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最近における死因分類別にみた心臓疾患死亡に関する研究

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最近における死因分類別にみブこ

心臓疾患死亡に関する研究

東京女子医科大学衛生学教室(主任吉岡博才教授)

安 樂 城

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(受付 昭和32年2月13日)

1 緒 言 近代医学の発達により,種々の急性および慢性 の伝染性疾患による死亡は年々減少しつつあり, これに代って死因の主因となるものは主として老 人性疾患によるものとなった1・2’o わが国においても,近年国民死因の主なるもの は,老人病と老えられる脳出血,癌,心臓病等で ある5)4’。 著者はこの心臓疾患に注目し,心臓疾患死亡率 が年代とともにいかなる推移をとってきたかにつ いて究明してきた5)∼11)。 そこで今回は,最近における心臓疾患死亡につ いて,死因分類別にその推移を観察した。 H 資料及び研究方法 資料は厚生省大臣官房統計調査部で発表せる。昭和 26年より昭和29年置での人口動態統計によった。 研究方法は,全心臓疾患は昭和25年以降用いられつ つある国際死因分類の簡単分類によれば,r土性IJ =Lウ マチ性心臓疾患」,「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」, ならびに「その他の心臓疾患」の三型に分けられてい る。これにしたがって西出について昭和26年より昭和 29年までの期聞における,各年度の全国総数,男女別死 亡率,および各型の死亡率が全型の死亡率において占 める割合についての百分率,全国性別年令別死亡率, およびその死亡率の占める割合についての百分率,な らびに全国総数の季節による死亡率の変化について観 察した。

皿 研究結果

1. 全国総数における観察 一$2一一 1に昭和26年より昭和29年までの,各年度 の頭型の死亡率ならびに百分率をしめした。 表一1 全心臓疾患ならびに各型死亡率(入口10万対)及び 全心臓疾患死亡率のうち各型死亡率の占める割合(百分率) 日召 禾0 26 年 目召 禾0 27 年 日召 禾0 28

年i昭和29年

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その他の心臓疾患

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heart dlseases by classification of causes of death in recent years. (1951rv1954)

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ca IO ’ie 日且和 ユ6 27 28 29 !耳 聾 二宮 図一1心臓疾患死亡率(人口10万対)(全国総数) 昭和26年より死亡率は3.4(63.6(昭和26年)一60.2 (昭和29年))とやや低下している。 (2)一型別死亡について 1) 死亡率について 各型についてみると,「慢性リュウマチ性心臓疾 患」の死亡率は各年度とも人口10万に対し3.0∼ 5.0の間をしめし,3型のうちでは最低をしめし ている。年次による推移は,年次のすすむにした がい死亡率は低下しつつあり,昭禾]26年は5.0で あったが,29年には3.6をしめしている。 「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」においては, 各年度とも死亡率は40∼50をしめし,3型のうち で最高で,全心臓疾患死亡中の主因となってい る。年次による推移は,最高死亡率をしめしたの は昭和28年であるが,全体的にみて死亡曲線は上 昇する傾向をしめしている。昭和29年は26年より 死亡率はO.3(42.1(昭和29年)一41.8(昭和26年)) と上昇しており,3型のうちで本型のみが上昇を しめした。 「その他の心臓疾患」は,:炎症性心臓疾患及び機

口癖■

二部

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旗 」印 }ス 図一II全心臓疾患死亡率中に各型死亡率 の占める割合(百分率)』(総数) 能性心臓疾患を主とするもので,死亡率は各年度 とも14.0∼18.0をしめしている。年次的推移は 「慢性リュウマチ性心臓疾患」と同様に明らかに 年次とともに低下する傾向をしめし,昭和26年に は16.8をしめしたが,日召和29年には14.5となり, その差は2.3である。 2) 百分率について 各型の死亡率が全心臓疾患死亡率中に占める割 合について百分率を算出し比較すると,表一1, 図一Hにしめしたごとく,各型とも各年度におけ る占める割合はほとんど同様である。 「慢性リュウマチ性心臓疾患」の各年度におけ る,全型の中で占める割合は三型のうちで最:も低 く,6.0∼8.0%をしめしている。この率は年次と ともに死亡率の下降にともなって低率となり,昭 和26年には7.9%であったが年々低率となり29年 には6.0%を占めるのみとなった。 「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」は三型のうち で最高率をしめしている。各年度とも全心臓疾患 死亡率中65∼70%を占め,しかも年次とともに高 率となっている。本型は昭和26年には全型の約65 一 172 一一

(3)

%であったが,29年には70%となり,心臓疾患の 主因として年々その占める割合が増大しつつある ことを明らかにしめしているσ 「その他の心臓疾患」の占める割合は,前者二型 の中間にあり,前年度とも全心臓疾患死亡中の25 %前後である。しかしその率は年次のすすむとと もに減少しつつあり,昭和26年には26.4%であっ たが,29年には24.1%となった。 「慢性リュウマチ性心臓疾患」,「その他の心臓疾 患」の二型においては死亡率の減少とともに,そ の全畑中に占める割合も減じている。これに反し 全心臓疾患死亡において最も死亡率が高く,その 占める割合も最高であるところの「動脈硬化性及 び変性性心臓疾患」のみは年次とともに死亡率, 百分率とも高率となっている。これは老人病の増 加にともなう,老入性変化として考えられる冠動 脈の硬化,および心筋の変性等の変化による死亡 が,全心臓疾患死亡中における主因となり,かつ 年々増加を示しつつあることを意味するものと考 表一丑 男女別全心続篇備ならびに各型死亡率 (入口10万対)及び全心臓疾患死亡率の うち各州死亡率の占めろ割合(百分率)

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えられる12)∼16)。 2. 男女男Uによる観察 表一∬に昭和26年より昭和29年までの,全心臓 疾患ならびに各自の男女別死亡率,および百分率 をしめした。また図一IIIIは,全心臓疾患ならびに 各型の男女別死亡率の年次的推移について半対数 図表によってしめした。 マ鴬

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男子 4.6 好17. ・. I l 6s.71 58. 8 1 26.7 1 loe. o i 71.ei 2L61 100.0 1’ .J 1) 全心臓疾二死.亡率について 表一H,図一1∬にしめしたごとく,全心臓疾患 死亡率の年次的推移は昭和28年に峰をつくり,死 亡率は人口10万に対し66・3をしめしたが,全体的 にみてやや低下する傾向をしめしている。すなわ ち昭和26年には62.9であったが,29年には61.6と なり,その差は1.3である。 2)砂型別死亡について (a)死亡率について 三型について死亡率の推移を観察すると,P慢性 リュウマチ性心臓疾患」は各年次とも死亡率は三 型のうちで最も低く,人口10万に対し3.0∼4.0を 一 178 一

(4)

8 しめしている。年次的推移は年次のすすむにつれ て低下しており,昭和26年は3.8であったが,29 年には2,9と低下している。 「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」については, 死亡率は各年次いずれも40∼45をしめし三型のう ちで最高である。また本型は他の二型とことなり 死亡率は僅かであるが年次とともに上昇する傾向 をみせ,昭和29年は26年より1.5(42.4(昭和29年) 一40.9(昭和26年))だけ上昇している。 「その他の心臓疾患」においては,死亡率は各年 次とも17.0前後をしめし,この死亡率は年次のす すむとともに低下し,昭和26年は18.2であった が,29年は16.3と低下している。 (b)百分率について 各年次における,各型の死亡率が馬齢死亡率中 において占める割合をみるべく,図一一“iに各型の 百分率をしめした。 % teq 菱

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図一IV全心臓疾患死亡率中に各型死亡率の 占める割合(百分率)(男子) 「慢性リュウマチ性心臓疾患」は各年次とも4∼ 6%で,三型のうちで最も低く,しかも年次とと もに低率となり,昭和26年は5.8%であったが29 年は4.6%となっている。 「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」は三型のうち で最高率で,つねに65∼70%の値をしめし,心臓 疾患死亡の主因であり,かつその率は年々高くな り,昭和26年は64.9%であったが,昭和29年には 68.7%へと上昇している。 「その他の心臓疾患」においては,1各年次26∼30 %を占めるも年々低率となり,昭和26年は29.3% であるが,29年は26.7%へと低下している。 (2)女子について 1)全心臓疾患死亡率について 表一H,図一皿にしめしたごとく,全心臓疾患 死亡率の年次的推移は,男子とほぼ同様な傾向を しめし,昭和28年に最高をしめすが全体として低 下する傾向をしめし,昭和29年は26年より5.3 (64.1(昭和26年)一158.8(昭和29年))だけ下降し ている。 2)各型別死亡について (a)死亡率について 各型の死亡率についてみると,「慢性リュウマチ 性心臓疾患」は三型のうちで最低で,各年次とも 5・0前後で,年次とともに低下し昭和29年は26年 より1.7(6.1(昭和26年)一4.4(昭和29年))下降し ている。 「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」は各年次とも 死亡率は三型のうちで最高で,.40∼45をしめして いる。年次的推移は昭和28年に最:高で一つの峯を つくるも,全体としての傾向は年次とともにわず かに下降をしめしており,昭和29年は26年より 0,8(42.6(昭和26年)一41.8(昭和29年))だけ低下 している。・ 「その他の心臓疾患」については,各年次とも死 亡率は12.0∼15.0をしめし,この死亡率は年次と ともに低下する推移をしめし,昭和29年は26年よ り2.8(15.4(感熱1」26年)一12.6(昭和29年))だけ下 降している。 (b)百分率について 各紙の死亡率が全心臓疾患死亡率中において占 める割合を百分率で算出し,これを図一Vにしめ した。図によって紙型の割合についてみると,「慢 性リュウマチ性心臓疾患」は各年次とも全型の7 ∼10%で,三型のうちで最:低率である。この率は 年次とともに低くなり,昭禾g26年には9.5%であ っπが,29年には7.4%となり,死亡率が年次と ともに低下するのにしたがい,その割合も小さく 一一一 i74 一一一

(5)

なってきている。 「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」の占める割合 は三型のうちで最:高率で,かつまたその率は年次 とともに大となっている。すなわち昭和26年は 66・4%であったが,29年には71%となり,出子と 同様に全心臓疾患死亡中の主因として最:も:重要視 さるべきものである。 cyo ioo

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図一V全心臓疾患死亡率に各型死亡率の 占める割合(百分率) (女子) 「その他の心臓疾患」の占める割合は,各年次20 ∼24%をしめし,この率は年々低下する傾向をし めし,昭和26年においては24.1%であったが,29 年には21.6%へと低下している。 〔3)男女の比較について 1)全心臓疾患死亡率について 表一H,ならびに図一皿により死亡率の推移を 比較すると,前述のごとく男女とも年次とともに やや低下する傾向をしめしている。男女それぞれ について昭和29年は26年より,男子において1.3, 女子においては5.3だけ低下しており,女子の方 が男子より低下の程度が大となっている。 各年次において男女死亡率を比較すると,昭和 26年は女子が男子より高率であるが,27年は同率 となり,以後28年,29年は逆に男子が女子より高 率をしめしている。 2)朗朗別死亡について (a)死亡率について 表一U,図一皿によって染型の死亡率について みると,男女とも「慢性リュウマチ性心臓疾患」 は三型のうちで最低で,「その他の心臓疾患」がこ れにつぎ,「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」が最 も高率であることを共通に観察した。 これをそれぞれについて各年次における男女死 亡率を比較すると,「慢性リュウマチ性心臓疾患」 においては各年次とも女子が男子より高率であ る17)。本型は男女とも年次とともに死亡率は低下 しているが,その程度は女子が男子より大となっ ている。 「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」は昭和26年, 27年両年は女子が男子より高率であるが,28年, 29年は逆に男子が女子より高率となり,男女の死 亡曲線は交叉している。注目されることは,男子 においては死亡率は年次とともに上昇する傾向を しめすが,女子では低下する傾向をしめしてい る。 「その他の心臓疾患」は各年次とも男子が女子よ り高率をしめしている。なお本型は男.女とも年次 のすすむにつれて低下しているが,その程度は男 子が女子より著明である。 (b)百分率について 表一H,図一IV,図一Vにより,各型の死亡率 が全心死亡率中において占める割合について男女 を比較すると,男女とも各年次の各型のしめす百 分率はほとんど同様な状態である。最も主要とな る病型は男女とも「動脈硬化性及び変性性心臓疾 患」で,全型の約70%を占めている。「その他の 心臓疾患」がこれにつぎ,最も低率は「慢性リュ ウマチ性心臓疾患」である。なお,「動脈硬化性及 び変性性心臓疾患」,および「慢性リュウマチ性 心臓疾患」の両型は各年次とも女子が男子より高 率であるが,「その他の心臓疾患」のみは男子が :女子よりその占める割合は高率となっている。 3. 性別年令別による観察 (1)全心臓疾患死亡率について 歩一VIに全心臓疾患の性別年令別死亡率の年令 による変化,ならびに年次的推移をみるべく昭和 26年,昭和29年両年の死亡率を半対数図表にしめ 一 175 一L

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s to 2e 30 40 se op To Bo ’9’oMToo # 令 図一VI年令別全心臓疾患死亡率(入口10万対) 昭和26年昭和29年 した。 図示せるごとく両年の男女とも同様な死亡曲線 をしめしている。すなわち高年になるにしたがい 死亡率は急激に上昇し,心臓疾患が老人性疾患と しての特徴を明らかにしめしている。両年とも若 年層においては女子が男子より,高年層において は男子が女子より高率をしめし,:男女の死亡曲線 は40∼50才にて交叉している。この現象は他の各 年次とも共通で,また過去における各年代の各年 次においても同様に観察した5)∼8)。注目されるこ とは昭和29年は26年より,男子・では65才以上,女 子では75才以上の高年令においては死亡率は上昇 しているが,以下の各年令層のほとんどが低下し ていることである。 〔2)各型別死亡について 1)死亡率について 三一Vll,図一田ならびに三一IXに各型の死亡率 の年次的推移をみるべく,昭和26年と昭和29年の 各型の性別年令別死亡率を半対数図表にしめし た。 擾 猛 ? 禧 嬉1。 購 雪 ぎ5 年 号 茎, as O,1 声

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H 愚 図一一粗年令別P[曼性りnウマチ性心臓疾患」死亡率 (人口10万対)昭和26年昭和29年 「慢性リュウマチ性心臓疾患」の性別年令別死亡 率を図一VIIについてみると,各年次男女とも死亡 曲線は年令のすすむとともに上昇している。注目 されることは,本型においては各年次とも,ほと んどすべての年令において女子が男子より高率で あること,ならびに各年令において昭禾i」29年は26 年夏り死亡率が低下していることである。 「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」について図一 皿においてみると,さきに本型は全型中において 最も死亡率が高く,かつその占める割合が最高で, 全心臓疾患死亡の主因となっていることをのべた が,本型の年令別死亡率を観察すると主として老 人層をおかし,高年令において他の病型に比し極 めて高い死亡率をしめしていることを明らかにあ らわしている。このことは臨床,ならびに病理学 方面においても,このような統計上に現れた事実 をうらづける多数の報告がなされている18)、24)。 なお本疾患死亡率は各年次とも,若年層では女 子の方が男子より,高年層においては男子の方が 女子より死亡率が高率で,男女の死亡曲線が40∼ 一 176 一

(7)

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lp’ 20 SL’ 4u Sb 6V To ell 90 lo“ 寒 t)’ 図・一玉X年令別「その仙の心臓疾患」死亡率 (入口10万対)昭和26年昭和29年 考えられる。第二に前述せるごとく,若年層では 女子が男子より死亡率が高率である点である。図 示せるごとく,とくに20∼40才の闇において男女 死亡率の差が最大となっている。この年令は女子 においては妊娠,分娩,産褥等の最も女性機能の 活動する時であり,これらに伴っておこる種々の 障害,および合併症の一つとして,本型にふくま れる心機能障害を発生し,これが若年層における 女子の死亡率を高めているものと考えられる25)。 第三に注目されることは,昭和29年は26年より, 男子75才以上の極めて高い年令のみをのぞき,他 の男女各年令階級いずれも死亡率が低下している ことである。これはこの分類にふくまれる細菌等 による各種炎症性心臓疾患が,近年著しく進歩し た医学,とくに抗生物質の使用によりこの疾患に よる死亡が改善されて,かかる結果をしめしたも のと老えられる26)。 2) 百分率について 表一皿に昭和26年および29年を全年次の代表と して,男女それぞれの各年令階級の各型の死亡率 ’f” ./ yii・L・ /:/ア f’撃?C6” ’/ 〆.ノ ・一・/ 一 177 一

(8)

i2 が全心臓疾患死亡率中に占める割合をしめした。 患死亡雨中に占める割合を図表に示したものであ また図一X,二一XIは同じく全年次を代表して, る。 昭和26年,29年の男子について,図一XH,図一XHI 表一一皿ならびに図心X,図一X1,図一Xll,図一 は女子について,各型の年令別死亡率の全心臓疾 X皿によって各型について観察してみる。 表一皿 年令別・全心臓疾患死亡率中において各型死亡率の占める割合(百分率)

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患 e 4晶・覧∫・編・鼠嚇‘・山手・著・s 画一X年令別品心臓疾患死亡率中に二型死亡率の 占める割合(百分率)昭和26年男子 「慢性リュウマチ性心臓疾患」は,二男女面年次各・ 年令とも三型のうちで最:低率となっている。年令 %to ee eo 7e 60 4e 30 ao le e 74. 1 i 72. 5 1 15. 6 77. 1一 1 72. 4 1 14. 1 77.5 1 74.4 1 15.5 76. 3 i 77. 5 [ 16. 9 7Z 7 i 77. O j 16.7 75.2 l 75.0 1 19.9 72.01 72.11 23.5 68.6 [ 69.9 1 27.7 65. 8 1 70. 3 L 30. 2 64.3 1 69.O i 32.3 63.7 [ 68.8 [ 33.4 65.5 1 71.2 1 3L 3 47. 2 24. 4 17. 0 13. 3 1 14. 9 15. 0 14. 7 14. 9 12. 2 1 15. 3 16. 7 t 19. 9 21.8 23.s [ 25. 6 25. 9 24. 8

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(10)

14 り若い年令,ならびに高年になるにつれて百分率 は低くなる。昭和29年は26年より男子では10∼14 才,20∼24才,女子においては15∼19才の年令階 級をのぞく他の各年令階級はいずれも低率となっ ている。男女を比較すると,本型はほとんどすべ ての年令においてその占める割合は女子が男子よ り高率となっている17)。 「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」は,各年次の 男女各年令ともその占める割合は三型のうちで最 高で,とくに30∼60才で最:も高く70%前後をしめ している。昭和29年は26年より,男子においては 5∼14才における若い年令階級をのぞく他の各年 令階級,とくに高年層において,女子においては 全年令階級において本型の三型中に占める割合が 高率となっている。このことは本型の死亡が全型 死亡中に占める役割が年次とともに大となること を年令別にみても明らかにしめし,重要視さるべ きものと考えられる。男女を比較すると,各年次 ともほぼ20∼54才の階級をのぞく他の各年令階級 は女子が男子より占める割合が大となっている。 「その他の心臓疾患」においては,各年次男女と も若年層と高年層において,とくに0∼4才にお いて占める割合が高く,壮年層において低率をし めしている。年次による推移は昭和29年は26年よ り,男子においては5∼19才の階級をのぞく他の 各年令階級,また女子では0∼14才の階級をのぞ く他の各年令階級において,本型死亡の全心臓疾 患死亡申に占める割合が低率となっている。なお 本型は各年次とも,ほとんどすべての年令階級に おいて,男子の方が女子よりその占める割合が大 となっている。 4. 月別死亡率の観察 tov 90

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(11)

15 図一XIV,図一XV,図一XV工ならびに図一X田 は昭和26年,27年,28直ならびに昭和29年の各年 次の男女総i数における,全心臓疾患,および各型 の刀別死亡率を図にしめしたものである。 各年次により多少の相異はあるも,各年次各型 ともほとんど同様な季節による変化をしめしてい る。各図にしめすように,各年次の各月とも三型 のうちで「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」が最: も死亡率が高く,「その他の心臓疾患」がこれにつ ぎ,「慢性リュウマチ性心臓疾患」が最低死亡率を しめしている。 三型いずれもユ2月∼3月の冬期において死亡率 は高く,6月∼9月の夏期においては低率をしめ している29)、7Jl)。 とくに「動脈硬化性及び変性性 心臓疾患」は季節による死亡率の変化が最:も著明 で,そのしめす死亡曲線は,全心臓疾患死亡のあ らわす曲線とほぼ同様である。これによっても本 型が全型死亡中の主因として,その死亡率の季節 による変化においても大きな役割をしめしている ものと老えられる。なお三型のうちで:最低をしめ す「慢性リュウマチ性心臓疾息」は季節による変 化が最:もすくないことを観察した。 IV 総 括 以上近年における心臓疾患死亡について,分類 別によって各型の死亡の状態について観察した。 これを総括すると次のごとくである。 L 全国総数における観察 (1)全心臓疾患死亡率について 各年次とも死亡率は60以上をしめし,昭和28年 に最高死亡率をしめした。なお昭和29年は26年に くらべやや低下している。 (2)各型別死亡について 心 懸 涙 愚 草 季 父 ヨ g d 言

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図一XVII昭和29年月別死亡率(人口10万対) 1)死亡率について 「慢性リュウマチ性心臓疾患」は死亡率は三型の うちで最低で,各年次とも4.O前後であるが,年 次とともに低下する傾向をしめす。 「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」は各年次とも 三型中最高で,死亡率は40∼50をしめしている。 昭和29年は26年より上昇し,三型中で本型のみが 上昇をしめした。 「その他の心臓疾患」は各年次とも14.0∼18.0を しめし,年次的推移は下降をしめす。 2) 百分率について 「慢性リュウマチ性心臓疾患」は各年次とも三型 のうちで最低で7%前後を占めるのみであり,か つまた年々低率となっている。 「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」は三型のうち で量高で65∼70%を占め,しかもこの割合は年次 とともに増加している。 「その他の心臓疾患」は各年次とも25%前後であ る。この率は年次のすすむとともに減少してい る。 2.男女別による観察 (1):男子について 1)全心臓疾患死亡率について 死亡率の年次的推移は,昭和28年に最高をしめ すが,死亡曲線は全体としてやや低下する傾向を しめしている。 2)各型別死亡について (a)死亡率について 「慢性リュウマチ性心臓疾患」は各年次とも死亡 率は3.0∼4.0をしめし,三型のうちで最低で,か つ年々低下しつつある。 「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」は各年次死亡 一 182 一

(13)

17 率は40∼45をしめし,三型のうちで最高で,年々 高率となる傾向をしめす。 「その他の心臓疾患」は各年次死亡率は17.0前後 で,この年次的推移は低下する傾向をしめす。 (b)百分率について 「慢性リュウマチ性心臓疾患」の三型死亡中に占 める割合は,各年次とも5%前後で三型中最低 で,しかも年次とともに低率となる。 「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」は三型のうち 最高率で,つねに65∼70%を占め,その率は年々 高率となり,全心臓疾患死亡中の主因である。 「その他の心臓疾患」は各年次26∼30%を占め, この率は年次とともに低率となる。 C2)女子について 1)全心臓疾患死亡率について 死亡率の年次的推移は男子とほぼ同様な状態を しめし,昭和28年に最高死亡率をしめすが,全体 として死亡曲線は低下する傾向をしめしている。 2)各漁戸死亡について (a)死亡率について 「慢性リュウマチ性心臓疾患」は各年次とも三型 中最低で,死亡率は5.⑪前後をしめし,年次とと もに低率となっている。 「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」は各型のうち 最高で,死亡率は40∼45で,年次的推移はわずか ながら低下する傾向をしめす。 「その他の心臓疾患」は各年次とも死亡率は12.0 ∼15.0をしめし,年次とともに低下している。 (b)百分率について 「慢性リュウマチ性心臓疾患」は各年次とも三型 中最低で7∼10%をしめし,かつ年次ととに低率 となる傾向をしめす。 「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」は三型のうち で最:高率をしめし,各年次70%前後で,この割合 は年次とともに増加する。 「その他の心臓疾患」は各年次20∼24%で,この 率は年々面一ドする傾向をしめす。 〔3)男女の比較について 1)全心臓疾患死亡率について 男女とも死亡率は年次とともに低下する傾向を しめし,その程度は女子の:方が男子より著明であ る。昭和26年間女子が男子より高率で,27年は同 率,28年,29年は逆に男子が女子より高率とな る。 2)各型別死亡について (a)死亡率について 各年次男女とも「慢性リュウマチ性心臓疾患」 が最:低死亡率をしめし,「動脈硬化性及び変性性心 臓疾患」は最高である。「慢性リュウマチ性心臓疾 患」は各年次とも女子が男子より高率である。男 女とも年次とともに低下し,その程度は女子が男 子より大である。「動脈硬化性及び変性性心臓疾 患」は昭和26年,27年は女子が男子より,28年,29 年は男子が女子より高率である。男子では年次と ともに上昇し,女子では低下する傾向をしめす。 「その他の心臓疾患」は各年次とも男子が女子より 高率である。男女とも年次とともに死亡率は低下 し,その程度は男子が女子より大である。 (b)百分率について 男女とも各年次の各型死亡率の全型死亡率中に おいて占める割合についての百分率はほとんど同 様な状態をしめした。すなわち最高率は「動脈硬 化性及び変性性心臓疾患」で,全型中の約70%で ある。また最低は「慢性リュウマチ性心臓疾患」 である。両型は各年次いずれも女子が男子より高 率で,「その他の心臓疾患」のみは男子が女子よ り高率である。 3。 性別年令別による観察 (1)全心臓疾患死亡率について 性別年令別死亡曲線は各年次ともほとんど同様 な状態をしめしている。男女とも高年になるにし たがい死亡曲線は急激に上昇している。また若年 層では女子が男子より,高年層では男予が女子よ り高率で.男女の死亡曲線は40∼50才で交叉してい る。昭和29年は26年より男女とも高年令では死亡 率は上昇し,以下の各年令層のほとんどが低下し ている。 (2)各型別死亡について 1)死亡率について 「慢性リュウマチ性心臓疾患」では男女とも年令 のすすむにつれ死亡曲線は上昇する。各年次とも ほとんどすべての年令で女子が男子より高率であ る。男女とも各年令において,昭和29年は26年よ り死亡率は低率となる。 「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」は各年次男女 とも死亡曲線は高年になるにつれ急激に上昇して いる。本型の高年令における死亡率は他の病型に 比し極めて高い。男女の死亡曲線は若年層では女 一 180e. 一

(14)

18 子が男子より,高年層では男子が女子より高率で, 40∼50才で交叉している。男女とも昭和29年は26 年より死亡率は70才以上の高年令において上昇 し,以下の各年令においては低下している。 「その他の心臓疾患」は各年次男女とも死亡曲線 は0∼4才でやや高く,’5∼3才で最低で,以後 年令の増加とともに上昇する。なお注目される三 点は,第一は極めて若い年令層で死亡率が若干高 いこと,第二は若年層では女子が男子より死亡率 が高く,とくに20∼40才で死亡率の差が最大であ る。第三は昭和29年は26年より男子75才以上のみ をのぞき,他の男女各年令階級いずれも死亡率が 低下していることである。 2) 百分率について 「慢性リュウマチ性心臓疾患」は男女各年令とも 三型中最低率である。年令による変化は,男子10 ∼20オ,女子10∼24才の階級で最高率をしめす。 昭和29年は26年より,男子10∼14才,20∼24才, 女子では15∼玉9才の階級をのぞく他の各階級はい ずれも低率となる。本型は各年次ともほとんどす べての年令でその占める割合は女子が男子より高 いe 「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」は各年次各年 令の男女とも三型のうちで最高率で,とくに30∼ 60才で最も高く70%前後をしめす。昭和29年は26 年より男子では5∼14才をのぞく各年令,女子で は金年令階級において木型の占める割合は高率と なる。各年次とも20∼50才では男子が女子より高 率で,他の年令階級は女子の方が男子より本型の 占める割合が大である。 「その他の心臓疾患」は男女とも若年,高年層で 高率で,とくに0∼4才で高い。壮年層では低率 である。昭和29年は26年より男子5∼19才,女子 では0∼14才をのぞく他の各階級は低率となる。 なお各年次ほとんどの年令階級で男子は女子より 高い。 4. 月別死亡率の観察 a) 全心臓疾患ならびに二型とも,各年次いず れも同様な状態をしめし,各月とも「動脈硬化性 及び変性性心臓疾患.」が最高死亡率をしめし,「そ の他の心臓疾患」がこれにつぎ,「慢性リュウマチ 性心臓疾患」が最低死亡率をしめす。 b)各年次の金心臓疾患および各型とも同様な 季節変化をしめし,死亡率は冬季に高く,夏季に 低い。三型中「動脈硬化性及び変性性心臓疾患」 が季節変化が特に暗しく;これに反し「慢性リュ ウマチ性心臓疾患」が最も少くなっている。 稿を終るに臨み終始御懇切なる御指導,御校閲を賜 った吉岡芋窪教授,ならびに諸岡妙子助教授に謹んで 謝意を表す。 交 献 1)吉岡博人,諸圓妙‘:本邦都梛別老年疾,WE亡 率について,日本人口学会記要,No.2,50(昭29) 2)S戯e藍]桑弧,」.B,:Geriatric Medicine(2nd), 1950. 3)心臓血管病ヘルスセンタ回:医学のあゆみ,19, 14(肩召30) 4)操 半道:老入病について,臨床と研究,32, 530 (昭30) 5)蜜樂城元:本邦心臓疾患死亡率の研究 第1報 一昭和(戦後)における死亡率について一東京女 医大誌,25,156∼162(昭30) 6)安蘇城元:本邦心臓i疾患死亡率の研鈴 第H報 一昭和(戦前)における死亡率に?いて一東京女 医大誌,25,255.’v264(昭30) 7)譜面城元:本邦心臓疾患死亡率の研究部皿報 一大正における死亡率について一東京女医大誌 26, 174∼182 (昭3/) 8)幽趣城元:本邦心臓疾患死亡率の研究 第IV報 一明治における死亡率について一東京女医大誌, 26,306∼313(昭31) 9)安蘇襟元:本邦心臓疾患死亡率の研究 第V報 一全国総数における死亡率の年代的推移について一. 東京女医大潮,26,382∼386(昭31) 工G)安蘇城元:本邦心臓疾患死亡率の研究第VI報 一全国男女別死亡率の年代的推移について一 東 京女医大誌, 26, 416∼423 (臼召31) 11)安恥部元:本邦心臓疾患死亡率の研究 第W報 一府県別死亡率の年代的推移について一 東京女 医大誌,27,21∼32(昭32)

’12) Blvemgart, H.L. ; Bull. New York. Acad. Med. 27, 693, 1951. 13)福住定省:老入病のいろいろ,遺伝,8,12号, 35 (口召29) 14)前川孫=郡:循環器学1こおける最近の諸問題, 診療,8,111(昭30) 15)大島研薦:動脈硬化症,最新医学,10,1896 (昭30) 16)上田英雄:高1血圧の心臓と循環,最新医学,10, 1776 (昭30) 17)佑々廉奉:老人病の臨床,診断と治療,44,97 一 184 一

(15)

19 (昭31) 18)村上元孝:老年者の循環器,特に心臓について, 綜合医学,12,225(昭30) 望9)問田直幹:老人の生理学,臨床と研究,32,531 (昭30) 20)村上元孝他7名:老年者冠動脈硬化,辮硬化症 及心筋肥大の統計的観察,日本循環器学誌,13,, 87 (日召24) 21)木村 登;本態性高血圧症の臨床病三一心臓の 方面一 最新医学,10,1778(昭30) 22)尼子冨士郎,塚原重雄,申沢修正:老年者の循 環器に関する研究(全),日本内科学会雑誌,26, 205 (昭13) 23)宮尾定信:高血圧症の心電図,臨床と研究,52, 796 (目召30) 24)松岡 蔑:血行循環系と老衰(病理方面),綜合 医学,12,221(昭30) 25)斎藤 潔:本邦母性死亡の特性について,国立 公衆衛生院研究報告,2,10(昭27) 26)益頽筒蓮:亜急性細菌性心内膜炎に関する臨床 並びに病理学的研究,最新医学,10,2676(昭30) 27)木村英pm:辮膜疾患の予後,最新医学,10, 2531 (日召30) 2..8)上田英雄他3名:大動脈弁膜症の病因に関する 臨床病理的研究,最新医学,10,2432(昭30) 29)石井公明:心臓疾患死亡に関する統計学的研究, 生物統計学雑誌,2,159(昭29) 3①長尾 透,清川素道,西沢重男:循環器泌尿器 疾患発病数の月別変動(全),目本循環器学誌,13, 92 (目召24) 31)宮入正人:心臓病一死亡の動向をみる一 厚生 の指標,3,10号,7(昭31) 一 180” 一.

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