2014/03 Page1
ネットワーク・アナライザ
によるインピーダンス測定
キーサイト・テクノロジー
アプリケーションエンジニアリング部
石井 幹
2016/6/3 1 DUT 2014/03 Page2目次
• ネットアナの各Z測定法の原理と使い分け
• 正確な測定のためのCalibration方法と注意点
• 基本的な測定例
(Zアナライザとの測り比べ)
• 応用的な測定事例
2014/03 Page3
既存
ZAの測定法-1: 自動平衡ブリッジ法
2016/6/3 3V
-+
2
V1
Zdut
V
2= -I
rR
rZdut =
V
1I
r=
-V
1R
rV
2H
L
R
r
I
r
仮想接地
I
dutレンジ抵抗
• 40 Hz ~ 110 MHz
(4294A)• 非常に高いZ測定確度
• レンジングによる非常に広いZ測定範囲
(10%確度レンジ: 100 mΩ以下~10 MΩ以上, spec)• 仮想接地による良好な測定
(V1・V2は高感度にIdut、Zdutを測定、対GND容量の影響も無し。)
• 4端子対 / 7 mm治具使用可能
4294A Zアナライザ ※ 実際はOPアンプではなく、もっと 複雑なフィードバックループ回路に よって高周波までの自動平衡ブリッジ を実現している。I
dut=I
rV
dut既存
ZAの測定法-2: RF I-V法
Source
電圧測定ch
電流測定ch
Test Head
V
Zdut
Receiver
• 1 MHz ~ 3 GHz
(E4991A)• DUT直近で電流・電圧検出
• 反射法よりも高確度、広いZ測定レンジ
(10%確度レンジ: 1 Ω以下~10 kΩ, spec)• 電圧・電流を同一レシーバで測定し、優れた経時安定度
• 7 mm冶具使用可能
E4991A Zアナライザ2014/03 Page5
Zx
反射法
シャント
-スルー
シリーズ
-スルー
Zx
Zx
S
11S
21VNAによるインピーダンス測定
2016/6/3 5S
11S
212ポート構成
1ポート構成
50
50
11
Zx
Zx
S
25
25
25
21 11
Zx
Zx
S
Zx
S
100
100
100
21 11
Zx
S
Zx
Zx
S
Port1Port2
Port1Port2
Port1Port2
(Port1と2のZoが50の場合)
S
11 2014/03 Page6インピーダンス変換機能
Marker Marker Search Marker Fctn Analysis変換をONにし機
能を選択する
11 11 0 11 11 11 111
1
)
1
(
)
1
(
)
(
S
S
Z
Zx
S
Zx
S
Zo
Zo
Zx
Zo
Zx
S
Zo
Zx
Zo
Zx
S
Reflection
)
(
2
)
(
2
2
))
(
(
)
(
2
02 01 21 02 01 21 02 01 02 01 21 02 01 02 01 21 02 01 02 01 21Z
Z
S
Z
Z
Zx
S
Z
Z
Z
Z
Zx
S
Z
Z
Z
Z
Zx
S
Z
Z
Zx
Z
Z
S
Transmission (シリーズスルー)
逆Sパラメータ = 1/S
abY(アドミッタンス)
はZの逆数
MKR/ANALYSIS2014/03 Page7
ネットアナの
Z測定法-1: 反射法
2016/6/3 7• アナライザ内蔵ブリッジによる反射測定
• 低 ~ 中Z向き
(10%確度レンジ: 1 Ω ~ 2 kΩ, SPD #1)• 7 mm冶具使用可能
16201A 7 mm terminal adapter (アナライザのNコネクタを7 mmに変換) 7 mm test fixture Zdut = 50 x (1+S11)/(1-S11) Zdut VT VR 50 50 50 S11=VT/VR -30 0 30 60 90 120 150 180 210
1.E-03 1.E-02 1.E-01 1.E+00 1.E+01 1.E+02 1.E+03 1.E+04 1.E+05 1.E+06
S1 1 phase (deg) DUTのZ値 (Ω) 100 m Ω 1 Ω 10 Ω 100 Ω 1 kΩ 10 k Ω 100 k Ω 1 M Ω 1 m Ω 10m Ω 50 Ω
感度良く測れる領域
(=ベクトル電圧比測定の振幅、 または位相測定値がダイナミック に変化する領域) ※ リアクタンス性 DUTの場合#1. SPD: Supplemental Perf. Data
ネットアナの
Z測定法-2: シリーズスルー法
• 中~高Z向き
(10%確度レンジ: 5 Ω ~ 20 kΩ, SPD)• 4端子対冶具使用可能
(Gain-phaseポート)• 片線接地DUT測定不可
Zdut 50 S21=VT/VRV
R 50V
T 50 DUTZdut = 100(1-S21) / S21
‐100.0 ‐80.0 ‐60.0 ‐40.0 ‐20.0 0.0 1.E ‐03 1.E ‐02 1.E ‐01 1.E +00 1.E +01 1.E +02 1.E +03 1.E +04 1.E +05 1.E +06 S2 1 or T/ R (d B ) DUTのZ値 (Ω) 1 m Ω 10m Ω 100 m Ω 1 Ω 10 Ω 100 Ω 1 kΩ 10 k Ω 100 k Ω 1 M Ω 50 Ω感度良く
測れる領域
※ リアクタンス性 DUTの場合2014/03 Page9 DUT Zdut VT VR 50 50 50 50 50 S21=VT/VR
• 微小Z測定向き
(10%確度レンジ: <1 mΩ to 5 Ω)、
Zアナライザを上回る低Z測定感度
• 自作冶具、プローブによる測定
Zdut = 25xS21/(1-S21)
‐100.0 ‐80.0 ‐60.0 ‐40.0 ‐20.0 0.0 1. E‐ 03 1. E‐ 02 1. E‐ 01 1. E+ 00 1. E+ 01 1. E+ 02 1. E+ 03 1. E+ 04 1. E+ 05 1. E+ 06 S2 1 or T/ R (d B ) DUTのZ値 (Ω) 1 m Ω 10m Ω 100 m Ω 1 Ω 10 Ω 100 Ω 1 kΩ 10 k Ω 100 k Ω 1 M Ω 50 Ω感度良く測れる領域
※ リアクタンス性 DUTの場合ネットアナの
Z測定法-3: シャントスルー法
2016/6/3 9 2014/03 Page10•
Sパラメータ測定ポート
(5 Hz ~ 3 GHz, 50 Ω)• ゲイン・フェーズ測定ポート
(5 Hz ~ 30 MHz, Zin=1 MΩ / 50 Ω 切替可能)• 広いダイナミック・レンジ
• 内蔵DCバイアス・ソース
(0 ~ ±40 Vdc, 最大電流100 mAdc)• インピーダンス解析機能
(オプション005)E5061B-3L5 LF-RFネットワーク・アナライザ
Gain-phasetest port S-parametertest port
R T Zin ATT R1 T1 R2 T2 R Zin ATT T LF
OUT Port-1 Port-2 DC bias source
E5061B-3L5
Gain-phase test port
(5 Hz to 30 MHz) S-parameter test port(5 Hz to 3 GHz)
Zin=1 MΩ or 50 ohm ATT=20 dB or 0 dB
NA
ZA
2014/03 Page11
インピーダンス解析機能
(オプションE5061B-005)
2016/6/3 11• インピーダンスアナライザ (ZA) の
基本機能を網羅
• Zパラメータ表示
• Calibration + 冶具補正
• 等価回路解析
• 複数の測定法により幅広い
Z測定アプリケーションをカバー
反射法
(低~中Z向け)シリーズ法
(中~高Z向け)シャント法
(超低Z向け)E5061B
による
Z
測定の意義
NA測定とZA測定が一台で行える。
ZA専用機には無い特長を生かした測定:
微小Z測定 広い周波数範囲でのZ測定 高速Z測定インピーダンス測定範囲の比較
S21 シャント
S21 シリーズ トレースノイズが影響するエリア ノイズフロアが影響するエリア 2ポート構成でのS11測定は治具のコ ネクタと基板の間のVSWRなどが大き く影響する。 測定端子面でリターンロスを十分小さく する必要があるので、Load補正が必 ず必要。しかしLoadチップを使用したと しても、実際に-40dBより優れた特性を 実現するのは難しい。 よって2ポート構成でのS11はあまり用 いられない。1. トレースノイズによるZ測定範囲の制限
傾きが大きいほど感度良く測定できます。(インピーダンスの差を検知しやすい) • S21シャントが低インピーダンス測定向け • S21シリーズが高インピーダンス測定向け2.ノイズフロアによるZ測定範囲の制限
• 低インピーダンス測定なら、S11シリーズよりS21シャントの方が制限は厳しくない3. 治具やコネクタのVSWRによるS11測定の制限
測定Zにおけるネットアナの測定値 Sパラメータ[dB] S11 シリーズ 反射法 S11 シャント2014/03 Page13 1.E-04 1.E-03 1.E-02 1.E-01 1.E+00 1.E+01 1.E+02 1.E+03 1.E+04 1.E+05 1.E+06
1.0E+00 1.0E+01 1.0E+02 1.0E+03 1.0E+04 1.0E+05 1.0E+06 1.0E+07 1.0E+08 1.0E+09 1.0E+10
DUT Impedance(ohm)
Freq.(Hz)
Elfin Impedance measurement accuracy (S.P.D)
Port1 Reflection Port1-2 Shunt Port1-2 Series
Sパラメータ測定ポートでのZ測定確度
(Z測定確度10%レンジ、Supplemental Performance Data)
1 MΩ 100 kΩ 10 kΩ 1 kΩ 100 Ω 10 Ω 1 Ω 100 mΩ 10 mΩ 1 mΩ 100 uΩ Port 1-2 シリーズスルー法 Port 1 反射法 Port 1-2 シャントスルー法 1 Hz 10 Hz 100 Hz 1 kHz 10 kHz 100 kHz 1 MHz 10 MHz 100 MHz 1 GHz (注2) 注1) 100 kHz以下で10 mΩオーダー以下を測るには、外付コア等を用いてGNDループの影響を取り除く必要あり。 注2) この例は測定系の残留Lが20 pHの場合。更に残留Lを小さくすることにより、より低Z領域まで測れる。 (注1) 2016/6/3 13 2014/03 Page14 1.E-04 1.E-03 1.E-02 1.E-01 1.E+00 1.E+01 1.E+02 1.E+03 1.E+04 1.E+05 1.E+06
1.0E+00 1.0E+01 1.0E+02 1.0E+03 1.0E+04 1.0E+05 1.0E+06 1.0E+07 1.0E+08 1.0E+09 1.0E+10
DUT Impedance(ohm)
Freq.(Hz)
Elfin Impedance measurement accuracy (S.P.D)
GP Series (T 50Ω_20dB, R 1MΩ_20dB) GP Shunt (T 50Ω_0dB, R 50Ω_20dB) 1 1Hz 10 Hz 100 Hz 1 kHz 10 kHz 100 kHz 1 MHz 10 MHz 100 MHz 1 GHz 10 GHz 1 MΩ 100 kΩ 10 kΩ 1 kΩ 100 Ω 10 Ω 1 Ω 100 mΩ 10 mΩ 1 mΩ 100 uΩ Gain-phase シリーズスルー法 Gain-phase シャントスルー法
ゲイン・フェーズ測定ポートでの
Z測定確度
(Z測定確度10%レンジ、Supplemental Performance Data)
注2) この例は測定系の残留Lが20 pHの場合。更に残留Lを小さくすることにより、より低Z領域まで測れる。 (注2)
2014/03 Page15
各
Z測定法の使い分け
2016/6/3 15 主な興味の対象 となる周波数 重視する Zレンジ お薦めの測定法 典型的なDUTの例 高周波 (100 MHz程度 ~) 中Z域(1Ω~数kΩ) 反射法 RFインダクタ・コンデンサ、 その他RF受動部品 低Z域(<100 mΩ) Port 1-2シャント法 高周波バイパスC、PDN 低周波 (~ 100 MHz程度) 高Z域(~数10 kΩ) Gain-phaseシリーズ法(~30 MHz) Port 1-2シリーズ法(~300 MHz程度) 小容量コンデンサ、振動子、圧 電素子、インダクタ、トランス 中Z域(1Ω~数kΩ) 反射法 インダクタ、トランス、振動子 低Z域(<100 mΩ) Gain-phaseシャント法(~30 MHz) Port 1-2シャント法(100 kHz~) DC-DCコンバータ、大~中容量 バイパスC、PDN • 非常に高い確度で測りたい場合 (Z確度 < 1 %) • High-Q (>100)、Low-D (<0.01) デバイスの損失分 (X成分に比べて極め て小さいR成分) を正確に測りたい場合 • |Zdut| > 数10 kΩの高インピーダンスを正確に測りたい場合 X=-1/(2*pi*f*C) Rs DUTの Zベクトル D=1/Q=Rs/X4294A/E4991A Zアナライザをお薦めするケース
測定誤差E5061BのZ測定法の使い分けお薦め
目次
• ネットアナの各Z測定法の原理と使い分け
• 正確な測定のためのCalibration方法と注意点
• 基本的な測定例
(Zアナライザとの測り比べ)
• 応用的な測定事例
2014/03 Page17
2-portネットワーク測定のCalibration
2016/6/3 17Port1 Port2
Open
Short
Load
Open
Short
Load
S11
S22
Port1 Port2
Thru
S21
S12
Port1 Port2
Thru
S21
2-port full cal
(SOLT cal)
Response Thru cal
測定系の振幅と位相シフト
(伝送トラッキング) 誤差を
取り除く。
測定系の全ての双方向
伝送反射誤差要因を取
り除く。
(伝送/反射トラッキング、 ソース/ロードマッチ、 方向性) 2014/03 Page18Sパラ領域ではなくZ領域でのOpen/Short/Load Cal
(Impedance Calibration)
Z
x=
Zm
- B
1 – C Zm
A
Zx
V
iV
vベクトル電圧比を測る
線形な測定系
(反射法、シリーズスルー法、 シャントスルー法、etc)複素Z値が既知である3つのスタンダード
(= 通常はOpen/Short/Load) のZを測ることにより
測定系をモデリングする複素係数A、B、Cが求まり、
未知のDUTのZが測れるようになる。
Zm:生のZ測定値 Zx:被測定物の真値測定系に求められる条件:
• 十分な線形性を持つ。 (コンプレッション・歪みを起こしていない。)
• 3つのスタンダードの違いが電圧測定値としてはっきりと見分けられる。
• 特にLoadは十分安定に測れること。
E5061B-005の Calibrationメニュー2014/03 Page19
反射法での典型的な
Cal方法
2016/6/3 19 7 mm冶具 Open/Short補正 残留Zと浮遊C 50 Ω同軸経路で 生じる位相シフト 電気長補正(Port extension) 7 mmコネクタ Open/Short/Load cal (+ オプショナルでLow-loss capacitor cal)
16201A
Terminal adapter To
Port-1
セミリジッドケーブル 注) Low-loss capacitor cal:Open/Short/Loadに加え、理想的な位相90°とみなせる
エアキャパシタ終端を測り、高周波におけるLoad終端の 位相不確かさを改善。
反射
(Reflection)法の治具
測定面
校正面
ポート延長Open状態
Short状態
S11のGroup Delayにし、Span
のCenter周波数でのDelay値を
2で割った値とします。
2014/03 Page21
治具の誤差モデル
2016/6/3 21シャントスルーやシリーズスルーの測定は2ポート測定ですが、測定値は全てインピ
ーダンスとして扱います。従って、インピーダンス・アナライザと同様に1ポート測定で
の誤差モデルとして捉えます。
DUT
テスト・ポート
電気長補正
治具の残留インピーダンス
治具部分
オープン時のアドミタンス
(Y open)、ショート時のインピーダンス(Z short)が求まれば、イン
ピーダンス・アナライザと同じOpen/Short補正式を用いて補正係数を求めることができま
す。
2014/03 Page22シリーズスルー法での典型的な
Cal方法
Zdut 50 Ω 4端子対冶具先端で Open/Short/Load cal open ShortGain-phaseシリーズ
(5 Hz~30 MHz):
O/S/L cal
Hc Hp Lc Lp 1 MΩ入力 T R LF OUT 50 Ω入力
DUT Port extension
SOLT cal
さらに、浮遊CをOpen補正で 取り除くことも可能。
Port 1-2シリーズ
(5 Hz ~ 数100 MHz):
O/S/L cal、または SOLT cal + PE
(+ O/S補正)ソース
E5061B-720 50 Ω抵抗セット
2014/03 Page23
シリーズ・スルー治具
2016/6/3 23測定面
校正面
校正面
ポート延長 ポート延長校正面から測定面までの位相シフトを各ポートごとに電気長補正した後、
Open時、Short時の残留インピーダンスを求め、そこから補正係数を求めます
Open状態
Short状態
S21のGroup Delayにし、Spanの
Center周波数でのDelay値を2で
割った値とします。
測定面
ソース側での不整合
ロード(レシーバー)
側での不整合
伝送経路での周波数特性 Frequency b0(Test) b3(Test) a0(Ref)方向性
反射経路での周波数特性 Frequency反射トラッキング
ソースマッチ
ロードマッチ
伝送トラッキング
a1 b1 b2DUT
ケーブル アダプタ ケーブル アダプタ2-portネットワーク測定の誤差要因
(片方向のみを示す)
2014/03 Page25
シリーズスルー
Z測定でのSOLT calの代替案
2016/6/3 25Port1 Port2
Open/Short/Load
S11
Port1 Port2
Thru
S21
Enhanced response calを行う
(= 片方向測定のみ、ロードマッチの 影響は取り除けない。) ) ( 2 02 01 21 02 01 Z Z S Z Z Zdut Z01= 50 Ω, Z02= 上記で測定したZ02(f)
Port1 Port2
DUTPort-1、Port-2が独立したシステムZを持つ場合の
シリーズスルーZ算出式を用いて、DUTのZを測定する。
片方向測定のみでロードマッチの影響を取り除ける。
• 高速測定可能。
• 安価な伝送/反射テストセットNAを使用可。
Port1 Port2
Z
02(f)
Port-2側ケーブルの
入力インピーダンス
Z
02(f)を測る。
2014/03 Page26シャント・スルー治具
測定面
校正面
校正面
ポート延長 ポート延長校正面から測定面までの位相シフトを各ポートごとに電気長補正した後、
Open時、Short時の残留インピーダンスを求め、そこから補正係数を求めます
Open状態
Short状態
S21のGroup Delayにし、Spanの
Center周波数でのDelay値を2で
割った値とします。
2014/03 Page27
シャントスルー法での典型的な
Cal方法
2016/6/3 27 Open Short 50 ΩGain-phaseシャント
(5 Hz~30 MHz):
Thru DUTa) スルーcalのみ
b) Open/Short/Load cal
|Z|、あるいはZベクトルの大きい方 (L、C) のみを測 る場合には、簡単なスルーcalのみで実用上十分な精 度が得られる。 より精度を向上したい場合(主に1 Ω以上の ある程度大きいZ領域において) には、 スルーcalではなくOpen/Short/Load calを 行う。Port 1-2シャントによる数100 MHz~GHz帯までの高周波測定:
SOLT cal + PE、または冶具先端でのSOLT cal
Port extension SOLT cal DUT ISS stds
シャントスルー法でのコンタクト
2ポート・コンタクト(推奨):
コンタクト接触抵抗RcがZdutに直列にではなく、 アナライザのシステム・インピーダンス=50 Ωに直列 に入るので、測定に影響しにくい。 • 接触抵抗だけでなく、(a)、(b)の区間の残留インピー ダンス等の余計な成分の影響も出にくい。 • ただし、周波数が高くなると、この区間の位相シフ トの影響は出るので、スルーcalの場合はこれと同じ 長さのスルーをDelayゼロとして用いる、あるいは SOLT calの場合はPort extensionを行うことで、電気 長を補正する。 Zdut (微小Z) Rc Rc Port-2 (50 Ω) Port-1 (50 Ω) (a) (b)1ポート・コンタクト:
接触抵抗Rcと1ポート区間(c)の残留インピー ダンスZsがZdutに直列に入ってしまう。 Zdut (微小Z) Rc Zs (c) この構成で出来るだけZdutを正確に測るには、 • Rcを出来るだけ小さくする。(半田付けによる コンタクトが望ましい。) • 区間(c) を極力短くし、ZsがZdutよりも小さく なるようにする。 • Zdutの代わりにShortを接続した状態で Short補正を行い、Zsの影響を差し引く。 (a) (b)2014/03 Page29
出来るだけ正確な測定を行うための注意点
2016/6/3 29共通事項
• レシーバの微かなコンプレッション / 歪みの影響が出ないリニアリティ良い領域で測るた めに、ソースレベルは控え目にする。(Calibration測定時、DUT測定時にレシーバにあまり 大きなレベルが入らないようにする。) Sパラ領域での誤差が拡大されやすい反射法では、0 dBm以下が望ましい。 High-Q / Low-DデバイスのX成分に比べて極めて小さいR成分を測る場合は、 -10 dBm以下が望ましい。( 反射法、Gain-phase / Port 1-2シリーズ法、Port 1-2シャント法の場合。)
シリーズ
スルー法
• 4端子対冶具を用いる場合、Load cal用50 Ω抵抗をしっかりと再現性良く固定できる冶具 を用いる。( リードDUT:16047E、SMD:16034E/G/H)シャント
スルー法
• Open/Short/Load calを行う場合、ShortのRとLを定義値に入れて、mΩレンジでの 「引き過ぎ」が起きないようにする。ShortのR-L定義値は、スルーcalのみでのGain-phase シャント法でShortをDUTとして測って得られるおよその値を入れるのが簡単で無難。 • 外皮抵抗が非常に大きくなる傷んだケーブルや緩んだコネクタは使わない。(セミフロー ティング・レシーバや外付けコアの効果が薄れるため)。 • 10 MHz以上でのプロービングによる微小Z測定では、2本のプローブ間のカップリングに よるインダクタンス追加誤差を出来るだけ減らす。( 補足資料参照) • 接触抵抗の影響が出にくい2ポート・コンタクトにする。 2014/03 Page30目次
• ネットアナの各Z測定法の原理と使い分け
• 正確な測定のためのCalibration方法と注意点
• 基本的な測定例
(Zアナライザとの測り比べ)
• 応用的な測定事例
2014/03 Page31
反射法での
100 nHインダクタ測定
2016/6/3 31 4294A ‐1.5E‐07 ‐5.0E‐08 5.0E‐08 1.5E‐07 2.5E‐07 3.5E‐071.E+04 1.E+05 1.E+06 1.E+07 1.E+08 1.E+09
Reflection E4991A 0 10 20 30 40 50 60
1.E+04 1.E+05 1.E+06 1.E+07 1.E+08 1.E+09
Reflection 4294A E4991A E5061B Reflection E5061B Reflection 10 kHz 100 k 1 M 10 M 100 M 1 GHz E5061B設定: 周波数= 10 kHz ~ 3 GHz Source = -10 dBm, IFBW = 30 Hz
OSL & Low-loss-C cal + Port ext. + OS補正
4294A (AVG=4) 4294A (AVG=4) E4991A (AVG=8) E4991A (AVG=8) 10 kHz 100 k 1 M 10 M 100 M 1 GHz
|Z|
Phase
Ls
Q
1 kΩ 1 Ω 100 nH 100 ΩQ
Ls (H)
Ls、Q値ともに4294A (~110 MHz)、 E4991A (1 MHz~) と良く一致している。 従来の
ZAでは行えない
広帯域での測定
反射法、シリーズ法での
2 pFコンデンサ測定
2.25E‐12 2.30E‐12 2.35E‐12 2.40E‐12 2.45E‐12 2.50E‐12 2.55E‐12 2.60E‐12 2.65E‐121.E+06 1.E+07 1.E+08 1.E+09
Reflection Port 1‐2 Series E4991A E4991A ‐0.020 ‐0.015 ‐0.010 ‐0.005 0.000 0.005 0.010 0.015 0.020 Port 1‐2 Series Reflection 6.7 kΩ 10 MHz
|Z|
Phase
Cp
D
1 MHz 10 M Hz 100 MHz 1 GHz 10 MHzCp (F)
D
E5061B設定: 周波数= 1 MHz ~ 1 GHz Source = -10 dBm, IFBW = 30 Hz 反射法OSL cal + Port ext. + OS補正 Port 1-2シリーズ法
SOLT cal + Port extension + Open補正
E4991A (AVG=8) E4991A (AVG=8) kΩオーダー以下の領域で反射法は E4991Aと良く一致している。 シリーズ法は1 MHz付近の高|Z|域での 測定SNRがE4991Aを上回っているが、 300 MHzを超える高周波では誤差が出 ている(Calの不完全さによるもの)。
2014/03 Page33 ‐0.02 0.00 0.02 0.04 0.06 0.08 0.10
1.E+02 1.E+03 1.E+04 1.E+05 1.E+06 1.E+07
GPseries 4294A
Gain-phaseシリーズ法での10 nFコンデンサ測定
2016/6/3 33 7.0E‐09 7.5E‐09 8.0E‐09 8.5E‐09 9.0E‐09 9.5E‐09 1.0E‐081.E+02 1.E+04 1.E+06
GPseries
4294A
E5061B設定:
周波数= 100 Hz ~ 10 MHz
Source = 0 dBm, IFBW = Auto / 20 Hz-limit Calibration : Open/Short/Load cal
100 Hz 1 k 10 k 100 k 1 M 10 MHz 100 Hz 1 k 10 k 100 k 1 M 10 MHz 17.7 kΩ 1 kHz
Cp (F)
D
|Z|
Phase
Cp
D
|Z| が大きくバラつきが出ている 低周波域を除くと、Cpは1%以内 で4294Aと相関取れている。 4294A (AVG=4) 4294A (AVG=4) E5061B GP-series E5061B GP-series 2014/03 Page34シャント法での
200 μFコンデンサ測定
0.000 0.005 0.010 0.015 0.020 0.025 0.030 0.035 0.0401.E+03 1.E+04 1.E+05 1.E+06 1.E+07 1.E+08
GPshunt (Thru) GPshunt (OSL) Port 1‐2 shunt 4294A ‐5.0E‐05 0.0E+00 5.0E‐05 1.0E‐04 1.5E‐04 2.0E‐04 2.5E‐04
1.E+03 1.E+04 1.E+05 1.E+06 1.E+07 1.E+08
GPshunt (Thru) GPshunt (OSL) Port 1‐2 shunt 4294A
|Z|
Phase
Cs
Rs
1 k 10 k 100 k 1 M 10 MHz 1 k 10 k 100 k 1 M 10 MHzCs (F)
Rs (Ω)
100 mΩ 10 mΩ 100 mΩ 10 mΩ 200 uF E5061B設定: 周波数= 1 kHz ~ 10 MHzSource = -10 dBm, IFBW = Auto / 20 Hz-limit Gain-phaseシャント法
Thru cal、もしくはOSL cal TポートATT : 0 dB
Port 1-2シャント法 SOLT cal + Port ext. 外付けコア使用 (Metglas 社製 Finemet F7555G) Cs、Rsともに4294Aと相関取れている。 測定SNRはE5061Bの方が優れている。 4294A (AVG=8) 4294A (AVG=8) スルーcalの場合 10 MHz以上で 誤差が出てい る。
2014/03 Page35
E5061B Gain-phaseシャント法
周波数= 100 Hz ~ 10 MHz
Source = 10 dBm (測定時), -10 dBm (Thru cal時) IFBW = 10 Hz, RポートATT=20 dB, TポートATT=0 dB
(※ この測定例ではZ-conversion機能で|Z|をプロットしている。)
4294A + 42941A
(= 1ポート測定) 周波数= 100 Hz ~ 10 MHz Source=0.5 Vrms, Averaging =4 2 mΩ 0 mΩ 4 mΩ|Z| (Ω)
|Z| (Ω)
2 mΩ 0 mΩ 4 mΩ SMA 10 mΩ抵抗 x 4 10 mΩ抵抗 x 4 10 mΩ抵抗8枚並列≒トータル1.3 mΩ Tポートのアッテネータ設定を0 dBにし、かつDUT測定時 にはソースレベルを最大の10 dBmに設定することによ り、非常に良い測定SNRが得られている。Gain-phaseシャント法での1 mΩ抵抗測定
2016/6/3 35VNA vs. ZA/LCR
• 測定スピードが速い 0.1~1ms/point
• 高周波まで測定ができる 6GHz程度
• 2端子でも微小インピーダンスが測定
できる
• マルチポート:測定系がシンプル
VNAメリット
• 測定スピード 5~10ms/point
• 周波数:3GHzまで
• 2端子だと接触抵抗の影響が出る
• マルチポート:自動平衡ブリッジ
型は測定系が複雑
ZA/LCRデメリット
• Z測定の範囲が広くない
• 高Q/低Dデバイス測定には向かない
• Z値の確度はない(E5061Bを除く)
VNAデメリット
• Z値の測定範囲が広い
• 高Q/低Dデバイスが測定できる
• Z値の確度が示されている
ZA/LCRメリット
高
Qでないデバイスのうち、LCRメータの結果と相関を確認できた
ものを高速に測定する
VNAが活躍するケース
2014/03 Page37
目次
2016/6/3 37• E5061Bの各Z測定法の原理と使い分け
• 正確な測定のためのCalibration方法と注意点
• 基本的な測定例
(Zアナライザとの測り比べ)
• 応用的な測定事例
2014/03 Page38回路のインピーダンス測定
反射法
SMA RFケーブル + 42941A Z-probe用
プローブヘッドによる手軽な
ハンドプローブ
• 使用可能周波数:~100 MHz程度
• RFIDアンテナパターンなど、PCB上に
形成された素子・回路のインサーキット
Z測定に。
42941A用プローブヘッド SMA(f)-SMA(f) SMA(m) ケーブル (非金属被覆) OSL cal Open/Short補正 To Port-1 ケーブルの非金属部分を保持|Z|
Phase
Ls
Q
1 kΩ 3 kΩ 1 uH PCB上のLC共振回路測定例 (1 MHz~60 MHz)2014/03 Page39
回路のインピーダンス測定
Gain-phaseシャント法:DC-DCコンバータ 出力インピーダンス
E5061B設定: 周波数= 100 Hz ~ 10 MHz T: Zin=50 Ω, ATT=0 dB R: Zin=50 Ω, ATT=20 dB Source=10 dBm, IFBW=10 Hz (Thru cal実行時はSource=-10 dBm) Load Power supply R&T : 50 Ω入力 DUT Feedback Loop DUTの出力電圧が5 Vdc以上のときは、50 Ω入力の Gain-phaseレシーバ・ポートへの過入力を防ぐため、 1 mFコンデンサを入れてDCカット。 100 mΩ 10 mΩ 1 mΩ|Z|
|Z|
コンバータOFF時 コンバータON時 DUTの出力ポートにSMAレセプタク ルを2ポートコンタクトで半田付け 10 MHz 10 Hz 2016/6/3 39回路のインピーダンス測定
Port 1-2シャント法: CPUボードの高周波PDN Z測定
1 mΩ バイパス・コンデンサ バルク・コンデンサの一つを外したスルーホールに、 ボードの裏表からSMAレセプタクルを半田付け。 (裏表 からのコンタクトでプローブ間カップリングを回避。) GNDループの影響を回避するため、テストケーブルにコ アを装着。 GNDプレーン Vddプレーン E5061B設定 : 測定周波数= 100 Hz ~ 1 GHzSource=10 dBm, IFBW=Auto / 100 Hz limit
10 mΩ 100 mΩ To Port-1 To Port-2 これらのビア・インダクタンスは2 ポート区間にあるので、プレーン間|Z| 測定値に影響を与えない。
|Z|
2014/03 Page41
シャント法と反射法を併用して
mΩオーダーからkΩオーダーまでを測定する手法
2016/6/3 411) シャント冶具を用いて
シャント法で
DUTを測る
Gain-phaseシャント法の場合 • 反射法と値を近くするに は、Open/Short/Load calを 行って測定系をしっかりcalす る。 Port 1-2シャント法の場合 • 100 kHz以下で100 mΩ以下を 測る場合には、コアを使用す る。• CalはSOLT cal + Port extension。
3) |Z|=数Ω~50Ωの
適当なところで、
シャント法の低
Z領域
データと、反射法の
高
Z領域データを
つなぎ合わせる。
シャント法 反射法 |Z| |Z| |Z| つなぎ合わせる Port extension OSL cal2) 同じ冶具を用いて
反射法で
DUTを測る
Open補正 Short補正 反対側には 何も接続 しない。 DUT測定 反対側のコネ クタの容量も 含めた浮遊容 量を補正。 Short定義値 は、スルーCal でのGain-phase シャントで測っ たShort R-L値 を設定。 2014/03 Page42 70 80 901.E+02 1.E+03 1.E+04 1.E+05 1.E+06 1.E+07 1.E+08 1.E+09
Reflection Port 1‐2 Shunt GP Shunt (OSL cal) GP Shunt (Thru cal) 1.E‐03 1.E‐02 1.E‐01 1.E+00 1.E+01 1.E+02 1.E+03 1.E+04
1.E+02 1.E+03 1.E+04 1.E+05 1.E+06 1.E+07 1.E+08 1.E+09
Reflection Port 1‐2 Shunt GP Shunt (OSL cal) GP Shunt (Thru cal)
1 μHインダクタ測定例
10 kΩ 1 kΩ 100 Ω 10 Ω 1 Ω 100 mΩ 10 mΩ 1 mΩ|Z|
Phase
|Z| = 数Ω~50Ω辺りの領域で シャント法と反射法の測定データ は、振幅・位相共に良く一致してお り、ここでデータをつなぎ合わせら れる。 Gain-phaseシャント法を用いる場合 は、スルーcalではなく、Open/ Short/Load calを行ったほうが良く 一致。 E5061B設定 : Freq = 100 Hz~500 MHz Source = -10 dBm IFBW = Auto/20 Hz-limit100 Hz 1 k 10 k 100 k 1 M 10 M 100 MHz
100 Hz 1 k 10 k 100 k 1 M 10 M 100 MHz
2014/03 Page43
シリーズスルー法の高
Z測定レンジ拡大
2016/6/3 4310 kΩ抵抗
短い BNC ケーブル 4端子対冶具 VT 50 T/R=VT/VR Zdut VT 1 MΩ10 kΩ
注) 実際の受け側のZは、1 MΩレシーバ 入力容量30 pFとケーブルの容量がR=10 kΩに 並列に入り、1 MHz近辺の高周波では10 kΩ より小さくなる。 T、Rともに 1 MΩ入力 10 kΩ open short Calibration ‐100 ‐80 ‐60 ‐40 ‐20 0 1.E +00 1.E +01 1.E +02 1.E +03 1.E +04 1.E +05 1.E +06 1.E +07 1.E +08 T/ R 測定値 (d B ) DUTのZ値 (Ω) 1 Ω 10 Ω 100 Ω 1 kΩ 10 k Ω 100 k Ω 1 M Ω 10 M Ω 100 M Ω• 50 Ωではなく10 kΩで受け、高感度なレンジを高Z域に
シフト。
(Tレシーバを1 MΩ入力にし、10 kΩ抵抗を外付け。)• Open/Short/Load calは、あらかじめ通常の50Ω受け
シリーズ法で値付けしておいた10 kΩ抵抗で行う。
(
R-X値のF特をLoad std定義値にテーブルとして流し込んで おく。E5061B-005 専用コマンドで可能。)10 pFコンデンサ測定例
7.50E‐12 8.50E‐12 9.50E‐12 1.05E‐11 1.15E‐11 1.25E‐11 GPseries (T=10 kohm) 7.50E‐12 8.50E‐12 9.50E‐12 1.05E‐11 1.15E‐11 1.25E‐11 4294A 10 MΩ 1 MΩ 100 kΩ 10 MΩ 1 MΩ 100 kΩ E5061B設定 周波数= 100 Hz~1 MHz Source = 0 dBm, IFBW = 10 Hz 通常のシリーズスルー法(T :50 Ω受け) T :10 kΩ受けのシリーズスルー法|Z|
|Z|
Cp
Cp
10 MΩ以上まで安定に測れている。
4294Aとの値の相関も十分。
Cp [F] 100 Hz 1 k 10 k 100 k 1 MHz2014/03 Page45
インピーダンス過渡応答観測への応用
2016/6/3 45 10 kΩ open short Calibration (IFBW=10 Hzで実施) DUT 10 kΩ|Z|
Cp
41800A Active probe (Zin=100 kΩ//3 pF) DUT : 2.8 pFコンデンサ 周波数=1 MHzゼロスパン, NOP=1601, IFBW=10 kHz Source = -10 dBm 2.78 pF ± 20 fF 57.4 kΩ 1601点、掃引所要時間160 msec (1点あたり100 μs)• 入力Cの小さいアクティブ・プローブを用いて、ケーブルの
先端で高入力Zを実現。
• 57 kΩという高Zが広いIFBWで高速に連続測定できている。
• インピーダンス過渡応答の観測に。
2014/03 Page46Large AC印加Z測定
50 VR 1 MΩ1/N
21/N
1× N
Zin Zout 外付分圧回路でV1、V2を レシーバ最大測定可能レベル (1.78 Vpeak 、ATT=20 dB 時 ) 以下に落とす。Rc
Idutの最大値に 耐えられる 電流検出用 ハイパワー抵抗 Zdut V2= R x Idut Idut 50 Ω open Short アンプの出力レベルを 50 Ω抵抗が焼損しない レベルに絞って Open/Short/Load cal 外部 パワーアンプ外部アンプを用いてソースレベルを拡大
• Gain-phaseシリーズ法でR、Tポートともに
1 MΩ入力に設定。
• 最大ACレベル:~50 Vrms / 1 Arms程度
(使用するアンプによる)• コンデンサ、パワー・インダクタ、圧電素子など
のハイパワー特性評価に。
LF OUT R VT 1 MΩ T E5061B-3L5/0052014/03 Page47 NF HSA4101 Bipolar amp. Zin=50 Ω Zout=1.5 Ω+0.5 uH (1.8 Ω @100 kHz) Output Input R (1 MΩ//30 pF, ATT=20 dB) LF OUT DUT (36 uH ) R1 R2 C1 1/50 分圧器R1=464 kΩ, 0.25W R2=10 kΩ, 0.25W (C1: stray-C of R1) T (1 MΩ//30 pF, ATT=20 dB) R1 R2 C1 Rc=1.1 Ω, 4W (2.2 Ω / / 2.2 Ω) E5061B-3L5/005 CW = 100 kHz でのパワー掃引 Source = -20~8 dBm(0.225~.58 Vrms @50Ω) アンプ= 50倍(出力 = 1.12 ~29 Vrms) ソース7 dBm出力時に約1 Arms流れる。 (|Zdut| + Zout + Rc = 約25 Ω、アンプ出力 = 25 Vrms) 1/11 分圧器 R1=147 k Ω, 0.25W R2=14.7 kΩ, 0.25W C1=2.7 pF
Ls
Rs
|Z|
22.9 Ω RポートAC電圧 7 dBm 35.8 uH 36.4 uHパワー・インダクタ測定例
2016/6/3 47 本測定の前に、Tポートで Vdutをモニタして、Zdutの 大きさによらず均一にAC電 圧がかかるような掃引テー ブルを作成。 Initial source setting Freq-1 -30 dBm Freq-2 -30 dBm : : Freq-N -30 dBm AC level across DUT -33 dBm -34 dBm : -40 dBm Next source setting (-30 + 3) dBm (-30 + 4) dBm : (-30 + 10) dBm a) 各セグメントのソース 設定をターゲットレベル にとりあえず設定。 b) Vdutを測定。 c) 各セグメントのソース設 定値を調整しVdutが均一に なるようにテーブル変更。 Trig Trig ステップ数回繰り返した後、b、cを Open/Short/Load calを行ってから DUTを測定。 Ri=10 to 50 ohm T-conn Ri1 MΩ入力を用いたシャント法で
DCバイアス電圧とコンスタントAC電圧を印加
もしくは power splitter 50 Ri (=50 to 100 ohm) 50 + Zdut Vdut 1 MΩ VR VT 1 MΩ2014/03 Page49
DCバイアス電圧 + コンスタントAC電圧レベル印加での
大容量
MLCC測定例
2016/6/3 49 測定周波数: 100 Hz to 10 MHz ACレベル: DUTに 5 mVrms 均一印加 DCバイアス: 0 to 5 Vdc コンスタントAC電圧印加 測定周波数: 100 Hz ~ 10 MHz ACレベル: 10 dBm 固定値に設定 DCバイアス:0 ~ 5 VdcCs
|Z|
DUTにかかるAC電圧均一でない。 2014/03 Page505 Aまでの電流バイアス重畳Z測定
16200B DC bias adapter DCcurrent 7 mm Test fixture
Bias=0 A 0.5 A 1 A 2 A |Z| (ohm) 100 Ω 160 Ω
16200B DCバイアス・アダプタを用いての反射法
(1 MHz~1 GHz、最大5 Adc)フェライトビーズ 電流重畳測定例
周波数= 1 MHz ~ 1 GHz DCバイアス = 0 ~2Adc16201A terminal adapter
2014/03 Page51 Ydut DUT S11 S21 S22 To E5061B port-1 To E5061B port-2 Y1 Y2 DC block Bypass-C DC current source Choke
coil-1 currentDC Chokecoil-2
S12 自作cal stdsでの
2-port full cal
PIネットワーク法
(100 kHz~ 100 MHz程度) Zdut = 1/Ydut = 50((1+S11)(1+S22)-S12S21)/(2S21)5 Aを超える電流バイアス重畳Z測定
2016/6/3 511 uHパワー・インダクタ
測定例
1 MHz 10 MHz 100 MHz DUTだけでなく2つのチョークコイルも含めた トータル回路のフルSパラを各バイアスレベルで 毎回測ることにより、バイアスによるチョーク コイルのZ値変動を補正しつつZdutを抽出する。 Choke coilは DUTと同じ物 を使用。まとめ
• ネットアナのZ測定能力を最大限引き出すには、
測定対象に応じて最適な測定法を選択する。
適切な冶具・ケーブルを用いる。
測定条件設定、校正、プロービングなどに気を付ける。
• ちょっとした工夫と、外部機器や簡単な付加回路の併用により、
さらに広いZ測定アプリケーションに対応できる。
2014/03 Page53
補足資料
2016/6/3 53 2014/03 Page54 PCBの片面から近接した点に2本のプローブを当てるシャントス ルー・プロービングによる自己インピーダンス測定では、プローブ 先端のループ同士のカップリングによるインダクタンス追加誤差が 避けられない。 10 MHz以上におけるPDNインピーダンス測定での追加誤差となる。 電流ループ Probe-1 Probe-2インダクタンス追加誤差を軽減するには:
a) 先端剥き出し部分の電流ループ面積を小さくする。 プローブ・ピン長は出来るだけ短く。 直径の小さいプローブを使う。 b) プローブをなるべく寝かせ気味にしてループ同士を 遠くする。 c) プローブ・コンタクト・ポイント同士を可能な範囲で なるべく離す。 (興味の対象となる最大周波数の波長に比べ十分短い距離で。) 磁界 ピン長をカットしていない SMAレセプタクル。 ループ面積大きくなるので、 高周波での片面からのシャン トスルー・プロービングには 不向き。 ピン長の短いSMAセミリ ジッド 自作プローブ。 ループ面積小さい。×
○
Zdut片面からのシャントスルー・プロービングでの
プローブ間カップリング
2014/03 Page55 20 Log(|Z|) (dB) |Z| (ohm) Capacitance (F) DUTにかかるACレベル ( =20*Log (Vdut^2/50) ) DUTにかかるACレベ ルが均一ではない。
(a) ソース設定 = 10 dBm固定
(b) 均一AC電圧印加
(5 mVrms at DUT)この区間で5 mVrms がDUTに均一に印加さ れている。 プリ掃引で作成され た均一AC電圧印加テ ーブル 201 segments 100 Hz to 10 MHz.
セグメント掃引機能を活用して
コンスタント
AC電圧を印加
2016/6/3 55 Ri=100 ohm / 2 W (high-power resistor) Input Output Gain = x10 (=20 dB) 10:1 passive probe この区間で10 mVrms が DUTにかかっている。 Capacitance (F) DUTにかかるAC電圧 ( =20*Log(Vdut^2/50) ) Coax cable Coax cable 4-quadrature amplifier (NF HSA4101, DC to 10 MHz Zin=50 ohm, Zout=1.5 ohm + 0.5 uH )T: Zin=1 Mohm R: Zin=1 Mohm
外部アンプを用いて、より高いレベルの
2014/03 Page57
PIネットワーク法の測定精度
2016/6/3 57 8.50E‐07 9.00E‐07 9.50E‐07 1.00E‐06 1.05E‐06 1.10E‐06 1.15E‐06 1.20E‐061.E+05 1.E+06 1.E+07 1.E+08
PI method 4294A 4294A 8.00E‐08 8.50E‐08 9.00E‐08 9.50E‐08 1.00E‐07 1.05E‐07 1.10E‐07 1.15E‐07 1.20E‐07 1.25E‐07 1.30E‐07
1.E+05 1.E+06 1.E+07 1.E+08
PI method 100 kHz 1 M 10 M 100 MHz 100 kHz 1 M 10 M 100 MHz
1 uHインダクタ
100 nHインダクタ
Ls (H)
Ls (H)
インダクタ2種類のLs値を、E5061BによるPIネットワーク法と4294A Zアナライザで
測り比べた例
(DCバイアス無し)。
4294Aと2%以内の相関が取れている。 4294Aと5%以内の相関が取れている。 • PIネットワーク法に非常に高いL測定精度は期待できないが、大電流重畳時の飽和具合をチェックする目 的には十分な精度は得られる。 • 出来るだけ精度よく測るには、|Zdut|=ωLdut が50 Ωからあまり離れていない小さすぎず大きすぎない値 (数Ω~100Ω程度) になるような周波数で測るのが望ましい。(S11 & S22測定 とS21 & S12測定のいずれも 調子よく行えるように。) 2014/03 Page58 VT VR Rc2 V=Vc2 (=Va) Vo 理想的なリターンパス 理想的にはVT= Vo, しかし実際には… 100 kHz以下の低周波領域では、シャントに接続された低インピーダンスDUT を通して外皮に流れた ソース信号が、ソース側の外皮リターンパスだけでなく、Tポート・レシーバ側の外皮にも流れ込ん でしまう。外皮抵抗Rc2で電圧Vc2を生じ、測定誤差となる。 Rc1 Zdut DUTの本当の |Z|値 |Z| 測定結果 error Freq ソース信号がTch側の 外皮に流れ込む。 Va (= ソース信号による外皮のゆらぎ ) VT= Vo + Vc2 誤差他のネットアナ同様、レシーバがシャーシ
GNDにつながっているため、
「テストケーブル
GNDループ」の問題が起きる:
Sパラポート (Port 1-2) を使って低周波で
微小
Zを測ると
2014/03 Page59 • 低周波まで誤差を取り除くには、コアを沢山入れる、また は大きなコアを入れて外皮インピーダンス|Z|=ωLを非常に 大きくする必要あり。 • 良いコアを入手するのはなかなか難しい。 • フラットな|Z|特性ではないDUTの場合、十分コアが効いて いるのかどうか、判断難しい。 VT VR Vo Core Core コアによる改善 Freq Zdut Rc2 Rc1 DUTの本当の |Z|値 |Z|測定結果 Coax cable
Photos courtesy of Istvan Novak
大きくて強力 なトロイダル コアを入れる か、 もしくは コアをびっしり 入れる。