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情報セキュリティ第2世代におけるキャリアデザインの事例研究

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 76 回全国大会. 4E-2. 情報セキュリティ第 2 世代におけるキャリアデザインの事例研究 花田 新島学園短期大学. はじめに 近年、情報セキュリティ対策のためのキーマ ン と し て 、 情 報 セ キ ュ リ テ ィに関与する人材 (以後、情報セキュリティ人材)を育てていく ことの重要性とそのための関連施策が模索され るようになった。情報セキュリティ人材の育成 に関しては、必要なスキルをどのように習得し ていくことが望ましいのかという点と、そのス キルを保有した人々がどのような形で働くのか という視点の双方から検討されなければならな い。この二者を含めて企業経営と教育そして働 く人自身の心的側面の三方向において議論して いる学問がキャリアデザインであり、情報セキ ュリティ人材の育成もキャリアデザイン的視点 において議論されるべきである。筆者はこの問 題について、それぞれの人材におけるキャリア 形成がどのように行われてきたのかを、キャリ アにおける職業選択時の意思決定過程を中心に 検討することで、キャリアパスの類型化を実施 してきた。本稿では、この類型化の中で特に特 徴的であり今後の情報セキュリティにおいて大 きな影響を及ぼす可能性のある情報セキュリテ ィ第 2 世代のキャリア形成について報告する。. 1. 情報セキュリティ人材の世代分類 特定の職業におけるワークキャリアのキャリ ア形成と、必要なスキルの習得を考慮する際に は、その職業がどのように定着してきたのかを 含めて検討する必要性がある。IPA(情報処理推 進機構)が 2012 年に発表した「情報セキュリテ ィ人材の育成に関する基礎調査-調査報告書-」 (以後、IPA 報告書)では、①セキュリティ黎明 期 ( 1995 年 以 前 ) 、 ② セ キ ュ リ テ ィ 成 長 期 ( 1996 ~ 2003 年 ) 、 ③ セ キ ュ リ テ ィ 普 及 期 (2004 年以降)とその年代を分類している。 情報セキュリティ人材は広義では IT 技術者に 分類されるため、IT 技術者のキャリア形成と同 じであることが多い。どのような業務に従事し たかも踏まえて、IT 業務の担当時期から上記の ①~③を再分類すると表 1 のようになる。②を 1.5 と 2 の二つの世代に分けたのは、インターネ ットの普及時に当該職務についていなかった世 代と何らかの形で当該職務につきそのため早く からネットワークのようなインフラ管理に関す. 経子 キャリアデザイン学科 るスキルと経験を有していた世代ではその後の キャリア形成が異なるためである。 1990 年以前(現在おおよそ SEC 第 1 世代 50 歳代以上) 1990~1995 年ごろ(現在お SEC 第 1.5 世代 およそ 40 歳代) 1995~2003 年ごろ(現在お SEC 第 2 世代 およそ 30 歳代) 2004 年以降(現在おおよそ SEC 第 3 世代 20 歳代) 表 1 IT 業務を担当する時期別に分類した情報 セキュリティ人材の世代. 2. キャリアパスの類型化 情報セキュリティ人材のキャリアについては、 前述の IPA 報告書において約 70 名の具体的な人 材のキャリアが事例として掲載され、先行研究 として扱われている。ここでは 1、1.5 世代の人 材における職務経歴が中心であり、ワークキャ リアの外的キャリアパスと位置づけられる。一 方、キャリアデザインではキャリアをワークと ライフの連動の結果とし、さらに外的に判断さ れるものだけではなく、内在的なキャリアにお ける意思決定の背景なども重要とされている。 そこで筆者は IPA 報告書に掲載されている人材 以外の独自の人材に対して内的キャリアを含め たヒアリングを行い、その上でキャリアパスの 類型化を行った(図 1 参照)。矢印の向きはキャ リアパスを、太さは人数の大小を表現している。. 図1. 3-549. 情報セキュリティ人材のキャリアパス. Copyright 2014 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 76 回全国大会. 3. 第 1 世代と第 2 世代のキャリアパスの 特徴と課題 このキャリアパスをもとに、第 1 世代と第 2 世代のキャリア形成を反映させると図 2 および 図 3 の黒実線で示すことができる。. 図2. 図3. 第 1 世代のキャリアパス. SEC 第 2 世代のキャリアパス. 第 1 世代のほとんどは IT 技術者としてのキャ リアが長く、その後プロマネ・IT コンサルを経 てセキュリティコンサルに従事するというキャ リア形成をしている。技術職よりはマネジメン ト職や営業職のスキルを保有し活用している。 第 2 世代は多くがネットワーク業務、特にネ ットワークの設計・実装・運用管理などを経験 している。その後、セキュリティ業務に進む人 材が多い。その主な理由としては、自社や自前 で設計し運用していたネットワーク関係が直接 攻撃を受けたなどが挙げられる。他の世代でも そのような経験は多いものの、情報セキュリテ ィ技術に対する興味関心を持ち、スキルの習得. を行うきっかけとして、上記の攻撃経験(ここ にはぜい弱性検査を受けた経験も含める)をあ げた人材は第 2 世代で 8 割を超えている。保有 するスキルとして多いのは、ネットワークなど のインフラ構築に関するスキルである。これは、 障害や攻撃などが発生した場合にどのようにイ ンシデントレスポンスを実施するかといった観 点からも、どれだけ運用管理においてさまざま なトラブルを注視し、対応してきたかという現 場経験が対応の効率化を促進させる。現在のよ うなクラウド化されネットワークの実際の実運 用を一般の IT 人材が関与することが難しくなっ ている現状では、この手のスキルを醸成するこ とは一企業内では困難であるといえよう。また、 業務プロセス全体を俯瞰する作業も、IT 技術の 全体を俯瞰することも難しいのが現状である。 したがって、そこにどのようなリスクが混在し ているのかを見ぬくためには、現場経験を積み 重ねるのではなく、模擬体験など体系的な教育 手法によって行うほうが効率的であろう。 SEC 第 1.5 世代のキャリア形成は、図 2 型と図 3 型に二分される。図 2 の第 1 世代よりのキャリ ア形成をしてきた人材は、コンサルティングな どの職務に従事しており、情報セキュリティの マネジメントなどに精通しているとされる。し かし、現状での IT 技術についていけていない層 も散見され、これらの人材が制度設計したマネ ジメントシステムの実効性が低いといった現象 も見られる。一方、図 3 の第 2 世代よりのキャ リア形成をしている人材は、年齢的にも情報セ キュリティ技術に特化した職務のみで業務を遂 行することは企業における人的管理の上で難し くなりつつある。一部の有能な技術者を除いて、 これらの第 2 世代よりの第 1.5 世代の人材が、 今後どのようなキャリアパスをへて自身のキャ リアを形成していくのかは、注視していく必要 性がある。なぜならば、これらの人材がすでに 習得した情報セキュリティに関する各種のスキ ルを次世代に上手く伝え、あるいは IT 人材全体 の情報セキュリティスキル向上に寄与する形と なるようなキャリア形成であることが、全体の 情報セキュリティ人材の人材育成においては望 ましいからである。. 参考文献 [1] IPA、「情報セキュリティ人材の育成に関す る 基 礎 調 査 - 調 査 報 告 書 - 」 、 <http://www.ipa.go.jp/security/fy23/repo rts/jinzai/documents/jinzai.pdf> 、 2012.4.27 アクセス. 3-550. Copyright 2014 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

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