持ち上げ運動制御過程に影響を及ぼす物体の大きさ知覚とその内部モデル

ユ歴“

f

_： 亨寮量去ノ 詮　　第32巻 第6弓

．

　353

〜

360頁　　（2005イ

r

）

報 　 　告

持

ち上

げ運 動 制 御 過 程

に

影響

を

及

ぼ

す 物 体

の

_{大 き}

さ

知 覚

と

　　　　　　　

そ

の

内

部

モ

デ

ル

＊

森 岡

　　

周

1）＃

　

太場

岡

英利

2）

　

片 岡 保 憲

3〕

　　　　

越

智

　

亮

’

D

　

八

木 文 雄

5〕

要 旨

　 本 研 究

の

目的

は

持 ち

k

げ 運動 制 御過 程

に

影 響 を 及

ぼ

す 物 体

の

大 きさ 知覚

と

そ

の

内 部

モ デ ル につ いて

検 記

、

する ことである

。

健 常 女 性

20

名

を

対 象

と し た

、

、

大 き さ は

異

な る が 重 さ は

等

しい

一

．

二つ の

容 器

伏 と 小

1

を

用 意

した．

大 小 容 器

の

持 ち

上 げ は

交

彑に

行

い

，

各

5

試 行

で

構 成

し た。

持

ち ト

げ 時

の

僧 帽 筋

，

三

角筋

，

ヒ

腕

顕 筋

，

腕 橈 骨 筋

の

活 動

を

表 面筋 電 図

によ

り記録

し

，

持

ち

L

げ 開始

か ら

1

秒 間

の

積 分 値

を

求

め た

。

ま た

試

行 後

に

重

さの

違

い

，

持

ち 上 げ

蔚

の重 さの

予 測

につ い て

被 験 者

に

内 省

を

求

め た

。

1

試 行

凵：小

容 器 持

ち ヒげ

時

，

A

群

〔大

→

小

）で は ヒ

腕 顕 筋

と

腕 橈 骨 筋

の

_{活 動}

に

有

意 な

増 加

を

認

め た

。一

方

，

　

B

_群 （小→ _{大） で は} 大

容 器持

ち

L

げ

時

に三

角 筋

と ヒ

腕

．

：

_{頭 筋}

の

活 動

に

有

意 な

減

少 を

認

め た

。

2

〜

5

試

行

凵 ：

A

群

，

B

群 と も に

試 行

の

進 行

に

伴

い両

者

の差が

減

少 した

。

1

試 行 後

に小

容 器

が重い _と

_{判 断}

_{し た}

_者

_が

_殆

_どであ り

，

大 き さ

一

亜 さの

錯 覚

が

認

め

られ

た。

ま

た

，

持 ち

ヒ

げ 前

では

大 容 器 が 重

い と

面則

し た

者

が

殆

どで

あ り

，

そ

の理

由

は

大 き

さの

違

いに起

因

するもの であっ たtt

被

験

者

は

物 体

の大 き さの知

覚

と 内

部

モデルか ら 小 容 器 が 軽い と

予

測 し たが

，

一

に観 的 な 重 さの 感 覚フ ィ

ー

ドバ ック によ り

，

その予 測 を 修tFlし た ため に

，

こ の よ

う

な 結 果 が 得 ら れ た と

考

え ら れ る

、

キ

ー

ワ

ー

ド

運 動 制 御

，

大

き

さ

一

重 さの

錯 覚

，

内 部

モデル は じ め に

　

日

常

生

活

におい て視

覚

的

，

触

覚 的に

弁

別 可 能で使い慣 れてい る 道

具

を

操 作 す

る と き

，

その

_{物 体}

の重 さ に

該

当 す る

力

を

朔

則す ること がで き る

。

例 え ば

，

コ _{ップ な ど 日常} 生 活で よ く使 う 物 体 を 最 初に持 ち ヒげる と き

，

重 さに関

連

する

触 覚 情 撮

がフ ィ

ー

ドバ ッ クさ れ る

前

か ら

物 体

の重

＊

　Pcrcepτ1ご川 of 　Objcct　Sizc

’

and 　Interi

’

ial　NIodel　lhal　Inllue【1cピ　the 　 Contr〔〕1　Prr，cess 　fけr　I」fting

D 畿 央大学健康科学部 理学 療法学科

　 〔〒635

−

OS32 奈良県北鵠城 郡 広 陵町馬見中42

．

2〕

　 Shu 　M【｝rk，kとL

．

　 RPT

，

　PhD ： Depar しme ［n 　or　Physical　 Thernpy

．

　 Facllhy〔，f　ilealrh　Scienc

’

e

，

　Kk，　UrTiversiL＞

「

2’愛宕病院リハ ビ リ テ

ー

ショ ン利

・

　 Hiclctc｝shi　Taba⊂〕kn

，

　RPT：Dc／1］artmenL 　of　llehabiliLaLicm

．

　Atagc〕 　 Ii〔｝spital

3〕高 知 大学 た学院 医学 系 研 究 科 医 科 学

，

．

L

・

攻

　 YILsLmori　KaLaoka

．

　RPT ：Medical　Sciencc　Cご〕ursc

，

　Kochi　M〔

・

diual 　 GI

．

uduuk ／Sし

・

h「〕⊂，1

VJI「_{城 大学}

リ

ハ

ビリ テ

ー

ショ ン学 部

　 、kira〔，chi

，

　RPT：Facuity〔，f　R【

・

hiibibitati【｝n

，

　Sdj【｝h　IJnivc…rsiry

51高 知 大学 医 学 1稿1

．

xxu

・

1

亅動 神 経 科 学教 室

　 Fumio　Yagi

，

　PhD：Departmc

・

11t

　

（｝f　Behavioral　Nuuroscic／n〔！c，

，

　K〔，chl

　 N

，

lt

’

dical　Scl11〕ご）1 ＃

　

E

．

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．

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’

k1_ご，

．

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、

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　 〔

・

受

f

↓II　LC，O

・

1奪三7JjI_［1

・

_受1甲Il2005_年モ6_∫

1

・

1_冂1 さ を 予 測 し， 指 先 や ヒ肢 全 体の適 切 な カ を生成 する こ と がで き る 15’

。

この

予

測 は

，

た と え

今

ま で 操

作

し たこ と の ない 店 先の コ ッ プに おいて も）r_{∫能であ る}

。

_{ま た}

，

_その 物 体 を 見た だけで持 ち

L

げの ）rfri の 予 測

も

11_］

’

_能

であ る

、

さ ら に

，

その物 体 を

自

分

白身

が どの よ う な

姿 勢

で

持

ち 上 げ る か

，

片 手で操 作で き る か

，

あ るい は 両 手 を 使 用 すべ き か な ど とい っ た 脳 内での表 象 や 運 動 イメ

ー

ジ 61 の形

成 も

叮

能

で あ る

。

これ はヒ トが

普 段

の 囗

常 生 活

で

使

い

慣

れてい る物 体 か ら獲

得

した

内

部モ デ ル71C］） を 選 択 する た め に視

覚

情

報

を 川い てい る こ とを

意 味

し てい る

／

t つ

ま

り

，

大 き

さ

一

重

さの

関係

に

基

づ

く内 部

モ デ ル

を用

いて

，

予め物 体の重 さに対 し てフ ィ

ー

ドフ ォ ワ

ー

ド に適 当 な 力 や 必

要

な

筋 収 縮

量 を 用

意

し て いる可

能 性

を

暗 示

し てい る

、

，

Gordon

ら 41 は

，

　

H

_常

生

活

にお

け

る

道 具

の

持 ち

h

げ

は

，

過

去

の

経 験

に よ る

記 憶

に

基

づいて

行

わ れ ている

と

し

，

この

内

部モ デ ル は大 き さ などの視 覚 情 報が過 去の経 験と と

も

に

運動

プログ ラ ムに

統 合

さ れる こと によっ て

形 成

さ れ る と し てい る

。

す なわち

，

内

部モ デル は学 習に よっ て

獲 得

され る

記憶

で

あ

る と

考 え

ら れ ている 1v

。

　

・

方

，

物 体

の

大 き

さ に

応

じ た

市

さの

F

測 を誤

っ た と

き

354 埋 学 療 法 学　第32巻 第6弓

・

は

，

上

肢

の

カ あ

るい は

筋 収

縮 に 誤

差

が 発 生 す る た め に

，

う ま く操 作

が で

き

ない

場 合

が 生 じ る

。

こ れ に

相 当す

る

現

象

とし て大 き さ

一

重 さの錯 覚 （size

−

weight 　

illusion

） が

挙 げ

ら れ る

。

こ の

大 き

さ

一

重

さの錯 覚は

100

_年

以 上 前 か ら

知

ら れて い る

知 覚 現 象

12♪ で

あ

る。

例 え

ば

，

同 じ

重

さ で大 き さが

違 う物 体 を持 ち

上げる とき

，

小 さい 方 が 重い と 感 じる 13

−

15〕に も 関わ ら

ず

，

大 き

な

物 体

に対 して大 き な

力

を

発 揮

し

，

小 さな 物 体

に

対 し

て は

小

さ

な カ を発 揮

し て し ま

う

4｝16m

。

実

は こ れ らの 実 験4｝16〕17｝ は

，

どれ も 軽 量の小

箱

の

掴

み と

持

ち 上

げ 課

題であ り

，

よ り重い と感 じた 小 さ な

小 箱

に

対

して

，

小 さな 力 を発 揮

した

結 果 を解

釈

す る と

，

こ の随 意 運

動

の

制 御

に

関

し て は

，

あ く

まで

も

運 動 イメ

ー

ジや 内 部 に 蓄 え ら れ た 記 憶

，

す な わ ち 内

部

モ デルに 基づいた もので， 体 性 感 覚 野 を

介

す る

感 覚

の

直 接

的

フ ィ

ー

ドバ ック は 必

ず

し

も

必

要

でない 18） こと を

示 唆

してい る

。

し た がっ て

，

リ

ー

チングにお ける弾 道 運

動 後

の

す

ば やい掴 み 運

動

制

御

と

考

え ら れ

，

あ くま

で

も

フ ィ

ー

ドフ ォ ワ

ー

ド

制 御

の みで

行 為

が 達 成 さ れ たこと が

考

え ら れ る

。

し か し な が ら

，

よ り大 き な 物 体の持 ち 上 げで

，

持

ち

L

げ

速 度

が 必 然 的 に 遅 く な る 場 合 は， その過 程の

最 中

に

物 体

の

重

さ につ いての

意

識19）が

牛

じ るこ と

，

す な わ ちフ ィ

ー

ドバ ッ ク制 御 が 追 加 さ れ るこ と が 推 測 さ れ る

。

　

運 動

が 上

達 す

るこ

と

は，

意

識 的 な 運 動 学

習

を 通 して運

動 制 御

の

精 度 を

lt

げ

るこ とであ る

。

な かで も 上 肢 は 道 具 を

滑

らかに

操 作 す

るため に

存 在

してい る

身 体

とい っ て も

過 言

で は

な く

，

理

学 療 法

に おい て

，

その 円 滑 な 運 動 制 御

を患 者

に

学 習

させ る た め に は

，

こ の

内

部モデルの生 成 を

求

め る

必 要

が

あ

る

。

あ るい は

，

正 確 な 運 動 を 制 御で き な い

患 者

に

対

して は

，

フィ

ー

ドバ _{ッ ク 情 報 を 用}いて内

部

モ デ ル

が 更新

2ω さ れ る よ

う

に 理

学 療 法

プログラム を

構 築

す

べ

_き

である

。

こ

う

した認 知 的 な 運 動 制 御 や 運 動 学 習 に

関 す

る

基 礎 科 学

に

基

づいた リハ ビリ テ

ー

ショ ンを 求 め る

動

き が

最

近になっ て盛 ん に

な

っ て

き

た 21） 。 しか し

，

理 学

療 法

学においては その制

御

過 程に迫っ た

研 究

は

極

め て 少 ない

。

　

そ こ で

本 研 究

では

，

視 覚

に よ る

物体

の

大 き さか ら想起

で き る 重 さの知 覚 と

経

験に基づい た 運

_{動 記憶}

に よ る重さ につ い ての内

部

モ デル が

，

その

_{物 体}

を

持

ち 上

げ

るため に 必 要 な

筋

活 動 量 を

予

測 す る が

，

重 さ に

対

す る 主

観 的 な感

覚

フ ィ

ー

ドバ ッ _{ク に よ}っ て

筋 活 動

量 が 即 座 に

調

整 さ れ

，

内

部モデルが 更 新 さ れ る といっ た

・

連の

_{運 動 制 御 過 程}

に つ い て

，

大 き

さ は

異

な る が

等

しい

_重

さの

．

二つの容 器 を 持 ち

L

げる

課題

を

用

いて

検 証す

る

。

方

法

1

．

被 験 者

　18

〜

26

歳

の

健 常 女 性

20

名

を

被

験

者

と し た

。

その

詳 細

は

，

平 均 年 齢

20，

2

±

2．

3

_歳 ， 平 均

身

長

156

．

9

±

2

．

8cm

，

平 均 体 重

5

ユ

．

2

±

3

．

5kg

で

あ

っ

た

。 い

ず

れの

被 験 者 も本 実

験 課 題 遂 行

に

攴 障

と

な

る

視 力

や

上 肢

運

動 機 能

の

異 常

は

見

ら れ な かっ た

。

なお

，

す

べ て の

被 験 者

に対 して

，

本 実 験 の

_{説 明}

を

行

い

，

_{参 加}

の

同 意 を得

た

／

t

2

．

手 順

　

大 き さの

_異

な る

2

種 類

の

_{容 器}

を

用 意

し た。

容 器

の

大 き

さ は

，

小 ：

_{直 径}

23

．

Ocm

×

_高

_さ

21

．

Ocm

，

_{重 量}

400

．

Og

，

大 ：直 径

31

，

0cm

× 高 さ

28

．

5cm

，

重 量

800

．

Og

であっ た。 な お

，

こ の

_{容 器}

は 日

常

生

活

で

頻 繁

に

使 川 さ

れるプ ラス テ ィ ッ ク 製のバ ケツを 加 ⊥ した もの であ り

，

色 は

薄

灰 色で あっ た

。

容 器の総 重 量 は 鉛 （

1

本

400

，

0g

） を 用い て両

者

を 同 量に し

，

その

重

量は

被

験

者

の 体 重の約 10％と し た

。

な

お

，

力

が

均 等

に

加

わ る よ

う

に

鉛

は

布

で

包

み

，

バケツ中

心

に円

状 （

直 径

20

．

Ocm

）

に 設 置 し た

。

容 器 内 が 見 え な い よ

う

に蓋 を

被

せ

，

容

器の 大 き さと

色

以 外の 視 覚 人 力 を

与 え な

い よ

う

に

周

辺

環 境 を

配

慮

し た

。

小 容 器 下 に 高 さ

7

．

5cm

の

加

工 した

箱

を 置 き

，

両 方の握 り 手の 高 さ を 統

一

した。

ま

た

，

体 幹

運

動

が

起

こら ない よ う に 容 器の握 り

手

中

心に

紐

を

結

び

，

そ

の

紐

の

最

L

部

にプ ラスティッ _ク

製

_で

握 り幅

12

，

0cm

の

握 り手

を

新

た に取 り

付

けた

。

　

被 験

者

は

容 器

の

前

に 疏 ち

，

両

方

の

容

器の大 き さ を 判 断 し た

後

，

容 器

か ら

15cm

離

れ た

位 置

に

足 尖 を 合

わ せ

，

利 き 手で握 り手 を

軽 く把 握

し た

，

そ の把

握

の際

，

肘 関 節 角 度 は

30

°

屈

曲 位

，

前

腕 は

goc

回

外 位

になるよ

う

に

握 り手

か ら

容 器

まで を 連

結

して い る

紐

の

長

さ を

調整

した。

な

お

，

後

述

す

る

手 掌

に

取 り付

けた

Norswitch

　

H

_（

Noraxon

_社 製

・

EM

一

ユ

34

）

に

握

り

手

を

接 触

さ せ

な

い よ

う

に

把 握 を指

示

し た

。

足 位

は

閉脚 位 を維 持

させ

，

両

足 内

側

縁

が

接 触

し た

位 置

の延

長線

H

が

容 器

の

巾心

と なる よ

う

に 立つ よ

う

に 指 示 し た （図

1

）

。

　

持 ち 上 げ 運

動

は

肘 関 節

30u

屈 曲位

か ら

約

90D

ま

で

約

2

秒

で

行

わ せ

，

その後

，

1

秒 間 その位 置で保 持 させ

，

測

定

者

の

合

図に よっ て容 器 を 降ろさせ た

。

な お

，

電 子メ トロ ノ

ー

ム （

YAMAHA

　

ME −

200

_， テ ンポ ：

30

回〆

分

） を

利

用

し て

，

実 際

に

握 り手 を握

ら

ず

，

す な わ ち

，

容 器

を

持

ち 上 げ ない肘 関 節 屈 曲 運 動 （肘 関 節 屈 曲

30D

→

90

“

_{） をユ}

0

回

練 習

させ た。

被 験 者

に は

常

に 滑 ら か な 動 き で

一

定

の速

度

で

持 ち

ヒ

げ

ること

，

持 ち

上 げ に 際 し

握

り

手

は 不

自

然に

握 り締

め

な

い こと

，

手

関

節 を

中 間

位

に

維

持 す ることの指

示 を 与 え

，

あ

く

ま で

も

肘 関

節

屈 曲 運 動 にて持 ち 上 げ る よ う に 心

掛

け さ せ た。

　

大 容 器の 持 ち

h

げ 後

，

小

容 器

の

持

ち

L

げ （大

→

小 ）を

A

群

，

小

容 器

の

_持

ち

E

げ

後

，

大 容 器

の

持 ち

ヒ

げ

（

小

→

大）

を

B

群 に

各

々

10

_名

ずつ 配

_置

し た_。 い

ず

れの

被 験 者 も大

小

容

器の

交

互 持 ち 上 げ を

1

試 行

と し

，

課 題

は

5

試 行

で

構

成 し

た。

　

な

お

，

大 き

さ と

重

さ に 関

す

る

情 報

は 被 験 者には

一

切 ’ ♪

持ち

L

げ 運動制御過 程 に影響 を 及 ぼ す物 体の大き さ知 覚と その内 部モ デ ル 355

丁

　 　 鵬 　 　 諺

譲

回

矗

図

1

　 持 ちトげ運動 課 題の模 式 図 え ず， そ れらの手 がか りとなる測

定

者か らの

助

言や

被 験

者

間の

情 報 交換

は

禁止

し た。

ま

た

実 験 中

，

手 掌

の

発 汗

の

影 響 を最 小

限 に

す

る ため

室 内

は

約

20

℃に

維 持

し た

。

1

試 行 から

2

試 行

まで の イ ン タ

ー

バ ルは

，

後

述

す

る

被

験

者

の

内 省

を 記 述

す

る た め に

約

5

分 間

と し

，

2

．

試 行 か

ら

5

試

行 ま

での

イ

ンタ

ー

バルは

設 け な

かっ た。

3．

デ

ー

タ

収 録

　 筋

竃

図

の

測 定

に は

MyoSysteml200

（

Noraxon

社 製

）

を

川いた、

表 面 電 極 貼 付 部 位

は

，

利

き 腕の

僧 帽

筋 上

部

線

維

，

．

．

こ

角 筋 中部 線 維

，

ヒ

腕

1

頭 筋

，

腕

橈 骨 筋

の

4

_筋

の 筋

腹 部

と した

。

電 極

はペ

ー

ス ト

付

デ ィスポ

ー

サ ブル を 用い

，

卜

分

な

皮 膚

処 理

後

に

貼

付 し

，

双 極 誘 導に て筋 放 電 を 導 出 し た な お

，

ア

ー

ス竃

極

は

肘

頭 に

貼 付

した

。

ま た， 容 器 の

離 床

の タ イ ミン グ を 見 る た め に

，

壬掌

〔

第

；中

手 骨 末

端） に

Norswitch

を取 り付 け た

。

　

Norswitch

は

，

外 部 入

カ

ボ

ー

ド

NorBNC

（

Norxon

社 製

・

EMI35

）を

介

し

筋 電

計 と 同 期 させ た

。

　

・

方

，

1試 行

後

と

5

試 行 後

に

「

容 器

の重さ に違い _{を 感} じ

ま

したか （

違

いが

あ

っ たグ）

な

ら ど ち らが 重 かっ たです か）

」

，

「

持 ち

上

げ

る

前

に

重

さ に

違

いが あると 思い ま した か

　

（ど ち ら が 重い と思い ま した か

月

，

ま

た

，

「

なぜ そ の よ

う

に思い まし た か

」

の

質 問

を

与

え

，

被

験

者

に内

省

を

求

め た

。

4

．

デ

ー

タ

分 析

　

デ

ー

タ の

解 析

に は

，

MyQResearch2

．

H

を

使

用 し

，

電 極 か ら

導 出

さ れた アナログ

信 号

を

A

／

D

変換

，

な ら びに サンプ リン グ周 波 数1000Hz に てパ

ー

ソナル コ ンピュ

ー

タ に 取 り

込

ん だ

、

．

全 波 整 流

，

な らびに

’

F

滑 化 を行

い

，

握

り

手

が

Norswitch

に

接 触

した

後

の

持 ち

L

げ 最 初

の ユ

秒 間

の

積 分

f

直

（

IEMG

）

を求

め たtt さ ら に

被 験 者

に

最

大

等 尺

性 収 縮 を行

わ せ

，

その

1

秒 問

の

IEMG

を求

め

，

そ

の

値

を

100

％ とし て IE規

化 （

％

IEMG

＞ し た

、

　

SPSS

　

l2

．

OJ

　

for

　

Windows

_を

_使

_{用 し}

，

_対

_応の あ る

平

均

値

の差の

検 定 （

paired　t

−

test） を

Jil

いて

，

大

容

器 と 小 容 器 持 ち 上 げ 時の

各

筋の％

IEMG

の 値 を 統 計 処 理 し た

／

t

な

お

，

検 定

は

両 側検 定

と し

，

有 意水 準

は

5

％

未 満

と し た

。

　

ま た

，

本

運 動 課 題の 、｝働

作 筋

で あ る 上

腕

二

頭 筋

の ％

IEMG

の 時 間 分 析 を 試 み た

。

その 実 際は 1試 行 時 およ び

5

試 行 時

の

_持

ち 上 げ

開

始 か ら

0

．

05

秒ご とに

1

．

00

秒

まで

計

20

箇 所 にマ

ー

カ

ー

を 入 れ

，

各

々 の

O．

05

秒

間の％

IEMG

を 抽 出 し

，

その平 均 値 を 川い て グ ラフ化 し た

、

結

果

1

．

1

試 行 時の％

IEMG

　

小

容

器の

持

ち上

げ 時

の ％

IEMG

に

A

群で は

E

腕

．

二

_頭

筋 と腕 橈 骨 筋

に

有 意 な 増 加 が 認

め ら れ た

（

p

＜

0

，

05

）、

，

一

_方

_，

_B

_群

_{で は}

_{大 容 器}

_の

_持

_ち

_L

_{げ 時}

_の％

_IEMG

_値

_に

_r

_角

筋 中 部 線 維

と 上

腕

．

二頭

筋

に

有

意 な 減 少 （

_p

＜

O

．

05

） が 認 め ら れ た （

表

1

）、

2

．

1

試 行 後の 内 省 報 告

　 「

容

器の 重 さ に 違い を 感 じ ま し た か 」 とい う 問い に 対 して

，

小 さい

_方

が 重い と 判 断 （回

箸

） し た

者

が

14

名

（

A

群

8

名

，

B

群

6

名 ）

，

等 しい と 判 断 し た 者 が

6

名 （

A

群

2

名

，

B

群

4

名

） で あ り

，

大 きい 方 が 重い と 判 断 し た

者

はい な かっ た

、一

方

，

「

持 ち

L

げ る

前

に

重

さ に

違

い が あ る と思い ま し た か 」 とい う問い に 対

．

して

，

大 きい

方

が 重い と 判 断 し た 者 が

13

名 （

A

群

8

名

，

B

群

5

名

）

，

等

し い と

判 断

し た

者

が

5 名

（

A

群

1

名

，

B

群

4

名

）

，

何 も考 え

ていなか っ た と回

答

した

者

が

2

名

（

A

群

1

名

，

B

群

1

名

） で

小 さ

い

方 が重

い と

判 断

し た

者

はい

な

かっ た。

大 き

い

方

が

重

い と

判 断

し た 理

由

は

「

大

き

さの

違

い

」

による

も

のが

す

べ て で

，

同

じ重 さである と

判 断

し た 理

由

は

「

容 器

内 が 空であると

思

っ た

」

とい

う も

の であっ た

，

356 理学 療 法 学 　 第32巻 第6号 表1　1試 行 時の％IEMG の比較 （小容器 vs

．

大容器 ） 　 　 　 Mean ±

SD

　 表22

〜

5試 行 時の％IEMG 値の比 較 （小 容 器 vs

．

大 容 器 ）

2nd

　 　 　 Mean ±

SD

Agroup

Muscles

_largesmall



_difference

_p

_No

_．

_Musdes

　 　

Agroup

large

　 　 small 　 　

BgrouP

large

　 　 smatl Trapezius　 　　15

．

5±7

．

Ol6

．

0±4

．

90

．

5 0

，

78 7／10

Deltoid

　　 　　

20

．

2

±

13

．

523

，

3

±

13

．

5

　　

3

．

1

　　

0

．

止

8

　　

7

／

10

Biceps　

brach

且44

．

1± 21

．

1



52

，

6± 1_＆

2



8

．

5



0

．

002＊

10

／

10

Brachioradiahs　43

．

5± 13

，

4　49

．

2± ヨ6

．

0　　5

．

7　　　

0

．

04

＊　　8〆10 Trapezius　　　16

．

0±5

、

216

．

1±6

．

Ol4

．

里±5

．

314

，

1±6

．

6

Delt

〔｝

id

　　　　

21

．

3

±

ll

ユ

　

23

．

3

±

ll

．

5

　

20

．

3

±

　

8

，

6

　

24

，

4

±

9

．

7

＃

BLceps

　

brachi　46

．

2

±

19

．

3　

48

．

2

±19

，

9

＃

　

44

．

2 ± 129

　

458 ± 13

．

6

Brachiorad

［alis　

46

．

4

±

14

．

7

　

47

ユ±

12

．

4

　

46

．

0

± ］

4

．

3

　

48

．

0

±

14

，

1

Bgroup

3rd

Muscles

largesmall

　

difference

　　p　　

No

、

Trapezius

　　

l52

±

7

．

0



15

．

5

±

7

．

3



0

．

3



0

．

70



7

／10

Deltoid

　　　　

21

，

9

±

14

．

026

．

4

±

18

．

9

　　

4

，

5

　　

0

．

04

＊　

8flO

Biceps　brachi　47

．

6± 15

．

152

．

2± 14

．

9



4

．

6



0

．

02＊

　

9！10 Brachioradialls　43

．

4± 17

．

4　45

．

1± 14

．

2　 　 1

．

7　 　 　0

．

52　　 　8

．

f10 Muscles 　 　

Agroup

large

　　　　　small 　 　Bgroup

Iarge

　 　　 smaU

Agroup

：

large

→

smalL 　

B

　_group ：smal1

→

large

，

　

large

：大 容

器 持 ち 上 げ 時の％

IEMG

（％ ）

，

　small ：小 容 器 持 ち 上 げ 時の％

IEMG （％ ）

，

　

difference

　l　 largeと small の 差

，

p ： _p

−

value

．

No

_，

：small の％IEMG が 増 加 した被 験 者 数

．

Trapezius

brachi

： ＊ 　p＜

0

．

05

．

Trapeziusl6

．

4±

6

．

716

．

2±6

．

8

14

．

3

士6

．

9

13

．

5

±7ユ

Deltoid

　 　　 　

23

．

9

±

12

．

9

　

25

．

2

±

14

．

5

　

23

．

1

±

12

．

0

　

23

．

8

±

13

．

9

Biceps　brachi　47

、

1± 21

．

1　47

．

7±19

．

7　46

．

8± 12

．

7　48

．

9± 15

．

3

Brachioradialis

　

45

．

5

±

17

．

0

　

49

．

9

±

14

．

2

　

49

．

1

±

19

．

5

　

49

．

6

±

14

．

9

4th

　

：僧 帽 筋 上 部 線 維

，

Deltoid

：三角 筋 中 部線 維

，

　

Biceps

上 腕二頭 筋

，

Brachioradialis

：腕 橈 骨筋

．

3

．

2

〜

5

試 行 時の％IEMG Muscles 　 　

Agroup

large



smalt

　 　

Bgroup

large



sman

Trapezius

　　　

l6

、

4

±

69



16

．

2

±

6

．

8



12

．

4

±

6

．

1



12

．

8

±

7

．

9

Deltoid

　 　　 　 23

．

8± ll

．

2　22

．

8± 10

．

1　22

．

3± 12

，

7　23

，

7± 13

，

9

Biceps

　

brachi

　

45

．

5

±

182



47

ユ±

19

．

0



48

．

7± 15

．

550

．

5± 13

．

6

BrachioradiaLis　49

．

3

± 14A　

502

± 12

．

4　48

．

2± 13

．

3

　48

．

9

±

11

．

5

　

A

群

で は

2

試 行

目の上

腕

二

頭 筋

，

B

群

で は

2

試 行

目の 三

角 筋

に

有 意 差 が 認 め られ た が

，

そ

の

他 は 有 意差 が 認

め ら れ

ず

，

試 行

の

進 行

に

伴

っ て両

者

の

差

は

減 少

した

（

表

2

＞

。

5th

Musctes

　

Agroup

large

　　 　 small 　 　

Bgroup

large

　 　　 smal ］

4

．

5

試 行 後

の

内 省 報 告

　

5

試 行 後

に 小

容

器 が

重

い と判

断

した

者

がユ

4

名 （

A

群

6

名

，

B

群

8

名

）

，

等

しい

と判 断

し た

者

が

5

名 （

A

群

3

名

，

B

群

2

名 ）

，

大 容 器

が

重

い

と判 断

し た

者

は

1

名

（

A

群

） で あっ た

。

5

．

1

試 行 時

お よ び

5

試 行 時

の上

腕

二頭

筋

の ％

IEMG

の 　 変 化

　

1

試 行

時 ：両

群

と

も

に

持

ち 上 げ 開 始 か ら

0．

05

秒 間の％

IEMG

で は

，

小 容 器 持 ち上 げ時

が

低 値 を示

し た が

，

開

始

後

0

．

25秒 か ら

O

．

30

秒 までの 聞で は

，

小 容 器 持 ち上 げ 時 が 高 値 を 示 し た

。

5

試

行

時 ：開 始

後

O．

05

秒 間 で は

，

小 容 器 持 ち 上 げ 時 が

低 値

で あっ た が

，

その

後

は 大 き な

差

異 が み ら れ な かっ た

（

図

2

）

。

考

察

　 実験 結

果か ら

，

同じ

重

量であ

り

なが ら

も大 容

器よ り

小

容 器

の

持

ち 上 げ

時

に おいて

筋活動

が

大

き

く発

揮

さ れ る こ と が

判

明 した

。

ま た

，

被 験 者

の

内 省

か ら

，

小 容 器

が

主 観

的に重いと 判 断 さ れ た

。一

方

，

容 器の持 ち 上 げの順 序 に は 全

く影 響

さ れ ない こ と

も

判 明 し た

。

従 来

， 二つ の

物 体

の材

質

と重 量 が 同 じ と き

，

小 さ な

物 体

は

大 き

な

物 体

よ

り

重い と判 断 さ れ る 大 き さ

一

重

さの

錯 覚

が 生 じる

。

したが

Trapezius

　　　

l7

，

1±



9

，

2



16

．

5±



7

，

8



13

，

8±



7

．

4



14

．

2±



8

．

O Deltoid　　 　　 22

．

7± ll

．

721

．

9± 10

．

923

．

7± 12

．

424

．

3

± 13

．

4 Biceps　brachi　45

．

1± 15

．

946

．

3± 17

．

148

．

4± 12

．

5

　48

．

4± 13

．

8

Brachiorad

［alis　

49

．

5

±

17

．

6

　

48

．

9

±

15

．

8

　

49

．

9

±

14

．

6

　

50

．

7

±

10

，

0

Agroup ：large→ _smalL 　B　_greup ：srna ］

1

→

large

，

　

large

：大 容 器 持 ち上げ 時の ％IEMG 値 （％ ）

，

　small ：小 容 器 持 ち上げ 時 の ％

IEMG

値 （％ ）

，

　

Trapezius

：僧 帽 筋

E

部 線 維

，

　

Deltoid

：三

角 筋中部 線 維

，

Biceps

　

brachi

：上腕二頭筋

，

　

Brachioradialis

：腕

橈 骨 筋

．

＃ P＜

0

．

05

．

っ て， 重 量

知 覚

は 必 ず し も 実 際の物 理 的 な 重 さ と

一

_{致 し} てい

な

い

。

　これ まで 大 き さ

一

重 さの 錯 覚は

，

予 測 している 重 さと 実 際 に 物

体

を

触

っ た

後

の体 性 感

覚

情 報 が 異 な る と き に 起 こる22

−

24）

，

あ るい は

重

さに関 して 見 か け と 実 際の感

覚

入

力

の ミ スマ ッ チ 25

−

27〕 とさ れて き た

。

し か し

，

最 近

，

Flanagan

ら】6｝ は

極

め て

軽 量

の

物 体 を把 持

し て

持 ち

上 げ

る

作 業 中

の

掴

み

力 （

grip

　

force

）

と

持 ち

上

げ 力

（

load

force

） を 同

時

に測

定 す

る こ と で

，

こ れ ら 二つ が 同

期

し ている こ

とを 見 出

し， ヒ トは

内部

モ デル

を用

いて

力 を

予

測

し

，

物 体

の

持 ち上 げ運 動

の

制 御 を行

っ ているこ

と を示

し た

。

　 物 体 を持 ち

上

げ

る

時

，

中枢 神 経 系

の

内部 前 向 き

モ デル に

基

づ

き対 象

の

感 覚

フ ィ

ー

ドバ ッ ク

量

の 予

測

が

行

わ れ る。 こ の予

測

は

遠 心 性

コ ピ

ー

28） や

随 伴 発 射

29）と

呼

ば

持 ち

lt

げ運動 制 御過程に

影響

を 及 ぼ す物 体の大 きさ 知 覚とその内部モ デ ル

357

　 ％ 1°°

［

80604020O 　O

．

05

一

Lar伊

＿

ima］1 　 ％ ’

i

；

F6040200

_一

_Large

−

Smatt Teo80604020 ％ O_o

_．

₀₅ 0

［

DOA 1

．

00soc loo80 　 　 　 　 60

一

  　 翫nutl 　 　 　 　 4e20 ％ D

．

e5 0

．

50 　 B 1

．

00SeL

’

rt

・

−Wh



−

_lage 　 　 　

−

Sma11 05DC 1

．

oesec

・

0

．

50 　D LOO

　

sec 　 　 　 図2　1試行 時お よ び5試 行 時の ヒ腕二頭 筋の％

IEMG

の _{変 化} 持 ち 上 げ運 動の主動 作 筋で あ る 上 腕二頭 筋の％IEMG の平 均 値の変 化 （持 ち上 げ 開 始 か ら

1

．

00

秒 ま で ）

，

　

A

；

Agroup

の 1試行 時

．

B

：

Bgroup

の

1

試 行時

．

　

A

，

　

B

共 に 持 ち 上げ 開 始か ら0

．

05秒の間で はsmall （小 容器 ）持ち 上 げ 時 が 低 値 を 示 し た が

，

0

．

20　

一

　O

．

25秒 の間では

Large

（大 容器 ） 持 ち 上 げ 時 よ り も small 持ち 上げ 時が高値 を 示してい る

．

　

C

：

Agroup

の

5

試行 時

．

　

D

：

Bgroup

の 5試 行 時

．

開始か ら

0

．

05

秒間 で は small 持ち ヒげ 時が低値であっ たが

，

その後 は 大 き な差 異が認め ら れ ない

．

れ

，

これ が

実 際

の

感 覚

フ ィ

ー

ドバ _{ック と 比}

_{較 照 合}

_{さ れ}

_，

重 さが 判 定 され

る。

Gordon

ら 5｝ は

，

視 覚

情 報

か ら大 き い

物 体

は

重

い とい

う

過

去

の経 験 に よっ て得 ら れ た 記

憶

に

基

づ

_き

_，

_{大 き}

_な

_{物 体 を掴}

_{む 際} ， よ り 大 き な

掴

み

力

を

発 揮

す

る こと

を明 ら

か に し

，

こ の

瞬

時の運

動

制

御

の

中枢

は

小

脳

で

あ

る と した

。

ま た

，

等 しい重 量の大 き な

箱

と

小

さ な

箱 を掴

み 上 げ る 時の掴 み

力

と

持

ち 上

げ 力

が

測 定 さ れ

た

結

果

，

大 き

さ

一

重

さの錯

覚

が 認 め ら れて い て

も

，

大 き

な

箱

を 掴 み 上 げ る 時 が

，

よ り 大 き な

力

を 発

揮

して いる 16）。 この結 果 は 川 合 らの

報 告

17）と

一

致

して い る。 これ は

視

覚 情 報

か ら 大 き な

箱

が 小 さ な

箱

よ

り も重

い と予 測 し

，

そ れ に 対 応 し た 筋 出 力 が 発

揮

さ れ た ため と

考 え

られて い る

。

し か し な が ら

，

これ らい

く

つ

_か

の

実 験

に

用

い ら れ た 物

体

の重 さ は

55

〜

830g

と

本 実 験

よ り

も極

め て軽 く

，

新 た な 運 動

単

位 が

動 員

さ れる

前

に

掴

み 上

げ 行 為

が

達 成

し て し ま う た め に

，

あ くま

で

も

フ ィ

ー

ド

ブt ワ

ー

ド

制御

の みで操

作

で き たこと が

推 測

さ れ る。

　

一

方

，

本 実 験 結

果

で は

，

小

容 器

の

持 ち

上

げ 時

に

筋 活動

量の

増 加

を

認

め た。 これ は

外 部 視 覚 情 報

と

内 部

モデルか ら

，

被 験

者

は 小

容 器

の重さ が

軽

い と 予 測 したが

，

主 観

的 な 重 さの 感 覚フ ィ

ー

ドバ ッ ク

情 報

との 間に

誤差

が 生 じ_， そ れ が 小

脳

を

中 心

と し た

中 枢 神 経 系

で

比 較 照 合 （

フ ィ

ー

ドバ ッ ク

誤

差

学 習

モ デ ル）30

．

33） さ れ

，

持

ち 上 げ 課 題 達 成のた めに

新

た な 運

動 単 位

の

動 員

が図られる こ とに よっ て

修

正 さ れ たこと が

考 え

ら

れ

る。 し た がっ て

，

被験 者

の

小 容 器 が 重

い

と

い

う内省

か ら

も

，

持

ち 上 げ 運

動 時

の上

肢

筋 活 動 量

は

，

物 体

の大 き さの知 覚 と過 去の 経 験 と記 憶に よっ て生

成

され た

内 部

モ デ ルによっ て

予

測 さ れ た が

，

内

的 な意 識

で

あ

る

「

重

い

」 と

い

う主 観

的 な

感

覚 情

報

の フ ィ

ー

_ドバ ッ ク に よ り

，

即 座 に 筋 活 動 が 修 正 され るこ とが 明 らか になっ た

、

これ は_， 持 ち 上 げ 運

動

の 主

動 作 筋

と して

作 用 す

る

上 腕

二頭

筋

の％

IEMG

の変

化

を

示

し た

図

2

か ら

も

断

定

す ること が で き る

。

す な わ ち

，

持 ち 上

げ 開始 直 後

で は_， 小 容 器 持 ち 上

げ 時

の ％

IEMG

が

大 容 器

の

そ れ

に 比べ

低

い が

，

時 間 と 共 に その

増 加

は

顕 著

と

な り

，

途 中

で 逆 転 してい る とい う 結 果で ある

。

Libet

ら34）は

感 覚 情

報 が

体 性 感 覚 野

に

到 達 す

る

ま

で には

O

．

1

秒 か か り

，

そ

れ が

皮

質

内

過 程 を

経 由

して

意 識

に 至 る

ま

で には

0

．

3

秒 程 度

か か るこ と を 明 ら かに し た

。

本 結 果

に おい て

も

O

．

05

秒

の時 点 で は 過

去

の

_記憶

に基づ

_く内

_部

モ デ ル に よっ て

，

大

きい容 器の持 ち 上 げ

時

の

筋 活 動

が

大 き

かっ た が

，

O

．

25

秒

の 時 点でそ れ は 逆 転 し た

。

これ は 大 き さ

一

重さ の

錯 覚

に よっ て 重 さの 意

識

が 生 じ

，

フ ィ

ー

ドバ ッ ク に

基

づ いて

筋

活 動

が

修

正 さ れ た こ と が

考

え ら れ る。

　

一

方

，

試 行の進 行に

伴

い

，

_{両容 器 持}

ち 上

げ時

の

筋 活 動

量 が

…

致

，

あ るいは

筋 活 動

の

修

正の ス ピ

ー

ド

が

速 くな

る 傾

向

を 認 め た こ と は

，

正

確 な

重 さ を

筋 感覚

で

知 覚 し

，

学

習 し たこと が

考

え ら れる

。

しかし

な

が ら

，

筋 活 動 量

が

一

致 し は じ め た に

も 関

わ ら

ず

，

大 き さ

一

重

さの

錯 覚

が

残 存

し た

者

が

殆

どで あっ た。

前 出

の

Flanagan

ら 16♪

も大 き

358

理学 療 法学

　

第

32

巻 第6号 さ

一

重 さの

錯 覚

は

掴

み

．

ヒ

げ

の

試 行 を繰 り返

し た

後

，

掴

み

力

が 同

一

に なっ て も

残 存

してい る こと か ら

，

さら に ヒ

位

の 認 知 レベ ル で起 こっ て い る と

考 察

して い る。 こ れ は

，

絶 対

尺

度

評

仙

法 を 用いた 心 理 実 験で も

同

じ

結 果

で

あ り

，

純 粋

に

知 覚 的

，

認

知

的 な 過 程 と 感

覚

運

動 的過 程

は

別物

で

あ

る35

．

）こ と を 示 し てい る

。

そ して こ の

事 実

は

，

小

さ

な

物 体

は

軽

い とい

う

意 味 的 な 知 識 （semantic 　

knowledgc

）35） や

概 念 推 進

型 処 理25）に お け る 文 脈 に よっ て

得

ら れ た

心

像37〕が 重 さの知 覚 に 影 響 を 及 ぼ すこ と を 示 唆 してい る

。

　

内 部

モ デ ル は_，

も

と

も

と

速

く正

確

な 運

動 制 御

メカニ _ズ ム

を理 解 す

る ヒで

提 案

さ れ た 概 念 で は あ る

。

しか し

現 在

は

，

人

問

の

高次 認 知 機 能

に至 る までの広い領 域 に お け る 重 要 な 概 念へ _と発

_展

_してい る 川 。 し たがっ て _， 意 味 的 な

知 識

といっ た

認 知 機 能 も内 部

モ デ ル の

範 疇

と す る な ら ば

，

本

実

験

にお

け

る

5

試 行 時

の

O

．

05

秒

の 時 点 で

，

大 容 器 によ り 大 き な 筋 収 縮 を

引

き 起こ し た ことは

，

筋 感

覚の 調 整のみで

内部

モ デ ルが

更 新 さ

れ た とは

断 定

で

き

ない

。

こ れに関 して は

，

視 覚

入

力

を

除

い た

実

験モ デル を 用いて明 ら か に すべ きであろう

。

　

物

体

を 持 ち 上 げ る

作 業

は

，

そ

の

大 き さ

や

重 さ

，

また

そ れ

を行 う

の に適 し た 姿 勢や持 ち 上 げる速さな ど を

脳

で認 識 し た 上 で 行 わ れ る

。

そ して

，

持 ち 上 げる

物 体

の大

き

さ や

重

さ を 正 し く認 識， す な わ ち 重 さの

知 識

が

な け

れ ば

，

そ

れ に

対 す

る

姿 勢 を

と ることや

，

筋活 動

が 正 し

く行

われ ない た め に

，

不 適 切 な 反 射 作 用に よる異 常 な 筋

緊

張 を

引

き起

こし，

痛

み を

生

ず

る とい

う知覚 的

な

原 因

に よ る

腰 痛

発 生

の可

能 性 も

示

唆

さ れてい る38〕

。

こ のよ

う

に

，

今 後

，

物 体

の大 き さ と 重 さの 関 係 に よっ て

，

力 学 的の み ならず

知 覚 的 な 観 点

か ら

，

腰

痛

の 発 生 原 因 を 明 らか に す ること

が

で

き

る か

も

し れ

な

い

。

　

本

研

究に よっ て

，

物 体

の大 き さ 知

覚

と過 去の 経 験 に よ っ て

得

ら れ た

内部

モ デル

が

上

肢

の

持 ち

．

ヒげ

運

動 制 御

に お け る

筋 活 動

量の

予測

に

影 響

を

与 え

ている こと と

，

主 観 的

な

重

さの

感 覚

によ り筋 収 縮 が

修

正 され る

，

す

なわ

ち

，

フ ィ

ー

ドフ ォワ

ー

ドとフ ィ

ー

ドバ ッ ク の

両 方

の

過 程

が

明

ら か に さ れ た

。

しか し な が ら

，

実 際

に

脳 内

の

空 間 的 な処 理

過 程や

，

その処 理 過

程

に お ける

時

間

性

が

解 決

すべ _{き 問 題} として残 る

。

今 後

は

脳

の 運

動 準 備 電 位

の

導 出

が

必 要

で

あ

る

と考 え

てい る

。

さ ら に， 意 味 的 な 知 識 が 重 さ を

改 変 す

るので

あ

れ ば

，

物 体

の大 き さ 以

外

に も 形につ い て の

手

が か

り

39M ω や

色

，

素 材

など に対 して個 人 が 持つ 共

感 覚

メ タ ファ

ー

　41

−’

t4） な イメ

ー

ジ や

意

味 記 憶4i

コ

〕が 影 響 を

与

え るに違いない。

故

に

，

これ らの 主

観 的 な 重

さ に

対

す る

影

響 因

．

予

につ いて

明確 化 す

べ

_き

で

あ

ろ

う

。一

方

， 中

枢 神 経

障 害

に よっ て

内 部

モデル の

生 成

が どのよ

う

に 変 化 す るの か につ いて

，

い

く

つ

_か

の

研 究

に て

明 ら

か に

す

ること に よ り， 中

枢

神

経 障害

に

対 す

る

運 動 学 習 理 論

につ い て

提 案

し て

行 く

必 要 が あ る と考 え てい る

、

，

文

　 　献

　

1）IVestting　

G

，

　

Johanss

〔m　

RS

：

Factor

　

infiuencing

　the　

force

　 　control　

during

　preCision　grip

．

　Exp　Brnin　Res　53：277

−

284

，

　 　 1984

．

2）

Johansson

　

RS

，

“rest ］

ing

　

G

：Roles　of　glabrous　skin 　recep

−

　 　tors　and　sensory 　motor 　memory 　

in

　auton ユatic　c（〕ntrol 　of

　 　preclsion　grip　when 　

lifting

　rougher 　or　mQre 　slipPery

　 　objects

．

　

Exp

　

Brain

　

Res

　56：55〔｝

−

564

．

1984

．

3

｝

Gordon

　

AM

，

　

Forssberg

　

H

．

　et　al

．

：

Thc

　

irltegration

　of 　

hap

．

　 　tically　acquired 　size　

information

　

ill

　the　programming 　of

　 　manipu ［ative 　forces　dしlring 　precisiom　grip

．

　

Exp

　

Brain

　

Res

　 　83：483

−

488

，

　1991

．

4）G〔｝rdon 　AM

，

　Forssberg　II

，

　etα

i

．

：

Visual

　size　cues 　

in

　the

　 　

programming 　of 　 manipulative 　

forces

　

during

　_precision

　 　grip

．

　Exp　Brain　Res　83；477

−

482

，

1991

、

5

｝

Gordon

　

AM

，

“／estling 　

G

，

　et α1

．

：Memory 　representation

　 　

undertying 　mot 〔｝r　commands 　used 　during　manipulation

　 　

Qf



common



and



novel 　 objects

，

　

J



Neurophysiol



69

：

　 　 1789

−

1796

，

　1993

．

6

）

JL

’

anmerod 　

M

：The　representing 　brain：Neurat　correlatcs

　 　of　motor 　intention　and 　imagery

．

　Behav　Brain　

Sci

　

i7

二

　 　187

−

245

，

　ig94

．

7

）

Ito

　

M

：

Neurophysiolegicat

　aspects 　of 　thc　cerebellar 　motor

　 　control 　systerrl

．

　

Int

　

J

　

Neurol

　7：162176

，

1970

．

8

）

Kawato

　

M

：

Internal

　models 　

for

　motor 　contml 　_and　tra

−

　 　

jectory

　pLanning

，

　

Curr

　

Opin

　Neurobio］9；718

−

727

．

1999

．

9）Kawato 　M

，

　Furukawa 　

K

，

　 et 　al

．

：

Ahierarchical

　 neural

．

　 　network 　models 　

for

　cuntrol　and　

learning

　of　vu］unt

．

ary

　 　movement

．

　Biol　

Cyben1

　

57

：

169

−

185

．

］987

，

10）Kawato



_M

_．

　

Gomi

　

Il

：

A

　

computational 　nlodel 〔｝f　four 　 　regiQns 　of　the　cerebellum 　

based

　on　

feedback

−

error　

Iearn

．

　 　ing

．

　

Biol

　

Cybern

　

68

：

95

−

103

、

1992

．

11）今 水 　 寛 ：計 算理論

・

脳機 能計 測

・

実 験 心 理 学の融 合

．

　 　

認 知 科

・

学へ の 招 待

．

大 津 由 紀

雄

（編 ）

，

研 究 社

，

2004

．

　 　ppl89

−

204

．

12）Murray 　DJ

，

　

EUis

　

RR

．

　et　al

．

：

Charpcntier

（189⊥）oエ1　the

　 　size

．

weight 　illusion

，

　

Percept

　

Psychophys

　61；1681

−

1685

，

　 　1999

．

13〕

Wolfe

　HK ：

Some

　effects　of　size　oll　

judgments

　of　weight

．

　 　Psych〔jl　Rev　5：25

−

54

，

1898

．

14

）

Nyssen

　

R

，

　

Bourdon

　

J

；

Contribution

　to　thc　study 　of　the 　 　size

−

weight 　

illusion

　by　thc　method 　of　P

．

　Koseleff

．

　Acta 　 　

Psychol

　

11

：

467474

．

19

．

　55

，

15

）

Ellis

　

R

．

　

Lederman

　

SJ

：The　role　f　haptic　versus 　visual

　 　

votume



cues



ill



the



size

−

weight



ittusion

．



Percept

　 　

Psychophys

　

53

二

315

−

324

，

1993

．

16）

Flanagan

　

JR，

　

Beltzner

　

MA

：

Independence

　of　_perceptual

　 　

and　sensorimotor 　prediじtions　

in

　the　size

−

weight 　illusion

．

　 　

Nat

　

Neurosci

　3；737

−

741

，

2000

．

17〕 川合

　

悟

，

生 田香明

・

他 ；視 覚 か ら得ら れ る物 体の 「大 き

　 　

さ」 情 報 が 精 密 把 握 運 動 時の 摘み力 制 御に お よ ぼ す影 響

．

　 　体 力 科学

50

；

5

］

3

−

520

，

2001

．

18）岩 村 占 晃 ：神 経 心理学コ レク ショ ン

，

タッチ

．

医 学 書 院

，

　 　2001

，

pptt5

一

工46

．

19） 苧 阪 直 行 （編 ）：意 識の 科 学はII_∫能か

．

_{新 曜 社}

，

2002

，

　 　ppl　63

，

20

） 道 免 和 久

，

吉 田直 樹：運動 学 習にかかわる小 脳の働 き

．

体 　 　育の科 学 521949

−

955

，

2002

．

21

）今 水 　 寛 ：運動 学 習における小 脳の役 割

．

総 合リハ

32

： 　 859

−

865

，

2004

．

22）

Charpentier

　A：Experimenta ］study 　of　s〔｝nl（：aspects 　of

　

weight 　perception

．

　

Arch

　

Physiol

．

　NQrmales 　Pathotogi（lues

持ち 上 げ運 動 制御過程に影響を 及 ぼ す 物体の 人 き さ知覚と その _{内 部}モ _デ ル

23〕WQIpert　DM

，

　Ghallramani　Z

，

　et α〜

．

：An　internal　modcl

　　　for　sellsorirnotor 　

ln

_しegration

．

　

Science

　269：1880

−

1882

，

1995

．

24）

_Jordan

　Mi

，

　Rumeihart　DE ：Forward 　models ；supcrvised

　　　lcarning　with 　a　

distal

　teachcr

．

　

Cogn

　Sciellce　16_；307354

，

　　　　1992

、

25

）

RQss

　

HE

：

When

　

is

　a　syeight　lot　

Musory

？

QJExp

　

Psyehol

　　　 21：3

「

16

−

355

．

　1969

．

26｝Davis　CM

，

　Rober匸s 　〜〜

．

．

「

：Liftirlg　movements 　in　the　size

．

　　　wcight 　

illusior

［

．

　

Percept

　

Psycho

　

Phys

　

20

：

33

−

36

、

1976

．

27）Grallit　R：

Constant

　errors 孟ll　the　cxecution 　and 　appreci

−

　　　　ation　of　movement

．

　

Brain

　

95

：

451

−

460

，

1972

．

28｝v‘）nHolst 　E：Relaiic川 s　between　the　central 　Ilervo しLs 　sys

・

　　　　teln　and 　the　peripheral　organs

．

　Br　

J

　 Anim　Behav　2：

　　　

89

　

9

．

｛

，

　

1954

．

29｝SPerryRW ；　Neural　basis　ofspontarleous optQkinetic

　　　　resPor ［ses　pr〔｝

duced

　

by

　visual　

inversion

．

　

J

　

Colnp

　

Physiol

　　　　Psychol　43；482

−

489

，

　ig50

，

30）

Sbidera

　M

、

　

Kawallo

　

K

，

　et　al

、

：lnverse

．

dvnainics

　model

　　　　cye 　mI〕v （／］nellt　c‘エntrol　by　Purkinja 〔

・

eUs 　i【l　the　cerebel

−

　　　　［um

．

　

Nature

　

365

：5〔｝

−

52

，

1993

．

3D　

Golrli

　

H

，

　

Shidera

　

M

，

　et α

1

．

：Temp 〔＞ral　

firing

　patterns　of

　　　　

Purkinje

　cells　

in

　the　cerebellar 　ventral 　para且occu ［us　

dur

．

　　　　

in9

　〔｝cular 　

folk

エ“

・

i

匸1暮　responses 　

in

　m〔

．

）llkeys 　I

．

　

Sirnple

　　　　spikes

．

　

J

　

Neurophysiol

　

SO

：

813

−

831

，

1998

．

32

｝

Kitazawa

　

S

，

　

Kimura

　

T

，

　et　al

．

：

Cerebdlar

　cornplex 　spikes 　　　　enc（エ

dc

　

b

〔｝th　

destillations

　and　errors 　

in

　arm 　movements

，

　　　　

Nature

　

392

：

49

・

1

−

497

，

1998

．

33〕Kawat 〔｝M

，

1；_urukawn 　K

，

　et α‘

．

：Ahierarc

．

hica且neural

−

　　　　network 　model 　

for

　control　and　

learning

　of　voIuntary 　　　　movelllellt

．

　

Bi

（エ

L

　

Cvbern

　57：169

．

．

185

，

1987

．

34） 35） 36）

37

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38

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39

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42

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，

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，

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Subjective

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　a　consCiousness 　sensory 　experiCllCe ；・

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−

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．

ior］sys

−

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．

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2

：

193

−

224

．

1979

．

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，

ppl47

−

165

．

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，

　

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“

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−

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for　top

−

down　processing　

ill

　weight 　perception

．

　Perception

27：　

193

−

2

〔｝

2

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Butler

　

D

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　et α

1

．

：

The

　

illftuellce

　of　

load

knowledga on　lifting　tcchn 〔que

，

　

Ergonomics

　

36

：

1489

−

1

・

493

，

19

．

　

93

．

J

〔〕

hansson

　

RS

，

“Festiing 　

G

；

Tactile

　afferent　signals　

in

　the

contr 〔｝h｝f　precision　grip

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contrel 叮lanipulative 　

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Evidellce

　

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_共

感

覚 者

の

驚 く

べ き［

i

常

．

形を

味

わ

う

入

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色 を 聴 く 人

．

山 卜

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