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IRUCAA@TDC : №6:ジアゼパムによる薬物性口腔乾燥症の分子機構の解明

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

№6:ジアゼパムによる薬物性口腔乾燥症の分子機構の

解明

Author(s)

塚越, 絵里; 大久保, みぎわ; 田邉, 耕士; 笠原, 正貴

Journal

歯科学報, 115(3): 274-274

URL

http://hdl.handle.net/10130/3689

Right

(2)

目的:大唾液腺は唾液腺腫瘍や唾石症などの唾液腺 疾患が原因で,切除や摘出といった外科的手術が治 療法として選択されることがある。外科的に傷害を 受けた唾液腺は通常萎縮もしくは消失する過程をた どり,手術側の唾液分泌能は低下する。今回われわ れは,顎下腺の欠損に対してコラーゲンゲルおよび コラーゲンゲルに EGF を付与し創傷治癒時に発現 する細胞への影響を検討するために,ラット顎下腺 に円形の欠損を与え,欠損部にコラーゲンゲルもし くは EGF を含んだコラーゲンゲルを補填し,ゲル 内の修復過程における組織反応,遺伝子発現を検討 したので報告する。 方法:実験動物には200g の SD 系雄性ラット30匹 を用いた。麻酔下にてラット顎下腺を剖出し,直径 3mm の欠損を生検パンチにて付与した。同部に同 径に作製したコラーゲンゲルおよび EGF を含んだ コラーゲンゲルを補填した。その後の経時的変化お よび組織反応を HE 染色,vimentin(線維 芽 細 胞 マーカー),α-SMA(筋上皮細胞マーカー),PCK (導管上皮細胞マーカー),CD49f,c-kit(幹細胞 マーカー),AQP5(腺房細胞マーカー)を一次抗 体とし た 免 疫 組 織 化 学 染 色 に て 観 察 し た。ま た vimentin,α-SMA, keratin13, keratin19, CD49f お よ び AQP5の mRNA の発現を解析した。 結果および考察:HE 染色にて創傷後5日目よりコ ラーゲンゲル内へ炎症性細胞侵入が著明に観察さ れ,類円形細胞および紡錘状細胞が認められた。7 日目では,侵入する細胞の増加がみられた。14日目 で明らかなゲルの縮小がみられ,21日後には,創傷 の治癒およびコラーゲンゲルの消失が確認された。 このことからコラーゲンゲルが創面保護に有用であ る こ と が 示 唆 さ れ た。EGF を 添 加 し た 群 で は, 14日ではコラーゲンゲルがほぼ消失し,迅速な治 癒が観察された。また,免疫組織化学染色および mRNA の発現の結果において,7日目に発現した 細胞では,EGF 添加した群において,ゲル内へ侵 入 す るα-SMA,vimentin,keratin13,kerain19, AQP5に陽性を示す細胞すべてにおいて EGF を添 加してない群と比較して増加し,CD49f の発現の減 少がみられたことから EGF が唾液腺の外科的創傷 時に発現する幹細胞の分化を促進させることが示唆 された。 目的:薬物性口腔乾燥症の原因となる薬物は多く知 られているが,それぞれの発症メカニズムについて は明らかにされていない。これまでに我々は,薬物 性口腔乾燥症の発現メカニズムを探索したところ, 中枢型ベンゾジアゼピン受容体と末梢型ベンゾジア ゼピン受容体(PBR)が,唾液の分泌を抑制的に調 節する因子として唾液腺に存在すること,そしてこ れら受容体に対する内因性リガンドであるジアゼパ ムバインディングインヒビター(DBI)が唾液腺に 存在することを明らかにした。中枢神経系において は,DBI は星状細胞で下垂体アデニル酸シクラー ゼ活性化ポリペプチド受容体(PAC1-R)を介し て放出され,ミトコンドリアにある PBR に作用す る こ と が 知 ら れ て い る。ま た,PBR は コ レ ス テ ロールの輸送タンパク質(StAR)とステロイドの 合成酵素(CYP11A1)の産生に関与しており,プ レグネノロンの産生を促進することが報告されてい る。本研究の目的は,DBI の唾液腺での作用経路 と唾液分泌との関係を決定するために,DBI に関連 した遺伝子 PAC1-R,StAR,CYP11A1の mRNA の発現を調べることである。 方法:Wistar 系雄性ラット(7週齢)を用いた。 ラッ ト に ジ ア ゼ パ ム を 投 与 し た 時 の PAC1-R, StAR,CYP11A1の遺伝子発現と変動を調べた。 ジアゼパムの投与方法は,1回投与する単回投与群 と,14日間にわたって投与する継続投与群とに分け た。ジアゼパムの濃度は,1回投与ではラットの唾 液分泌抑制が生じない用量(ヒト治療量の最大量: 0.4mg/kg)を使用した。ジアゼパム最終投与の2 時間後と16時間後にラットの大脳皮質,耳下腺,顎 下腺,舌下腺を摘出し,遺伝子の変動を見るため RT-PCR 法による定量をおこなった。 結果および考察:単回投与群では,投与の2時間後 と16時間後ともに全ての唾液腺において遺伝子量に 変化は見られなかった。継続投与群では,最終投与 の2時 間 後 に 全 て の 唾 液 腺 に お い て PAC1-R, StAR,CYP11A1の遺伝子量が有意に増加した。 これらの結果により,DBI の関連遺伝子の唾液腺 での存在が証明された。ジアゼパムによりプレグネ ノロンの産生が促進され,ベンゾジアゼピン受容体 の感受性および機能が修飾され,唾液分泌の抑制 (ベンゾジアゼピン誘発性の口腔乾燥の発現)が起 こることが示唆された。

№5:ラット顎下腺の外科的創傷治癒モデルにおける創傷治癒細胞に対するコラーゲン

ゲルおよび EGF の影響

小林史卓1),阿部ヒロ2),笠原正貴2),松坂賢一3),井上 孝3)(東歯大・口科研)1) (東歯大・薬理)2)(東歯大・臨検病理)3)

№6:ジアゼパムによる薬物性口腔乾燥症の分子機構の解明

塚越絵里,大久保みぎわ,田邉耕士,笠原正貴(東歯大・薬理) 学 会 講 演 抄 録 274 ― 90 ―

参照

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