M&Aと企業結合会計
∼のれん償却の問題点と企業価値評価∼
Accounting o{Mergers and Acquis煽ons ∼The problem of goodwill depreciation and company value evaluation∼ 田 端 哲 夫 TetsuD TABATA キーワード:合併.買双、企業結合会計、組織再編、株式交換.企業買収、会社分罰、 持分プーリング法、パーチェス法、のれん、相乗効果、回収償却、減損会計、 Key words:mergers, acquisitions, business combination accountin9, business reorganization, exchange of stocks, purchase of business corporation, split of company, pooling℃Hnterests method, purchase method, goodwill, Synergistic effect, Recovery refund, impairment accounting 要約 企業結合会計とは.M&Aの包括的な会計ルールである。これには、「パーチェス法」と「持 分プーリング法」がある。 パーチェス法は、のれんを発生させる。のれんは、買収プレミアムによって計算される。それ は、合併や買収によるシナジー効果があるからである。のれんは、減価償却や減損会計で処理さ れるべきではない。そして、のれん償却の会計処理は、投資に対しての回双を基本とする。これ を、回収償却と呼ぶ。 Abstract Business combination accounting is the comprehensive accounts rule of M&A. These are the号号purchase method”and a”pooling℃f舶terests method”. The purchase method generates the goodwill。 It is calculated by the acquisitions premium。 That is because there is a synergistic effect by a merger or acquisitions。 It should be processed neither by depreciation nor impairment accounting. Accounts treatment of the goodwill refund is based on the recovery to investment、 This is called recovery refund.、44 東海学園大学研究紀要 第11号
はじめに
日本において1996年(平成8年)ll月より、金融制度改革が推し進められている。この金融 ビッグバン(financial big bang)をうけて2000年(平成12年)3月期からは会計ビッグバンに より、連結会計制度が始まり各企業は連結決算中心となった。この制度改革により、各企業はグ ループ連結経営の姿勢を取り始め、会計のグローバル化が進み連結会計の導入は、グループ再編 を促した。それは、同時に企業の再編や組織の再編でもあった。2000年以前の日本には、連結 や合併を含め企業のM&Aを包括的に取り扱う会計基準は存在しなかったために、日本の財務情 報開示の不透明さは、会計制度が解決すべき課題として指摘されていた。 日本の商法は、2005年(平成17年)6月29日に「新会社法」が成立、その施:行を待つこととなった。新会社法では、M&Aをしゃすいように変更された。 M&Aとは、 Mergers and
Acquisitionsの略、 Mergersは合併、 Acquisitionsは獲得や買収を意味し、広義では.事業統 合や提携なども含まれる。M&Aは、連結会計によるグループ連結経営の影響から企業再編など が意識され始めた。この企業再編や組織の再編などについての会計処理方法を定めているのが企 業結合会計である。企業会計基準委員会は、2006年(平成18年)4月1日以降開始事業年度から 企業結合会計の適用基準(注1)を示した。 企業結合会計は、「株式会社」の存在と「会計学」の関係を捉え直すことができる。企業結合 会計における会計処理方法を通して、企業の経営状況の把握が可能となる視点がある。経営状況 を知るための貸借対照表は、貸方に株主からの調達した資本があり、経営者はその資本を運用し、 資産として投資活動を行っているのである。貸借対照表や損益計算書は株主からの預かりものを. どのように運用しているかを株主に知らせるためのシステムでもあるために、アカウンタビリティ (説明責任)としての会計の役割がある。この役罰があるからこそ.資本主義の経済システムが動 くのであり、それは株式会社によってできあがっている。説明責任を果たす会計が、株式会社を 成り立たせ株式市場をつくりだしているのである。このような見方から.企業結合会計は.株式 市場と会計との関係を経済情報の側面から知るための重要な要素となる。第一章 納&Aと企業再編制度の変遷
戦後、日本では財閥が解体され、1947年(昭和22年)の独占禁止法により持ち株会社が原則 的に禁止された。このことが、戦後の日本にとって歪な経済状況をつくり出した。銀行中心の産 業育成政策を取り、各企業を間接金融へと走らせ、事業をするには銀行からの借り入れのみとい う仕組みをつくりあげた。持ち合い構造の中で、銀行はメインバンクとして企業に間接金融のみ を続けてきた。戦前の日本は、国家の経済財を集中させないと戦争に勝てないという理由もあったのだろうが、純粋な資本主義経済であったといえる。1939年(昭和14年間東急グループが東 京高速鉄道と東京地下鉄の支配権を握り.東京地下鉄を制圧した。現在の小田急や京王、京急と いった鉄道も戦時統制を理由に合併し、東急グループが支配権を握っていった。しかし、戦後は 民間鉄道として分割されている。 終戦後の歪な経済を経て、現在の資本主義経済システムへと移行するきっかけは、1997年 (平成9年)規制緩和の一環として独占禁止法が改正され、持ち株会社の設立が解禁されたこと である。このときから、日本では本格的なM&Aが始まった。しかし、日本においては、バブル 時代にM&Aの盛り上がりを見せた時期があった。1989年(平成元年)三菱地所がロックフェ ラーセンターを買収、ソニーがコロンビア・ピクチャーズを買収するなど象徴的な事例が存在す るが.これらは、日本の企業に対する企業買双ではなく、バブルから起こった日本企業における 海外での買収である。そのために、日本での企業買収劇というような位置付けではない。バブル 崩壊後は企業業績の悪化などによりM&Aは停滞期に入った。1995年(平成7年)ロックフェ ラーセンターは破産を申請し売却されることになる。そのために、この時期までの日本のM&A は本格的ではなく、企業買双というと事件的な取り扱いになっていた。それを歪な経済システム であったと表現している。 しかし1990年代後半からは本格的なM&Aが増加し始めている。1998年の三菱銀行によるバ ンク・オブ・カリフォルニアの買収があるが、特に、21世紀に入ってからのM&A急増の要因 の一つ目は、産業構造の変化が挙げられる。また.少しマクロ的に見るとバブル期と同じような カネ余り現象もある。日銀は相変わらず危機モードであるゼロ金利政策を続行しているからであ る。1990年代から始まっている規制緩和や政府の政策転換.そしてグローバル・スタンダード 化が進んでいる。二つ目は企業のコーポレート・ガバナンス構造の変化である。収益性重視の経 営が浸透する中でM&Aによって必要な経営資源を入手し.不採算部門の売却に対する経営者の 抵抗感の低下が挙げられる。産業構造の変化の中で、競争力の低下を招いているビジネスモデル のノンコア事業をグループから切り離す「選択と集中」を進める企業が増えている。この切り離 すM&Aは、株式売却や営業譲渡などが活用される。 そして、もう一つ、敵対的買収という手法も盛んになってしまったこともある。アメリカのス ティール・パートナーズは、2002年12月に日本デビューしている。2004年3月26日にソトー と2004年12月24日ユシロ化学工業に敵対的TOB(公開買い付け)を宣言したことは、日本 で敵対的買収という用語を有名にした。実は、この時にハウス食晶やモスフードサービス、ワコー ルなどもそのターゲットになっていた。 日本でのこのような動きは、1980年代のアメリカのM&A市場にある。その当時のアメリカ は、新しい金融手法が登場し敵対的買収が盛んに行われ、それを防衛するためのM&A戦略も開 発されていた。LBO(レバレッジド・バイアウト)やTOB(テイク・オーバービット)といっ
46 東海学園大学研究紀要 第11出 た手法で買収を仕掛ける。一方、敵対的買収のターゲットになった企業ではポイズン・ピルなど の戦略によりM&Aの防衛が行われる。LBOは.企業買収する際.被買収企業の資産を担保に 多額の借入金により買収資金を調達する方法である。買収資金は銀行の借入れや、ジャンクボン ドの発行で調達する。これは、少ない自己資本の何倍もの資金が調達できることからレバレッジ (テコの作用)(注2)という名がつけられた。このLBOの登場により企業の事業そのものを目的と するM&Aではなく、財テクを目的としたM&Aが行われるようになったことが.1980年代の アメリカの特長である。このようなアメリカでの企業買収の影響を受け、日本も1990年代後半 から今までとは違った企業買収が繰り広げられるようになった。この状況を、本格的なM&Aと 呼んでいる。 このような本格的なM&Aを日本の企業が受け入れ始めるきっかけが、グループ連結経営であ る。グループ連結経営の中心は収益性重視であり、その中身は、事業の「選択と集中」と株式会 社の「資本」構造の見直しである。このために.独禁法・証券取引法・商法・税法・会計につい ても大改革がなされ、M&Aに関して爾期的な変化をもたらした。日本において企業の再編が行 われる制度改革は、1997年の独占禁止法改正により、従来禁止されていた純粋持株会社の設立 が容認されたことから始まる。持ち株会社の解禁、株式交換・移転制度や会社分割制度、組織再 編税制の創設は、多様なM&Aを実行可能にした。商法が、1997年合併法制が改正され簡易合 併の導:入により合併手続きが整備された。1999年は、子会社支配の強化や企業買収を目的とし て利用される株式交換および移転の改正がなされた。2001年、企業の組織再編を促す株式分割 が可能となる会社分割制度が新設された。企業が事業の一部門切り離して、新会社を設立させた り.他の企業に承継させるなど、事業の分社化や売却が容易になった。成長部門を独立させて競 争力を高めたり、不採算部門を切り離して他の企業に吸収させることも可能である。合併に関す る法律は、100年前から存在するが.企業の分野については、2001年にできたばかりである。そ れまでは、会社を変革するには、分けることができず、大きくなるしか方法がなかった。 そして、税法においても、1999年法人税法改正により株式交換・移転の場合の課税特例が定 められた。2001年には会社の合併、分割、現物出資および事後設立に関する企業再編税制が新設 された。また.2002年4月半らは連結納税制度が導入された。 企業は、経営戦略上、競争優位やコストリーダシップを得るために、企業の再編(合併や企業買 収など)を行う。組織再編(business reorganization)にあたっては、企業結合会計(business combination accounting)において会計処理される。「企業結合」とは、ある企業が他と合体し、 企業の純資産と支配権を取得することで一つの経済実体に結合されることである。 以前の日本では、企業結合の法的形態は3つであった。 ①合併・… 合併会社が被合併会社を吸賢して、完全に自社の一部とする。 ②子会社化・… 被買収企業の株式を取得して子会社とする。子会社は劉会社として存続する。
③営業譲渡・… 特定事業を買い取り、自社の事業とする。 これらの法的形態によってそれぞれの会計処理が行われていた。 企業結合会計の前提となる企業再編の諸制度改革は毎年進められている。会計上では、2001 年7月企業会計審議会で企業結合の会計に関する審議が行われ.企業結合に関する論点が整理公 表された。そして、2003年10月企業結合に係る会計基準の設定に関する意見書にて結実する。 このような審議過程を経て.「企業結合会計に関する基準」が制定され、2007(平成19)年3月 期より適用される。 2006年5月より施行予定の新会社法は.経営の自出度を向上させている。「組織再編と財務の 分離を図り、財務の自由度も飛躍的に増大する。そのことは必然的に効率的な企業経営を促進す ることになる。これは市場原理.競争原理を中心とした新古典派経済学的な考え方である。株主 主権論とも軌を同じくする。これからはますます、単純な企業価値、株主価値の計算上の損得で 物事の是非が決まるような風潮が強まる。」(注3)という意見もある。新会社法による企業結合の 法的形態は、以下に示すようなM&Aの企業再編を可能にしている。
広義のM&A
狭義のM&A
合併 買収 吸収合併 対等合併 新設合併 営業譲渡一m;灘
提携一
m難国
詞1 企業再編の種類48 回忌学園大学研究紀要 第11号 従来の商法の会計システムは、債権者保護の立;場であった。しかし、新会社法は資本制度を残 しながらも具体的な規制は大幅に柔軟化された。そして、経営者が全体最適な視点を持ってはい るが、第一一義的には会社の所有者である株主価値の向上を重視するという立場を受け入れたこと にある。
第二章 企業結合会計
日本の会計基準は、従来純資産方式を取っていた。純資産方式とは、事業等の価値を資産から 負債を差し引いた純資産に着目し算定する方式である。この方式で算出された価値は、事業の一一 定時点の静的価値を示し貸借対照表をもとに評価されるために客観性が高いというメリットがあ る。純資産方式には、簿価純資産方式と時価純資産方式とがある。 時価純資産方式には、再調達時価純資産方式と清算時価純資産方式がある。再調達時価純資産 方式とは、資産・負債を再調達時価によって評価し、その差額の純資産をもって、事業の価値を 評価する方式である。再調達時価とは、資産と負債を現時点で再調達したとして仮定した場合の 価格である。清算とは、事業を清算したものとして資産を回収または売却し、負債を返済したと 仮定した場合の価格である。この価格を正味実現可能価格という。BlS
BlS
負債 資産 資本(A) 簿価純資産額 簿価純資産方式 資産 評価差額(B) 時価純資産方式 負債 醗購購躍購離躍醗購購躍懸離躍醗購離躍懸購躍醗購離躍懸購 @評価差額(C) 資本(A) 恬」鯉醗騨鱒醗懸離鱒醗騨講醗懸離鱒醗騨講鯉懸離鱒醗懸講鯉 @(B)一(C) 時価純資産額 産方式 複数の会社が1つの会社になることを合併という。そのときは、合併する会社がされる会社 〈被合併会社〉の資産と負債を引き継ぎ、それに対して、被合併会社の株式に新株を発行するか、 金銭で合併交付金を支払う。このとき引き継いだ純資産額が、合併により増加した資本金や合併 交付金などを超えた場合の超過額を「のれん」という。 「企業結合会計」とは、企業の合併・買収の会計処理方法であり.M&Aの包括的な会計ルー ルである。この会計基準は、2007年3月期から適用になる。この会計処理方法には、資産を簿 価のまま合算する「持分プーリング法」と買収法と呼ばれる「パーチェス法」がある。「持分プー リング法」とは、相手企業の資産・負債や純資産を簿価で引き継ぐ方法であり、「パーチェス法」は、買収法とも呼ばれ、被結合企業の資産・負債を時価公正価値で受入れ、かつその対価として 株式などを交付して、交付した株式の時価(公正価値)だけ資本を増加させ.そのすべてを拠出 資本とする方法である。 日本には、企業合併の会計処理について明確な基準がなく。各企業が商法や税法の規定をにらみ ながら決めていた。帳簿価格のまま資産などを引き継ぎ、含み損益などを表面化させない方法が 主流であったが、新基準ではより厳密に対等合併と認められる場合のみに限定されることとなる。 企業結合会計基準において、どのような会計処理方法が適用されるかは企業結合の経済的状況 により決定される。状況の捉え方には、単一状況説や複数状況説などがあり、以前の日本では複 数状況説の2分類法が採用されていた。2分類法とは、企業買収である取得で支配関係がある場 合と持分結合で支配関係がなく共有する処理方法である。企業結合会計基準では、合併会計処理 はその実態が「取得」と判断されればパーチェス法、「持分の結合」と判断されれば持分プーリ ング法が適用されるようになった。取得(Purchase)とは、企業買収(Purchase of Business Corporation)のことであり、ある企業が他の企業(被取得企業または企業を構成する事業)に 対する支配を獲得して一つの報告単位となることである。また.持分の結合(Combination of Interest)とは、事業株主または持分保有者が、事業を支配したとは認められないが、結合後企 業のリスクや便益を引き続き相互に共有するために、それぞれの事業のすべてを結合して一つの 報告単位となることである。そして、新設結合とは、新設合併のことで、ある企業と他の企業と が一旦清算され.新たな企業に生まれ変わることをいう。新設合併の場合、会計の処理方法とし てはフレッシュ・スタート法を利用する。フレッシュ・スタート法は、すべての結合企業の資産・ 負債を企業結合時の時価で評価し、それを結合後の新しい会計の基礎としょうとする会計処理で ある。
第一節 持分プーリング会計処理
合併の会計処理は、その経済的状況を持分の結合と判断されれば持分プーリング法が適用され る。下記の事例1で見れば、甲骨と乙社が合併し.対価が議決権株式であり.議決権の比率が45 %∼55%以内で、支配関係を示す一定の事実かなければ持分プーリング法が適用される。 「企業結合会計に係る会計基準」によれば、持分の結合と判断し持分プーリング法を適用できる のは以下の3要件をすべて満たす場合である。 1。対価が株式であること(議決権つき普通株式) 2,取引後の議決権比率が50:50の上下概ね5%以内。(合意された株式交換比率を反映した時 価総額の比率が55:45以内であることを意味する。) 3.2以外の支配関係を示す一定の事実がない。(役員数など)50 東海学園大学研究紀要 第11号 この規定が日本の会計基準と国際会計基準の企業結合会計に関する大きな相違点にもなってい るが.これ以外はパーチェス法を適用されている。 甲社BlS 資産 @ 1,600 負債 500 資本 @ 1,100
乙社BlS
持分プーリング法BlS 資産 2,400 i今田1,600 {乙社800) 負債 1,100 i甲社500 {乙社600) 資本 1,300 i甲社1,100 {乙社200)第二節 パーチェス会計処理
パーチェス法は、買収企業が被買収企業から受け入れる資産・負債の取得原価を対価として交 付する現金や株式などの時価で評価する。取得原価は.受け入れた資産・負債の時価を基礎に配 分され、差額が生じる場合はのれん(Goodwill)を計上する。 のれんは、被買双企業(取得した企業のこと)の取得原価が、取得した資産から負債を差し引 いた純額を上回る超過額のことをいい、資産に計上される。一方不足のときは、負ののれん (negative goodwill)といい、負債に計上される。のれんは20年以内に規則的に償却すること が義務づけられており、のれんは、減損会計の適用対象資産であるために、規則的な償却に代え て減損処理が必要となる場合がある。 たとえば、甲社が乙社の株式を買収のために現金(または株式)で交付し子会社にするときは、 パーチェス法が適用される。このような企業結合は、実質的にある結合当事企業による新規の投 資と同等と考える。甲社BlS
乙社BlS
資産 800 (時価 1,400) 評価差額 負債 600 (時価 800) 評価差額 資本 200 (時価 600) 評価差額 パーチェス法BIS 負債 1,300 資産 2,400 (甲社500 (甲社1,600 +同社800) +乙社1,400) 縫糠馨縫翻馨騨翻羅離翻縫離鰯縫糠馨縫翻馨騨翻羅離翻 資本 1,700 錘覇灘錘鰯灘馨籔灘覇籔罐覇綴錘覇灘錘鰯灘馨籔灘覇籔 (甲社1,100 (のれん600) +同社600) 鰯購懸鰯羅懸鰯羅灘灘羅鰯灘講鰯購懸鰯羅懸鰯羅灘灘羅第三節 のれんの会計処理
企業結合でなぜのれんが発生するかという理由は、①被結合会社の超過収益力であり、現在の 資産に投資されている内容が、今後より収益を生むと予測される場合、②結合会社の既存事業の 超過双益力であり.株式交換などの企業結合によって.プレミアムが被結合会社の株主に与えら れる;場合。買収プレミアムとは、被結合会社の株式の買収価格が、市場価格より高く設定された 場合に発生する。これは買収する側が、市場での評価価値よりも価値があるとみなすためである。 ③結合企業の事業との結合によってシナジー効果(Synergy;相乗効果)が発生する可能性があ る場合。買収からのシナジー効果を測定し、買収プレミアムの正当性を確かめることはかなり難 しいが、買収後、いかに付加価値が創造されるかという潜在価値を見極め、その価値に対して買 収価格が妥当かどうかを検討することが重要である。④高価買いなどもあるが、必要以上に高く 買い入れたときには、減損処理をしなくてはならない可能性がある。 このような理由から発生するのれんの資産計上という意味は.自己創設のれんを計上すること と同じように、のれんは評価益ではなく、資本(払込資本)として計上される。52 東海学園大学研究紀要 第11号 [至璽亜コ甲州は、下記のような財政状態のある乙社を自社の株式を用いて乙社の株主持分 100%を買収した。買収直前の甲声の株価は1,000円であり、乙社の株価は600円であった。発 行済み株式総数1億株で時価総額600億円の状況である。買収交渉の結果、乙甲の買収価格は 900億円で合意された。株価600円の乙社の1株当たり買収価格は900円(900億円/1億株) で買収プレミアムは50%となる。この結果、1,200円の甲社の株式1株は乙社の株式1株と交換 されることになり、株式交換比率は1対1で乙社の1株と交換に甲社の株式1株が割り当てられ た。甲社は、1億株を新たに発行し乙社の株式1億株と交換された。 甲社BIS (単位億円) 産 2,000 甲社PIL(単位 億円) 資 2,000
負資
乙社BIS
二本
900 1,100 2,000 (単位億円) 売 上営業利益
当期純利益 3,600 500 200 両社PIL(単位 億円) 資 産 900 900負資
債本
700 200 900 売 上営業利益
当期純利益 1,400 14080
甲社の決算書=には乙社の買収コスト900億円が反映される。乙社の資産・負債の公正価格は簿 価に等しいと仮定すると、時価純資産200億円の乙社を900億円で買収したのである。王位対価 900億円と時価純資産200億円の差額である700億円がのれんとして計上される。700億円のの れんを5年で償却すると1年当たりの償却費は140億円である。乙社の買収前の業績は売上 1,400億円、営業利益140億円であった。買収後もこの業績は維持されたとして営業利益140億 円は、のれんの償却費で帳消しになる。買収後は、売上高5,000億円の企業に成長することにな るが、営業利益は500億円、当期純利益140億円のままである。 (甲社の仕訳) (借)資産 のれん 900億 700億 (借)のれん償却140億 (貸) 負債 700億 資本 900億 (貸) のれん 140億 この結果、買収後の甲社のROEは7.0%(140億円/2,000億円)となり、買収前の18.2% (200億円/1,100億円)を大きく下回る。甲社の規模は拡大したが買収シナジー効果は無くなっ ている事がわかる。買双前よりも利益が拡大しない限りROIは悪化する。のれんの財務リスク は大きいと考えるべきであり、買収した会社が期待通りの収益を生まない場合にはのれんの償却負担ばかりが大きくなることについて注意が必要である。パーチェス会計処理は、ROEの悪化 を通じてM&Aが規模拡大以外には、株主価値を生み出していないことを情報として提供するこ とができる。 のれんは、ある面では将来の不確かな予測キャッシュフローに期待した評価の結果、生じるも のである。将来の期待には、大きなリスクもあるということであり、有望な技術力やノウハウに 期待して、まだ売上が計上されていない研究開発型ベンチャー企業ののれんを認識して、高く評 価する場合もある。上記の事・例では、乙社の純資産200億円は900億円の買収コストを反映して 700億円分ステップアップされる。この事例では、乙社の資産・負債の公正価格が買収前の簿価 に等しいと仮定したので700億円のステップアップはすべてのれんに振り返られた。 しかし.これを持分プーリング会計処理で行うと、900億円の買収コストは認識されず買収後 の焼野の資産・負債は買収前の乙社の簿価がそのまま継承される。甲社の貸借対照表には乙社の 資産・負債の等価がそのまま反映され、のれんは認識されない。そのために、買収後の甲社の損 益計算書では、営業利益が640億円に増加し、増収のみならず増益すら可能となる。その結果、 ROEは買収前の1&2%から買収後には21.、5%(280億円/1β00億円)と大幅に改善する。すな わち、利益だけが取り込まれ、投資金額が決算書に反映されないので、当然、投資利益率の改善 できたことになる。このように持分プーリング会計処理は、買収シナジー効果がなくとも増益と なり、投資利益率を改善することが可能になる。 この事例のように、株式を対価とする買収では.株式交換比率の算定において、買収対象企業 の株価にプレミアムを上乗せすることが多い。買収企業が、被買収企業の事業運営を適切でなく、 リストラクチャリングによって当該企業の株主価値を高めることができると考える場合、この買 収プレミアムを支払う合理性が認められている。買収プレミアムの水準は、M&A市場において ある程度、一定の傾向が見られる。 しかし、今回示した事例のごとく、シナジー効果が実現しなければ、買収プレミアムで喪失し た株主価値は、買収対象企業の株主に移転したままとなる。このM&Aを行った経営者は株主価 値を破壊したことになる。ところが、持分プーリング会計処理では、既存の株主がどれだけ株主 価値を犠牲にしたかが把握されないために、シナジー効果が実現しなかった事実は買収後の財務 諸表になんら反映されない。そのために、持分プーリング会計処理は、粉飾決算の温床にもなり やすく、不正会計が発生する可能性すらある。 しかし、日本の企業結合会計に係る会計基準は、前述したように3つの要件さえ整えば、持分 プーリング会計処理が認められる。「最近ではシナジーが掛け声だけに終わるM&Aは株主価値 を破壊するとの批判が強く、米国の経営者はM&A後の責任を意識して、M&Aの完了を成功と は考えずに統合プロセスを重視する傾向が強まっている。」(注4)日本の銀行のM&Aなどは.両社 の融和がM&A後の最大関心事となり、経営トップのリーダーシップによる結合シナジーに関心
54 東海学園大学研究紀要 第11号 が向いていないこともある。しかし、最近の日本型M&Aも、グローバル化の影響から、戦略的 M&Aが増え.株主価値向上に関心が向き始めている。 このようにアメリカ的環境が整い始めると、先ほどののれんの処理には、矛盾が発生する。す なわち、のれんは時間の経過と共に価値が減価するものではない。パーチェス会計処理されたの れんは、時価で認識され買収プレミアムが計算されているのである。買収後の事業について、継 続企業としての価値が維持される限りのれんを償却することは実態にそぐわない。アメリカの会 計基準SFAS142号(注5)では、持分プーリング会計処理の全面廃止を決定したことから、経済 界の反対に応じた妥協という経緯によりのれんの減損会計を認めた。日本では、まだ持分プーリ ング会計処理が温存されているために、このような経済界からの意見はない。しかし、今後の課 題:となるであろう。 前例の事・例では、900億円で買収した事業ののれん700億円を、5年間で償却したのであるが、 5年後にこの事業を買収時と同じ900億円で売却したとすると、売却時点では700億円の売却益 が計上される。この利益は、ステークホルダーに買収によって新たな価値がつくり出されたかの ような錯覚を与える。このために、のれんの処理は、減損会計として会計処理されるべきもので あるという考え方が、アメリカ会計基準や国際会計基準での考え方である。 しかし、日本の企業会計審議会の斎藤教授は、「経済的寿命が明確でないというのは、のれん に限らず、有形の固定資産でも同じことである。・・・・・… 耐用期限の前と後とで利益に 無意味な差が出るというのなら.のれんだけでなく有形固定資産についても減価償却をやめ、減 損処理に一元化しなければ首尾一貫しない。」(注6)という意見を主張している。この他にも、非償 却・減損処理法の問題点として、「たとえ超過収益力が維持されているとしても、それは、結合 後の追加努力・追加投資によって補完されるもので、のれんを償却しないのは、追加投資などに よる自己創設のれんを計上するのに等しいので問題である。」(注7)という意見である。有形固定資 産は、確実に毎年減価していくのに対して、のれんはシナジー効果を狙ったためのものであり、 減価ではないとする。M&A後に効果が出るものであって初期段階から減価するものではなく企 業価値により価値の増加を含んでいる。ここで、シナジー効果による企業価値に対して、もう少 し吟味する必要がある。
第三章 麟&Aにおける企業評価
「海外でのれんの規則的償却を放棄する理出は.いろいろと主張されている。のれんの経済的 寿命が明確ではないため、見積もり耐用年数をベースに償却をすると、償却期間が終わる前と後 で利益に無意味な差異が出るとか.投資家はのれんを資産として評価し,その償却の情報を無視 しているといった主張が、おそらく代表的なものであろう。」(注8)として減損ルールでののれんの評価を主張しているという。これらの主張には、経済的寿命という視点での捉え方であるが、事 例1で見てきたようにのれんは経済的寿命だけではなく、企業合併することによるシナジー効果 を見て買収プレミアムを算定している。この買収プレミアムの情報開示は株主の立場により異なっ ているのである。 被買収企業の株主の立場では、シナジー価値の全額を価格に反映することを希望し、買収企業 の株主は、シナジー価値の実現の不確実性から全額を価格に反映することは回避したいと考える。 このように、シナジーは、M&Aにおける価格交渉での買収プレミアムが、重要なポイントとな る。「昨年には米メディア業界でコムキャストがウォルト・ディズニーに対し経営統合を一方的 に提案。ここでも、当初から株式交換比率が示され、それを基に買収価格をはじき出せた。だか らこそ.ディズニーは「買収プレミアム(上乗せ幅)が低すぎ、当社の価値を不当に低く評価して いる」という理由で提案を拒否できたのだ。」(注9)という記事が掲載されていた。これは、楽天が 平成17年10月13日にTBSとの経営統合提案を発表したが、買収価格が示されていない現状に対 してどの程度のプレミアムが示されるかが、今回の買収劇は始まらないとの記事内容での見方で、 買収プレミアムについては「米国では、昨年にオラクルによるピープルソフトの敵対的買双で六 割以上のプレミアムが支払われた。五年前には、ネット企業のアメリカ・オンライン(AOL) によるタイム・ワーナーの買収でプレミアムは七割以上に達した。」(注ゆという内容であった。 このように、買収プレミアムの水準はマーケットの取引事例により相応に示されているものの、 買収企業の経営陣にとって、プレミアム支払の合理性について株主に対する説明責任を果たすた めには、取引事例のみでは不十分であり、プレミアムの支払根拠として実務上定着しているシナ ジー効果の検証が.必要となる。 シナジー効果とは、2つの事業が統合して運営される場合、その価値が、それぞれ単独に運営 される場合の価値の合計より大きくなること。言い換えれば.買双企業と被買収企業を結合する ことにより実現する追加的価値である。シナジー効果は、事業上両社のバリューチェーン上の活 動共有による効果として、売上増加に結びついているか.コスト劇減となるかである。売上増加 に結びつきシナジー効果が出るものとしては、販売チャネルの相互利用やブランドの共同使用な どが挙げられる。コスト劇減においては両社の重複機能の削減や技術・ノウハウの移転.共同調 達による原材料費削減、物流施設・チャネルの共同利用、卸売業者の選劉、販売拠点の統廃合、 研究開発部門の統廃合などが可能である。これらのシナジー効果の発揮は.定性的な分析によっ てその成果を評価することができる。 シナジー効果は、企業価値を評価するときの実態に即した変化を示すもので.定量的分析と共 に活用されている。「定性的分析」は、その企業の製品の将来性などを見て競走優位性などで判 断することである。財務数値の変化の背景にある製晶の競争優位性やや外部環境やブランド価値 の変化、コーポレート・ガバナンスやコンプライアンス、CSRなどの企業の対応など、総合的
56 東海学園大学研究紀要 第11号 に評価している。定性的分析には、SWOT分析やプロダクト・ライフサイクル分析・プロダク ト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)などがある。 これらによって明らかにされたものが、「定量的分析」として財務的シナジー効果にも表れる。 財務上は.買双企業の節税効果や被買収企業の外部調達金利低減、負債調達余力の増加などが上 げられる。これらのベネフィットは財務的シナジーの定量的な効果として評価することができる。 「定量的分析」は.財務的な数値で財務状態を把握する方法である。株価が割高か.割安か.あ るいは1株あたりの利益がどれくらいか出ているか、また、実際の純資産と時価総額の関係を割 り出す指標もある。これによって株式で買収すべき企業かどうかを判断する。
定量的分析には、DCF・EPS・PER・PBRなどがあるが、財務的にはM&Aレシオがあ
る。M&Aレシオは、企業を買収した場合、何年内で買収コストを回収できるかを表したもので、 企業の割安性判断尺度の一つとなる。たとえば、会社の支配権を掌握するために株式の過半数を 取得したときには、被買収企業の「時価総額の二分の一から金融資産を除いた数値」を「営業キャッ シュフロー」で割った数値がM&Aレシオである。 M&Aレシオ=(時価総額÷2一現金および同等物)÷営業キャッシュフロー このM&Aレシオは、支配権を握るために実質的に必要となる金額が、何年分の営業キャッシュ フローで稼ぎ出せるかを見ることができる。この数値が少ないほど短期間で回収できることにな り、M&Aを実施する際の重要なデータとなる。この数値が業界内で少ない期間で元が取れてし まう数値ならば、買収される危険度は高いと評価される。 M&Aレシオが低く、買収の結果.自社事業とのシナジー効果を想定できる事業が描ければ、 買収者にとっては、1+1=2ではなく3にも4にもすることができるのである。他社に比べて 将来のキャッシュフローを多めに想定することも、有利な買収価格を提案することも可能になる。 これらの企業評価方法を見ていくと、投資に対して如何に早く資金回収するかが、M&Aの最 大の関心事である。すなわち.買双時点において、何年で回双できるかを想定しているため.こ の想定期間でのれんを償却していることに妥当性を見出す。日本の企業会計審議会が主張するの れん償却方法を有形固定資産の減価償却の方法として考えるのではなく、投資に対しての回双期 間として考えてみる方が良いのではないだろうか。これを、のれんの「回収償却」と名づける。 のれんの償却方法において.企業結合会計基準の会計処理方法の形式に従うだけではなく.M &A戦略として企業の質を高め、企業価値を形成するという意識のもとでのれんの償却方法を選 択すべきであろう。以前にのれんの均等償却は、経済的寿命が明確ではないという理由から反対 意見もあると述べた。しかし、企業買収のときには、DCFやM&Aレシオなどを算出する際、 投資に対しての回収期間を算定する。このとき使う回収期間を、償却期間とすることで「回収償 却」を行うことができる。これは、のれんが減価するのではなく、投資に対して回収されるのである。この回収償却を見れば、企業のM&A戦略の回収期間内容を読み取ることができる。それ により、企業のM&A戦略のコンテンツを利害関係者に情報として提供することも可能となる。 すなわち、「のれん」の償却については、日本が主張する減価償却の考え方をとるのではなく、 アメリカ会計基準や国際会計基準が主張する減損会計の手法を取るのでもない。これらの考え方 では、資産を各企業の所有物と見る。無形固定資産である「のれん」は、投資、運用しているも のである。「のれん」の償却は.各企業が買収計函を行うときに使用する回双期限を償却期限と し、「のれん」の償却を資産価値の減価という経済的寿命として見るのではなく、M&A戦略の もとで、投資に対する回収という見方への変容が必要である。
おわりに
この数年.日本企業ではM&Aが活発化している。その背景に、株式の持ち合い解消が進展し. M&A関連の諸制度が整備されたことがある。そして、日本を始めとした世界的な金余り現象で ある。M&A関連の法律や制度が整備され始めたのは、1989年日米構造協議で、アメリカが日 本に、外資による投資の規制緩和を要求してきたことに発端がある。これが、日本に金融ビッグ バンをもたらし、1994年外資による対日投資を促進するという方針を、日本政府が正式表明し た。これにより、会計ビッグバンが始まる。2002年には、アメリカからの要求を受ける形で株 式交換によるM&Aを導入している。これを受け.企業結合会計基準や新会社法の大転換ももた らされた。この時期から、アメリカの投資家の日本学買いが活発化している。 世界的トップ企業は、日本の代表的な優良企業を買収できる状況にある。日本の企業は.買双 対象として大変魅力的な状態である。日本株は、外資の格好の買収ターゲットになっている。日 本の企業は、日本的経営だけにこだわることなく.敵対的買収から身を守らなくてはならない。 まずは、戦後の企業体質から抜け出すことをせねばならない。特に、バブル崩壊後、借金経営か らの脱出のみ図っていた企業は、財務体質が良くなりキャッシュリッチな企業になってしまって いる。本業が徐々に回復し、損益計算書も良くなっている割には、株価が低迷している企業は、 M&Aターゲットになりやすい。 M&A会計は、企業に対して定量的な客観的対象として受け止める企業価値という視点を提供 し、社会の認識の変容を可能にしている。この認識は.日本社会が株式会社に対して、従業員利 益を重視する共同体との感覚から利益を極大化し株主に分配する器としての会社認識へと変容し ている表れである。敵対的買収のターゲットになりやすい企業の経営者が、株式会社の存在理由 が、投資と回収による利益の増加と分配にあること、企業価値=株主価値であることを再認識す ることである。そして、買収を計画する経営者や株主は、「のれん」の償却で見たように、無形 固定資産の重要性がM&Aの買収後重要であることが認識された。しかし、買収する側は、無形58 東海学園大学研究紀要 第11号 固定資産であるブランドや人的資源は企業固有の性格が強く、買収などでは大変壊れやすいもの であることを認識し、企業文化の配慮を行うことである。しかし、敵対的買収のターゲットにな りやすい企業は、株式会社の存在理由を考え、M&Aの資本の論理を認識し直すことが必要であ ろう。 (注D企業会計審議i会「企業結合に係る会計基準の設定に関する意見書』(2003年10月31日) (注2)レバレッジ効果とは、ROAが借入利子率を上回る場合には、総資本を構成する自己資本と他人資本 の割合において、借入を多くすればするほど自己資本利益率は高くなることをいう。このように、総資本利 益率と他人資本利子率との差が自己資本利益率を増加させることをいう。この効果が働いている場合、買収 後に被買収会社の借入金を増加した資本によって返済すると、被買収会社の自己資本利益率は低下すること となる。 (注3)中村直人著「財務重視のM&A戦略」『企業会計』中央経済社P45、 AUGUT 2005 VOL57 NO。8 (注4)渡辺章博著「M&Aのガバナンスと企業結合会計」『企業会計』中央経済社P29、 JUNE 2005 VOL57 Nα6 (注5)Statements of Financial Accounting Standards(SFAS)より。米国の基準書であり、財務会計基 準書と訳されている。 (注6)斎藤静樹編著『逐条解説企業結合会計基準』中央経済社P8、平成16年6月30日発行 (注7)岩崎面面「企業結合会計』同文舘出版、平成16年4月30日発行、P126 (注8)斉藤静樹著「企業結合会計基準の基本的な考え方」「企業会計』中央経済社P38、 MARCH 2004 VO:L56 NO.3 (注9)牧野油壷「楽天が付けるTBSの値段」「日本経済新聞』平成17年11月1日付 (注10)上掲『日本経済新聞』H17ユ1。1