ミツパテ科学21(4):185
HoneybeeScience(2000)
第
21
回国際昆虫学
会議報告
吉田 忠晴
2000年 8月20日∼26日,第 21回 国 際 昆
虫学会議 (ⅩⅩⅠ InternationalCongress of
Entomology)が,大濠布 イブアスの滝で有名
なブラジルの フオス ・ド・イグアス市で開催 さ
れた. 本会議の開催 は4年 ごとで, 今回 は 72
か国 か ら約4,000名 が参集 した昆虫学 全般 に
わたる大 きな会議 である.参加者の多 い国 は,
米 EElが300名以上, 日本 か らの参加者 は何 と
300名, ドイ ツ 200名,オ ース トラ リア 200
名,そ して開催国 ブラジルが600名 と発表 され
た.参加者 の宿泊 に市 内29のホテルが当て ら
れ, その内 ブルボ ンホテルとマブーホテル,そ
れにコンベ ンションセ ンターが発表会場 にな っ
た.
会議 は24のセクションで構成 されていた.
1.ダニ学,2.農業昆虫学,3.生物地理学 と生
物多様性,4.化学生態学 と生理生態学,5.昆
虫学-の コンピュータ科学の応用, 6, 生態学
と個体群動態,7.農薬 の生態学,抵抗性 と毒物
学,8.捕食性昆虫 と生物学的防除,9.行動学,
10. 森林昆虫学, ll. 昆虫病理学 の基礎 と応
用,12.遺伝学 と進化昆虫学,13.昆虫生理学,
神経科学,免疫 と細胞生物学,14.総合的害虫
管理,15.医昆虫学 と獣医昆虫学,16.形態学
と超微細形態,17.植物病の媒介昆虫,18.坐
殖 と発生,19.社会性昆虫 と養蚕学,20,環境
昆虫学,21.分類学 と系統発生,22.継続的な
食物生産のための害虫防除の趨勢 と研究 目標,
23.都市昆虫学 と貯穀害虫,24.追加講演.各
セ ク ションには2-11の シンポ ジウムが組 ま
れ, 合計172の シンポ ジウムでの講演 と 17の
基調講演が行 われた. ポス ター発表 は21-25
日の5日間,各 500題以上の発表があ り,合計
約2,700題 にも上 った,
大会会場の一つ,コンベンションセンター
シンポジウムでの講演 と基調講演は, ブルボ
ンホテルとマブーホテル, ポスター発表や企業
などによる博覧会 はコ ンベ ンションセ ンターで
行われたため, ホテルの所在地域別 に巡回す る
7系統の シャ トルバスが運行 された. しか し,
シャ トルバ スがなかなか来ないことや,私を含
めて 日本 か らの参加者 が多 く宿泊 した ホテル
は,当初講演会場 にな っていたが,突然 キ ャン
セルになるなどの トラブル も多 く見 られた.
ミツバチに関す るシンポジウムは,サ ンパ ウ
ロ大学 のDavid De
J
ong
教授 による 「ミツバ
チヘギイタダニに対す る ミツバチの耐性」が開
催 された.「メキ シコでの アフ リカ蜂化 ミツバ
チ と ヨー ロ ッパ種 での ダニに対 す るの耐性」,
「アフ リカ蜂化 ミツパテ蜂群での ダニの生存」,
「ブラジルでの ダニ寄生 による病気の発生」 な
ど11題の発表があった.
玉 川大学 か らは
,
「日本産 クサ カゲ ロウの音
響交信 と交配実験」(新 島恵子)
,
「マル-ナバチ
の概 日 リズムのマスキ ングー高緯度地方への適
応戦略-」 (佐 々木正 己,門田憲明,光畑雅宏,
小野正人)
,
「ミツバチの吻伸展反射学習 に及ぼ
す蜜胃内容量の影響」(市川直子,佐 々木正 己),
「巣箱 内光周処理 による ミツバ チの交尾飛行時
刻の制御」 (吉 田忠晴, 小原慎司, 関原幹生,
佐 々木正 己)の発表 を行 った.会議中には, ア
ルゼ ンチ ン, ブラジル側か らのイグアスの滝の
見学, ジャングル内 の探索 などを楽 しむ ことが
で きた.
4
年後の大会 はオース トラ リアのブ リ
スベ ンでの開催が決 ま り,黄色の ラバチ ョの花
が咲 くイグアスに別れを告 げた.
(〒194-8610 町田市玉川学園 6-1-1玉川大学)