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特・高「触察と情報の整理」

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Academic year: 2021

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専攻科保健理療科〇年 課題研究 学習指導案

1 単元名 触察と情報の整理 2 指導観 ア 実態観 専攻科保健理療科はあん摩マッサージ指圧師の国家資格取得を目指す職業教育課程である。対象生徒 (以下生徒Aと記す)の障がいや学習の実態などについては以下に記す。 障 が い の 実 態 等 視力:左)光覚 右)光覚 両)光覚 使用文字等:点字 視覚補助具等:点字携帯情報端末、点字タイプライター ・点字の教科書と各科目担当者が作成した点字の自作教材を主に活用し学習している。理療の 学習は情報量が多いこともあり、主に点字携帯情報端末を活用して資料の確認・授業の記録 を行っている。 学 習 の 実 態 等 ・理療の学習に対しての興味関心が高く、積極的に学習に取り組む姿がみられる。授業時の発 言や質問も多い。 ・卒業後はヘルスキーパーとして就職し、社会的自立を果たしたいと考えており、希望進路が 明確にイメージできている。 ・実技の向上心が高く、自宅などでも積極的に実技の練習を行っている。 自 立 活 動 の 視 点 か ら 捉 え た 実 態 中心課題 ・学習内容が表面的な理解になっていることが多い。【環境の把握】 ・衝動的な言動がみられることが多い。【コミュニケーション】 ・他の既習内容と関連付けたり、結び付けたりすることが苦手である。【環境の把握】 ・機械的で、短期的な記憶になっていることが多い。【環境の把握】 ・授業の記録が習慣化されていない。【環境の把握】 ・模型の触察では丁寧さや細かさに課題がある。【環境の把握】 ・点字の読み間違いや読み飛ばしが時折みられる。【環境の把握】 ・図譜の触察に苦手意識がある。【環境の把握】 ・集中力や根気に課題がある。【心理的な安定】 今後の生徒Aの課題として、国家試験受験までに丁寧な触察方法を会得し、得られた情報を整理して 記憶し、関連付けたり、結び付けたりして問題を解いていく能力を身に付ける必要がある。また、総合 的に考える力や推察する力は医療従事者として患者の病態把握や治療をする上で非常に重要な能力であ る。国家試験合格や将来の就労に向け、様々な能力の向上や課題の改善・克服に向けて主体的に取り組 む姿勢を育成する必要がある。 イ 単元観 本単元では、触察で得られた内容を、単純記憶として捉えるのではなく、存在する場所や類似性など に応じて関連付けたり、結び付けたりして学習内容を整理し、課題を解決する力を高めることをねらい としている。具体的には、単元の終わりに、国家試験を想定した四択問題を、整理された知識を活用 し、解けるようになることを目指している。

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課題研究の目標の一つは「保健理療に関する課題を発見し、あん摩マッサージ指圧師として解決策を 探求し、科学的な根拠に基づいて創造的に解決する力を養う。」である。本単元においては、生徒の実 態を考慮し、目標を達成する手立てとして、自立活動の視点を取り入れて指導を行うことが有効である と考えた。点字使用の生徒の場合、理療の学習では模型や図譜を触察し情報を入手することが重要とな る。丁寧に触察し、得られた情報を関連付けたり、結び付けたりして知識を整理する能力が求められ る。本単元の指導を通して、丁寧な触察による情報の入手と情報の整理や記録ができるようになること で、中心課題と考えられる学習内容の表面的な理解が改善され、徐々に応用化する学習内容に対しても 対応できる能力が身に付いていくものと考えられる。 単元の構成として、基本となる触察方法の理解と自身の課題を把握する段階、骨格模型の触察と図譜 の触察で得られた情報を結び付け、整理して記録し、記憶する方法を学ぶ段階、整理した記録や記憶を 活用して国家試験を想定した問題を解く段階という順序で指導を進めていく。 基本となる触察方法の理解と自身の課題を把握する段階では、上腕骨や足根骨に関する国家試験を想 定した問題を解いたり、基本となる触察方法を意識して骨格模型を触察したりする活動を通して、触察 の丁寧さや記録や記憶の整理の仕方などの課題に気付かせたい。 骨格模型の触察と図譜の触察で得られた情報を結び付け、整理して記録し、記憶する方法を学ぶ段階 では二つの題材を第2時と第3時で学習する。第2時では、上腕骨の骨格模型と立体イメージプリンタ で作成した図譜を活用し、上腕骨の特徴を前面・後面・上部・中部・下部という部位ごとに関連付けて 記憶したり、触察と図譜で得られた情報を結び付けて記憶したりできるように指導する。また、点字携 帯情報端末を活用して、関連付けたり、結び付けたりした学習内容をどのように記録し、整理するかに ついても指導を行う。第3時では、足根骨を題材とする。大まかな手立ては第2時と同様であり、図譜 と骨格模型を交互に触察しながら、二次元と三次元の情報を結び付け、複雑な構造物の形状を理解する 能力の向上を促す。 整理した記録や記憶を活用して国家試験を想定した問題を解く段階では、前時までに学習した内容を 生かし、第1時と同じ上腕骨と足根骨に関する問題を再度解き、解答を導き出す過程を比較すること で、触察で得られた情報を関連付けたり、結び付けたりして記憶や記録を整理することの有効性に気付 かせたい。また、本授業で得られた成果と課題について発表させることで、学びの意欲の向上につなげ たいと考える。 理療の学習では、1年次に基礎医学を学び、その知識が土台となって学年を重ねるごとに内容は応用 化が進んでいく。今よりも関連付けたり、結び付けたりする思考が重要となる。理療の学習の基礎が形 成される現段階において、生徒が自分の課題に気付き、その課題の改善・克服に向けた具体的な方法を 体験的に学ぶことで、自分の進路実現に向けて主体的で前向きに学びに向かう姿勢を育成する本単元 は、生徒Aにとって大変意義深いものであると考える。 ウ 指導観 本単元の指導にあたっては、以下の点を工夫・留意しながら指導を行う。 ・骨格模型や図譜を触察する際には、単に触れるだけではなく、触察で確認できた部位を声に出して表 現させるなどし、的確に触察ができているか否かの観察を行う。 ・国家試験を想定した問題を解く際には、正答の選択肢を選んでいるか否かを重視するのではなく、誤 っている選択肢を正しく修正することができているかなど、問題を解く過程を重視し観察する。

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・点字携帯情報端末を活用してノート整理の指導を行う際には、点字携帯情報端末をモニターに接続し 指導者が即時的に記載内容を確認できる環境を設定する。 ・図譜と骨格模型を交互に何度も触察させることにより、二次元と三次元のイメージを結び付けて認知 できる力の育成を図る。 ・図譜は立体イメージプリンタを活用して作成する。複数の図譜のパターンを用意したり、生徒Aの触 察の特性などに合わせて修正したりするなど実態に合った教材を準備する。 ・全時の授業後には振り返りシートを活用し、学んだ内容をフィードバックするよう工夫する。 ・衝動的な発言、表面的な理解であると考えられる発言がみられた場合には、発言を受け止めた上で、 考える材料を提示しながら発問をすることで、関連付けたり、結び付けたりする思考を促す。 ・丁寧さに欠ける触察の様子がみられた場合には、手を止めさせ、丁寧さの違いによって得られる情報 量の違いを説明するなどし、触察における丁寧さの重要性に気付かせる。 3 目標 ・単純な記憶ではなく、知識を関連付けたり、結び付けたりすることの必要性を認識し、自分の課題を 克服するために基本となる触察やノート整理の力を身に付けようとすることができる。【主体的に学 習に取り組む態度】 ・骨格模型や図譜から得られた情報を関連付けたり、結び付けたりして整理し、国家試験を想定した問 題を解くとともに、解答に至った過程の思考を説明することができる。【思考・判断・表現】 ・基本となる触察方法を理解し、自分の触察能力を向上させることができる。また、関連付けたり、結 び付けたりした学習内容をどのように記録し、整理するかを理解し、点字携帯情報端末でノート整理 をすることができる。【知識・技能】 4 計画(単元の時間配当:計4時間) 第1時 基本となる触察方法の理解と自分の課題の認識 ・基本となる触察方法と自分の触察方法を比較し、自分の課題を把握する。 第2時 骨格模型と図譜の触察及び情報の整理1(本時) ・上腕骨の模型と図譜の触察及び点字携帯情報端末によるノート整理 第3時 骨格模型と図譜の触察及び情報の整理2 ・足根骨の模型と図譜の触察及び点字携帯情報端末によるノート整理 第4時 整理した知識の活用及び成果と課題 ・国家試験を想定した問題の解答と、本授業の成果と課題に関する発表 5 本時 (1)本時指導の考え方 本時は、本単元の第2時にあたる。前時では、国家試験を想定した問題を解いたり、大腿骨の模型を 触察したりする活動を通して、触察や情報の処理に関する自分の課題を考えることができた。生徒Aは 基本的な触察の技術は十分身に付いており、素早く触察することができる。しかし、やや丁寧さに欠け る部分があること、一つの要素のみを意識して触察している傾向があることがわかった。それによって 知識と知識を関連付けたり、結び付けたりすることができにくい状況となっており、表面的な理解とな って単純暗記に頼った学習になっていると推察された。そこで、本時では、触察をする前には、どのよ

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うな視点や意識をもっておく必要があるのか、触察する際には、どのような触り方をすれば、知識と知 識が関連付けられたり、結び付けられたりし、多面的な理解へとつながっていくのか、どのように知識 を整理すれば良いのかなどについて、実践的に学ばせたいと考えている。 本時では、既習内容である上腕骨を題材とする。上腕骨の骨格模型と立体イメージプリンタで作成し た図譜を交互に触察し、得られた情報を関連付けながら点字携帯情報端末にまとめていくという学習活 動をする。立体イメージプリンタで作成する図譜は上腕骨を前・後・外という3面から捉えたものを用 意する。骨格模型では立体的にリアルな情報を読み取ることができる。図譜は、部位の位置が簡略化し て描かれているため、部位の位置を整理することに適している。骨格模型と面別にされた3枚の図譜を 交互に触察し、得られた二次元と三次元の情報を統合することで、上腕骨のリアルな形状の理解と部位 の位置の定着を図りたいと考えている。また、触察の作業と同時に点字携帯情報端末を活用して、規則 性などに応じたノート整理をさせる。これらの学習活動を体験させることによって、応用化していく理 療の学習に対応できる力につなげるとともに、得られた知識を関連付けたり、結び付けたりする思考な どの習得を目指す。丁寧な触察によって情報を多面的に読み取り、得られた情報を整理する力を身に付 けることで、学習内容の表面的な理解という中心課題や図譜に対する苦手意識の克服を図りたい。ま た、本時で学んだ内容を理療の座学や実技など多くの科目で生かそうとする意欲や態度を育成したいと 考えている。 (2)本時の目標 ・図譜の触察に積極的に取り組み、課題を克服しようとすることができる。 【主体的に学習に取り組む態度】 ・面を意識して触察し、面ごとに部位の特徴を整理して表現することができる。 【思考・判断・表現】 ・丁寧かつ面を意識した触察をすることができる。 【知識・技能】 (3)準備 a.前時の振り返りシート b.触察教材(立体イメージプリンタで作成した図譜) c.上腕骨の部位リスト(自作点字資料) d.点字携帯情報端末 e.本時の振り返りシート

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(4)展開 ※評価の観点は表下に記す。 過程 学習活動・内容 指導上の留意点 教材 教具 評価 導入 5分 〇前時の内容や振り返りシートに関する 発問に答える。 ・振り返りシートの記述内容を振り返 るなどし、自分の課題と今後身に付 けるべき能力について確認するこ と。 <指示・発問> ①前回の授業の内容を振り返ってみま しょう。振り返りシートを読んでく ださい。 ②触察に関する課題を端的に表現して ください。 ③情報の整理に関する課題を端的に表 現してください。 〇本時の流れを確認する。 ・本時の意義を理解し、活動の流れを 把握すること。 <本時の流れ> ア、上腕骨の骨格模型と図譜の触察 イ、触察から得られた情報の整理 ウ、本時の振り返り ・前時の内容を振り返ることで、自分の 課題や今後身に付けるべき能力につい て、明確な意識をもたせるとともに、 学びに向かう姿勢を高める。 〇振り返りシートの内容 1.国家試験を想定した問題を解いてみ て、どのようなことを感じましたか? 2.自分の触察の課題はどのような部分 だと感じましたか? 3.触察の能力を向上させるために、具 体的にどのようなことを意識したいと 思いますか? ・触察の課題は丁寧さ、情報の整理の課 題は表面的な理解や単純暗記であると 分かりやすく端的にイメージさせ、課 題に対する意識を明確にさせる。 ・触察の課題との情報の整理に関する課 題を整理させ、その後、両者の関連性 について考えさせることで、課題の全 体像を把握できるようにする。 ・学習の見通しをもたせるために、本時 の意義や活動の流れを説明する。 a 展開 40 分 〇上腕骨の骨格模型と図譜を交互に触察 しながら発問に答え、答えた内容を点 字携帯情報端末に入力する。 ・上腕骨の骨格模型と図譜を交互に触 りながら、面ごとの特徴を捉え、知 識を整理すること。上腕骨の前面、 後面、外面の順で行う。 <指示・発問> ④この資料は、これから行う学習で取 ・触る様子をビデオで録画し、授業後に 触察の特性を分析する。 ・触察能力自体は基本的な水準を十分満 たしていることを説明し、獲得してい る技術力を生かしながら、丁寧に触察 するよう促す。 ・触察する前に、面を意識して触るよう に強調する。 b c d ① ② ③

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ものです。このリストにあるものを 触察し、面ごとに整理してくださ い。 ⑤模型の前面を触ってみましょう。 ⑥前面の図譜を触ってみましょう。 ⑦前面にある部位を言ってください。 ⑧今言った部位が前面にあることを点 字携帯情報端末に入力しましょう。 ※⑤~⑧と同じ活動を後面、外面の順 に進めていく。 〇点字携帯情報端末に入力した内容を確 認し、知識を整理する。入力した内容 を上部・中部・下部という場所ごとに 再度整理する。 ・点字携帯情報端末に入力した面ごと の特徴の全体像を把握し、知識を整 理する方法を確認すること。 ・入力した内容を上部・中部・下部と いう面の中での場所ごとに整理する こと。 <指示・発問> ⑨点字携帯情報端末で入力した内容を 確認してみましょう。入力した内容 を読んでみてください。 ⑩各面の特徴が整理できましたね。次 は、その内容を面ごとに上部・中部 ・下部と区分し、存在する場所によ る整理をしてみましょう。 ⑪なぜ、このように整理することが重 要だと思いますか? ・触察する際には黙って行うのではな く、触れた部位名などを言葉で表現し ながら触るように指示する。 ・違う面に分類した場合は、もう一度触 察するように指示し、ヒントを与えな がら正答へと導く。 ・点字携帯情報端末をモニターと接続す ることで、生徒Aが入力した内容を指 導者が即時的に確認できるよう環境を 設定する。 ・単純に点字を読むだけではなく、読み ながら面ごとに知識を整理していくイ メージをもつよう促す。 ・情報や知識を整理することの重要性に ついては、座学の学習に関する内容を 答えると予想される。その点は認めつ つ、実技や治療にも関連性があり、そ の点も意識するよう説明する。 <ノート整理の例> 上腕骨前面の特徴 上部:小結節、小結節稜、結節間溝 下部:鈎突窩、橈骨窩、上腕骨小 頭、上腕骨滑車

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まとめ 5分 〇本時の内容を発問に答えながら振り返 る。また、振り返りシートに関する説 明を聞く。 ・本時で得られた知識や整理できた内 容について振り返りを行うこと。ま た、振り返りシートの内容や記載内 容、提出方法などについて確認する こと。 <指示・発問> ⑫今日は、模型と図譜の触察を面ごと に交互にしながらノート整理をしま した。何か気付いた点や感想を述べ てください。 ⑬図譜の触察に対する苦手意識に変化 はありましたか? ・本時の振り返りとともに、第3時の学 習活動や内容について、具体的に説明 することで、次時の目的意識を明確に する。 ・本時で学習した触察方法や情報や知識 の整理の仕方は、理療の座学の学習に 役立つだけではなく、臨床での病態把 握や治療にも生かせる内容であること を強調し、理療の科目全体に対する学 習意欲の向上を図る。 e <評価の観点> ①図譜の触察に積極的に取り組み、課題を克服しようとすることができたか。 A:複雑な構造の部位を何度も繰り返し触察し、理解しようとする姿がみられた。 B:積極的に触察する姿もみられたが、部分的であった。 C:指導者が促さないと触察する動作がみられなかった。 ②面ごとに部位の特徴を整理して表現することができたか。 A:3面すべて特徴を整理して表現することができた。 B:特徴を整理して表現することができたが、部分的に指導者の支援が必要だった。 C:指導者が支援しても、特徴を整理して表現することができなかった。 ③丁寧かつ面を意識した触察をすることができたか。 A:面を意識し、各面の上部から下部にかけて規則的に触察することができた。 B:面を意識し、触察することができた。 C:面を意識して触察することができなかった。 ※上述した評価項目に加え、毎時間振り返りシートを活用して総合的な評価を行う。振り返りシートは 宿題として実施し、次時に提出させる。本時の振り返りシートの内容は、以下の3つの内容について 自由記述させる。 ①模型と図譜の触察、情報や知識の整理に関する学習を行っての感想を書いてください。 ②図譜の触察教材を使用しての感想を書いてください。 ③今日学んだ触察、情報や知識の整理の方法を今後どのように理療の学習に生かしていきたいと思いま すか。具体的に書いてください。

参照

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