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国民年金の給付の体系
老齢に関する給付
老 齢 支給要件 老齢基礎年金 ①保険料納付済期間又は保険料免除期間(学生納付特例及び若年者納付猶予によ り納付することを要しないものとされた保険料に係るものを除く)を有する者 であること ②65 歳に達していること ③受給資格期間を満たしていること(主なものは,次のとおり) (イ) 保険料納付済期間,保険料免除期間,合算対象期間を合算した期間が 25 年 (昭和5 年 4 月 1 日以前生まれの者は 21 年~ 24 年)以上 (ロ) 昭和 31 年 4 月 1 日以前に生まれた者であって,被用者年金各法の加入期間 が単独で又は合算して20 年(昭和 27 年 4 月 1 日以前生まれ)~ 24 年以上 (ハ) 昭和26 年 4 月 1 日以前に生まれた者であって,40 歳(女子,坑内員,船員 は35 歳)以後の厚生年金保険の被保険者期間が 15 年(昭和 22 年 4 月 1 日 以前生まれ)~19 年以上 付加年金 ①付加保険料に係る保険料納付済期間を有する者であること ②老齢基礎年金の受給権を有していること障害に関する給付
障 害 支給要件 障害基礎年金 ①初診日において,(イ)被保険者であるか又は(ロ)被保険者であった者であって,日 (法 30 条の本 本国内に住所を有する60 歳以上 65 歳未満の者であること 来 の 障 害 基 礎 ②初診日の前日において初診日の属する月の前々月までに被保険者期間がある場 年金) 合は,一定の保険料納付要件を満たしていること ③障害認定日において,障害等級〔1 級及び 2 級〕に該当する程度の障害の状態にあ ること死亡に関する給付
死 亡 支給要件 遺族基礎年金 ①(イ)被保険者,(ロ)被保険者であった者であって,日本国内に住所を有する 60 歳 以上 65 歳未満の者,(ハ)老齢基礎年金の受給権者,(ニ)老齢基礎年金の受給資格 期間を満たしている者のいずれかに該当する者が死亡したこと②前記①(イ)及び(ロ)の場合,死亡日の前日において死亡日の属する月の前々月まで に被保険者期間があるときは,一定の保険料納付要件を満たしている こと ③(イ)配偶者については,被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時その者に よって生計を維持し,かつ,次の(ロ)の要件に該当する子と生計を同じくするこ と,(ロ)子については,18 歳の年度末までの間にあるか,又は 20 歳未満であっ て障害等級に該当する障害の状態にあり,かつ,現に婚姻をしていないこと 寡婦年金 ①死亡日の前日において死亡日の属する月の前月までの第 1 号被保険者としての 被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が 25 年(期間短縮の特例あり)以上ある夫(保険料納付済期間又は学生納付特例及び 若年者納付猶予に係る期間以外の保険料免除期間を有する夫に限る。)が死亡し たこと ②死亡した夫が障害基礎年金の受給権者でなかったこと,又は老齢基礎年金の支 給を受けていなかったこと ③夫の死亡当時,夫によって生計を維持していた 65 歳未満の妻について,夫との 婚姻関係が10 年以上継続していたこと 死亡一時金 ①死亡日の前日において死亡日の属する月の前月までの第 1 号被保険者としての 被保険者期間に係る保険料納付済期間の月数,保険料 4 分の 1 免除期間の月数 の4 分の 3 に相当する月数,保険料半額免除期間の月数の 2 分の 1 に相当する 月数及び保険料 4 分の 3 免除期間の月数の 4 分の 1 に相当する月数を合算した 月数が36 月以上ある者が死亡したこと ②死亡した者が老齢基礎年金又は障害基礎年金の支給を受けていなかったこと ③原則として,遺族基礎年金を受給できる遺族がいないこと
脱退に関する給付
脱 退 支給要件 脱退一時金 ①請求の日の前日において請求の日の属する月の前月までの第 1 号被保険者とし ての被保険者期間に係る保険料納付済期間の月数,保険料 4 分の 1 免除期間の 月数の 4 分の 3 に相当する月数,保険料半額免除期間の月数の 2 分の 1 に相当 する月数及び保険料 4 分の 3 免除期間の月数の 4 分の 1 に相当する月数を合算 した月数が 6 月以上ある日本国籍を有しない者(被保険者でない者に限る)で あること ②老齢基礎年金の受給資格期間を満たしていないこと ③障害基礎年金等の受給権を有したことがないこと ④最後に被保険者の資格を喪失した日から起算して 2 年(同日において,日本国 内に住所を有していた者は帰国後2 年)以内に請求すること国民年金の給付の種類
この法律による給付(以下単に「給付」という。)は,次のとおりとする。 1 老齢基礎年金 2 障害基礎年金 3 遺族基礎年金 4 付加年金,寡婦年金及び死亡一時金 国民年金法による給付は,法本則においては,「老齢基礎年金,障害基礎年金, 遺族基礎年金並びに付加年金,寡婦年金及び死亡一時金」の 6 種類が定められてい る。また,法附則において,「脱退一時金」,「特別一時金」,「老齢年金」が定めら れている。 「付加年金,寡婦年金及び死亡一時金」は,第 1 号被保険者としての被保険者期間 を対象とした独自給付である。旧法と新法の給付の関係
昭和 61 年 4 月 1 日前までに年金の受給権が発生した者については,原則として, 引き続き旧法による年金給付が支給され,昭和 61 年 4 月 1 日以後に受給権が発生 した者については,新法による年金給付が支給される。 保険事故 旧 法 新 法 S.36.4 S.61.3 S.61.4 現在 老 齢 ① 老齢年金 ① 老齢基礎年金 ② 通算老齢年金 ② 老齢福祉年金 ※3 ③ 老齢福祉年金 ③ 付加年金 ④ 付加年金 障 害 ⑤ 障害年金 ④ 障害基礎年金 ⑥ 障害福祉年金 ※1 死 亡 ⑦ 母子年金 ⑤ 遺族基礎年金 ⑧ 準母子年金 ⑥ 寡婦年金 ⑨ 遺児年金 ⑦ 死亡一時金 ⑩ 寡婦年金 ⑪ 死亡一時金 ⑫ 母子福祉年金 ※2 ⑬ 準母子福祉年金 ※2※ 1:昭和 61 年 3 月 31 日において「障害福祉年金」の受給権のある者が,昭和 61 年 4 月 1 日に,障害基礎年金に該当する障害の状態にあるときは,これを裁定替えして「障害基礎 年金」を支給することとされた。 ※ 2:昭和 61 年 3 月 31 日において「母子福祉年金・準母子福祉年金」の受給権者であっ た者については,昭和 61 年 4 月 1 日に,これらを裁定替えして「遺族基礎年金」を支給 することとされた。これに対し,「母子年金・準母子年金」は,昭和 61 年 4 月 1 日以後 も裁定替えされず,引き続き「母子年金・準母子年金」として支給されている。 ※ 3:老齢福祉年金は,老齢基礎年金に裁定替えされずに,現在も,老齢福祉年金として, 引き続き支給されている。
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老齢基礎年金は,「大正 15 年 4 月 2 日以後」に生まれた者(旧制度の老齢・退職 給付の受給権者を除く。)が支給対象者となる。2
障害基礎年金は,「障害認定日」が昭和 61 年 4 月 1 日以後である者(福祉年金を 除く。)が支給対象者となる。3
遺族基礎年金は,「死亡日」が昭和 61 年 4 月 1 日以後である者(福祉年金を除く。) が支給対象者となる。2
管 掌
1. 管 掌 国民年金の保険者は,「政府」である。 2. 共済組合等による事務の実施 国民年金事業の事務の一部は,政令の定めるところにより,「共済組合等」に行 わせることができる。 ① 法律によって組織された共済組合(以下「共済組合」という) ② 国家公務員共済組合連合会 「共済組合等」 ③ 全国市町村職員共済組合連合会 ④ 地方公務員共済組合連合会 ⑤ 日本私立学校振興・共済事業団 3. 市町村長による事務の実施 国民年金事業の事務の一部は,政令の定めるところにより,「市町村長」が行う こととすることができる。1
第 1 号被保険者としての被保険者期間のみを有する者に支給する老齢基礎年金に 係る裁定請求の受理等の事務は,「市町村長」が行うこととされている。2
共済組合の組合員又は私立学校教職員共済制度の加入者であった期間のみを有す る者に係る老齢基礎年金及び遺族基礎年金の裁定請求の受理及びその請求に係る事 実についての審査に関する事務は,「共済組合又は日本私立学校振興・共済事業団」 が行う。3
共済組合の組合員又は私立学校教職員共済制度の加入者であった間に初診日があ る者に係る障害基礎年金の裁定請求の受理及びその請求に係る事実についての審査 に関する事務は,「共済組合又は日本私立学校振興・共済事業団」が行う。4
国民年金における届書等の受理及び審査等に関する事務の一部は,「第 1 号法定 受託事務」として市町村長が行うこととすることができるとされている(機関委任 事務(現在は廃止)ではない)。《 参考:市町村長が処理する主な事務 》 ① 厚生労働大臣に対して行うべき「申出書,申請書,請求書」の「受理」,「その事実についての 審査」に関する事務 (イ)任意脱退の承認の申請 (ロ)任意加入被保険者及び特例による任意加入被保険者の資格取得・喪失の申出 (ハ)任意加入被保険者及び特例による任意加入被保険者の口座振替納付等の申出(その事実の審査 に関する事務を除く) (ニ)付加保険料を納付することの申出,納付しなくなることの申出 等 ② 次の給付を受ける権利の裁定の「請求の受理」,「その請求に係る事実についての審査」に関す る事務 (イ)第 1 号被保険者(任意加入被保険者,特例による任意加入被保険者及び旧法による被保険者 を含む。以下同じ)としての被保険者期間のみを有する者(被用者年金各法に規定する離婚時み なし被保険者期間等を有する者を除く)に支給する老齢基礎年金 (ロ)第 1 号被保険者であった間に初診日がある傷病又は日本国内に住所を有する 60 歳以上 65 歳未 満の間に初診日がある傷病による障害に係る障害基礎年金 (ハ)20 歳前の傷病による障害に係る障害基礎年金 (ニ)第 1 号被保険者の死亡に係る遺族基礎年金(同一の支給事由による遺族厚生年金等を有するこ ととなる者に係るものを除く。) (ホ)寡婦年金 (ヘ)死亡一時金 (ト)特別一時金 等 ③ 未支給の年金を受ける権利の裁定の「請求の受理」,「その請求に係る事実についての審査」に 関する事務 (イ)遺族基礎年金(同一の支給事由による遺族厚生年金等の受給権を有することとなる者に係るも のを除く) (ロ)寡婦年金 等 ④ 旧国民年金法の給付等に関する事務(老齢福祉年金に係るものに限る)
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用語の定義
被用者年金各法
「被用者年金各法」とは,①厚生年金保険法,②国家公務員共済組合法,③地方 公務員等共済組合法,④私立学校教職員共済法をいう。被用者年金保険者・年金保険者たる共済組合等
1. 被用者年金保険者 「被用者年金保険者」とは,①厚生年金保険の管掌者たる政府又は②年金保険者 たる共済組合等をいう。 ※:基礎年金の給付に係る費用のうち,各被用者年金制度の被保険者等とその被扶 養配偶者に係る分の費用負担は,各被用者年金制度が負担する基礎年金拠出金に よって賄われる。この基礎年金拠出金の納付主体として「被用者年金保険者」が 定義されている。 2. 年金保険者たる共済組合等 「年金保険者たる共済組合等」とは,国家公務員共済組合連合会,地方公務員共 済組合連合会又は日本私立学校振興・共済事業団をいう。 《「被用者年金保険者」,「共済組合等」,「年金保険者たる共済組合等」の関係 》 厚生年金保険の管掌者たる政府 国家公務員共済組合連合会 基礎年金拠出金 被用者年金保険者 年金保険者たる共済組合等 地方公務員共済組合連合会 の納付主体 日本私立学校振興・共済事業団 法律によって組織された共済 国家公務員共済組合法に基づく各共済組合 組合 地方公務員等共済組合法に基づく各共済組合 全国市町村職員共済組合連合会 共済組合等 国家公務員共済組合連合会 地方公務員共済組合連合会 年金保険者たる 日本私立学校振興・共済事業団 共済組合等「全国市町村職員共済組合連合会」は,年金保険者たる共済組合等には含まれな い。
保険料納付済期間
「保険料納付済期間」とは,第 1 号被保険者としての被保険者期間のうち納付さ れた保険料(※)に係るもの,第 2 号被保険者としての被保険者期間及び第 3 号被 保険者としての被保険者期間を合算した期間をいう。 ※:ここでいう納付された保険料とは,督促及び滞納処分の規定により徴収された 保険料は含まれるが,4 分の 3 免除,半額免除,4 分の 1 免除(「一部申請免除」 という。)の規定によりその一部の額につき納付することを要しないものとされ た保険料につきその残余の額が納付又は徴収されたものは除かれる。1
「一部申請免除」の規定により納付すべき保険料の一部の額(残余の額)が納付 又は徴収された期間は,「保険料納付済期間」ではない。これらの期間は,「保険料 免除期間(保険料 4 分の 3 免除期間,保険料半額免除期間及び保険料 4 分の 1 免除 期間)」となる。2
国民年金法 5 条の定義において,第 2 号被保険者としての被保険者期間は,「20 歳前の期間又は 60 歳以後の期間」を含めて,保険料納付済期間に算入される。3
障害基礎年金や遺族基礎年金の保険料納付要件をみる場合,第 2 号被保険者であ った期間があるときは,20 歳前の期間又は 60 歳以後の期間を含めて,「保険料納 付済期間」として扱われる。4
任意加入被保険者及び特例による任意加入被保険者としての被保険者期間は,保 険料納付済期間の規定の適用については,第 1 号被保険者としての被保険者期間と みなされる。 <半額免除の場合の残余の額> ・半額免除の規定により,その半額につき納付することを要しないものとされた期間 △ △ △ △ △ × × × × ←残余の額 半 免 半 免 半 免 半 免 半 免 半 免 半 免 半 免 半 免 ←納付することを 保険料半額免除期間 未納期間 要しない額 (△=半額につき納付,×=半額につき未納(滞納))保険料免除期間
1. 保険料免除期間 「保険料免除期間」とは,①「保険料全額免除期間」,②「保険料 4 分の 3 免除 期間」,③「保険料半額免除期間」及び④「保険料 4 分の 1 免除期間」の 4 つの免 除期間を合算した期間をいう。 2. 保険料全額免除期間 「保険料全額免除期間」とは,「法定免除」,「全額申請免除」,「学生納付特例」, 「若年者納付猶予」の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係 るもののうち,追納の規定により納付されたものとみなされる保険料に係る被保険 者期間を除いたものを合算した期間をいう。 <保険料の免除を受けた期間と保険料免除期間> ①保険料の免除を受けた期間 ③追納により納付 ▲ ②追納の承認 ④保険料納付済期間 ⑤保険料免除期間 ※:保険料が免除された被保険者期間のうち,「追納の規定により納付されたものとみなさ れる保険料に係る期間(上図③)」は,「保険料免除期間」から除かれる(保険料納付済期 間となる)。3. 保険料一部免除期間(4 分の 3 免除期間,半額免除期間,4 分の 1 免除期間) 「保険料 4 分の 3 免除期間」とは,第 1 号被保険者としての被保険者期間であっ て,4 分の 3 免除の規定によりその 4 分の 3 の額につき納付することを要しないも のとされた保険料に係るもののうち,追納の規定により納付されたものとみなされ る保険料に係る被保険者期間を除いたものを合算した期間をいう。 ※ 1:「一部申請免除に係る保険料免除期間」は,一部申請免除の規定に係る期間の うち,一部免除された保険料の額以外の残余の額につき納付されたものに限られる。 したがって,納付することを要しないものとされた保険料の額以外の残余の額につ いて納付していない場合,その期間は,保険料未納期間(滞納期間)となる。 ※ 2:保険料半額免除期間及び保険料 4 分の 1 免除期間についても,前記の保険料 4 分の 3 免除期間の規定と同様に,半額又は 4 分の 1 の額につき納付することを要し ないものとされた保険料に係るもののうち,追納の規定により納付されたものとみ なされる保険料に係る被保険者期間を除いたものを合算した期間をいう。 <保険料免除期間の整理> 法定免除 保険料全額免除期間 全額申請免除 追納の規定により納 学生納付特例 付されたものとみな 若年者納付猶予 される保険料に係る 保険料4 分の 3 免除期間 4 分の 3 免除 被保険者期間を除く 保険料半額免除期間 半額免除 保険料4 分の 1 免除期間 4 分の 1 免除 昭和 61 年 4 月 1 日前の旧国民年金法の規定による被保険者期間のうち,保険料 の免除を受けた期間についても,「保険料免除期間」となる。 全 額 免 除 一 部 免 除 保 険 料 免 除 期 間