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MOS界面準位密度の自動測定

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Academic year: 2021

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(1)

第18号B 昭和58年

MOS

界面準位密度の自動測定

Automatic Measurements o

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Yutaka TOKUDA

The microcomputer-controlled DL TS system for the automatic measurements of interface -state densities in MOS structures is described. The present system can draw curves of the interface-state densities versus temperature or energy level during a DL TS thermal scan. Therefore, this system allows the rapid evaluation of the interface-state densities and is suitable to the MOS process control.Experimental results are given for the nSi-Si02 interface.

1

.

まえカずき LSI製造工程評価のためMOS界面準位密度分布を迅 速かっ精度よく測定できることは極めて重要である。こ の目的のため各種澱定法が提案されているが,パノレFト ラ ッ プ 評 価 の た め に 提 案 さ れ たDLTSll (Deep-Level Transient Spectroscopy)法がエネルギー的に連続分布 したMOS界面準位評価にも大変有効であることが近年 示され、広く用いられている2)封。この場合通常界面準位 密度は, DLTS測定後図上よりその信号を読み取り,適 当な計算2同を行うことにより求めている。しかしこのよ うな方法では評価に時間がかかるうえ,読み取りの誤差 も入いるように思われる。 本論文では,上記の点を解決するものとして,著者ら がすでに報告したマイFロ コ ン ビ ュ ー タ を 利 用 し た DLTS測定系を用い4),MOS界面準位密度を自動測定で きるプログラムを開発した結果を述べる。プログラムの 内容は界面準位密度を温度に対して測定するものである が,捕獲断面積が温度,エネノレギーに依存せず,かっそ の値があらかじめわかっている場合には界面準位密度の エネルギ一分布を直接描かすことができるようにもし た。 2.測定手法 図1は,パイアスパルス(V)にともなう試料(MOSあ るいはpnダイオード〉の容量(C)の過渡応答を示した ものである。浅い逆パイアスでトラップがキャリアでう まり,その後深い逆バイアスを印加すると, トラップか らのキャリアの放出により容量が過渡的変化を示す。

C

図1 DLTS法の測定原理。 Vはパイアスパノレス, Cは 試料の容量である。 DLTS法は,深い逆バイアス印加後時刻t,およびt2での 容量の差,すなわちaC=C(t,)ーC(t2)を測定し,バ イアスパルスをくり返し印加しつつ温度を掃引すること により aCを温度に対して測定するものである九温度を 変化させることにより容量の過渡応答の時定数が変化す るので,単一エネルギーを持ったパノレFトラップに対し ては, DLTS信号aCはある温度で鋭いピ-!lとなる九 一方エネノレギー的に連続分布したMOS界面準位に対し ては, aCは一般的に鋭いピーFを持たず,より広がった 形の信号となる制)。 便宜上n形の基板を用いたMOSダイオードを考える

(2)

と,DLTS法では界面準位密度Nssは次式により求めら れる2)。 AεNsCox ムC Nss(E)= [一一一一]一一一寸kln(t2/tj) J 1

υ

また求めたNssに対応するエネノレギ 準位Eは E二 Ec-kTln[σnVnNc(t2-U/ln(t,jtj)] (2) で与えられる2)。式(1),(2)においてAは接合面積, εは半 導体の誘電率, Nsはドーパント濃度, Coxは酸化膜容 量, σnは電子捕獲断面積, Vnは電子の平均熱速度, Nc は伝導帯の有効状態密度,Ecは伝導帯下端のエネノレギー 準位, kはボノレツマン定数, Tは絶対温度である。 Aは 素子寸法で決まり,またCoxおよびNsはC-V法であ ら か じ め 求 め る こ と が で き る 量 で あ る の で , 式(1)で [ ] =AεNsCox/kln(tj/t2)は あ る 測 定 試 料 に 対 し て は 定 数 と な る 。 従 っ てNssを 求 め る た め に 通 常 の DLTS信号ムCの他にC(tj)およびTを測定すればよい ことがわかる。 図2には,界面準位密度Nssを自動測定するために製 作した測定系を示す。マイクロコンビュータはノミナファ 図2界面準位密度を自動測定するために試作した測定系。 コム LK1T-16を用い,容量測定はBOONTON72 BDで 行った。 AD変換器は変換速度25μs,12ビットのものを (BURR-BROWN, ADC 80 AG-12),またDA変換器 は変換速度3μs,12ビットのもの (DATEL, DACHK 12B)を用Lザこ。またマイクロコンピュータのメモリは16 Kバイトに拡張してある。この測定系は以前報告したも のと同じであるが4) 図2には僑略化したものが示され ている。なおこの測定系ではDLTS, DDL TS (Doubl巴 Correlation DL TS) 5) ドーパント濃度分布およびトラ ック濃度分布の測定が行えるが,詳しい内容については 分献りを参照されたい。先に述べたように界面準位密度 Nssを求めるためにはDLTS信号ムC,時刻tjでの容量 C(tj)および絶対温度Tの値が必要となる。このため図2 に示したように3種類のデータがマイクロコンビュータ に入力される。 1つは容量の一段増幅後の値で,これは 時刻tjでの容量の値,すなわちC(tj)を測定するのに用 いられる。この後容量はもう一段増幅されるが,これは ) l ( ムC測定用のものであり,マイクロコンピュ-;5<で計算 することによりムCを得る4)。残りの入力は熱起電力で, これより絶対温度 T~得る。熱電対としては銅ーコンス タンタンを用い,熱起電力の絶対温度への変換は,温度 範囲を73Kから173Kおよび173Kから323KIこ分け,それ ぞれ係数の異なる3次の多項式を用い,マイクロコンビ ュータで演算することにより行った。すなわち T(K) =ao+ajE十a2E2十a3E3 (3) を用いた。ここで

E

は熱起電力であり,単位はm Vであ る。係数は-5.603mV壬E豆-3.378mV(73K豆T豆173 K)の範囲で

旦。=

355.8127821576 aj二90.57406598622 a2 = 16.31119937927 a3二 1.633862049937 -3.378mV豆E壬2.035mV(l73K三五T壬323K)の範囲 で a

273.0584164213 aj = 25.72094993725 a2 = -0

7957493955489 a3二0.1061808509724 である。この係数は,熱起電力から絶対温度への変換が JIS規格 (C1602-1974)に対して精度が0.2K以内にな るように決めたものである。また多項式を3次としたの 300 250 正 n u n U 0 5 内 ζ t } ω 包 コ ﹂ . 4 庄凶仏 T 4 U ト 100 -4 -2 0 THERMOCOUPLE VOL TAGE (mV) 図 3 熱起電力を絶対温度に変換した結果

(3)

はマイクロコンビュータの演算時間を短くするためで‘あ り,温度範囲を限定することにより上記精度が実現でき た。なお熱起電力から絶対温度への変換の計算時間は5 ms程度である。一方上記温度範囲73Kから 323Kは,著 者らが目的としたシリコンMOS界面に対しては十分の ものである。図3Iこは図2の測定系を用いて式(3)により 熱起電力を絶対混度に変換した結果を示す。なお絶対温 度Tは DA変換器の出力 OVを250Kとし, 1 K当り 20 m Vとなるように決めてある。 以上のようにして界面準位密度を評価すべき測定量を 得る。後は式(1)に従ってマイクロコンビュータで演算を 行う。なお式(1)での[ ]内の値はあらかじめマイク ロコンビュータに入力しておき,このようにして界面準 位密度の絶対値を得る。 3.j!!tl定試料 用 い た シ リ コ ンMOSダイオードの基板は, n形 (100) ,比抵抗3.5~4.50cm のものである。ドーパント はリンである。酸化膜は1,000"Cで熱酸化で形成し,膜厚 は1,500Aである。ゲート電極は Alであり,ゲート面積 は2.12X 10-3cm2である。 4.実験結果 4.1 DLTS DLTS測定を行うために設定する条件は (1) バイアスパノレス電圧 (2) バイアスパノレス幅 (3)

t

"

t

である。図4は, n形 (100)基板のシリコン MOS!lイ オードに対して測定したDLTS信号.6,Cを示す。なお温 t,/t2=10/20 ms

ε-

a. 0.02 u ~ -0.04 100 150 200 250 TEMPERATURE (K) 図4 n形(100)基板シリコン MOSダイオードの DLTS自動測定 度掃引はマイクロコンビュータにより自動的に行ってい る 九 従 来DLTS信号を熱起電力に対して測定していた ものを, 2で述べた熱起電力から絶対温度への変換プロ グラムを用いることにより,絶対温度に対して測定する ことが可能となった。図4からわかるように MOSダイ オードに対するDLTS信号は鋭いピークを持たずより 広がった形となっていることがわかる。これは,この DLTS信号がエネノレギー的に連続分布した MOS界 面 準位からの信号であることを意味している。 4. 2 界面準位密度対温度の測定 界面準位密度対温度の測定を行うためには4.1で述べ たDLTS測定のための設定条件(lH3)に加えて (4) 接合面積A (5) ドーパント濃度Ns

(

6

)

酸化膜容量

Cox

の値を与えることが必要となる。酸化膜容量

Cox

C-V特性より求められる。また Nsは本測定系を用い,すで に 報 告 し た プ ロ グ ラ ム よ り 求 め る こ と が で き る ぺ

(

4

)

~(6) の値により式(1) の C

J

内の値が定まる。図5は シリコンMOS界面準位密度 Nssを温度に対して自動 測定したものである。この試料に対する (4)~(6) の値は図 10 n D R u t h 吋 ? ι

一 一

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t2=10/20 ms A=2.12xlO-3 cm2 N

s

=1.5X101Scm-3 Cox=50.1pF

100 150 200 250 TEMPERATURE (K) 300 図5 n形(100)基板シリコン MOSダイオードの界面 準位密度対温度の自動測定の結果 300 5中に示した。なお界面準位密度の値は単位が cm-'eV-1 となるように定数が合わされている。 Nssの値をX-y レコーダに出力させる場合, Nssの値とY軸用のDA変 換器の出力電圧の関係を指定する必要がある。本測定系 ではNssの下限の値を DA変換器の出力 5 V ~こ,Nss の中心の値をDA変換器の出力 OVIこ対応させている。 従って図5で示したものは出力電圧 5 Vが Nss=0 cm-'eV-1に,OVが 5X 101Ocm-'e V-1に設定して測定し

たものである。この場合は Nssの値が

o

~ lO"cm-2eV-1 (DA変 換 器 は 5~ 十 5 Vの範囲で使用戸の範囲で プロットすることができる。界面準位密度を直接測定し た場合,図5からわかるように雑音幅は温度が高くなる につれて減少している。 DLTS信号ムCの雑音幅は測定 温度に無関係であるので, Nss測定での雑音幅の特徴は 式(1)からわかるように Nssの計算では.6,CをTで割っ ていることによる。これは本質的には観il!Uしている界面 準位のエネノレギー幅が高温ほど広がるということに対応 し2)3) 高温ほど界面準位の測定感度は向上するもののエ

(4)

ネノレギ一分解能は低下することを意味する。なお, Nss 計算に要する時間は40ms程度である。 4.3界面準位密度対エネノレギー準位の測定 界面準位密度対エネノレギー準位の測定,すなわち界面 準位密度のエネノレギ一分布を求めるためには,4.1で述べ た DLTS 測定条件(l) ~(3) および4.2で 述 べ たNss計 算 のための各種値(4)~(6) に加えてエネノレギー準位 E を計算 するための設定が必要となる。エネノレギー準位Eは式(2) より求められるが,そのために必要な設定は (7) 電子捕獲断面積m (8)電子の平均熱速度Vn (9) 伝導帯の有効状態密度Nc である。VnaTl/', NcaT3/2の形で、温度に依存し,その係 数は対象となる半導体材料で決まる。本実験では n形シ リ コ ン を 対 象 と し て い る の でVnNc=3.132X10'lT' cm-'c1K' 6)と与えられる。一方電子捕獲断面積σnは前 もってわかっている量ではなく,実験によって求められ るべきものである。図8は, σn=10-16cm'')を仮定して エネノレギー準位を計算したものである。この場合エネノレ

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図6 n形(100)基板シリコンMOSダイオードの界面 準位密度対エネノレギー準位の自動測定の結果 ギー準位Eの値は式(2)からわかるように温度Tのみで決 まる。なおEの値は, X軸用のDA変換器の出力電圧OV をE=OeVとし, O.leV当り0.5Vとなるように決めて ある。エネノレギー準位の計算には対数が含まれるため Nssも含めて計算に要する時間は400ms程度となる。 図6での界面準位密度のエネノレギ一分布はエネノレギー 準位を求める際に捕獲断面積の値を仮定しているので近 似的なものである。正確な界面準位密度のエネノレギ一分 布を求めるためには捕獲断面積の評価が必要で、ある。 MOS界面準位に対する捕獲断面積の評価法としていく つかのものが提案されている7聞へその一つの方法とし て界面準位密度対温度の測定をいくつかのし

/

t

,につい て行う方法がある7)。これは4.2で、述べたプログラムを用 いて行うことができる。しかしながらこの方法も含め捕 獲断面積の評価には多大な時聞を必要とする。従って第 1段階での界面準位密度のエネノレギ一分布の評価には捕 獲断面積をほぼ妥当な値で近似して求めるのも,評価時 間の点から有用であると思われる。図6で用いたσn= 10-16cm'の値は,Yamasakiら')が報告しているものであ る。 5.むすび マイクロコンビュータを利用した試作のDLTS測定 系を用い, MOS界面準位密度を自動測定することがで きることを示した。DLTS測定系はすで、に以前報告した ものであるが,プログラムの開発により上記測定を可能 にしたものである。界面準位密度の自動浪u定のためのプ ログラムは,界面準位密度を測定温度に対して描くもの とエネノレギー準位に対して描くものの2種類であり,い ずれも温度掃引を行ないながら測定できる。従ってこれ は界面準位密度の評価時間を短縮するものであり,MOS プロセス制御に適している。本方法を n形基板のシリコ ンMOSダイオードに適用し,その有用性を示した。 謝 辞 日頃より有益な御指導と御援助を頂いている本学竹松 英夫先生,大阪大学犬石嘉雄先生,名古屋工業大学宇佐 美品先生に感謝致します。なお,本研究の一部は昭和58 年度文部省科学研究費補助金の援助によって行われたも のである。 参考文献 1) D. V. Lang : Deep-Level Transient Spectrosco -opy : a New Method to Characterize Traps in Semiconductors, J. Appl.Phys., 45, 3023, 1974 2) K. Yam呂saki,M. Yoshida and T. Sugano : Deep

Level Transient Spectroscopy of Bulk Traps and Interface States in Si MOS Diodes, Jpn. J. Appl Phys., 18, 113, 1979

3) Y. Tokuda, M. Hay丘shiand A. Usami : Evalua

-tion of Interface States in MOS Structures by DL TS with a Bipolar Rectangular Wεighting Function, J. Phys., D. 14, 895, 1981. 4)徳田,中村,宇佐美 半導体接台容量を用いた不純 物濃度測定へのマイクロコンビュータの応用,応用 物理, 50, 90, 1981固 5) H. Lefevre and M. Schulz : Double Correlation Technique (DDL TS) for the Analysis of Deep Level Profiles in Semiconductors, Appl.Phys., 45,

(5)

1977.

6) S. M. Sze: Physics of Semiconductor Devices, 57, John Wiley and Sons, New Y ork, 1969.

7) M. Schulz and

E

.

Klausmann: Transient Capaci. tance Measurements of Interface States on the Intentionally Contaminated Si-Si02 Interface, Appl.Phys., 18, 169, 1979. 8) N. M. Johnson : Energy-Resolved DL TS Mea-surement of Interface States in MIS Structures, Appl.Phys. Lett., 34, 802, 1979. 9) T. J.Tredwell and C. R. Viswanathan: Interface State Parameter Determination by Deep-Level Transient Spectroscopy, Appl.Phys. Lett., 36, 462, 1980. ( 受 理 昭 和58年 1月16日〕

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