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3 昨年度の校内研究の成果を基に本校では 平成 24 年度の校内研究で 授業における 手立て と 評価 のつながりを意識した授業づくりについて 指導評価シート を基に検討した 平成 24 年度北海道鷹栖養護学校研究紀要 また 平成 25 年度から 2 カ年計画で 般化 を目的とした指導方法について研

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Academic year: 2021

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(1)

校では、家庭・地域生活を見据えた力を指導目標として設定すること、そして、学校で身についた力が 家庭、地域においても十分に発揮されることは必須条件といえる。特別支援学校では、前述した条件を 満たすツールとして「個別の教育支援計画」がその役割を担っている。しかし、授業においては、長期 間にわたる繰り返しの指導から「般化」を期待する train&hope の考え方に傾倒しがちで、授業におけ る「手立て」と「評価」のつながりを意識した具体的かつ効果的な指導方法と「般化」を目的とした指 導方法の検討が求められる。 Fig.1 「平成 24 年度学校基本調査~各学校段階ごとの在学者数の推移」(文部科学省,2012) 2 「般化」に関する理論的な背景 大久保(2012)は、特別支援学校の授業においては、児童生徒の自発行動の生起を促すだけでなく、 ある授業(指導場面)で身についた力が他の授業(般化場面)でも生起し、持続するかという「般化と 維持」に対する検討の重要性を指摘し、井澤(2012)は、「障害児・者に対する指導の目標は、最終 的には日常生活の質を高めることであるから、般化をみすえた指導というのは、本来もっと重視される べき」と指摘する。 さて、般化を促進する条件について井上(1998)は、「そのような機会(般化場面)が偶発的に存 在するのではなく、ある程度反復的に、しかもできるだけ似たような社会的文脈の中で組織的に設定さ れる必要がある」と述べ、佐藤(2003)は、「異なる場面における般化を促進するためには,その場 面における強化随伴性が指導場面における強化随伴性と同じようになるように注意しなくてはならない」 と述べている。このように「般化と維持」を目的とした指導では、目標と指導方法の設定において、指 導場面と般化場面の両者について事前に十分検討する必要がある。

(2)

平成 26 年度 北海道鷹栖養護学校 校内研究計画 3 昨年度の校内研究の成果を基に 本校では、平成 24 年度の校内研究で、授業における「手立て」と「評価」のつながりを意識した授 業づくりについて「指導評価シート」を基に検討した。 『平成 24 年度北海道鷹栖養護学校 研究紀要』 また、平成 25 年度から 2 カ年計画で「般化」を目的とした指導方法について研究計画を立案し、校 内研究を進めている。 『平成 25 年度北海道鷹栖養護学校 校内研究のまとめ』 平成 25 年度は研究主題を『児童生徒の「わかる」「できる」「身につく」を伸ばし、「活躍の場」を広 げる指導の充実を目指して』と設定し、児童生徒が“ある授業”で身につけた知識や技能を、“他の授 業”でも発揮できるための指導方法について検討した。 具体的な検討の手続きは、①実態把握から標的行動の設定 ②指導場面と般化場面の設定 ③課題分 析表を基にした指導方法の検討 ④A-B 実験デザインに沿った効果検証 ⑤般化テストの実施である。 その結果、複数の事例で対象児の標的行動に「般化」が確認されたという報告が見られ(Fig.2)、児 童生徒がある授業で獲得した知識や技能が他の授業でも発揮できたことが確認された。 しかし、研究の手続きにおいては、指導目標設定の段階における具体性の向上や、社会的妥当性の検 討、指導方法と評価との関係性、般化テストの計画的な実施などの課題が残された。 そこで、今年度は上記の課題解決を図りながら、児童生徒の「活躍の場」を学校だけでなく、家庭を 含めた地域に広げることを目的とした校内研究を推進する。 Fig.2 平成 25 年度校内研究における「般化」の確認と促進要因について --- 「般化」についての理解を深め、「般化」を期待する具体的な目標設定と明確かつ計画的な指導手続 きを設定することによって、学校と家庭・地域間でつながりのある指導を展開することができる。 これによって、児童生徒の自立的な生活と社会参加に結びつく知識、技能、態度及び習慣の確かな定 着と般化と維持が促進される。 --- 【研究のキーワード】 般化と維持 ・ 生活の質 ・ 自立活動 ・ 個別の教育支援計画 ・ 支援ツール 研究仮説 113

(3)

1 仮説検証及び教職員一人ひとりの専門性を高める研修の充実を図る研究の手続きについて (1)グループ別実践研究の推進について ・研究グループは学部毎、5、6名で構成される ・メンバーは、ファシリテーター、ビデオ記録・観察、課題分析・グラフ作成、レジュメ作成の役割 を担う。 (2)事例研究を進める ・1グループ1名の事例対象児を選出する ・「個別の教育支援計画」をもとにした対象児の実態把握を行う ・「自立活動」の指導目標の確認 ・標的となる行動(target behavior)の設定 (3)標的となる行動の記録と分析を行う ・課題分析等を用いた記録と分析を行う ・A-B-フォローアップの実験デザインを用いる ・般化テストを計画的に実施する (4)研究に関するミニ研修を実施する ・「般化と維持」に関する研修 ・「記録」と「実験デザイン」に関する研修 ・「課題分析」に関する研修 (5)先行研究や文献研究、校外研修を実施する 校内研究に関する新しい事実の発見やより確かな研究を進めるために、道内外への調査研究を積極 的に実施する。教育図書、研究所年報、他校の実践記録等を積極的に活用した文献研究に取り組む。 2 各研究発表会の実施について (1)校内研究日 各グループのファシリテーターを中心に校内研究日(水曜日)を通して実践研究に取り組む。 なお、研究部、学部間の連絡調整等の担当者は次の通りである。 ・小学部研究推進担当:新村 ・中学部研究推進担当:三宮 ・高等部研究推進担当:畠山 研究の手続き

(4)

平成 26 年度 北海道鷹栖養護学校 校内研究計画 (2)実践研究発表会 ・実践研究発表会Ⅰ:平成26年度校内研究計画の発表 ・実践研究発表会Ⅱ:研究グループの研究テーマ等の発表、寄宿舎研究計画の発表 ・実践研究発表会Ⅲ:研究グループの中間発表(報告) ・実践研究発表会Ⅳ:研究グループの研究のまとめの発表 ・実践研究発表会Ⅴ:平成26年度校内研究のまとめの発表 (3)全体研修会 ・全体研修会Ⅰ:未定 ・全体研修会Ⅱ:未定 (4)全校授業研究会 校内研究の活性化と教職員の授業実践力及び授業参観の力(評価する力)の向上を図るために、学部 又は全校で「授業者支援会議」の手続きに基づいた授業研究会を実施する。 ・平成 26 年 11 月 26 日(水) ・平成 26 年 12 月 10 日(水) (5)平成26年度北海道鷹栖養護学校冬季研修会 特別支援教育に関わる今日的な課題をテーマとした研修会を実施する。 ・講演会の開催(講師未定) ・実践発表会の実施 (6)研修参加報告会 調査研究等各種研修会への参加報告会を実施し、研修内容を還元する。 115

(5)

平 成 26 年 度

校内研究推進日程

(6)

平成 26 年度 北海道鷹栖養護学校 校内研究計画 期 月 日 曜日 研修名 内 容 備 考 前 期 4 23 水 実践研究発表会Ⅰ /ミニ研① 研究計画発表/「般化とは」 校内研究シート 1 5 7 水 ミニ研② /校内研究日 1 「実験デザインについて」 14 水 ミニ研③ /校内研究日 2 「標的行動」 校内研究シート2 28 水 ミニ研④ /校内研究日 3 「指導方法と課題分析」 校内研究シート 3 6 11 水 校内研究日 4 18 水 実践研究発表会Ⅱ グループ研究計画発表 寄宿舎研究計画発表 校内研究シート3 25 水 校内研究日 5 7 16 水 校内研究日 6 23 水 全体研修会Ⅰ 8 20 水 校内研究日 7 27 水 校内研究日 8 9 3 水 校内研究日 9 10 水 校内研究日 10 17 水 実践研究発表会Ⅲ グループ研究中間報告 実践研究レジュメ 後 期 10 1 水 校内研究日 11 15 水 全体研修会Ⅱ 22 水 校内研究日 12 29 水 校内研究日 13 11 12 水 校内研究日 14 19 水 校内研究日 15 26 水 全校授業研究会 授業者支援会議 オーダーシート 12 3 水 校内研究日 16 10 水 全校授業研究会 授業者支援会議 オーダーシート 17 水 校内研究日 17 1 8 木 冬季研修会 講演&実践発表会(ワークショップ) 講師:未定 21 水 校内研究日 18 グループ研究報告プレ発表 28 水 実践研究発表会Ⅳ(前) グループ研究報告 実践研究レジュメ 2 4 水 実践研究発表会Ⅳ(後) グループ研究報告 実践研究レジュメ 研究推進日程 116

(7)

2 25 水 実践研究発表会Ⅴ 研修参加報告会 校内研究報告 調査研究等発表 3 6 金 研究紀要原稿〆切 31 火 研究紀要編集・発行 【参考・引用文献】 文部科学省(2012)学校基本調査(確定値)の公表について. 古屋義弘・岡輝彦・広瀬信雄(2009)政策としての特別支援教育は何を生み出しているか?. 山梨大学教育学部附属教育実践研究指導センター研究紀要14,128-138. 文部科学省(2012)共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の 推進(報告). 平成24年度北海道鷹栖養護学校研究紀要. 平成25年度北海道鷹栖養護学校校内研究のまとめ. レイモンド・G・ミルテンバーガー(2006)行動変容法入門.二瓶社. 大久保賢一(2012)学びのABCから授業を再考し、成果を拡大する(学研).月刊実践障害児教育,470, 44-47. 井澤信三(2012)指導効果を日常生活へ拡大するための般化のポイント.月刊実践障害児教育,471, 2-3. 井上雅彦(1998)自閉症児における他者への教示言語行動の獲得と般化.発達心理学研究,第9巻, 第3号,170-190. 佐藤和彦・島宗 理・橋本俊顕(2003)重度知的障害児におけるカードによる援助要求行動の形成・般化・ 維持.行動分析学研究,第18巻,第2号,83-98.

参照

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