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ポリテクカレッジにおける学生の学習意欲の向上とキャリア成熟支援に関する研究~港湾職業能力開発短期大学校神戸校の事例~

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Academic year: 2021

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(1)ポリテクカレッジにおける学生の学習意欲の向上とキャリア成熟支援に関する研究           ∼港湾職業能力開発短期大学校神戸校の事例∼ 教科・領域教育学専攻 生活・健康・総合内容系コース. M07253E 福地泰尚 開発短期大学校神戸校(以下,港湾短大:港湾流. 1.はじめに  本研究の目的は,職業能力開発短期大学校(以下,. 通科,港湾技術科の2学科)の学生を対象に,高. ポリテクカレッジ)において,高校・ポリテクカレ. 校在籍時の学習に対する意識とポリテクカレッジ. ッジ・就職という連続性の中で,学生の学習や就職. での学習に対する意識との関連性,ポリテクカレ. に対する意識の関連性を把握し,学習意欲の向上と. ッジにおける学生の学習意欲とキャリア成熟との. キャリア成熟を支援する教育方法の改善方策を検討. 関連性をそれぞれ把握した後,得られた結果に基. することである。. づいて具体的な教育方法の改善策を構想し,実践.  ポリテクカレッジとは,高校卒業者を対象とし,. を試みることとした。. ものづくりを中心とした産業界の実践技術者の育成 を目的とする高等教育機関である。教育内容が仕事. 2.論文の構成. に直結する職業訓練を基本としていることから,一. 第1章緒論. 般の高等教育機関に比べ職業生活をより強く意識し. 第2章高校在籍時の学習に対する意識とポリテ. た教育課程が編成されている。しかし,現状では学.    クカレッジでの学習に対する意識との関. 生の職業に対する目的意識が低く,講義や実習の場.    連性. 面で学習に消極的な態度を呈する傾向が強まってい. 第3章ポリテクカレッジにおける学生の学習意    欲とキャリア成熟との関連性. る。この問題には,ポリテクカレッジヘの入学動機 けた自己のキャリアに対する意識などが複雑に関連. 第4章学習意欲とキャリアに対する意識の形成    を図る教育方法の改善. しているものと考えられる。このような状況から,. 第5章結論及び今後の課題. や授業に対する学習意欲,そして修了後の就職に向. 産業界への就職を前提として,学生の学習意欲を高 め,キャリア成熟を促していくことが大きな実践課. 3.研究の概要. 題となっている。.  第1章では,研究の背景,先行研究,問題の所.  これまで,ポリテクカレッジにおける学生の意識. 在などから研究の計画と構造を策定した。. については,学生のキャリア開発に関する研究と授. 3−1高校在籍時の学習に対する意識とポリテクカ. 業改善や授業評価に関する研究が行われてきた。例.   レッジでの学習に対する意識との関連性. えば,キャリア開発に関する研究では,田中・野田.  第2章では,港湾短大の学生計78名を対象に,. ら(2007)による専門課程学生に対するキャリア形成. 学生の高校在籍時の学習に対する意識と現在の学. 支援セミナーの実践1)において,入職支援に向けた. 習に対する意識を調査しその関連性を検討した。. 具体的な取り組みがなされている。授業改善や授業. 調査の結果,工業科や商業科など,専門学科の出. 評価に関する研究では,渡辺(2004)による千葉職業. 身者の方が,普通科の出身者に比べて,高校在籍. 能力開発短期大学校における授業評価アンケートの. 時の学習に対する有用感を持ちやすい傾向が示唆. 分析報告2〕等が挙げられる。しかし,これまでのと. された。また,普通科に設置されているいずれの. ころ,ポリテクカレッジにおける学生の学習意欲や. 科目に対する得意一不得意意識も,高校在籍時の. キャリア成熟の実態について焦点を当てた先行研究. 学習に対する有用感には影響を及ぼしていないこ. は,筆者の知る限り見当たらない。. とが示された。一方,港湾技術科においては,短.  そこで本研究では,筆者の勤務する港湾職業能力. 大で「物流」科目の内容を習得したいと考える学生. 一424一.

(2) は,高校在籍時の学習に対する有用感を強く感じる. 対する参加者や学生の反応は良好であり,関連業. 傾向が認められた。このことから,高校での学習内. 種への興味,仕事や企業の概要理解,仕事に関す. 容を港湾短大での学習内容や将来の職務内容と関連. る内容の知識の習得,授業や学校生活に関する情. 付けることの重要性が示唆された。. 報の習得等が促進した。また,本実践全体を通し. 3−2ポリテクカレッジにおける学生の学習意欲とキ. て,2年前に比べて関連業種就職希望者が増加す.   ャリア成熟との関連性. ると共に,「教師との関係性期待」等の学習意欲に.  第3章では,港湾短大の学生計78名を対象に,学. 有意に伸びが認められた。短期間での実践であっ. 生の学習意欲の実態を把握すると共に,入学動機,. たため,キャリア成熟に有意な伸びは認められな. 就職希望業種,短大生活の満足度,キャリア成熱割. かったものの,本実践に学習意欲を高める一定の. を調査し,学習意欲との関連性について検討した。. 効果のあることが確認された。. 調査の結果,学生の学習意欲として,「専門性期待」. 因子,r実用性期待」因子,r教師との関係性期待」. 4.結論及び今後の課題. 因子,r友人との関係性期待」因子の4因子が抽出さ.  以上の結果から,港湾短大の学生の学習意欲4. れた。また,就職希望業種から関連業種就職希望群. 因子は積極的入学志望動機や関連業種就職希望. と非関連業種就職希望群に分けて,これらの4因子. との関連性が認められ,高校在籍時や短大入学時. とキャリア成熟(rキャリア関心性」,rキャリア自律. 早期の段階で入職に向けた仕事のイメージを形. 性」,「キャリア計画性」の3因子)との重回帰分析. 成させることが学習意欲を高める上で重要であ. を行ったところ,関連業種就職希望群の学生におい. ると示唆された。今後は,キャリア成熟を促すた. て「専門・性期待」因子とr教師との関係性期待」因. めに,さらなる教育支援策の検討と,より長期的. 子が「キャリア関心1性」因子,rキャリア計画性」因. なスパンでの学生のキャリア意識の変化を追跡. 子の形成に影響していた(図1)。これらの結果から,. していくことが必要と考らえる。. 関連業種への就職希望が,学習意欲とキャリア成熟 との関連性の形成に重要な役割を果たしていること. [参考文献]. !)田中照男・野田昭生:専門課程学生に対するキャリア形成. が示唆された。.  支援セミナーの実施,近畿能開大ジャーナル(15),pp.. 3−3学習意欲とキャリアに対する意識の形成を図る.  91∼96(2007). 2)渡辺信久:平成14年度〔関東職業能力開発大学校附属.   教育方法の改善  第4章では,第2,3章で把握した学生の学習に対.  千葉職業能力開発短期大学校〕学生による授業評価アン  ケート結果について,関東職業能力開発大学校附属千葉. する意識や意欲とキャリア成熟との関連性から,具.  職業能力開発短期大学校紀要(11),pp,65∼69(2004). 体的な教育方法の改善策を構想し実践を試みた。港. 3)坂柳恒夫:成人キャリア成熟尺度(ACMS)の信頼性の検. 湾流通科1年生(2009年度入学生)計18名を対象に,.  討,愛知教育大学研究報告(教育科学編)(48),pp.115. オープンキャンパスや「港湾総論」,ミニゼミ等の授. 業改善を行った。その結果,これらの名取り組みに.  ∼122(1999).            主任指導教員 松浦正史            指導教員   森山 潤 非関連業種就職希望群 非関連業種就職希望洋. 関連業種就職希望群 〈学習意欲>        くキャリア成熱> 「専門性期待」因子    O−342. q学習意欲〉     <キャリア成熟> r専門性期待」因子. キャリア関心性 O.385. 「実用性期待」因子. 「実用性期待」因子. 函亙. 『教師との関係性期待」因子. 『教師との膣,係性期待」因子   O・3冊. キャリア計画性 「友人との関係性期待」因子. r友人との関係性期待」因子 一一一〉 oく。.05. 一一一 ィ PくO.1. 図1ポリテクカレッジにおける学生の学習意欲とキャリア成熟との関連性. 一425一.

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参照

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