成人のADHDから考える学校での支援

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成人のADHDから考える学校での支援

人間教育専攻 現代教育課題総合コース 福 島 優 間閣の所在と耳慣の関的 近年、 ADHDに対する認識が広がってきてい おり、成人になってもその症状を持っている人 が多数いることが明らか

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こなってきた。そして、 適切な治療や支援を受けることで、その症状が 軽減されることが隔志されている。 しかし、未だ学校現場では具体的な支援の方 法が分からないことによる教師の苦労や、家庭 ではADHDの不理解キ誤解などから頭を悩ませ る保護者もいる。また、就労の問題で困難と直 面しているにも関わらず、成人のADHDで社会 的に求められる能力の分析から子どものADHD の治療や支援に下ろしていくような研究はまだ 多くない。またADHDを当事者のする研究もほ とんど見当たらなし九 そこで本研究では、油田の症状をもっ筆者 の経験の事例などを踏まえ、改めてADHDの困 難を捉え、実際の支援事例を分析し、今後求め られる融事や支援について考察してし、く。 第1輩 AD聞 に つ い て AD田 l士、発達段階に不釣り合いな不注意や 種

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動性及び多動性を鞘敷とする先天性の精神発 達障害であり、何らかの要因によって先天的に 引きこされると考えられている。その症状は年 代によって変化していくものの、成人になって も何らかの症状をもち続けることが確認されて いる。そして、成人の'ADHDは診断の難しさや 就労における課題など子どもとはまた異なった 指導教員 田 村 和 之 困難をもっていることが明らかになった。 また、 ADHDの諾症状は、「誰にでもあるjも のであるが、 ADHDをもたない者には理解しが たい日常的なささいな出来事によって困難を生 じているを在留忍した。この理解されていない実 感が、 ADHDをもっ者に更なる心理的負担をか けているのである。ここで筆者の、 1)実際に投 げかけられた言葉による不瑚卒の実感、 2)["財 布を忘れる・置き忘れる」ことの度合い、 3)就 労 時に実際に起きた困難、の3つの事例を紹介したO またADHDは併存症と呼ばれる、 ADIむとは 別の精神疾患をもっ事が多いことが明らかにな っている。それは先天的にもち合わせる一次併 干明主、環境や不適切な支援によって後天的に発 生する二次併存症などに区分できる。特に二次 併存症は環境や不適切な支援によって起こるも のであるなら、適切な環境や支援を行う事で防 ぐ事が可能であることを示された。 第2章 AD田に対する治療と支援 本章では、これまでで明らかになった課題な どを踏まえて、実際にどのような支援の枠組み があるのか、どのような支援の方向性が求めら れるのかについて確認をした。 医療における治療や支援は、環境を整えるこ とで改善を図る環境調整としづ療法や、ベアレ ントトレーニンクややソーシヤノレスキノレトレーニ ングなどを組み込んだ心理社会的治療を柱とし ている。これらの効果を石信志後、薬物療法に入 円 同 U に λ U

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るかどうかの検言すなどをしていくのである。 学校でのADI由の支援l士、通常学級や通級指 導教室を利用した支援を行うことが多い。通級 指導教室の活用を推奨する先行研究もあるが、 文音問ヰ学省、では基本的には通常学級での支援を 求めている。そして通常学級の中での支援や指 導に戸惑いや不安をもっている教師も少なから す三いることを確言忍した。 また、成人のADHDを考慮し、それを踏まえ た子どものADHDの支援を行うには、成人の ADHDがもっ困難や、就労時に必要とされる能 力を考える必要がある。そこで先行研究をもと に成人後にADI-IDなどの発達障害者に求められ てくる能力につし、て確認し、些細なことにつま ずくADHDの苦労や困難さを再確認した。 さらに、支援や治療をより効果的にするには 支援をおこなう関係者による連携が重要である とされている。連携における必要性は幅広い対 応や保護者瑚事を促せることなどがある。一方 で、家庭との連携が不十分であることや、認石哉 にズレがあることなどの課題も明らかとなった。 第3章 AD田の事伊土分析 本章では、 3人のADI-由、もしく出生DHDの 症状を持つ子どもの事例を紹介し、教師の対応 について分析を行った。 B君は痛痛などを起こす事がある子どもであ るが、その原因は、それまでの不適切な支援が あった。環境を整えるなど適切な支援を行う事 で痛痛が起こす回数に減少が確認できている。 Cさんは不注意の多い児童である。不注意に は本人の努力や周囲の支援において、忘れ物や 失敗を減少させることが期待できる。また、そ のような対応では改善が困難な場合は、医師の 診断のもと薬物療法などを検討することも考慮、 に入れた。 D君は筆者が指導に当たった油田の傾向が ある中学生である。不注意・多動性@種主動性の それぞれが橋忍で、きている。 D君とは環境調整の他にも、対話によって目 標を共有していくことや、他の支援者と連携を 取ることによって症状の改善や、支援者の意識 の変化などの結果が現れた。 第4章総括とこれから求められる支聾 第3章の分析から、支援者が適切な支援を行う 事で症状の減少があることや、連携の重要性、 そして、個別に適切な支援を行う事で長期的な 視野の支援につながる事が示唆された。 特に個別に適切な支援を行うことは、成人の ADHDで求められる能力を育てることに期待で きるだけでなく、通常授業の中で他の生徒と兼 ね合いのついた支援や指導につながる事が示さ れた。 考察と結論 材命文では、 ADHDの抱える困難や、認めら れにくさなどの誤解がある実態と、 ADHDに対 する支援の実態について繭忍した。そして、個 別に事例を分析することによって、環境調整な ど具体的なか法は取られやすく、結果的に長期 的な支援につながっていると考えられた。しか し、長期的な支援や褒めを明確な意図や目標設 定をした上で、支援を行うことや、連携の不十 分さなども明らかになった。 また、本研究では、油田の事前発見の困難 さなどの課題ついては触れる事がで、きなかった ため、 ADHDを含む発達障害の早期発見の手段 の検討については今後の課題となる。 ハU F O

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