学習
が
食
に
対す
る
態度
に
及
ぼ
す
影響
に
つ いて
一
学
生
の自
己
評 価
に
基
づく
学 習効 果
の心 理
学 的研 究
一
APsychological
Study
onthe
lnfluence
ofLearning
onAttitudes
to
Food
:
A
Learning
Effect
based
onSelf
−
Evaluations
ofStudents
亀
岡
聖
朗
要
約
本 研 究で は, 学 習 が食に 対 す る 態 度に及ぼ す影 響を行動 的な側 面 (食行 動 )と意 識 的な側 面 (食 意 識 )か ら捉え
,
学生の 入学前と現在の態度の個 人 内 差 異 を 検討するこ とに よ り,
その変化と変 化の要因 とし て の学 習効 果につ い て 考 察した.
栄 養士養成 課 程に所 属す る73
名の学生に調査 を行っ た結 果,
食行 動の面では摂 取カロ リー
(エ ネル ギー
) の 制 限,
食事の バ ラ ン スへ の 配慮,
食材の吟 味の点で,
入学 前よりも現 在の方が より注 意を払っ てい るとい う結果 が 示 さ れ,
学 習の成 果 と して提えるこ とがで きる可 能 性が示 唆された.
ま た,
食 意識 (食に対 する嗜 好 )は人学前 後でさ ほ ど変化が認め られなかっ た.
こ の原囚と して, 今囘の 調査対象 者が食物で感 情 をコ ン トロー
ルす る傾向が 低い た めでは ない か,
あるい は食に対 する嗜 好が学 習に よ る影 響を受けに くい た めで はない かとい うこ と が考 察さ れ た.
キー
ワー
ド食に対する態 度
,
食 行 動,
食 意識,
学 習の効 果 は じ めに 食に 対 する心理学 的研 究 もの を食べ る とい う行 為は,
私た ちにとっ て極めて 身近 なもの であ り,
生 理 的 な 要 因や仕 会 文化的 な要因 に影 響 さ れ ることが多
いが,
心 理 的 な要因 と も深くか か わ るもの で ある.
た とえば
,
現 代で は細身です ら りとした体型 は その 人の対 人 魅 力を高め る要 囚の ひ とつ になっ てい るよう に見受けら れ る.
しか し,
自分 が 人 か ら どう見 られて い る か, どう評 価 さ れてい る か とい うこ と を過剰に意 識 しすぎるあ まり,
身体像 (ボディ イメー
ジ)
の 歪み や 痩身願 望 が 顕 著にな りす ぎ ることによっ て食 物摂取 行 動に不 具合が 生 じ,
神経 性無 食欲 症や神 経 性 大 食 症 とい っ た摂食 障 害を引 き起 こして し まうこ と も あ る.
馬 場・
菅原L)は , 青年期 女 子を対象と した調 査か ら,
痩 身願 望が 「女性 的魅 力の ア ピー
ル」 や 「自 己 不 全 感 か ら の脱 却 」を 目 的 と して 高まる こ とを示唆 して お り,
痩 身願望と摂 食 障害との 関 連 に 言 及 してい る.
こ の ように, もの を食べ るとい う行 為は私た ちの心 と も 密接に か かわる もの で あり, E
述 した摂食障 害の 原 囚 を追究し た り,
障 害を 抱 え た 人に対 する心 理的援 助の 技 法を検 討した りするこ と は,
食に対 する心 理 学 的研 究の一
例である.
心 理学にお ける食に対す る考 察は,
こ うし た臨床心 理学 的アプロー
チ か ら取 り扱わ れるこ とが多
い.
その 理 由 と して,
食行 動が極めて 日常的 な 行 動であ り,
日常 性 か らの逸 脱 が 際 立つ 事 象が注目 さ れ 研 究の対象となっ てきたた めで あ るとい う指摘 が あ る2 ;.
しか し な が ら
,
食に対する心理 学 的 研 究に は,
私 た ちの 凵常の 食行 動の諸 特 性 を 明 らかにす るアプロー
チ も ある1’
4
/
.
中島4’
1
は,
一
般 心 理学で 取り扱 うテー
マ と そ れ に沿 う食研 究とを 対応づ けて,
その 内 容 が極めて多
岐に わ た る こ と を紹 介 して い る (表D
.
た とえば,
合成添 加色が食欲 に 与える影響’
は食 品の外 観 をどう 捉 えるのか とい う人の感覚・
知 覚の はた ら きとか か わ る.
食 物の好 き嫌い の発 達は,
誰を食行 動の モ デ ル に するかとい うモ デ リング (観 察学 習 ) や 社 会 化の 過 程 と関 連 する6’
.
テ ンポの速い音 楽が背 景 に流れて い る ときに食 事を した ほうがテンポの遅い音 楽 が 流 れてい る ときより も食 物 を よ く咀1嚼する傾向が ある とい う報 告 ’は,
私た ちを取 り巻く物理 的 環境が食 行動 に影響 69 桐 生 短 期 大 学 紀 要,
第18号,
2007を与 える こ と を 示す もの である
.
こ れ らの検討は, 私 た ちの食 行 動の一
般 的な諸 特性を明ら か にする試みで あるとい える.
ま た, 食 や 健 康に対 する知 識の獲得が,
私たちの食 に対 す る行動 や意識 に どの ような 変化をもた らす か を 検 討する研 究も ある.
こ の種の検 討は,
栄 養十養成課 程 を擁す る 大学や短期 大学の 学生 を対 象と して彳∫わ れ るこ と が多く,
食 行 動や食意識の実 態 調査 に基づ き,
食 教 育の教 育 効 果 もしく は 学 習 効 果に よ る変 化 を考 察 す る もの であ る.
な お,
教 育 効 果と は 主に 「教え る」 側の視 点 か ら,
学 習 効 果と は主に 「学ぶ 」側の視 点 か ら見た 用語である.
い ずれ も,
学 習 者がこれ まで知ら な かっ た知 識やできな かっ た技 能を身につ ける,
とい う意味を含む点では同義のもの である とい える.
以 下 に, 学習に よ る変化を テー
マ と して , 栄 養 学や食生活 学な どの領 域で報 告さ れて い る検 討の一
部を概 観する.
表1 食行 動に 見 ら れ る 心 理学的 問 題 の 例 と典型 的 な 「一
般心 理学」 の章 立て と の対応 食行動に見られる心 理 学 的問 題の例 典型 的 な「一
般 心 理 学亅の 章 立 て (1 )食物の外 観と食 行動 (2 )感情・
情緒と食行動 (3)摂 食 条 件 と食 摂 取 量 (4)食行動と象徴性 (5 )摂 食に随 伴 す る 行 動 (6)他 者 と食 行 動 (7)食情 報と食 行動 (8>摂食と作業 遂行 (9)環 境と食 行 動 (10 )嗜 好 品 と食 行 動 (11)教 育 と食 行 動・
食 意 識→
→
→
→
→
→
→
感覚・
知覚 感 情・
情 緒 動機づけ 無意 識的行動 学 習 社 会 心 理 情報と行 動 産 業心 理 環 境 心 理 問 題 行 動 教 育 心 理 中島(1992}に基 づ き一
部 改 変 食 行 動,
食意 識の実態と学 習に よ る変 化食に対 する行 動や意識 を取り扱 う研 究は, 実 態調 査 研 究と, 学 習に よ る変 化を扱 う効 果 測 定研 究とに大別 で きると考 えられ る
.
前 者は
,
占 くは城山・
森S 〕,
楠・
三成91 な ど , 極め て多 くの報 告が ある.
古 賀・
深 津1D 〕は女 子短 大 1年生 を対 象とした調 査で,
白炊を よくする者は,
そうで な い 者に比べ て,
健 康・
栄 養に留意し て お り,
献立面で 栄 養を 重視し (自炊 し ない者は嗜好を 重視 ),
食生活 に対 する満 足 度も高い こと な ど を報 告してい る.
大 家 らIL:1は , 女 子 短 大生 を対 象とし た調査で,
過体重の学 生に比べ て痩せ型の学生 は 欧米型の食生活パ ター
ンを とる傾 向があるこ と な ど を報 告し てい る,
福司山・
木 戸L21 は,
栄 養上養成課 程に在 籍 する2 年生 と1年生に,
生活 状 況や食に対する意 識につ い て実態 調 査を実 施,
居住形態 (自 宅,
寮,
自炊 )別の特 徴を 比較し,
い ず れの形態におい ても朝 食の欠食 者が 目 立つ こ と な ど を 報告 してい る.
その他,
た と え ば インター
ネッ ト上の 桐生短期大学紀 要.
第18号,
2007 70 家 政 学 文 献検索 デー
タベー
ス で 「食意識」の キー
ワー
ドで論 文 検 索をすると50 件 以上の論 文が表示 され るな ど,多
くの報 告が あ る,
方
,
学 習に よ る変化を扱っ た検 討も多
く見 られる.
た とえば,
古 賀・
深 津13 }は,食
物 栄 養 専 攻を含む3
つ の専 攻に属 する学生の,
食に対 する意識と食生活の実 態 を,
入学 年 度(
1年次のは じめ)と卒 業 年度 (2年次 の終わ り)で比較してい る.
その結 果,
食 事のと きに 栄養を考慮 する者は健 康に留意 した 食事に気をつ けて お り,1
年生 より2
年生でその割 合が高かっ たこ と,
他 の専攻と比 較 し て食 物 栄 養 専 攻の 学 生で その割合が多 かっ たこと な ど が報 告さ れてい る.
島田・
木村14 :は,
栄養 士 養 成 課程に在籍 する2年生お よび1年生 に食生活 状 況を尋ねる アンケー
ト調 査を実 施し,
2年生は1年生 に比べ て栄 養や食 事に対する関心が高 く, 食品 や料理 の 栄養 成 分 表 示に注 意を払っ て い るこ と を報 告して い る.
しか し,
食 事の頻 度 や食 事づ く りの 頻 度 など実 際 の食生活で は差がな く, 食事
に対 する考え が必 ず しも 実際の 生活に は反映され てい ない こ とも示唆してい る,
大 阪 らISIは , 健 康に対 する認 識, 食生活 に対 する 認 識,
健 康と食生活との 関連,
とい っ た3
つ の 点につ い て, 栄 養 士 養 成コー
ス とその他の コー
ス に 所 属 す る 女 子 学 生 を 比 較 し,
栄養士養成 コー
スでは授業で学 習 する 専門 知 識の 習 得 が自身の 健康や食生活に 対 する態 度に反映して い る こと を見 出して い る.
石井ら陶 は,
給食 管理実習の教 育効果 をは か る ア ンケー
ト調査を栄 養上養 成課 程1年生 と2年生 に実施 し, 実習へ の 意欲, 熟 練 度,
疲 労 度 等を比 較し,
2年生で積 極性や協 調 性 や忍耐力の向上 が認め ら れ た こ と を報 告し てい る.
西 野 ら17;は,
石井ら1ftで 用い た手 法に よ り,
給 食 管理実 習で作っ た昼食が , その喫 食者の食 行 動や生活 習 慣に どの ような影 響を与え たの か を検 討し てい る.
この ように, 食に対 する行動や意識 を取 り扱 う検 討 は数多 く報 告さ れてい る
.
その ほ とんど は,
質 問項 日 を 設定しそれ に対し て 「はい」 「い い え」な どの選 択 肢を設定し,
変化を提える際に は各項目の 選択 肢に対 する回答 頻 度を集計 し て年 次ごとに比較してい る.
し か し,
回答さ せ る評 定 段階が項目 に よっ て異 なっ た り,
尺 度 水 準の異なる質 問 項 目が混在してい た りする た め に, 結果の処理が煩 雑に な り結果 を読み取るこ と が困 難になる傾 向も見 受 けら れ た.
態 度とは何か 上 述の ような煩雑さや困 難 さ を 回 避する た め,
本研 究では,
心 理学 的 測定 法に則っ て質問 項 目の尺 度 水 準 を 間 隔 尺 度 以 上に限定した 態 度 尺 度の構成法を基本として
,
学 習による学 生の食に対 す る態 度の 変化 を測定 するこ と を試み る.
では態度と は どの ように定 義さ れるの で あろ う か,
私たちは,
杜 会で生 じてい るさ ま ざ ま な事 柄 (政治,
ス ポー
ッ, 健 康, 環境問 題 な ど)に対して, 多か れ少 なか れ関心を持 ち,
好 きか嫌い か など を判 断し,
と き に その判 断 を具体的 な行動に移 すこともある.
私たち は,
ある事柄につ い て一
貫 し た行 動 を と る傾向が あ り,
その行動 を方向づ ける仮説構 成概 念を態 度,
とり わけ上述の ような 社会 的現象
に対 する態度を社 会 的 態 度と呼ん でい る1恕.
す なわち,
態 度と はある物 事に対 する評 価や感情を含む,
人 が行 動を 起こす た めの 準 備 状 態 を示す 概 念である とい える,
Rosenberg
&HovlandL
“・
は,
態 度 を構成 す る要 素に は,
感 情成 分,
認 知成 分,
行 動成 分の3
つ が含
ま れ る と してい る.
こ の場 合,
感情成 分 と は 態 度の強 度 に 関 係し,
事 柄に対 する評 価や感情を表 す.
認知 成分と は 態 度の特 殊 性ない しは一
般 性に関係し,
事柄 に 対 す る 知 識や信念を表す.
行動成分とは事 柄に対 する感 情や 認 知に基づい た,
その 人の行 動の 意図や傾 向を表す.
選 挙を例にとる と, 「投 票に行 くこと は よい こと だ」 とい うの は感 情 成 分であ り, 「選 挙は有 権 者の声を 反 映 する ものだ1
とい うの は認 知 成 分であ り,
「投 票日 に は投 票に行 くこ と が多い 」とい うの は行 動成分であ る とい える.
こ れ ら ひとつ ひ とつ の成分も態 度とし て 捉 える こ とがで きるが, 3成分が集 約さ れて 「有 権 者 の声を 国政 に反映さ せ るため に選挙に行か な け れ ば な ら ない」とい う態 度を形 成 するこ と も ある.一
般的 に,
私た ちの 中で感 情・
認知・
行 動の成分は一
貫して い る が,
感 情や認知の成 分と行 動の成 分と が一
・
致し な い 場 合もあ り,
意識は し てい て もそ の意 識に準 ずる行 動が伴わ ない場 合も ある.
本 研 究では,
こ のRosenberg
ら1°〕の 態度の構成要 素の考え方を参 考に し て,
感 情 成 分と認 知成分を意識的 側 面 と して,
行 動成 分 を行動 的 側 面と して捉えるこ と とする.
目 的
栄 養 卜養成 課 程 を有 す る 大 学に所 属 す る 学 生 を 対 象 と して,
大 学入学 前の自らの食行 動や食意 識 と現在の そ れ らを比 較し て,
自 らの食に対 する態度 がどの よう に変 化し たのか を探 索的に検 討す るこ と を 日 的とし, そ れ が 学 習の効 果に よ るもの かどうか を考 察した.
調査 対 象者方 法
71 群 馬 県 内の短期 大 学栄 養士養成課 程の学科に所 属 す る2
年生73
名.
対 象 者の平 均 年 齢は19.
97
歳,
標 準 偏 差 (SD)
は099.
調査対象者の 内訳は男子 学生7 名,
女子 学生66
名で,
い ずれも,2005 (
平成 17 ) 年4 月に人学 した学生であっ た.
調 査 方法2007
(平成19
) 年1
月か ら2
月にか けて質 問 紙 調査に よ り集 団で実施した.
調 査 用 紙の構成は,
D
食行 動 に関 する22
項目,2
)食 意 識に関 す る13
項 目,3
)家 庭 で の食 習慣を 問う 16項H
,4)
プロ フ ィー
ル項日 によ っ て構 成した.1
)か ら3
)の項目へ の評定 は,
すべ て 「あて はまらない」から 「あては まる」までの5
段 階評 定と した.
また, 1)と2 )の 各項 目につ い ては,
短期 大 学 入 学以前の様子の想起に基づ く状 態 (以後,
入 学 前 )と今 現 在の状 態 (以後,
現 在 )の2つ の時 期につ い て評定 を求め た.
こ こ で は,
こ の1)と2
)につ い て の 分 析を報告する.
調査は, 対 象者に趣 旨を説明し調 査へ の同意 を得たう えで実 施した.
食 行 動に関 する項 目収 集と選定にあたり,
まず予 備 的 調 査 を実 施 し た,
項 目選定は 「あなた は,
普段の生 活の中で,
食事
をする ときに気 をつ けてい ることはあ り ま す か」,
「あ な たは,
普 段の 生 活の 中で,
お店で食 べ 物を選ぶと きに気をつ け ること は あ りますか」とい う質問へ の 自 由 記 述の 内容を参 考に した.
こ こ で収 集 さ れ た 意 見 か ら 類 似の 内 容 を 示 す もの を9
名の短 大生 の 合議により収 斂,
表現を整えて最 終 的に22の 質問 項 目 を作 成 した.
また
,
食意識の 13項 目につ い て は, 大西 ら2°’に よ る 食に対 す る嗜好 を測定 する尺度を利 用した.
こ の尺 度 は3
因子構造 が確認 さ れてい る.
食 意識 とし て本尺度 を 用い たの は,
食や健康の 学習の前 後で食嗜 好に変 化 が 認 め ら れ る か を確 認 する た め であっ た.
な お
,
食 行 動,
食 意 識と も,
調 査 対 象 者は 入学 前の 様子を想 起して評 定を行い,
続い て現 在の様 子を評 定 し た.
結 果の処理結果の処埋は, 短期 大 学へ の入学 前と現
在
の食行
動 およ び食 意識の個 人 内差 異を検 討 する目 的で行っ た.
ま ず, 食行動 に 関する全 22 項目につ い て,
入 学前の評 定 値を対象として,
尺 度 構成法の ひ とつ であ る リ カー
ト法の 手続 き21’を 参考に,
白らの考えや意見に 「あて は ま ら ない」を1,
「あては ま る」を5
とい うように 順 に得 点 化した.
そ し て,
対 象 者か ら得ら れ た 評 定 値 を 元 に項 日 分析を行っ た.
項囗 分 析 は,1)
各項 目に対 する評 定平 均 値と標 準偏 差を算出 し,
平均 値±標 準 偏 桐生短 期 大 学紀 要.
第18号,
2007差の値が評定 段 階を超える ような 天井 効果
,
フロ ア効 果を示 す項日を確認する,2)
そ れ らの効 果が認め ら れ な か っ た項 目を対象と して 因子分析を行 う,
とい う 手 順で実施した.
囚子 分 析では,各
項 目の共 通性の値 が低い もの(
0.
16未満)や 因子 負 荷量0,
40
未 満の項 日,
複 数の因子に高い負 荷量 を 示 す 項 日 を 削 除対 象と し,
因子ご とに 独 立性 を保つ ように項H
を取 捨 選 択した.
次に,
項目 分 析の 手続 き を経て残っ た項目 で因’
r
一
分 析 を 実 施,
食行 動の因子 構 造の抽 出を試み た.
その 後,
確認 さ れ た各
囚子にま と まっ た項口 ご とに対 応の ある 亡検定を行い,
入学 前と現 在の食行 動の個人内差 異に つ い て 検討 した.
一・
方,
食 意 識につ い ては,
大西ら2°’
1や 田村らコ21で 確 認 されて い る3
因子 構 造を参 考に し た.
因 子 分 析で抽 出 さ れ た3
因r
一
は,
第 1因子が” 好き な食べ 物へ の 万能 感”
因子,
第2
因 子が”
嗜 好へ の異 常な愛 着”
因 子,
第3
因子が”
好き嫌い に関 する周 囲へ の 要 求 が ま し さ”
因子であっ た,
本 研 究で は,
この結 果 に基づ いて因 了一
にま と まっ た項 目ご と に入 学 前 と現在の 評定 平均 値と 標 準 偏 差を比 較し,
対 応の ある 亡検定 を行い,
入学 前 後の食嗜 好の 個人内差 異を検討 し た.
結 果
食行 動 に 関 す る 因 子分析の結 果まず22項 目の平 均 値 と標 準 偏差 を算出し (表 2), こ れ に 基づ い て項日分析を行っ た
.
天井効果 を示 し た項 「
i
が5
項 目 (Q7
,
Q8
,
Q9
,
QiO
,Ql4
)
あっ た.
これ ら を除き17
項 囗で因子 分 析 (反復 主 因子法,
バ リマ ックス回転 )を行っ た とこ ろ, 共 通 性 がo,
16 未満の項 目が3項目 (Ql5
,
Q17
,
Q18
)認め ら れ た.
これ ら を削 除し て残っ た14項 目 を 因 子 分 析 (反 復 主 囚子 法,
バ リマ ッ クス 回 転)し,
寄 与 率 (累 積 寄 与率85.
75%)と項目の まと ま り, 因 子の 解 釈の しや す さ か ら3
因子を抽 出し た (表3).
第 1因子は 「
Q12
食品 を 買うときは,
カロ リー
の 高 い 食 品は避けてい る(
い た)」,
「Q22
油 もの は控え る ようにしてい る(
い た)
] な どの項目へ の 因子 負 荷量 が高 く,
“
カロ リー
(エ ネル ギー
)
制 限”
因子と命 名 した.
第2因 子 は 「Q5
間 食 を 食べ る時 間に気をつ けて い る (い た)」,
「Q3
食事内 容 が か たよら ない ようにバ ラ ン ス を考
えて食べ てい る (い た)」な どの項 目へ の 因 子 負 荷 量が高く,
“
バ ラン ス配慮”
因 子と命 名し た.
第 3因 子は 「Qll
食品 を 買うと き は,
産地 が どこなの 表2 食 行 動 項 目の入 学 前 と現 在の評 定 平 均 値 と標 準 偏 差 質 問 項 目 入 学 fitl 現 在 平 均 値SD
平 均 値SD
1 普 段 か ら野 菜 を食べる ように 心 が けて いる (いた ) 2 良 くか んでゆっくり時 間 をか けて食べて いる(い た) 3 食事内容が か たよ らない ように バラン スを考えて食べている (いた ) 4 間 食の 内容、
食べ る量に 気をつ けている (いた ) 5 間食 を食べ る時間 に気 をつけて いる (いた)6
イ ンスタント食 品はな るべ く食べ ないようにしている (いた > 7 朝食を毎日必ず食べ るようにしている (いた ) 8 深夜に食べ 物を食べない ように してい る (い た)91
日 に3 食を食べ るように して いる (いた ) 10 食品 を買 うときは、
賞 味 期 限 をチェックして い る (い た ) 11 食 品 を買 うとき は、
産 地 が どこなのかを見てから買っている (いた )12
食 品を買うとき は、
カロリー
の高い食品は避けて いる (いた )13
食品を買うときは、
栄養 表示 な どの表 示 を見ている (いた )14
新 鮮さや見 た 目 を気にして食 品 を選 んで いる (いた ) 15 値段の安いもの でも質 が 悪 け れ ば 買わない ように して いる(いた) 16 食 品 を 買 うとき は、
旬の食材 を使って いるか気に して いる (い た) 17 苦 手 として いる もの でも食べ るように して いる (いた ) 18 食事は薄味にするように心 が けている (いた )19
食 事はあま り食べ 過ぎないように して いる (いた ) 20 添加物 が入って いないものを 食べ るように して いる(いた) 21 食 事は肉 料 理 よりも魚 料 理を食べ る ように して いる (いた ) 22 油もの は 控 え るよ うに している(いた)6825178076886721867743
舗 鎚 四 訓 跚30
師 a3 鋪 魏 % 3D 笳 如 詔 舗 躯 %30
η 刀 30740705674772
フ 3044339530DD
。
−。
3’
25
」 β 022 」 20P。
2’
− 」 OOj1111111111111011111
− 116452880557089600583595
如 銅 ” a9 舗 跖 幻 釦 卸 僞 333 β ” 載 姻 3β 脳 師 ” 鉗 魄 舗 39114289954000649288230Bo9
αB ω 犯 ” U η α9 η 皿 ω 09 α9
α9 ” ” 佃 ω U ” 桐牛短 期 ノ(学 紀要.
第18号.
2007 72か を見てか ら買っ てい る (い た)」
,
「Ql6
食 品 を 買う と き は,
旬の食 材を使っ てい るか気にしてい る (い た)」な どの項目へ の因子 負 荷量が高く,
“
素材吟味”
因子 と命 名し た,
各 囚 子の α 係 数はO.
76,0.
68,0.
68 で, 概ね内 的整 合性は保たれ てい ると判 断さ れた,
各項目の対 応の ある t検 定の結果食行動を測定す る全 14項 目 につ い て, 入 学前と 現在 の評定平均 値の差を検 討したとこ ろ
,
すべ て の項目で 有意差 が 認 め ら れた.
以下, 因 了ご とに結 果 を 述べ る.
第 1因子 “ カロ リ
ー
〔エ ネル ギー
) 制 限” 因子で は, すべ ての項 目で入 学 前 よ り現在の 評定平均値 が高く,
入学 前と比較して 食 品 を購入 した り食事
を した りする 際に,
摂 取カロ リー
(エ ネルギー
)を気にする傾 向が 高まっ てい るこ と が 明 ら か に なっ た(
表4 ).
と く に 「Ql3
食品 を 買うときは,
栄 養 表示 な どの 表 示を見る よ うにしてい る (い た)
」とい う項 目で は, 入 学前と 現 在の平 均 値の差 が1.
14
と大 きい値 を示 し た (t (72
) =7.
44,
pく.
Ol.
).
第 2 因子“
バ ラン ス配 慮”
因子の 項 日におい ても,
すべ ての 項 目で入 学 前より現 在の評 定 平 均 値が高く,
入学前と比 較し て食事の内 容や食べ る量 が か たよら な い ように配 慮 する傾 向が高まっ てい るこ と が明ら か に なっ た (表5 ),
とくに 「Q3
食 事 内 容が か た よ ら ない ようにバ ラン ス を考えて食べ てい る (い た )」とい う 表3 食行 動 項 目 の 因 子 分 析結果 説明 分散2.
28
1.
95
1、
67
5.
90 因 子 負 荷量0.
40未 満は省 略 表4‘
’
力ロリー
(エネルギー
) 制 限”
因 子の項 目の評 定平 均値と入 学 前 後の差 質 問 項 目 入子 filJ 現 差 t検定 平 均 値SD
平 均値 SD 6 イン スタント食 品 は な るべく食べないようにして いる (いた ) 12食品を買うときは、
カロリー
の高い食品は避けて いる (いた ) 13 食品 を 買 うとき は、
栄養表 示 な ど の表示 を 見 ている (いた ) 21食 事は肉 料理 よりも魚料理を食べるように して いる (いた ) 22油 もの は控え る よ うに して いる (いた ) 3.
073.
082.
662.
743.
03 1.
251.
221.
171.
051.
13 3,
58 1.
22 0、
51 ** 3.
68 1.
20 0.
60 ** 3.
79 1.
00 1.
14 ** 3.
29 1」2 0.
55 ** 3.
55 1.
13 0.
52 ** **ρ〈.
01 *ρ<.
05+ ρく.
10 差 は 現在の平均値一
入学 前の 平均 値。
表5“
バラ ン ス配 慮”
因子の項 目の評 定 平均値と 入学 前 後の 差 質 問 項 目 入子・
目ti 現 差 鹸 定 平均 値SD
平 均値SD
6 インスタント食品はな るべく食べ ないように し て いる (い た ) 12 食 品 を 買 うとき は、
カロリー
の高い食 晶 は 避 けている (いた ) 13食 品を買 うとき は、
栄養 表示 な どの表示を見てい る (い た ) 21 食事 は 肉料 理 よ りも魚 料 理 を食べるようにして いる (いた) 22 油もの は控え るようにして いる (い た) 3.
073.
082.
662.
743、
03 1.
251.
221.
171.
051.
13 3.
583.
683.
793.
293.
55 1.
221.
201,
001.
121.
13 0.
510.
601.
140.
550.
52 * * * * * * * * * * ** ρ<.
Ol * ρ<.
05+ρ<.
10 差 は 現 在 の 平 均 値一
入学 前の平均値。
73i
同ノ[.,短 其月丿く学 糸己要.
第18号,
2007項 目で は
,
入 学 前 と現 在の平 均値の差 が0,
84
と 大 きい 値を示 し た (t (72
)=6.
38,
1)〈.
Ol
).
その他 大 きい 差 が認め ら れ た項目 (差がo,
7以上)は, 「Q4
間食の 内 容,
食べ る量 に気をつ けてい る (い た)」(t (72)=
4.
62,
ρく.
Ol ),
「Q5
聞食を食べ る時間に気をつ けてい る (い た)」 (t (72
)=5.
70,
ρく.
Ol
)の2項目であっ た.
第3 因子
“
素 材 吟 味”
因子の項目 に おい て も, すべ て の項 目で入 学 前より現 在の評定 平均 値が高 く,
入学 前と比 較し て産地 や季 節の旬の食材に対 する関 心 が 高 まっ てい る こ とが明らかになっ た (表6).
とくに,
「Qll
食品 を 買うときは,
産 地 が どこなのか を見てか ら 買っ て い る (い た)」 〔t (72
)=
6.
72,p
く.
Ol
)とい う項 目で は,
入学 前と現在の 平均値の差 が0.
82
と大 きか っ た,
その他 大 きい 差が認め ら れ た項目 (.
差 が0.
7
以 上) は,
Q16
「食品を買うときは,
旬の 食材 を使っ てい る か気に してい る(
い た)
」(t(
72
)=
6.
79,
p<.
Ol
),
Q20
「添 加 物が 入っ て い ない もの を食べ るように してい る (い た)
」(
t (72)=5.
59,
pく.
Ol
)の2
項目であっ た.
食 意 識に関 す る対 応の あ る t 検定の結 果 食 嗜 好に対 す る 意 識 を 測定する全13
項日につ い て,
入学 前と現 在の評 定 平 均 値の差を検 討した とこ ろ, 4 項目で有 意 差 が 認 め ら れ た.
ま た,
有意 差 が認め ら れ な かっ た項 日も含め,
12項目で現 在の評 定平 均 値が 入 学 前の 評 定平均 値 を下 回っ た.
以 下,3
因 子ごと に結 果を述べ る.
第 1因 子
”
好 きな食べ物へ の 万 能 感”
因子には,
好き な食物が苛立ち や辛い こ との解 消,
その結 果としての 幸せな気分 を 引き起 こす もの としての 万 能の ツー
ル に な りうる とい うことにか か わ る項日 が ま と まっ てい る.
こ の 因 子に該 当 する項 目では
,
「Q4
好き な食べ 物は,
い く ら 食べ て も 飽 き ない (飽 き な かっ た)」 (t (72 )=1.
67,p
く.
10)
とい う 項目で有意傾 向が認め られた (表7
).
第
2
因子”
嗜好へ の 異 常 な愛 着”
囚子 には, 好 きな 食物へ の依 存 (精 神 的 安 定を は かる)と嫌い な食べ 物 へ の 隠蔽にか か わる項目が ま と まっ てい る.
こ の因子に該 当する項 目では
,
「Q9
自分の最 も嫌い な食べ 物を,
平 気で食べ る人に対 し てと ま どう (と ま どっ た)」 (t (72 )=2.
85 ,Pく,
Ol ), 「Qlo
自分の 近 くで 嫌い なものを食べ る ことは, 避 けてもらい たい と思 う (思っ た)」 (t (72 )=
2.
07 ,ρく,
05 )の 2つ の項 日で 有 意 差が認め ら れ た (表 8).
第 3因子”
好 き嫌い に関する周 囲へ の要 求 が ま し さ”
表6“
素 材 吟 味”
因 子の項 目の評 定 平 均 値 と入 学 前 後の差 質 問 項 目 入 i:fil亅 現 亡検 定 平 均 値 SD 平 均 値 SD 11 食 品を買うときは、
産 地が どこなの かを見て から買って いる (いた > 16 食 品 を買うときは、
旬の食 材 を使っているか気に して い る (い た > 20 添 加物が 入って いないものを 食べ る ように してい る (いた ) 2.
48 1.
27 3.
30 1.
24 0.
82 **2,
51
1.
043.
30
0.
94 0.
79 ** 2,
37 1.
09 3、
15 1.
08 0.
78 ** **p<.
01 * ρ 〈.
05 + ρ く.
10 差 は 現 在 の 平 均 値一
入学 前の平 均値。
表7“
好 き な食べ物の万能 感”
因 子の項 目の評 定 平 均値と入学 前 後の差 質 問 項 目 入子 剛 差 t検 定 平均 値 SD 平均 値 SD 1いらいらす るとき、
好 きな食べ 物を食べる と苛立 ちを忘 れられ る (た) 2 好きな食べ物 を 食べることで、
嫌いなことやつらいことを解 消しようとする (した ) 3 好 きな 食べ物 を食べ ているときは、
とても幸 せ な気 分になる (なった) 4 好 きな 食べ物は、
いくら食べ ても飽 きない(飽 きなかった) 5 好 きな 食べ物 が 同 じ人 に 出会 え るとうれ しい(うれ しかった ) 3.
11 1、
31 3.
01 2、
71 1.
24 2,
フ8 4.
29 0.
72 4.
27 3.
60 1.
29 3.
38 3.
51 1.
19 3.
58 1.
42−
0.
10 ns 1.
39 0.
07 ns O.
96−
0.
01 ns 1.
37−
0.
22 十 1.
36 0.
07 ns **ρ<.
01 *ρ〈,
05+ρ〈.
10 差は現在の平 均値一
入学前の 平均値。 表8“
嗜 癖へ の異 常な執着”
因 子 の項目の評 定 平均値と入 学 前 後の差 質 問 項 目 入 FfilJ 現 差 亡検 定 平 均値 SD 平 均 値 SD 6 好 きな 食べ物 は、
い つも切 らさないように している (いた ) 7 好 きな 食べ物 をい つも手 元におい ておかないと、
落ち着かない(落ち着かなかった) 8 自 分に嫌いな食べ物があ ると他 人に知 られ ることは、
恥 ずか しいと思 う偲った ) 9 自分の最 も嫌いな 食べ物 を、
平 気で食べる人に対してとまどう(とまどった) 10自分の近 くで嫌いなものを食べることは、
避 けてもらいたいと思う(思った) 2.
151.
601.
641.
751.
92 1.
110.
950.
981.
101.
24 1.
971.
551.
551.
481,
71 1.
170.
880.
990.
901,
21一
〇,
18−
0.
05−
0.
10−
0.
27−
0.
21 SSS * nnn * **ρ〈.
Ol *ρ 〈.
05 +ρ 〈.
10 差は現在の平 均値一
入学 前の 平均値。 桐 生 短 期 大 学 紀 要,
第旦8号.
2007 74表9
“
好 き嫌い に関 する周 囲へ の要 求 が ましさ”
因 子の項目 の評 定平均 値と入 学 前 後の差 質 問項 目 入甼削 現 差 亡検 定 平 均 値 SD 平 均値 SD 11 嫌いな食べ物を食べられ なくても、
あま り問題に感じた ことはない (なかった) 12 嫌 い な 食べ物があって も、
食べな くて い い と言って も らい た い (もら い た かった ) 13 嫌いな食べ物があることを、
作 り手の側に配 慮してもらえるとうれしい(うれしかった ) 3.
95 1.
1フ 3.
40 1.
47−
0.
55 ** 2.
47 1.
16 2.
33 1.
17−
0.
14 ns 3.
10 1.
32 3.
00 1.
33−
0.
10 ns * *ρく.
01 * ρ(05+ ρ〈.
10 差 は 現 在の平 均 値一
入学 前の平均 値。
には,
好き な食物に関する自己 中心 性,
周囲の 人に 自 分の 願 望に合わせ て ほ しい とい う要求(
要 求 が ま し さ)に関する項目がまとまっ て い る.
この
i
大「F
に 該 当 す る項日では,
「Qll
嫌い な食べ 物 を食べ られな くて も,
あ ま り問題に感じたこ とはない(
な かっ た)
」(
t(
72)=3.
75,
pく.
Ol )とい う項 円で有 意 差が認め ら れ た (表9
).
考 察
食行 動の変 化 今 回の分 析では,3
つ の因子にま と まっ た項 目すべ て に おい て, 入学前と現在との評定平均値に統 計的 な 有 意差が認め られ,
測定した食行 動全般 に変 化 が 認め られた.
すなわ ち, 入 学 前の食に 対 す る 態 度 と比 較 し て,
現 在の方が, 摂 取カロ リー
(エ ネル ギー
)に気を つ け,
食 事のバ ランス に配慮 し, 食材 をよく吟 味 す る 傾 向が強まっ て い ると考 えられた.
項目別に変 化の様子を見てみ ると
,
人学前後の評 定 平 均値の 差 が 比 較 的大き かっ た項 目 が ある.
た と え ば, 平 均 値の差が0.
7以上で あっ た項 目は,
全 部で7項 冂であっ た (表 10).
こ れ ら は , 栄 養バ ラ ン ス,
間 食,
食 品購 買時の表 示へ の注目に関 する項 目で,
入 学 前の 評 定 平 均 値はお おむね2 (1
やや あて は ま ら ない」)−
3 (「ど ち らで も ない 」)の 間 (Q4
の み3,
15)で あっ た.
すな わち,
入 学前は 日常牛活でさほど意図 的 に 行 動 し てい な かっ た もの と考え られ る が, 栄 養士養 成課程の 科 目群の中で学 習され る内 容が含 まれ てお り,
その 効 果に よ り評 定平均 値がE
昇 し たもの と推察
され る.
また
,
入 学 前の評 定 平均値 が3
を下囘っ てい た 「Q21
食事
は 肉料理 よりも魚 料理 を食べ る ようにしてい る (い た)」や 「Q2
良くかん で ゆっ くり時 間を かけて食 べ てい る (い た)」の2
項 目が,
現在の評 定 平均 値で3 を 上 回り, 入学前の評定平均 値が3だっ た 「Ql
普段 か ら野 菜を食べ る ように心がけて い る (い た)」や 「Q6
イン ス タン ト食 品はなるべ く食べ ない ように して い る (い た)」の2項目が,
現在の評 定’
ド均 値で 3を上 回っ た.
こ れ らの 項目の 入学 前後の 平均 値の 差は0.
5
程 度 である が, 評 定 「け勺値の変 化 か ら,
やはり日常生活で さほ ど意図 的 に行 動 してい な かっ たことが,
行 動に移 さ れ るようになっ た傾 向を示 すもの と考え ら れ た.
亘4
項目の 中で最も小 さい差を示し た 「Ql5
値 段の安い もの で も質が 悪けれ ば買わ ない ように し て い る (い た)」につ い て は,
目常的にあた り前の こと とし て行 っ てい るこ とであ り,
そ れ が さ らに強化さ れ た ものと 考え ら れ た.
食意 識の変化食行 動の結果 と比較 すると, 入学 前後で有 意 差が 認 め られ た項目は4項目の みと少な く
,
全体 的に変化は さほ ど見ら れ な かっ た,
今 回取 りF
.
げた食に対 する嗜 好の 尺 度 は,
食物と感 情との結びつ き を示 す 内容が多 く,
た と え ばス トレ ス による気 晴ら し食い な どの情動 的 摂食傾向を測っ てい る項 目 が多い と考え ら れる.
統 計 的 な 有 意 差 が 認 め られ た項目 も含めて,
入学 前よ り も現在で 評定平 均 値 が下回る項目 が多
かっ たこ と は,
この よう な傾向が 顕 著で はない こと を示 す もの と考え ら れた.
とくに,
第2
因 了・
の“
嗜 癖へ の 異 常な執 着”
表10 評定平均値の 差 が0.
7以 上 の食 行動 項 目 質 問 項 目 入甼 訓 現 差 t検 定 平 均値SD
平 均値SD
3 食 事 内 容 がか た よ らな い ように バ ラン スを考え て 食べて い る (い た ) 4 間食の 内容、
食べる量 に 気 をつけて いる (いた ) 5 間 食 を食べる時間に気をつ け て いる (いた) 11 食 品を買うときは、
産 地がどこなのかを見てか ら買っている(いた) 13 食品を買うときは、
栄養表 示 な ど の 表 示 を見 ている (いた ) 16 食 品 を 買 うとき は、
旬の食 材 を 使って いる か 気 に して いる (いた ) 20 添加物が 入って いないものを食べるようにして いる (いた) 2.
923.
152.
812.
482.
662.
512.
37 1.
001.
171、
301.
271.
171,
041,
09 3.
753.
923.
583.
303.
793.
303,
15 O.
811.
Ol1.
241.
241.
000,
941.
08 O.
840.
7ア 0.
770.
821.
140.
790.
78 * * * * * * * * * * * * * * * *ρく.
01 *ρ〈.
05+ρ<jo 差は現在の平均 値一
入学 前の平均 値。
75 桐牛短期 大 学 紀 要.
第18弓1,
20〔17因子の項目 が入学 前 後と もに評 定 平均 値が低くさ ほど 変化も見られ ない とい う結 果か ら
,
調査対 象者の特徴 とし て,
食物で感 情をコ ン トロー
ルする傾 向が低い こ と が推 察され た.
た だ,
こ の特 徴が栄 養士養成課 程の 学生 に特 有の もの か どうか は, 他の 調査対 象群との比 較が必 要と なるだろう.
この他に 入 学前 後での差が さほ ど見 ら れ な かっ た理 由として,
質 問項目に短 大で の学 習内容に含ま れて い な かっ たこと が考 えら れ る.
実 際 に,
栄養士養成 課 程 の カリ キュ ラム に は今 回用い た質問項目に該 当する内 容 は含 まれてお らず,
その影響 が 推察さ れ た.
ま た,
食に対 する嗜 好 自体が私た ち個々 人の生育環 境の中で 培わ れるもの であ り,
元 来,
変 化 しにくい 性質である ため にさほど変 化が見られ な かっ た とい うこと も考え ら れ た,
こ れ ら の検 討は今後の課 題である.
入学 前と現 在の態度 変 化の様 相本 研 究で は, 食に 対 す る態度 を 行 動 的 な 側 面 (食行 動 )と意識的な側 面 (食意識)か ら捉 え, 入 学前と 現 在との個 人 内 差異を検討 する こ と に よ り, 自らの 中で 何が変 化し た か
,
その 変 化は食や栄 養につ い ての学 習 の 結果と考 えら れるかどうか につ い て考 察した.
調 査の結果,
食行動に は変 化が見 られ,
そ れは学 習 の 成 果 と して捉 えら れ る 叮 能 性 が あ るこ とを 示 唆 し た,
た だ し, この 変 化を学 習の成 果 と規定す る に は, 個人内差 異を比 較するだ けで はなく,
栄 養士 養 成 課 程 に 属 する1年生 と2年生 を 比較 する, あるい は他 学 科・
多専 攻と比 較 する とい っ た個 人 間差 異を比 較をする こ とに よっ て明らか にする必 要がある.
これ は今 後の 課 題と したい.
また,
食 意 識 (食に対 する嗜好 )に は変化が さ ほど 見ら れなか っ たが, これ は食 物で感 情をコ ン トロー
ル する傾 向が低い こと を示 唆 するもの と推 察さ れた.
そ の他, 学習の内 容を反 映し た質問項目で は な かっ たこ とや食に対 する嗜 好が学 習による影 響を受 けにくい も の であるこ とが考えら れ た.
謝 辞
本研究 を ま と め るにあ た り
,
「食行 動 」に関 する質 問 項目の作成 におい て桐生 短期 大 学 (当 時 ) 篠 原 由 佳,
武朋 美,
田島友里子,
田所 宏美,
早川有花里,
平 野 蓉子,
古 達 麻 奈美,
村 岡美 沙希,
山崎 聡子の諸 氏に ご協力い ただ き まし た.
深 謝い たしま す.
引用 文 献
1)
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菅 原 健 介 :女 子 青 年にお け る 痩 身 願 望 桐 生短期 大学紀 要,
第蓋8号,
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2000.
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今凵」純 雄 :たべ る一
食 行 動の 心理学一.
朝 倉書1
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1996.
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日常 場 面に おける人 間の食彳∫動に関する心 理 学 的考 察
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心理 学 評論,
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416,
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4 >中島義明 :い ま 実 験 心 理学は.
誠信書房(
東 京)
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,
H.
: Pleasantness of colourless and coloured softdrinks
and consumer attitude toartificial
food
colours.
ApPetile
:Journal
for
Intake
Rcsearch,3
:369−376,
丘982.
6
)Birch,
LL :Effects of peer models’
food
choices a皿d
eat−
ing behaviors on preschoolersF
food
preferences.
Child Development
,
51:489−
496,
1980,
7
♪Roballey,T.
C.
, McGrcevy ,C.
ct al.
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.
Bulietin of the PsycbonomicSocieTy
,
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栄 養士養成コー
スの学生に着目 し て一 .
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培 風 館 (東京
)
,90−94,2007.
22
)出村 和 子,
大 西 暁子ら :大 学生の食生活と親子 関 係 との関連につ い て (2 ).
日本 心理学 会 大会 発 表論 文 集
,
第70 回:1215, 2006.
77 桐 生 短 期 大 学紀要,
第18号.
2007A
Psychological
Study
onthe
Influence
ofLearning
onAttitudes
to
Food
:
A
Learning
Effect
based
onSelfiEyaluations
ofStudents
Seiro
Kameoka
Abstract
This
study examined on thcinfluencc
oflearning
on attitudestofood
in
behavioral
(eating
behavior)
and cognitive(preference
fbr
food)
aspects, examiningbefore
thecollege administration andthe
present.
An
eatingbehavior
scaleEmd afood
preference
scalewere administrated to73students who belongtothe dietitiantrainingcourse of thecollege. Resultsshowed some positivechanges
from
thebeforeadministration tothe presentin
attitudesincluding
(1)
lirnitation
ofintake
energy,(2)
considering thedietary
bal-ance, and(3)
close examination of food.Thesechanges could beregarded as theresults of learningeffbctin
thecollege.In addi-tion,results of thepreference
of foodshowed littlechanges beforeand after administration. Forthecause of theseresults, the par-ticipantofthepresentstudy might beunlikely tocontrol theirfeelingswith foodand thentheirpreferencetofood
didnot receivetheinfluence bylearningeasily.