エッセンシャル経済学
越 智十泰 樹\
(人文学部経済学科理論経済学研究室)
The
Essential
Economics
Yasuki
OCH1万 十
第一章 本論の課題 ‥ 尚
第二章 純粋交換
第三章ダ生産と消費
第四章 雇用の成立 し
第五章 企業と家計 犬 十 犬
第一節 企業,家計への分化 ‥‥‥‥
第二節 家計の主体行動
第三節 企業の主体行動
第六章 失業の発生
第七章 現実の生産量・雇用量の決定(「再決定」)
第一章 本論め課題
本論の目的は,経済学のもっとも基本的で本
質的な考え方と,分析道具を記述することであ
る。基本的で本質的な考え方とは,以下のとう
りである。経済社会を構成する個別の経済主体
は,それぞれの直面する条件下で,別々に行動
するよりも,市場をつうじた交換によって,経
済主体間で「お互いの足らないところ」と「余
づたところ」を融通しあったほうが,お互いの
ために有利である。これが交換経済のメリット
である。交換経済によって,「他の経済主体の効
用を下げることなしに,ある経済主体の効用を
あげることが不可能である。」ほどまでに,経済
主体間で融通しあった状態が,「バレート最適」
である。 ト
本論では,個別経済主体が直面する条件を,
章を進むにつれて現実的なもめに変えていく。
第二章では保有する生産物が一定であり,第三
1章では生産が行われるが保有する生産要素は一
定である。第四章では4
生産要素の一つである
労働を経済主体間で融通しあえる「雇用」を考
える。そして第五章以下では,雇用が常態であ
る経済で,経済主体間での融通が順調に進まず,
「失業」が発生することを論証する。
第二章純粋交換 交換関係を次のように設定する。 ①二つの生産物X1,X2と貨幣Mの三取引物 ②二人の経済主体1,2 ③各経済主体による各生産物の生産量は二一定 生産物の 生産物への 初期保有量 需要量 第1経済主体 Xn ×21 ×11 χ21 > ・二 こ≫t 第2経済主体 X12 ×22 ×12 ×22 ただしf -^Ij:第丿経済主体による第i生産物2 の初期保有量……… ニ ニ Xh : 第 丿経済主体にくよ泰第i主産 ………物への需要量‥‥‥‥‥‥‥‥\ 各生産物の価格体系は,……… χ 1
M
→ 犬 p2‥‥‥‥: χ 2 ……J第j1万生産物,第2生産物のう S6j………よ:うj万で=経済全体を表記する /瓦)ソxjj十X,に(3) /瓜)+\=(j=1,2)(4) j……::‥‥‥‥‥‥ ‥‥(5) C孵丿伴X2J・)……j 1+(X2にソ芦1j')} 卜丿十柚ダ)/………… (6)(Xiiソ稲・)+↓}……(7)
=1 (j〒1,2) 9ら√プ各経済主体による ヨ1,:2),相対価格 \そトして体系を集 ■■■■ ■■ − 〃 レ(Pl/P2) }≠Xii +Xi2 1∠妬]は,jノユ=………I/=犬 0 6)\‥‥‥‥‥(8) l]……り!Xlj (JXij・の増 yり ! X2jはXii・の減 5くるから……… √∇Xよ)ニ (よドうくな結論をえる。 る第1生産物 │Pl/P2は低 る第:2く生産物 yp1∠i)2は上 λんノ第1生産物に yるノとy,∇相対価格p,/ p1 のように,第1生産物の価格をプpよ=第2生産物 の価格をp2とするレ∧…………j : 犬: 第丿経済主体の主体行動を,\次のyよう\に定式 化する。\ここで効用関数jは,\簡単の万ために√コ ブーダグラス型とする。………=尚………= max s.t. U戸=Ajソ(X丿ゲ(xij)やjy‥‥‥‥‥‥ −・ ・ ・㎜ ■ ■ ■■ ■ p1X汀十P2X2J≡j1〕Xlj+t)2Xよ\(1) ㎜ ■■ ■Xljレ;第丿経済主体による第1二生産 尚尚物の初期保有量で÷定\……… ただし√X,jレ;第丿経済主体による第1二生産∧,=1,j ←゛max ‥ j吻りイジリ則]1禾羽:瓶で一疋∧ ‥‥‥‥∧トJ万 ” ■ ■ ■ ■ ■■■ ■ ■ ■■ ・X,j.ダ第丿経済主体による第一2生産十\ 物の初期保有量で≒定 ……= X,j:第丿経済主体にトよる第1生産 十 物ぺの需要量…………: ……: X.2J : 第丿経済主体によ/る第j3\生産 ト物ぺの需要量\………呂‥‥‥‥ Aj,χげ>0,\χ2j)\O <‥‥‥‥ :効用関数のパラメ十夕こ………… .vj=・Aj(χ・jゲ(‰lj).糾ト‥‥‥‥‥‥‥==.・・ ・㎜・ W ・ ■■ ■■■■■■■ 十λ(p1×li+P2×2・j÷p1\χ1j−p2χ幻)十十\……レ:……万・.11.===.・:j・ 犬 〉 ‥‥‥ ‥‥‥‥‥ ‥‥犬∧………=ぺ〉Pi. 最大化の1階条件より, ……… ト(∂Uj/∂χij)/(∂仙∠∂χ丿≒Pl/P2……… であるからiし各生産物への需要関数は,犬plχij ―Xij'/ (Xij・十X2i')ト・つ(p!Xi, 。十P2Xy)
p2×2ヰ=x2jソ(xよ十和j')ぺ・。\(・p1×1j十函χ2j) となる。し ‥‥‥ ‥ ‥‥‥‥‥‥‥ この/とき, 合わせることi
両経済主体の予算制約式(1)を足し
社会全体では………:万
・ − ・.− ・ Pi{(Xn +χj)−{Xlj+X.ぶ}\………… ■■. ㎜ 〃■ ■ ■ 十p2〉{・(X2丿X・22)−(X元十X2丿ト牛o\………(2) が成立する(「セイの法則」)ノ七万=たがって生産物エッセンシャル経消学犬(越智)
p2は上昇する。 ・.I・
④各経済主体の嗜好が変化し,第2生産物に
より多くの効用缶感じると,相対価格p1/
p2は低下する。
第三章 生産と消費
生産および交換関係を次のように設定する。
①二つの生産物X1,xムと貨幣Mの三つめ取
引物
②二人の経済主体1\,2ト j ト
③二つの生産要素,資本Kと労働Lで,二つ
の生産物を生産
④各経済主体が,保有する資本量と労働量は
十一定 十
生産要素の
投入量
各生産物の
生産量
体匡回一二y
‥ + +
ニニ 陽二宍①→→エ
琴昌町会八士,
第2a肘4匡三互]一二つご1121
+ +
生産要素の
保有量
→[(子年卜二万
│「 ト
K2 L2 し
各生産物への
需要量
χ 11 χ 21 χ 12 χ 22 3 ……ただし > Xij :第丿経済主体1こよる第i生産物 の生産量ノ ∇ Xu :第丿経済主体による第i生産 物への需要量 コ し Ky :第丿経済主体による第i生産 十 十六物のための資本の投入量 u :第丿経済主体による第i生産 物のための労働の投入量 Kj :第丿経済主体による資本の保 レ 有量 ト ▽ u :第丿経済主体による労働の保 有量 ト 十 第丿経済主体の主体行動を,十次のように定式 化する。そこで効用関数と生産関数は,簡単の ために,コブーダグラス型とする。 max uj=Aj(Xlj)だ(XI)ダ \ − − S.t. P1X1J+P2X2J≡plχ1j十p2×2ト。。し ニダ XlにBlj(Klj)31j(Llj)1731に X 2にB2j(K2j)82J(L2j)1 ̄゛2j − ニ Kj=K1汁K., ト Lj=Llj十u ただし,Blj,0<alj<1 犬 :生産関数のパラメーター ¨max V,=A,(χ1j)りj'(χ2j)゛j' − − \ 十λl(pl×1j+p3×2jTp1χ1j¬p2×2j)/ 十λ21{Xlj一Blj(Klj)31j(Llj)1 ̄31j卜 十λ221X2J一B2j(Kj2j)32j(L2j)ヤ゛叫 。 〃 ■ ■ ■ \ +λ31(Kj−Klj−K2j) 十λ32 (L,¬L4j−L2j) 最大化の1階条件は, ト pl/pi=(∂Uj/∂Xlj)/(∂Uj/∂X,j) _ _ =(∂X2j/∂K2jド(∂xu/∂K1匿 − − ■ ■ =(∂X2j/∂L2j)/(∂Xlj/∂Llj) であるから,主体均衡は以下の式の解である。 Pl/P2 し ー − = (a2j ・ X2j/K2j)/(alj ・ Xlj/K1よ (9) − ={(1 −a2j)・X2j/ L2j } 上 白 /{(1−alj)・Xlj/L1よ ㈲)4
白Xij ―Bii (Kij)り(Iぷ)ヤヤ………▽J……:(n) X2] ―B2j(K2j) "(L2j)ド私 ……\………ダ∧(12) ・ 四 ■ ■ ■ ニKu十尺丿=Kj ………=\上………(13) I●・ .・ 〃 ・ I しL1汁‰〒u ……… ニ(14) p1/p戸(Xげ/ねj(χ,j/X,j)‥‥‥‥‥‥叫 ■■ ■ ㎜・ ㎜ ・ (P./P2)X毎トX2戸(piノpj):XI汁X2j \㈲ . −.--- ■■■ ■■ ■ ■ pエ/P2, Kj, Li,ニxiいが与えられ岑とバ9)∼(1昿) ■ ■ ■ ㎜・ ㎜ ・ 8式より犬K汀√取2j√Li],………J^2jJ .1χ1j・,・χ2・j・・,.・χ11j.,.. X,jのレ8/変数が決定される.い軋ノ(9),叫式より/, K2i/L2j ト \ヶ‥‥‥‥ ‥‥‥‥‥‥ ={(1-:aij)/aiに}{a2j//(L¬a2j).トKlj/Lij であlるが√資本二労働投入比率をkつどして\十 klj=Klj/Llj >犬 I ▽ k2j ― K2j/ L2J ‥‥‥‥‥万 : ノ\ bj={(1プ如)/aij} {a2j∠(1プaj)∇}j とおくと ニ ‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥ 万……j…… k2戸bjklj ………万………j. となる。・(ID,㈲式より……… − ■■■ ■ χlj/LlにBlj(klj)如………: I ▽。 χ2j/L2j≠B2j(k2j)ヤく………I をえ↓ これと叫式を(10)式に代入すると,
㈲㈲I
剛
Pl/P2ヰ(a2jB2j/aijレBij) (bj)やjづ((jy`9゛j\\ となる。これより,第T生産物の資本≒労働投: 入比率kljは …………J ……… k1:j={(bj)1 ̄22ぺaij・Blj/亀馬よ\ \……… “(p1/p2)}1/叫け81犬\……… \……… のように決まる。さらに(13),………(14)・,(1・7),・(18)・式より,:ス……=I.一一j II kijLij十k2j L2J ― Kj……: \ ……j ∧ ㎜ ■ ■ Llj十六 L2j=Lj‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥‥‥ をえるから4・ L1よLijにういて解。く\とノレ ー −〃 ■ ■ Llj=(Kj−k2jLj)/(kljTk2j) ………… ㎜ ㎜ ■ ■ :L2j=/(k1山j−Kj)・/(klj・−k2j)………1………… となる。以上の:ことから√(9)心(16)の8式の解は k2j) χlj十χ2j 皿 皿 /拓)ケふ:汁/xij} ■ ? ^ " S ^ ■ ? o " ' ^ * L r t " t S " t ^ ■ o S ・ s s s s s s s s μレスに万のサ4変数より. ・− ・皿I・・ ・ か)\↓j・χj\χ1j,……X1・jI,・ x^. :・〃■■ ■ J……=jLlj=万↓2万..・k・1jだけで表され の主体行動であ=る万.六 郷ソついて√つニまり. 悩レ=:=第;jl生産物の需給 ]j……=J=し:\‥‥‥ ‥呻 記するダモデルになる。 心 1jが与え=られると。 :χ=ふ………χ・ li・4 ・=。・χ2jし(j=1, ilさノれる o (29)式め両辺 ■■■皿. 'P2)Xl2……… } X2i')が決まる。酋
χ2 エッセンシャル経消学(越智) 一一 L2j=(k1山j−Kj)/(1 −bj)klj であるから, (25),(26)式より − Xij ―Bij/は−bj) ・{Rj(kエj)21j ̄1−bjE(klj)・a.n X2j=B2j(bj)゛2j/(1 −bj) 十 ・。 ・{Ej(klj)32j−Rj(kjj)゛ ̄1)}/ klj={(bj)1 ̄゛j(aljBlj/a2jB2j) ゛(pl/p2)}1/(゛12j ̄ニan) となる。ここで(19)式より 犬 !-bj = (aij-a2j)/{ (l-a2j)aij} aij- 1<O∧ であるから, 六 − − − − Xlj=Xlj(p1/p2;KよLj) −∂XI/∂(pl/p2)>り レ ニ∂耳j/∂RjミO言斗丿宍a2j^ gxlj/∂Ejデ0 − − − − X2j=X2j(p1/p2 ; Kj, Lj) ∂X2jノ∂(pl/p2)<0 ∂‰/∂K, = 0:2 a,j才a,jz∂瓦ノ∂Lj仏 となる。 したがづて帥式で,0<xlj<1より ∂F/∂(p1/p2)<0 ∂Fン∂Rjミ0 S: aii = a2i言∂F/∂耳万O‥ ∂F/∂xlj・>0 ∂F/∂x2j・くO 十 である。・よって, (30)式からp1/p2について ・ ㎜ − ■ ■ p1/p2ニQ(Kj, Lj, x,j・,x2j') 二 z9(1)1う2)レ涙jデo ニ ai] = azj , ブ /言∂(p1/p2)/∂EJ万0 ∂(pl/p2)/∂xlj・>0 ∂(p,/p2)/∂x2j・く0 がわかる。これより,以下のような結論をえる。 ①第1生産物の方が第2生産物より,資本の 生産性が高いとき,各経済主体が保有する 5 − 資本量Kjが増えると,相対価格pl/pバよ 低下する。 十 ト ②第1生産物の方が第3生産物より,資本の 生産性が高いとき,各経済主体が保有する 労働量Ljが増えると,相対価格pl/p2は 上昇する。 : し ③各経済主休め嗜好が変化し,第1生産物に より多くの効用を感じると,相対価格p1/ 医は上昇する。 ■■ ■ ■ ■ ④各経済主体の嗜好が変化し,第2生産物に より多くの効用を感じると,/相対価格Pi/ p2しは低下する。 十 第四章づ雇用の成立 生産,ニ雇用および交換関係を次のように設定 する。 犬 ①経済主体間で,労働時間を売買できる。 (雇用の発生)。 白 土②一つの生産物X,雇用N-Lと貨幣Mの に 三つの取引物上 j ■ ■ ・■ ③二人の経済主体1,2 ト 十 ④二つの生産要素,資本Kと労働時間Lでi 一つの生産物を生産 ニ ト ⑤各経済主体の資本,労働の保有量は一定
生産要素の生産要素の
保有量ト 投入量 雇用
生産物の
生産量
第1
主体
第2
主体
K, Ki ]∧ 二 L1=R1+LI χ 2 K2 コレ ノ ノ L2=R2十L2 生産物への レ 需要量\ イ X1 → −X -χ 26 .・..・. .・.・高知大学学術研究報告コ第扉巻ノノ桂叩=t年yゾ=……社=1会科学………=し……… ■ ■ 〃■ ■■ ■ ただし,叉:第丿経済ま体によ.る黄塵物の犬\ノ最大化ヰヤ階条件ノ凪ノノダ\,◇\/\.万………1/ノ……宍 …… … \↓ノレま讐言言よムニ∠……│ 万 :……\… …w》14万=万万丿白万万jゾノ:万万Olゾにレ 1 万=4:R i?: ☆:9:jに(y:,:ノ万万aX j) x j士:第丿経済主体によ]:る生産物へ∧☆=・……Iこシノダケ二:=;……j・.・.lに.2・.万'.・ ■■ ■■■■ ■■ ■■ ・ ・. ●・・--十∧:め需要量………\ト…… Iニ:‥‥ ‥ ‥‥し∧………\し=Jノノ∧\::にljTTTT \ノ………=Kj : 第丿経済主体jによる一生産ぺの・ / ∧∧資本の投入量 \十ニニ \………万 Nに;・=第jj経済主体によノる生産への ‥‥‥‥‥ ‥‥労働の投入時間…………万…… 十L詐第丿経済主体の労働時間………万 \ ……Nj-Li :j第jレ経済主体に/よる雇用量 \ ………: \ト正値の‥とノき労働需要……= ……… 負値の⑤き労働供給十万 Rj:第丿経済主休め余暇時間……… ● 〃 ■■ ■ \Kj/:第丿経済主体比よ名資本の保 二 十有量ニ・.・..・. .・ ・・ .レ ・ .● -→- ■ ■ し‥‥‥Lj:第丿 経済主体の生活時間……万 生産物と雇用の価格体系は,………… ニ X
M上→.
w
一民仙 ぐぐ −Kj)\ノ =÷RにLj) ノ……j‥‥‥‥j (32) 式め解である。I㈲叫叫㈲叫
れるノと,叫͡-(38) ∧X1\の6変数が 代入する……と,資本− 尚丿トI/a,………… … 式万よ)叫=第j\経済主体 9働]の投入時限Njは., j=お=j……(p/緋丿かレ瓦∧ ふ第丁経済主体によノる生産量 レヤ吟やト((By/“jkj xjノナレN:=j〕十Rj叫
p . = . のように,生産物の価格を言\雇廂り価格(兪幣……ノ=Iこ.:万プご==??万.,J 賃金率トをWとする:.………:・犬\ ……レ………Jノ.し;・にド 第丿経済主体の主体行動を,……次のよう\に定式十∧……万……レ………N 化すj6.\しとど・や効jj必薮こと示産蘭齢ま,\面示よ)… … …\∧レ\\ゾlj . ・ユj・万万.・j ために√jフーググラス型4ごする.ト………… 組ax U戸Aj(xj)ダ(Rj丿ト……:万 s.t. pXj十wLj = pX汗騨Nレ‥‥‥ ‥:(3 叉÷Bj(Kj)3j(Nj)1尚j……… ■ ■ 〃 ■ ■ ■ Kj=K, <犬 \ ‥‥‥ ‥ ‥ Lj三Rj+Lト.・ ……… ……… ただし,・xj'> 0,・ rjレO\ レ ………j :効用関数のパラメーター‥‥‥‥ 土・:.・Blj,・.・0 <aj< 1……… し t生産関数のパプメ÷タ÷ つ ・¬→ ma芦 \vj・=Aj(χj戸イ柘戸・ \十 ■ ■ ㎜ 上 \十λjpχ汗wL,-pχj¬wNj) 犬 十λ言刄ナ\おj・(瓦):町Njj)1ぺ} 十λ3 +λ4エッセンシャル経消学(越智) ただし,χj土xjソ(?Cj・十rj・) 犬 上 =1/仁1十(rjソxj・)ト 帥 rj'〒rj'/(xj'+斤) =1./{(xjソrj・)+1} (41) xj+rj=1 どなる。以上のことから, (33)∼(38)の6式の解は 一一Kj=Kjづ ㈲ Nj={(1 −aj)Bj(p/w)}1/3j ・ K, ㈲ 叉≠{(1−aj)(う/w)}(1 ̄2J)/り(Bj)1八丿瓦㈲ _ _ xj=xj{aj(p/W)xj十Lj} ㈲ 一一 尽j=rj{aj(p/w)xj十Lj} ㈲ − : Lj ― Li ― Rj ㈲ となり' Kj, Nj, Xj, Xj, Rj, Ljの6変数が, 一一 p/w,Kj,Lj,xj・√rj・だけで表される。これが 第丿経済主体の主体行動である。 第1,第2の経済主体の予算制約式㈲を足し 合わせると,社会全体では 犬 − − p{(X丿xj−(X丿X2)} 十w{(NにL,)十(N2−L,)}三O し が成立ずる。したがって需給一致式は,生産物 と雇用のうち片方だけでよい。第1と第2の経 済主体について√つまりj = l,2で㈲∼㈲式が成 立し,生産物の需給一致式 上 _ _ X1十X2=X1十X2 \ (48) を加えると,経済主体を表記するモデルになる。 一 一これらの13式から,Kj,Lj,xj・,rj・が与えられ ーると,Kj,Nj,χj,χj,Rj,Lj(j=1,2),p/w の13変数が決定される。(48)式の両辺に,p/wを かけた (p/w)xl十(p/w)X2 − 一 犬=(p/w)X汁(p/w)X2 に旧式を代人して ー − ・ x1{a1(p/w)X丿L1} − − →xja2(p/w)X2十L2} − − ニ(p/w)XI十(p/w)xi となる。 したがって _ _ F(p/w ; Kj, Lj, Xj・,rj・) =(xla1−1)(p/w)xl ト ー バx2a2−1)(p/w)X2 − − +x・1L丿χ2L2 犬 =0 7
㈲
を満たすように√生産物価格と貨幣賃金率の相 対比p/wが決まる。ここで 瓦={(1−aj)ト(p/w)}(19)j/3j ・ (Bj)固jKj ただし,1 −aj>/O (j=1,2) であるから, − − − xj〒xj(p/w; Kj) 十 − ∂X/∂(p/w)>O \ \ − − ニ∂xj∠∂Kj>Oし 十 (j=1,2) となる。したがって㈲式でj Xjaj 1 <0,(40), ㈲式より ‥‥‥‥‥ ‥ ∂F/∂(p/w)くO 十 −∂F/∂Kj<0 ∂F/∂Lj ン O ‥ ∂F/∂xj・>O 十 ∂F/∂rj・くo ダ である。よって,㈲式から生産物価格と貨幣賃 金率の相対比p/Wについて \ 十 _ _ p/w=Q(Kj,Lj,xj・√rj・) \ − ∂(p/w)/∂Kj<O犬 \ ∂(p/w)/∂Lj>0 ∂(p/w)/∂xjラO 万 ∂(p/w)/∂rj・<0 がわかる。これより,以下のような結論をえる。 ①各経済主体が保有する資本量Kjが増える と,生産物価格と貨幣賃金率の相対比p/ wは低下する。 上 ト ー ②各経済主体が保有する生活時間Ljが増え ると,生産物価格と貨幣賃金率の相対比 p/wは上昇する。 ③各経済主体の嗜好が変化し√生産物により 多ぐの効用を感じると,生産物価格と貨幣 賃金率の相対比p/wは上昇する。グ8 \ ‥ ‥‥‥‥高知大学学術研究報告 ④各経済主体の嗜好が変化し,:余暇時間によ り多くの効用を感じる\と,……生産物価格と貨I 十幣賃金率の相対比p/佞誰低下するレニ 本章のモデルは√三土[2]によノる。 尚 十
ノ第五章宍………企業と家計∧
第一節レ企業,こ家計への分化
は,次のような=ごとが起こ右.才第1経;済主体は,………∧トT……卜万………∧ノ………∧ゲ I ……∧=j==トjy=1°= ほとんどφ生産を行い,=\労イ動投入眸第不経済主\ゲ万=,へ……=万………j………;ノ ‥:l=……∧………\:………ノ=ニ:=lノダ==……万:1.1:・j:一二:1 体からの臨入で求かな尚尚レ言分働しかぐ:んるレノ\〉……\ノ:‥サ:にフ こ宍: I =: ?? j=ず ? 第2経済主体は,ほとんど生扉を行わずし第/i………\言言工 I. :⊇レノし……:ゾノ . … …jダl………yj・=・・=・・・Jj.J万・. 経お玉嶮)生産現遍尚細細紅√縁七え ノ\ユ万=ユ:万万]ム レ : まなにピじjにjで j ?た貨幣賃金jで第L経済主体から生産物;を購入
し,生計を立てる。このことがさ)らに進むと,
第1経済主体は「企業」,レ第2経済主体は「家計」こ
となる。‥‥‥ ‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥=
以上の/ことは歴史上,\実際に進展しだことで
ある。そして現在,ト私たちが住松資本主義経済
では,経済主体は同質でなく√労働を需要し生
産物を供給する寸企業」\とi労働を供給し生産
物を需要する「家計」△」の二づめタイプに分化七
ている。そこで本章では,生産,十雇用および交
以上の:ごとは歴史上,宍実際に進展しだことで……ト……=スゾフノ………:・j]………:ゲJ11.]・ノプ………II ある。そして現在,ト私たちが住松資本主義経済\∇∧ノ毎心し\Uト では,経済主体は同質でなく√労働を需要し生……:\ノ寸トノ,\]:j=万=jIJI:面歿 産物を供給する「企業ト払ト労働を供給し生産………」……∧=lレ:レユノ2 」=こ\:レ………ノ……万丿万」ズ「=J」1万宍 物幸需要す芦)(寥計ヤ)斗プや夕千プド分俳し…………\ノ心元ル」」」;」:万万 万i4」」万ム:1 て卜る(そFIで本章では(生半√:聊回声声ぴ京十………\……\▽ニ ュノ……しぷ………j= 換関係を次のように設定するノなお,こ\こかち犬……\=……J……i☆………\\\=………万万j/jI・.jにに・ I lj.・・= の記号些二単章jま竺と異な奉こ/とが奈良皿で注しノヶノレ\………万\ノj.= //\\ノ│/j(ノ上ふj宍…… 意されたい。: < 十 ∧………=ゾ………ソ<………∧1…… I ・=:。=:・j=J.=万・=:lfニj・。1。。・=1.=:= えた貨幣賃金をすべ よづて,……│家計が保有したがづで家計の
るに.Tここで効 │に√=ゴプト:ググラス型と iする労働供給量 ( 5 0 )る消費財の需要
エッセンシャル経消学(越智) c・> 0, r> 0 :効用関数のパラメーター ←4max U=Aj(Cp)c'(Rp)゛' 二 十λ1(wN,p−pCり ー 十λ2(L−RI)−Nj)) この最大化の1階条件は, w/p=(∂U/∂Rp)/(∂U/∂C9)=u (51) である。図1は,計画労働供給量N,pが増加す るにつれて,限界効用の相対比uが上昇するこ とを示している。 j 〔図2〕 NsP そして剛式の示すように,実質賃金率w/p が 限界効用の相対比uと一致するところまで(図 2中の斜線部),計画労働供給量N,pを行うと 家計の効用は最大となる。この家計の主体均衡 は コ p/w=(c/r・)(Rp/Cp) 剛 NJ三(p/w)C9 (53) − L=Rp十Nj) ト ・・ (54) の解である。よって,計画消費需要Cp,計画労 働供給量N台pと計画余暇時間Rpは − C)=cL/(p/w) 二 十(55) N♂=cL (56) Rp=rL (57) ただし, c =cソ(c・十r・) し =1/{1十(rソc・)} r=rソ(c・十r・) 。。・ =1/{(c/r・)+1} 9
C+r=1
となるレこれより,生産物価格と貨幣賃金率の
相対比p/wが上昇すると,それと同率で計画
消費需要Ci)を減少させ,‥計画労働供給量N。p
は一定にとどめることがわかる。このように,
計画消費需要Cpと計画労働量N,pが,/生産物
価格卜と貨幣賃金率Wで別々ではなく,両者の
相対比で決まる\(ここの例では,計画労働供給
量Nj?は,生産物価格と貨幣賃金率の相対比
p・/wに反応しない)。これは,次のような事情
による。たとえ貨幣賃金率が高くでも,それで
買う消費財の価格が高ければ,‥家計が購入でき
る消費財はわずかとなり,享受できる効用は低
水準となる。逆比,たとえ貨幣賃金率が低くて
も,消費財の価格が低ければ,購入できる消費
財が多くなり,家計は高水準の効用を享受でき
る。
\ 第三節 企業の主体行動
企業は,労働を需要し,それを用いて生産し
た生産物を供給し√さらに将来め生産のために
投資財として生産物を需要する。すると企業の
予算制約式は・,次のようになる。 ダ
ー
M十pY三WNa十t)I十M (58)
ただし,Y:企業が計画する生産物の供給量
/ Na:企業が計画する労働需要
I :企業が計画する投資需要
−
M:企業が前期から今期に持ち越し
た貨幣残高 十
\ し MI:企業が今期から来期に持ち越ぞ
ニ うと計画する貨幣残高
つまり企業は生産物市場において,生産物の供
給者であると同時に需要者である。よって企業
が行う決定は,次の二つに分かれる。
①生産量の決定(経常的決定)
②投資の決定(長期的決定)
①については,経常的利潤7tを最大にするよ
う:に,つ生産量ダ(生産物の供給)を決定するとし
10 ∧高知大学学術研究報告〉第j40巻(………(1991年)…………社会科学=万………=…… よう.つまり企業の経常的決定を,次のように◇………万・. 定式化するのであるノ\ここで生産関数は,……簡単…………1………jl のために;ノコしブーダグノラス型とノするよ……\……… max………π゜pY一yNd‥‥‥‥ ‥‥\………(59)………:j……;jに: sよ Y = B(K戸(Njヤ'1………:………万j・= ㎜ ・ ■ ■ 丿K・=FKく ∧……… ………=・・: \ただしK〉:企業の保有する資本量で一定………J……… 犬 B.,0=<a<∧1‥‥‥‥=………Ij・1・. …… ……:し生産関数のパラメータ←ト \ぐ……=・I ←→………m池\ ?r千p・B(K戸(N=a)1七一大Na…………:プ\……I 最大化のレ1階条件は,‥十‥‥‥‥‥ ‥‥‥‥‥‥=………:…… w/pゴ∂y/∂Na\=Y‥‥‥‥‥‥‥ ‥‥‥‥‥剛∧……に=゜ であくるよ図2/は√労働需要量Naが増加するにつ……j.・・:.・1万,万:=, れて,ノ労働の限界生産力yjが減少すjるこ\とを示……==・j.・.・.万=・.=・j している。 y : ダ Nd………=1.11.: 十 ………:.・ 〔図幻 ニ\ニ . 万……=………… j………1。・:.= . 1万.・.:.j=:・=j.万丿万.:・:.lj.・ I ' フゾ\1 ……ト‥‥‥‥‥‥‥ト ニ ………11::f寸 : そTして,剛式の示すよう ‥ に,実質賃金率w/pが………\/)J・・ 1万.. す .j=J 労働の限界生産力y 。と十致する七==ころjま\でレ(図\=……=……で:j 3中の斜線部)√労働需要\Na尚を行う=と企業の経/………j:万:万万 I=1°1=I ・ 常的利潤tぱ最大とな吝.\求凪ト個バ59)式より,レ……: I ………jj・.・ズ: ………… − ………万…………:l = 〉 ‥犬………:=.\れ ;r ―pi戸M-M ‥‥‥‥‥‥‥\………に ………万万=j==:yjjj4 であるから√今期の投資額pJが今期の利潤か]ご=・ ≒\j1万万そ.・= を上回れば,企業が保有するy貨幣残高:は減少す………J 万1万,==万万=万丿 乱\逆E↓……企.・業・j ね如尚合にφ……:jy知㈱有元貢幣無司緬\\y:……ノ・・レ : jj・ 一 回宍 加する:.… ………:………\………\……… 十……;・jy . 一一j.・ lil ・. プサ柿却叩戸\戸戸ヤ鮒サ<││ ノ j = jj ユ ノ ユ j ユ :ム , /p/w=i/{に¬a}米Y/Nj……… ………=j力4
Y√レNjの:2変数は
レt1/りK レ43)!/8R lよソ1万り:=生。産物価格と:貨幣賃 ぎ上昇す⑤=と√労働需要量 ぼさ万骨くる①ことがわかる。 こ L=凡レと生産量Yしは√生産 ドレ面;で別々=ではな/く,両者 ご]れは√次のよ/うな事情に Ui格が高くノでも√生産に投 §1レ幣賃金率が高ければ,企 公募ふ∧そ/の万七……き111とtま,企業 き量を増加ケさ万せjないこ6逆に, 忿ノく万七ノも√貨幣賃金率が低 と]なり生産物 決定(経常的決定) 準]にして√今期の jな今斯の事情で ……(・長期的 から今期 友=だ生産設備は,据え するノまトでに時間を要〕今期の事情だけ
る于。ト= ;れる。ニ │は長い耐 ?なぐ,そ ‘る。した けでなく, ↓今期の事情]だjけではなく, ノどの予想に依存する。ノ次期 口予想に大ぎな影響を与え るが, 将来を悲観的にみる jもj大jきな役割を果たエッセンシャル経消学(越智)
す。ここでは,企業者の将来に対する見方を,
一時的には所与であると考える。すると今期の
投資財の購入は,次のように物的量で一定とな
る(購入額plで一定なのではない)。
一I = Iこうして投資についての決定は,今期の生産量
についての経常的な決定とは区別され,長期的
決定といわれる。
第六章 失業の発生
家計と企業の予算制約式叫,叫を足し合わせ ると,社会全体では − p(CけI−Y)十w(Na−Nsp)十(M−M)≡0 (61) ただし,Cp十I:生産物への社会全体の総需要 が成立する(「ワルラスの法則」)。したがって需 給一致式は,生産物と労働の二つを考える必要 −がある。このとき社会全体に存在する貨幣量M と,各主体が次期に持ち越したいと考える貨幣 残高Mが等しくなる(ここの例では,貨幣は企 業のみが保有する)。よって,経済全体を表記す るモデルは, Nj)三(p/w)C9 脚) − 0)=cL/(p/w) 斜 − M十pY≡wNa十pl十M 糾 Na={(i−a)B(p/w)}1/“・R 絢 Y={(1−a)(p/w)}(17)/3・(B)1/gR 紬 I=I : (67) Cp十I−Y=O 剛 Na−Nj)=O 剛 __ =となる。これらの7式から, K, I, c・,r・が与え られると, Ns^ C^ N,, Y, I, M, p/wの7 変数が決定される(はずである)。これらを集約 すると 1 −一一 xi)(p/w ; I, K, L, c・,r・) = ≡Cp十I一Y I − − =cL/(p/w)十I −{(1−a)(p/w)}(1 ̄3)/3・(B)1/8R =0 ただし,xp:生産物の計画超過需要 ∂xp/∂(p/w)<0 ∂xp/∂T >0 ∂xp/∂R<0 ∂xp/∂L>0 ∂χp/∂c・>0 ∂r/∂r.<0 11㈲
一一
Ni)(p/w;K,L,c・,r・)
≡Na−Ns゛ ・│・
={(1−a)B(pノw)}1/8・R一江
=O ㈲
ただし,Np:労働の計画超過需要
∂N゛/∂(p/w)>0
−
し∂Np/∂K>O 犬
−
∂Np/∂L<0
∂Np/∂c・<0
∂Np/∂r・>0
となる。ここで剛,㈲式より,生産物市場,労
働市場ともに超過需要が,生産物価格pと貨幣
賃金率wの個々の水準ではなくて,生産物価格
と貨幣賃金率の相対比p/wのみに依存する。
したがって,生産物市場,労働市場をともに需
給一致させる生産物価格と貨幣賃金率の相対比
p/wは,一般には存在しない。よって,生産物
市場または労働市場において需給の不一致が生
じる。そして現実には,労働市場において,労
働供給が労働需要を上回る場合には,失業が発
生する。 土
入この原因として,次の三つが考えられる。つ
まり, ∧
(a)たとえ今期の生産物の価格が上昇したと
しても,企業が今期の生産量・雇用量を増加さ
せるとは限らず,貨幣賃金率との相対比が上昇
したときにのみ,今期の生産量・雇用量を増加
させる。 ダ
(b)今期の生産物価格や貨幣賃金率に変化が
あったとしても,企業が将来についての期待を
変えず,今期の新投資量は変化しない。
12 高知大学学術研究報告>第40巻