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報告 : 近畿病院図書室協議会第115回研修会

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病院図神館2007;27(4):207-208 報 告

近畿病院図言室協議会第775回研修会

日時:2007年12月7日(金)10:00∼17:00 場 所 : 関 西 労 災 病 院 管 理 棟 4 階 大 会 議 室 テーマ:デジタルメディアを駆使し、より高品 質の病院図書館機能をめざそう プログラム: 1.電子出版の現状と課題 夙 川 学 院 短 期 大 学 湯 浅 俊 彦 氏 2.Googleについて 京 都 学 園 大 学 高 橋 和 子 氏 3.図書館パスフアインダー 愛知医科大学医学情報センター(図書館) 市川美智子氏 4.賢い医師.患者育成の場としての病院図書 館:皮膚科医からの提言 関 西 労 災 病 院 幸 野 健 氏 参加者数:27名 会 場 提 供 施 設 の 病 院 長 奥 謙 氏 よ り 「 デ ジ タ ルメディアの活用法を学んでいただき、インタ ーネットなどで検索した結果からスムーズに情 報源にたどり着けるよう、整備していただきた い」との課題を頂戴しました。管理者からも図 書館への期待が大きいことを実感しました。 く 電 子 出 版 の 現 状 と 課 題 > 湯浅氏には、2001年第96回研修会で講演し ていただいています。最近の著作として「湯浅 俊彦.日本の出版流通における杏誌情報・物流 情報のデジタル化とその歴史的意義.東京:ス タジオポット;2008/01.ISBN:978-4-7808‐ 0111-8』があります。7年前の当時、外同雑誌 のオンライン版刊行が本格化し、「冊子体がな 研 修 部 <なれば、図書館はいらなくなるのでは?」と、 本気で危倶するムードが図書館員にはありまし た。しかし、その後の変遷は、出版社側主導一 辺倒ではなく、出版流通・Web検索ツール.図 書館との連繋が模索・試行され、デジタルメデ ィアを巡るパワーバランスが変わりつつあると いえるでしょう。ハードメーカーによるさまざ まな試行錯誤の終許点が、任天堂DSというく だりでは、デジタルメディアの運用の着地点は、 やはり利用者側主導によるのでは、と思わせま した。 講義の終盤、「EPIC2014」の映像紹介があ り ま し た 。 架 空 企 業 「 グ ー グ ル ゾ ン 」 が 「EPIC」に至る過程、未来予測が淡々と語られ ていぐさまに‘際然としつつも、そういった一連 の機運を批判する研究者たちが、まだ大勢居る ことに気付かされます。この批判的提言に触発 された私たち図書館貝は、今後どういった仕事 を展開できるのでしょうか。 くGoogleについて> 高橋氏は、生命保険企業内の図書館で長ら く司書をしてこられました。現在、情報活動研 究会INFOMATES:INFOrmationMAnagement TechnologyExchangeSquare(情報に関係する 仲 間 た ち ) を 企 面 さ れ て い ま す 。 今 回 は 、 Googleの数多ある機能の紹介を時間の許す限 りお願いしました。ふだん私たちは、Google などのWeb検索ツールを、その時その時有用だ と思われるサイトを探すために使っています。 しかし、Googleのロゴ周囲にあるさまざまな 機 能 を 、 ど れ ほ ど の ひ と が 活 用 し て い る で し よ −207−

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病院図書館2007;27(4) うか。とくに、「more>>」まで覗きに行く人 は少ないと思われます。そこに「Google Scholar」という学術論文に特化した検索エン ジンがあり、文献検索ができ、NII(国立情報 学研究所)のCiNiiへ、さらに原著論文本体へ とリンクされている事例に遭遇します。従来、 病院図書館員は、利用者とコミュニケーション をとりながら、「文献取り寄せ」のためのILL にかなりの労力と時間とを費やしてきました。 しかし、今はWeb検索シールから論文のWeb版 にたどり着くのにわずか十数秒しかかかりませ ん。このようなWeb環境の激変は、ここ数年ほ どのことであり、図書館利用者からみた「論文 入手」が、有料か無料かの二者択一になりつつ あるということ自体が、何を示唆しているのか、 よく考えておく必要があるでしょう。 く図書館パスファインダー> 市川氏は、所属図書館において地元公共図書 館5館との地域連携業務を行っていらっしゃい ます。その業務のひとつ「医療・健康に関する パスファインダー」の共同作成についてお話い ただくことにしました。単館、しかも医学図書 館のみで作成する「パスファインダー」では、 一般市民の利用は現実的ではありません。医学 図書館と公共図書館が役割分担し、「共通パス ファインダー」を構築していく過程で、選書協 力や分担収集をも含めた連携にも発展してきて いるそうです。そもそも「パスファインダー」 とは何なのか、の初歩からお話いただいたので、 大変わかりやすかったと思われます。病院図書 館でも患者・患者の家族向けへの医療情報の提 供を模索しているところです。一般の利用者に もわかりやすい「パスファインダー」作成のお 手本にしていきたいと思いました。 <賢い医師・患者育成の場としての病院図書 館:皮闇科医からの提言> 幸野氏は、システマティックレビューにも携 わっていらっしゃる皮膚科臨床医です。一般の 人が皮間のトラブルの常識だと思っていたこと が、実は全く根拠のないこと、という事例を語っ ていただきました。とくに印象に残ったのは、 ありふれているとされている「帯状庖疹」を正 確に理解している臨床医が少なくなってきてい ること、「糖尿病」と皮膚科との深刻なかかわ りなどで、それらは皮膚科専門医ならではのお 話でした。 また、自身の研究や臨床に図書館はなくては ならないものだとおっしゃっていました。今回 のタイトルは当初「図書室」とされていました が、病院でも図書館としての機能を発揮してい くべきだ、との目標を込めて「図書館」として いただくようお願いし、快く賛同していただけ ました。従来のような「資料無い」「人居ない」 のナイナイ尽くしではなく、病院図書館員とい う担当者が居て、有用な資料の整備を病院側に どんどん提案していき、導入していってもらい たい、という要望を語っていただきました。 求める人に求められる情報を的確につなぐと いう司書本来の役割を、われわれ病院図書館員 は担っていかなくてはならないと思いました。 (文責:中村雅子/大阪府立母子保健縫合医療センター) −208−

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