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工作機械油圧回路の解析

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(1)

U.D.C.

作 機 械 油

解 析

Analysis

of Machine

Tool■Hydraulic

Circuit

る2ト522:d21.9

朗*

Yoshir6Anno

工作機械の油圧回路において実際の連続運転上問題となる粘度特性による圧力油の選択条件を論じ 回路管 径を規準とした月g数の変化に応じた継手類, れらの り弁および回路全損失について測定し,特性を明らかにしこ 果を総合して流体的負荷と機械的負荷およびポソプ作動圧力によるテーブル定常ならびに非定常速度 の式を導きこれらに基づいた回路特性の改善を論じている。

l.緒

盲 工作機械の油圧回路は一般に油圧力70kg/cm2以 Fの低圧作動を 行なうが,操作が複雑であり,負荷変動,油の粘度変化などに対す る速度の均一性が要 されており,また速度範囲は10・∼50,000mlTl/ minの広きにわたっている。従 この種の研究としては,G.Sch了e Singer(1),Hans Krug(2),WalterErnst(3),E.M.Chaimowitsch(4), R.Spies(5)の諸氏により行なわれているが,いずれも油圧要素単体 の性能,構造の追求に電きがおかれ,回路全体の動的解析については 二l二作機械油圧回路の分野で体系づけられていなかった。最近の工作 技術の進歩につれて,工作機械油圧回路も従来の経験的手法に重点 の置かれた設計方法では解決の困難な問題が多い。本文では油圧回 路の流体的基礎に基づいてその相性改善の 例を論ずる。

2.油圧系の作動温度範囲

t二作機械は通常8時川艮_卜の 続運転を子 fなう〔・.したがって周囲 の気温変化と油圧系のi.1右転上昇による圧力油の粘度変化が油肝系の 性能に及ほす影響亦大きいr、作動温度の最高については,アメリカ JIC規楕にポンプ吸人側の許容しうる最高油温は55℃と規定され ている。作動亜度穐馴:1についてl).Iノ.Ubbe]ohde代(6一が規i■甲ミむ設け ているが,油一.抑掛動混度の16\・20℃の範囲はl]本の冬期の=易始 時の渥度の現状から高すぎる。また,通常作 最高70℃ほ,二l二作機械の 温度範囲30\70℃の 度保持,圧力油の酸化による劣化現象 を考慮すると高温にすぎる。 わが国の各地工業都市における年間最高,最低温度(気象け発行 気象旬報1956∼1960年)と,年間中の最低最高を示す旬間温度(気 象け 行,主として農 のための気候表,1923∼1960年)の統計を 弟1図に示す。 始動温度の最高は最高旬間中の工場作業開始時間(午前7∼8時) で20∼25℃であり,始動温度の最低は最低旬間中の工場作業開始 時間で,-4∼+2.5℃である。 作業温度の最高は,年間 温度の平均温度35℃に許容池温上 昇を20℃として55℃とする。これらをまとめて,作動温度の を新しく作成すると舞2図に示すとおり危険低温度は0℃以下危険 高温度は55℃以上となる。

3.圧力油の選定

従来,油粘度を測定す る標 としては,A.S.T.Mが,1000F, 2100Fを規定し,JISタービン油規格が,50,80℃を規定している が,いずれも工作機械の作動池温度範囲の 状に即していない。ま

た,油温変化に対する粘度変化率に関する目安は,従来A.S.T.M:

D567に規定された粘度指数Ⅴ.1偶の式があるが,この値は目安で * 口立製作所川崎工場 工博 .ノ / / ′へ′ 三I 面 /`」 、 / 、 、 -ー、 1辛照 、-1Y/ //一己--、、 年間最高 止 ′ 一 ′ 廿 _!__「_▼1_▼ :t 仁こ 阪 島 第1図 工業郡市の気温統計 、、〓 買一世 司間門顆軟 年 ▲■J 脚辛口〕 琴前句間(叩い 描平均)

長低回問如∼■鱒宗一

即rl■馴ヰ巧 あり,粘度指数の値から実際の粘度の値を求めることができず,ま た,210OFで,40ssu(約4c.s)以下の油はⅤ.1算出用の標準柚と かけ離れて計算の対象とはできない欠点がある。温度に対する油の 粘度の関係式は,板谷氏(7)の式が実用的に10∼70℃の範囲で簡便 であり正確である。 loglOloglOン=A。-βof… ‖(1) ここに レ:運動粘性係数 Ao:定 数 月0:定 数 ま:温 度(℃) 上式でβ0ほ温度に対する粘度変化の傾斜を表わす性質をもって いる。第2図において,縦軸0℃,横軸loglOl咽川10(c.s)を基準に おけば(1)式を次のように変形し新しい定義を与えることができ る。 β0= A。 flO ここに..玖:粘度変化率 Ao:loglOloglOレ0 レ。:0℃における運動粘性係数(c.s)

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1376

昭和37年9月

flO:10c.sになるときの油の温度(℃) 上式(2)を用いた粘度変化 は第2図に示す各種圧力油の粘度線 図の傾斜を表わすことになりその値を弟1表にホす〔.0℃における 粘度ほ,低温始動時の特性をチェックすることができ,通常500c.s 以下がよい。flO(10c.sになる温度-)irま,その油の作動最高温度の限 界を知る目安となる(作動油の低粘性の限度は10∼15c.sとされて いる)。上記の0℃における粘度(c.s)と10c.sになる温度tlO(℃) の2項を用いて温度に対する油粘度の変化率月。を求めることができ る。この新しい選択規準により,工作機械の実際運転に適した圧力 油を決定することができる。 β0の値は60×10 4以下が良好であり策2図⑥⑦㊥⑨⑯相当油が 適正油である。 仇好 1 J ・ ー 4必ク ・: /,Jββ

ββロ 紺〃郡蔀郡 〔b「∂ノー〔lノつJ ∴、. (∠ ・′ 卯即即柑甜∬労㈲ 〃 (.b.とう室慧電芸載 ハl′ q) ■〃 第44巻 第9号

4.回路内圧力損失の解析

工作機械における油圧回路を構成する機器掛ま,外観,操作性の ため一般にコンパクトに組み立てることが要求され,長い単純な直 管による配管は少ない。特に方向切換弁,発停切換弁,/くイロット 弁などを一体に組み合わせた複合弁方式やマニホールド方式を使用 し,結合,分解など保守の容易性を目標とした設計が多い(8)。圧油 の流れによる直管の圧力損失についてほMoody線図(9)により計算 ができるが,継手,曲り管などの損失係数については,従来工作機 械油圧回路に用いられるような小寸法のものの実験値は少ない。そ こで本章では油圧配管用小寸法の規格の鋼管継手,銅管継手,高圧 ゴムホースなどについてレイノルズ数との関連において定常流下の 損失係数を調べた。 一般直線円管の圧力損失はDarcyの公式で表わさ 始動域 通常作業妓 危険高温櫨 _/丘n[コ 通常始

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滋△わ、J朋r.7βとど/什ビ周 、て ヽ . ヽ ヽヽ .杉 ごぢ ‡ク /字 柔く欠字 ク写粘 撰 喜 ヽ‡ .ふ 川 材 ℃ ;孝 ヾ′シニ シン \ヽ 茨ク e、∈芋速 〟 ーJ℃

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,タク ヽ \ ヽ \ ヽ \ヽ \ \ ヽ \ \ \ し〃 ニ杉 穿 \ \ ゝ \ \ \J ニクニ ヽヽ .ヽ \ヽ 仇 ヽ \ 又 ・ /イ ヽ \ \ \ :ニク ヽ ヽ ヽ\

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ヽヽ ヽ\ 、、J y ロ / J せ八むせーノ♂ β /♂ ∠懲 ガ 卿 〝 甜 〝 〃 ガ 〟♂ /〟 ノ押JL' 温 PC 第2囲 各種圧力油の温度一粘度線図 れるが,継手,弁類の圧力損失も数式的には同形式で 現されている。 _〃一 \ごJ′・: 2伊 JP:圧 力 差(kg/cm2) ぞ:損 失 係 数 r:単位体積重量 〃:流 速 伊:重力加速度 (kg/cm3) (cm/s) (980cm/s2) (3) Darcyの公式では管摩擦係数JZが含まれ,これは 64/月βの関係にあるので,レイノルズ数の関数である ことは明らかであり,したがって油の運動粘性係数レ (cm2/s),流速〃の値により変動する。(3)式に示す 損失係数は従 大形のものは一定値がとられている が,小形の継手ほ,そのr桝こ直線管の部分の影響が大 きくなり,特に高Jlエゴムホースなどほ計算を容易にす るため損失係数測定を管と継手の組み合わせにLたの で,レイノルズ数の影響を必然的に受けることにな る√.これらの代表例を第3′、9図に示す。 (1)鋼管用エルポ,T継手ともに,これらの相当 内径の銅管継手に比べて損失係数ぞの値が低く,ま たj鮎数の影響も一般に少ない。 (2)銅管用ニップル,エルポ,メガネ式エルボは 一般に損失係数の値が大きく,特にメガネ式エルボ ほ損失係数が高くなる。 (3)各種継手類の管内径基準による属e数の変化, すなわち管内流速,油粘度変化に応じた損失係数の 特性を測定すれば油圧配管系の損失圧力を運動状態 第1真 冬種圧 力 油 の 粘 度変化率 番号 0℃における運動粘性係数c.s.レ0 0℃におけるり。の 二重対数値 Ao=loglOloglOリ0 わ○ リコ=10 セソチストー クスになる温度(℃) β0= 油の粘度変化率 AN-0-60 Lockheed21 SperryServo(Lockheed5) HFしAAF←3580D) クーピソ 90 Aerosbe11FluidNo-4(ML-G-7118)

Houghton Hydrodrive Light HIH AeroshellFluidST4521(D.T.D.896) GargoyleD.T.E Light SAElOW GargoyleDTEOil‡IeavyMedium SAE30 Sunvis951 MIH5() 0.234 0,242 0.309 0,335 0.560 0.245 0.389 0.323 0.396 0.415 0.459 0.539 0.516 0.559 64×10 ヰ 63×10 4 56×10 4 57×10-▲ 調×10-1 43×10■4 5きXlOMさ 48×10-1 55×10-▲ 53×10-4 51×10 4 55×10 4 50×10一生 45×10 4 (参考値) l、.J. 粘度指数

(3)

rF

1377 船;∴7エー 7〔ル 〃.」U.‖レ J′・」〃/ 、、 /-上 机 第3図 鋼 管 用 エ メサ 一軋) 慮 墜 第4図 鋼 管 用 チ ー の変動に応じては超することができる。 (4)損失係数は比較的大きい値であっても点g数の影響の少な いものは工作機械用継手として有効である。 U監 曽 根 聖 称 筍5図 銅管用ニップノL(平行ネジ) 第6図 銅管用エルポ(平行ネジ)

5.流量調整絞り弁の性能

ノー定吐出量ポンプ使用の開放回路を使用する場合に適正なテー7 ル送り速度を得るためにほ,回路内流入油を制限する流量 弁が必要となる。流量調整絞i)弁は,単純絞り弁が一般に簡単な方

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1378 昭和37年9月

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ン/-\ .ノ \、\ \、・. l l′ ヽl \\ H う′///ンンニ/ / ′ /ノ シ ノ/′ / ノ/ / / 車二淋 墜∴据 叩 昨 柿 第7図 銅管用エルポ(メカ■1ネ式) 呼称 第8図 ゴムホース(中圧用直線) 式として用いられる。絞り弁における圧力損失は油圧回路内のおも

な抵抗となり,回路全体の抵抗値に与える影響が大きい。ここでは

一般に用いられる3種の単純絞り弁の形状による圧力損失性を,抽 粘度との関連において比較した。 絞り弁の流量特性は一般に,絞り断面積に比べ長さが比較的に長 いチョーク形絞りと,絞り断面掛こ比べ長さが短かいオリフィス形 絞り弁に大別することができる。これらの絞射における入口,出 口,圧力差4Pと絞り弁を流れる流量払の関係は基本的に次の一 般式で表わしうる。オリフィス形絞り弁では 第44巻 第9号 _ノ.兄'L7ど\ ソイ .JJ一 □乎 凝 称 第9図 ゴムホース(中任用ベンり ∈r〃d2_ ぎr (∂〟2 2伊

ただし(g巳=忘・

2伊 Ad2 _ r 払2 2伊 α2A。2 ∈ _ 才一 1 Ad2 2伊 α2A。2' チョーク形絞り弁でほ次式で表わされる。 」J一 87rレ7イQJ

ただし(gl=

ここに AP: r二I∴ Ad: J: =glシQd 絞り前後のロ三力差 絞り弁通過流量 絞 り チョーク長さ (kg/cm2) (cm3/s) (cm2) (cm) ∈= =g2Qd2 α:流 量 係 数 互2:オリフィス形絞り弁常数 gl:チョーク形絞り弁常数 がd‥ 絞り弁通過流速(cnl/s) したがって各形の絞り弁は,次の特性比較が予想されうる。. (1)オリフィス形絞り弁 (i)一定圧力油の比重7ノ,および絞り断面積A。に対して流 量変化による圧力変動が大きい。 (ii)オリフィス形絞り弁の圧力損失の池わ精度変化による影 響ほ,助数の損失係数に及ぼす関係で決定されるが,一般にそ の影響は少ないと予想さメtるン (2)チョーク形絞り弁 (i)一定圧力油の比重および絞り断面積A。に対してチョー ク長さJおよび流量変化による圧力変化はいずれも直線的に変 化する「

(ii)チョーク形絞り弁の圧力損失は油の粘度変化に対し直線

的に変化する「

(5)

1379 ン イ l ノ/

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放 校 り り 、l 、、、 スパイラルレみぞ形絞り弁 ・い・・ l 絞り2 絞り4 絞り♂ 薄刃オリフィス汗三絞り弁 第10図 各 種 絞 り 弁 の 構 造 際の絞り弁は2箇の形式が混合された性能として表われること が多い。 各種単体絞り弁を弟10図に示すようなスパイラルⅤみぞ形,偏 心平行みぞ形,薄刃オリフィス形のものについてその矧生を油粘度 20、55c.sに変化させ前後圧力差と通過流量の関係,および配管標 内径12mm¢の属β数に対応する損失係数を求めると弟11∼13 図のようになり,これらの絞り閑度忙対する損失特性は第14図の ようになる。また(4)式の変形として4P=g3Qd桝として検討すれ ば次のようになる。 (i)薄刃オリフィス形は各絞り開度にわたって油粘度変化の影 響をうけず刑≒2の値を示す。高流量制御に適したものである。 (ii)偏心平行みぞ形は各開度にわたってオリフィス形とチョー ク形の中間の値を示し椚二1.4∼1.64となる。この≠F形状は一般 低流量制御に適している。 (iii)スパイラルⅤみぞ形は開度の少ない所(絞り閲度1∼3)で は川≒2の値を示し,開度の大きい所(絞り開度5∼10)では刑= 1.5∼1.8の変動を示す。この弁形状は特に低流量制御に適した形 状である。 上記の結果から専用機,フィードユニットなどの低速 りを主と するものにスパイラルⅤみぞ形を使用し,平面研削盤などの高 送 りを主とするものには薄刃オリフィス形を使用し,それぞれの特性 絞りβ

77

絞り用 リL 王亮二千据聖 二)立川サ■ポ璧 妄よ 1しノ 璧 絞りJ 1-・・・・・・Tンー′㌻-ぺむ・語票J)4 曾ぜ-一一′\-一丁・も絞りJ Lrl輔二b絞り♂ Jヒ「絞りノβ J乙Jβ イ脚 第11図 薄刃オリフィス形絞り弁の 損失係数 較り二 1テ_ 絞り.J 、 1ど ごご■:シヒ7 第12図 偏心平行みぞ形絞り弁の損失係数 ∴rこフ上ノブ J柑 1J■〟 しu ′七草 J紺 /αJ(ノ /JJJ 六Jど 第13図 スパイラルⅤみぞ形絞り弁の 損失係数

を発揮させることができた。

d.回路内の総合圧力損失

油圧回路内の圧力損失の発生部を区分すれば,円管直線部,円管 ベンド部,継手類,複合制御箱部,シリンダ出入口部などとなる。

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1380 昭和37年9月 個々の圧力損失の計算ほ,(3)式に示した損失係数を基準配管内径 によるレイノルズ数に関連Lて 横したものとして取り扱えば,実 用的な圧力損失の計算ができる。また一方,油圧回路ほ総合の圧力 損失が一定の油粘度レのもとに求まった場合にこれが他の作動温度 における圧力損失P,あるいは回路内を流れる流量を求めて回路の 作動の見通しをたてるために,ろQ,レを用いて表示することがで きれば簡明な実用の式となる。 (1)一般円管内の圧力損失 層流の場合はDarcyの公式を変換する。 」ノIス J r㌦__ 朗 一J二川 JJl・ ーだ】レ0 言ギ竺\「ヾゴ)㈱愕㌫ニー珊iK璧仁世9封

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‥・●:′′い

」J一 人●_り‥

ただし点2=(

吉7■ 2伊 Q 二

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ここに 4p:回路内各部の圧力損失 An:回路内全圧力損失 ス:円管内摩擦係数 ∈:損 失 係 数 点g:レイノルズ数 管 長 管 内 径 油の単位体積重量 管 内 流 速 力加速度 油の運動粘性係数 Q:流 壇厚調整緯り井 方向切換弁 パイロット弁 第15図 工作機械実態油圧回路 発博明環弁 8・7■・ぞ がd4g Qつ 量 したがって回路内の各部の損失ほ, 虎1〕Q,孔′レ0・25餅・75または属2Q2のいず れかの形で表示することができる。 丘2に含まれた∈ほ油粘度の影響を 受けないものとし,油粘度に関係する 損失は点1に関係すると考えて,回路 全体の圧力損失の常数は虎1,忍2のい ずれかに含まれるものとする。この場 合工作機械の油圧回路では管内流れが 乱流になる流速は一般に採用されない ので対象外とする。このように仮定す れば,回路の全圧力損失ほ油粘度に直 接影響される層流部分と,油粘度の影 響を受けない渦流部分の二つからなり たっているとみなすことができる。 4汽=点1レQ+月2Q2 弟】5図に示すような平面研削盤の 実際油圧回路の全圧力損失を測定し た。使用油は,D.T.Eライト油で,油 温度ほポソプ吸入側において,13∼ 55℃に変化させ,流量計吐出口とタン クもどり口の温度の平均を回路内流入 油温度とした。 量調節用の り弁開 度は0(全閉),1,3,5,7,9(全開)の6 段階に変化させた。上記の条件で各絞 り閲度に対してそのときの全損失圧力 と流量の測定値を弟1る図に示す。さ

(7)

79

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1381 絞=問眉 圧 刀 r -rlダー_.川-'ノイ∴=土∴111l ㌧ヾユ打出水曜引 (亡17〉 こF■ヤウニ〔∴凹〃∴控側 箇流払拭■■計算値〕 、 恥-→←て ■ ニ・・・・・-け.1ナーー止 フ.就.磨 .7 ナ_J ノーーノ ■ 「i 絞り閑霞 瞥克狛つ・ん'堀」旦圭一て-」-一丁▲ ▲(J) _...._⊥⊥一ユー一「り) 、 、 … 、-l● - ● ● 、 志墨 ・一」-「ナ・ 阜一風-ム心-一丁-⊥-℡-†-サ_

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、 つ∫P Lげ 7・∵ .Jj 1 第16図 工作機械の油圧回路の特性 ガ∵由濫℃ ノ_一一一・♂JO .●一′ ′′一--㍉鄭-__一一-一也/JO r/Jd × Jレ ●

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所の損失を積算すると弗2表のようになる。これによれほ複雑な

配管継手の計算は絞り1に対してほ不要ということになり,絞り 5より絞り9(開放)の範囲で計算することが有効である。

上記の解析により平面研削盤の油圧回路の運転特性をほ捜し,運

転条件変動による特性を予測することが可能になったd

(8)

1382 昭和37年9月 第20図 テーブル定常,非定常速度の要素

7.テーブル速度

しゅう動テーブルの速度には,回路内油流が定常流速度に達して 等速運動をしている定常速度(いわゆる工作機械の送り速度)と運 動の切り換え,発進,ならびに停止などを行なう場合の油流が非定 常流にあるときの非違常連直に分けることができる。いずれの場合 もテーブルに掛る切削九 擦力などの機械的負荷と油圧回路内流 体負荷抵抗,ならびにポノブ作動圧力により決定される。上記の関 係を表わす基本式により,油温上昇による 度の変動,負荷による 速度の変動,負荷に対する必要ポンプ日三力を求めることができる。 本式を求めるための回路の要 号 A。: P♪: ゐ: J一・、J,・: lJ・・: J-・: 凡′: &: 属: ∈′,∈∂: …′=ぞ/+∈ム: Cl,C2,C2: g/,ん,J′,ん: Iγ: を弟20図に示す。 シリンダ有効面積(cm2) ポンプ作動圧力(kg/cm2) シリソダ位置高さ(cm) シリンダ前圧,シリンダ背圧(kg/cm2) 管路内径面積(cm2) テーブル定常速度(cm/s) テーブル非定常速度(cm/s) 発進後の経過時間(s) テーブル摩擦力(kg) バッキソ箱摩擦力(kg) 切削力負荷(kg) 入力側回路損失係数,もどり側回路損失係数 全回路損失係数 回路の常数(kgs2/cm2,kgs2/cm,kg) シリンダ前圧側管路長さ,背側管路長さ,シリンダ 全長,ピストン長さ(cm) テーブル,ピストン重量(kg) ∬:前圧側ビストソ変位(cm) 7.1定常速度の基本式 弟20図にてテーブルピストン上における力の釣合を考えると次 のようになる。 A。(ア「∴托)一&一凡′±属=0 第44巻 第9号 (10)式において切削力点ほ_ヒ向き切削で0符号,下向き切削では◎ 符号となる。シリソダのピストンの単位面積当たりの前圧力斗な らびに背圧力鳥ほベルヌイの式と 定常速度佑′で表わすことができる。 ア「=P♪-鳥= 2伊

Ⅴ∫∼=J

ここに Cl=

)2(ト∈′)〕→rゐ

)2(1+録一1トゐ

A」㌔一風一風′手長 r A。3 2伊 α♪2 r A。3 2伊 α♪2 (吉み+ぞ′) (∈∂+む)

J吾

..(11) C3=孔凧一月ざ一風′芋属 7.2 非定常速度の基本式 発進用切換弁閲度は発進直前に全開度に達しており, は→定値とみなし,配管内弾性はないものと仮定する。 ッド上の運動方程式は次のようになる。

A。(斗一為)一風一風′下月=旦座

【JIJ/ 点5,凡′の値 ピストンロ シリンダビストソ両側の前圧丹,背圧為は非定常 ーーレ ヌ イ の 式と連続の式により次のように表現することができる。ただしろ は一定とする。 ろ=f㌔一 為= 2伊 γ少 ー1一ゐ+J 伊

)2(1-ぎ′)〕

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(15),(16)式を(14)式に代入盤理する。 ノ 2!7

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C2=J (Jt・ 離 A。3 α♪-(ぎノ・+吉占) ・・ト/、 α♪ =glr騒が ご・ 山・ ‖JJ■‥人ノ、・:

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C2 (f=0のときク=0とする) Jノgl戯-1)

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=少ぶJ● (18) に二転いて ∼/CIC8 +1 CIC8 ほ発進よりf単位時間経 gC2∼)1、一りコ+1 過したときのテーブル定常速度に対する達成率を示すことになる。 基本式により定性的に次のことがいえる。 (1)テーブルに掛る切削力点負荷ほ上向き,下向きの負荷の方 向(すなわちテーブル運動方向に対向するか,同向するかの問題) を確認する必要がある。

(9)

(2)定常速度ほ上向切削力によりシリンダ前圧力が増加し,減 速され,下向切削力により前圧力ほ減少して,増速される。 (3)非定常速度は上向切削力によりCaが減少し,下向削り力に よりC3が増大し,これに応じて同じ経過時間fに対して減速す る。 (4)大形工作機械のようにテーブル摩擦力凡′,パッキン箱摩 力凪が切削カ月に比べて大きい比率を占めると,定常速度の 伯,または定常速度達成率の低-Fに影響する。 /汀7.'∩ 緩りは下向き研削

絞り(2辻向さ研削蒜∫

告圧絞り弁方式「絞り狛ま薄刃才リフィス㌍) 右進行 左運行 甜 α テーブル速度 回

1383 (5)回路の損失係数∈′,∈ぁ,e′はそれぞれ回路内屈β数に応じて 変化する。すなわち油温上昇により損失係数ほ減少し,定常速度 は増大し,また定常速度達成時間は減少する。油温低下の場合は 上記の逆となる。 (6)シリンダ有効面積ん,配管内面積恥は定常速度玖車非定 常速度びに大きい影響を与えるのでその選定に気をつける。 上記の基本式により油温,油粘度の回路のレイノルズ数,回路全 損失係数,ポソプ作動圧力,テーブルしゅう動摩擦九 ピストンパ 函沌 絞り田下向き研削 〃rJ〟

府中

研削扶折 研削抵抗 前圧絞り#方式(蔽り弁はスノでイラルレみぞ汗」 第21固 練り弁方式による研削中のシリンダ内圧,テーブル定常流速度の変動 第3表 定常速度の測定値と計算値(切削無負荷の場合) テーブル速度 \ ・ ∴ ド シリング内圧 ッキン摩擦力,切削力の大きさ方向, ならびにテーブルしゅう動速度(定常. 非定常)の関係が求められる。実測と して ′■ヽ イ ブ内径面積 〃♪=1.13cm2 シリ ンダ有効面積 A。=5.06cl112 入九 出力側管路長さ J/+J占=150cm シリンダ内油柱長さ J′一Jp=30cm シリンダ位置高さ ゐ=100cm の場合について計算値と実測値速度を求めると弟3,4,5表のように なる。 弟21図は第4表に示す絞り弁方式を異にした油圧駆動平面研削 におけるオシ/ログラムの実例であり,前圧曹圧絞り弁方式による 度変動の計算はいずれも基本式(13)で行なって実測値とほほ合致す ることを示している。 本解析により負荷変動に対応するシリンダ背圧,シリンダ両横, ポンプ作動圧力の適切な選定が行なわれた。 第4衷 定常速度の測定値と計算値(切削負荷のある場合) 第5表 非 定 常 速度測定値 計算値

81

(10)

1384

昭和37年9月 第胡巻

第9号

オープン ヤング耶 第22図 発 停 弁 ■

酬主力`芸一職

日吉l 己■Jソ」ンノ■前任・ /〃 「∵〝ニノリンダ告圧

第23図 テーブル運動特性緑園(発進,停止) 良おJ 朗灯 鋸∬ 〟お 「「. 飢柑

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L C斤 吻毎 十 遇 十+ C斤 乱 α テーブル運動サイクル(硬り闇夜J.発停レバ操作遅) げⅢ∵J+j∴ルけ 左シ〓リンαノ 〃石シリンダ 形 状 に示すようなオープソセソタ形か,ブ ロックセソタ形かによってその特性が 変化する。本章では停止位置で作動ツ リソダ両端が4方切換弁で結合される 形式のものを検討する。この特性を手 動操作時間0.14∼0.93s,テーブル速度

2∼20m/minの範囲で定性的に示した

のが弟23図でありオープソセソタ形

によるオシ/ログラムの実例を第24図

に示す。 (1)ブロックセソタ (a)停止操作の減速特性が低速 域では良好であるが,20m/min では停止の衝撃が大きく不安定で ある。 (b)停止特性ほ,停止操作速度

に鋭敏に支配され切換弁の停止操

作を早くした方が停止時間は長く なる。 (c)発進加速特性は設定速度の 大小に左右され,高速になるほど発進時間(発進より定常速度 に至る時間)は長くなる。 (2)オープソセソタ形 (a)発進加速特性は,ブロック形に比べて一般にすぐれてい る。これは中立点付近の特性変化で発進時のシリソダ前圧が高 いからである。 (b)停止特性はブロック形と同じく停止操作速度に支配さ れ,減速特性ほ同傾向であるが,一般にブロック形に比べて減

速特性ほゆるやかで,高速時にはオーバランの危険がある。

オープソセンタ形発停弁切換位置において弟25国中の損失係 数の大きい点を,切換弁の停の位置として与えれば,テーブルは 停止操作に際して絞りオリフィスの流体抵抗のブレーキ効果を得 ることができる。 切換停止位置を,5度,損失係数∈=350の点を選択して絞り 開度7,9の高速時の停止運動のオシ′ログラムを改善前と比較す れば弟2る図のようになる。このような改善によって発停の切換 操作速度の遅速によって停止時問が左右されなくなり,適当なブ レーキ効果を伴った有効なテーブルの停止操作が行なわれるよう になった。 ?血 戊ββ 榔 け%加 ¢/7∫

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パ ル 7 痛が 切模始ダ) イ立 /♂帥ク 中 立点 置 勺 閉C /β 作 J動 圧 乃 切換縁り C圭 鳥 C ポ、ノ フ テープル運動サイクル(絞り間度ユ射幸レバ操作宇1 第24図 オープソセンタ形発停弁によるテーブル運動サイクル ポ、/ 7 右シリ、ノダ 右シリンダ テーブル速度 作動圧力

9.方向切換弁の選定

4方切換弁による方向切換時の衝撃 防止にほ,種々の方法があり特に10m/ min以上の往復運動を行なう平面研削 盤,平削盤,ホーニソグ盤などでは, ラソドをテーパーショルダ形,傾斜み ぞなどを入れたものがある。これほい わゆるオーブンセンタ形の一変形であ

る。ま・た,回路全体に簡単な蓄積器を

追加する場合や効率を無視してピスト ン両端をオリフィスで通ずる方法もあ るが,低速度作動では好ましくない。 またシリンダ両端に互いに逆方向に安 全バルブ2個を通じて発生衝撃圧力を低圧側に自動リリーフするの

8・発停切換弁の選定

も一案である。いずれにしても, 動の慣性力との見合いで最終決 定すべきで,単に形式の選定で救済すべきではない。弟27図に示

(11)

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第27図 方向切換弁 の 形状 (/)手動早切漠 特発 停芸発 鱒豊党雪訝 テ 彪〉J l「

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83

で適当な ポンプ 右シリソダ 左シリンダ (c)切り換えしオーノミラン量ほ 比較的少ない。 (d)切換振動の発生は,A形よ りは低いが大きな改善は認められ ずテーブル速度12m/min以上の 使用は困難である。 (3)C形切換弁(入力側半ブロッ ク形) (a)シリンダ両端部は,それぞ れ別個に中立位置でもどり側Tに 半ブロックで連結し,適当なピー ク圧力を発生Lて減速作用するの 性が得られやすい。 (b)減速に際してシリンダ背圧側は,Okg/cm2まで ト,て おりテーブル慣性力により負圧を発生する。.シリソダパッキン などよりの空気混入のおそれがある。 (c)逆方向加速力は背圧力が,Okg/cm2まで 卜っているので 前圧との差圧力が大きく比較的良好である。 (d)テーブル切換の振動発生は比較的低く,A,B形よF)相 当改善され,20m/min付近まで使用可能であり中速作動に最 も適している。 (4)D形切換弁(完全オーブンセンタ形) (a)減速に際して前圧力の圧力低 Fを急激に行なって,次い で背圧力をゆるやかに上昇させて減速作用を行なうから,4種 中最もゆるやかな減速が行なわれる。 (b)逆方向加速は, 先の減 時の ブレーキカで十分に圧力の 上昇した背圧が逆に前圧となり,またこのときの背圧は,Okg/ cm2付近まで十分下っており差圧力発生が大きく4種中最も加 速特性が良好である。

(12)

1386

昭和37年9月

第44巻 第9号 舟形 β形 l ノJT%′わ_ 柑行 吻彿 田

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、ンリンデ ンリンデ 第28図 各種形式切換弁の切換特性(絞り開度3) 月形 l 肝 β形

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第29図 各種形式切換弁の切換特性(絞り閃度7) 第6表 テーブル切換運動時の振動 測定器 形 式 ロイトリンガー振動計 RS151153(単位〃片振幅) 圧 力 油 DTEライト油 油 温 30℃ リリーフ弁設定圧力 7kg/cIⅥ2 (c)切換中立点において,各ポートは圧力ポートにわずか通 じており,負圧発生のおそれはない。 (d)切換振動は最も少なく,最高20m/min以上使用可能で ある。 上記の各A,B,C,D形切換弁相生と してテーブル速度調整用絞り弁開度を 3種に変えたときのテーブル運動,シ リソダ内油圧力の関係を示すと弟28, 29図のオシログラムのようになる。そ のときのテーブル上の切換時の振動を 記録すると第る表のようになる。上記 の解析により特に高速往復作動を行な う平面切削盤にD形切換弁を採用し, 切換振動の少ない有効な加減速運動を 得ることができた。

10.結

言 以上」二作機械油圧回路の相生改善に ついて基礎的な解析を行なった。 (1)油圧回路の作動範囲の実態に よる作動温度の使用基準を設定し た-J (2)市販圧力油の選定の新しい使 用基準による粘度変化率を提案L, 工作機械使用者の優に供した。 (3)流量調整弁の特性を比較測定 し,低速作動,高速作動の制御に適した使用分類を行ない,平面 研削盤,フィールユニットなどに応用L,特性の改善を行な-., た。 (4)油圧駆動テーブルの往復運動における定常速度,非定常速 度について定義し,その基本式を作成して流体負荷,機械負荷の 変動に応じた作動圧力設定の l 明らかにした。 (5)油圧駆動テーブルの発進,停止,切換時間の短縮,ならひ に衝撃振動に影響を及ぼす諸元について論じ 高速作動の平面研 削盤の性能向上の実例について述べた〔_, 参 葛 文 献 (1)G.Schlesinger:Die Werkzeugmaschinen,Bdl(1936, Spriuger)

(2)Hans Krug:Das FltlSSigkeitsgetriebe(1960,Leipziger Druckhaus)

(3)Walter Ernst:OilHydraulic Power anditsIndustrial Application(1949,Mcg誓WHill)

(4)E.M.Chaimowitsch:Olhydraulik Grundlagen und

An-wendung(1959,VEB Verlag Technik Berlin)

(5)R.Spies:Grundsatzliches tlber den Fltissigkeitsantrieb

von WerkzeugmaschinelO,257/65(1941) (6)D.L.Ubbelohde:TafellenzumEnglerishenViskosimeter (7) (8) (9) (10) (1907,Leipzig) 板谷:水力学,p.28(昭34,日本機械学会) 阿武:機械学会誌,る3,492,p.63(昭35) F.Moody:T.A.S.M.E.,66,p.671(1944) H.Blasius:VDIForsh.heft p.131(1913)

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