は、安全に作業できるように点検・整備を実施する。 1) スイッチや調整ハンドルの作動が確実に動くかを点検 する。電源調整ハンドルや電流 目盛板の指針が動くこと を確認する。 2) アースが正しく設置されているかを点検する。 3) 溶接ケーブルの破損や不良個所はないかを点検する。 ケーブルの断線やホルダとの固定箇所に断線がないかを確 認する。 4) ホルダの点検をする。特に接触部分を調べる。 5) 電源を入れてアークの発生状態を調べる。 図7 交流アーク溶接機

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1

1

:

1

 

 

 

 

S

U

S

3

0

3

S

U

S

3

0

3

1

1

2

 

 

 

 

 

1 . 丸 棒 の 直 径 φ 22 m m と φ 16 m m の 外 周 は 加 工 し な く て よ い 。 2 . 本 体 部 分 の デ ザ イ ン は 工 夫 を し て も よ い 。 3 . 別 紙 1 に 加 工 手 順 を 示 す 。 参 考 に す る こ と 。 4 . 各 種 工 作 機 械 を 利 用 し て 各 自 1 個 製 作 す る こ と 。 5 . 工 作 機 械 を 取 り 扱 う 場 合 は 担 当 者 の 指 示 に 従 い 、 安 全 に 作 業 す る こ と 。

1

2

0

1

8

R5

R5

4

18

4

15

3

22

22

M

8

φ

1

6

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13

25

R5

A

A

M 8深 さ 10 下 穴 φ 6. 8深 さ 12 注 : 貫 通 せ ぬ こ と

1

5

1

5

R2

ロ ー レ ッ ト 加 工

C1

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金 属 加 工 ( 図 面 2 ) テ ー マ ペ ー パ ー ウ ェ イ ト ( 文 鎮 ) 記 事 1 , 右 図 に 示 す デ ザ イ ン は 旋 盤 作 業 で 行 う も の で あ る 。 2 , 作 業 に 適 し た 切 削 工 具 類 を 使 用 し て 加 工 す る 。 3 , 担 当 者 の 指 示 に 従 い 安 全 に 作 業 す る こ と 。

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図面の表し方

情報を伝達する方法には、会話や文字、絵などを用いる方法がある。工業分野では重要 な情報の伝達手段として、その物の構造や形状・寸法・材料・加工方法などを伝達する図 面(製図、設計図)を用いる。この図面を用いて正確に伝達するためには、共通の規格で 書かなければならない。日本では、工業標準化法にもとづいて日本工業規格(JIS) に製図の規約が定められている。以下に機械製図における基本的な図面の見かたや表し方 について示している。

製図の基礎知識

1,製図に定められている規約 1)正面図の選び方 品物の位置や形を平面上に正確に示す図(投影図)には、正面図、左・右側面図、平面 図、下面図、背面図などがある。はじめに、品物の形を明瞭に表す面を選び正面図として 書き、正面図で表せないところを平面図・側面図によって補足する。(図1) 図1 正面図・平面図・側面図 2,製図用紙と大きさ及び線 製図用紙には、ケント紙・トレース紙・方眼紙などが用いられ、大きさも作図する図形 や図の枚数によって選択する。線の大きさには、細線・太線・極太線(線の大きさの比率 は1:2:4)を用い、線の種類には、実線・破線・一点鎖線・二点鎖線の4種類があり、 用途によって使うところが決められている。(図2、表1) 表1 用途による線の種類 図2 線の用途による名称

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3,寸法数字と寸法補助線 図面に示す寸法は、仕上がり寸法を表 しことが原則あり、寸法の単位は、原則と して mm(ミリメートル)としている。た だし、単位の記号は記入しない。 図3のように、寸法線・寸法補助線・寸 法補助記号(表2)・端末記号などを用 いて寸法数字を記入する。 (a) 直 径 の 寸 法 記 入 (b) 半 径 の 寸 法 記 入 (c)球直径・半径の寸法記入 (d)正方形の寸法記入 (e)厚さの寸法記入 (f)45°面取りの寸法記入 図3 寸法補助記号による表し方 4,穴・ねじの製図 (1)穴 切り穴、リーマ穴などの区別を示す場合 は、寸法のあとに加工方法を指示する。穴の 深さを指定する場合は、ドリルの先端部は含 めない。(図4) 図4 穴の寸法記入 表2 寸法補助記号

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(2)ねじ ねじの種類は多種多様にあり、一般的にはメートルねじが用いられており記 号は M を 用いる。メートルねじには、並目ねじと細めねじがあるが、ねじ山のピッチ(距離)が短 いものを規格したものが細めねじである。おねじの外径は、その外径で表し ている。め ねじの大きさはこれにはめ合うおねじの大きさで表す。(図5) 図5ねじ込み部の寸法記入 5、材料記号 図面の品物をどのような材料で製作す るかを示す必要がある。その場合、鉄、 アルミニウム、銅といった一般的な表し 方をせず、表3に示すような材料記号を 用いる。 表3 おもな鉄鋼材料の記号と意味 参考文献 1)機械実習1 嵯峨常夫、中西祐二、ほか13名 実教出版株式会社 2)機械実習2 嵯峨常夫、中西祐二、ほか13名 実教出版株式会社 3)新工業基礎 小林一也、山下省蔵、有田禮二、ほか23名 実況出版株式会社 4)新機械工作1 吉川昌範、ほか11名 実況出版株式会社 5)JIS にもとづく機械設計製図便覧 大西清、中川照子、 理工学社 図6 材料記号の例

参照

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