高校技術科 の新設 に関す る保護者 の意識
―男子生徒 を持 つ場合 と女子生徒 を持 つ場合 との比較―
*技 術 科 教 室料 平 田
晴 路
*・キ
The opinions Of the parents Of pupils in a certain senior high schOol were surveyed on founding polytechnics in the curriculum.The pupils had already learned a part of polytechnics and home economics as essentials in a junior high schOol.The results、 vere obtained as fonows:
Almost an the parents agree in adopting information education in the curriculum.They also agree in founding polytechnics in the seniOr high scho01 as wen as in adopting home economics in general for boy pupils.This tendency is predominant particularly among the parents of boy pupils.Thus,、 vhen the Course Of Study is newly published within 1988,the subjects involving the industrial technics in home econoEliCS in senior high schOOl will be supported by the parents.
1. 1ま じめ に 教育課程審議会 は昭和62年11月27日に
,幼
稚園,小
学校,中
学校及 び高等学校 の教育課程の基準 の改善 についての審議の まとめを発表 し,同
年12月 24日に文部大臣に答申 した。 この答 申の うち, 中学校技術・ 家庭科の技術系列 には,[情
報基礎]と
い う新 しい領域 を設 けることが示 されている。 領域 [情報基礎]の
創設 に備 えて,文
部省 は,昭
和63∼ 67年度 の5年
間で全国1万6千
人 の中学 校技術・家庭科の教員 に情報処理の研修 を実施 す ることを決めてお り。上また教育用パソコンを昭和64 年度か ら中学校 の技術 。家庭科 に導入す る予定②である。 一方,こ
れ まで科 目「家庭一般」が女子のみ必修であった高校家庭科 に関 しては,「家庭一般」の ほかに新 しい科 目 として「生活技術」及び「生活一般」が設 けられ,こ
れ らの うち1科
目を全ての 生徒に履修 させ るようになっている。「生活技術」は,家
庭生活で用い られ る電気,機
械及 び情報処 理に関す る知識 と技術 を習得 させ るような内容が構成 される。 また「生活一般」の後半2単
位では, 衣食住や保育,情
報 な ど家庭生活 に関す る内容の中か ら2∼ 3項
目を選択 して履修 させ るようにな っていると したが って昭和63年に告示 される新学習指導要領 によって,高
校家庭科 に電気,機
械, 情報 という技術 に関す る内容 を含 む科 目が新設 され ることになる。 家庭科 に とはいえ,高校 で技術的内容の含 まれ る科 目が導入 され ることは,技術科教育 に とって発 展 と考えられ る。 しか し「生活技術」,「生活一般」 の新設 についての文部省 の対応策 は,中
学校技 術・家庭科の「情報基礎」の場合 と異な り,ま
だ何 も示 されていない。 したが って,こ
の ままではOpinions Of Parents On FOunding Polytechnics in Senior High SchOol ――Of Parents、 vith Boy Pup■ s and
Those with Girl Pup1ls―
LaboratOry of Polytechnics,Faculty of EducatiOn,「FottOri l」niversity Seiji Hirata
指導教員の確保
,施
設 。設備の整備等の関連0に より「生活技術」や「生活一般」は現場では開設 さ れに くいのでは,
との懸念 もされる。 そこで本研究 では,あ
る普通科高等学校 における技術科の新 設に関す る保護者 を対象 とした意識調査 を検討 し,こ
の問題 に対応す るための参考資料 を作成する ことを目的 とした。2.方
法 広島大学附属中学校及 び同高等学校 は,昭
和60年度 か ら62年度 までの3年
間,文
部省か ら6年
制 中等学校の教育実践研究校 に指定 された。その際,同
中学校 の技術 。家庭科及 び同高等学校の家庭 科では,同
高等学校第1学
年 における技術科の新設 と男子の家庭科履修が計画 された。 それは次の 3つの理由による。(1)同中学校及び同高等学校 は研究校 としての使命 を持 ってお りω,同中学校では昭 和50年度か ら60年度 までの期間,男
女共学の技術 。家庭科の授業が第3学
年の1学
期 まで実施 され ていた。男女共学 によって全生徒必修 とされたのは,技
術系列では [木材加工1],[木
材加工2], [金属加工2],[電
気1],家
庭系列では[被服1],[被
服2],[食
物1],[食
物2],[住
居],[保
育]の合計10領域である。と(2)同中学校 は 生徒全員が同高等学校 に進学 しており, 生徒 は高校での技術科 の新設 と男子の 家庭科履修 を違和感 な く受 け入れやす い。(3)同中学校 と同高等学校 は同一敷 地内にあ り建造物 を共用 している関係 か ら,同
中学校技術・ 家庭科の施設・ 設備が同高等学校 のそれ として使用で きる。 同高等学校 における技術科の新設 と 男子の家庭科履修 とに関す る意識調査 は,研
究校 に指定 された初年 度に質問紙法によ り,同
中学 校及び同高等学校 の生徒 と保 護者 とを対象に実施 された。 本研究で検討 されたの は,対
象を保護者 とした技術科の新 設 に関す る調査結果 についてである。本研究の検討 によ り, 生徒が同中学校 の技術 。家庭科で前記の領域 を必修 として学 習 していることか ら,[本材加工],[電気],[家
庭生活],[食
物]の
4領域が必修 となる新学習指導要領実施後の保護者の 意識が推測できると思われ る。 表 1は,調
査期 日と回答 を寄せた保護者の学年別人数であ る。表2及
び図1は,そ
れぞれ表 1の 全保護者の性別 と年齢 別 とを示す。なお,調
査対象 とした保護者 は生徒1人
について1人と限定 し,そ
の性別 はどち らで もよい とした。表2か
ら,回
答 した保護者 には,男
子生徒,女
子生徒 とも女性 が多い ことがわかる。 またカイ自乗検定 を行 うと,男
子生徒の保護者 に占める男性の割合 は女子生徒の保護者に占める男 表1.回
答 を寄せ た保護者 の人数 校名 広島大学附属中学校 広島大学附属高等学校 (ただし,左 記中学校出身の生 徒についてのみ) 計 調査期日 昭和62年 3月 昭和61年 10月 昭和62年 3月 年 和 月 昭 10 学 年 1 2 3 I 2 3 男子生徒 の保護者 女子生徒 の保護者 人 % 人 % 人 琥 人 院 人 院 人 院 64人 (984%) 52人 (100%) 45人 (818%) 52人 (896%) 47人 (734%) 43人 (782%) 大 切 獄 閉 計 人 % 105人 (882%) 105人 (897%) H6人 (99,1%) 人 % 90人 (756%) 人 男 注)()内は,回 収率を示す。 表2.回
答 を寄せ た保 護者 の 性別 ︵ 誤 ︶ 絆 部 回 徒 者 生 護 子 保 女 の従
鵜
擢
撰
終埜
図 1 回答 を寄せた保護者の年齢別鳥取大学教育学部研究報告 教育科学 第 30巻 第
2号 (1988) 277
性のそれに比べ,有意水準1%で
大 きいこともわかる。(χ2=11.0,df=1)。
図1で
は,男
子生徒, 女子生徒それぞれの保護者間の年齢差は認められない。3.結
果 と考 察 広島大学附属高等学校で教育実践研究校に指定された期間内での技術科の新設は実現できなかっ たが,以
下 は,男
子生徒の保護者 と女子生徒の保護者 との意識 を比較 して表す。A.体
験学習 と情報教育 に関す る質問(1)学
校 で も生 活 や勤労 にかかわ る体験 的学 習 が 必 要 だ とい う考 えに,あ
なた は どう思われ ます か。次 のア.∼
オ.の
中か らお答 え下 さい。 ア.全
然 そ うは思 わ ない イ. どち らか とい うとそ うは思 わない ウ。どち らともい えない 工。どち らか とい う とその通 りだ と思 う オ。 まった くその通 りだ と思 う 図2は,そ
の結果 を示 す。 図2で
は,記
号 ア.と イ.,言 己号 工。 とオ.を
それ ぞれ一 つ に まとめて表示 してい る。 その理 由 は,そ
れ ぞれ の境界 があ い まい と思われた ことによる。(同種 の選択肢 が あ る質問 にお いて も以下同様である。) 男子生徒の保護者,女
子生徒の保護者 それぞれのほ とん どすべてが,体
験学習が学校 で必要であ ると答 えてお り,そ
の意義 を認 めている。保護者 は,多
くの生徒が大学受験 のため塾 に通 う現実を 考慮 し,学
校では知育偏重 に終 わ らない精神形成 につなが る教育 を求めていると思われる。 ︵ 沢 ︶ 糾 榊 回 図3は,そ
の結果 を示す。 男子生徒,女
子生徒 それぞれの保護者 とも必要であると答 えている場合がかな り多 く,学
校 での情報教育 に高い関心 と 期待 とが現れている。 これは,最
近の科学技術の発達 とそれ による社会の変化 に対応 した意識 と考えられる。 しか し,昭
和60年度 に行われた調査でさえこのような結果が得 られてお り,新
しい学習指導要領 は中学校では昭和68年度か ら全面実 施 され高等学校ではその翌年か ら学年進行 によ り実施 され る が,国
の対応 は遅すぎるとい う感 もある。ナ ︵ 誤 ︶ 冊 部 回 そうは
どち らとも その通 り 思わない しぅぇない
だ と思 う 図
2
体 験 学 習 の必 要度 そうはどち らとも その通 り 思わない ぃえない
だ と思 う 図
3
情 報教 育 の必 要度(2)こ
れか らは学校 で もコンピュータに関す る技術 や情報処理の学習が必要だ という考 えに,あ
なた はどう思われ ますか。(選択肢 は(1)と
同様 であ るので省略す る。)B。 高校技術科 の新設 に関す る質問 (1)´高校 で技術科 を新設 す る ことにつ いて どう思 わ れ ますか。次 のア
.∼
オ.の
中か ら選 んで下 さい。 ア.全
く反対 イ. どち らか とい えば反対 ウ, どち らともい えない 工.ど
ち らか とい えば賛成 オ.大
変賛成 図4は
,そ
の結果 を示す。 男子生徒,女
子生徒それぞれの保護者 とも技術科の新設 に 賛成する人 は約5割
にも達 し,反
対する人 よ り多い。 この割 合 は,高
校技術科の新設 に直接 には関係 しない全国の一般社 会人 を対象 に した調査0の 例 に比べ ると小 さいが,保護者 は高 校技術科 の新設 に肯定的であるといえる。 また この質問で は,両
校 の各学年別の賛成者の割合 を図5 に表す。両保護者 とも,高
等学校第3学
年では他学年 に比べ て賛成者が多い。 これは,生
徒の3年
間の高校生活 を振 り返 って見て技術科 も必要だ との見識 になったのか,ま
たは生徒 が調査 を行 った年度 に卒業 し実際の技術科の新設 に関係 ない ため無責任 な回答がなされたのか,あ
るいはもっ と別の理 由 によるものなのか,は
っきりしない。 この問題 については, 今後の検討課題 としたい。 その他の学年では,賛
成者 は中学 校第1, 2学
年でほぼ5割
以上いるが,高
学年 になるにした がって減少す る傾向にある。 これ らは,当
然の ことなが ら保 護者が生徒の大学受験 を配慮 しての結果 と思われ る。(2)(1)で
,工
.,オ .と
回答 された方に質問 します。 賛成 された理由は何ですか。該当す るものを2つ選 んで下 さい。 ア.物
を作 ることの意義 を教 えたいか ら イ.体
験 しなが ら学ぶ教科だか ら ウ。 日常生活で役立つことを学ぶ ことは大事だか ら 工.電
気・ 機械器具の仕組みは知 ってお くべ きだか ら オ.工
具や機械 を扱 うことは楽 しいか ら 力。入試科 目でないので気分転換 になってよいか ら キ。 その他 ︵ 沢 ︶ 雑 却 回 ︵ 誤 ︶ 絲 紳 回 図4
高校技術科 の新設 について 図 5 中学校の学年 高等学校の学年 高校技術科新設 の学年別賛成者 ︵ 誤 ︶ 冊 却 回 0 新設に どち らとも 反対いえない 男子生徒 の保護者
鳥取大学教育学部研究報告 教育科学 第 30巻 第
2号 (1988) 279
図6は,そ
の結果 を示す。 男子生徒,女
子生徒 はそれぞれの保護者 とも「体験 しなが ら学ぶ教科だか ら」,「日常生活で役立 つ ことを学ぶ ことは大事 だか ら」,「物 を作 ることの意義 を教 えたいか ら」が多 く,生
徒 の精神形成 に役立つ教育的理由を重 ん じていることがわか る。この結果 は,検
討対象にした保護者 の男子生徒, 女子生徒のそれぞれが,中 学校技術・家庭科技術系列の授業の楽 しかった理由を聞いた質問0で,「工 具や機械 を扱 うことは楽 しいか ら」に40%近
い回答 を寄せていたの とは,対
象的である。 両保護者の差 については,男
子生徒の保護者 の「物 を作 ることの意義 を教 えたいも を指摘する人 は,女
子生徒の保護者のそれ よりも多い ことが特徴的 といえる。(3)(1)で
ア.,ィ
。と回答 された方 に質問 します。 反対 された理由 は何 ですか。該当す るもの2つを選 んで下 さい。 ア.物
を作 ることを教科 として学習する必要 はないか ら イ.手
先が器用 な もの しか楽 しくない と思 うか ら ウ.作
品 は,苦
労す る割 にはうまくで きない と思 うか ら 工.内
容がむつか しくな り,理
解 しに くいか ら オ.体
を動かす必要のある教科 はあまり重要でないか ら 力.工
具や機械 を扱 うことは,危
瞼 をともなうか ら キ.入
試科 目でないので,や
る気が起 こらない と思 うか ら ク。その他 図7は,そ
の結果 を示す。 図7
高校技術科の新設に反対する理由 図7は,そ
の結果 を示す。 男子生徒,女
子生徒 それぞれの保護者 とも「その他」,「入試科 目でないので,や
る気が起 こらな い と思 うか ら」,「物 を作 ることを教科 として学習す る必要 はない と思 うか ら」が多い。 これ らの う ちでは,「その他」の内容 は何であるか,さ
らに調査す る必要があると思われる。 両保護者の意識 の差 については,「内容が難 しくな り,理
解 しに くい と思 うか ら」に女子生徒 の保 護者が多 く回答 している。技術科教育の発展 のためにはこれ らの意識 にどう対処 しカ リキュラムを 改善 してい くか,が
課題 であろう。(4)高
校 に技術科 を設 ける場合,教
科の 目標 は どれが よい と思われ ますか。適切なものを2つ選 んで下 さ ψゝ。 ア.物
を作 ることを通 して,社
会 を知 る イ。実習 を通 して,技
術 を身につける ウ.物
を作 りたい気持 ちを満足 させ る 工.日
常生活 に結 びつけて,応
用発展 させ る オ.将
来の就職のために役立てる 力.働
くことを通 して,勤
労の大切 さを知 る キ,科
学技術 を理解 し,こ
れか らの社会 に適応 で きる 能力 を身 につける 男子生徒 の保護者 ︵ 誤 ︶ 冊 細 回 入 試 科 目 で な い の で ︰処
娯
幹酷
醐
乾
を 動 か す 要 の あ る ︰ 内 容 が む つ か し く な り ⋮ 作 品 は 苦 労 す る 割 り ⋮ 手 先 が 器 用 な 者 し か ⋮ 物 を 作 る こ と を 教 科 と し て ⋮ と て い: の 図8
高校 技術 科 の 目標 男子生徒図8は
,そ
の結果 を示す。 男子生徒,女
子生徒 それぞれの保護者 とも,「日常生活 に結びつけて,応
用発展 させ る」,「科学技 術 を理解 し,こ
れか らの社会 に適応できる能力 を身 につける」が多い。 この うち,「科学技術 を理解 し,・‥」の回答 は,情
報教育の必要性 を表現 している と思われる。 また,「将来の就職のために役立 てる」 と「物 を作 りたい気持ちを満足 させ る」が少 ないのは,そ
れぞれ普通科高等学校 の生徒 の進 路にすべて合致す るとはいえない,一
時的な喜びに終わ つて しまうな どの理 由によるもの と考 えら れる。 したがって,一
般社会 に有益で意義 ある目標が望 まれているといえよう。(5)高
校で技術科の学習をす るとした らどの ような分野の学習がよい と思われ ますか。次 のア.∼
シ。の分野か ら3つ選び記号 をご記入下 さい。 なお,男
女が別々の分野 を学習するのが よい と思われる方は男女別 に,男
女が同 じ分 野の内容 を学習するのが よい と思われ る方 は男女共通の分野 を,それぞれお答 え下 さい。 分 野 学習内容 の例 ア.技
術史 イ.工
業概論 ウ.製
図 工.木
材加工 オ.金
属加工 力.機
械 キ.電
気 ク.情
報 ケ.経
理 コ.栽
培 サ.環
境工学 シ.建
築・ 土木 工業技術の歴史 工業の しくみ 図学,イ
ラス ト,デ
ザイ 木製品の製作 金属製品の製作CAD
機構,工
作機械,自
動車,エ
ンジン,鋳
造,鍛
造 電気工作,電
気機器,電
子回路,電
気計測,マ
イ コンピュータ・ パ ソコンの原理 と利用,プ
ログラ 簿記,会
計,タ
イプ 草花の栽培,野
菜の栽培,植
木 の栽培 水質検査,工
業化学 コンク リー ト施工,材
料試験,測
量 ヨンの製作 ミング,OS
図9は,こ
の質問で男女別学 を支持 した人 と男女共学 を支持 した人 との 割合 を示す。図9か
ら,男
子生徒,女
子生徒 それぞれの保護者 とも,生
徒 が中学校で男女共学の技術・ 家庭科 を体験 していることか らか,男
女共学 を支持す る人が多い。しか しカイ自乗検定 を行 うと,男子生徒の保護者 は, 女子生徒の保護者 に比べて男女別学 を支持す る割合が有意水準1%で
大 き いといえる。(χ2=43.0,df=1)こ
の結果 には,技
術科 を新設す るのであ るな ら男子生徒 にはよ り専門的な内容 を学習 させたい と考 える保護者の意 識があると思われ る。 図10,11は
,男
女別学 を支持 した保護者が男子生徒及 び女子生徒 にとっ て望 ましい と思 う学習分野 をそれぞれ示す。 図10からわか るように,男
子生徒 に望 ましい と男子生徒 の保護者が考 え る学習分野 は,電
気,情
報,機
械の順 になっている。一方,女
子生徒の保 護者が考 えるそれ は電気,機
械,情
報の順である。上位3分
野 は一致 した徒P
守
/
/
生
護
舞
殊
︵ \ ︶ 雑 節 回 0 図 男女別学 男女共学 望 ま しい学 習形態//窃
凍
簑
鳥取大学教育学部研 究報告 教育科学 第 30巻 第
2号
(1988) ︵訳 ︶ 排 部 回 ︵ 誤 ︶ 冊 鞄 回 図10 男子生徒に望ましい学習分野 ものの,男
子生徒 に情報 を学習 させ るべ きとい う 考 えは,女
子生徒の保護者 よ りも男子生徒の保護 者 に強い。 また図11からわか るように,女
子生徒 に望 ましい と男子生徒 の保護者が考 える学習分野 は,経
理,製
図,栽
培,情
報の‖贋である。一方, 女子生徒の保護者のそれは,情
報,経
理,製
図, 栽培の順 になっている。女子生徒 に情報 を学習 さ せ るべ きという考 えは,男
子生徒の保護者 よ りも 女子生徒の保護者 に強い。図10,11か ら男子生徒, 女子生徒それぞれの保護者 とも,情
報 は自分の生 徒の性別 と同 じ生徒 に学習 させるべ きという考 え であることがわか り,情
報教育への高い関心が伺 える。 図12 男女共学 に望 ましい学習分野 ︵ 沢 ︶ 糾 鞄 回 図12は,男
女共学 を支持 した人の考 える望 ましい学習分野 を示す。両保護者 とも,情
報,製
図 , 電気,栽
培,経
理の順であ り,上
位第5位
までの 分野 は一致 している。 したがって男女共学の技術 科 を新設 す るな ら,保
護 者 の希望 で は この5分
野 が適切 とい え る。(6)高
校1年
生で技術科 を学習する場合,週
に何時間 く らい授業時間があればよい と思われ ますか。 ア。1時
間 イ.2時
間 ウ。3時
間 工. 4時
間 オ。その他( )
図13は,そ
の結果 を示す。 男子生徒,女
子生徒 それぞれの保護者 とも2時
間 と回答 した 人が最 も多 く,次
に1時
間が多い。平均値の差の検定 を行 って も,両
保護者間 に差 は認 め られない。(t=0.44,df=606)
木 材 加 図■ 女子生徒 に望 ましい学習分野 Ω女子生徒の保護者よ
平均
:179時間
ヽ(SD:0.60時間) ︵ 沢 ︶ 絲 諦 回 男子生徒の保護者 平均 :1.81時 間 SD:0.65時間) 図13 高校技術科 の希望授業時間C。 高校家庭科 に関す る質問 この意識調査実施時期での普通科高校の家庭科 とは
,科
目「家庭一般」の ことである。(1)高
校で男子 も家庭科 を学習す ることについて どう思 われ ますか。ア.∼
オ.の
記号でお答 え下 さい。 ア.絶
対 に男子 は学習する必要 はない イ。 どちらか といえば男子 は学習する必要 はない ウ。どちらともいえない 工。 どちらか とい えば男子 と学習する方が よい オ.絶
対 に男子 も学習する方が よい 図14は,そ
の結果である。 男子生徒,女
子生徒 それぞれの保護者 とも,賛
成者が反対者 より多い。 しか し本質問における賛成者の割合 と,B(1)の
高校技術科の新設の賛否 を問 うた質問での賛成者の割合 とにつ いて有意差検定 を行 うと,女
子生徒 の保護者 は,本
質問での賛 成者の割合が有意水準1%で
大 きい といえる。(臨界比 =3.05)伊 一方,男 子生徒の保護者 は,本
質問での賛成者の割合が有意水 準5%で
小 さい といえ(臨界比=2.10),生
徒の性別 によ り保護 者の意識 に違いがあることがわか る。B(1)の
高校技術科の新設 の賛否 を聞 うた質問 と同様 に, この質問で も賛成者の割合 を両校の学年別 に図15に表す。 女子生徒の保護者で は,賛
成者 は中学校第1学
年で多いが高 学年 になるにしたがって減少す る傾 向にある。 これ は高校技術 科の新設 を問 うた質問の場合 と同様 といえる。一方,男
子生徒 の保護者の賛成者 は,中
学校第1学年では少 ないが高学年 にな るにしたがって逆 に増加す る傾 向にある。 この傾 向が生ずる一 つの理由 として男子生徒の保護者 に,家
庭科の授業が 自分の生 徒が遠隔地の大学 に進学 した場合や独身の社会人 の ときの生活 の備 えとなれば,
とい う気持ちがあると思われ る。(2)高
校1年
生で家庭科 を学習する場合,週
に何時間 く らい授業時間があれが よい と思われ ますか。 (選択肢 はB(6)と
同様であるので省略す る。) 図16は,そ
の結果 を示す。 男子生徒,女
子生徒 それぞれの保護者 とも技術科 の場合 と同 様 に2時
間 と答 える場合が最 も多 く,次
に1時
間が多い。 しか し平均値の差の検定 によ り,男
子生徒の保護者 は女子生徒の保 護者 より少な くてよい と考 えていることが有意水準5%で
いえ 徒 者 生 護 子 保 男 の ︵ 誤 ︶ 絲 部 回 ′σ 女子生徒 の保護者 0 図14 習する どち らとも 学習する 必要はない いえない 方がよい 男子 の高校家庭科の学習 について ︵ 誤 ︶ 科 却 回 中学校の学年 高等学校の学年 図15 男子 の高校家庭科学習の学年 別賛成者 ︵ 沢 ︶ 絲 却 回 男子生徒の保護者 平均:156時間(SD:058時
間) 0 女子生徒 の保護者 平均:167時間` (SD:057時間)1234そ
時 時 時 時 の 間 聞 間 関 他 図16 高校 家庭科 の希望授業時間鳥取大学教育学部研究報告 教育科学 第30巻 第