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2-(3)信頼・友情

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Academic year: 2021

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「他者との交流を通して、自分の考えを高める道徳の授業」

第4学年4組

道徳学習指導案

主 題 友だちのために <2-(3)> 信頼・友情 資料名 いのりの手 (みんなのどうとく 学研) 指導観(主題設定の理由) ○ 本学級の子どもたちについて(子どもの実態) 本学級の子どもたちは、友だち同士男女の仲もよく、休み時間にはクラスのみんなで遊ぶ日をつく ったり、みんなで声をかけ合って外に遊びに行ったりするような姿も多く見られる。また、そのよう な遊びの中で起こった問題などを帰りの会で話し合い、自分たちのルールを考えてよりよいクラスに していこうとする場面も多くある。しかし、一方では、力の強い友だちや勉強のできる友だちの言う ことには、心の中では賛成できなくてもその友だちに同調する行動をとるといった面も見られている。 これは、4年生になり仲間意識が高まって集団活動が活発になっていく一方で、強いもの味方をし、 自分を守ろうとするといった自己中心的な考えが残っていることや、相手の立場に立って考えようと する態度が不十分なためではないかと考える。そこで、本学級の子ども達にとって、うわべだけの友 だちではなく、助け合い、信頼できる真の友だち関係を築くことが重要であると考える。このような 時期に損得利害を超えて互いのことを信頼し合う心や、見返りを求めずに相手のために自分ができる ことを行おうとする心について見つめさせることは、大変、意義深い。 ○ 本主題について(教材化の工夫) 本主題のねらいは、ハンスとデューラーの深い友情・絆についての学び合いの活動を通して、友達 に対する自分の見方・考え方を高め合い、互いに信頼し、助け合おうとする心情を育むことである。 具体的には、①自分の友達に対する見方・考え方をアンケートを通して振り返ること、②デューラー とハンスの気持ちを考えながら、友達への思いや信頼・友情の大切さについて交流し合うこと、③他 の友達の見方・考え方をしっかりと聞き、新しく発展させた自分の見方・考え方をもつことである。 友達の身になって互いに理解し、助け合う経験をすることで信頼が生まれ、よりよい友達関係を形成 していくことができると考える。 本資料は、絵の勉強をしたいという自分の夢をあきらめてまで相手を思い、相手に尽くそうとする 美術史に残る画家、アルブレヒト=デューラーと、その友ハンスの若き日の友情物語である。友だち のことを思って、どうしたらよいかを考えることは、子どもの日常生活においてもよくあることであ る。したがって、損得利害を超えて互いのことを信じ合う心や、見返りを求めずに相手のために自分 ができることを行おうとする心について考えることで、さらに豊かな友だち関係を築いていこうとす るうえで、適した資料であると考える。 ○ 本主題の指導について(学習過程の工夫)(協働②他者の考えを自分の考えに取り入れる) 本主題の指導にあたっては、ハンスとデューラーの気持ちや行 動を通して、互いに理解し、信じ合ったり励まし合ったりするこ とで深まる真の友情について考えさせることができるように、資 料を共感的に取り扱う。そのためにまず、第1時では、友達を信 じてよかったという経験についての児童の作文を読み、本時でね らう価値への方向づけを図りたい。次に第2時の導入では、中心 発問を効果的にする基本発問として、「ハンスは、どんな気持ち で『きみが先に勉強しろよ』と言ったのか」と問い、友だちのことを信じているハンスの思いや、友 達を思いやる気持ちに共感させたい。展開前段では、「ハンスは、どんな気持ちでお金を送っている のか」と問い、心のバロメータを用いて交流し合う。そして後段で、それでもハンスがお金を送り続 けたわけについて交流し合い、他者の考えを取り入れながら、自分の考えを高めていく。その際に「お 金を送るのをやめてしまえばいいのに」と問うことで、相手の立場に立ち、思いを深く理解して支え 続けていくハンスの友情を考えさせ、ねらいに迫らせていきたい(協働②)。後段で、デューラーが 最後まで勉強し続けた理由について考え、デューラーも相手のことを考えて行動したことに気づかせ、 さらに深めていく。終末では、クラスメートの学校での生活の様子をスライドショーで紹介して、実 践への意欲を高めさせ、これからの自分について見つめさせ、実践力に結びつけたい。

方法 考え

(2)

目 標(めざす子ども像) ○ ハンスとデューラーの気持ちを交流し合う活動に意欲的に取り組むことができる。 (関心・意欲,態度) ○ 自分の見方・考え方を見つめたり、友達の見方・考え方を受けとめたりして自分の新たな思いを もつことができる。 (思考・判断) ○ 自分の考えや思いを友達にわかりやすく伝えることができる。 (表現・技能) ○ 友達と互いに理解し、信頼し合って友情を深めていこうとすることができる。 (知識・理解) 主題の指導計画(約2時間+課外) 段階 活 動 と 内 容 子どもへの支援と評価 配時 1 学級アンケートや資料「いのりの手」から、今 ※自分の考えを話し合わせるた 1 の自分の友達への見方・考え方について考える。 めにアンケートを提示する。 事 (1)学級アンケートから、友達を信じてよかった ☆アンケートの結果をもとに、 前 つ と思った経験を発表する。 自分の友達に対する考えをもっ ○ これまでの友達とのかかわりについて、自分 ている。(発表交流・ノート) か の考えをもつこと。 ・こんなことがあった時、友達を信じてよかった。 む (2)資料「いのりの手」を読み、不思議に思った ※何を祈っていると思うか自分 ことや感想を話し合う。 の感想をもたせるために「いの ○ 資料場面の理解と、自分の感想や考えを持つ。 る手」の絵に着目させる。 ・デューラーやハンスがしたことを、自分はど ☆資料の内容を十分にとらえて う思ったか。 いる。(ノート) 2 資料「いのりの手」を読み、デューラーとハン ※他者の考えを聞くことでよさ 1 スの気持ちを考えながら、友達への思いや信頼・ を考えさせる。 本 さ 友情の大切さについて話し合う。 ☆他者の考えの良い点をとらえ 時 ぐ (1)お金を送り続けるハンスの気持ちについて、 メモしている。(ノート) る 心のバロメータを用いて考えを交流し合う。 ※ハンスの友情について深める ・ ○ 信頼・友情の価値を考えること ために補助発問をうつ。 ふ ・何をしているんだろう、もうお金を送るのは ☆ハンスの深い友情に気づき、 か やめようか。 自分なりにまとめている。 め ・デューラー、おれは何があっても、おまえを (発表、ノート) る 信じているよ。 ※実践意欲を高めるために学校 (2)スライドショーを見て、自分の友達関係を見 生活のスライドショーを見せる。 直す。 ☆友達を信じ助け合っていこう ○ 信頼・友情の価値をとらえること としている。(発表、ノート) ・友達を信じ、思い続ける心 い 3 友達との信頼・友情を深める意欲をもち,実践 ※帰りの会「今日のできごと」 事 か していく。 のコーナーで、友達とのかかわ 後 す ○ 実生活での信頼・友情の道徳的価値の実現へ りを発表させていく。 の実践意欲を高めること ☆友達のよさを発表している。 (発表) 本時の目標 何年も帰ってこないデューラーにお金を送り続けるハンスの気持ちについて交流し、他者の考えを 自分の考えに取り入れることで、友だちと互いに理解し、信頼していこうとする心情を高めることが できる。 準 備 ・教師:資料、挿絵、プロジェクター ・児童:学習ノート、心のバロメータ

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学習指導の展開 活 動 と 内 容 子どもへの支援と評価 1 前の学習で出てきたデューラーとハンスのやりとりをもと ※「きみが先に勉強しろよ」と に、今日の学習のめあてを話し合う。 言 っ た ハ ン ス の 気 持 ち を 押 さ ○ 自分の考えや学習のめあてを把握すること え、前時学習を想起させる。 めあて ハンスや、デューラーの気持ちを考えながら、 友情にはどんな心が必要か考えよう。 2 お金を送り続けるハンスの気持ちを心のバロメータを用い ※学習ノートに書いた自分の考 て交流し合い、信頼・友情に必要な心について話し合う。 えをもとに発表し合う。 (1)3年たっても帰って来なかった時のハンスの気持ちを ※心のバロメータを用いて、自 心のバロメータに表し、互いの考えを交流し合う。 分の考えを表すことができるよ ○ 他者の考えを自分の考えに取り入れ、考えをより高めて うにする。 いく大切さを実感すること ※補助発問をうち、友達の思い ・約束がちがうじゃないか。 を深く理解し、助け続けていこ ・早く帰ってきてくれ。 うとするハンスの心情に共感さ ・もういやだ、お金を送るのはやめよう。 せる。 ・どうしよう、お金を送るのはやめようか。 ☆自分の考えと友達の考えを比 ・がんばって、立派な絵描きになってくれ。 較しながら聞いている。 ・デューラー、お前のことを信じて待っているよ。 ☆自分の考えに友達の考えを取 (2)それでもハンスがお金を送り続けたわけについて考え、 り入れている。(発表、ノート) 交流し合う。 ※子どもの発言を生かしながら ○ 見返りを求めずに相手を信じぬく心への気づき 板書し、価値の把握を支援する。 ・デューラーの夢をかなえてあげたいから。 ☆見返りを求めず、相手のため ・ここで交代しても、デューラーのためにならないから。 に自分ができることを誠意をも ・きっと、懸命に勉強して立派な絵かきになってくれると信 って行おうとするハンスの気持 じているから。 ちを自分なりに表現している。 (3)デューラーは、どのような気持ちで交代しなかったのか ※デューラーの気持ちを交流さ 考え、友情に必要な心について話し合う。 せ、デューラーもハンスのこと ○ 真の信頼・友情の価値をとらえること を信頼しながら、絵の勉強をし ・交代できなくてすまない。 ていることに気づかせる。 ・しっかり勉強して、ハンスとの約束を果たしたい。 ☆デューラーの気持ちを自分な ・一人前に稼げるようになって、今度はハンスを助けてあ りの言葉で表現している。 げたい。 ※「いのる手」の絵から、互い ・自分を信じ続けてくれているハンスの気持ちを、自分も に喜び合える2人の深い友情を 大切にしたい。 感じさせる。 相手のためを思い、最後まで信じぬく心 ※クラスメートの学校での生活 3 スライドショーを視聴する。 の様子や、助け合っている様子 ○ 実生活の場面での友情の価値の実現への実践意欲の向上 をスライドショーで紹介して、 ・今まで、こんな風に友達と助け合っていたんだな。 実践への意欲を高めさせる。 ・相手のことを真剣に考えることができるのが、本当の友 達と思う。 ・これからも、友達ともっと信頼し合っていきたい。

参照

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