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JAIST Repository: ランドスケープ理論を用いた航空機産業のアライアンス分析(コア・コンピタンス強化とアウトソーシング・アライアンス(1))

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JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title

ランドスケープ理論を用いた航空機産業のアライアン

ス分析(<ホットイシュー>コア・コンピタンス強化とア

ウトソーシング・アライアンス(1))

Author(s)

菅沼, 成正; 小林, 俊哉; 中森, 義輝

Citation

年次学術大会講演要旨集, 19: 638-641

Issue Date

2004-10-15

Type

Conference Paper

Text version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/10119/7114

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す

るものです。This material is posted here with

permission of the Japan Society for Science

Policy and Research Management.

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2G15

ランドスケープ 理論を用いた 航空機産業のアライアンス 分析

0 菅沼成

,小林俊哉,中森

義輝 (

北陸先端科学技術大学院大

) 1. 背景 市場競争力向上のためのアライアンスがその 目的を達成するにあ たって、 企業がどのような 戦略をとるかと いう問題を論じた 文献 (e.g.

WeissmdSirbu

lg90) はあ るが、 企業がどのアライアンス ( 提携 ) グループに参加 するかを決定する 方法についての 研究はこれまでほとんど 行われてこなかった。 同様に航空業界でのアライア ンスを論じた 研究 (Borensteinl992,Yoshino&Rang ㎝ 1995,Gomes-C 岱 seres l996, Ⅵ㎞ a2002) はあ るものの、 提 携バループの 形成過程に焦点をあ てたものはなかった。 ここに紹介するのは、 代表的な航空会社が 効率的な ア ライアンスを 展開し、 その運行航路拡大と 経営の合理化を 図るために各企業がどのように 提携を形成するかを 予測するといった 、 我々の提案しているランドスケープ 理論 (Axelrod l993) の拡張モデル ( 菅沼 2003a) を用いた 応用事例であ る。 従来、 補完しあ ぅ 機能をもつ企業間における 今日主流な提携やジョイント・ベンチャーは、 企業活性のため の十分な解決法にはならないとされてきた。 (Utterback l994) しかしながら、 航空業界における 1 つ 以上の 戦略的目標を 成し遂げるための 特定同業者間での 水平的連帯 (Evms2001) はグローバルアライアンスという 従 来の提携とは 異なる航空業界特有のバループ 化状況を作り 出している ( 表 1. 参照 ) 。 今回の研究では、 この よさに明確なアライアンスバループが 形成されている 航空業界に焦点を 当てる。 航空業界内でのバループ 化は 1990 年代にその殆どが 組織化され、 若干の再編はあ るものの、 現在にまで至 っている (Momsh& Ha 爪 lton 2002) 。 この提携により、 運行計画の調整による 接続ダイヤの 設定、 客室乗務員 の相互教育と 融通、 資材の共同購入と 施設の共有、 CRS(computerreservationsyslem; コンピューター ( 座席 ) 予約システム ) の共有、 航空機会社が 飛行機の利用者に 対して利用距離に 応じたポイントを 与え、 一定のポイ ントに達すると 無料航空券をプレゼントするといったサービスであ る FFP(f 「 equentflierpro 肝

) の相互利用が 可能となっている (Borenstemn l992,Mornson8Wmnstion l995, 杉浦 1999, 井上 2000) 。 この提携による 恩恵の中 でも特に、 提携航空会社どうしが 路線ネットワークを 活用しあ い,座席や販売などを 提携して運航する、 コ一 ド シェアリング ( 共同運航 )(Bmon1997) が戦略的な提携として 位置づけられている。 表 1. 1999 年当時の主要航空アフイアンスがさびも " ニ ー "" フライフンス

スターアライアンス ノースウェス @/KI,M ア @ ランテイック エクセレンス 地域 * アメリカン航空 カナダ航空 * ノースウエスト 航空 アメ 11 ; カナデイアン 航空 * ユナイテノド 航空 コンチネンタル 航空 ヴァリ グ ・ブラジル航空 * 英国航空 * スカンジナビア 航空 * 紅 M オランダ航空 スイス航空 欧 @H * ルフトハンザ 航空 アリタリア航空 オーストリア 航空 サベナ ベルギー航空 * キャセ イ ・ンフィ ツ * タイ国際航空 アジア ク航空 ニュージーランド 航空 カンタス航空 アンセット航空 2. 目的 本研究はこのアライアンス 形成について、 ファジ ィ ・ランドスケープモデルを 用いたシミュレーションを 行 っている。 始めにシミュレーションプロセスを 説明し、 このモデルから 導き出される 予測の例を挙げ、 その 結 果を実際の状況と 比較検討をおこなう。 この一連の作業により、 航空業界のアライアンスプロセスの 理解を深 めることを目的とする。 我々は自分たちのモデルの 例証として、 コードシェアリンバによって 大手航空会社 10 社 ( 表 1 の木の付いた 企業 10 社 ) が 1999 年に自社の路線 ネ、 ッ トワーク拡大のために 競合してグループ 化さ

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れた 4 つの同盟のいずれかへの 帰属を選択するかの 予測をしてみた。 この予測結果から、 アライアンスの グル 一プ 化についての 分析を行う。

3. シミュレーションプロセス

ランドスケープ 理論 ( 蕪 elrod,1993) は、 量子凝縮物性のスピンバラスモデル (Pines,1985) を基に、 エージェン

トベースのシュミレーションモデルを 用いて構築されている。 そして従来のエージェント・べース・モデリン グ (Epstein ㎝ d 蕪 telI1996,Gilbe 「㎝ d 矧 ausl999,Axe 肚 od,1997, 高正 2002) が主に仮想データを 扱ってきたのに

対し、 このモデルは 実 データを扱い、 実際の予測を 行っていることにその 特徴があ る。 この理論は 、 1 つの国 家、 企業、 個人など、 各々が規模をもつプロバラム・ユニット ( アクタ一 ) が、 その集合においてどのような ア ライアンス ( 連帯 ) を組む可能性があ るかを予測する 理論であ る ( 菅沼 2004) 。 つまりランドスケープ 理論とは、 あ るシステムの 組織要素のうち 整合性の高いものをまとめ、 整合性の少ないものを 切り離したパターンに 組み 入れることによってアクタ 一間の連帯がどのように 導かれるかを 予測するものであ る。 その際、 各メンバーは 他のメンバーを 近視眼的に、 そして個別に 1 対 1 対応で相手との 親密度合を評価するという 前提に立っている。 その結果、 あ るアクタ一間では 連帯関係を結びたいという 親近感が生じ、 また逆にあ るアクタ一間では 提携し たくないという 状況が生起する。 この状況下においてアクターは 各々が持つフラストレーション 値 ( 不満足の 度合い ) が低くなるような 提携を試みる。 しかしながら、 すべてのアクタ 一のフラストレーション 最小化を図 ることは原理的に 困難であ る。 ゆえに集団全体としての 局所的安定状態 ( 均衡地勢 ) 、 つまり 総 エネルギ一の 最 小化 地勢に落ち着くことになる。 こうしたアクタ 一群のダイナミクスからこの 地勢を予測するといったもので あ る。 しかしながら、 ランドスケープ 理論は正確な 予測をすることに 価値があ るだけでなく、 エネルギーラン ドスケーブからどの 地勢が安定するかを 決めるといった、 統合プロセスについての 理解にも重要な 意味をもっ ている。 AxeIrod らは、 この理論を第二次世界大戦時における 連合国 枢軸国の形成 (A 氾 Irodl993) 、 り MX の標準化 同盟の形成 ( 悠 elrod1995V といったアライアンス 事例に適用し、 史実に即したプライアンスを 予測している。 このようにランドスケープ 理論は有効な 結果を導いているものの、 この理論にはひくつかの 制約事項があ り 適用可能な例題が 限定されている。 そのため、 この理論を拡張したモデルの 提案がなされている ( 木嶋 2001 菅沼 2003 も 2004c)o 木嶋は、 従来のランドスケープ 理論で基礎となる 仮説事項に注目し、 態度の非対称化とアライアシス 数の限 定解除という 2 点を拡張したモデルの 提案をおこなっている。 また菅沼 ら (2003a) は、 アライアンスへの 完全 な棲み分けができない 状況への適応を 試み、 ファジ ィ 集合論を用いて 理論の拡張をおこなっている。 このファ ジィ 化は木嶋の拡張事項をも 補完するものであ る ( 菅沼 2004) 。 この拡張モデルを 第二次世界大戦時における 連合国・枢軸国の 形成、

sJTX の標準化同盟の 形成 ( 菅沼 2003ak 、 自動車業界の 企業間提携 ( 菅沼 2003bk 、 そし て航空機業界のバローバルアライアンス ( 菅沼 2004V といったアライアンス 事例に適用し、 モデルの有効性を 検 訂 している。 この航空業界の 事例を扱 う際 、 表Ⅰの水マークの 付いた企業 I(M 社の共同運航可能路線を 親密度

データとして 用い、 各社の有償旅客キロメートル (RevenueP 笛 senger Ⅲ lometer: Ⅳ Ks) を規模データとして 利用

している。 表 2.1999 年時のデータを 基にしたシミュレーション 結果 No ・ 均衡地勢 エラー数 到達地勢 数 平均エネルギー 値

1 1 2 2 2 2 2 2 3 3 4@ 2ERR 7821 -228942413406 2 1 1 1 2 1 1 1 3 2 4@ 3ERR 5399 -229329479659 3 1

2 1 1 1 3 2 4 4ERR 1935 -223664766621 4 1 2 2 2 2 2 2 3 4 4@ 2ERR 1632 -226825494 ㏄ 5 5 1 2 1 2 2 2 2 3 3 4@ 1ERR -228448834029 6 1 2 3 2 2 2 2 4 4 3@ 2ERR -229357737780 7 1 1 2 3 1 1 1 4 3 2@ 4ERR -223821758715 8 1 2 1 2 2 2 2 3 4 4@ 2ERR -226871479067 9 1 2 2 2 2 1 2 3 1 4@ 4ERR -229802941550 10 I

2 2 1 2 3 3 4 3E 憩 -229032004499 合計 ]6796 1999 年時のアライアンス 状況は 1]]22223344 であ る。 この 拙値に 宝珠はなく、 致 笹をアライアンスのカテゴリーバループ とし て 表示している 均衡地勢でも 同 描の表示をしている いⅡワン ヮ 一ル け , (222. スターフライブンス ).( 弘 ノースウェスト tKLM).(4.7 トランテック エク セレンス )

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4. 航空業界への 適用 本研究では菅沼のファイ ジ イランドスケープモデルの 航空業界事例への 適用結果と実際の 状況との比較検討 をおこない、 その結果の有効性についての 検討をおこな う 。 初めに、 シミュレーション 結果を表 2. に示す。 表 2. において,「 No. 」とは,シミュレーション 結果から導出 されたアライアンス 状況の数であ る。 対象とする企業が 10 社あ ることから, この企業群が 1 から l(n までのグ ループを形成する 可能性は, 16796 通りあ る。 このシミュレーション 結果では, 16796 通りの 内 。 10 通りの 状 況 に集約されている。 「均衡地勢」は 最終的に到達する 地勢の状態を 表している。 つまり、 この均衡地勢で 提 示されている 数値には、 実数としての 意味はなく、 アライアンスのカテゴリーバループとしての 数値を表示し ている。 「エラー 数 」 とは、 現実のアライアンス 状況とシミュレーション 結果を対比させた 際の誤 数 であ る。 「到達地勢 数 」とは、 均衡地勢に到達した 地勢の数を表す。 今回のシミュレーションでは、 企業数を 10 とし ていることから、 1 から 10 個のアライアンスに 棲み分け、 その組み合わせの 数だけアライアンス 状況が存在 することになる。 つまり、 その可能性 数 として、 16796 の到達状況が 考えられる。 この到達状況において , 本 研究で導出された 状況の数は 10 であ ることから, 10/16796 に集約されていると 言える。 また「平均エネ、 ルギ 一値 」 とは、 その均衡地勢の 持っェネ 、 ルギ 一の総計を平均化した 値であ る。 表

2.

において「均衡地勢」は 最終的に到達する 地勢の状態を 表している。 つまり、 この均衡地勢で 提示され ている数値には、 実数としての 意味はなく、 アライアンスのカテゴリーバループとしての 数値を表示している。 「エラー 数 」とは、 現実のアライアンス 状況とシミュレーション 結果を対比させた 際の誤 数 であ る。 「到達 地 勢数 」とは、 均衡地勢に到達した 地勢の数を表す。 今回のシミュレーションでは、 企業数を 10 としているこ とから、 1 から 10 個のプライアンスに 棲み分け、 その組み合わせの 数だけアライアンス 状況が存在すること になる。 つまり、 その可能性 数 として、 16796 の到達状況が 考えられる。 表 2. において,殆どのシミュレーシ ョン 結果が N0,4 までの到達地勢に 集約されている。 また「平均エネ、 ルギー 値 」 とは、 その均衡地勢の 持っ ェ ネ、 ルギ 一の総計を平均化した 値のことであ る。 5. シミュレーション 結果の考察 今回のシミュレーション 結果では 10 の均衡地勢に 集約され、 最も到達地勢が 多い地勢のエラー 数は 2 つ と 、 比較的少ない 誤数 であ った。 しかし、 最も多い到達地勢は、 最もエネルギ 一の低い到達地勢とはならなか った。 つまり、 エネルギーが 最小な地勢が 必、 ずしも安定しやすい 地勢ではないことが、 この結果から 導出され ている。 1999 年の実際のアライアンスグループ 数 ( 表 1. 参照 ) とシミュレーション 結果から導かれたグループ 数 ( 表 3. 参照 ) との対比では、 全く同じであ る 4 つのグループに 集約された。 つまり、 特定した 10 社の航空会 社は、 1999 年の状況において、 アライアンスグループ 数が 4 に落ち着く可能性が 最も高いことが 理解できる。 表 3. は最多到達地勢のメンバーシップ 値を示したものであ る。 関係が満たされている 度合いを従来の 0 , 1 では なく、 0 から 1 までの数値で 与えたものをメンバーシップ 関数と呼び、 メンバーシップ 値 とは、 その与えられ た値のことであ る。 この点から、 各企業においてメンバーシップ 値が他の 3 つのメンバーシップ 値 よりも際立 って高いということは、 他への移動があ まり生じない 企業であ ることが理解できる。 また、 この値が他の メン バーシップ 値と 均衡している 場合は、 状況に応じて 他のアライアンスグループ ヘ 移行する可能性のあ る企業と 言える。 この表からアメリカン 航空、 ュ ナイテッド航空、 ノースウェスト 航空そしてデルタ 航空といったアメ リカの企業群はメンバーシップ 値が極めて高い。 つまり、 主にアメリカの 航空企業が軸となって 、 4 つの アラ イアンスのグループが 形成されたことが 理解できる。 また、 ノースウェスト /KLM のアライアンスグループで は、 ノースウェスト、 KL 』 M の両社共にメンバーシップ 値が高く、 両社が共に 軸 となっていることが 判る。 つ まり、

1999

年のアライアンス 状況において、 両社は極めて 強い協力関係にあ ったことが、 このシミュレーシ ョン結果から 裏 付けられている。 このことより、 このツールは 企業がどの提携バルーブに 参加するかを 決定す るような市場戦略策定の 際に有効な手法となりえることが 実証された。 表 3. 最多到達地勢のメンバーシップ 値

八:

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アライアンスグループ ワンワールド 0-947967 0.352218 0.530546 0.002179 0.333562 0-285423 0.313479 0.OOS278 0-m2-W971 0.008959 スターアライアンス 0.017 の 4 0.-w97318 0.217461 0.990034 0.57 Ⅰ 1169 0L389823 0 ・ 578487 0.027596 0.022405 0.025117 3 ノースウェストア

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本研究は,北陸先端科学技術大学院大学 21 世紀 COE プロバラム「知識科学に 基づく科学技術の 創造と実 践 」研究拠点形成事業の 下に行われています。

参考文献

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