■本テキストの作成環境は、次のとおりです。 ・Windows 7 Home Premium
・Microsoft Excel 2010（テキスト内では「Excel」と記述します。） ・画面の設定（解像度） 1024×768 ピクセル
■本テキストは、次の環境でも利用可能です。
・Windows 7 Home Premium 以外のオペレーティングシステムで Microsoft Excel 2010 が動作する環境
（オペレーティングシステムによっては操作画面の表示がテキストと異なることが
- 2 - ■ リアルアートでは、果物を題材に Excel を使用して立体感のある写実的なイラストを描 くためのテクニックを紹介します。立体感のある写実的なイラストを描くためのポイ ントは描画する果物に「テクスチャ」、「ハイライト」、「陰」、「光の反射」、「影」を付 けることです。 ■ リアルアートの第 3 回目は、「ブドウ」に「ハイライト」、「陰」、「光の反射」、「影」を 付けることで、立体感のある写実的なイラストを描きます。 ■ 前提となる知識 ・Excel の基本操作（Excel の起動、リボンメニューの操作、ワークシートの保存など）およ び図形描画の操作ができることを前提としています。そのため図形描画の手順について は使用する図形と描画結果のみを記述しています。 ・描画する図形のサイズは参考値です。おおよそ同じサイズで描画してもかまいません。 ■ サンプル図形のダウンロード ・このレッスンで描画する図形のサンプルを、次のURL からダウンロードできます。 http://ec.nikkeibp.co.jp/msp/pod/ リアルアート第3 回「ブドウ」では、次のパーツを描いて組み合わせることで、立体感のあ る写実的なイラストを描きます。「ハイライト」、「陰」、「光の反射」、「影」については「ブド ウ」の右上方向から光が射しているという想定で描きます。 １粒のブドウ 光の反射 ブドウの葉 影 ハイライト 陰 完成作品
Sample
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レッスンの概要
リアルアートでは、果物を題材にExcel を使用して立体感のある写実的なイラストを描くための テクニックを紹介します。立体感のある写実的なイラストを描くためのポイントは描画する物体 に「テクスチャ」、「ハイライト」、「陰」、「光の反射」、「影」を付けることです。 ・「テクスチャ」とは、物体表面の質感を表現するために使用する画像のことです。 ・「ハイライト」とは、物体に光が当たって明るくなっている部分のことです。 ・「陰」とは、物体に光が当たらず暗くなっている部分のことです。 ・「光の反射」とは、光が反射して物体の一部が特に明るくなっている部分のことです。 ・「影」とは、物体が光をさえぎるために物体のそばにできる暗い部分のことです。 リアルアートの第 3 回目は、「ブドウ」に「ハイライト」、「陰」、「光の反射」、「影」を付け ることで、立体感のある写実的なイラストを描きます。 「ブドウ」の表面は平滑であるため、「テクスチャ」は使用せずに「ハイライト」と「陰」の 色合いで表現します。 リアルアートのレッスンで「ブドウ」を描く手順は次のとおりです。 Step 1 ワークシートの設定をします。 Excel のワークシートにイラストを描くための設定をします。 Step 2 「1 粒のブドウ」を描きます。 図形機能の［図形］を使用して「円」を描いた後、図形機能の［グラデーション］を使用して ブドウの表面に「ハイライト」と「陰」を表現した「1 粒のブドウ」を描きます。 Step 3 「光の反射」を描きます。 図形機能の［図形］を使用して「1 粒のブドウ」の表面に「光の反射」を描きます。 Step 4 「1 粒のブドウ（図）」を組み合わせて「ブドウの房」を描きます。 「1 粒のブドウ」を PNG 形式の図に変換した「1 粒のブドウ（図）」を描きます。 「1 粒のブドウ（図）」を 14 個複製した後、ブドウの房の形状に組み合わせます。 Step 5 「影」を描きます。 「ブドウの房」によってできる「影」を描きます。 Step 6 「ブドウの葉」を描いて完成です。 図形機能の［フリーハンド］を使用して「ブドウの葉」を描き、Step 4 で描いた「ブドウの 房」の前面と最背面に配置するとリアルアートの「ブドウ」が完成します。Sample
- 4 - Step 2 から Step 6 までの操作結果を図で表すと次のようになります。 それでは、立体感のある写実的な「ブドウ」を描いてみましょう。 ● リアルアートで Excel 2010 を使用する理由 Word 2010 でイラストを描画するには、次の 2 つの方法があります。 ① 編集ウィンドウにイラストを描画するための描画キャンバスを配置して、その中にイラス トを描画する方法 ② 編集ウィンドウに直接イラストを描画する方法 リアルアートでは、複数の図形をひとつの図形として扱うための［グループ化］や複数の図 形を正確に配置できる［配置］という機能を使用しますが、Word 2010 では、描画キャンバ スでは［配置］機能が使用できず、編集ウィンドウに直接描画した図形には［グループ化］ の機能が使用できません。そのためリアルアートでは［グループ化］と［配置］の機能が制限 なく使用できるExcel 2010 を使用します。
参 考
Step 2 「１粒のブドウ」 Step 3 「光の反射」 Step 4 「ブドウの房」 Step 5 「影」 Step 6 「ブドウの葉」 完成作品Sample
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Step 1 ワークシートの設定をします。
［表示］タブをクリックします。 ［表示］グループにある［枠線］のチェックボックスをクリックしてチェックを外します。 ワークシートの枠線が非表示になります。ワークシートの枠線を非表示にすることで、ワー クシートをスケッチブックのようなイメージで使用することができます。 ワークシートは「標準モード」で使用します。 ワークシート操 作 開 始
操 作 終 了
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Step 2 「1 粒のブドウ」を描きます。
ワークシートの左上部分に［円/楕円］を使用して、次の設定の「円」を描きます。 ［サイズ］－［図形の高さ］：1cm ［図形の幅］：1cm 図形の塗りつぶしの色および枠線の色や太さは既定のままでかまいません。 「円」が選択されている状態で［描画ツール］の［書式］タブをクリックします。 ［図形のスタイル］グループの右端にある［ダイアログボックス起動ツール］をクリックします。 ［図形の書式設定］ダイアログボックスが表示されます。 ［図形の書式設定］ダイアログボック スの左端のメニューから［塗りつぶし］ をクリックします。 ［塗りつぶし］セクションの［塗りつ ぶし（グラデーション）］をクリックし ます。 ［標準スタイル］の右端にある［下向 き三角（▼）］ボタンをクリックします。 表示されるグラデーションのメニュー から［こけ］をクリックします。操 作 開 始
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- 7 - ［グラデーションの分岐点］の［分岐 点2/3］をクリックします。 ［グラデーションの分岐点を削除しま す］をクリックします。 ［分岐点 2/3］が削除され、グラデー ションの分岐点が2 つになります。 ［グラデーションの分岐点］の［分岐 点1/2］をクリックします。 ［色］の右端にある［下向き三角（▼）］ ボタンをクリックします。 表示されるカラーパレットから［紫、 アクセント4、白 ＋ 基本色 40%］を クリックします。 ［グラデーションの分岐点］の［分岐 点2/2］をクリックします。 ［色］の右端にある［下向き三角（▼）］ ボタンをクリックします。 表示されるカラーパレットから［紫、 アクセント4、黒 ＋ 基本色 50%］を クリックします。 分岐点2/2 分岐点1/2
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- 8 - ［分岐点 2/2］が選択されている状態 で［位置］が「70%」になるよう［分 岐点2/2］を左方向へドラッグします。 ［種類］の右端にある［下向き三角（▼）］ ボタンをクリックします。 表示されるメニューから［線形］をク リックします。 ［方向］の右端にある［下向き三角（▼）］ ボタンをクリックします。 表示されるメニューから［斜め方向－ 右上から左下］をクリックします。 ［閉じる］ボタンをクリックします。 ［角度］が「135°」に設定されます。
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- 9 - ブドウの表面に「ハイライト」と「陰」を表現することができました。これを「1 粒のブド ウ」とします。 「1 粒のブドウ」が選択されている状態で［描画ツール］の［書式］タブをクリックします。 ［図形のスタイル］グループにある［図形の枠線］の右端にある［下向き三角（▼）］ボタン をクリックします。 表示されるメニューから［線なし］をクリックします。 「1 粒のブドウ」の枠線が非表示になります。 ここまでの操作で「1 粒のブドウ」を描くことができました。 ここまでの操作を「リアルアート作品ブドウ.xlsx」という名前を付けて保存しておきましょう。 ハイライト 陰 「1 粒のブドウ」
操 作 終 了
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