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そ の 百 五 十 長 崎 県 小 浜 温 泉 湯 老 人 ・ 佐 藤 哲 治
1)“旅館国崎” 小浜温泉“うぐいすや旅館”を本シリーズで取り上げたことがあるかもしれない。このへん湯老人のぼけた記憶は曖昧模糊と している。しかし、仮に二度目の小浜温泉紀行であっても宿屋を含めて前回とは内容が異なるし、かって訪れたのは遠い 昔のことなのでご容赦願いたい。湯老人として訪問二度目の小浜温泉の次は長崎市の陽の岬(ひのみさき)温泉を訪ね、最 後は佐賀市のビジネスホテルに泊って、吉野ヶ里(よしのがり)遺跡を見物しようという魂胆である。陽の岬温泉は長崎市の外れ、 野母崎(のもざき)の海沿いにある新興の温泉で、目の前にかの有名な軍艦島が見える。 途中中華料理店があったので早速腹ごしらえだ。何を食べるか迷ったが、ここは長崎県ということで長崎発祥のチャンポンに ビール中瓶で決める。福岡で食べるチャンポンよりうまいように感ずるのは、本場で食べることを意識するせいであろうか。 2)本明川 せき止め、市街地の被害を一層拡大させたと言われる。そのため防災の観点から眼鏡橋は本明川から移設されたのである。 眼鏡橋のある諫早公園の片隅に諫早大水害復興記念碑がひっそり置かれている。碑面を眺め、昔を思い、湯老人暫し黙と う。 小浜(おばま)温泉/“旅館国崎(くにさき)”、0957-74-3500、 〒854-0513 雲仙(うんぜん)市小浜町南本町(みなみほんま ち)10-8 そろそろどこかへ取材??に出かけないと種切れになりそう だ。そんな心配から、世の中が夏休みに入る直前の 7 月中旬、 長崎県と佐賀県に 3 泊 4 日の旅に出た。細々とその日暮らし の湯老人、経費を安くあげるため又もや安直に近場を選んで の温泉行である。都の方々には最近馴染みのない遠方僻地の 温泉ばかりで誠に申し訳ない。湯老人としても箱根あたりの 高級旅館でどんちゃん派手にやりたいのはやまやまなれど、 軍資金の大問題があって心ならずも節約第一でいかざるをえ ない。何卒ご理解のほどを。さて、ひょっとしたら以前に 諫早の眼鏡橋は写真をご覧頂ければ一目瞭然、長崎市の眼鏡橋などと ほとんど違いはない(と思うが)。この眼鏡橋はもともと本明川にかか っていた。ところが昭和 32(1957)年 7 月の諫早豪雨(=諫早大水害)で 当地に甚大な被害が発生、眼鏡橋は河川改修時現在の場所に移設され た。諫早豪雨の際、雲仙岳の北斜面にあたる雲仙市瑞穂町西郷の農林 省 観 測 所 で は 一 日 ( た っ た 24 時 間 で す ぞ ) の 降 水 量 が 何 と 1,109MM.!!!を記録、これは 当時の日本記録である。最近の日本も よく大雨は降るが、24 時間で 1,109MM.などというすさまじい雨量は 聞いたことが ない。こんな雨が降れば大抵の川はたまらず氾濫する に違いない。この激烈な豪雨で本明川が氾濫、市内を土石流が襲い、 諫早市だけで 539 人という多数の死者を出す大惨事となった。江戸時 代に造られた石橋の眼鏡橋はその堅牢さ故に流木や瓦礫をがっちり3)眼鏡橋 歩き疲れて島原鉄道に一駅間だけ乗車、諫早駅に戻る。見れば駅前右手にかなり大きな西友があるではないか。早速西友 の紳士用品売り場に走る。平日の昼間とあって客は勿論、店員の姿もほとんど見かけない。全体的に薄暗い感じがするの は経費節減のため照明が絞られているせいか、商品の数も少な目のようだ。漸く見つけた女店員に、今着ているようなベス トはないか問い質す。最初は首をひねっていた彼女、とうとうベストの小コーナーを見つけてくれた。お値段は嬉しいことに 2,000 円消費税別と断然リーズナブル。生地が薄くぺらぺらしてちょっと頼りないが、ポケットの数は多いし急場の代役には十分であろ う。カーキ色を買って雑物を収納、長年愛用のベストは女店員に処分をお願いし、冥福を祈る。 4) 島原鉄道諫早駅 しかも湯老人を警戒する雰囲気さえある。やがて窓口の係員の手が空いたので、彼女は UNZEN・1,300 と書いたメモを窓口に 差し出す。係員がメモの 1,300 を二本線で消し、1,350 に書き直すと彼女も漸く納得。焦点の 50 円を追加して切符をゲット、 無事雲仙行バスに乗り込むのであった。多分彼女が料金を聞き間違えたのであろう。いずれにせよ怪しき湯老人は全く信用 されなかったようで非常に残念。かよわい女性の外国一人旅、用心するにこしたことはない。ただ彼女はそれほどかよわ い存在には見えなかった。最後バスの車中から笑顔で手を振っていたからまあよしとするか。しかし湯老人は何かと首を 突っ込むおせっかい爺いだ。 小浜温泉には観光協会に登録された宿泊施設が現在 21 軒ある。大半の宿が橘湾に面し眺めがよい。風呂も海景を楽しむ 造りが多く、特に夕日が水平線に沈む光景を売り物にしている。高層の宿が緩やかなカーブを描いて海沿いに立ち並び、所々 から白い湯煙りが立ち昇るさまは海の温泉情緒満点と言える。小浜温泉の温泉街が終わるあたりから左に折れ、山を上っ ていけばやがて雲仙温泉に到達する。 今回湯老人が泊まった“国崎”は雲仙温泉に上る道を通り過ぎ、一歩山側に入った新小浜病院近くの路地にひっそり佇ん でいる。従い、宿から海は全く見えないし、部屋からは宿の前の小道或いは隣の建物を見るばかりである(部屋によっては 中庭でも見えるのかな?)。部屋数は和室 9 室の小さな宿で、洗面と洗浄器付トイレは各部屋についている。湯老人はたまたま 7.5 畳?に踏み込みのある部屋に通されたので一人には十分の広さであった。室内はきれいに清掃されており、豪華な設備 雨が降ったり止んだりの繰り返し、ベストの胸ポケットから諫早のパンフレット を出し入れしていたら、何かの拍子に胸部分の 生地が縦にびりっと 裂けた。30 年以上前に神田のスポーツ用品店で買ったベージュのベスト、 釣りなど夏のアウトドアに使う薄手のポケットがやたら多い奴である。何度も 洗濯を繰り返したので、生地が経年劣化していたのであろう。それに しても長年よくもったものである。飽きもせず?よく仕えてくれたベス トに感謝の念はつきないが、左胸の一部が裂けて生地が垂れ下がって いるのはみっともない。全てのポケットに雑多なものが入っているので ベストを捨てると収納場所に困る。どこかに似たような品を売る店は ないか。 バスターミナルに戻ると小浜温泉行バスまであと 30 分程度、切符を買ってバス を待つ。そこへ体格のよい(グラマーいややや太り気味か?)短パン・バックパック 姿の若い外国人女性がやってきた。アメリカ人であろうか。彼女、長崎県営 バスの切符売場で女性係員に何やら尋ねている。そしてこのターミナルにたっ た 1 台しかない島原鉄道バスの券売機(雲仙温泉や小浜温泉行路線バスに 乗る人はこの券売機で切符を買う)の前に移動、何やら睨めっこして いる。顔をあげて切符売場の方を見るが窓口には 2-3 人の客の姿、仕方 なく彼女はまたもや券売機とじっと睨めっこ。見かねた湯老人、券売機 に近寄り何が問題か聞いて見る。彼女はこれから雲仙温泉に行くようだ が、料金 1,350 円にもかかわらず 1,300 円しか投入していない。それで 雲仙温泉のボタンを押しても切符が出てくるはずがない。追加で 50 円 投入するよう言っても彼女は頑なに応じない。
部屋が一番しっくりくる。尚、本館 9 室に加え、別館として 2 階建ての古民家をリフォームした露天風呂付離れ「やまぼうし」が 2 軒隣にある。こちらは大人数向けで、大人二人からの宿泊となって料金は少々割高である。 5) 日本秘湯を守る会の提灯 6) 目隠しで囲まれた貸切露天 宿泊日: 2014 年 7 月 15 日(火) 宿泊料: 19,158 円 (ビール中 2 本・冷酒 1 本含む。) 温 泉: 小浜温泉の泉質は塩化物泉で源泉温度は約 100 度。一日 15,000 トンが湧出する熱量日本一の温泉と言われる。 “国崎”は敷地内に自家源泉を保有し、地下 100M.から 97 度の湯が毎分 430L.湧出している。泉質は弱アルカリ性の 塩化ナトリウム泉で PH7.9 である。効能は神経痛・筋肉痛・リュウマチ・冷え性・切り傷・やけど・慢性皮膚病・痔など。 “国崎”の風呂は全部で 5 ヶ所、男女別内湯にひのき風呂・石風呂・露天風呂と三つの貸切風呂がある。貸切風呂は空いて いれば宿泊客は自由に入浴可能で、入浴時浴室の鍵をしめれば外部の表示板に入浴中の明りがともる。湯老人はどういう 訳か最初入ったひのき風呂が気に入り、合計 3 回入浴することになった。ひのき風呂は外(多分道路)が見えない造りの 密閉された感覚の浴室で、湯船は無理すれば二人一緒に入れるかといった小さなものである。他の風呂もそんなに大きく はない。 ただ、湯が非常に素晴らしい。今までかなりの塩化物泉(食塩泉)に入浴した経験はあるが、これほど繊細で肌に優しい湯 は初めてである。この湯が本当に塩化物泉かと疑い、ちょっと湯を舐めてみる。確かに塩味だ。塩化物泉は一般的に荒い 湯が多く、短期の入浴で肌の弱い湯老人はすぐ肌荒れを起こしたり、湿疹が出たりした。ところがこの湯につかると肌は あくまで平和で何の異常も発生しない。しかもやや熱めの湯にじっくりつかると体がほぐれ、疲れが実によくとれる。 多分塩分とアルカリ性成分がうまく調和してこれだけ上品な塩化物泉となったのであろう。湯老人の知る限り、東日本にこん な上等の塩化物泉はないと思う。 “国崎”の夕食は部屋食で料理が 3 回に分けて運ばれた。材料はほとん ど地の物で造りや焼き物などの魚は勿論、しゃぶしゃぶの豚肉や野菜も 長崎産のようだ。特別贅沢で美味という訳ではないが、誠実に作られた 体によい食べ物という印象。特筆すべきは個室で食べた朝食、こまごま したおかずがたくさん並びどれもおいしい。これでまともにご飯を食べ たら何杯食べるか分からない。必死に体重を落とそう、いや腹をへこま そうとしている湯老人にとって、この上等な朝食は責め苦以外の何物で もない。 “国崎”はかの「日本秘湯を守る会」の会員宿である。湯老人が本格的に 温泉地巡りを始めた頃、「秘湯を守る会」の会員宿数は現在に比べかなり 少なかった。当時の会長は、確か福島県奥会津にある二股温泉、 “大丸あすなろ荘”のご主人だったと思う。当時二股温泉は余り人に知られていない 奥会津の素朴な温泉で、湯老人が“あすなろ荘”に連泊した時名物の川原の露天風呂は まだ混浴であった。その頃、湯老人はスタンプ帳(今でもあると思うが)を片手に全国の「秘湯 の宿」を訪れたものである。いつごろ湯老人が「秘湯の宿」巡りを止めたのか今やはっきり しないが、温泉がブームになり、秘湯という言葉が一人歩きし、いわゆる秘湯の宿に人が つめかけるようになった頃からであろう。「秘湯を守る会」の会員宿は立派な所が多いこと は事実だが、賑やかさより静けさを好む湯老人は人気の出てきた会員宿から徐々に遠ざか ったのである。 しかし、“国崎”の料金はリーズナブル(二人で泊まって 1 伯 2 食 12,000 円税別位から)で、 接客は誰に対しても分け隔てなく丁寧で申し分ない。更に、後述する如くここの湯は素晴 らしいので、もしこちらに来られる機会があれば“国崎”に宿をとることをおすすめする。 ただし、“国崎”は部屋数が少なく人気があるため混んでいることが多い。予約が取りに くいので早目の手配が必要。
翌朝、小浜の長崎県営バスターミナルまでご主人に送ってもらう。ご主人の話では、“国崎”の湯は 100%源泉掛流し、加温・加水・ 消毒・循環などは一切やっていないそうだ。源泉温度を下げるのに熱交換システムを利用している。一方に源泉タンクを置き、 もう一方に湧水をいれたタンクを設置。湧水タンクの中のパイプに源泉を通して温度を下げる仕組みである。敷地内で湧水が豊富 なためこの方法が実現したが、微妙な温度調節は中々難しいようだ。水道水の利用では経済的に負担が大きいと思われる。 当館はどの風呂も日帰り入浴可能。 7) 看板の向こうが波の湯「茜」 8) 「ほっとふっと105」 9) 小浜温泉街 小浜ターミナルから“国崎”まで戻るのに徒歩できっかり 15 分かかった。小浜温泉は至る所から白い湯煙り(温泉蒸気)が昇り、 空気を熱する。地面も熱を帯びているかのようで、ただでさえ蒸し暑い梅雨時の 7 月中旬、少し早足で歩くと汗だくに なる。長崎行バスに乗るため翌朝小浜ターミナルまで歩くつもりだったがこの暑さではたまらない。宿の車で送ってもらうこと にした。千々石(ちぢわ、雲仙市内で小浜から長崎方向にいった海岸沿いの地域)から“国崎”に働きに来ている若い女性 も、「小浜は千々石に比べ 2-3 度気温が高い」と言う。暑い(暖かい?)小浜温泉は冬がおすすめかもしれない。夏はやっぱり 涼しい山の雲仙温泉に上るべきであろう。 “国崎”でウェルカムの冷茶と水菓子をおいしく頂き、まだ午後 3 時過ぎなの で小浜温泉探訪に出かける。海岸通りに出て温泉街中心部に向かう。まず 最初に目につくのは海際にある海上露天風呂・波の湯「茜」だ。「茜」は橘湾 内の波硝石の上に造られた露天風呂で、満潮時海面との差がたった 20CM. という絶景の共同浴場である。小浜名物の夕日と温泉をじっくり楽しめる し、漁火を眺め、波の音を聞きながらの入浴は格別です。と小浜温泉観光 協会のホームページが宣伝している。入浴料は大人 300 円(旅館の前売り券 200 円)、子供 200 円となっている。尚、小浜温泉には外湯として他に「浜の湯」 「おたっしゃん湯」「よしちょう」があり、前 2 ヶ所は共同浴場、「よしちょ う」は食堂の経営で食事客は入浴料が無料となる。色々事情?もあって、 海と一体化した極上の露天風呂「茜」の入浴は残念ながら又の機会に譲る。 引き続き小浜散歩を継続。 温泉街中心部に入り込んですぐの海岸に今度は何があるのか。次に現れるの は日本一長い足湯、「ほっとふっと 105」である。全長 105M.のこの足湯には 腰掛け足湯、足湯の底に埋め込まれた小石が足裏のつぼを刺激するウォーキング 足湯、更に愛犬と一緒に足湯を楽しめるペット足湯まで揃っている。屋根付き の腰掛け足湯では、10 人弱の人が湯に足を入れ思い思いの格好で寛いでいる。 歩きで 一汗かいた湯老人、「(足湯につかって)暑くないですか」と聞いてみ る。「いやー結構気持ちいいですよ」と若い男の返事。湯老人もつかってみた いが、靴や靴下を脱ぐのも億劫、そのまま防波堤の突端までぶらぶら歩く。 雨はすっかり止んだが海はぱっとしない曇り空の下にある。足湯の長さ 105M. というもののそれほど長さを感じない。足湯は地べたにあって平面的で地味 な存在だからか。屋根のない足湯の部分は単なる溝に見える。 又海岸通りに戻り、やがて長崎県営バス小浜ターミナルに到達する。長崎県営バスと は長崎県交通局の通称で、長崎県でバスを運行する地方公営企業である。長崎 県営バスの事業規模は長崎県最大。ただ、島原市の近辺は島原鉄道バスの領域 で、諫早/小浜温泉や諫早/雲仙温泉の路線バスは同社の営業であることは前述 した通りである。小浜ターミナルと海岸通りを挟んで反対(海)側に小浜温泉観光 協会がある。この観光協会(観光案内所)の前で、世界の有名人が観光客を 歓迎している。もう皆さんお分かりですね。そうです!、ご想像の通りオバマ 大統領がにこやかに皆さんをお迎えするのです。オバマ大統領が誕生した時、 福井県小浜市とここ小浜温泉が大はしゃぎしたニュースを思い出す。しかし、 このオバマ人形、米国の許可はちゃんと取っているのだろうか。
10) オバマさん ■ ■■■■■ M MLLGG CACARRGGOO DIDIGGEESSTT VoVoll.. 440055 ・ ・ 本本紙紙ババッッククナナンンババーーはは、、当当社社ホホーームムペペーージジ (h(httttpp::////wwwwww..mmooll--llooggiissttiiccss..ccoo..jjpp)) でで検検索索、、ごご覧覧ににななれれまますす。。 ・ ・ 掲掲載載内内容容にに関関すするるおお問問合合せせはは、、弊弊社社営営業業担担当当 又又はは ccggoo..iinnffoo@@mmooll--llooggiissttiiccss--ggrroouupp..ccoomm ままででどどううぞぞ。。 ・ ・ 発発行行者者のの許許可可無無ししにに転転載載さされれまますすここととははごご遠遠慮慮願願いいまますす。。