全寮制肢体不自由養護学校における生徒の健康問題
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(2) 目次. 第1章序論. P1’“ 8. 第1節緒言 第2節 全寮制肢体不自由養護学校の概要. 第3節 本紐究の目的. 第4節調査対象および方法. Pl P2. P5 P6. 1.調査対象 II.調査方法. 1.調査項目 2.調査時期および方法. 第2章全寮制肢体不自由養護学校における生徒の身体状況と進路 第1節 生徒の起因疾患 第2節 生徒の身体障害者手帳の種壷. P 9 一一 20. P9 P9. 1.学校別にみた生徒の身体障害者手帳の種・級 II.疾患別身体障害者手帳の種・級. 1.脳陛麻痺の身体障害者手帳の種・級 2.脳性麻痺以外の脳陛疾患の身体障害者手帳の種・級 3.脊椎・脊髄疾患の身体障害者手帳の種・級 4.関節・骨系疾患の身体障害者手帳の種級 5.他の疾患、の身体5轄者手帳の種・級. 第3節 生徒の移動手段 1.学校別生徒の移動手段 II.疾患別の移動手段. 1.脳性麻痺の移動手段 2.脳性麻痺以外の脳性疾患の移動手段 3.脊椎・脊髄疾患の移動手段 4.関節・骨系疾患の移動手段 5.他の疾患、の移動手段. 6.移動手段の3校比較 III.移動手段別にみた身体障害者手帳の種・級. P 12.
(3) 第4節卒業生の進路状況. P 14. 1.学校別進路状況 II.疾患別進路状況. 1.脳性麻痺の進路状況 2.脳性麻痺以外の腿嫉患、の進路状況 3.脊椎・脊髄疾患の進路状況 4.関節・骨髄疾患の進路状況 5.他の疾患の進路状況 III.進路別にみた身体障害者手帳の種・級と移動手段 P 17. 第5節小括 第3章 全寮制肢体不自由養護学校における生徒の健康実態. 第1節 生徒の欠席状況. P 21 ’v 55. P 21. 1.学校別にみた生徒の欠席状況 II.学年別欠席状況 III.学期別欠席状況. IV.月別欠席状況. V.曜日別欠席状況 VI.疾患別欠席状況. 1.脳性麻痺の欠席状況 2.脳性麻痺以外の脳性疾患の欠席状況 3.脊椎脊髄疾患の欠席状況 4.関節・骨系疾患の欠席状況 5.他の疾患の欠席状況 第2節 全寮制肢体不自由養護学校における生徒の受診状況 1.学校別にみた生徒の受診状況 II.学期別受診状況. 1.1学期の受診状況 2.2学期の受診状況 3.3学期の受診状況 III.月別受診状況. IV.曜日別受診状況. P 31.
(4) V.受診時間帯別受診状況 VI.疾患別受診状況. 1.脳性麻痺の受診状況 2.脳性麻痺以外の脳性疾患の受診状況 3.脊椎・脊髄疾患の受診状況 4.関節・骨系疾患の受診状況. 5.他の疾患の受診状況. 第3節 全寮制肢体不自由養護学校における生徒の保健室利用状況 P40 1.学校別にみた生徒の保健室利用状況 II.学期別保健室利用状況 III.月別保健室利用状況. IV.曜日別保健室利用状況. V.時間帯別保健室利用状況 VI.疾患別保健室利用状況 1.脳性麻痺の保健室利用状況 2.脳性麻痺以外の脳性疾患の保健室利用状況 3.脊椎・脊髄疾患の保健室利用状況 4.関節・骨系疾患の保健室利用状況 5.他の疾患の保健室利用状況. 第4節 小括. P53. 第4章全寮性肢体不自由養護学校の健康教育の課題と展望. P 56 ’s’ 71. 第1節 生徒の身体障害と進路. P 56. 第2節 生徒の健康状況と健康教育. P 60. 1.欠席状況 II.受診状況 III.保健室利用状況. 第5章結論 第1節. P 72 ”“ 75. 本研究のまとめ. P 72.
(5) 第2節結語. 参考文献 資料 付属資料. P 74. P 76 ’v 78. 資料 P 1∼113. 付属資料 P 1∼23.
(6) 第1章 序論. 第1節 緒言 1976年,第31回国連総会において,リビアの国連大使の提案で1981年を国際. 障害者年とする事が議決された.国連はf全面参加と平等」をスローガンとし た「国際障害者年行動計画」を作成し全加盟国に勧告をした.このようにして, 1981年の国際障害者年が実施されたが,さらに行動を続ける必要があるとして,. 1983年から1992年までを1障害者の10年」と定めた・この長期計画でWHOは・ 障害の定義として,impairment, disability, handicap,の3っを提案した.. 肢体不自由では,肢体の切断とか脳の損傷がimpairmentであり,その結果,. 手足が動きにくいというのが,disabilityである.さらにそのために,通常の 社会生活が営めないことが,halldicapである. impairmeBtは医療の対象であ. り,disabilityは訓練や教育の対象である.またhandicapは社会側の改革で 大きく改善できるものであると理解できる.. 我国においては,1984年8月過身体障害者福祉法が「自立への努力及び機会 の確保」を骨子としたものに改正され,社会連帯の理念についての考え方が導 入された.この改正の背景には,Normalizationの思想1)2}と, 「完全参加と平. 等」を目指す国際障害者年の理念がうかがえる.. 一方,障害者の就労についてみると1960年身体障害者雇用促進法3)が制定さ れ,各事業所は従業員の1.3%の障害者を雇用する努力を要請された.しかし, 実際には各企業の反応は冷たく,総論賛成,各論反対というのが現実であった.. このような状況をふまえ労働省は,割当雇用制度を柱とした身体障害者雇用促 進法の改革4)を1976年10月に行い,事業主の意識の変革を期待した.さらに, 1988年4月から身体障害者雇用促進法の法定雇用率5)が,1.5%から1.6%に引 一1 一一.
(7) き上げられた.また,労働に対する認識も, 「労働によって生計をたてるとい. うばかりでなく,職業を通して社会に参加する事であり,社会的存在として生 きることを意味している」6)というように理解されるようになった.. 全寮制肢体不自由養護学校においても,生徒の進路希望は積極的に社会参加 を求める形となって現れ,卒業時に企業に就職することを希望する生徒が,大 半をしめ,卒業時の進路保障が最大の関心事である.実際進路決定は,本人の 進路希望と障害の程度及び適性を考慮して決定されるが,生徒個々の健康問題 がその成否を大きぐ左右しているのが現状である.生徒にとって,健康の獲得 は決して卒業後の進路獲得のためばかりではない.自己の障害を認識し,身体 を健康な状態に維持管理していく能力を高めることは,今後の彼らの人生にお. いてQuality of Life7)を高めるためにも大切なことである.全寮制肢体 不自由養護学校の高等部においてはその基礎となる健康教育に期待が寄せられ ている.しかし,全寮制肢体不自由養護学校における生徒の健康問題に関する 調査研究は,過去にはほとんど例がなく,その実態と問題点についての総合的 立場からの考察も見られない.したがって,本研究では,健康教育の基礎資料 を得る目的から,生徒の障害状況と健康実態を調査し,その問題点と背景の一 端を明らかにすることを試みた.. 第2節 全寮制肢体不自由養護学校の概要. 養護学校の教育対象となる生徒は,精神薄弱者(ちえ遅れ),直話弱者,肢 体不自由者である.しかし,養護学校はこれら各種の障害を持つ生徒を全て受 け入れて教育する訳ではない.わが国では,養護学校を下記のように,障害別 に三つのタイプに区分して教育を行っている.しかし,生徒には重複障害 一2一.
(8) (1人の生徒が異なる障害をあわせ持つこと)者も多い.このように重複障害 を持つ生徒の場合は,その高障害により,どのタイプの養護学校で教育を受け るのが適切であるかを判断する.. ①精神薄弱者(ちえ遅れ)を対象にして設置されている精薄養護学校. ② 病虚弱者を対象にして設置されている病弱養護学校.. ③肢体不自由者を対象にして設置されている肢体不自由養護学校. これら三つのタイプの養護学校は,教育対象である生徒の障害が異なるため,. 教育課程もそれぞれの養護学校により異なる.また,三つのタイプの養護学校 は,生徒の通学方法により,下記のように分類される.. ①生徒が,家庭から養護学校に通学する,通学制養護学校. ②生徒が,施設に入所して施設から通学する,施設併設養護学校. ③生徒が,寄宿舎に入り寄宿舎から通学する,全寮制養護学校。 ④①と②の併用,①と③の併用,②と③の併用,①と②と③の併用. ⑤ 上記,①,②,③,④,の養護学校に,長期入院生活者のための院内学 級や,通学が困難な重度障害者のための,訪問学級が併設されているケースも ある.. 上記のように,養護学校は,教育対象である生徒の障害の違い,教育課程の 違い,生徒の通学方法による違い等により,学校としてのスタイルは一様では ない.. 全寮制肢体不自由養護学校は,肢体に運動機能障害を持つ生徒全員が,寄宿 舎生活をしながら養護学校で学ぶシステムを採用している.このような,全寮 制肢体不自由養護学校は,全国に3校しかなく,兵庫県,青森県,北海道に, それぞれ県立,道立の養護学校として設置されている.. 3校の中で,兵庫県立H養護学校の設立が1番古く,1967年に開校している. 校区(学区)は,兵庫県下全域である,H養護学校には,中学部と高等部が設 一3 一一.
(9) けられ,高等部には普通科と職業科が設置されている.職業科は,商業コース と家庭科コースに分かれ,職業自立に向けそれぞれ専門教育が行われている.. 青森県立D養護学校は,1976年に高等油単独話として開校し,普通科と工芸 科を設置している.校区は,青森県下全域である.このD養護学校だけが全寮 制であることを募集要項に明示していない.しかし,実際には生徒全員が寄宿 舎に入り学校生活を送っている.. 北海道立1養護学校は,1981年に高等部単独校として開校し,普通科,工業 科,商業科,生活科学科を設置している.校区は,北海道全域である.. H養護学校においては,生徒の障害の程度は,設立当時と比較すると重度重 複化している8}.D養護学校と1養護学校は,脳性麻痺を主とした肢体不自由 者(高校生)を対象に設立されたために,学校及び寄宿舎の設備は,重度身体. 運動機能障害者を予想したものとして整っている.3校の生徒の障害の程度 (disability)は,寄宿舎生活が可能な身辺処理能力を有している.. 全寮制肢体不自由養護学校に入学した生徒の生活は,下校から登校までの, 寄宿舎(寮)での生活と,登校から下校までの,養護学校での生活に分かれる. 寄宿舎での生活については,舎監,寮母が担当し指導する.寄宿舎での日課は,. 起床時間から就寝時間まで,細かく時間ごとに区切られている.生徒には,居 室の掃除,布団の出し入れ,洗濯等,日常生活での基本的な身辺処理能力が要 求される.. 生徒の寄宿舎生活でのストレスを解消するために,各種の行事が舎監や寮母 によって計画され実行されてる.また,日曜祝祭日には自由に帰省でき,放課 後は,自由に買い物や外出ができる.. 学校での生活は,各学校の教育課程に則ったカリキュラムに従って行われる.. 普通教科の指導では基礎学力の充実を目指し,職業科では資格習得にも力が注 がれている.また,養護学校特有の,養護・訓練の時間には,身体面,精神面,. b4一.
(10) 社会性の面から自立を目指した指導が行われる.放課後の部活動は,各種運動 部や文化部が,生徒の希望により設けられている.生徒は,自分の希望する部 に入部し活動する事が保障されている.. 生徒の健康管理については,寄宿舎では寄宿舎の保健部が,学校では学校の 保健部がそれぞれ担当するが,寄宿舎と学校の連携も,各々の保健部が中心と なり,舎監,寮母,養護教諭,学級担任等との情報交換を日常化し行っている.. 第3節 本研究の目的 全寮制肢体不自由養護学校に在学する全ての生徒は,身体の運動機能になん らかの障害を有し,それを克服し社会的に自立するために,全員が寄宿舎生活 をしながら養護学校で学んでいる.この生徒を,寄宿舎と養護学校はサポート するために専門の職員を配置し対応している.. 生徒の社会的自立に欠くことのできない基礎的なことに,健康問題がある.. 生徒個々の身体障害の起因疾患に付随して起こり易い健康障害等の克服は,生 徒にとって,学校生活や進路獲得のためだけでなく,卒業後の社会生活におい ても重要な課題である.将来的に自己の障害(疾患)と決別できない現実を認 識し,実社会で自己の健康状態をコントロールできる能力を身につけさせる必 要から,全寮制肢体不自由養護学校の高等部では,健康教育にその期待が集ま っている.以上のことから,全寮制肢体不自由養護学校に於ける健康教育確立 のためには,先ず生徒の健康実態を把握し,問題点を明らかにする事から始め なければならないと考えた.. 本研究では,全寮制肢体不自由養護学校の高等部に於ける健康教育確立のた. めの基礎資料を得る目的から,全国に3校存在する全寮制肢体不自由養護学校 一5一.
(11) (兵庫県立H養護学校,青森県立D養護学校,北海道立1養護学校)において, 生徒の障害状況と健康実態を調査し,その問題と背景の一端を明らかにする.. 第4節 調査対象および方法. 1.調査対象. 全国に3校存在する全寮制肢体不自由養護学校である兵庫県西部に位置する. 兵庫県立H養護学校,青森市内に位置する青森県立D養護学校,北海道中央部 に位置する北海道立1養護学校(以下,H:校, D校,1校と略す)の高等部に. 1990年度に在籍した生徒全員を対象とした.ここでは,学年中途での転退学. 者及び長期休学者は除外した.対象者の学校別,学年別、性別人数は表1に 示した.なお,各全寮制肢体不自由養護学校3校の高等部には,普通科と職業 科が設置されている.. 比較のため,兵庫県西部に位置する全日制普通高校(A高等学校N=3889)の 生徒の年間欠席状況についても調査した.. II.調査方法. 1.調査項目. 全寮制肢体不自由養護学校3校の協力を得て,下記の7項目を調査した.. ①生徒の身体障害の起因疾患(病因)別状況.. 一6一.
(12) ②生徒が交付を受けている身体障害者手帳の種・級の状況.. ③生徒が日常生活で用いる移動の手段. ④卒業生の進路状況. ⑤生徒の年間欠席状況. (全日制普通高校:A高等学校の協力を得て,. 普通高校生の年間欠席状況を調査し,全寮制肢体不自由養護学校の 年間欠席状況と比較検討を行うた.) ⑥生徒の学校管理下での年間受診状況. ⑦生徒の保健室来室状況.. 2.調査時期および方法. ①生徒の身体障害の起因疾患(病因)別状況は,各養護学校での入学 時の校医の診断結果をもとに実態を調査し,全国肢体不自由養護学 校児童生徒病因別調査表を参考にして分類した. ②生徒の保有する身体障害者手帳の種・級の状況は,本調査時(1991.. 3)に生徒個々が交付を受けていた身体障害者手帳の種・級の実態を 調査し,各養護学校別,起因疾患別にその実態を検討した.. ③生徒が日常生活で用いる移動の手段は,単にできるというだけで実 用性に乏しい移動手段は除いて,本調査時に,生徒が実際に日常生 活で用いる移動手段の実態を担任・養護教諭等の所見をもとに調査. し,各養護学校別,疾患別,身体障害者手帳の等級別にその実態を 検討した.. ④卒業時の進路状況については,生徒個々の進路状況を各養護学校の 進路指導部が作成した1990年度の進路決定状況表をもとに調査し,. 各養護学校別に進路先を就職,職業訓練校,更正援護施設,家業従 一7一.
(13) 事,在宅,大学・短大進学,専門学校への進学に区分して,疾患別 に検討した.. ⑤生徒の年間欠席状況については,1990年度の4月から翌年の3月 までの1年間の生徒個々の年間欠席状況を出席簿をもとに実態を調 査し,各養護学校別,学年別,月別,曜日別,疾患別に検討した.. また、全日制普通高校(A高校)の1990年度の年間欠席状況につい て調査し,全寮制肢体不自由養護学校3校と比較検討を行った.. ⑥生徒の学校管理下での年間受診状況は,1990年度の4月から翌年. の3月までの,1年間の生徒個々の年間受診状況を受診記録(受診 簿)をもとに実態を調査し,各養護学校別,学年別,月別,曜日別, 疾患別に検討した.. ⑦生徒の保健室来室状況は,1990年度の4月から翌年の3月までの 1年間の生徒個々の年間保健室来室状況を保健日誌をもとに調査し, 各養護学校別,学年別,月別,曜日別,疾患別に検討した.. ・一. @8 一一.
(14) 第2章 全寮制肢体不自由養護学校における生徒の身体状況と進路. 第1節 生徒の起因疾患 全寮制肢体不自由養護学校であるH校,D校,1校の,生徒の身体障害の起. 因疾患(1990年度)を学校別に,表2,表3,表4と,図 1,図2, 図3,に示した.生徒の身体障害の具体的な個々の起因疾患は,多岐にわたる ため全国肢体不自由養護学校児童生徒病因別調査の調査表を参考にして分類し,. 表5に示した.. 調査した3校とも,図4に示したように,脳性麻痺を起因疾患とする生徒が 最も多く,各校在籍者にしめる脳性麻痺の割合は,H校では58.8%, D校では 45.8%,1校では67.7%であった.次に多かったのが,脳性麻痺以外の脳性 疾患で,各校の在籍者にしめる割合は,H校では17.5%, D校では20.3%, 1校では16.5%であった.. 脳性麻痺と脳性麻痺以外の脳性疾患を纏めた全脳性疾患の全在籍者に占める 割合は,H校では76.3%, D校では66.1%,1校では84.3%であった.また,. 1990年度の全国肢体不自由養護学校175校の病因別児童生徒調査による高等部 の脳性疾患の全在籍者に占める割合は74.3%であった.. 第2節 生徒の身体障害者手帳の種・級. 身体障害者手帳は,身体機能の障害状態により,最重度の1種1級から比較 的軽度な2種6級までの等級に区分されている.本調査時の身体障害者手帳保. 有率は,H校では100%, D校では97%,1校では100%で, D校では愛護手 一9一.
(15) 帳のみを保有する生徒が3%存在した.. 生徒が身体障害者手帳の交付を受けた時の身体機能の障害状態と,本調査時 の身体障害の状態の間には時間の経過が存在し,その間の発育・発達あるいは,. 整形外科的治療訓練等による身体機能の改善があり,身体障害者手帳の種・級と. 身体機能障害の程度との問には若干の差が存在する事を否定できないが,生徒 の身体機能障害の程度を知る指標として実態を調査した.. 全寮制肢体不自由養護学校であるH校,D校,1校の,生徒の身体障害者手 帳の等級状況(1990年度)を,表6に示した.また,疾患別の身体障害者手. 帳の等級状況を学校別に,表7,表8,表9に示した. 1.学校別にみた生徒の身体障害者手帳の種・級. 調査した3校の共通の傾向として,1種1級から1種2級の身体障害者手帳 を有する生徒が,1種3級から2種6級の身体障害者手帳を保有する生徒に比 して多く, 1種1級と1種2級の生徒が,各養護学校の生徒全体にしめる割合 は,図5に示したように,H校56.7%, D校59.3%,1校74.0%であった.. II.疾患別身体障害者手帳の種・級. 1.脳性麻痺の身体障害者手帳の種・級. 脳性麻痺者の身体障害者手帳の等級の実態を,図6に示した.身体障害の程. 度が重度な1種1級∼1種2級の生徒がしめる割合が,H校では71.9%, D校. では59.2%,1校では88.4%と高かった.また,D校では2種2級∼2種4 級の比較的障害程度が軽度な生徒の割合が40.7%で,他の2校に比して高かっ 一10一.
(16) た.. 2.脳性麻痺以外の脳性疾患の身体障害者手帳の種・級. 脳性麻痺以外の脳性疾患の身体障害者手帳の等級状況を,図7に示した.身. 体障害の程度が重度な1種1級∼1種2級の生徒がしめる割合は,H校では 29.4%,D校では41,7%,1校では38.1%であった.また,身体障害の程度. が比較的軽度な2種3級∼2種6級の生徒のしめる割合は,H校では52・9%, D校では50.0%,1校では38.1%で,障害の程度が比較的軽度な生徒が,重 度な生徒に比してやや多かった,. 3.脊椎・脊髄疾患の身体障害者手帳の種・級. 脊椎・脊髄疾患の身体障害者手帳の等級状況を,図8に示した.身体障害の. 程度が重度な1種1級∼1種2級の生徒のしめる割合は,H校では80。0%, D 校では87.5%,1校では63.7%と,障害の程度が重度な生徒の割合が高かっ た.. 4.関節・骨系疾患の身体障害者手帳の種・級. 関節・骨系疾患の身体障害者手帳の等級の状況を,図9に示した.身体障害. の程度が重度な1種1級∼1種2級の生徒のしめる割合は,H校では20.0%,. D校では100%,1校では40,0%であった.D校では在籍者4人bうち,3人 が 1種1級で,あとの1人は1種2級であった.身体障害の程度が比較的軽度. な2種3級∼2種6級の生徒のしめる割合は,H校では80.0%,1校では 一11一.
(17) 60.0%であった.また3校とも,1種3級∼2種2級の生徒はいなかった. 5.他の疾患の身体障害者手帳の種・級. 他の疾患の身体障害者手帳の等級の状況を,図10に示した.身体障害の程. 度が重度な1種1級∼1種2級の生徒のしめる割合は,H校では37.5%, D校 では50.0%,1校では25.0%であった.. 第3節 生徒の移動手段. 肢体不自由養護学校の生徒は,身体運動機能に麻痺等を有し,移動時に困難 を伴う生徒が多く,移動時の転倒や誌面に起因する外傷も多い.本調査では, 生徒の移動手段を,独歩,短下肢装具, (以下SLBとする)装着の独歩,. ステッキ,松葉杖,クラッチ,歩行器,車椅子,電動車椅子に区分して,その 実態を明らかにした.. 生徒が実際に日常生活において用いる,移動手段の実態を,表10に示した. また,疾患別の移動手段の実態を,表11に示した.. 1.学校別にみた生徒の移動手段. H校,D校, 1校に於ける,生徒全体の移動手段の実態を,図11に示した. 3校とも独歩者(SLB装着の独歩者を含む)が全体にしめる割合が最も高く,. H校67.0%,D校64.4%,1校65.4%であった.次に多かったのが車椅子使 用者で,H校15.5%, D校22.0%(電動車椅子1.7%を含む),1校 一12一.
(18) 27.6%(電動車椅子1.6%を含む)で,他は補助具使用者であった.. 移動手段別の身体障害者手帳の等級を学校別に,表12,表13,表14に 示した.3校の独歩者の中には,身体障害者手帳1種1級∼1種2級の者が, H校44.8%,D校36.8%,1校60.3%存在していた.. II.疾患別移動手段. 1.脳性麻痺の移動手段. H校,D校, 1校に於ける脳性麻痺の移動手段の実態を,図12に示した. 脳性麻痺では,独歩者(SLB装着の独歩者も含む)が, H校59.6%, D校. 63.0%,1校60.5%であった.車椅子使用者は,H校15.8%, D校22.2%, 1校32.5%(電動車椅子使用者2.3%を含む)で,他はクラ・ソチ等の補助具使 用者であった.. 2.脳性麻痺以外の脳性疾患の移動手段. H校,D校, 1校に於ける,脳性麻痺以外の脳性疾患の移動手段の実態を, 図13に示した.独歩者(SLB装着の独歩者も含む)が, H校64.7%, D校 75.0%,1校85.7%であった.車椅子使用者はH校5.9%,D校16.7%, 1校4.8%で,他はクラッチ等の補助具使用者であった.. 3.脊椎・脊髄疾患の移動手段. H校,D校,. 1校に於ける脊椎・脊髄疾患の移動手段の実態を,図14に示し 一13一.
(19) た.独歩者はH校20.0%,D校25.0%,1校54.5%であった.車椅子使用者. はH校40.0%,D校37.5%(電動車椅子使用者12.5%を含む),1校 45.5%で,他は補助具使用者であった.. 4.関節・骨系疾患の移動手段. H校,D校, 1校に於ける筋・関節・骨系疾患の移動手段の実態を,図15に. 示した.独歩者はH校90.0%(SLB独歩者10%を含む),D校50.0%,1校 60・0%であった・車椅子使用者はH校10・0%・D校50・0%・1校20・0%で あった.他は,1校に歩行器使用者が20.0%存在した.. 5.他の疾患の移動手段 H校,D校, 1校に於ける他の疾患の移動手段の実態を,図16に示した.. 独歩者がH校75.0%,D校100%,1校100%(SLB独歩者25.0%を含む)で あった.他は、,H校に車椅子使用者が25.0%存在した.. 第4節 卒業生の進路状況 全寮制肢体不自由養護学校には,過去の卒業生の進路実績をみて,卒業時の 進路指導の充実に期待を寄せて入学する生徒が多く,学校も進路指導の充実に むけて職場開拓や卒業後のアフターケア(職場訪問)などの努力をしている. また,直接生徒に対しては進路指導部が,進路希望調査,進路相談,職能評価,. 職業安定所との就職相談,職場実習恥きめ細かな進路指導を行い進路保障に取 ・一 14 一.
(20) り組んでいる.進路決定に於いては,一般的には生徒の能力や適性が問題にな. るが,肢体不自由養護学校では,それとともに生徒の健康状態や移動能力が大 きな問題となる.このことから,全寮制肢体不自由養護学校における生徒の進 路状況は,生徒の健康状況や移動能力を反映した結果としてみる事ができる.. 本調査では,H校, D校,1校の,1990年度の学校別進路状況と,疾患別進路 状況を明らかにした.. 1.学校別進路状況. 養護学校3校の1990年度進路状況を,図17に示した.H校では,就職した. 者が卒業生の68%と他の2校(D校33%,1校17%)に比して就職者の割合 が高値を示した.D校では,卒業生に在宅者のしめる割合が,24%と他の2校. (H校0%,1校4%)に比して高値を示した.1校では,就職した者が17% と調査3校の内最も低値を示したが,職業訓練校や専門学校,そして,更生援 護施設に進路先を求める者が,他の2校に比して多かった.. H校,D校, 1校の進路状況を疾患別に,図18,図19,図20に示した. また,H校, D校, 1校の各疾患の進路状況を度数により,図21,図22, 図23,に示した.. H校の脳性麻痺(22名)の進路状況は,就職した者が15名と多く,他は職業. 訓練校2名,更生援護施設4名,短大進学1名であった,就職した者は,何れ の疾患群にも存在し,就職者の割合は全ての疾患群において50%以上であった. また,脳性麻痺以外の全ての疾患群(12名)の進路先の分布は,脳性麻痺とほ ぼ同様の傾向を示した.. D校の進路状況を疾患別にみると,脳性麻痺(12名)の進路状況は,就職2. 名,職業訓練校4名,更生援護施設4回目在宅2名であった.脳性麻痺以外の 一一 15 一.
(21) 脳性疾患(5名)では,就職3名,更生援護施設1名,在宅1名であった.脊 髄疾患(1名)は,在宅であった.他の疾患(3名)は,就職2名,在宅1名 であった.. 1校の脳性麻痺(34名)の進路状況は,職業訓練校(26.5%)や更生援護施 設(30.2%)に進路を求める生徒の割合が高く,また,就職及び専門学校進学 者は12%であった.脳性麻痺以外の脳性疾患については,’職業訓練校,更生援. 護施設,専門学校に進路先を求める者が多かった。脊髄疾患(3名)について は,就職2名,専門学校1名であった.関節・区系疾患と,他の疾患は1名でい つれも就職であった.. II.進路別にみた身体障害者手帳の等級と移動手段. H:校,D校, 1校, 3校の進路別身体障害者手帳の等級と移動手段の状況を,. 図24,図25,図26に示した. 1.就職した者の身体障害者手帳の等級と移動手段. 就職した者は,H校23名, D校7名,1校8名,計38名であった.そのう. ち,身体障害者手帳の等級が1種1級の者が5名,1種2級が17名,1種3. 級が2名,2種3級が2名,2種4級が6名,2種5級が2名,2種6級が4 名であった.また,就職した者の移動手段は,独歩32回目補助具使用者5名, 車椅子使用者1名であった.. 一16一.
(22) 2.職業訓練校,専門学校,短大・大学に進学した者の身体障害者手帳の等 級と移動手段. 職業訓練校,専門学校,短大・大学に進学した者は,H校5名, D校4名,. 1校20名,計29名であった.そのうち身体障害者手帳の等級が,1種1級. の者8名,1種2級12名,1種3級5名,2種2級1名,2種3級3名で あった.移動手段では,独歩者が13名,補助具使用者が5名,車椅子使用者が 11名であった.. 3.更生援護施設,家業,在宅者の身体障害者手帳の等級と移動手段. 更生援護施設,家業,在宅者は,H校6名, D校10名, 1校19名,計35. 名であった.そのうち,身体障害者手帳の等級が1種1級の者が7名、1種2. 級18名,2種2級2名,2種3級4名,2種4級2名,2種5級2名であ った.移動手段では,独歩者が21名,補助具使用者が2名,車椅子使用者が 12名であった.. 第5節 小品 全国肢体不自由養護学校児童生徒病因別調査の報告によれば, 「全国に肢体. 不自由養護学校は,1990年5月1日現在175校存在する.これらの養護学校は, 全国的に重度重複化の傾向が年を追って著しくなり,中でも医療行為を必要と する児童・生徒の教育がさし迫った問題となっている.今後は教育内容・方法 の実践・研究を推進することは勿論のこと,生命安全と健康維持の上から,早 一17一.
(23) 急に医療との連携について対処しなければならない.」9)と述べている.. 全寮制肢体不自由養護学校の高等部に於いても,義務教育の課程とは程度の 差はあっても,重度重複化の傾向,さらに生命安全と健康維持の問題に直面し ている.このような状況の中で,生徒の社会的自立を目指した進路保障に取り 組んでいるのが,全寮制肢体不自由養護学校である.ここでは,全寮制肢体不 自由養護学校の,生徒の身体状況と進路あ実態を明らかにした.. 生徒の身体状況を明らかにするために,生徒個々の起因疾患(病因),身体 障害者手帳の種・級,生徒の日常生活における移動手段の実態を調査した.また, 進路の実態を明らかにするため,進路実態調査を行った.. 生徒個々の起因疾患は,先天的なものから後天的なものまで多岐にわたるた め,全国肢体不自由養護学校校長会の児童生徒病因別調査を参考にして,生徒 の起因疾患を大きく5っに区分した.脳性疾患,脳性麻痺以外の脳性疾患,脊 椎・脊髄疾患,骨・関節疾患,その他の疾患,に区分しその分布を参ると,脳性. 麻痺と脳性疾患以外の脳性疾患を纏めた脳性疾患が圧倒的多数を占め,各校在. 籍者に占める割合は,H校76.3%, D校66.1%,1校84.3%であった. この結果は,1990年度の全国肢体不自由養護学校175校の児童・生徒病因別調 査結果の脳性疾患74.7%と比較しても大差無く,全寮制肢体不自由養護学校 の生徒の起因疾患構造は,通学制肢体不自由養護学校と同様に,脳性麻痺を主 とした脳性疾患の生徒が多数をしめた.その他の疾患については,数は少ない が種類は多様であった.. 身体障害者手帳は,身体機能障害の程度に応じて最重度の1種1級から比較 的軽度な2種6級までの等級に区分されている.生徒の,身体障害の程度を知 る指標として,生徒個々の身体障害者手帳の種・級の実態を学校別と疾患別にみ. た.障害の程度が重度な1種1級と1種2級の手帳を持つ生徒の割合は,H校 56.7%,D校59.3%,1校74.0%で身体障害者手帳から障害の程度が重度で 一18一.
(24) あることを示した. 1校は身体障害者手帳の上で障害程度が重度な生徒の割合. が他の2校に比して高かった.疾患別にみると,脳性麻痺と脊椎・脊髄疾患にお いて障害程度の重度な生徒の割合が高く,脳性麻痺以外の脳性疾患は,障害程 度が比較的軽度な生徒の割合が高い実態が明らかになった.. 生徒の移動手段は,身体運動機能面での障害程度の実態を示すものである・. 移動手段を,独歩,補助具使用者,車椅子使用者,に区分して学校別,疾患別. にみた.学校別生徒の移動手段では,独歩者がH校60%,D校60%,1校. 61%,車椅子(電動を含む)使用者がH校15%,D校22%,1校28%で,あ とは補助具使用者であった.このことをさらに身体障害者手帳の種・級との関係. についてみると,3校の独歩者の中には,身体障害者手帳の種・級が1種1級と. 1種2級の者が,H校44.8%, D校36.8%,1校60.3%存在していた.疾患 別の移動手段で,独歩者の割合が高かった疾患は,脳性麻痺以外の脳性疾患, 関節・山系疾患,他の疾患であった.車椅子使用者の割合が高かった疾患は,脊 椎・脊髄疾患であった.. 生徒の進路決定においては,社会的環境と共に生徒の能力や適性が問題とな るが,肢体不自由養護学校では,それらとともに生徒の健康問題や移動能力が 進路決定の重要な要素となる.このことから,肢体不自由養護学校における卒 業生の進路は,生徒の健康状況や移動能力を反映した結果としてみることがで きる.卒業生の進路先を,就職,職業訓練校,更正援護施設,家業,在宅,大 学・短大,専門学校,に区分して学校別,疾患別,さらに身体障害者手帳の種・. 級と移動手段との関連についてみた.就職した者の割合は,H校68%, D校. 33%,1校17%であった.在宅者の割合は,D校24%,1校4%でH校には なかった.H校の生徒の進路は,2校に比して就職者の割合が高く,全ての疾 患群において就職者が50%以上存在した.疾患別の進路については,特に特徴 はみられなかった. 3校の就職した生徒の身体障害者手帳の種・級と移動手段は,. 一19一.
(25) 1種2級が最も多く,以下2種4級,1種1級の順であった. 段は,独歩者が80%以上をしめていた.. 一20一. 就職者の移動手.
(26) 第3章 全寮制肢体不自由養護学校における生徒の健康問題. 第!節 生徒の欠席状況. 生徒の健康問題を探る1つの手がかりとして,H校, D校,1校について, 生徒個々の年間欠席日数を調査し,学校別,学年別,月別,曜日別,疾患別に 欠席の実態を明らかにした.また、兵庫県西部に位置する,全日制普通高等学. 校(以下,A高校と略す)の1990年度の年間欠席状況について調査し,全寮制 肢体不自由養護学校3校と比較検討を行った.. 1.学校別にみた生徒の欠席状況. H校,D校, 1校と, A高校の1990年度の年間欠席状況を,表15に示した.. また,生徒1人あたりの年平均欠席日数を,図27に示した.A高校の,生徒 1入あたりの年平均欠席日数は,2.9日であった.全寮制肢体不自由養護学校の, 生徒1人あたりの年平均欠席日数は,H校7.2日, D校6.9日,1校ユ0.5日と,. A高校に比して2倍以上の高値を示した.その中でも,1校の,生徒1人あた りの年平均欠席日数が,H校, D校に比して高値を示した.全寮制肢体不自由 養護学校3校の,年間欠席者の分布状況を表16,図28,図29−1,図29・一2,. 図29−3,に示した.学校別に,年間10日以上欠席した者の分布をみると,H. 校23.7%,D校23.7%,1校36.2%であった.1校の,年10日以上欠席した 者の割合は,他の2校に比して10%以上高く,年10日以上欠席した生徒が全校 生の1/3以上をしめ,その中でも,年間欠席30日以上の生徒の割合が,7.9%と. 他の2校(H校2.1%,D校1.7%)に比して高値を示した.. 一21一.
(27) II.学年別欠席状況. 全寮制肢体不自由養護学校3校の学年別欠席者の分布状況を,表17,と 図30−1,図30・一2,図30−3,に示した.学校毎に学年別年間欠席状況を比較す. るため,H校, D校, 1校, A高校の,1990年度の生徒1人あたりの年平均欠. 席日数を,図31に示した.H校では1年1 カの,生徒1人あたりの年平均欠席日 数がユ0.6日と最も多く,次いで,2年生が7.1日,3年生では4.4日と最も少な かった. D校では, 2年生が8.8日と最も多く, 1年生も8.5日と2年生に次い. で多く,3年生が3.9日で最も少なかった.1校では,2年生が12.2日と最も多 く,3年生も10.4日と2年生に次いで多く,1年生が8.3日で最も少なかった.. A高校では,2年生の年平均欠席日数が3.3日で最も多く,次に3年生の2.7日 で,1年生は2.3日と最も少なかった.. 全寮制肢体不自由養護学校3校と,A高校の学年別の,生徒1人あたりの年 平均欠席日数を図32に示した. 学年別に比較すると,1年生の年平均欠席日数は,H校10.6日, D校8,5日,. 1校8.3日,A高校2.3日で,全寮制肢体不自由養護学校3校の年平均欠席日数: が,A高校の年平均欠席日数を(H校4.6倍, D校3.7倍,1校3.6倍)と大きく 上回っていた.. 2年生の年平均欠席日数は,H校7.1日, D校8.8日,1校12.2日, A高校 3.3日で,全寮制肢体不自由養護学校3校の年平均欠席日数が,A高校の年平 均欠席日数を(H校2.2倍,D校2.7倍,1校3.7倍)と大きく上回っていた. 3年忌の年平均欠席日数は,H校4.4日, D校3.9日,1校10.4日, A高校. 2.7日前あった.A高校に比して(H校1.6倍, D校1.4倍,1校3.9倍)と 差はあるが,H校, D校では, A高校との年平均欠席日数の差が1∼2年生の 差に比して小さかった.1校は,H校, D校に比して高値を示した. 一22一.
(28) III.学期別欠席状況. 学期別に欠席者数の最も多かった月をみると,1学期については,H校とA. 高校は6月,D校は4月,1校は5月であった.2学期については, H校とD 校は10月,1校とA高校は11月であった.3学期については,H校とD校は2 月,1校とA高校は1月であった. IV.月別欠席状況. H校,D校,1校とA高校の,欠席者の月別分布状況を,学校毎に,表18 と図33−1,図33−2,図33−3,図33−4,に示した.また,学校別に欠席者の月. 別分布を図33−5に示した.全寮制肢体不自由養護学校3校についてみると,. H校とD校は,2月に欠席者が最も多く,年間欠席者数に対する割合が,H校 では15.3%,D校では25.4%であった.1校では,11月に欠席者が最も多く, 年間欠席者数に対する割合が12.6%であった.全日制普通高校のA高校では, 1月に欠席者が最も多く,年間欠席者数に対する割合は,16.9%であった.. H校,D校, 1校とA高校の,欠席者の学年毎の月別分布状況を,図34−1, 図34−2,図34−3,図35−1,図35−2,図35−3,図36一一1,図36−2,図36−3,. 図37−1,図37−2,図37−3,に示した.H校における学年毎の欠席者月別分布. 状況からは,1年生は10月,2年生では2月と3月,3年生は11月と1月に欠 席者が多く,各学年に共通する月別欠席傾向はみられなかった.D校における. 学年毎の欠席者月別分布状況からは,1年忌は2月,2年生は4月と2月,3 年生は10月に欠席者が多かった.2月の欠席者数:が1年生と2年生に共通して 多く,3月の欠席者数は各学年とも多かった.1校における学年毎の欠席者月. 別分布状況からは, 1年生は9月,11月,1月,2年生は5月,6月,3年生は 一23一.
(29) 5月,10月,11月に欠席者が多かった.5月の欠席者数が,2年生と3年生に 共通して多く,また,11月の欠席者数は1年生と3年生に共通して多かった.. A高校における学年毎の欠席者月別分布状況からは,1年生は10月,2月,2. 年生は6月,2月,3年生は10月から1月に欠席者が多かった.1年生と2年 忌は,各学期で欠席者数の最も多い月がともに,6月,10月,2月と共通して. いた.3年生については10月,11月,12月,1月に欠席者が多く,10月∼1月 の4ヶ月間の欠席者数は年間総欠席者数の75.9%をしめていた.なかでも特に、. 11月と1月には欠席者が集中し,年間総欠席者数にしめる割合は,11月が 21。8%, 1月は27%であった.. V.曜日別欠席状況. H校,D校,1校の,欠席者の曜日別分布状況を,図38に示し,また学校 別に,図39−1,図39−2,図39−3,に示した.H校の,欠席者の曜日別分布は, 月曜日と土曜日が高値を示し,月曜日と土曜日に欠席者が多いことを示した。. D校の,欠席者の曜日別分布は,水曜日が高値を示し,水曜日に欠席者が多い ことを示した.1校の,欠席者の曜日別分布では,土曜日が高値を示し,土曜 日に欠席者が多いことを示した.H校では月曜日と土曜日, D校では水曜日,. 1校では土曜日に欠席者が多かった.曜日別欠席状況で,H校, D校,1校に 共通することは,土曜日の欠席分布が,H校, D校で高値を示し,土曜日に欠 席者が多かったことである.. 1.H校の欠席者の曜日別分布状況 H校の欠席者の曜日別分布状況を,学年毎に,図40 ・一 1,図40−2,図40。3, ・一 24 一.
(30) に示した.1年生の,欠席者の曜日別分布では,月曜日が高値を示し,月曜日 に欠席者が多いことを示した.2年生の,欠席者の曜日別分布では,月曜日と 土曜日が高値を示し,月曜日と土曜日に欠席者が多いことを示した.3年生の, 欠席者の曜日別分布では,月曜日が高値を示し,月曜日に欠席者が多いことを. 示した.H校の曜日別欠席状況で,各学年に共通することは,月曜日の欠席者 数が,1年生,2年生,3年生に共通して多かったことである.. 2.D校の欠席者の曜日別分布状況 D校の欠席者の曜日別分布状況を学年毎に,図41−1,図41−2,図4ユー3,に. 示した.1年生の,欠席者の曜日別分布では,水曜日,木曜日,金曜日が高値 を示し,水曜日,木曜日,金曜日に欠席者が多いことを示した.2年生の,欠 席者の曜日別分布では,火曜日,水曜日,木曜日が高値を示し,火曜日,水曜 日,木曜日に欠席者が多いことを示した.3年生の,欠席者の曜日別分布では,. 2年生と同様に,火曜日,水曜日,木曜日が高値を示し,火曜日,水曜日,木. 曜日に欠席者が多いことを示した.D校の曜日別欠席状況で,高学年に共通す. ることは,水曜日の欠席者数が,1年生,2年生,3年生に共通して多かった ことである.また,火曜日,水曜日,土曜日の欠席者数が,2年生,3年生に 共通して多かったことである.. 3. 1校の欠席者の曜日別分布状況. 1校の欠席者の曜日別分布状況を,学年毎に,図42−1,図42−2,図42−3,. に示した.1年生では,月曜日が他の曜日に比して高値を示し,2年生と3年 生では,土曜日の欠席が多かった.1校の曜日別欠席状況で,各学年に共通す 一25一.
(31) ることは,土曜日に欠席者が多いことと,木曜日と金曜日に欠席者が比較的少 なかったことである.. VI.疾患別欠席状況. H校,D校, 1校の,疾患別欠席状況を,学校別に,表19,表20,表21, 表22,に示した.疾患別に1人あたりの年平均欠席日数についてみると,H校 では,脳性麻痺5.6日,脳性麻痺:以外の脳性疾患10.5日,脊椎・脊髄疾患8。2日,. 関節・骨系疾患8.4日,他の疾患9.4日,であった.D校では,脳性麻痺5.9日, 脳性麻痺以外の脳性疾患5.4日,脊椎・脊髄疾患14.3日,関節・二二疾患11.5日,. 他の疾患3.S日,.であった.1校では,脳性麻痺9.5日,脳性麻痺以外の脳性疾 患12.3日,脊椎・脊髄疾患19.3日,関節・骨系疾患8.0日,他の疾患8.3日,であ. った.H校の,疾患別1人あたりの年平均欠席日数では,脳性麻痺が5.6日で, 他の4疾患(8.2∼10.5日)に比して最も少なかった.1人あたりの年平均欠席 日数が,最も多かった疾患は,脳性麻痺以外の脳性疾患(10.5日)であった.. D校の,疾患別1人あたりの年平均欠席日数では,欠席の多い疾患と少ない疾 患に分かれ,他の疾患,脳性麻痺以外の脳性疾患,脳性麻痺が少なく,脊椎・脊. 髄疾患,関節・骨系疾患が多かった.工校の,疾患別1人あたりの年平均欠席日 数では,脳性麻痺:以外の脳性疾患,脊椎・脊髄疾患が,他の3疾患に比して多か. った.疾患別年10日以上欠席者の出現率を表23,図43−1,に示した.脊椎・脊. 髄疾患が他の疾患に比して高値を示した.また,3校の疾患別年間欠席分布を 図43−2,図43−3,図43−4,図43−5,図43−6,に示した.. 一26一.
(32) 1.脳性麻痺の欠席状況 H校の脳性麻痺(57名)の年間総欠席日数は320日で,1人あたりの年平均欠 席日数は5.6日(SD=5.9)であった. D校の脳性麻痺(27名)の年間総欠席日数. は159日で,1人あたりの年平均欠席日数は5.9日(SDニ5.8)であった.1校の. 脳性麻痺(86名)の年間総欠席日数は789日で,1人あたりの年平均欠席日数は 9.2日(SD・9,5)であった. H校, D校,1校の,脳性麻痺の欠席状況を度数分. 布にして,図44−1,図44−2,図44−3,に示した.また,3校の脳性麻痺全員 の欠席状況を,度数分布にして,図44−4,に示した。年間欠席日数がユ∼3日 の者が,H校36.9%, D校37.0%,1校23.3%で,3校とも最も多かった.. H校,D校は,他の欠席分布に比して,年間欠席日数が1∼3日の者が,突出 して多く,また,1校では,年間欠席日数が1∼3日の者が,1番多かったが, 年間欠席日数が,4∼6日19.8%,7∼9日19.8%,10∼14日ユ6.3%に比し てその差は少なく,年間欠席日数が1週間∼2週間の者が36.1%存在し,H校,. D校に比してその割合が高かった.年間欠席日数が2週間以上の生徒は,H校. 6名10.3%,D校4名14.7%,1校14名16.1%であった.年間欠席日数が 30日以上の生徒は,H校, D校にはなく,1校には4名4.7%存在していた. 3校の脳性麻痺全員の欠席状況は,年間欠席日数:が1∼3日の者が,30.0%で. 最も多く,次いで4.∼6日17.1%,7∼9日15.9%,10∼14日12.9%の順で あった.. H校,D校,1校の,脳性麻痺の月別欠席状況を,図44−5,図44−6, 図44−7,に示した.H校では,2月と3月に欠席者が多かった. D校では, H. 校と同様に2月と3月に欠席者が多く54.7%をしめていた.また,4月の欠席 者数も他の2校に比して多かった.1校では,5月と11月に欠席者が多かった.. 1学期に欠席者の多かった月は,H校とD校は4月,1校は5月であった.2 −27一.
(33) 学期に欠席者の多かった月は,H校とD校は10月,1校は11月であった.3学 期に欠席者の多かった月は,H校とD校は2月,1校は1月であった. 2.C:P以外の脳性疾患の欠席状況. H校のCP以外の脳性疾患(17名)の年間総欠席日数は179日で,1人あたり の年平均欠席日数は10.3日(SDニ17.7)であった. D校のCP以外の脳性疾患. (12名)の年間総欠席日数は65日で,1人あたりの年平均欠席日数は,5.4日 (SD=6.1)であった.1校のCP以外の脳性疾患(21名)の年間総欠席日数は・ 258日で,1人あたりの年平均欠席日数は12.3日(SD=12.9)であった. H校,. D校,1校の,CP以外の脳性疾患の欠席状況を度数分布にして,図45−1, 図45一一2,図45−3,に示した.また,3校のCP以外の脳性疾患全員の欠席状 況を,度数分布にして,図45−4,に示した.H:校では,年間欠席日数0の者が 41.1%をしめ,次いで年間欠席日数7∼9日の者が23.5%であった.D校では,. 年間欠席日数1∼3日の者が,33.3%で一番多かった.1校では,年間欠席日. 数4∼6日の者が28。5%をしめ,次いで1∼3日の者が19.0%であった.3 校の,CP以外の脳性疾患全員の欠席分布では,年間欠席日数が0の者と,. 1∼3日の者が,ともに20.0%で一番多く,次いで4∼6日の者16.0%, 7∼9日の者14.0%の順であった.. H校,D校,1校の,CP以外の脳性疾患の月別欠席状況を,図45−5, 図45−6,図45−7,に示した.欠席者数の一番多い月は,H校では10月19.6%,. D校では,2月35.4%,1校では,11月15.9%であった.1学期に欠席者の. 最も多い月は,H校とD校は5月,1校は6月であった.2学期に欠席者の最 も多い月は,H校とD校は10月,1校は11月であった.3学期に欠席者の最も. 多い月は,H校とD校は2月,1校は1月であった. 一28一.
(34) 3.脊椎・脊髄疾患の欠席状況. H校の脊椎・脊髄疾患(5名)の年間総欠席日数は41日で,1人あたりの年平 均欠席日数は,8.2日(SD=9.0)であった. D校の脊椎・脊髄疾患(8名)の年. 間総欠席日数は,114日で,1人あたりの年平均欠席日数は14.3日(SD=15・5) であった. 1校の脊椎・脊髄疾患(11名)’の年間総欠席日数は212日で,1人あ たりの年平均欠席日数は19.3日(SD=20.3)であった. H校, D校,1校の, C. P以外の脳性疾患の欠席状況を度数分布にして,図46−1,図46・・2,図46−3,. に示した.また,3校のCP以外の脳性疾患全員の欠席状況を,度数分布にし て,図46−4に示した.年間欠席日数が20日以上の者が,B:校20.0%, D校. 25.0%,1校36.3%であった.3校の脊椎・脊髄疾患全員の欠席分布では,年. 間欠席日数がIO∼14日の者25.0%が1番多く,次いで1∼3回忌者20.8%, 4∼6日の者と30日以上の者16.6%の順であった. H校,D校, 1校の,脊椎・脊髄疾患の月別欠席状況を,図46−5,図46−6,. 図46−7,に示した.欠席者数の一番多い月は,H校では3月31.7%, D校は. 2月25.4%,1校は4月16.0%であった.1学期に欠席者の最も多い月は,. H校は6月,D校は5月,1校は4月であった.2学期に欠席者の最も多い月 は,H校は11月, D校は10月と11月,1校は12月であった.3学期に欠席者の 最も多い月は,H校は3月, D校は2月,工校は1月であった.. 4.関節・骨系疾患の欠席状況. H校の筋・関節・骨系疾患(10名)の年間総欠席日数は84日で,1人あたりの 年平均欠席日数は8.4日(SDニ15,3)であった.・D校の筋・関節・骨系疾患(4名). の年間総欠席日数は46日で,1人あたりの年平均欠席日数は11.5日(SDニ7.9). 一29一.
(35) であった.1校の筋・関節・骨系疾患(5名)の年間総欠席日数は40日で,1人 あたりの年平均欠席日数は8.5日(SD・4.5)であった. H校, D校,1校の,関. 節・骨系疾患の欠席状況を度数分布にして,図47−1,図47−2,図47−3,に示. した.また,3校の関節・骨系疾患全員の欠席分布を,図47−4に示した.H校. では,年間欠席日数0の者と,4∼6の者が各々30.0%をしめていた.D校で は,年間欠席日数7∼9日の者と,15∼1’9日の者が各々50%をしめていた.D. 校では,年間欠席日数7∼9日の者が60%をしめていた.3校のCP以外の脳 性疾患全員の欠席分布では,年間欠席日数7∼9日の者が一番多く,26.3%を しめていた.. H校,D校, 1校の,関節・骨系疾患の月別欠席状況を,図47−5,図47−6,. 図47−7,に示した.欠席者数の多い月は,H校では7月22.6%, D校は4月. 30.4%と5月28.3%,1校は8月27.5%と9月20.0%であった.1学期に欠 席者の最も多い月は,H:校は7月, D校は4月,1校は5月であった.2学期 に欠席者の最も多い月は,H校は12月, D校と1校は8月であった.3学期に 欠席者の最も多い月は,H校とD校は2月, 1校は1月であった.. 5.他の疾患の欠席状況 H校の他の疾患・(8.名)の年間緯欠席日数は75日で・1人あたりの年平均欠 席日数は9.4日(SD=8.6)であった. D校の他の疾患(8名)の年間総欠席日数. は25日で,1人あたりの年平均欠席日数は3.8日(SD=4.0)であった.1校の他. の疾患(4名)の年間総欠席日数は33日で,1人あたりの年平均欠席日数は, 8.3日(SD=4。1)であった. H校, D校,1校の,他の疾患の欠席状況を度数分. 布にして,図48−1,図48−2,図48−3,に示した.また,3校(H,D,1)の他の. 疾患全員の欠席状況を,度数分布にして,図48−4,に示した.H校とD校では 一 30 一一.
(36) 年間欠席日数1∼3の者が一番多く,H校37.5%, D校50.0%であった.. 1校は,年間欠席日数7∼9の者が一番多く,50.0%をしめていた.H校, D 校,1校の,他の疾患の月別欠席状況を,図48−5,図48−6,図48−7,に示し た.欠席者数の多い月は,H校では10月25.3%と1月28.0%, D校は1月 44.0%,1校は10月39.4%であった.3校とも1学期については,年間欠席者. 数が10%を上回る月はなつかった.2学期に欠席者の最も多かった月は,H校 と1校は10月,D校は年間欠席者数の月別分布割合が5%を上回る月はなつか. った.3学期に欠席者の最も多かった月は,H校とD校は1月,1校は年間欠 席者数の月別分布割合が7%を上回る月はなつかった.. 第2節 全寮制肢体不自由養護学校における生徒の受診状況 全寮制肢体不自由養護学校では,寮や学校で生徒に病気や怪我が発生した場 合に,病院等への受診は学校の管理下で行っている.この受診状況も,生徒の. 健康問題を探る重要な手がかりである.H校, D校,1校の1990年度の,生徒 個々の受診状況(受診月日曜日,受診時間帯,受診科,受診回数)を調査し,. 3校の生徒の受診実態を明らかにし,学校別,月別,曜日別,疾患別に,比較 検討した.. 1.学校別にみた生徒の受診状況. H校,D校, 1校3校の,学校管理下における生徒の年間受診延べ人数を, 表24,に示した.1990年度の受診者数は,年間延べ人数で,643名(H校),. 771名(D校),596名(1校)であった.生徒1人あたりの年平均受診回数は, 一31一.
(37) H校(6.6回),D校(13.1回),1校(4.7回)で, D校の生徒1人あたりの 年平均受診回数が,他の2校に比して2倍以上の高値を示した.. 各学校別に男女別年平均受診回数を,図49,に示した.D校は,男女とも他 の2校に比して,生徒1人あたりの年平均受診回数が高値を示し,男子では,. H校の2倍,1校の3.7倍,女子では,H校の2.2倍,1校の2.0倍であった. 学校管理下の年間受診回数の分布状況を,表25,に示した.H校では,年間 受診回数1∼3回の者(26.8%)が1番多く,次いで,4∼6回の者(22.7%),. 7∼9回忌者(15.5%)の順であつった.D校では,年間受診回数4∼6回の 者(25.4%)が最も多く,7∼9回忌者(16.9%)と,10∼14回の者(16.9%). がそれに次いで多かった.1回忌は,年間受診回数ユ∼3回の者(36.2%)が 最も多く,次いで,4∼6回の者(25.2%),0回の者(16.5%)の順であつ. った.以上の年間受診回数の分布状況から,D校の生徒は,他の2校の生徒に 比して年間受診回数が多く,特に,年間受診回数30回以上の者の出現率では, 8.5%の高値(H校1.0%,1校0.8%)を示した.. また,受診回数の分布を,図50,に示した.年間受診回数0の者が,H校に は13.4%,1校では16.5%存在したが,D校には存在しなかった.一方,年 間受診回数が10回以上の者の分布を見ると,H校9.2%, D校44.1%,. 1校13.5%であり,D校は, H校の4.8倍,1校の3.3倍であり, H校と1校 に比して受診回数の多い生徒の割合が高かった.. 3校各々の受診科別年間延べ受診者数を,表26,に示した.受診者の多かっ た順に上位5受診科をあげると,H校では,内科,整形外科,歯科,眼科,皮 膚科の順であった。D校では,脳神経科,内科,歯科,整形外科,皮膚科の順 であった.1校では,内科,耳鼻科,整形外科,外科,泌尿器科の順であった.. 年間総受診者数に対する泣別年間受診者数の割合を,図51に示した.H校と 1校では,内科受診者の割合が,他科受診者に比して高値を示した. (H校 一32一.
(38) 54.4%,1校32.6%) D校では,脳神経科受診者(18.3%),歯科受診者 (15.7%)が,他の2校に比して高値を示し,内科受診者は,17.1%であった.. II.学期別受診状況. 1. 1学期の受診状況. 1学期の受診科別の受診者分布を,図52−1,に示した.H校では,内科受診 者の割合が突出して高かった.D校については,歯科と脳神経科受診者の割合 が,他科受診者に比して高かった.1校では,内科受診者の割合が他科受診者 に比して高かった.. 2.2学期の受診状況 2学期の受診科別の受診者分布を,図52−2,に示した.H校では,内科受診 者の割合が突出して高く,次いで整形外科受診者の割合が高かった.D校では, 脳神経科受診者の割合が高かった.工校では,内科受診者の割合に次いで,耳 鼻科受診者の割合も高かった.. 3.3学期の受診状況 3学期の受診温品の受診者分布を,図52−3,に示した.H校では,整形外科 受診者の割合が最も高く,次いで歯科受診者,内科受診者の順であった.D校 では,内科受診者の割合が最も高く,次いで脳神経科受診者,皮膚科受診者の. 順であった.1校では,内科受診者の割合が最も高く,次いで耳鼻科受診者の 一 33 一一.
(39) 割合も高かった.. III.月別受診状況. H校,D校, 1校の,1990年度の月別受診状況を,表27−1,表 27−2,. 表27−3,に示した.3校の月別受診者数を,表28,に示した.また,年間総 受診者数の月別分布を,図53,に示した.受診者の最も多い月は,6月(H校),. 7月(D校),5月(1校)であり,全て1学期であった.3校に共通する傾 向として,年間を通じて受診者が集中する時期が2回(1回目は,5月∼6月 で,2回目は, 9月∼1ユ月)あった.. 1.4月の受診状況 4月の受診紙誌の受診者分布を,図54−1,に示した.H校では,内科受診者 (73.7%),D校では,脳神経科受診者(40.0%)の割合が高く,1校では, 特に受診者の集中した受診科は無かった.. 2.5月の受診状況 5月の受診科別の受診者分布を,図54−2,に示した.3校とも内科受診者の 割合が高く,H校(80.4%),D校(26.3%),1校(48.4%)であった.. 3.6月の受診状況 6月の受診科別の受診者分布を,図54−3,に示した.H校では,内科受診者 ・一 34 一.
(40) (50.8%)が,D校では,歯科受診者(33.7%)の割合が高く,1校では,特 に受診者の集中した受診科は無かった.. 4.7月の受診状況 7月の受診面角の受診者分布を,図54−4,に示した.H校では,内科受診者 (70.6%),D校では,歯科受診者(43.0%), 1校では,整形外科受診者 (30.6%)の割合が高かった.. 5.8月の受診状況 8月の受診科別の受診者分布を,図54−5,に示した.D校,1校とも,受診 者数が少なく,特に受診者の集中した受診科は無かった.. 6.9月の受診状況 9月の受診科別の受診者分布を,図54−6,に示した.H校では,内科受診者 (50.0%)と整形外科受診者(35.2%),D校では,歯科受診者(28.4%)と. 脳神経科(18.2%),1校では,内科受診者(37.5%)と,耳鼻科受診者 (25.0%)の割合が高かった.. 7.10月の受診状況 10月の受診科別の受診者分布を,図54−7,に示した.H校では,内科受診者 (64・3%)が突出して多く,D校と1校には,特に受診者の集中した受診科は 一35一.
(41) 無かった.. 8.11月の受診状況. 11月の受診訣別の受診者分布を,図54−8,に示した.内科受診者の割合が,. H校(50.9%)と,1校(50.7%)で高く,また,H校の整形外科受診者 (32.7%)と,D校の脳神経科受診者(27.3%)の割合も高かった.. 9.12月の受診状況. 12月の受診紙誌の受診者分布を,図54−9,に示した.H校の内科受診者の割 合(72.0%)が突出して高く,次いで高値を示したのが,1校の内科受診者の 割合(38,5%)であった.. 10.1月の受診状況 1月の受診科別の受診者分布を,図54−10,に示した.受診者の割合が高か. った受診科は,内科(1校43.3%),整形外科(H校44.0%),歯科(H校 28.0%),脳神経科(D校26.7%)であった.. 11.2月の受診状況 2月の受診訣別の受診者分布を,図54−11,に示した.H校では,整形外科 受診者(40.0%)の割合が高かった.3校に共通して,内科受診者(H校 32.0%,D校28.1%,1校30.8%)の割合が,他科受診者に比して高かった. 一36一.
(42) 12.3月の受診状況 3月の受診科別の受診者分布を,図54−12,に示した.H校では,歯科と眼 科受診者の割合が高く,D校と1校は,内科受診者の割合が高かった.. IV.曜EI別受診状況. H校,D校, 1校の年間総受診者数の曜日別分布を,図55,に示した. H校 では,月曜から土曜日のうち,月曜日と金曜日に受診する者の割合が,他の曜 日に比して高く,土曜日に受診する者の割合は低かった.D校では,火曜日と 木曜日に受診する者の割合が高く,金曜日に受診する者の割合は低かった・ま た,土曜日の受診者の割合は,H校(6.5%)と1校(4.5%)に比して14.4%. の高値を示した.1校では,火曜日に受診する者の割合が33。7%で最も高く, 土曜日に受診する者の割合は低かった.. V.受診時間帯別受診状況. H校,D校, 1校の年間総受診者の受診時間帯別分布を,図56,に示した. 午前中に受診した者の割合が最も高かったのは,D校(46.6%)であった.他. の2校については,H校(30.0%),1校(23.5%)であった.午後に受診し た者の割合は,3校とも他の時間帯の受診者の割合に比して低く,H校は0.8%. D校20.9%,1校は20.8%であった.放課後に受診した者の割合が高かった のは,H校69.2%と,1校55.7%で, D校は32.6%であった.. 一37一.
(43) VI.疾患別受診状況. H校,D校, 1校の,疾患雨受診科別年間受診者延べ人数を,表29,に示し,. 疾患別受診科別年間平均受診回数を,表30に示した.また,疾患別年平均1 人あたりの受診回数を,図57に,受診科別1人あたりの年平均受診回数を, 図58に示した.生徒1人あたりの年間総受診回数の平均は,H校(6,6回), D校(13.1回),1校(4.7回)であった.疾患別1人あたりの年平均受診回数. では,脳性麻痺の受診回数が他に比して少なかった.生徒1人あたりの受診回. 数が,年2回以上の受診科は,内科(H校3.6回,D校2.2回),歯科(D校 2.1回),脳神経科(D校2.4回)であった.. 1.脳性麻痺の受診状況. H校,D校, 1校の,脳性麻痺の受診科別受診状況を,図59に示した.年 間受診者数が20.0%以上の受診科は,内科(H校50.2%,D校25.6%,1校 36.3%),耳鼻科(1校24.0%)であった.. 1人あたりの受診科別心平均受診回数を,図60に示した.生徒1人あたり の受診回数が,年2回以上の受診科は,内科(H校2.8回,D校2.3回)のみで あった.. 2.脳性麻痺以外の脳性疾患の受診状況. H校,D校, 1校の,脳性麻痺以外の脳性疾患の受診状況を,図61に示し た.年間受診者数が20.0%以上の受診科は,内科(H校44.7%,1校27.1%),. 外科・整形(H校34.0%,H校24.0%),脳神経科(D校47.1%)であった. 一38一.
(44) 1人あたりの受診科三年平均受診回数を,図62に示した.生徒1人あたり の受診回数が,年2回以上の受診科は,内科(H校2.7回,D校2.5回), 外科・整形(H校2.1回),歯科(D校2.2回),脳神経科(D校7.4回)であ った.. 3.脊椎・脊髄疾患の受診状況. H校,D校, 1校の,脊椎・脊髄疾患の受診状況を,図63に示した.年間受 診者数が20.0%以上の受診科は,内科(H校84.1%),外科・整形(1校 26.9%),泌尿器科(D校46.4%,1校41.8%)であった.. 1人あたりの受診科別年平均受診回数を,図64に示した.生徒1人あたり の受診回数:が,年2回以上の受診科は,内科(H校・1 3.8回),外科・整形. (H校2.4回,D校3.1回),皮膚科(D校2.4回),泌尿器科(D校8.0回, 1校2.5回)であった.. 4.関節・骨系疾患の受診状況. H校,D校,工臨の,関節・山系疾患の受診状況を,図65に示した.年間受 診者数が20.0%以上の受診科は,内科(H校54.2%),外科・整形(H校. 33.9%,D校32.7%,1校26.9%),歯科(D校24.5%),耳鼻科(D校 26.5%),泌尿器科(1校41.8%)であった.. 1人あたりの受診科別年平均受診回数を,図66に示した.生徒1人あたり の受診回数が,年2回以上の受診科は,内科(H校3.2回〉,外科・整形(H校 2.0回,D校4.0回,1校3.6回),歯科(D校3.0回),耳鼻科(D校3.3回), 泌尿器科(1校5.6回)であった.. 一39一.
(45) 5.他の疾患の受診状況. H校,D校, 1校の,他の疾患の受診状況を,図67に示した.年間受診者 数が20.0%以上の受診科は,内科(H校,1校),外科・整形(H校),耳鼻 科(D校〉であった.. 1人あたりの受診科別年平均受診回数を,図68に示した.生徒1人あたり の受診回数が,年2回以上の受診科は,内科(H校,D校,1校),外科・整形 (H校),歯科(D校),耳鼻科凶p校),皮膚科(D校)であった.. 第三節 全寮制肢体不自由養護学校における生徒の保健室利用状況. 生徒の保健室利用状況は,学校生活における生徒の健康実態を反映したもの としてみる事ができる.H校, D校,1校の,1990年度の保健室利用者(学校 保健日誌に記載された)全員について,その実態を明らかにするために調査を した.3校の生徒個々の,保健室来室主訴状況について,学校別,学期別,月 別,曜日別,時間別,疾患別に,その実態を明かにした.. 1.学校別にみた生徒の保健室利用状況. H校,D校, 1校3校の,生徒の保健室利用者年間延べ人数を,表31に示 した.1990年度の保健室利用者数は,年間延べ人数で,1769名(H校),443名 (D校),991名(1校)であった.生徒1人あたりの年平均保健室利用回数は, H校(18.2回),D校(7.5回),1校(7.8回)で, H校の生徒1人あたりの. 年平均保健室利用回数が,他の2校に比して2倍以上の高値を示した. 一40一.
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