長野県への温暖化影響予測
(
部)
長野県への温暖化影響予測
(一部)
環境保全研究所が作成する 長野県
「
適応策検討
2012.1.18作成(2012.3.5 改訂)• 環境保全研究所が作成する、長野県の「
適応策検討
報告書
」に掲載予定の図(一部)。
報告書 掲載する予測項
は
通り
報告書に掲載する予測項目は、以下の通り。
各課からの予測希望をもとにS‐8影響予測班に依頼した予測項目。
環境省推進費S 4 S 8などの成果から選択
環境省推進費S‐4・S‐8などの成果から選択。
主に、
将来予測図
(分布図・折れ線グラフなど)と、現状の
脆弱性
を評価する図を対象に選定
脆弱性
を評価する図を対象に選定。
掲載図は必ずしも長野県だけに焦点を当てた予測ではな
いが、S‐8影響予測班に長野県とその周辺を拡大した図の
いが、S 8影響予測班に長野県とその周辺を拡大した図の
作成を依頼中。
予測の幅は、常に最新の情報に更新する
ことで狭める。
1 1気温上昇量の将来予測
(長野県を囲む領域と日本全域)
2つの気候モデルを利用 6.0 量 [℃ ] MIROC-Nagano 6.0 量 [℃ ] MIROC-Japan 長野県を囲む領域 日本全域 3 0 4.0 5.0 値 からの気温上昇 量 RCM-Nagano 3 0 4.0 5.0 値 からの気温上昇 量 RCM-Japan 1.0 2.0 3.0 9 81-2000 年平 均 値 1.0 2.0 3.0 9 81-2000 年平 均 値 -2000 2010 2020 2030 2040 2050 2060 2070 2080 2090 2100 1 9 年 -2000 2010 2020 2030 2040 2050 2060 2070 2080 2090 2100 1 9 年 左図:緯度・経度で区切った長野県がすっぽりと含まれる矩形の領域を設定。 1990年頃の気温を基準とし、その領域の平均気温の上昇量を計算。 右図:同じ予測を日本全域で実施。 右図 同 予測を 本 域 実施。 MIROC:東京大学・国立環境研究所・海洋研究開発機構が共同開発している大気海洋 結合気候モデル。空間解像度約100km。IPCC A1Bシナリオを元に計算。 RCM:気象庁気象研究所が開発した水平空間解像度が20kmの地域気候モデル。 資料提供: 国立環境研究所 肱岡靖明主任研究員 気象庁気象研究所 開発 水平空間解像度 地域気候 デ 。 IPCCのA2シナリオを元に計算(2031~2050年と2081~2100年)。 2健康への影響(熱ストレス死亡リスク)
(別紙1)
•
気温上昇に伴い,熱ストレ
スによる死亡確率が 変化
スによる死亡確率が,変化
の小さな県でも
約2倍
,大き
な県では
5倍以上
に拡大
1981‐2000
な県
倍以
拡大
–
気温上昇による⾼気温での超
過死亡の変化のみ検討
2031‐2050
2081‐2100
一人の人間が1年間に熱ストレスで死亡する確率 (人口1000万人あたりの死亡数で示したもの)0
1
10
100 500
RCM20 A2 ( あ り 数 ) 温暖化影響総合予測プロジェクト(2008) 地球温暖化「日本への影響」 -最新の科学的知見- 3健康への影響
(熱ストレス死亡リスク)
1981 2000 ⻑野県でも熱ストレス死亡リスクが上昇する予測 1981-2000 2031-2050 2081-2100 RCM20 A2 一人の人間が1年間に熱ストレスで死亡する確率 (人口1000万人あたりの死亡数で示したもの)0
1
10
100 500
温暖化影響総合予測プロジェクト(2008) 地球温暖化「日本への影響」 ‐最新の科学的知見‐ 高橋潔主任研究員(国立環境研究所)・本田靖教授(筑波大学)提供 4森林への影響(ブナ林分布適域:全国)
2031‐2050年
2031 2050年
RCM20:47%, MIROC:32%
2031‐2050年
年
RCM20:21%, MIROC:4%
西日本
や
本州太
平洋側
ではほと
んど適域が
無くな
る
る
(a)実際のブナ林の分布 (a)実際のブナ林の分布, (b)~(f)は各気候条件にお けるブナ林分布確率の予測 松井哲哉, 田中信行, 八木橋勉, 小南裕志, 津山幾太郎, 高橋潔 (2009) 温暖化にともなうブナ林の適域の変化予測と影響 評価. 地球環境, 14(2), 165‐174 55 東北地⽅の⼭地で、ブナ林適域の減少が顕著森林への影響
(ブナ林分布適域:長野)
適域と辺縁域ともに 減少傾向 ⻑野県の⼭岳は、ブナ林の逃避地となる可能性 しかし、全国の減少率 に比べると、あまり大 きく減少しない それは、適域の一部は 高標高側へ移動でき るため 現在のブナ林分布域に おける適域の将来の面 積変化率 (括弧内は全国平均値) (括弧内は全国平均値) RCM20 (2081‐2100年) 44% (21%) MIROC (2081‐2100年) 12% (4%) 松井哲哉, 田中信行, 八木橋勉, 小南裕志, 津山幾太郎, 高橋潔 (2009) 温暖化にともなうブナ林の適域の変化予測と影響評 価. 地球環境, 14(2), 165‐174,松井哲哉主任研究員・田中信行主任研究員(森林総合研究所)提供 (a)実際のブナ林の分布,(b)~(f)は各気候条件におけるブナ林分布確率の予測 6シラベ
の分布適域、
マツ枯れ危険域
の予測
7
マツ枯れ危険域
の予測
気温条件から想定される、現在と温暖化時におけるマツ枯れ危険域の予測
8
MB指数による温暖化時の長野県の松枯れリスクの評価 大丸裕武・中村克典(2008)マツ枯れ.地球温暖化「日本への影響」 -最新の科学的知見-, 温暖化影響総合予測プロジェクトチーム, 環境省地球環境研究総合推進費S‐4報告書, p.28 を改変
チシマザサ
・
ハイマツ
の分布適域の予測
9
チシマザサ
の分布適域の予測
東本州におけるチシ ザサの現在と将来( 長野県におけるチシ ザサの現在と将来( 10 東本州におけるチシマザサの現在と将来(RCM20 シナリオ2081‐2100年)の気候下の潜在生育地の 予測(津山ほか 2008) 長野県におけるチシマザサの現在と将来(RCM20 シナリオ2081‐2100年)の気候下の潜在生育地の 予測(津山ほか 2008の図を改変)アカガシ
の分布適域
の予測
長野県におけるアカガシの現在と将来 (RCM20 シナリオ2081‐2100年,MIROCシナ リオ2081‐2100年)の気候下の潜在生育域 (Nakao et al. 2011の図を改変) 11 )1990年代の最大
積雪深
(モデル再現)
富山県 長野県 岐阜県日本海沿岸域における温暖化に 伴う積雪の変化予測と適応策の ための先進的ダウンスケーリング 12 灰色実線・点線は等高線 図提供: 海洋研究開発機構 手法の開発 (代表:木村富士男) RECCA RECCA最大
積雪深
の将来予測
もともと雪が多く積もる山 岳部で積雪の減少量が 2030年代と1990年代の最大積雪深差 増 岳部で積雪の減少量が 多い 県内の多くのスキー場で は 2030年代に15 30% 増 加 は、2030年代に15~30% 最大積雪深が減少する ・森林生態系動植物の 生物多様性低下 ・雪解け水を利用した 農業灌漑用水の減少 が懸念される 減 減 少 灰色実線・点線は等高線 図提供: 海洋研究開発機構 日本海沿岸域における温暖化に 伴う積雪の変化予測と適応策の ための先進的ダウンスケーリング 手法の開発 (代表:木村富士男) RECCA RECCA 13 IPCC第4次報告書でも引用されている全球気候モデルMIROC(A2シナリオ)による温暖化 情報を用いたダウンスケーリングの結果(2030年代の気候場:2020~2049年平均)。 予測の不確実性は考慮されていないことに注意。最大
積雪深
の将来予測
積雪の減少量は山岳部 で大きいが、 最大積雪深の変化率 (2030年代/1990年代) 増 加 で大き が、 県内の積雪の減少率は、 標高1000m程度で最大と なる 加 県内の多くのスキー場で は、2030年代に15~30% 最大積雪深が減少する 最大積雪深が減少する ・森林生態系動植物の 生物多様性低下 ・雪解け水を利用した 農業灌漑用水の減少 が懸念される 減 少 灰色実線・点線は等高線 図提供: 海洋研究開発機構 日本海沿岸域における温暖化に 伴う積雪の変化予測と適応策の ための先進的ダウンスケーリング 手法の開発 (代表:木村富士男) RECCA RECCA 14 IPCC第4次報告書でも引用されている全球気候モデルMIROC(A2シナリオ)による温暖化 情報を用いたダウンスケーリングの結果(2030年代の気候場:2020~2049年平均)。 予測の不確実性は考慮されていないことに注意。補足
・ 将来の温室効果ガスの排出量は、IPCC第4次報告書の社会経済シナリオA2シナリオに基づ いている いている。 ・ IPCC AR4で引用されている全球気候モデルの1つ 、MIROC による温暖化情報を用いたダウ ンスケーリングの結果である。 ンスケ リングの結果である。 (MIROCは東京大学・国立環境研究所・海洋研究開発機構が共同開発したモデル) ・ MIROCは世界の他の全球気候モデルより高めに気温が予測される。 ・ 単一の全球気候モデルのみの結果であるため、不確実性は大きい。 年代 気候場は 年 年( 年間)を 均 たも ある ・ ここでの2030年代の気候場は、2020年~2049年(30年間)を平均したものである。 15 提供:海洋研究開発機構代掻き期の灌漑用水に閉める積雪水量の将来予測
最上川では代表的な少雪年では、代掻き期に積雪のみから農業用水を確保す表 農 ることは困難になる 北上川では代表的な小雪・多雪年ともに、代掻き期に十分な量の農業用水を積 雪からは得られない予測 16 しかしながら、信濃川水系では少雪年でも代掻き期に必要量を上回る農業用水 が積雪から得られる予測農業への影響(果樹)
⻑野県では、より標⾼の⾼い場所に適地が移⾏ MIROC A1B 海沿いから内陸に適地が移⾏ 海沿いから内陸に適地が移⾏ 環境省(2009):地球温暖化の影響・適応情報資料集 http://www.env.go.jp/earth/ondanka/effect_mats/full.pdf MIROC A1B 17 17リンゴ
生育適地の将来予測
(長野県)
国立環境研究所などの全球気候モデルを利用、 A1Bシナリオ、気温条件のみを考慮 ※ ⾼い経済成⻑が続くシナリオ(A1B)の中で、 気温上昇量が⽐較的⼤きいモデルの予測 (b)~(d) 凡例 :適地(リンゴ) より高温の地域 緑⾊域が予測されたリンゴ⽣育適地 :より高温の地域:より低温の地域 ⻑野県の気温上昇量: ±0℃(基準) +2.4℃ +4.6℃ (りんご栽培農家数) 333 100 33 10 3 1 単位:戸 0 20km りんご栽培農家数(2000年) 1 (a) 実際の分布 リンゴ栽培農家数 (b) 1981‐2000年の リンゴ生育適地 (c) 2031‐2050年の リンゴ生育適地 (d) 2081‐2100年の リンゴ生育適地 資料提供: 埼玉県環境科学国際センター・長野県環境保全研究所 リンゴ栽培農家数 2000年時点 (現状再現) リ 育適 (予測) (予測)コメ
生産:
収量
と
変動係数
の分布
収量
と
出穂日
の変化予測
・長野県はわずかに増収の見込みだが、今世紀末には収量の変動が大きくなる見込み ・全国平均では、収量は若干増加後減少の予測 ・今世紀後半に収量の変動が大きくなる予測 最適出穂 が徐 早まる予測 ・最適出穂日が徐々に早まる予測 19 S‐4 温暖化影響総合予測プロジェクト報告書 『地球温暖化「日本への影響-最新の科学的知見-』(2008年8月15日改訂版)38・39ページ掲載コメ生産における
脆弱性
の分布
(現状評価)
長野県は、3種類の脆弱性のうち、害虫の変化に対する脆弱性が最も高い場所が多い 10km メッシュで見た日本のコメ生産における気象(高 温ストレス)、害虫(ウンカ世代交代)および水資源(降 雪量減少)の3 要素から見た脆弱性の分布 20 S‐4 温暖化影響総合予測プロジェクト報告書 『地球温暖化「日本への影響-最新の科学的知見-』(2008年8月15日改訂版)39ページ掲載 雪量減少)の3 要素から見た脆弱性の分布現状での
渇水時持続的給水能力
の分布図
水源余裕率と地下水利用率で渇水時の持続的給水能力を評価
21
日降雨極値
・
斜面崩壊発生確率
・斜面災害に伴う
土砂生産量
の分布
50年に一度の豪雨に相当する降水量と、それによる斜面崩壊発生確率(左図)。 22 S‐8 平成22年度研究成果報告書 174‐175ページ掲載 S‐4 温暖化影響総合予測プロジェクト報告書 『地球温暖化「日本への影響- 最新の科学的知見-』(2008年8月15日改訂版)16ページ掲載シナリオ別
の温室効果ガス
排出量・濃度
、気温・海面上昇量
BaU: なりゆきシナリオ 温室効果ガス排出量の変化が現在のまま推移するとしたシナリオ BaU: なりゆきシナリオ 450s: 450ppm安定化シナリオ 550s: 550ppm安定化シナリオ 大気中の温室効果ガス濃度を450ppm・550ppmで安定化させるシナリオ→ 2050年代の温室効果ガス排出量を現在の約7割・5割減とするシナリオ 温室効果ガス排出量の変化が現在のまま推移するとしたシナリオ 温室効果ガス 排出量 温室効果ガス 濃度 気温 上昇量 海面 上昇量 上昇量 上昇量 23 S‐4 温暖化影響総合予測プロジェクト報告書 『地球温暖化「日本への影響-長期的な気候安定化レベルと影響リスク評価-』 10ページ掲載日本の
年平均気温変化
と
分野別影響
S‐4 温暖化影響総合予測プロジェクト報告書 『地球温暖化「日本への影響-長期的な気候安定化レベルと影響リスク評価-』 36ページ掲載
「温暖化影響関数」
様々な影響予測を統一して評価
様々な分野の温暖化影響を、気温の上昇量に応じた関数で表現、数値化。
25
温暖化影響関数を用いて、各分野の被害コストをシナリオごとに算定。 温室効果ガス 450ppm安定化 シナリオ 温室効果ガス 550ppm安定化 シナリオ なりゆき シナリオ S‐4研究報告会 地球温暖化『世界と日本への影響』-長期的な気候安定化レベルと影響リスクの見通し- 「地球温暖化『日本への影響』―気候安定化レベルと影響―」 26
「簡易推計ツール」
PCで利用可能な予測ツール
様々な分野の影響予測を、Windows‐PCで表示可能。独自データによる予測も可能。20kmメッシュ。
27
「温暖化ダウンスケーラ」
PCで利用可能な予測ツール
5kmメッシュの気候予測をPCで行うツール。気温に限り100mメッシュも予定。
S‐8 平成22年度研究成果報告書 101‐103ページ掲載